四半期報告書-第16期第3四半期(令和3年7月1日-令和3年9月30日)

【提出】
2021/11/12 16:05
【資料】
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【項目】
35項目
(1) 業績の状況
当第3四半期連結累計期間における経営環境は、新型コロナウイルス感染症の世界的な流行から徐々に回復に向かうとともに、経済活動の正常化が進みつつあり、製造業全般において設備投資が積極的に行われました。他方、回復傾向にあった自動車生産が、半導体不足等の影響で減産傾向に転じています。
このような状況のなか、工作機械向けの需要および自動車向け、なかでもEV向けの需要が堅調に推移し、当第3四半期連結累計期間の売上収益は前年同四半期比39.3%増の51,199百万円となりました。利益面につきましては、営業利益は前年同四半期比153.6%増の5,379百万円となりました。親会社の所有者に帰属する四半期利益は前年同四半期比212.9%増の3,352百万円となりました。
経済活動を牽引してきた中国経済に減速の動きが見られ、原材料高や世界的な半導体不足、ならびにエネルギーコスト上昇の影響等など、先行きの見通しづらい状況が続くことが予想されます。
今年度から開始した中期経営戦略「Transform Next 2023」を着実に実行するべく事業を行ってまいりますとともに、グローバルでの産業を支える社会的責任を意識しながら、お客様によりよい価値を提供し、利益および企業価値の向上に努めてまいります。
セグメント業績を示すと、次のとおりであります。
プレシジョン・コンポーネントビジネス
プレシジョン・コンポーネントビジネスの売上収益は、積極的な設備投資による工作機械の需要拡大およびEVの生産拡大等により、前年同四半期比39.3%増の47,426百万円となりました。セグメント利益(営業利益)につきましては、前年同四半期比130.1%増の4,838百万円となりました。
リニアビジネス
リニアビジネスの売上収益は、工作機械の需要が堅調に推移したことにより、前年同四半期比39.6%増の3,772百万円となりました。セグメント利益(営業利益)につきましては、前年同四半期比16,930.5%増の524百万円となりました。
その他
その他では、売上収益は、前年同四半期と同額の1百万円となりました。セグメント利益(営業利益)につきましては、前年同四半期比13.0%増の17百万円となりました。
(2) 財政状態の分析
当第3四半期連結会計期間末の総資産は、前期末に比べ23,885百万円増加し、154,351百万円となりました。これは主に、2023年12月期までの3カ年を対象とした中期経営戦略のもと、財務体質の強化及び資本効率の維持・向上を図るため、劣後特約付シンジケートローン並びに劣後特約付社債による資金調達を行ったことによる現預金が増加したことによります。
負債につきましては、前期末に比べ17,309百万円増加し、103,063百万円となりました。これは主に、劣後特約付シンジケートローン並びに劣後特約付社債による資金調達を行ったことにより、社債及び借入金が増加したことによります。
資本につきましては、前期末に比べ6,576百万円増加し、51,288百万円となりました。これは主に、その他の資本の構成要素のうち為替換算調整勘定が増加したことによります。
(3) キャッシュ・フローの状況の分析
当第3四半期連結累計期間の各活動におけるキャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
営業活動によるキャッシュ・フローは、税引前四半期利益を主な要因とし、5,365百万円の資金の増加となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、固定資産の取得による支出を主な要因とし、1,188百万円の資金の減少となりました。財務活動によるキャッシュ・フローは、13,060百万円の資金の増加となりました。主な要因は、中長期の財務体質の強化を図るため、劣後特約付シンジケートローン及び劣後特約付社債の発行により20,000百万円の資金調達を実施したことによります。これらに当連結累計期間中のUSドル高及び中国元高を主な要因とする、429百万円の換算差額等を加算した結果、当第3四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物は32,653百万円と前連結会計年度末と比べ17,666百万円の増加となりました。
(4) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は、306百万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。