有価証券報告書-第19期(2024/04/01-2025/03/31)

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2025/06/23 16:00
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当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
文中将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営成績等の状況の概要
① 経営成績の状況
当連結会計年度の経営成績は、売上高が10,548,910千円(前年同期比6.3%増)、営業損失は1,911,248千円(前連結会計年度は699,745千円の営業損失)、経常損失は1,993,227千円(前連結会計年度は790,919千円の経常損失)、親会社株主に帰属する当期純損失は5,525,955千円(前連結会計年度は1,180,874千円の当期純損失)、また当社グループにおいて継続的な成長の指標の一つとして重視しているEBITDA(営業利益+減価償却費+のれん償却額)は△711,296千円(前連結会計年度のEBITDAは492,857千円)となりました。
売上高につきましては、メディア事業におけるディスプレイ広告市場悪化の長期化の影響やソリューション事業においては下半期に見込んでいた大型案件の未実現等が発生した一方で、2023年9月1日付で新たにグループ化した株式会社フロムワン(2023年11月1日付で商号を株式会社シーソーゲームに変更、また2024年10月1日付で株式会社ライブドアを存続会社とする吸収合併方式により合併)の通年寄与、2024年4月に完全子会社として設立しました株式会社コンテンツモンスターの売上高が寄与した結果、6.3%の増収となりました。
他方、営業利益につきましては、メディア事業における利益率の高い広告収入の落ち込みに加え、株式会社コンテンツモンスターにて手掛けた大型K-POPイベントにおいて、大規模な損失が発生する結果となりました。
以上の状況を踏まえ当社は、2025年2月14日付「連結業績予想の修正及び中期経営計画の取り下げに関するお知らせ」、2025年5月2日付「通期業績予想修正に関するお知らせ」並びに同日付「特別損失の計上に関するお知らせ」にて公表の通り、これまでの高い売上成長率を重視した売上高拡大の事業方針から方針転換し、利益貢献開始までに時間と追加投資を要する事業からの撤退等、事業整理・資産整理を行い、その結果大規模な費用削減を実行いたしました。これにより、当連結会計年度にて各種事業整理損失、各種減損処理、並びに投資有価証券の評価損等として合計3,439百万円の特別損失を計上しております。
報告セグメント別の経営成績は、次のとおりであります。
(メディア事業)
当連結会計年度におきましては、スポーツ情報メディア等を手掛ける株式会社シーソーゲームが通期貢献した一方で、ディスプレイ広告市場悪化の影響が長期化する中、広告収入依存の軽減を目的とした積極的な収益多様化策や、ディスプレイ広告の減収を見越した費用削減を推進するも、想定を上回る広告単価及び「ライブドアブログ」のPV数の下落、低広告単価の長期化に加え、新NISA反動によるアフィリエイト広告収益も急減速の影響を相殺するには至りませんでした。また収益多様化策として株式会社コンテンツモンスターが手掛けた、K-POPのコンテンツ事業は本来の目的であった月額課金サービスのユーザー獲得への施策が十分に行えなかったことに加え、その販促施策の一環として実施した複数のイベントも売上・費用ともに当初の見込みから大きく乖離し、売上寄与はあったものの大規模な損失を発生させる結果となりました。
これらの結果、当連結会計年度の売上高は6,081,869千円となり、前年同期の5,877,941千円から203,927千円増加(前年同期比3.5%増)、セグメント損失は2,188,938千円となり、前年同期の706,814千円の損失から1,482,124千円の悪化となりました。なお、売上高には持株会社体制のマネジメントフィー等の支払額830,666千円を含んでおり、これを戻した売上高は6,912,535千円であり、前年同期と同基準での比較では563,794千円の増収(同8.9%増)、同セグメント損失は1,358,271千円であり、前年同期比1,122,256千円の悪化となっております。
(ソリューション事業)
当連結会計年度におきましては、個人向けの課金サービスである「Kabutan(株探)プレミアム」において会員数が堅調に推移するとともに、月額料金の値上げ効果から収入が伸長し、情報ソリューションサービスにつきましては、月額利用料によるストック収入は堅調に推移いたしました。一方で、情報ソリューションにおける初期・一時売上によるスポット収入につきまして下半期に見込んでいた中堅対面証券会社向けの大型案件やオンライン証券会社の業績不振により見込み案件の一部が見送りとなったほか、SI・パッケージソリューションサービスにつきましても下半期に想定していた既存顧客の大型DX案件失注が発生いたしました。加えて、収益多様化に向け2021年9月に完全子会社として設立しました株式会社ミンカブアセットパートナーズでは前連結会計年度中に投資助言・代理業の登録が完了したもののサービスローンチの遅延等から費用が先行し、増収の一方で利益面は悪化の要因となりました。
