有価証券報告書-第10期(2023/04/01-2024/03/31)
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」といいます。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
また、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 経営成績の分析
当連結会計年度(2023年4月1日~2024年3月31日)の売上高は、前年同期に比べ5.8%減少の5,664百万円、営業利益は同3.9%減少の1,072百万円、経常利益は同13.8%減少の1,068百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は同13.5%増加の762百万円となりました。
当連結会計年度は、日本の上場企業に対する改革期待から、我が国の資本市場はグローバル市場から注目を引きつけ、日経平均株価は34年ぶりとなる高値を付けました。東京証券取引所による「資本コストと株価を意識した経営」への期待が継続する中、上場企業をターゲットとするアクティビストの参入も増加し、活発な株主提案権の行使が行われるなど上場企業における支配権争奪、議決権の安定的確保も注目されています。加えて、経済産業省が2023年8月に策定した「企業買収における行動指針」を踏まえた、ストラテジックバイヤー(事業会社)による「同意なき買収提案」や「対抗買収提案の実行」の動きもでてきており、企業再編、事業再編の機運が高まりつつあります。
アクティビスト対応、支配権争奪、M&A対応等に係る有事対応案件*1については、アクティビスト対応PA・FA案件を中心とした案件の受託が継続しています。企業再編、事業再編の活発化が予想される中、迫りくる資本リスクへの高まりもあり、企業支配権争奪等を中心としたPA業務*2とFA業務*3においても受託が増加しています。
実質株主判明調査等の平時対応案件*4においては、下期以降は、お客様との強固な信頼関係にもとづくエクイティ・コンサルティングの新規・追加のプロジェクト受託が増加してきておりますが、上期において、既存のお客様からの契約の一部解約や、新規・追加のプロジェクト受託が減少した影響等によって通期の受託が減少しました。
一方、我が国の資本市場においては、「資本コストと株価を意識した経営」が一層期待される中、持ち合い株式の解消、機関投資家・金融機関の議決権行使の厳格化が一層進展しています。また、企業再編・M&A領域においては、アクティビストファンドの活発化、事業会社による事前同意なき買収提案の実行など経営支配権に大きな圧力が掛かる局面が増え、我が国の上場企業の経営支配権・議決権リスクが一段とクローズアップされており、当社グループが基軸として掲げる「Power of Equity®*5(株式議決権の力)」という概念の通り、「株主」の外圧のもとで企業再編、事業再編等の我が国の上場企業の存続や支配権を大きく左右する資本リスクが高まっています。
こうした中、当社グループは、アクティビストサイドにつかないプロキシー・アドバイザリーを基盤業務に、金融系列に属さない独立系エクイティ・コンサルティング集団、フィナンシャル・アドバイザー集団として、株式議決権に関わるコンサルティングと経営支配権に関わるM&Aアドバイザリーを両輪に、日本の上場企業の皆様の持続的な企業成長を支援してまいります。
*1 有事対応案件;アクティビスト対応、支配権争奪、M&A対応等の有事局面のPA業務やFA業務の対応を行う案件。
*2 PA業務;プロキシー・アドバイザリー業務:委任状争奪戦業務、圧倒的な勝利の実績を誇る。
*3 FA業務;フィナンシャル・アドバイザリー業務:アクティビスト対応、同意なきTOB対応、高度なMBO、M&Aにおいて日本最大級かつ先鋭の専門集団を配備する。
*4 平時対応案件;実質株主判明調査、議決権分析、企業防衛・企業価値向上等に関連する、平時局面のエクイティ・コンサルティング業務を行う案件。
*5 Power of Equity®;Power of Equityは、当社子会社アイ・アールジャパンの登録商標です(登録第6196294号)。
当社グループの事業領域は「IR・SR活動に専門特化したコンサルティング業」であり、単一セグメントであります。サービス別に売上高の概要を示すと次のとおりであります。
(a) 大型プロジェクト(50百万円以上)と通常プロジェクト(50百万円未満)内訳
(b) 大型プロジェクト(50百万円以上)の契約件数及び売上金額の推移
(c) 大型プロジェクト(50百万円以上)の種類、及び売上金額
当連結会計年度の大型プロジェクト(50百万円以上)は、支配権争奪PA・FA案件を中心とした案件を受託していることから、前年同期に比べ6.5%増加の1,969百万円となりました。通常プロジェクト(50百万円未満)は、前期同期に比べ11.3%減少の3,694百万円となりました。
(d) 当連結会計年度の有事対応案件と平時対応案件の内訳
当連結会計年度のアクティビスト対応、支配権争奪、M&A対応等に係る有事対応案件については、前年同期に比べ1.8%増加の2,532百万円となりました。アクティビスト対応、支配権争奪、M&A対応等に係る有事対応案件については、アクティビスト対応PA・FA案件を中心とした案件の受託が継続しています。企業再編、事業再編の活発化が予想される中、迫りくる資本リスクへの高まりもあり、企業支配権争奪等を中心としたPA業務とFA業務においても受託が増加しています。
