有価証券報告書-第70期(2024/04/01-2025/03/31)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における日本経済は、雇用・所得環境の改善が進む中で緩やかな回復基調にありますが、物価上昇は依然として収束の兆しが見られず、米国の関税政策の動向をはじめ、景気の先行きはなお不透明な状況が続いております。
こうした状況の下、企業価値向上に向け「オールイワキで世界No.1を提供する」べく、国内では「ソリューションで勝つ」を基本方針にした活動を展開、海外においては世界15ヵ国20社の関係会社と連携し販売拡大を図ってまいりました。その結果、「イワキグループ10年ビジョン」の定量目標である「2025年3月期連結売上高400億円、営業利益率10%」は、前連結会計年度に引き続き達成することができました。
市場別における強化市場の売上は、半導体・液晶市場6,875百万円(前年比12.3%減)、医療機器市場8,300百万円(前年比1.6%増)、水処理市場10,994百万円(前年比8.9%増)、新エネルギー市場779百万円(前年比30.5%減)となりました。
地域別では、国内は、医療機器市場、水処理市場、化学市場が牽引し、売上高は21,704百万円(前年比5.1%増)となりました。海外について、米国は、医療機器市場及び主要市場である水処理市場の伸長と為替影響により、売上高は7,241百万円(前年比2.8%増)となりました。欧州は、医療機器市場の伸長と為替影響により、売上高は6,022百万円(前年比5.6%増)となりました。アジア地域は、韓国・台湾向け半導体・液晶市場が低調に推移しましたが、化学市場の伸長により、売上高は2,778百万円(前年比7.9%増)となりました。中国は、半導体・液晶市場、医療機器市場の不調が続いており、売上高は5,619百万円(前年比15.2%減)となりました。
製品別では、主力製品であるマグネットポンプ、定量ポンプが全体を牽引しております。半導体・液晶市場の落ち込みの影響を受け、同市場をメインとする空気駆動ポンプは売上高4,845百万円(前年比15.3%減)となりました。
これらの結果、当社グループの当連結会計年度の連結売上高は45,763百万円(前年比2.7%増)となりました。
低迷が続いている半導体・液晶市場向け製品を中心に計上した棚卸資産の評価減などによって売上原価率が上昇しましたが、イワキ香港グループ、イワキ上海の子会社化に伴い発生していた無形資産に係る償却費の減少などにより、営業利益は5,845百万円(前年比7.0%増)、経常利益は6,517百万円(前年比4.7%増)となりました。前述の評価減計上については税務上費用とされないことから、税金等調整前当期純利益に占める法人税の比率が上昇しましたが、親会社株主に帰属する当期純利益は4,468百万円(前年比0.2%増)となりました。
なお、当社グループはケミカルポンプ事業の単一セグメントであるため、セグメント情報の記載を省略しております。
財政状態の分析について以下のとおりであります。
(資産の部)
当連結会計年度末における流動資産は37,405百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,940百万円増加いたしました。これは主に現金及び預金が740百万円、売掛金が877百万円増加したことによるものであります。固定資産は16,745百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,112百万円増加いたしました。これは主に有形固定資産が1,826百万円、投資有価証券が765百万円、退職給付に係る資産が475百万円増加したことによるものであります。
この結果、総資産は54,150百万円となり、前連結会計年度末に比べ5,052百万円増加いたしました。
(負債の部)
当連結会計年度末における流動負債は12,105百万円となり、前連結会計年度末に比べ708百万円減少いたしました。これは主にリース契約更新等によりその他流動負債が1,101百万円増加した一方、電子記録債務が1,897百万円減少したことによるものであります。固定負債は3,935百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,172百万円増加いたしました。これは主にリース契約更新等によりその他固定負債が1,207百万円増加したことによるものであります。
この結果、負債合計は16,040百万円となり、前連結会計年度末に比べ464百万円増加いたしました。
(純資産の部)
当連結会計年度末における純資産合計は38,109百万円となり、前連結会計年度末に比べ4,588百万円増加いたしました。これは主に利益剰余金が3,010百万円、為替換算調整勘定が1,304百万円増加したことによるものであります。
