有価証券報告書-第63期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

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2018/06/29 11:06
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における国内の経済環境は、設備投資や雇用・所得情勢が堅調に推移し、緩やかな景気回復基調が継続しました。一方で、世界経済においては、米国の保護主義的な政策運営や北朝鮮問題に端を発した地政学的リスクを受けて株価や為替が大きく変動する中で景気の先行きが不透明な状況が続いております。
このような経済環境の中、当社グループを取り巻く市場動向は半導体・液晶市場を中心に活況であり、その結果、売上高は過去最高の業績となりました。
国内においては現場営業による顧客深耕に努める他、「競合に勝つ」を基本方針に、納期短縮化等の顧客対応力を強化して活動してまいりました。一方海外において、欧州におけるマーケティング活動の強化等、海外15カ国21社の関係会社と連携して販売の拡大を図ってまいりました。更に米国ではアクアティック事業等に注力した活動を行いました。
その結果、市場別では、主力6市場は全て前年比増収で推移し、特に半導体・液晶市場、表面処理装置市場については電子機器全般における半導体需要の拡大やスマートフォン、車載ディスプレイの好調な需要拡大等に牽引され好調に推移しました。水処理市場はテクノエコー社とのシナジー効果もあり順調に推移し、医療機器市場も中国の生化学分析装置等が牽引し順調に推移しました。また化学市場も半導体・液晶関連各種薬液等の需要に牽引され順調に推移しました。更に新エネルギー市場は欧州での風力発電の設備投資等が牽引し好調に推移しました。
地域別では、国内は半導体・液晶市場、表面処理装置市場及び化学市場向けが牽引しました。その結果、売上高は174億52百万円(前年比9.5%増)となりました。欧州地域は、新エネルギー市場が伸び、売上高は25億41百万円(前年比11.9%増)となりました。米国は水処理市場向けを中心に伸び、売上高は34億44百万円(前年比5.2%増)となりました。韓国、台湾を中心とするアジア地域は半導体・液晶市場、表面処理装置市場の活況を受け、売上高は27億8百万円(前年比29.2%増)となりました。また、中国は医療機器市場向け需要が旺盛で、売上高は10億21百万円(前年比33.6%増)となりました。
製品別では半導体・液晶市場向けの空気駆動ポンプが続伸し、水処理市場向けの定量ポンプや医療機器市場向けの回転容積ポンプも好調に推移しました。また、主力製品であるマグネットポンプも順調に推移しました。
このような状況の中、当社グループの当連結会計年度における売上高は280億67百万円(前年比11.6%増)となりました。
利益面では、売上の増加に伴う増収効果により、営業利益は21億6百万円(前年比43.8%増)経常利益は27億33百万円(前年比27.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は20億59百万円(前年比21.8%増)となりました。
また、当社グループはケミカルポンプ事業の単一セグメントであるため、セグメント情報の記載を省略しております。
財政状態の分析について以下のとおりであります。
(資産の部)
当連結会計年度末における流動資産は217億49百万円となり、前連結会計年度末に比べ19億17百万円増加いたしました。これは主に、受取手形及び売掛金が6億75百万円、電子記録債権が5億80百万円、原材料及び貯蔵品が5億72百万円増加したことによるものであります。固定資産は76億15百万円となり、前連結会計年度末に比べ11億93百万円増加いたしました。これは主に、建設仮勘定が10億22百万円増加したことによるものであります。
この結果、総資産は、293億65百万円となり、前連結会計年度末に比べ31億11百万円増加いたしました。
(負債の部)
当連結会計年度末における流動負債は85億13百万円となり、前連結会計年度末に比べ14億81百万円増加いたしました。これは主に、支払手形及び買掛金が7億71百万円、短期借入金が81百万円、未払法人税等が1億97百万円、賞与引当金が1億76百万円増加したことによるものであります。固定負債は21億91百万円となり、前連結会計年度末に比べ1億24百万円減少いたしました。これは主に、繰延税金負債が27百万円、退職給付に係る負債が79百万円減少したことによるものであります。