当連結会計年度の実質株主判明調査等の平時対応案件においては、前年同期に比べ11.2%減少の3,131百万円となりました。下期以降は、お客様との強固な信頼関係にもとづくエクイティ・コンサルティングの新規・追加のプロジェクト受託が増加してきておりますが、上期において、既存のお客様からの契約の一部解約や、新規・追加のプロジェクト受託が減少した影響等によって、通期の平時対応案件の受託が減少しました。
証券代行事業においては、受託決定済み企業は2024年3月31日時点で66社、管理株主数は411,997名となりました(前年同期の受託決定済み企業は67社、管理株主数は438,342名)。株式会社SMBC信託銀行との証券代行業務に関する連携を強化するとともに、従来の証券代行機関とは一線を画し、革新的なサービスを展開することで、時代のニーズに応えた証券代行サービスを継続してまいります。
① IR・SRコンサルティング
SRアドバイザリー(実質株主判明調査、議決権賛否シミュレーション、コーポレート・ガバナンス改善、取締役会実効性評価、株主還元を含む資本政策等)、プロキシー・アドバイザリー、フィナンシャル・アドバイザリー、証券代行事業等を中心とする当社グループの中核的サービスです。
当連結会計年度のIR・SRコンサルティングの売上高は、前年同期に比べ4.3%減少の5,361百万円となりました。
② ディスクロージャーコンサルティング
ツールコンサルティング(アニュアルレポート・統合報告書・株主通信等、IR活動において必要とする各種情報開示資料の企画・作成支援)及びリーガルドキュメンテーションサービス(企業再編やM&A時における各種英文開示書類の作成や和文資料の英訳等)を提供するサービスです。
当連結会計年度のディスクロージャーコンサルティングの売上高は、前年同期に比べ25.9%減少の200百万円となりました。
③ データベース・その他
大量保有報告書や国内・海外公募投信における株式の組み入れ状況等を提供する「Stock Watch」、IR活動総合サポートシステム「IR-Pro」、IR説明会への参加受付や参加者の管理等を上場企業が一括実施することが可能な「アナリストネットワーク」等をWEB上で提供するサービスです。また、個人株主向けアンケートサービス「株主ひろば」を展開しております。
当連結会計年度のデータベース・その他の売上高は、前年同期に比べ27.1%減少の102百万円となりました。
(2)生産、受注及び販売の実績
当社グループの事業は「IR・SR活動に専門特化したコンサルティング業」の単一セグメントであるため、サービス別に記載しております。
① 生産実績
当社グループは、生産活動は行っていないため該当事項はありません。
② 受注実績
当連結会計年度における受注実績は、次のとおりであります。
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。
(3) 財政状態の分析
① 資産
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ692百万円減少し、6,669百万円となりました。主な要因は、未収還付法人税等の減少422百万円、売掛金の減少143百万円等によるものであります。
② 負債
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べ14百万円増加し、1,296百万円となりました。主な要因は、賞与引当金の増加35百万円、未払費用の増加31百万円、未払法人税等の減少51百万円等によるものであります。
③ 純資産
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ706百万円減少し、5,372百万円となりました。主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益による利益剰余金の増加762百万円、配当による利益剰余金の減少1,474百万円等によるものであります。
(4) 資本の財源及び資金の流動性の分析
① キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ55百万円増加し、4,097百万円となりました。当連結会計年度末における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は1,825百万円(前年同期は618百万円の獲得)となりました。
主な内訳は、税金等調整前当期純利益1,068百万円、法人税等の還付額444百万円、法人税等の支払額436百万円、減価償却費323百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は295百万円(前年同期は336百万円の使用)となりました。
支出の主な内訳は、無形固定資産の取得による支出286百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は1,474百万円(前年同期は2,005百万円の使用)となりました。