この結果、自己資本比率は70.0%(前連結会計年度末は67.8%)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は7,941百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,168百万円増加(前連結会計年度は1,918百万円の減少)いたしました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動の結果、資金は3,463百万円増加(前連結会計年度は2,564百万円の増加)いたしました。これは主に、税金等調整前当期純利益(6,523百万円)などによる資金増加要因が、法人税等の支払額(1,785百万円)などによる資金減少要因を上回ったためであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動の結果、資金は784百万円減少(前連結会計年度は2,487百万円の減少)いたしました。これは主に、有形及び無形固定資産取得による支出(767百万円)などによる資金減少要因があったことによります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動の結果、資金は1,876百万円減少(前連結会計年度は1,854百万円の減少)いたしました。これは主に、配当金の支払額(1,458百万円)などによる資金減少要因があったことによります。
③生産、受注及び販売の実績
当社グループは、ケミカルポンプ事業の単一セグメントであるため、セグメント別の生産実績、受注実績、販売実績の記載はしておりません。
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績を品目ごとに示すと、次のとおりであります。
b.受注実績
当連結会計年度の受注実績を品目ごとに示すと、次のとおりであります。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績を品目ごとに示すと、次のとおりであります。
(注)最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、その割合が100分の10以上に該当する相手先がないため記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度は45,763百万円(前年比1,224百万円増加)となりました。
国内は、医療機器市場を中心に伸長し、売上高は21,704百万円(前年比5.1%増)となりました。海外について、米国は、医療機器市場及び主要市場である水処理市場の伸長と為替影響により、売上高は7,241百万円(前年比2.8%増)となりました。欧州は、医療機器市場の伸長と為替影響により、売上高は6,022百万円(前年比5.6%増)となりました。アジア地域は、韓国・台湾向け半導体・液晶市場が低調に推移しましたが、化学市場の伸長により、売上高は2,778百万円(前年比7.9%増)となりました。中国は、半導体・液晶市場、医療機器市場の不調が続いており、売上高は5,619百万円(前年比15.2%減)となりました。
(売上原価)
当連結会計年度は27,264百万円(前年比1,053百万円増加)となりました。低迷が続いている半導体・液晶市場向け製品を中心に計上した棚卸資産の評価減などにより、売上原価率は59.6%(前年比0.7ポイント悪化)となりました。
(売上総利益)
上記の結果、売上総利益は18,498百万円(前年比170百万円増加)となりました。
(販売費及び一般管理費)
当連結会計年度は12,653百万円(前年比209百万円減少)となりました。無形資産に係る償却費の減少が主な要因となっております。
(営業利益)
上記の結果、営業利益は5,845百万円(前年比379百万円増加)となりました。
(営業外損益)
当連結会計年度の営業外収益は796百万円(前年比87百万円減少)となりました。持分法による投資利益が減少したことや、前連結会計年度は為替差益の発生があったためであります。
当連結会計年度の営業外費用は124百万円(前年比2百万円減少)となりました。
(経常利益)
上記の結果、経常利益は6,517百万円(前年比294百万円増加)となりました。
(特別損益)
当連結会計年度の特別利益は24百万円(前年比17百万円増加)、特別損失は17百万円(前年比35百万円減少)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
上記の結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は4,468百万円(前年比8百万円増加)となりました。
b.財政状態の分析
当連結会計年度末の財政状態の分析については、「第2事業の状況4経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
c.キャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況の分析については、「第2事業の状況4経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
d.経営戦略の現状と見通し
