有価証券報告書-第7期(令和2年10月1日-令和3年9月30日)

【提出】
2022/02/28 17:07
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【項目】
146項目
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度の当社グループの経営成績は、売上高10,090,811千円(前期比27.9%増)、営業損失425,942千円(前期は689,018千円の営業利益)、経常利益350,433千円(同35.4%減)、親会社株主に帰属する当期純損失5,255,052千円(前期は378,363千円の親会社株主に帰属する当期純利益)となりました。
当連結会計年度においては、テストセンター事業を中心にした売上の増加により前年比増収となりました。費用面では、テストセンター事業に関連する損失引当金の計上や人員増等に伴う人件費の増加、ソフトウエア開発投資等に伴う減価償却費の増加、地代家賃の増加等により、営業利益は赤字に転落しました。一方で、テストセンター事業の引当金の戻り入れがあり経常黒字とはなりましたが、営業利益の減少を補えず、経常利益は減益となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、特別調査委員会費用の発生や、減損損失の発生等により最終赤字となりました。
セグメント別の経営成績は、次のとおりであります。
a. テスト等ライセンス事業
テスト等ライセンス事業においては、公益財団法人日本英語検定協会(以下、「英検協会」)に提供している4-5級スピーキングテストに伴うライセンス収入が受験者数の減少の影響を受けて減少しましたが、企業・学校向け英語能力判定テストの「CASEC」の実施が順調に進み、当該セグメントの売上高は1,344,556千円(前期比6.1%増)となり、セグメント利益は584,259千円(同32.1%増)となりました。
b. 教育プラットフォーム事業
教育プラットフォーム事業においては、前期に買収した株式会社教育デジタルソリューションズにおけるメディア・広告収入などが売上に貢献する一方、英ナビ!広告の売上減少等により、売上高は2,425,706千円(前期比1.1%増)に留まりました。費用面では、新規システム投資による減価償却費等の増加によりセグメント利益は1,113,020千円(同20.1%減)となりました。
c. テストセンター事業
テストセンター事業においては、売上は順調に拡大しておりますが、セグメントの売上高は2,674,152千円(前期比51.7%増加)となりました。費用面では、減価償却費、システム保守費、採用増に伴う人件費等が増加し、セグメント損失は497,250千円(前年同期はセグメント損失338,727千円)となりました。
d. AI事業
AI事業においては、既存商品のAI事業においては、手書き文字認識「DEEP READ」やAIレコメンドエンジン「CAERA」関連ソフトウエア利用に伴うライセンス収入等が伸び悩みや、自動採点関連の委託業務の減収の影響によりセグメント売上高は559,908千円(前期比14.8%減)となりました。費用面ではソフトウエア開発投資に伴う減価償却費の増加等によりセグメント損失は340,801千円(前年同期はセグメント利益164,303千円)となりました。
e. テスト運営・受託事業
テスト運営・受託事業においては、主に文部科学省の令和3年度全国学力・学習状況調査(小学校第6学年の児童を対象とした調査)に加え、中学校第3学年の生徒を対象とした調査の共同受注により、売上3,282,006千円(前期比67.8%増)となる一方、採点費用の増加や、システム費用の増加により、セグメント利益は17,082千円(同89.0%減)となりました。
② 財政状態の状況
当連結会計年度末における財政状態は、資産は18,972,760千円(前連結会計年度末比3,176,801千円増)、負債は12,801,395千円(前連結会計年度末比2,819,782千円増)、純資産は6,171,365千円(前連結会計年度末比357,019千円増)となりました。
(資産)
流動資産は、前連結会計年度末に比べて4,647,582千円増加し、14,832,716千円となりました。これは、現金及び預金が3,174,052千円増加したことなどによります。
