有価証券報告書-第14期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
当社は2019年12月末をみなし取得日として、REIT情報ベンダーであるProp Tech plus株式会社を連結子会社化し、連結財務諸表作成会社に移行しました。従いまして、前連結会計年度における連結財務諸表は作成していないため、これらとの比較を行っておりません。
(1)経営成績等の状況の概要
① 財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における資産合計は5,866,742千円となりました。
流動資産は2,717,259千円であり、この主な内訳は、現金及び預金が2,063,777千円、売掛金が550,606千円であります。
固定資産は3,149,482千円であり、この主な内訳は、有形固定資産95,846千円、のれん835,790千円、顧客関連資産513,554千円、ソフトウエア890,490千円、ソフトウエア仮勘定365,221千円、繰延税金資産125,450千円であります。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は2,096,544千円となりました。
流動負債は768,636千円であり、この主な内訳は、買掛金124,700千円、1年内償還予定の社債50,000千円、1年内返済予定の長期借入金283,308千円、未払法人税等81,197千円、その他流動負債208,533千円であります。
固定負債は1,327,907千円であり、その内訳は、社債20,000千円、長期借入金1,254,207千円、繰延税金負債53,700千円であります。なお、当連結会計年度におきまして、Prop Tech plus株式会社の株式取得を資金使途とした1,300,000千円の長期借入を実行しております。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は3,770,197千円となりました。この主な内訳は、資本金1,742,928千円、資本剰余金3,766,169千円、利益剰余金△2,005,536千円等であります。なお、当連結会計年度における資本金、資本剰余金の増加は、主として役職員による新株予約権の行使によるものであります。
これらの結果、自己資本比率は59.9%となりました。
② 経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は雇用環境の改善を背景に個人消費の持ち直しがみられるなど、景気は緩やかな回復基調を維持していたものの、年度末に向けて新型コロナウイルス感染症拡大の影響により急速に悪化しました。
このような環境のもと、当社メディア事業におきましては、上期にかけ外国為替情報メディアが急伸、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により株式市場への注目度が向上した第4四半期におきましては主として株式情報メディアに情報を求めるユーザーが増加し、2020年3月の月間ユニークユーザー数は1,172万人に達しました。また、2019年12月末をみなし取得日としてREIT情報ベンダーのProp Tech plus株式会社を連結子会社化し、金融情報のカバレッジを拡充するとともに、REIT事業者を新たな法人顧客層に加え、事業効率を目的とするソリューションの提供を開始いたしました。
以上の結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高が2,790,820千円、営業利益は523,336千円、経常利益は504,242千円、親会社株主に帰属する当期純利益は447,567千円、また、当社において継続的な成長の指標の一つとして重視しているEBITDA(営業利益+減価償却費+のれん償却額)は861,421千円となりました。
また、特別損益といたしまして、投資有価証券の売却益を特別利益に、共同運営契約の終了に伴う減損損失等を特別損失にそれぞれ計上するとともに、法人税等調整額といたしまして、当社の継続した利益獲得体制の確立に伴う税金資産の今後の回収可能性を見積もり、△67,575千円を計上いたしました。
当連結会計年度における報告セグメント別の状況は次のとおりであります。
(メディア事業)
メディア事業は、「みんなの株式」、「株探(Kabutan)」等、当社グループが提供を行う投資家向け情報サイト及び当社グループが業務提携によりサイト運営の一翼を担うサービスから得られる広告収益、並びに一部サイトにおいて提供する有料サービスから得られる課金収益を計上しております。
当連結会計年度におきましては、株式情報メディアが継続して成長したことに加え、外国為替の情報メディアの収益寄与も拡大し、2020年3月期の当社グループが運営するメディアサイト合計の月間平均ユニークユーザー数は778万人(前期比198万人増)に達しました。また、新型コロナウイルス感染症の影響により金融市場への注目度が向上した第4四半期には株式の情報配信メディアを中心に急伸し、2020年3月の月間ユニークユーザー数が1,172万人に達するなど、新たな市場参加者の獲得によるアクセス数の拡大と運営メディアの価値向上を実現しました。更に、有料サービスである「株探プレミアム」も順調に成長し、課金収益が拡大いたしました。