当社グループは、経営理念である「常に最前線で産業を支え、社会の発展と人々の幸福に寄与する。」の実現に向けたありたい姿として、新長期ビジョン「イワキグループビジョンNEXT10(以下、NEXT10)」を策定し、その実現に向けた取り組みを推進してまいります。
さて、当社グループが製造するケミカルポンプは、革新的技術に依拠する画期的な製品を開発することが難しい「成熟した製品」ではありますが、このような状況下においても当社グループでは、ケミカルポンプの世界的メーカーとして、常に他社に先駆ける新製品開発に注力しております。国内外の顧客から当社グループの製品が選ばれるのは、多岐に亘る様々な要望に対して、過去の経験等に基づき迅速且つ的確に対応できることが最大の理由であると考えております。
具体的には、システム提案やユニット製品化、各種ポンプの特注対応といったハードウェア面から、納期・コスト・サービス体制等のソフトウェア面に至るまで、きめ細かく対応しております。そのため、顧客対応スキルのさらなる向上が重要課題となっております。
また、高い独自性や他社との差別化が図られたプロダクトアウト型の製品開発にも注力しております。高品質かつ市場ニーズや顧客の要望に応じたマーケットイン型の製品開発と合わせ、これら両輪の取り組みが今後の当社グループの持続的成長につながると考えております。
ソリューションカンパニーとして、「事業活動を通じて世界中のIWAKIファンを増やし、持続可能な世の中づくりに貢献する。」を基本方針に掲げ、これらの取り組みを推進してまいります。
e.経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループを取り巻く経営環境は、競合他社が国内外を問わず生産コストが安価な地域に進出したことで、販売活動が激化しております。当社グループも早期から海外関係会社におけるノックダウン生産等、海外展開に取り組みコスト低減を進めておりますが、近年においては販売価格の競争が一層激しくなっております。
急激な為替変動影響や物価上昇等の影響により、主要部品の原材料となる樹脂材料、鉄鋼及び非鉄金属等の調達コストが変動する可能性があります。こうしたコスト変動に適切に対応し、販売価格へ反映させることができない場合には、当社グループの今後の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
また、環境・人権への配慮といったサステナビリティへの意識の高まりを背景に、省電力・高効率等の機能面に加え、環境・人権に配慮した調達・製品開発等への要請が強まっております。これらへの対応の優劣によっては、今後の受注動向に影響を及ぼす可能性があります。
また、安全保障輸出管理上の不備により、一定期間輸出禁止等の行政処分を受けた場合、当社グループの海外事業における業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
f.経営者の問題認識と今後の方針について
「第2事業の状況1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
g.経営上の目標の達成状況
当社グループは、2015年に策定いたしました長期ビジョン(10年後のあるべき姿)「イワキグループ10年ビジョン(以下、10年ビジョン)」における定量目標、「2025年3月期連結売上高400億円、営業利益率10%」を重要な経営指標としております。当連結会計年度(10年ビジョン最終年度)の達成状況は以下のとおりです。
「連結売上高」は45,763百万円(前年比2.7%増)、「営業利益率」は12.8%(前年比0.5ポイント良化)となり、前連結会計年度引き続き、当連結会計年度におきましても達成いたしました。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
(財務の基本方針)
当社グループは、財務構造の健全化及び資金の効率的調達・運用を基本方針として財務活動を行っております。資金調達については、自己資金のほか、金融機関からの借入等により行っております。資金の流動性については、現金及び現金同等物に加え、緊急時の資金調達手段の確保等を目的として、取引銀行とシンジケートコミットメントライン契約を締結しております。
(キャッシュ・フロー及び流動性の状況)
当連結会計年度においては、営業活動によるキャッシュ・フローは3,463百万円のキャッシュ・イン、投資活動によるキャッシュ・フローは784百万円のキャッシュ・アウトとなり、フリー・キャッシュ・フローは2,679百万円となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払額1,458百万円などにより1,876百万円のキャッシュ・アウトとなり、期末における現金及び現金同等物は7,941百万円となりました。
資金の使途については、当連結会計年度は設備投資に1,800百万円、研究開発には870百万円の合計2,671百万円を支出しております。
(資本政策)
