四半期報告書-第12期第3四半期(2023/06/01-2023/08/31)

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2023/10/13 15:00
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38項目
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)業績の状況
当社グループが提供するサービス領域は、Fintech(注1)市場と呼ばれており、近年では、Embedded Finance(埋込型金融)などと呼ばれる、非金融事業者の提供するサービスに金融サービスを組み込み、一体として提供する形が注目されるなど様々なビジネスが活発に生まれております。当社グループの主要サービスである『マネーフォワード クラウド』及び『マネーフォワード ME』は、近年急速な成長が見込まれる、SaaS(注2)という形態にてサービスを提供しております。SaaS市場は近年大きく成長しており、富士キメラ総研「ソフトウェアビジネス新市場2022年度版」によると、国内SaaS市場は、2026年度には1兆6,681億円(2021年度比180.0%)に達すると見込まれております。加えて、2022年1月に施行された改正電子帳簿保存法、2023年10月に導入されたインボイス制度など企業のバックオフィス業務の電子化に向けた法的整備が進み、決済領域においても国内メガバンクにより小口の資金決済のための新たな決済インフラの設立が進められるなど、キャッシュレス決済の普及を後押しする動きが見られます。
グローバルな経済環境の影響を受け日本経済も見通しが不透明になる中においても、クラウドサービス導入及びキャッシュレス化のニーズや、個人や企業におけるお金に関する新たな不安を背景に当社グループの提供サービスへのニーズはより一層高まっているものと認識しております。
このような環境において、当社グループは「お金を前へ。人生をもっと前へ。」というミッションの下、法人向けサービスを提供するMoney Forward Businessドメイン、個人向けサービスを提供するMoney Forward Homeドメイン、金融機関・事業会社のお客様向けにサービス開発を行うMoney Forward Xドメイン、新たな金融ソリューションの開発を行うMoney Forward Financeドメイン、SaaS企業のマーケティング活動を支援するMoney Forward SaaS Marketingドメイン(注3)の5つのドメインにおいて、事業を運営してまいりました。
Businessドメインでは、バックオフィス向けの業務効率化クラウドソリューション『マネーフォワード クラウド』において、特に法人向けのプロダクトのSEO対策をはじめとしたウェブマーケティングの強化に加えて、大規模な士業事務所向けのセールス・導入支援体制を強化した結果、新規ユーザーが順調に増加いたしました。また、営業・マーケティング体制の拡充を進めた結果、より大規模な企業における導入が増加したことに加えて、既存顧客に対する様々なプロダクトのクロスセル(注4)が進み、ARPA(注5)についても向上しております。従前よりインボイス制度導入に伴う需要増加を見越して、中堅・エンタープライズ企業向けの請求書受領・送付システム『マネーフォワード クラウドインボイス』の提供を行い、請求書等に関する業務の一気通貫での効率化を支援するなど、多様な企業のニーズに対応する関連プロダクトを展開しており、2023年10月には、新たにクラウド債権管理サービス『マネーフォワード クラウド債権管理』を提供開始し、プロダクトラインナップの更なる拡充に取り組んでおります。2023年10月のインボイス制度の導入開始に合わせて、イベントへの出展を積極的に行うなど駆け込み需要を取り込むためのマーケティング投資も強化しております。また、既存プロダクトの継続的な機能改善やプロダクト間の連携強化も推進しております。2023年9月には、『マネーフォワード クラウド連結会計』において上場企業向けの開示支援サービスと連携し、企業の決算業務で必要とされる有価証券報告書、決算短信等の開示書類の作成業務の負担を軽減する機能の提供を開始しております。