この結果、負債合計は、107億4百万円となり、前連結会計年度末に比べ13億57百万円増加いたしました。
(純資産の部)
当連結会計年度末における純資産合計は186億60百万円となり、前連結会計年度末に比べ17億54百万円増加いたしました。これは主に、利益剰余金が15億20百万円増加したことによるものであります。
この結果、自己資本比率は62.8%(前連結会計年度末は63.7%)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は59億64百万円となり、前連結会計年度末に比べ1億46百万円(前年同期比2.4%減)の減少となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動の結果得られた資金は18億30百万円(同8.6%減)となりました。これは主に、売上債権の増加やたな卸資産の増加等により収入が減少しましたが、税金等調整前当期純利益、賞与引当金の増加、仕入債務の増加等によって収入が増加したこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動の結果使用した資金は14億59百万円(同871.9%増)となりました。これは主に、定期預金の預入による支出、有形固定資産取得による支出の発生等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動の結果使用した資金は5億44百万円(同52.7%減)となりました。これは主に、配当金の支払(5億38百万円)等によるものであります。
③資本の財源及び資金の流動性
a.資金需要
当社グループの資金需要は運転資金需要と設備資金需要の二つがあります。
運転資金需要の主なものは、生産活動のための原材料仕入、外注費、人件費及び諸経費の支払によるもの及び販売費及び一般管理費によるものであります。
設備資金需要としては、主に機械装置等の固定資産購入、及び研究開発設備の建設等によるものであります。なお、これらに加え、企業買収を目的とした投資有価証券の取得による資金需要が発生する可能性があります。
b.財務政策
当社グループは運転資金、設備資金、及び投資有価証券取得資金とも、まず営業キャッシュフローで獲得した資金を投入し、不足する部分について有利子負債等による調達を実施しております。
長期借入金の調達については、事業計画に基づく資金需要、金利動向等の調達環境等を考慮の上、調達額や調達手段等を適宜判断して実施する方針であります。
また、取引銀行5行と総額6,250百万円の当座貸越契約及びコミットメントライン契約を締結しており、流動性の補完にも対応可能となっております。
④経営上の目標の達成状況
当社グループの長期経営計画である「イワキグループ10年ビジョン」の定量目標である「2025年3月期売上高400億円、営業利益率10%」における第1期2017年3月期~2019年3月期(種蒔期)の2年目である当連結会計年度の達成・進捗状況は以下の通りです。
経営上の重要な指標である「売上高」は280億67百万円、前年比29億21百万円増加(前年比11.6%増)、「営業利益率」は7.5%(前年比1.7ポイント改善)となりました。これらの指標は引続き、増加または改善されるように取り組んでまいります。また、株主還元の目標として配当性向30%を重要な指標としており、当連結会計年度における配当性向は30.0%であります。
⑤生産、受注及び販売の実績
当社グループは、ケミカルポンプ事業の単一セグメントであるため、セグメント別の生産実績、受注実績、販売実績の記載はしておりません。
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績を品目ごとに示すと、次のとおりであります。
品目当連結会計年度
(自 平成29年4月1日
至 平成30年3月31日)
金額(千円)前年同期比(%)
マグネットポンプ8,334,715105.8
定量ポンプ3,301,58496.8
空気駆動ポンプ2,850,610158.2
回転容積ポンプ2,537,574110.6
エアーポンプ1,955,462104.2
システム製品1,344,776116.6
その他2,870,795121.5
合計23,195,519111.6