2026年3月期は、米国関税政策の動向をはじめ事業環境の先行きが極めて見通しづらい状況が継続するものと想定しております。こうした状況を踏まえ、引き続きキャッシュ・フローを重視しながら財務規律を堅持してまいります。また、事業拡大の投資判断においては、資本コストを意識し、原則としてこれを上回るリターンの実現を目指し、経営資源配分などにおいてROIC(投下資本利益率)をより意識するなど、資本効率の向上を図りながら持続的成長と企業価値向上を目指します。
株主還元方針について、当社では、2026年3月期より2028年3月期までの3か年については、連結配当性向35%以上、1株あたり70円の下限配当を設定しております。なお、非経常的な特殊要因により親会社株主に帰属する当期純利益が大きく変動する場合は、その影響を除いて配当金額を決定することがあります。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表注記事項 (重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における日本経済は、雇用・所得環境の改善が進む中で緩やかな回復基調にありますが、物価上昇は依然として収束の兆しが見られず、米国の関税政策の動向をはじめ、景気の先行きはなお不透明な状況が続いております。
こうした状況の下、企業価値向上に向け「オールイワキで世界No.1を提供する」べく、国内では「ソリューションで勝つ」を基本方針にした活動を展開、海外においては世界15ヵ国20社の関係会社と連携し販売拡大を図ってまいりました。その結果、「イワキグループ10年ビジョン」の定量目標である「2025年3月期連結売上高400億円、営業利益率10%」は、前連結会計年度に引き続き達成することができました。
市場別における強化市場の売上は、半導体・液晶市場6,875百万円(前年比12.3%減)、医療機器市場8,300百万円(前年比1.6%増)、水処理市場10,994百万円(前年比8.9%増)、新エネルギー市場779百万円(前年比30.5%減)となりました。
地域別では、国内は、医療機器市場、水処理市場、化学市場が牽引し、売上高は21,704百万円(前年比5.1%増)となりました。海外について、米国は、医療機器市場及び主要市場である水処理市場の伸長と為替影響により、売上高は7,241百万円(前年比2.8%増)となりました。欧州は、医療機器市場の伸長と為替影響により、売上高は6,022百万円(前年比5.6%増)となりました。アジア地域は、韓国・台湾向け半導体・液晶市場が低調に推移しましたが、化学市場の伸長により、売上高は2,778百万円(前年比7.9%増)となりました。中国は、半導体・液晶市場、医療機器市場の不調が続いており、売上高は5,619百万円(前年比15.2%減)となりました。
製品別では、主力製品であるマグネットポンプ、定量ポンプが全体を牽引しております。半導体・液晶市場の落ち込みの影響を受け、同市場をメインとする空気駆動ポンプは売上高4,845百万円(前年比15.3%減)となりました。
これらの結果、当社グループの当連結会計年度の連結売上高は45,763百万円(前年比2.7%増)となりました。
低迷が続いている半導体・液晶市場向け製品を中心に計上した棚卸資産の評価減などによって売上原価率が上昇しましたが、イワキ香港グループ、イワキ上海の子会社化に伴い発生していた無形資産に係る償却費の減少などにより、営業利益は5,845百万円(前年比7.0%増)、経常利益は6,517百万円(前年比4.7%増)となりました。前述の評価減計上については税務上費用とされないことから、税金等調整前当期純利益に占める法人税の比率が上昇しましたが、親会社株主に帰属する当期純利益は4,468百万円(前年比0.2%増)となりました。
なお、当社グループはケミカルポンプ事業の単一セグメントであるため、セグメント情報の記載を省略しております。
財政状態の分析について以下のとおりであります。
(資産の部)
当連結会計年度末における流動資産は37,405百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,940百万円増加いたしました。これは主に現金及び預金が740百万円、売掛金が877百万円増加したことによるものであります。固定資産は16,745百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,112百万円増加いたしました。これは主に有形固定資産が1,826百万円、投資有価証券が765百万円、退職給付に係る資産が475百万円増加したことによるものであります。
この結果、総資産は54,150百万円となり、前連結会計年度末に比べ5,052百万円増加いたしました。
(負債の部)
当連結会計年度末における流動負債は12,105百万円となり、前連結会計年度末に比べ708百万円減少いたしました。これは主にリース契約更新等によりその他流動負債が1,101百万円増加した一方、電子記録債務が1,897百万円減少したことによるものであります。固定負債は3,935百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,172百万円増加いたしました。これは主にリース契約更新等によりその他固定負債が1,207百万円増加したことによるものであります。