これらの結果、当連結会計年度の売上高は1,351,207千円、セグメント利益は545,972千円となりました。
(ソリューション事業)
ソリューション事業は、メディア事業で培ったノウハウを活用したAIにより自動生成させる様々なソフトウエアや、サイト上で収集したクラウドインプットデータ等に加工を施した情報系フィンテックソリューションを第三者に提供するASPサービスの初期導入や月額利用料による収益を中心に事業を展開しております。
当連結会計年度におきましては、当社グループにおいて顧客側の戦略変更により一部ソリューションの導入が2021年3月期に延期となったことに加え、新規獲得顧客へのソリューション提供の開始に一部遅れが生じたものの、第4四半期から子会社化したProp Tech plus株式会社は堅調に推移して利益に寄与し、ソリューション事業全体では概ね順調に推移いたしました。
これらの結果、当連結会計年度の売上高は1,449,113千円、セグメント利益は409,620千円となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、2,063,777千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動のキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、715,178千円の収入となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益が494,127千円となったことに加え、成長投資に伴うソフトウエアの減価償却を中心とした減価償却費合計が314,839千円となったことを要因としたものであります。
(投資活動のキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、1,620,384千円の支出となりました。これは主に、Prop Tech plus株式会社の連結子会社化に係る同社株式の取得により、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出が1,035,273千円、ソフトウエアの開発投資を中心とした無形固定資産の取得による支出が584,134千円となったことを要因としたものであります。
(財務活動のキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、933,810千円の収入となりました。これは主に、Prop Tech plus株式会社の株式取得を資金使途として実施した銀行借入により長期借入れによる収入が1,300,000千円、主として役職員による新株予約権の行使に伴う株式の発行による収入が367,875千円となった一方で、短期借入金の純減額が400,000千円、長期借入金の返済による支出が260,307千円、社債の償還による支出が50,000千円となったことを要因としたものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループの事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、記載を省略しております。
b.受注実績
当社グループは受託開発を行っておりますが、受注から開発・納品までの期間が短いため、記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.当連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積に用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。また、連結財務諸表の作成にあたっては、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与える可能性のある見積りや予測を行っており、見積りの不確実性による実績との差異が生じる場合があります。なお、新型コロナウイルス感染症拡大による影響については、現時点において、限定的と判断していることに加え、影響がある場合においても、その影響には不確定要素が多く、現時点で見通すことが困難なため、見積りには含んでおりません。
当連結会計年度における当社グループの連結財務諸表の作成に係る重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりでありますが、連結財務諸表作成の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
a.固定資産の減損
当社グループは、固定資産の減損に係る回収可能性の評価にあたり、各社ごとに資産のグルーピングを行い、収益性が著しく低下した資産グループについて、固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減損し、当該減少額を減損損失として計上しております。
固定資産の回収可能価額について、将来キャッシュ・フロー、割引率、正味売却価額等の前提条件に基づき算出しているため、当初見込んでいた収益が得られなかった場合や、将来キャッシュ・フロー等の前提条件に変更があった場合、固定資産の減損を実施し、当社グループの業績を悪化させる可能性があります。