これらの結果、当連結会計年度の売上高は3,642,505千円となり、前年同期の3,493,846千円から148,659千円増加(前年同期比4.3%増)、セグメント利益は99,668千円であり、前年同期のセグメント利益138,462千円から38,794千円の悪化となりました。また、メディア事業と同様、売上高にはマネジメントフィー等の支払額289,833千円を含んでおり、マネジメントフィー考慮前の売上高は3,932,339千円であり、前年同期と同基準での比較での増収額は148,953千円(同3.9%増)、同マネジメントフィー等考慮前セグメント利益は389,501千円であり、前年同期比38,500千円減(同9.0%減)となりました。
なお、株式会社ミンカブアセットパートナーズについては、選択と集中への事業方針の転換の中、同社の金融サービスについて、業務提携先である株式会社トレードワークスとより高い事業シナジーが発揮できるという判断のもと、2025年3月31日付にて全株式を株式会社トレードワークスに譲渡いたしました。
② 財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は2,039,279千円となり、前連結会計年度末に比べ2,092,755千円の減少となりました。これは主に、現金及び預金が1,505,135千円減少したこと、売掛金が514,504千円減少したこと、未収還付法人税等が113,515千円減少したこと等を要因としたものであります。
固定資産は7,943,107千円となり、前連結会計年度末に比べ2,763,722千円の減少となりました。これは主に、2025年2月14日付「2025年3月期第3四半期連結決算短信」で公表いたしました選択と集中に基づく大幅なコスト削減策により、有形固定資産が303,718千円減少したこと、無形固定資産が合計で2,344,833千円減少したこと等を要因としたものであり、有形固定資産の減少は主としてオフィス縮小に伴う減損損失、無形固定資産の減少は主として、事業・サービスの終了及び一部サービス機能の見直しによるのれんやソフトウエアの減損損失及びライブドアブログに関する顧客関連資産についてリスクを織り込んだ回収可能性の評価に基づく減損損失の計上によるものであります。
これらの結果、資産合計は9,982,387千円となり、前連結会計年度末の14,838,864千円から4,856,477千円の減少となりました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は4,376,183千円となり、前連結会計年度末に比べ1,642,018千円の増加となりました。これは主に、短期借入金が1,492,000千円及び1年以内返済予定の長期借入金が90,000千円増加したこと、事業整理損失引当金が156,503千円増加したこと等を要因としたものであります。
固定負債は5,286,215千円となり、前連結会計年度末に比べ633,630千円の減少となりました。これは長期借入金が約定弁済及び流動資産への振替等により847,500千円減少したこと、繰延税金負債が213,869千円増加したことを要因としたものであります。
これらの結果、負債合計は9,662,399千円となり、前連結会計年度末の8,654,011千円から1,008,387千円の増加となりました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は319,988千円となり、前連結会計年度末の6,184,853千円から5,864,865千円の減少となりました。これは主に、その他有価証券評価差額金が52,360千円増加した一方で、2024年6月開催の第18期定時株主総会の決議に基づき実施した減資実行額を資本剰余金へ振替後、資本剰余金を原資とする普通配当支払等を行ったこと等により、資本金及び資本剰余金が合わせて387,927千円減少したこと、利益剰余金が5,525,955千円減少したこと等を要因としたものであります。
これらの結果、自己資本比率は3.1%(前連結会計年度末は41.6%)となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ1,505,135千円減少し、542,610千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、655,990千円の支出(前期は91,018千円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純損失が5,302,479千円となり、成長投資に伴うソフトウエアの減価償却を中心とした減価償却費合計が932,954千円、主にライブドアブログに関する顧客関連資産についてリスク重視の観点に基づく回収可能性の検証結果により当初期待収益との比較における収益性の低下による減損の兆候が認められたことによる減損損失が2,543,076千円、事業整理損が276,050千円、のれん償却額が266,997千円、その他の引当金の増加額が179,046千円、有価証券評価損が102,753千円、売上債権の減少額が514,280千円となった一方で、有価証券売却益が20,000千円、子会社株式売却益が91,965千円、その他流動負債の減少額が105,688千円となったことを要因としたものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、1,196,139千円の支出(前期は1,684,902千円の支出)となりました。