この結果、負債合計は16,040百万円となり、前連結会計年度末に比べ464百万円増加いたしました。
(純資産の部)
当連結会計年度末における純資産合計は38,109百万円となり、前連結会計年度末に比べ4,588百万円増加いたしました。これは主に利益剰余金が3,010百万円、為替換算調整勘定が1,304百万円増加したことによるものであります。
この結果、自己資本比率は70.0%(前連結会計年度末は67.8%)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は7,941百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,168百万円増加(前連結会計年度は1,918百万円の減少)いたしました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動の結果、資金は3,463百万円増加(前連結会計年度は2,564百万円の増加)いたしました。これは主に、税金等調整前当期純利益(6,523百万円)などによる資金増加要因が、法人税等の支払額(1,785百万円)などによる資金減少要因を上回ったためであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動の結果、資金は784百万円減少(前連結会計年度は2,487百万円の減少)いたしました。これは主に、有形及び無形固定資産取得による支出(767百万円)などによる資金減少要因があったことによります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動の結果、資金は1,876百万円減少(前連結会計年度は1,854百万円の減少)いたしました。これは主に、配当金の支払額(1,458百万円)などによる資金減少要因があったことによります。
③生産、受注及び販売の実績
当社グループは、ケミカルポンプ事業の単一セグメントであるため、セグメント別の生産実績、受注実績、販売実績の記載はしておりません。
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績を品目ごとに示すと、次のとおりであります。
| 品目 | 当連結会計年度 (自2024年4月1日 至2025年3月31日) | |
| 金額(千円) | 前年同期比(%) | |
| マグネットポンプ | 11,662,925 | 105.1 |
| 定量ポンプ | 5,811,422 | 133.4 |
| 空気駆動ポンプ | 4,888,248 | 85.1 |
| 回転容積ポンプ | 1,980,682 | 84.8 |
| エアーポンプ | 2,149,214 | 103.8 |
| システム製品 | 1,698,903 | 135.0 |
| その他 | 6,960,414 | 140.4 |
| 合計 | 35,151,811 | 110.5 |
b.受注実績
当連結会計年度の受注実績を品目ごとに示すと、次のとおりであります。
| 品目 | 受注高(千円) | 前年同期比(%) | 受注残高(千円) | 前年同期比(%) |
| マグネットポンプ | 13,846,548 | 104.0 | 3,613,263 | 74.9 |
| 定量ポンプ | 7,791,724 | 117.5 | 1,436,233 | 83.3 |
| 空気駆動ポンプ | 4,043,895 | 72.8 | 1,871,087 | 70.0 |
| 回転容積ポンプ | 3,258,479 | 121.8 | 763,498 | 82.2 |
| エアーポンプ | 2,484,376 | 106.8 | 719,058 | 84.7 |
| システム製品 | 2,489,289 | 97.0 | 400,404 | 66.5 |
| 仕入商品 | 3,048,914 | 101.9 | 467,800 | 80.5 |
| その他 | 5,797,401 | 98.4 | 1,119,737 | 92.3 |
| 合計 | 42,760,627 | 101.9 | 10,391,084 | 77.6 |
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績を品目ごとに示すと、次のとおりであります。
| 品目 | 当連結会計年度 (自2024年4月1日 至2025年3月31日) | |
| 金額(千円) | 前年同期比(%) | |
| マグネットポンプ | 15,055,736 | 105.0 |
| 定量ポンプ | 8,080,117 | 112.7 |
| 空気駆動ポンプ | 4,845,132 | 84.7 |
| 回転容積ポンプ | 3,423,905 | 114.1 |
| エアーポンプ | 2,613,874 | 106.3 |
| システム製品 | 2,691,418 | 105.6 |
| 仕入商品 | 3,161,879 | 107.1 |
