訂正有価証券報告書-第4期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

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2022/09/27 16:02
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当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」といいます。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 経営成績の分析
当社グループの当連結会計年度(平成29年4月1日~平成30年3月31日)は、主力業務であるIR・SRコンサルティングにおいて、グローバルな資金運用における急速なESGの高まりを背景とした、海外・国内機関株主の議決権行使厳格化や、アクティビストの増加を受けて株主総会での議案賛否の予測並びに、賛成票の安定的確保の要請が強まり、新規のお客様が増加したことに加え、既存のお客様においてもよりコンサルティングサービスの拡充が一層進みました。さらに投資銀行業務が順調に伸長したことで売上高は前年同期に比べ7.7%の増加となりました。収益性の高い投資銀行業務において、絶対的な優位性を持つプロキシー・アドバイザリー(PA)だけではなく、フィナンシャル・アドバイザリー(FA)業務の実績を着実に積み上げたことで、売上総利益は13.0%増加し3,088百万円、営業利益は14.5%増加し1,156百万円、経常利益は14.7%増加し1,157百万円となりました。投資有価証券売却益を22百万円計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は18.2%増加し821百万円となり、4期連続の増収増益及び過去最高の売上高、利益を更新いたしました。
区 分前連結会計年度
(自 平成28年4月1日
至 平成29年3月31日)
当連結会計年度
(自 平成29年4月1日
至 平成30年3月31日)
金額
(千円)
増減率
(%)
金額
(千円)
増減額
(千円)
増減率
(%)
売上高3,836,90410.64,133,898296,9947.7
営業利益1,009,90529.41,156,705146,79914.5
経常利益1,008,91829.41,157,159148,24014.7
親会社株主に帰属する
当期純利益
694,82356.1821,610126,78618.2

当社グループの事業領域は「IR・SR活動に専門特化したコンサルティング業」であり、単一セグメントであります。サービス別に売上高の概要を示すと次のとおりであります。
サービス別前連結会計年度
(自 平成28年4月1日
至 平成29年3月31日)
当連結会計年度
(自 平成29年4月1日
至 平成30年3月31日)
売上高
(千円)
増減率
(%)
売上高
(千円)
構成比
(%)
増減率
(%)
IR・SRコンサルティング3,043,56214.23,429,37183.012.7
ディスクロージャー
コンサルティング
556,829△2.5491,52211.9△11.7
データベース・その他236,5121.7213,0045.1△9.9
合計3,836,90410.64,133,898100.07.7

