半期報告書-第19期(2024/01/01-2024/12/31)

【提出】
2024/08/09 16:09
【資料】
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【項目】
40項目
(1) 業績の状況
当中間連結会計期間における世界経済は、欧州・北米地域経済での堅調な経済成長があった一方で、ウクライナ情勢の長期化に伴う原材料価格の高止まりや中東情勢の緊迫化、中国経済の成長鈍化など、先行きへの不透明感が継続しております。
わが国経済におきましては、経済活動の正常化や賃上げ、緩和的な財政・金融政策等が景気を下支えし、緩やかな回復がみられる一方で、急激な円安等に起因する物価上昇や、一部自動車メーカーの減産および一般産業機器、工作機械における需要の減少等により、景気は足踏み状態が続いております。
当社グループの当中間連結会計期間の業績は、ボールねじ及びボールウェイの製造及び販売事業を非継続事業に分類したことに伴い、非継続事業を除いた継続事業の数値を中心に報告いたします。
当中間連結会計期間の売上収益は、プレシジョン・コンポーネントビジネスにおいて、日本における一部自動車メーカーの生産・出荷の停止や、一般産業機器、工作機械の需要回復の遅れにより数量ベースでは売上が減少したものの、円安の影響もあり、前年同中間期比6.9%増の40,304百万円となりました。
利益面につきましては、売上減少や、棚卸評価損の計上、原材料価格転嫁のタイムラグ、人件費の上昇等はあったものの、前期に計上した工場閉鎖費用がなくなったことや、コスト改善の効果がみられたことにより、営業利益は前年同中間期比17.9%増の2,170百万円となりました。また、親会社の所有者に帰属する中間利益は前年同中間期比86.9%増の1,703百万円となりました。
セグメント業績につきましては、従来「プレシジョン・コンポーネントビジネス」「リニアビジネス」の2区分を報告セグメントとしておりましたが、リニアビジネスのボールねじ及びボールウェイの製造及び販売事業を非継続事業に分類したことに伴い第1四半期連結会計期間より「プレシジョン・コンポーネントビジネス」の1区分を報告セグメントとすることに変更しております。
(2) 財政状態の分析
当中間連結会計期間末の総資産は、前期末に比べ15,337百万円増加し181,415百万円となりました。これは、棚卸資産が1,740百万円増加し、ボールねじ及びボールウェイの製造及び販売事業の譲渡に関する株式譲渡契約が締結されたことに伴い譲渡が見込まれる資産を売却目的で保有する資産3,378百万円に計上したため、流動資産が6,073百万円増加したことによります。また、設備投資により有形固定資産が2,598百万円増加し、無形資産及びのれんが2,648百万円増加、その他の非流動資産が3,607百万円増加したため、非流動資産が9,264百万円増加したことによります。
負債につきましては、前期末に比べ4,118百万円増加し116,054百万円となりました。これは、社債及び借入金が2,569百万円増加したことによります。
資本につきましては、前期末に比べ11,219百万円増加し65,361百万円となりました。これは主に、為替換算調整勘定などのその他の資本の構成要素が9,229百万円増加したことによります。
(3) キャッシュ・フローの状況の分析
当中間連結会計期間の各活動におけるキャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
営業活動によるキャッシュ・フローは、2,157百万円の増加となりました。主な要因としては、税引前中間利益2,764百万円、減価償却費及び償却費1,662百万円などの資金の増加要因があった一方で、為替差益1,151百万円、法人所得税等の支払額1,532百万円などの資金減少要因がありました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出を主な要因とし、2,039百万円の減少となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金の返済による支出5,000百万円がありましたが、長期借入れによる収入3,960百万円により、1,169百万円の減少となりました。
これらに当中間連結会計期間中のUSドル高及びユーロ高を主な要因とする、1,534百万円の換算差額等を加算した結果、当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物は23,486百万円と前連結会計年度末と比べ483百万円の増加となりました。
(4) 研究開発活動
当中間連結会計期間における非継続事業を除いた継続事業の研究開発費の総額は、251百万円であります。
なお、当中間連結会計期間において当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。