有価証券報告書-第162期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度の前半は新型コロナウイルス感染症拡大による経済活動停滞により需要が大幅に低迷したものの、後半は当社が競争力を有する半導体・電子材料関連事業での市況の急回復に、前半大きく落ち込んだトナー及び機能紙関連事業での需要の回復が加わり、連結売上高は30,768百万円となり、前年同期と比べ226百万円の減収(前年同期比0.7%減)まで挽回しました。前連結会計年度末に加わった連結子会社2社の影響を除くと、連結売上高は26,476百万円と前年同期に比べ4,519百万円の減収となりました。
利益面については、需要低迷により前半は赤字計上を余儀なくされましたが、後半は収益性の高い半導体・電子材料関連を始めとした需要回復、北米でのトナー製造終了等に伴う固定費削減策、短期的な費用抑制活動などが奏功し、新規連結子会社の利益も加わったことから、前半の大きな赤字をほぼ相殺する営業利益を計上することができ、この結果、当連結会計年度の営業損益は15百万円の損失(前年同期は64百万円の損失)に留まりました。前連結会計年度末に加わった連結子会社2社の影響を除くと、連結営業損益は324百万円の損失となり、前年同期に比べ259百万円の減益となりました。
経常利益は、第3四半期までの赤字を一掃し145百万円(前年同期は146百万円の損失)の黒字回復を果たしたものの、親会社株主に帰属する当期純損益は、感染症拡大影響で市場縮小がさらに進んだ塗工紙関連事業などでの減損損失や北米でのトナー製造終了に伴う特別損失などで1,152百万円の損失となりました。なお、保有資産評価額の回復などによりその他の包括利益は1,612百万円の黒字を計上しており、当期純損失を相殺して包括利益は766百万円の黒字となりました。
また、連結貸借対照表における資産の部は、前連結会計年度末に比べ3,527百万円減少し、40,658百万円となりました。
負債の部は、前連結会計年度末に比べ6,437百万円減少し、25,344百万円となりました。
純資産については2,909百万円増加し、15,313百万円となりました。
セグメントの業績は以下のとおりであります。
なお、当連結会計年度より、新製品創出の加速及び製販一体化に基づく収益管理力強化と業務生産性の改善を目的とした2020年4月1日付の組織変更に伴い、報告セグメントを従来の「プラスチック材料加工事業」、「製紙・塗工紙関連事業」及び「セキュリティメディア事業」の3区分から、「トナー事業」、「電子材料事業」、「機能紙事業」、「セキュリティメディア事業」及び「新規開発事業」の5区分に変更しております。また、前連結会計年度のセグメント情報は、組織変更後の報告セグメントの区分に基づき作成したものを開示しております。
トナー事業
主要市場における新型コロナウイルス感染症拡大影響が継続する中で、第3四半期以降は一部の市場において需要回復があったものの、前半の需要の低迷が大きく影響しました。
利益面では、事業活動の大幅な制限を余儀なくされる中で、北米のトナー製造・販売子会社におけるトナー生産終了に伴う固定費削減効果が見られたものの、前半の販売低迷による減益や生産調整による工場稼働率の低下が影響しました。
この結果、売上高は10,241百万円(前年同期比22.5%減)となり、セグメント(営業)損失は291百万円(前年同期は151百万円の利益)となりました。
電子材料事業
関連部材が使われる業界の需要回復は第2四半期以降に見られ始め、第3四半期以降は収益性の高い製品需要の回復があったものの、前半の新型コロナウイルス感染症拡大に伴う需要低迷影響が残り、前年同期比で若干の減収となりました。
利益面では、固定費抑制を進めたことなどから前年同期比で増益となりました。
この結果、売上高は5,621百万円(前年同期比1.4%減)となり、セグメント(営業)利益は578百万円(前年同期は5百万円の損失)となりました。
機能紙事業
既存事業の縮小が進む機能紙事業では、新型コロナウイルス感染症拡大に伴い急速な市場環境変化も重なった中で、原価低減活動を進め利益率の改善に努めました。併せて、前連結会計年度に実施した抄紙製造設備の一部停機による固定費削減効果などがあったものの、特に前半における販売減少による減益や生産調整による工場稼働率の低下影響が年度の損益に影響しました。
この結果、売上高は10,202百万円(前年同期比14.8%減)となり、セグメント(営業)損失は370百万円(前年同期は216百万円の損失)となりました。
セキュリティメディア事業
カード関連の販売が減少したものの、固定費抑制を進めたことなどから、売上高は4,475百万円となり、セグメント(営業)利益は318百万円となりました。
新規開発事業
主にiCas関連製品の開発と販売を進める中で、新製品上市が始まり、売上高は97百万円となり、セグメント(営業)損失は350百万円となりました。
その他の事業