b.繰延税金資産の回収可能性
当社グループは、繰延税金資産について定期的に回収可能性を検討し、当該資産の回収が不確実と考えられる部分に対して評価性引当額を計上しております。回収可能性の判断においては、将来の課税所得見込額と実行可能なタックス・プランニングを考慮して、将来の税金負担額を軽減する効果を有すると考えられる範囲で繰延税金資産を計上しております。
将来の課税所得見込額はその時の業績等により変動するため、課税所得の見積に影響を与える要因が発生した場合は、回収懸念額の見直しを行い繰延税金資産の修正を行うため、当期純損益額が変動する可能性があります。
② 財政状態及び経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度におきましては、2019年12月末をみなし取得日として、REIT情報ベンダーのProp Tech plus株式会社の発行済株式数の66.7%を取得して連結子会社化し、連結子会社を有する企業集団へと移行いたしました。
これにより、金融・経済情報分野での事業領域を拡大するとともに、ソリューション事業においては、従前の証券会社を中心としたB2B2Cの既存サービスや地域金融機関や事業法人向けサービスの拡販に、REIT事業者向け業務効率化ソリューションの提供を加え、顧客層とプロダクトを拡大いたしました。
これらの結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高が2,790,820千円、営業利益は523,336千円となりました。加えて、特別損益といたしまして、投資有価証券の売却益を特別利益に、共同運営契約の終了に伴う減損損失等を特別損失にそれぞれ計上するとともに、法人税等調整額として、当社の継続した利益獲得体制の確立に伴う税金資産の今後の回収可能性を見積もり、△67,575千円を計上し、結果、親会社株主に帰属する当期純利益は447,567千円となりました
また、当社グループは、現在の事業領域においては、変動費を抑制し、減価償却費を含む固定費を中心とした費用構造の構築と、再現性の高いストック型の収益獲得を志向しており、重要視しているEBITDA(営業利益+減価償却費+のれん償却額)は、当連結会計年度において861,421千円となりました。今後も継続的なEBITDAの拡大を目指し、事業運営を遂行しております。
なお、参考情報といたしまして、2018年4月1日から2019年3月31日までを計算期間とした2019年3月期の個別損益は、売上高が2,032,532千円、営業利益は256,944千円、経常利益は208,434千円、当期純利益は253,141千円となっております。また、EBITDA(営業利益+減価償却費+のれん償却額)は、494,277千円となっております。
財務戦略による資本効率の向上、株主還元への取り組みに関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
当社は、自動生成技術を中核に多種多様な自社利用ソフトウエアの開発投資を行っており、それら自社の知的財産を活用し、投資家に資する情報サービスを提供し、自社メディアの拡大並びに外部へのソリューション提供による再現性の高い収益の獲得を志向しておりますが、収益面においても成長過程にあり、収益基盤や財務体質の強化が必要な段階にあるとの認識を持っております。
このため、現時点では、内部留保を充実し、人材育成を含む成長のための投資とこれらの強化を行うことを基本方針としております。同時に、株主に対する利益還元は経営の重要課題の一つであるとの認識から当連結会計年度より株主優待制度を導入いたしました。加えて、当連結会計年度におきましては、メディア事業の好調や特別利益の計上、ソリューション事業における子会社のProp Tech plus株式会社の利益寄与の明確化から、追加の株主還元策として1株当たり16円の特別配当を実施いたしました。今後は、特別配当を普通配当に切り替え、高成長の維持のための成長投資の継続と、株主優待並びに配当による株主還元の双方を並立させ、企業価値の向上を目指してまいります。
③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性
当社グループの資本の財源及び資金の流動性は、主に営業活動による純現金収入によります。
定常的に発生するメディア事業並びにソリューション事業の自社利用ソフトウエアへの開発投資に対しては、一部金融機関からの借入等を行い対応しております。また、当社は、長期借入金並びに社債等の負債に加え、銀行融資枠(コミットメントライン)を設けており、都度の資金需要により、これらの活用を行っております。その他、資金需要について大きな季節変動はありません。
なお、当連結会計年度におきましては、Prop Tech plus株式会社の連結子会社化に係る株式取得資金として金融機関からの13億円の長期借入を実施いたしました。当社では適正に財務レバレッジを活用し、効率的な成長を志向しており、事業面での特性を鑑みた純資産比率の適正水準の目安を60%前後と考えております。
その他キャッシュ・フローの状況につきましては「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
(1)経営成績等の状況の概要