Homeドメインにおいては、自動でオンラインバンキング等から金融機関データの取得・分類を行うPFM(注6)サービス『マネーフォワード ME』において、プレミアム課金ユーザーが51万人を突破し、プレミアム課金売上が順調に推移しました。2022年12月に無料ユーザーが連携できる金融関連サービスの数をそれまでの10件から4件に変更したことの影響で課金ユーザーが大幅に増加しております。併せて、『マネーフォワード ME』の投資資産の管理に特化した「資産形成アドバンスコース」(月額980円)にポートフォリオ分析のための新たな機能を追加するなど、同プロダクトの提供価値向上にも努めております。また、2022年6月に連結開始した株式会社Next Solutionの売上も増収に貢献しております。
Xドメインにおいては、金融機関やそのお客様のDX推進に資するサービスの開発に努めており、これに伴って、プロジェクト単位でフロー収益を上げるビジネスモデルからDX推進ツールをOEMとして提供するストック型収益への転換を進めております。直近では『Mikatano』シリーズの提供に注力しており、金融機関の法人顧客である地域の中小企業のDXに貢献するとともに、金融機関がデータを活用しながら中小企業の事業価値向上を実現するための支援を行うことを目指しております。
Financeドメインにおいては、企業間後払い決済・請求代行サービス『マネーフォワード ケッサイ』及び売掛金早期資金化サービス『マネーフォワード アーリーペイメント』において顧客獲得が好調に推移しました。株式会社三菱UFJ銀行との合弁会社である株式会社Biz Forwardにおいても、株式会社三菱UFJ銀行からの送客により売掛金早期資金化サービス『SHIKIN+』が順調に成長しております。また、ベンチャーキャピタル業務を行うHIRAC FUNDにおいて、営業投資有価証券の売却に関連する売上を計上しております。
SaaS Marketingドメインを構成するスマートキャンプ株式会社の売上についても、当第3四半期においてはオンライン展示会事業である『BOXIL EXPO』の開催がなかったものの『BOXIL SaaS』が好調に推移しております。
また、投資に関しては、特に成長の著しいBusinessドメインにおける認知強化・新規顧客獲得のための先行投資(営業人件費、広告宣伝費等に関する投資)を行いつつ、グループ全体としての収益性改善の実現に向けて投資領域の選択と集中を進めてまいります。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間の当社グループの業績は、売上高21,584百万円(前年同四半期比41.1%増)、EBITDA(注7)△1,660百万円(前年同四半期は△4,605百万円のEBITDA)、営業損失4,564百万円(前年同四半期は6,306百万円の営業損失)、経常損失は4,943百万円(前年同四半期は7,356百万円の経常損失)となりました。親会社株主に帰属する四半期純損失は4,935百万円(前年同四半期は7,345百万円の親会社株主に帰属する四半期純損失)となっております。
また、SaaS ARR(注8)に関しては21,134百万円(前年同期比40.4%増)となり、特にBusinessドメインにおいては課金顧客数及びARPAの拡大により、法人顧客に対するSaaS ARRは15,027百万円(前年同期比44.4%増)、個人事業主顧客に対するSaaS ARRは1,617百万円(前年同期比21.6%増)となりました。
各ドメインのSaaS ARR及びBusinessドメインにおける課金顧客数とARPAの推移は以下のとおりであります。
各ドメインにおけるSaaS ARR
(単位:百万円)
2020年
11月期末
2021年
11月期末
2022年
11月期末
2022年11月期
第3四半期末
2023年11月期
第3四半期末
前年同期比
成長率
Business6,2388,46612,81111,73616,64441.8%
うち法人5,3817,37411,43510,40615,02744.4%
うち個人事業主8571,0921,3751,3301,61721.6%
Homeプレミアム課金1,3801,7242,0071,9642,57431.0%
Xストック売上高6357551,0219221,33344.7%
Financeストック
売上高
18628346042658337.0%
合計8,43911,22716,29915,04821,13440.4%