売上高は131百万円(前年同期比28.0%増)となり、セグメント(営業)利益は58百万円(前年同期比684.5%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ599百万円増加し、3,988百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次の通りです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、4,213百万円(前期は75百万円の支出)となりました。これは主に、税金等調整前当期純損失628百万円に、減価償却費1,814百万円やたな卸資産の減少2,574百万円などがあったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、前期に比べ255百万円増加し1,305百万円となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出1,323百万円などによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、2,423百万円(前期は2,165百万円の獲得)となりました。これは主に、長期借入れによる収入1,864百万円や増資による収入1,977百万円があったものの、有利子負債の圧縮に努め短期借入金の純減少額2,825百万円や長期借入金の返済による支出3,410百万円などによるものです。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
(注)1.金額は製造原価によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当社グループ(当社及び連結子会社)は、一般市況及び直接需要を勘案して生産を行っております。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
(注)1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
1)財政状態
当連結会計年度末の資産の合計は40,658百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,527百万円の減少となりました。流動資産は18,482百万円で、前連結会計年度末に比べ2,785百万円の減少となり、その主な要因は、在庫圧縮に努めたことから製品等のたな卸資産が減少したことなどによるものです。固定資産は22,176百万円で、前連結会計年度末に比べ742百万円の減少となり、その主な要因は、北米のトナー事業の連結子会社においてトナー生産を終了したことに伴う減損損失により有形固定資産が減少したことなどによるものです。
当連結会計年度末の負債の合計は25,344百万円となり、前連結会計年度末に比べ6,437百万円の減少となりました。このうち流動負債は15,852百万円で、前連結会計年度末に比べ4,429百万円の減少となり、その主な要因は、有利子負債の圧縮を進めたことから短期借入金及び1年内返済予定の長期借入金が減少したことなどによるものです。固定負債は9,492百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,007百万円の減少となり、その主な要因は、長期借入金の返済及び年金資産の時価の上昇により退職給付に係る負債が減少したことなどによるものです。なお、当連結会計年度末における有利子負債残高は14,455百万円となり、前連結会計年度末に比べ4,429百万円の減少となりました。
また、当連結会計年度末の純資産の合計は15,313百万円となり、当社において年度末に優先株式を発行したこと及び年金資産の時価上昇による退職給付に係る調整累計額の増加により、前連結会計年度末に比べ2,909百万円の増加となりました。
2)経営成績
当連結会計年度の経営成績につきましては、売上高が30,768百万円となり、前連結会計年度と比べ226百万円減少いたしました。営業損益は売上高減少が影響したものの、北米でのトナー製造終了等に伴う固定費削減策、短期的な費用抑制活動などが奏功し、新規連結子会社の利益も加わったことから15百万円の損失(前年同期は64百万円の損失)となりました。各事業およびセグメント別の状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。
営業費用のうち売上原価は25,781百万円となり前連結会計年度と比べ55百万円の減少となり、コスト削減施策や生産性向上に努めたものの売上高減少による影響があり売上原価率は83.8%と前連結会計年度の83.4%と比べて上昇しました。販売費及び一般管理費は5,002百万円で前連結会計年度と比べ220百万円の減少となりました。
当連結会計年度の経常損益につきましては、営業外収益に持分法による投資利益の計上があり145百万円(前年同期は146百万円の損失)となりました。
親会社株主に帰属する当期純損益は、感染症拡大影響で市場縮小がさらに進んだ塗工紙関連事業などでの減損損失や北米でのトナー製造終了に伴う特別損失などで1,152百万円の損失(前連結会計年度は510百万円の利益)となりました。