① 財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における資産合計は5,866,742千円となりました。
流動資産は2,717,259千円であり、この主な内訳は、現金及び預金が2,063,777千円、売掛金が550,606千円であります。
固定資産は3,149,482千円であり、この主な内訳は、有形固定資産95,846千円、のれん835,790千円、顧客関連資産513,554千円、ソフトウエア890,490千円、ソフトウエア仮勘定365,221千円、繰延税金資産125,450千円であります。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は2,096,544千円となりました。
流動負債は768,636千円であり、この主な内訳は、買掛金124,700千円、1年内償還予定の社債50,000千円、1年内返済予定の長期借入金283,308千円、未払法人税等81,197千円、その他流動負債208,533千円であります。
固定負債は1,327,907千円であり、その内訳は、社債20,000千円、長期借入金1,254,207千円、繰延税金負債53,700千円であります。なお、当連結会計年度におきまして、Prop Tech plus株式会社の株式取得を資金使途とした1,300,000千円の長期借入を実行しております。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は3,770,197千円となりました。この主な内訳は、資本金1,742,928千円、資本剰余金3,766,169千円、利益剰余金△2,005,536千円等であります。なお、当連結会計年度における資本金、資本剰余金の増加は、主として役職員による新株予約権の行使によるものであります。
これらの結果、自己資本比率は59.9%となりました。
② 経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は雇用環境の改善を背景に個人消費の持ち直しがみられるなど、景気は緩やかな回復基調を維持していたものの、年度末に向けて新型コロナウイルス感染症拡大の影響により急速に悪化しました。
このような環境のもと、当社メディア事業におきましては、上期にかけ外国為替情報メディアが急伸、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により株式市場への注目度が向上した第4四半期におきましては主として株式情報メディアに情報を求めるユーザーが増加し、2020年3月の月間ユニークユーザー数は1,172万人に達しました。また、2019年12月末をみなし取得日としてREIT情報ベンダーのProp Tech plus株式会社を連結子会社化し、金融情報のカバレッジを拡充するとともに、REIT事業者を新たな法人顧客層に加え、事業効率を目的とするソリューションの提供を開始いたしました。
以上の結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高が2,790,820千円、営業利益は523,336千円、経常利益は504,242千円、親会社株主に帰属する当期純利益は447,567千円、また、当社において継続的な成長の指標の一つとして重視しているEBITDA(営業利益+減価償却費+のれん償却額)は861,421千円となりました。
また、特別損益といたしまして、投資有価証券の売却益を特別利益に、共同運営契約の終了に伴う減損損失等を特別損失にそれぞれ計上するとともに、法人税等調整額といたしまして、当社の継続した利益獲得体制の確立に伴う税金資産の今後の回収可能性を見積もり、△67,575千円を計上いたしました。
当連結会計年度における報告セグメント別の状況は次のとおりであります。
(メディア事業)
メディア事業は、「みんなの株式」、「株探(Kabutan)」等、当社グループが提供を行う投資家向け情報サイト及び当社グループが業務提携によりサイト運営の一翼を担うサービスから得られる広告収益、並びに一部サイトにおいて提供する有料サービスから得られる課金収益を計上しております。
当連結会計年度におきましては、株式情報メディアが継続して成長したことに加え、外国為替の情報メディアの収益寄与も拡大し、2020年3月期の当社グループが運営するメディアサイト合計の月間平均ユニークユーザー数は778万人(前期比198万人増)に達しました。また、新型コロナウイルス感染症の影響により金融市場への注目度が向上した第4四半期には株式の情報配信メディアを中心に急伸し、2020年3月の月間ユニークユーザー数が1,172万人に達するなど、新たな市場参加者の獲得によるアクセス数の拡大と運営メディアの価値向上を実現しました。更に、有料サービスである「株探プレミアム」も順調に成長し、課金収益が拡大いたしました。
これらの結果、当連結会計年度の売上高は1,351,207千円、セグメント利益は545,972千円となりました。
(ソリューション事業)
ソリューション事業は、メディア事業で培ったノウハウを活用したAIにより自動生成させる様々なソフトウエアや、サイト上で収集したクラウドインプットデータ等に加工を施した情報系フィンテックソリューションを第三者に提供するASPサービスの初期導入や月額利用料による収益を中心に事業を展開しております。