(注)上記表中のSaaS ARRの額は、百万円未満を四捨五入しております。
Business 法人ARRの内訳
(単位:百万円)
2020年
11月期末
2021年
11月期末
2022年
11月期末
2022年11月期
第3四半期末
2023年11月期
第3四半期末
前年同期比
成長率
法人5,3817,37411,43510,40615,02744.4%
うち中小企業4,3165,3677,3886,8139,09033.4%
うち中堅企業以上1,0652,0074,0483,5925,93765.3%

(注)上記表中のSaaS ARRの額は、百万円未満を四捨五入しております。
Business ドメインにおける課金顧客数、ARPA
2020年
11月期末
2021年
11月期末
2022年
11月期末
2022年11月期
第3四半期末
2023年11月期
第3四半期末
前年同期比
成長率
課金顧客数(顧客数)法人69,71388,548114,384106,887139,14830.2%
個人事業主72,50194,755121,414116,651146,20125.3%
合計142,214183,303235,798223,538285,34927.7%
ARPA(円)法人77,18983,28199,97497,355107,99010.9%
個人事業主11,82111,52311,32811,40411,061△3.0%
全体43,86446,18754,33052,50258,32811.1%

(注)上記表中のARPAの額は小数点以下第1位を四捨五入しております。
(2)財政状態の分析
(資産)
当第3四半期連結会計期間末における流動資産は53,753百万円となり、前連結会計年度末に比べ14,938百万円増加いたしました。これは主に現金及び預金が10,272百万円、買取債権が1,821百万円増加したことによるものであります。固定資産は32,181百万円となり、前連結会計年度末に比べ5,009百万円増加いたしました。これは主に投資有価証券が2,810百万円、ソフトウエアが2,428百万円増加したことによるものであります。
この結果、総資産は、85,934百万円となり、前連結会計年度末に比べ19,947百万円増加いたしました。
(負債)
当第3四半期連結会計期間末における流動負債は27,343百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,378百万円増加いたしました。これは主に短期借入金が1,360百万円、契約負債が1,023百万円増加したことによるものであります。固定負債は22,996百万円となり、前連結会計年度末に比べ16,057百万円増加いたしました。これは主に転換社債型新株予約権付社債が12,000百万円、長期借入金が2,779百万円増加したことによるものであります。
この結果、負債合計は、50,340百万円となり、前連結会計年度末に比べ19,436百万円増加いたしました。
(純資産)
当第3四半期連結会計期間末における純資産は35,594百万円となり、前連結会計年度末に比べ511百万円増加いたしました。これは主に非支配株主持分が3,723百万円増加したことによるものであります。
(3)経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、経営方針・経営戦略等に重要な変更及び新たに定めた経営方針・経営戦略等はありません。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
当社グループでは、データやテクノロジーの力でユーザーに新たな価値を提供することを目的とし、Money Forward Labを中心に研究開発に取り組んでおります。
当第3四半期連結累計期間における研究開発費の総額は126百万円であります。
(注1) Fintech
Finance と Technology を組み合わせた概念で、金融領域におけるテクノロジーを活用したイノベーションの総称をいいます。
(注2) SaaS
「Software as a Service」の略称であり、サービス提供者がソフトウェア・アプリケーションの機能をクラウド上で提供し、ネットワーク経由で利用する形態をいいます。一般的に初期導入コストを抑えた月額課金のビジネスモデルとなります。
(注3) Money Forward SaaS Marketingドメイン
従来Businessドメインに含めていたスマートキャンプ株式会社について、事業規模が拡大していることや、同社が運営するSaaS比較メディア『BOXIL SaaS』・オンライン展示会『BOXIL EXPO』のビジネスモデルが法人向けにSaaSサービス等を提供するBusinessドメインのそれと異なることを踏まえ、2023年11月期第1四半期より「Money Forward SaaS Marketingドメイン」として分けて扱うこととしました。
(注4) クロスセル
クロスセルとは、当社が提供するプロダクトを有料で利用している顧客が、追加で、当社の提供する他のプロダクトを有料で利用することをいいます。
(注5) ARPA
「Average Revenue per Account」の略称であり、各期最終月のBusinessドメインのARRをBusinessドメインが提供するプロダクトを有料で利用している顧客数の合計で割った値をいいます。
(注6) PFM
「Personal Financial Management」の略称であり、個人の金融資産管理、家計管理をサポートするサービスをいいます。
(注7) EBITDA
「Earnings Before Interest, Taxes, Depreciation, and Amortization」の略称であり、営業利益+償却費+営業費用に含まれる税金費用+株式報酬費用をいいます。
(注8) SaaS ARR
ARRは「Annual Recurring Revenue」の略称であり、各期末時点におけるBusinessドメイン、Homeドメイン、Xドメイン、Financeドメインの経常的に発生する月間収益を12倍して算出したものをいいます。ただし、第1及び第2四半期においては、『STREAMED』の季節影響を調整するため、当該四半期における『STREAMED』の課金収入の3分の1を経常的に発生する月間収益として算出しております。

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