固定資産は、前連結会計年度末に比べて1,468,337千円減少し、4,133,787千円となりました。これは、ソフトウエア及びソフトウエア仮勘定が275,292千円、繰延税金資産が369,894千円、投資有価証券が247,935千円、工具、器具及び備品が300,945千円、建物附属設備が151,777千円減少したことなどによります。
繰延資産は、前連結会計年度末に比べ2,443千円減少し、6,256千円となりました。
この結果、総資産は、前連結会計年度末に比べて3,176,801千円増加し、18,972,760千円となりました。
(負債)
流動負債は、前連結会計年度末に比べて3,187,169千円増加し、8,654,541千円となりました。これは、借入金及び社債が1,675,314千円、特別調査費用引当金が1,498,779千円、流動負債のその他(未払金、預り金)が536,223千円増加したことなどによります。
固定負債は、前連結会計年度末に比べて367,387千円減少し、4,146,853千円となりました。これは、借入金及び社債が304,527千円減少したことなどによります。
この結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べて2,819,782千円増加し、12,801,395千円となりました。
(純資産)
純資産合計は、前連結会計年度末に比べて357,019千円増加し、6,171,365千円となりました。これは、新株発行等に伴い資本金及び資本剰余金が5,820,115千円増加し、親会社株主に帰属する当期純損失の計上等により利益剰余金が5,527,260千円減少したことなどによります。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物は、10,698,107千円(前連結会計年度末比3,174,052千円増)となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは665,011千円の支出(前連結会計年度は1,329,867千円の収入)となりました。これは、減価償却費982,217千円(前連結会計年度は698,514千円)、減損損失2,617,010千円(前連結会計年度は実績なし)等の増加要因、税金等調整前当期純損失4,734,365千円(前連結会計年度は税金等調整前当期純利益591,419千円)、事業損失引当金の減少額667,718千円(前連結会計年度は増加額667,718千円)等の減少要因の影響によります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは3,063,079千円の支出(前連結会計年度は1,962,653千円の支出)となりました。これは、ソフトウエア開発による無形固定資産の取得による支出2,617,210千円(前連結会計年度は992,061千円)、敷金の差入による支出256,541千円(前連結会計年度は305,945千円)、投資有価証券の取得による支出139,369千円(前連結会計年度は233,804千円)などの影響によります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは6,897,552千円の収入(前連結会計年度は1,646,860千円の収入)となりました。これは、株式の発行による収入5,758,373千円(前連結会計年度は79,780千円)、借入金及び社債の純収入1,334,127千円(前連結会計年度は1,703,566千円の純収入)、配当金の支払額272,207千円(前連結会計年度は201,937千円)などの影響によります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当社グループは生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。
b. 受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2020年10月1日
至 2021年9月30日)
受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)
テスト運営・受託事業3,447,053209.3%528,231137.3%