支出の主な内訳は、配当金の支払額1,474百万円であります。
② 資金需要及び流動性の確保
当社グループの資金需要は、営業活動については、事業活動に必要な運転資金(主に人件費)が主な内容であります。投資活動については、事業拡大及び業務効率向上のためのシステム開発投資等の固定資産の取得が主な内容であります。財務活動については、上記活動で獲得した資金を必要な内部留保を確保した上で、業績に応じた利益還元を行っております。なお、アイ・アールジャパンの自己資本規制比率を維持するために、一定水準の現預金を確保しております。さらに、必要に応じて金融機関との当座貸越契約に基づき運転資金を確保しております。
(5) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
また、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 経営成績の分析
| 区 分 | 前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | |||
| 金額 (百万円) | 増減率 (%) | 金額 (百万円) | 増減額 (百万円) | 増減率 (%) | |
| 売上高 | 6,012 | △28.4 | 5,664 | △348 | △5.8 |
| 営業利益 | 1,115 | △68.0 | 1,072 | △43 | △3.9 |
| 経常利益 | 1,239 | △64.3 | 1,068 | △171 | △13.8 |
| 親会社株主に帰属する 当期純利益 | 671 | △72.4 | 762 | 91 | 13.5 |
当連結会計年度(2023年4月1日~2024年3月31日)の売上高は、前年同期に比べ5.8%減少の5,664百万円、営業利益は同3.9%減少の1,072百万円、経常利益は同13.8%減少の1,068百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は同13.5%増加の762百万円となりました。
当連結会計年度は、日本の上場企業に対する改革期待から、我が国の資本市場はグローバル市場から注目を引きつけ、日経平均株価は34年ぶりとなる高値を付けました。東京証券取引所による「資本コストと株価を意識した経営」への期待が継続する中、上場企業をターゲットとするアクティビストの参入も増加し、活発な株主提案権の行使が行われるなど上場企業における支配権争奪、議決権の安定的確保も注目されています。加えて、経済産業省が2023年8月に策定した「企業買収における行動指針」を踏まえた、ストラテジックバイヤー(事業会社)による「同意なき買収提案」や「対抗買収提案の実行」の動きもでてきており、企業再編、事業再編の機運が高まりつつあります。
アクティビスト対応、支配権争奪、M&A対応等に係る有事対応案件*1については、アクティビスト対応PA・FA案件を中心とした案件の受託が継続しています。企業再編、事業再編の活発化が予想される中、迫りくる資本リスクへの高まりもあり、企業支配権争奪等を中心としたPA業務*2とFA業務*3においても受託が増加しています。
実質株主判明調査等の平時対応案件*4においては、下期以降は、お客様との強固な信頼関係にもとづくエクイティ・コンサルティングの新規・追加のプロジェクト受託が増加してきておりますが、上期において、既存のお客様からの契約の一部解約や、新規・追加のプロジェクト受託が減少した影響等によって通期の受託が減少しました。
一方、我が国の資本市場においては、「資本コストと株価を意識した経営」が一層期待される中、持ち合い株式の解消、機関投資家・金融機関の議決権行使の厳格化が一層進展しています。また、企業再編・M&A領域においては、アクティビストファンドの活発化、事業会社による事前同意なき買収提案の実行など経営支配権に大きな圧力が掛かる局面が増え、我が国の上場企業の経営支配権・議決権リスクが一段とクローズアップされており、当社グループが基軸として掲げる「Power of Equity®*5(株式議決権の力)」という概念の通り、「株主」の外圧のもとで企業再編、事業再編等の我が国の上場企業の存続や支配権を大きく左右する資本リスクが高まっています。
こうした中、当社グループは、アクティビストサイドにつかないプロキシー・アドバイザリーを基盤業務に、金融系列に属さない独立系エクイティ・コンサルティング集団、フィナンシャル・アドバイザー集団として、株式議決権に関わるコンサルティングと経営支配権に関わるM&Aアドバイザリーを両輪に、日本の上場企業の皆様の持続的な企業成長を支援してまいります。
*1 有事対応案件;アクティビスト対応、支配権争奪、M&A対応等の有事局面のPA業務やFA業務の対応を行う案件。
*2 PA業務;プロキシー・アドバイザリー業務:委任状争奪戦業務、圧倒的な勝利の実績を誇る。
*3 FA業務;フィナンシャル・アドバイザリー業務:アクティビスト対応、同意なきTOB対応、高度なMBO、M&Aにおいて日本最大級かつ先鋭の専門集団を配備する。
*4 平時対応案件;実質株主判明調査、議決権分析、企業防衛・企業価値向上等に関連する、平時局面のエクイティ・コンサルティング業務を行う案件。