① IR・SRコンサルティング
実質株主判明調査、議決権賛否シミュレーション、プロキシー・アドバイザリー(株主総会における総合的な戦略立案)、投資銀行業務、証券代行事業等を中心とする当社グループの中核的サービスです。
当連結会計年度のIR・SRコンサルティングの売上高は、前年同期に比べ12.7%の増加となりました。
当連結会計年度における事業環境は、世界的な好景気や、金融緩和、企業の好業績等を要因としておよそ26年ぶりに日経平均株価の高値を更新し、これに伴い日本市場へ多くの外国資金が流入しました。日本の上場企業においては、外国人株主比率が増加する一方、コーポレートガバナンス・コードやスチュワードシップ・コードに則り徐々に持ち合い株式の解消が行われ、安定株主が減少したことにより、自社の株主や議決権構成の把握に努める企業が増加いたしました。また、日本企業の不祥事(会計、製品等)が相次ぎ発生したことで、企業統治のあるべき姿が市場へ問われる形となりました。
こうした背景により、企業の説明責任のみならず機関投資家の受託者責任にも注目が集まり、ますます企業と株主の対話が求められるようになったことで、当社グループの株主・議決権判明調査やSR活動支援の需要が高まりました。また、機関投資家の議決権行使結果個別開示や集団的エンゲージメントが国内で開始されるとともに、日本企業の株高や不祥事を受けてアクティビスト活動が一層活発化したことで、株主との対話や株主総会を舞台とした議決権確保活動において当社グループならではの精緻なサービス・コンサルティングの必要性が改めて認知されました。
当社グループにおいては市場環境や企業のニーズを受けて高質なコンサルティングに注力するために、従前の株主・議決権調査内容に改善と強化を加え、精度の高い調査をより早く提供できるシステム化に成功いたしました。また、企業が内包するリスクや、アクティビスト等外圧リスクを事前に把握し対策するために人工知能(AI)を用いた分析ツール及びAIによる分析結果に基づく新商品も開発・リリースいたしました。
ガバナンスコンサルティングでは、多くの企業において取締役会の実効性評価が3年目を過ぎたことで、第三者を起用した高い水準での実効性評価が投資家から求められるようになってきております。また企業不祥事の検証あるいは未然に防ぐ手段としても着目されております。さらに、政策保有株式の価値検証等、平成30年6月からのコーポレートガバナンス・コード改訂に対応した新たなサービスも既に開発しており、引き続き当社グループのガバナンスコンサルティングへの高いニーズが予想されます。
投資銀行業務においては、平成30年1月に投資銀行部オフィスを東京丸の内に新設し、M&Aやプロキシーの実務に加え、会計、法務等の専門家を加えあらゆるケースに対応できる強力な新体制を新しいオフィスに集結した成果が着実に現れ始めました。業界再編の契機となり得る大型M&Aのフィナンシャル・アドバイザー(FA)を務めたほか、支配権や複雑な株主構造が絡む当社グループの強みが活きる案件でのFA業務の受託が増加しました。こうした実績を積み上げていることで、当社グループの既存のお客様において投資銀行部のプレゼンスが高まりつつあります。またJ-Adviser資格を取得し未上場企業とのアクセスも強化したことも加え、次期に向けたM&A案件のパイプラインも順調に増加しております。プロキシー・アドバイザリーにおいては当社グループが誇る圧倒的な実績の評価が一段と進み、創業一族や、事業パートナーである大株主企業からの要請等より多様なお客様からの受託が増加しました。
証券代行事業においては、受託決定済み企業は平成30年5月14日時点で60社、管理株主数は288,528名となりました(前年同期の受託決定済み企業は46社、管理株主数は252,314名)。当期は経験豊富な人員を増加し、営業体制を強化したことにより、新規上場企業をはじめ上場企業の受託社数が着実に増加いたしました。また、当社グループの証券代行事業の強みに加え、株主判明調査や株主管理システム等、他のサービスとのシナジーを訴求することで、当社グループの既存のお客様へ改めて提案を進めております。証券代行事業におけるリスク管理においては、継続した強化を徹底してまいります。
② ディスクロージャーコンサルティング
ツールコンサルティング(アニュアルレポート・統合報告書・株主通信等、IR活動において必要とする各種情報開示資料の企画・作成支援)及びリーガルドキュメンテーションサービス(企業再編やM&A時における各種英文開示書類の作成や和文資料の英訳等)を提供するサービスです。
当連結会計年度のディスクロージャーコンサルティングの売上高は、競争環境の激化を受け前年同期に比べ11.7%の減少となりました。一方で次期に向けて、ESG等の非財務情報へ投資家や企業の関心が高まったことで、機関投資家の視点という当社グループの知見を活かしたコンサルティングの提供及び統合報告書制作が増加しております。
③ データベース・その他
大量保有報告書や国内・海外公募投信における株式の組み入れ状況等を提供するIR活動総合サポートシステム「IR-Pro」、IR説明会への参加受付や参加者の管理等を上場企業が一括実施することが可能な「アナリストネットワーク」等をWeb上で提供するサービスです。また、個人株主向けアンケートサービス「株主ひろば」を展開しております。
当連結会計年度のデータベース・その他の売上高は、前年同期に比べ9.9%の減少となりました。
(2)生産、受注及び販売の実績
当社グループの事業は「IR・SR活動に専門特化したコンサルティング業」の単一セグメントであるため、サービス別に記載しております。
① 生産実績
当社グループは、生産活動は行っていないため該当事項はありません。
② 受注実績
当連結会計年度における受注実績は、次のとおりであります。
サービス受注高
(千円)
前年同期比(%)受注残高
(千円)
前年同期比(%)
IR・SRコンサルティング3,452,484+16.6260,794+9.7
ディスクロージャーコンサルティング541,973△1.4168,852+42.6
データベース・その他207,164△11.235,889△14.0
合計4,201,621+12.2465,537+17.0