(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.テスト運営・受託事業以外のセグメントについては事業の性格上、受注実績の記載に馴染まないため、記載しておりません。
c. 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2020年10月1日
至 2021年9月30日)
金額(千円)前年同期比(%)
テスト等ライセンス事業1,344,556106.1
教育プラットフォーム事業2,425,706101.1
テストセンター事業2,604,630153.4
AI事業433,91276.3
テスト運営・受託事業3,282,006167.8
合計10,090,811127.9

(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 2019年10月1日
至 2020年9月30日)
当連結会計年度
(自 2020年10月1日
至 2021年9月30日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
公益財団法人日本英語検定協会3,688,80046.84,602,82645.6
文部科学省1,192,15615.11,420,86414.1

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表はわが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積り・仮定設定を必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績や状況に応じて合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性が存在するため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
なお、新型コロナウイルス感染拡大の影響に関する会計上の見積りについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載のとおりであります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 経営成績
(売上高)
当連結会計年度の売上高は10,090,811千円(前年同期比27.9%増)となりました。これはテストセンター事業の売上高が2,674,152千円(前年同期比51.7%増)、テスト運営・受託事業の売上高が3,282,006千円(前年同期比67.8%増)となったことによります。
(売上原価、売上総利益)
当連結会計年度の売上原価は7,248,892千円(前年同期比46.5%増)となりました。その結果、売上総利益は2,841,918千円(前年同期比3.4%減)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は3,267,860千円(前年同期比45.0%増)となりました。これはテストセンター事業に関連する損失引当金の計上や人員増等に伴う人件費の増加したこと等によります。その結果、営業損失は425,942千円(前連結会計年度は、689,018千円の営業利益)となりました。
(営業外収益、営業外費用及び経常利益)
当連結会計年度の営業外収益は事業損失引当金戻入額1,078,235千円等により1,215,690千円となり、営業外費用は投資事業組合管理費134,041千円、持分法による投資損失14,362千円、支払利息46,325千円等により439,314千円となりました。その結果、経常利益は350,433千円(前年同期比35.4%減)となりました。
(特別利益、特別損失及び親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度の特別利益の計上はなく、特別損失は、減損損失2,617,010千円、特別調査費用引当金繰入額1,498,779千円、特別調査費用571,645千円等により5,084,799千円となりました。その結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純損失5,255,052千円(前連結会計年度は、378,363千円の親会社株主に帰属する当期純利益)となりました。
b. 財政状態
財政状態の状況の分析については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② 財政状態の状況」をご参照ください。
③ キャッシュ・フローの状況の分析
キャッシュ・フローの状況の分析については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
④ 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要につきましては、売上原価並びに販売費及び一般管理費等の営業費用であります。
設備資金需要の主なものは、テスト及びラーニングツール開発のためのソフトウエア開発及びコンテンツ開発費であります。当連結会計年度においては、これらに加えてテストセンター関連設備新設に伴い、その設備投資は2,707,967千円となりました。
翌連結会計年度の資金需要については、ソフトウエア開発及びコンテンツ開発による設備投資を中心に78百万円を予定しております。
運転資金につきましては、自己資金を基本としており、必要に応じて金融機関から短期借入を実施しております。設備投資資金につきましては、自己資金を基本としており、必要に応じて長期借入の実施、社債発行を行っております。
なお、2020年9月30日開催の取締役会において、公募及び第三者割当による新株式発行を行うことを決議し、公募による新株式発行(一般募集)により3,905,136千円、第三者割当増資(並行第三者割当増資)による新株式の発行により1,750,411千円の資金調達を行いました(2020年10月16日に払込完了)。
今後も収益構造の強化と成長性の維持のため継続的な設備投資が必要となりますので、安定的な自己資金の確保を目指してまいります。
⑤ 経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおり、事業環境、事業内容、事業運営体制等、様々なリスク要因が当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。
そのため、当社グループは常に市場動向に留意しつつ、内部管理体制を強化し、優秀な人材を確保し、市場のニーズにあったサービスを展開していくことにより、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分散・低減し、適切に対応を行っていく予定でおります。
⑥ 経営戦略の現状と見通し
当社グループは、英語学習におけるラーニングツール及びテストシステムの提供等によるライセンス収入を安定的な成長の礎とし、以下3つの事業領域を中長期的な成長分野と位置付け事業展開を図ってまいります。
a. 教育プラットフォーム
590万人を超える英ナビ会員データベースを土台としたメディア事業および学習サービスの展開
b. AIベース技術ライセンス
既存のソフトウエア及びシステムに、AI-OCR、自然言語処理、レコメンドエンジン、試験監視システム等のAIベースの技術を実装したサービスの展開
c. テストセンター
直営及び委託会場を併せてCBTを提供するテストセンターを全国展開し、インフラを整備の上、テストシステムの拡充を図りCBT化を加速
当社グループが属する教育ビジネス市場は、小学校の英語の必修化、英語学習の4技能化等、英語等の語学需要が高まるなど、今後も堅調な成長を維持する見込みです。また、足元の新型コロナウイルス感染症拡大によるマイナスの影響の可能性もありますが、一方で、学習やテスト受験のオンライン化、CBT化が加速化する傾向が顕著となっております。このような環境下、当社グループは、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、各施策を通じて事業展開を行い、社会貢献を目指してまいります。
⑦ 経営者の問題認識と今後の方針について
国内教育市場は、英語教育の低年齢化、大学入試制度改革における民間の英語資格・検定試験の活用は延期となったものの4技能評価に対する需要は引き続き強く、教育及びテストの両面においてICT化が不可欠となっております。当社グループはこれを事業機会と捉え、経営資源を投入してまいります。
海外においては、アジア及び米国の開発拠点の一層の効率化により、収益改善を図ってまいります。また、各国の市場動向に留意しつつ、選択と集中を意識した経営資源投入を行い、事業を展開してまいります。
経営者の問題認識については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりです。

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