3)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、3,988百万円となり、前連結会計年度末に比べ599百万円増加いたしました。なお、当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの経営に影響を与える大きな要因としては、当社グループは様々な業界に製品を提供しております。これらの製品を取り巻く事業環境は変動が激しく、市況変動並びに技術革新等の影響を強く受けます。また、収益面では、特に主要原材料である各種石油化学製品・原紙・パルプ等及び燃料であるLNG等の価格変動が、業績に影響を与える可能性があります。従って、当社グループはこれらの経営成績に影響を与えるリスク要因を分析し、個々に対策を立案し実行に移しております。なお、この詳細は「2 事業等のリスク」に記載しております。
c.資本の財源及び資金の流動性
1)資金需要
当社グループの資金需要のうち主なものは、当社グループ既存製品の製造に係る費用及び製品の品質向上、原価低減のための設備改善並びに新製品開発投資等によるものであります。
2)財務政策
当社グループは現在、運転資金及び設備投資資金については、内部資金及び借入により資金調達をすることとしております。借入による資金調達に関しては、運転資金としての短期借入金、設備等の長期借入金を当社及び各連結子会社が調達しております。その一部はグループ内資金の効率化を目的としグループ会社間で融資を行っております。
また、国内金融機関において5,000百万円のコミットメントラインを設定しており、安定的な資金調達が可能となっております。なお、コミットメントライン契約及び一部の長期借入契約には、財務制限条項が付されておりますが、これに抵触する可能性は低いと考えております。
以上に加え、当連結会計年度においては、成長のための開発活動や構造改革等に充当するための長期性資金を確保すると同時に財務の健全性を早急に回復させるため、第三者割当の方法によるA種優先株式発行により、SMBCCP投資事業有限責任組合1号から2,000百万円の出資を受けました。
d.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループが経営上の目標の達成状況を判断する客観的な指標については、中期経営計画における売上高や営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益などを重要視しております。
また、成長のドライバーとなる新製品売上高も、同様に重要な指標と考えております。当社グループが指標としている過去4ヶ年に市場投入された新製品売上高は、前連結会計年度と比べて158百万円減少し4,395百万円となりました。これは、特に年度の前半、新型コロナウィルス感染症拡大の影響で各種経済活動が大きく停滞したことによるものです。また、当年度中に市場投入された新製品である当期立上げ新製品についても、同様の理由により前連結会計年度に比べ14.7%減少し、1,085百万円となりました。
今回新たに設定した第8次中期経営計画においては、新製品関連の指標としては連結売上高に占める新製品売上高の比率指標として新たに設定し、2026年3月期には16%程度まで上げることを目指します。
また、第8次中期経営計画においては資産効率の向上という点から、ROA(純資産利益率)を新たに重要な経営指標と定め、2026年3月期には3%以上まで向上させることを目指します。
一方、これまで重要な経営指標と考えておりました海外売上高や海外生産高については、新型コロナウィルス感染症の影響が当面継続することや、北米におけるトナー生産の終了に伴い、第8次中期経営計画においては、重要な経営指標から外すことといたしました。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度の前半は新型コロナウイルス感染症拡大による経済活動停滞により需要が大幅に低迷したものの、後半は当社が競争力を有する半導体・電子材料関連事業での市況の急回復に、前半大きく落ち込んだトナー及び機能紙関連事業での需要の回復が加わり、連結売上高は30,768百万円となり、前年同期と比べ226百万円の減収(前年同期比0.7%減)まで挽回しました。前連結会計年度末に加わった連結子会社2社の影響を除くと、連結売上高は26,476百万円と前年同期に比べ4,519百万円の減収となりました。
利益面については、需要低迷により前半は赤字計上を余儀なくされましたが、後半は収益性の高い半導体・電子材料関連を始めとした需要回復、北米でのトナー製造終了等に伴う固定費削減策、短期的な費用抑制活動などが奏功し、新規連結子会社の利益も加わったことから、前半の大きな赤字をほぼ相殺する営業利益を計上することができ、この結果、当連結会計年度の営業損益は15百万円の損失(前年同期は64百万円の損失)に留まりました。前連結会計年度末に加わった連結子会社2社の影響を除くと、連結営業損益は324百万円の損失となり、前年同期に比べ259百万円の減益となりました。
経常利益は、第3四半期までの赤字を一掃し145百万円(前年同期は146百万円の損失)の黒字回復を果たしたものの、親会社株主に帰属する当期純損益は、感染症拡大影響で市場縮小がさらに進んだ塗工紙関連事業などでの減損損失や北米でのトナー製造終了に伴う特別損失などで1,152百万円の損失となりました。なお、保有資産評価額の回復などによりその他の包括利益は1,612百万円の黒字を計上しており、当期純損失を相殺して包括利益は766百万円の黒字となりました。