これは主に、ソフトウエア開発投資を中心とした無形固定資産の取得による支出が1,271,049千円、有形固定資産購入による支出が112,828千円となった一方で、投資有価証券の売却による収入が120,000千円、子会社株式の売却による収入が95,495千円となったことを要因としたものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、346,994千円の収入(前期は822,324千円の支出)となりました。これは主に、短期借入金の純増額が1,492,000千円となった一方で、長期借入金の返済による支出が757,500千円、配当金の支払額が389,117千円となったことを要因としたものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループの事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、記載を省略しております。
b.受注実績
当社グループは受託開発を行っておりますが、受注から開発・納品までの期間が短いため、記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
販売高(千円)増減率(%)
メディア事業6,833,9588.5
ソリューション事業3,714,9522.6
合計10,548,9106.3

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
相手先前連結会計年度
(自 2023年4月1日
至 2024年3月31日)
当連結会計年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
株式会社キョードー大阪--1,126,77410.68

3.前連結会計年度の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、当該割合が10%未満であるため記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度において当社は、メディア事業及びソリューション事業の費用削減(メディア事業約8億円、ソリューション事業約2億円)に加え、役員報酬及び一部管理職の人件費削減、オフィスの縮小による賃料削減等により、約3億円の費用削減を見込み、各種事業撤退後に残存する売上基盤でも利益を確保すべく事業基盤を整備いたしました。
なお、当連結会計年度末における現預金が前連結会計年度末に比較して大きく減少しましたが、多額の損失となったコンテンツ事業については撤退を完了しており今後の資金負担は発生しないこと、事業・資産整理による一部資産の現金化に加え、前述の費用削減を主体とし、EBITDAは二桁億円台規模に回復する見通しであり、資金力の回復が見込まれます。なお、タームローン5,680,000千円及びシンジケートローン1,900,000千円については、2025年6月20日付で取引金融機関全行と変更契約書を締結し、2025年3月期を財務制限条項の遵守の対象外とするとともに、返済額をリスケジュールいたしました。今後、改めて設定された返済計画に基づき借入金を返済するとともに、可能な限りの内部留保の確保に努め、今後3年以内に過去最高益を更新可能な事業基盤を再整備し、早期の再成長フェーズへの移行を目指してまいります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性
当社グループの資本の財源及び資金の流動性は、主に営業活動による純現金収入によります。このため、当社では、経営上の目標の達成状況を判断するための指標として売上高の他、簡易的なキャッシュ・フロー指標であるEBITDA(営業利益+減価償却費+のれん償却額)を重視しております。EBITDAは、ソフトウエアを中心とした成長投資に係る減価償却費やM&A等によるのれん償却額を除いた収益力を示すものであり、当社の事業形態や経営戦略に則した実質的な収益力を測る有効な指標と考えております。
前述のとおり、メディア事業、ソリューション事業とも、選択と集中の方針に基づき、サービスの終了も含めた抜本的な事業・資産の見直しを行うとともに、開発投資はサービス運用の効率化や成長ドライバーとなり得るサブスクリプションサービスの開発等に限定するなど、徹底した費用削減と設備投資の抑制により、フリーキャッシュフローを安定的に創出可能な基盤を整備いたします。
その他キャッシュ・フローの状況につきましては「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。また、連結財務諸表の作成にあたっては、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与える可能性のある見積りや予測を行っており、見積りの不確実性による実績との差異が生じる場合があります。
当連結会計年度における当社グループの連結財務諸表の作成に係る重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載をしておりますが、連結財務諸表作成の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
(株式会社ライブドアに係るのれん及び顧客関連の評価)
(株式会社ライブドアに係る繰延税金資産の回収可能性)
これらの詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。

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