(注)金額は販売価額で表示しており、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当連結会計年度の受注実績を品目ごとに示すと、次のとおりであります。
品目受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)
マグネットポンプ10,040,144111.71,654,111161.8
定量ポンプ5,285,780115.7783,373160.7
空気駆動ポンプ3,449,786154.51,018,617224.3
回転容積ポンプ2,712,099113.9353,192133.5
エアーポンプ1,472,976103.4195,599108.1
システム製品1,290,881129.7127,918103.4
仕入商品2,564,224112.2198,67185.1
その他2,919,918106.4281,325158.0
合計29,735,811116.14,612,810156.6

(注)金額は販売価額で表示しており、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績を品目ごとに示すと、次のとおりであります。
品目当連結会計年度
(自 平成29年4月1日
至 平成30年3月31日)
金額(千円)前年同期比(%)
マグネットポンプ9,408,433107.3
定量ポンプ4,989,942110.0
空気駆動ポンプ2,885,285145.4
回転容積ポンプ2,623,554112.0
エアーポンプ1,458,312101.5
システム製品1,286,631117.8
仕入商品2,598,884118.6
その他2,816,676100.9
合計28,067,720111.6

(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、その割合が100分の10以上に該当する相手先がないため記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。
この連結財務諸表の作成にあたって、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額ならびに開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては、過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りとは異なる場合があります。
連結財務諸表作成にあたっては、当社グループが採用しております重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度は、前連結会計年度と比較して29億21百万円増加し、280億67百万円となりました。
国内は半導体・液晶市場、表面処理装置市場及び化学市場向けが牽引しました。その結果、売上高は174億52百万円(前年比9.5%増)となりました。欧州地域は、新エネルギー市場が伸び、売上高は25億41百万円(前年比11.9%増)となりました。米国は水処理市場向けを中心に伸び、売上高は34億44百万円(前年比5.2%増)となりました。韓国、台湾を中心とするアジア地域は半導体・液晶市場、表面処理装置市場の活況を受け、売上高は27億8百万円(前年比29.2%増)となりました。また、中国は医療機器市場向け需要が旺盛で、売上高は10億21百万円(前年比33.6%増)となりました。
(売上原価)
当連結会計年度は、前連結会計年度と比較して16億87百万円増加し、186億58百万円となりました。売上高の増加に伴い材料費等の変動費が増加し、売上原価も増加しました。
(売上総利益)
上記の結果、売上総利益は94億9百万円(前連結会計年度比12億33百万円増加)となりました。
(販売費及び一般管理費)
当連結会計年度は、前連結会計年度と比較して5億92百万円増加し、73億2百万円となりました。これは主に経営戦略的な人員増による人件費の増加の影響によります。
(営業利益)
上記の結果、前連結会計年度と比較して、当連結会計年度の営業利益は6億41百万円増加し、21億6百万円となりました。
(営業外損益)
当連結会計年度の営業外損益は6億27百万円の利益となりました。これは主に、持分法による投資利益が堅調に推移したこと等によります。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
上記の結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度と比較して3億68百万円増加し、20億59百万円となりました。
b.キャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況の分析については、「第2 事業の状況 3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
c.経営戦略の現状と見通し
当社グループでは、長期ビジョン(10年後のあるべき姿)「イワキグループ10年ビジョン」を策定し、定性目標「オールイワキで世界№1を提供する」を掲げ、2025年3月期に国内売上200億円、海外売上200億円を計画しています。その計画達成に向け、第1期2017年3月期~2019年3月期(種蒔期)、第2期2020年3月期~2022年3月期(育成期)、第3期2023年3月期~2025年3月期(収穫期)を定め、当年度は種蒔期の中間年度として、収益基盤の再構築・整備に取り組みました。また、翌年度は種蒔期の最終年度として、再構築した収益基盤における仮運用を開始する予定であります。
さて、当社グループが製造するケミカルポンプは、革新的技術に依拠する画期的な製品を開発することが難しい「成熟した製品」ではありますが、このような状況下においても当社グループでは、ケミカルポンプの世界的メーカとして、常に他社に先駆ける新製品開発に注力しております。その一方で、国内外の顧客から当社グループの製品が選ばれるのは、多岐に亘る様々な要望に対して、過去の経験等に基づき迅速且つ的確に対応できることが最大の理由であると考えております。
具体的には、システム提案及びユニット製品化、並びに各種ポンプの特注対応といったハードウェア面から、納期・コスト・サービス体制等のソフトウェア面まで、きめ細かに応えることであります。また、それぞれの顧客対応スキルをさらにレベルアップさせることが重要な課題であると認識し、「ソリューションカンパニー」として世界全市場の顧客から信頼を勝ち取ることを全社的テーマとして、重点的に取り組んでまいります。
なお、当社グループが注力すべき戦略市場と定めている「医療機器市場」・「水処理市場」・「新エネルギー市場」の各市場は、比較的経済情勢の変動を受けにくい成長市場であり、これらの市場に対して顧客対応力・技術力・販売力等の当社グループの力を結集して、日本国内のみならず欧州、米国、アセアン等の各重点強化地域においても、顧客からの多様なニーズに応えていくことが、今後、当社グループの持続的成長につながると考えております。
d.経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループを取り巻く経営環境は、競合他社が国内外を問わず生産コストが安価な地域に進出したことで、販売活動が激化しております。当社グループも早期から海外関係会社におけるノックダウン生産等、海外展開に取り組みコスト低減を進めておりますが、近年においては販売価格の競争が一層激しくなっております。また、価格競争のみならず、製品開発においても環境問題への意識の高まりにより、省電力・高効率製品の要望が強く、これら製品の優劣で今後の受注が左右されます。
一方で、急激な為替の変動による影響で素材価格の価格変動が続き、当社主要部品の原材料となる樹脂材料、鉄鋼及び非鉄金属等の調達コストの変動に合わせ適正な販売価格とすることができなければ、今後の経営成績に影響を与える可能性があります。
また、安全保障輸出管理上の不備により、一定期間輸出禁止等の行政処分を受けた場合、当社グループの海外事業における業績に重要な影響を与える可能性があります。
e.経営者の問題認識と今後の方針について
「第2 事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。

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