当連結会計年度におきましては、当社グループにおいて顧客側の戦略変更により一部ソリューションの導入が2021年3月期に延期となったことに加え、新規獲得顧客へのソリューション提供の開始に一部遅れが生じたものの、第4四半期から子会社化したProp Tech plus株式会社は堅調に推移して利益に寄与し、ソリューション事業全体では概ね順調に推移いたしました。
これらの結果、当連結会計年度の売上高は1,449,113千円、セグメント利益は409,620千円となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、2,063,777千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動のキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、715,178千円の収入となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益が494,127千円となったことに加え、成長投資に伴うソフトウエアの減価償却を中心とした減価償却費合計が314,839千円となったことを要因としたものであります。
(投資活動のキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、1,620,384千円の支出となりました。これは主に、Prop Tech plus株式会社の連結子会社化に係る同社株式の取得により、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出が1,035,273千円、ソフトウエアの開発投資を中心とした無形固定資産の取得による支出が584,134千円となったことを要因としたものであります。
(財務活動のキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、933,810千円の収入となりました。これは主に、Prop Tech plus株式会社の株式取得を資金使途として実施した銀行借入により長期借入れによる収入が1,300,000千円、主として役職員による新株予約権の行使に伴う株式の発行による収入が367,875千円となった一方で、短期借入金の純減額が400,000千円、長期借入金の返済による支出が260,307千円、社債の償還による支出が50,000千円となったことを要因としたものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループの事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、記載を省略しております。
b.受注実績
当社グループは受託開発を行っておりますが、受注から開発・納品までの期間が短いため、記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | |
| 販売高(千円) | 前年同期比(%) | |
| メディア事業 | 1,341,707 | - |
| ソリューション事業 | 1,449,113 | - |
| 合計 | 2,790,820 | - |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.当連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | |
| 金額(千円) | 割合(%) | |
| 株式会社インタースペース | 661,875 | 23.7 |
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積に用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。また、連結財務諸表の作成にあたっては、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与える可能性のある見積りや予測を行っており、見積りの不確実性による実績との差異が生じる場合があります。なお、新型コロナウイルス感染症拡大による影響については、現時点において、限定的と判断していることに加え、影響がある場合においても、その影響には不確定要素が多く、現時点で見通すことが困難なため、見積りには含んでおりません。
当連結会計年度における当社グループの連結財務諸表の作成に係る重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりでありますが、連結財務諸表作成の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
a.固定資産の減損
当社グループは、固定資産の減損に係る回収可能性の評価にあたり、各社ごとに資産のグルーピングを行い、収益性が著しく低下した資産グループについて、固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減損し、当該減少額を減損損失として計上しております。
固定資産の回収可能価額について、将来キャッシュ・フロー、割引率、正味売却価額等の前提条件に基づき算出しているため、当初見込んでいた収益が得られなかった場合や、将来キャッシュ・フロー等の前提条件に変更があった場合、固定資産の減損を実施し、当社グループの業績を悪化させる可能性があります。