| その他 | 5,891,226 | 92.7 |
| 合計 | 45,763,291 | 102.7 |
(注)最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、その割合が100分の10以上に該当する相手先がないため記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度は45,763百万円(前年比1,224百万円増加)となりました。
国内は、医療機器市場を中心に伸長し、売上高は21,704百万円(前年比5.1%増)となりました。海外について、米国は、医療機器市場及び主要市場である水処理市場の伸長と為替影響により、売上高は7,241百万円(前年比2.8%増)となりました。欧州は、医療機器市場の伸長と為替影響により、売上高は6,022百万円(前年比5.6%増)となりました。アジア地域は、韓国・台湾向け半導体・液晶市場が低調に推移しましたが、化学市場の伸長により、売上高は2,778百万円(前年比7.9%増)となりました。中国は、半導体・液晶市場、医療機器市場の不調が続いており、売上高は5,619百万円(前年比15.2%減)となりました。
(売上原価)
当連結会計年度は27,264百万円(前年比1,053百万円増加)となりました。低迷が続いている半導体・液晶市場向け製品を中心に計上した棚卸資産の評価減などにより、売上原価率は59.6%(前年比0.7ポイント悪化)となりました。
(売上総利益)
上記の結果、売上総利益は18,498百万円(前年比170百万円増加)となりました。
(販売費及び一般管理費)
当連結会計年度は12,653百万円(前年比209百万円減少)となりました。無形資産に係る償却費の減少が主な要因となっております。
(営業利益)
上記の結果、営業利益は5,845百万円(前年比379百万円増加)となりました。
(営業外損益)
当連結会計年度の営業外収益は796百万円(前年比87百万円減少)となりました。持分法による投資利益が減少したことや、前連結会計年度は為替差益の発生があったためであります。
当連結会計年度の営業外費用は124百万円(前年比2百万円減少)となりました。
(経常利益)
上記の結果、経常利益は6,517百万円(前年比294百万円増加)となりました。
(特別損益)
当連結会計年度の特別利益は24百万円(前年比17百万円増加)、特別損失は17百万円(前年比35百万円減少)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
上記の結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は4,468百万円(前年比8百万円増加)となりました。
b.財政状態の分析
当連結会計年度末の財政状態の分析については、「第2事業の状況4経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
c.キャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況の分析については、「第2事業の状況4経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
d.経営戦略の現状と見通し
当社グループは、経営理念である「常に最前線で産業を支え、社会の発展と人々の幸福に寄与する。」の実現に向けたありたい姿として、新長期ビジョン「イワキグループビジョンNEXT10(以下、NEXT10)」を策定し、その実現に向けた取り組みを推進してまいります。
さて、当社グループが製造するケミカルポンプは、革新的技術に依拠する画期的な製品を開発することが難しい「成熟した製品」ではありますが、このような状況下においても当社グループでは、ケミカルポンプの世界的メーカーとして、常に他社に先駆ける新製品開発に注力しております。国内外の顧客から当社グループの製品が選ばれるのは、多岐に亘る様々な要望に対して、過去の経験等に基づき迅速且つ的確に対応できることが最大の理由であると考えております。
具体的には、システム提案やユニット製品化、各種ポンプの特注対応といったハードウェア面から、納期・コスト・サービス体制等のソフトウェア面に至るまで、きめ細かく対応しております。そのため、顧客対応スキルのさらなる向上が重要課題となっております。
また、高い独自性や他社との差別化が図られたプロダクトアウト型の製品開発にも注力しております。高品質かつ市場ニーズや顧客の要望に応じたマーケットイン型の製品開発と合わせ、これら両輪の取り組みが今後の当社グループの持続的成長につながると考えております。
ソリューションカンパニーとして、「事業活動を通じて世界中のIWAKIファンを増やし、持続可能な世の中づくりに貢献する。」を基本方針に掲げ、これらの取り組みを推進してまいります。