*5 Power of Equity®;Power of Equityは、当社子会社アイ・アールジャパンの登録商標です(登録第6196294号)。
当社グループの事業領域は「IR・SR活動に専門特化したコンサルティング業」であり、単一セグメントであります。サービス別に売上高の概要を示すと次のとおりであります。
| サービス別 | 前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | |||
| 売上高 (百万円) | 増減率 (%) | 売上高 (百万円) | 構成比 (%) | 増減率 (%) | |
| IR・SRコンサルティング | 5,601 | △28.8 | 5,361 | 94.7 | △4.3 |
| ディスクロージャー コンサルティング | 270 | △21.4 | 200 | 3.5 | △25.9 |
| データベース・その他 | 139 | △25.3 | 102 | 1.8 | △27.1 |
| 合計 | 6,012 | △28.4 | 5,664 | 100.0 | △5.8 |
(a) 大型プロジェクト(50百万円以上)と通常プロジェクト(50百万円未満)内訳
| (百万円) | ||
| 大型プロジェクト (50百万円以上) | 通常プロジェクト (50百万円未満) | |
| 2024年3月期 | 1,969 | 3,694 |
| 2023年3月期 | 1,848 | 4,163 |
| 増減 | 120 | △469 |
(b) 大型プロジェクト(50百万円以上)の契約件数及び売上金額の推移
| 上期 | 下期 | 通期 | ||||
| 件数 (件) | 金額 (百万円) | 件数 (件) | 金額 (百万円) | 件数 (件) | 金額 (百万円) | |
| 2024年3月期 | 10 | 1,022 | 6 | 947 | 16 | 1,969 |
| 2023年3月期 | 6 | 414 | 10 | 1,433 | 16 | 1,848 |
| 増減 | 4 | 607 | △4 | △486 | - | 120 |
(c) 大型プロジェクト(50百万円以上)の種類、及び売上金額
| (百万円) | |||
| プロジェクトの種類 | 当連結会計年度 (2023年4月-2024年3月) | 前連結会計年度 (2022年4月-2023年3月) | 増減 |
| 支配権争奪PA・FA | 426 | 92 | 334 |
| アクティビスト対応PA・FA | 860 | 890 | △30 |
| 企業側FA(M&A等) | 683 | 749 | △66 |
| 大型SR・PA | - | 117 | △117 |
| 合計 | 1,969 | 1,848 | 120 |
当連結会計年度の大型プロジェクト(50百万円以上)は、支配権争奪PA・FA案件を中心とした案件を受託していることから、前年同期に比べ6.5%増加の1,969百万円となりました。通常プロジェクト(50百万円未満)は、前期同期に比べ11.3%減少の3,694百万円となりました。
(d) 当連結会計年度の有事対応案件と平時対応案件の内訳
| (百万円) | ||
| 有事対応案件 | 平時対応案件 | |
| 2024年3月期 | 2,532 | 3,131 |
| 2023年3月期 | 2,487 | 3,524 |
| 増減 | 44 | △393 |
当連結会計年度のアクティビスト対応、支配権争奪、M&A対応等に係る有事対応案件については、前年同期に比べ1.8%増加の2,532百万円となりました。アクティビスト対応、支配権争奪、M&A対応等に係る有事対応案件については、アクティビスト対応PA・FA案件を中心とした案件の受託が継続しています。企業再編、事業再編の活発化が予想される中、迫りくる資本リスクへの高まりもあり、企業支配権争奪等を中心としたPA業務とFA業務においても受託が増加しています。
当連結会計年度の実質株主判明調査等の平時対応案件においては、前年同期に比べ11.2%減少の3,131百万円となりました。下期以降は、お客様との強固な信頼関係にもとづくエクイティ・コンサルティングの新規・追加のプロジェクト受託が増加してきておりますが、上期において、既存のお客様からの契約の一部解約や、新規・追加のプロジェクト受託が減少した影響等によって、通期の平時対応案件の受託が減少しました。
証券代行事業においては、受託決定済み企業は2024年3月31日時点で66社、管理株主数は411,997名となりました(前年同期の受託決定済み企業は67社、管理株主数は438,342名)。株式会社SMBC信託銀行との証券代行業務に関する連携を強化するとともに、従来の証券代行機関とは一線を画し、革新的なサービスを展開することで、時代のニーズに応えた証券代行サービスを継続してまいります。
① IR・SRコンサルティング
SRアドバイザリー(実質株主判明調査、議決権賛否シミュレーション、コーポレート・ガバナンス改善、取締役会実効性評価、株主還元を含む資本政策等)、プロキシー・アドバイザリー、フィナンシャル・アドバイザリー、証券代行事業等を中心とする当社グループの中核的サービスです。
当連結会計年度のIR・SRコンサルティングの売上高は、前年同期に比べ4.3%減少の5,361百万円となりました。
② ディスクロージャーコンサルティング