b.繰延税金資産の回収可能性
当社グループは、繰延税金資産について定期的に回収可能性を検討し、当該資産の回収が不確実と考えられる部分に対して評価性引当額を計上しております。回収可能性の判断においては、将来の課税所得見込額と実行可能なタックス・プランニングを考慮して、将来の税金負担額を軽減する効果を有すると考えられる範囲で繰延税金資産を計上しております。
将来の課税所得見込額はその時の業績等により変動するため、課税所得の見積に影響を与える要因が発生した場合は、回収懸念額の見直しを行い繰延税金資産の修正を行うため、当期純損益額が変動する可能性があります。
② 財政状態及び経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度におきましては、2019年12月末をみなし取得日として、REIT情報ベンダーのProp Tech plus株式会社の発行済株式数の66.7%を取得して連結子会社化し、連結子会社を有する企業集団へと移行いたしました。
これにより、金融・経済情報分野での事業領域を拡大するとともに、ソリューション事業においては、従前の証券会社を中心としたB2B2Cの既存サービスや地域金融機関や事業法人向けサービスの拡販に、REIT事業者向け業務効率化ソリューションの提供を加え、顧客層とプロダクトを拡大いたしました。
これらの結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高が2,790,820千円、営業利益は523,336千円となりました。加えて、特別損益といたしまして、投資有価証券の売却益を特別利益に、共同運営契約の終了に伴う減損損失等を特別損失にそれぞれ計上するとともに、法人税等調整額として、当社の継続した利益獲得体制の確立に伴う税金資産の今後の回収可能性を見積もり、△67,575千円を計上し、結果、親会社株主に帰属する当期純利益は447,567千円となりました
また、当社グループは、現在の事業領域においては、変動費を抑制し、減価償却費を含む固定費を中心とした費用構造の構築と、再現性の高いストック型の収益獲得を志向しており、重要視しているEBITDA(営業利益+減価償却費+のれん償却額)は、当連結会計年度において861,421千円となりました。今後も継続的なEBITDAの拡大を目指し、事業運営を遂行しております。
なお、参考情報といたしまして、2018年4月1日から2019年3月31日までを計算期間とした2019年3月期の個別損益は、売上高が2,032,532千円、営業利益は256,944千円、経常利益は208,434千円、当期純利益は253,141千円となっております。また、EBITDA(営業利益+減価償却費+のれん償却額)は、494,277千円となっております。
財務戦略による資本効率の向上、株主還元への取り組みに関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
当社は、自動生成技術を中核に多種多様な自社利用ソフトウエアの開発投資を行っており、それら自社の知的財産を活用し、投資家に資する情報サービスを提供し、自社メディアの拡大並びに外部へのソリューション提供による再現性の高い収益の獲得を志向しておりますが、収益面においても成長過程にあり、収益基盤や財務体質の強化が必要な段階にあるとの認識を持っております。
このため、現時点では、内部留保を充実し、人材育成を含む成長のための投資とこれらの強化を行うことを基本方針としております。同時に、株主に対する利益還元は経営の重要課題の一つであるとの認識から当連結会計年度より株主優待制度を導入いたしました。加えて、当連結会計年度におきましては、メディア事業の好調や特別利益の計上、ソリューション事業における子会社のProp Tech plus株式会社の利益寄与の明確化から、追加の株主還元策として1株当たり16円の特別配当を実施いたしました。今後は、特別配当を普通配当に切り替え、高成長の維持のための成長投資の継続と、株主優待並びに配当による株主還元の双方を並立させ、企業価値の向上を目指してまいります。
③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性
当社グループの資本の財源及び資金の流動性は、主に営業活動による純現金収入によります。
定常的に発生するメディア事業並びにソリューション事業の自社利用ソフトウエアへの開発投資に対しては、一部金融機関からの借入等を行い対応しております。また、当社は、長期借入金並びに社債等の負債に加え、銀行融資枠(コミットメントライン)を設けており、都度の資金需要により、これらの活用を行っております。その他、資金需要について大きな季節変動はありません。
なお、当連結会計年度におきましては、Prop Tech plus株式会社の連結子会社化に係る株式取得資金として金融機関からの13億円の長期借入を実施いたしました。当社では適正に財務レバレッジを活用し、効率的な成長を志向しており、事業面での特性を鑑みた純資産比率の適正水準の目安を60%前後と考えております。
その他キャッシュ・フローの状況につきましては「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。