e.経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループを取り巻く経営環境は、競合他社が国内外を問わず生産コストが安価な地域に進出したことで、販売活動が激化しております。当社グループも早期から海外関係会社におけるノックダウン生産等、海外展開に取り組みコスト低減を進めておりますが、近年においては販売価格の競争が一層激しくなっております。
急激な為替変動影響や物価上昇等の影響により、主要部品の原材料となる樹脂材料、鉄鋼及び非鉄金属等の調達コストが変動する可能性があります。こうしたコスト変動に適切に対応し、販売価格へ反映させることができない場合には、当社グループの今後の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
また、環境・人権への配慮といったサステナビリティへの意識の高まりを背景に、省電力・高効率等の機能面に加え、環境・人権に配慮した調達・製品開発等への要請が強まっております。これらへの対応の優劣によっては、今後の受注動向に影響を及ぼす可能性があります。
また、安全保障輸出管理上の不備により、一定期間輸出禁止等の行政処分を受けた場合、当社グループの海外事業における業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
f.経営者の問題認識と今後の方針について
「第2事業の状況1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
g.経営上の目標の達成状況
当社グループは、2015年に策定いたしました長期ビジョン(10年後のあるべき姿)「イワキグループ10年ビジョン(以下、10年ビジョン)」における定量目標、「2025年3月期連結売上高400億円、営業利益率10%」を重要な経営指標としております。当連結会計年度(10年ビジョン最終年度)の達成状況は以下のとおりです。
「連結売上高」は45,763百万円(前年比2.7%増)、「営業利益率」は12.8%(前年比0.5ポイント良化)となり、前連結会計年度引き続き、当連結会計年度におきましても達成いたしました。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
(財務の基本方針)
当社グループは、財務構造の健全化及び資金の効率的調達・運用を基本方針として財務活動を行っております。資金調達については、自己資金のほか、金融機関からの借入等により行っております。資金の流動性については、現金及び現金同等物に加え、緊急時の資金調達手段の確保等を目的として、取引銀行とシンジケートコミットメントライン契約を締結しております。
(キャッシュ・フロー及び流動性の状況)
当連結会計年度においては、営業活動によるキャッシュ・フローは3,463百万円のキャッシュ・イン、投資活動によるキャッシュ・フローは784百万円のキャッシュ・アウトとなり、フリー・キャッシュ・フローは2,679百万円となりました。
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | |
| 営業キャッシュ・フロー | 2,564百万円 | 3,463百万円 |
| 投資キャッシュ・フロー | △2,487百万円 | △784百万円 |
| フリー・キャッシュ・フロー | 77百万円 | 2,679百万円 |
財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払額1,458百万円などにより1,876百万円のキャッシュ・アウトとなり、期末における現金及び現金同等物は7,941百万円となりました。
資金の使途については、当連結会計年度は設備投資に1,800百万円、研究開発には870百万円の合計2,671百万円を支出しております。
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | |
| 設備投資 | 1,228百万円 | 1,800百万円 |
| 研究開発費 | 909百万円 | 870百万円 |
| 計 | 2,138百万円 | 2,671百万円 |
(資本政策)
2026年3月期は、米国関税政策の動向をはじめ事業環境の先行きが極めて見通しづらい状況が継続するものと想定しております。こうした状況を踏まえ、引き続きキャッシュ・フローを重視しながら財務規律を堅持してまいります。また、事業拡大の投資判断においては、資本コストを意識し、原則としてこれを上回るリターンの実現を目指し、経営資源配分などにおいてROIC(投下資本利益率)をより意識するなど、資本効率の向上を図りながら持続的成長と企業価値向上を目指します。
株主還元方針について、当社では、2026年3月期より2028年3月期までの3か年については、連結配当性向35%以上、1株あたり70円の下限配当を設定しております。なお、非経常的な特殊要因により親会社株主に帰属する当期純利益が大きく変動する場合は、その影響を除いて配当金額を決定することがあります。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表注記事項 (重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。