(注) 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。
サービス販売高(千円)前年同期比(%)
IR・SRコンサルティング3,429,371+12.7
ディスクロージャーコンサルティング491,522△11.7
データベース・その他213,004△9.9
合計4,133,898+7.7

(注) 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(3) 財政状態の分析
① 資産
当社グループの当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ741百万円増加し、4,589百万円となりました。主な要因は、現金及び預金の増加420百万円、受取手形及び売掛金の増加136百万円、主に投資銀行部丸の内オフィス開設に起因する固定資産の増加225百万円等によるものであります。
② 負債
当社グループの当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べ345百万円増加し、1,003百万円となりました。主な要因は、短期借入金の増加100百万円、未払法人税等の増加144百万円等によるものであります。
③ 純資産
当社グループの当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ396百万円増加し、3,586百万円となりました。主な要因は、当期純利益による利益剰余金の増加821百万円、配当による利益剰余金の減少444百万円等によるものであります。
(4) 資本の財源及び資金の流動性の分析
① キャッシュ・フロー
当社グループの当連結会計年度末における現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末に比べ420百万円(22.5%)増加し、2,293百万円となりました。当連結会計年度におけるキャッシュ・フローは以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当社グループの当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益が1,179百万円と前年同期と比べ155百万円増加しましたが、そのうちキャッシュアウトしない減価償却費が231百万円と前年同期と比べ23百万円増加、売上債権の増加が125百万円と前年同期と比べ233百万円増加、並びに法人税等の支出が160百万円と前年同期と比べ362百万円減少したこと等により、1,225百万円となり前年同期と比べ400百万円増加(48.6%増)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当社グループの当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出が156百万円、無形固定資産の取得による支出が200百万円、投資銀行部オフィスの新設に伴う敷金及び保証金の差入による支出が134百万円あったこと等により、△459百万円となり前年同期と比べ642百万円減少となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当社グループの当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入れによる収入が100百万円、配当金の支払が444百万円あったこと等により、△344百万円となり前年同期と比べ255百万円増加となりました。
② 資金需要及び流動性の確保
当社グループの資金需要は、営業活動については、事業活動に必要な運転資金(主に人件費)が主な内容であります。投資活動については、事業拡大及び業務効率向上のためのシステム開発投資等の固定資産の取得が主な内容であります。財務活動については、上記活動で獲得した資金を必要な内部留保を確保した上で、業績に応じた利益還元を行っております。なお、アイ・アールジャパンの自己資本規制比率を維持するために、一定水準の現預金を確保しております。さらに、必要に応じて金融機関との当座貸越契約に基づき運転資金を確保しております。
(5) その他
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成に際し当連結会計年度末日における資産・負債の報告数値及び当連結会計年度における収益・費用の報告数値に影響を与える見積りを行っておりますが、これらの見積りは過去の実績や当社グループを取り巻く環境等に応じて、合理的と考えられる方法により計上しております。
特に当社グループの連結財務諸表に影響を及ぼすと考えられる内容は以下のとおりであります。
(a) 貸倒引当金
売上債権の貸倒損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しております。
(b) 繰延税金資産
繰延税金資産は毎期、過去の課税所得の推移や将来の課税所得の見込み等を勘案し、回収可能性を慎重に検討し計上しております。回収可能性が低いと判断した場合には、適正と考えられる金額へ減額する可能性があります。
また、上記に記載した以外に見積りによる評価及び計上しているものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。

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