ツールコンサルティング(アニュアルレポート・統合報告書・株主通信等、IR活動において必要とする各種情報開示資料の企画・作成支援)及びリーガルドキュメンテーションサービス(企業再編やM&A時における各種英文開示書類の作成や和文資料の英訳等)を提供するサービスです。
当連結会計年度のディスクロージャーコンサルティングの売上高は、前年同期に比べ25.9%減少の200百万円となりました。
③ データベース・その他
大量保有報告書や国内・海外公募投信における株式の組み入れ状況等を提供する「Stock Watch」、IR活動総合サポートシステム「IR-Pro」、IR説明会への参加受付や参加者の管理等を上場企業が一括実施することが可能な「アナリストネットワーク」等をWEB上で提供するサービスです。また、個人株主向けアンケートサービス「株主ひろば」を展開しております。
当連結会計年度のデータベース・その他の売上高は、前年同期に比べ27.1%減少の102百万円となりました。
(2)生産、受注及び販売の実績
当社グループの事業は「IR・SR活動に専門特化したコンサルティング業」の単一セグメントであるため、サービス別に記載しております。
① 生産実績
当社グループは、生産活動は行っていないため該当事項はありません。
② 受注実績
当連結会計年度における受注実績は、次のとおりであります。
| サービス | 受注高 (百万円) | 増減率 (%) | 受注残高 (百万円) | 増減率 (%) |
| IR・SRコンサルティング | 5,128 | △12.3 | 2,548 | △8.4 |
| ディスクロージャーコンサルティング | 205 | 0.2 | 177 | 2.9 |
| データベース・その他 | 79 | △16.6 | 88 | △20.3 |
| 合計 | 5,413 | △11.9 | 2,814 | △8.2 |
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。
| サービス | 販売高 (百万円) | 増減率 (%) |
| IR・SRコンサルティング | 5,361 | △4.3 |
| ディスクロージャーコンサルティング | 200 | △25.9 |
| データベース・その他 | 102 | △27.1 |
| 合計 | 5,664 | △5.8 |
(3) 財政状態の分析
① 資産
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ692百万円減少し、6,669百万円となりました。主な要因は、未収還付法人税等の減少422百万円、売掛金の減少143百万円等によるものであります。
② 負債
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べ14百万円増加し、1,296百万円となりました。主な要因は、賞与引当金の増加35百万円、未払費用の増加31百万円、未払法人税等の減少51百万円等によるものであります。
③ 純資産
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ706百万円減少し、5,372百万円となりました。主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益による利益剰余金の増加762百万円、配当による利益剰余金の減少1,474百万円等によるものであります。
(4) 資本の財源及び資金の流動性の分析
① キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ55百万円増加し、4,097百万円となりました。当連結会計年度末における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は1,825百万円(前年同期は618百万円の獲得)となりました。
主な内訳は、税金等調整前当期純利益1,068百万円、法人税等の還付額444百万円、法人税等の支払額436百万円、減価償却費323百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は295百万円(前年同期は336百万円の使用)となりました。
支出の主な内訳は、無形固定資産の取得による支出286百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は1,474百万円(前年同期は2,005百万円の使用)となりました。
支出の主な内訳は、配当金の支払額1,474百万円であります。
② 資金需要及び流動性の確保
当社グループの資金需要は、営業活動については、事業活動に必要な運転資金(主に人件費)が主な内容であります。投資活動については、事業拡大及び業務効率向上のためのシステム開発投資等の固定資産の取得が主な内容であります。財務活動については、上記活動で獲得した資金を必要な内部留保を確保した上で、業績に応じた利益還元を行っております。なお、アイ・アールジャパンの自己資本規制比率を維持するために、一定水準の現預金を確保しております。さらに、必要に応じて金融機関との当座貸越契約に基づき運転資金を確保しております。
(5) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。