また、連結貸借対照表における資産の部は、前連結会計年度末に比べ3,527百万円減少し、40,658百万円となりました。
負債の部は、前連結会計年度末に比べ6,437百万円減少し、25,344百万円となりました。
純資産については2,909百万円増加し、15,313百万円となりました。
セグメントの業績は以下のとおりであります。
なお、当連結会計年度より、新製品創出の加速及び製販一体化に基づく収益管理力強化と業務生産性の改善を目的とした2020年4月1日付の組織変更に伴い、報告セグメントを従来の「プラスチック材料加工事業」、「製紙・塗工紙関連事業」及び「セキュリティメディア事業」の3区分から、「トナー事業」、「電子材料事業」、「機能紙事業」、「セキュリティメディア事業」及び「新規開発事業」の5区分に変更しております。また、前連結会計年度のセグメント情報は、組織変更後の報告セグメントの区分に基づき作成したものを開示しております。
トナー事業
主要市場における新型コロナウイルス感染症拡大影響が継続する中で、第3四半期以降は一部の市場において需要回復があったものの、前半の需要の低迷が大きく影響しました。
利益面では、事業活動の大幅な制限を余儀なくされる中で、北米のトナー製造・販売子会社におけるトナー生産終了に伴う固定費削減効果が見られたものの、前半の販売低迷による減益や生産調整による工場稼働率の低下が影響しました。
この結果、売上高は10,241百万円(前年同期比22.5%減)となり、セグメント(営業)損失は291百万円(前年同期は151百万円の利益)となりました。
電子材料事業
関連部材が使われる業界の需要回復は第2四半期以降に見られ始め、第3四半期以降は収益性の高い製品需要の回復があったものの、前半の新型コロナウイルス感染症拡大に伴う需要低迷影響が残り、前年同期比で若干の減収となりました。
利益面では、固定費抑制を進めたことなどから前年同期比で増益となりました。
この結果、売上高は5,621百万円(前年同期比1.4%減)となり、セグメント(営業)利益は578百万円(前年同期は5百万円の損失)となりました。
機能紙事業
既存事業の縮小が進む機能紙事業では、新型コロナウイルス感染症拡大に伴い急速な市場環境変化も重なった中で、原価低減活動を進め利益率の改善に努めました。併せて、前連結会計年度に実施した抄紙製造設備の一部停機による固定費削減効果などがあったものの、特に前半における販売減少による減益や生産調整による工場稼働率の低下影響が年度の損益に影響しました。
この結果、売上高は10,202百万円(前年同期比14.8%減)となり、セグメント(営業)損失は370百万円(前年同期は216百万円の損失)となりました。
セキュリティメディア事業
カード関連の販売が減少したものの、固定費抑制を進めたことなどから、売上高は4,475百万円となり、セグメント(営業)利益は318百万円となりました。
新規開発事業
主にiCas関連製品の開発と販売を進める中で、新製品上市が始まり、売上高は97百万円となり、セグメント(営業)損失は350百万円となりました。
その他の事業
売上高は131百万円(前年同期比28.0%増)となり、セグメント(営業)利益は58百万円(前年同期比684.5%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ599百万円増加し、3,988百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次の通りです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、4,213百万円(前期は75百万円の支出)となりました。これは主に、税金等調整前当期純損失628百万円に、減価償却費1,814百万円やたな卸資産の減少2,574百万円などがあったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、前期に比べ255百万円増加し1,305百万円となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出1,323百万円などによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、2,423百万円(前期は2,165百万円の獲得)となりました。これは主に、長期借入れによる収入1,864百万円や増資による収入1,977百万円があったものの、有利子負債の圧縮に努め短期借入金の純減少額2,825百万円や長期借入金の返済による支出3,410百万円などによるものです。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | 前期比(%) |
| トナー事業(百万円) | 8,315 | △27.5 |
| 電子材料事業(百万円) | 4,156 | △5.4 |
| 機能紙事業(百万円) | 9,264 | △19.6 |
| セキュリティメディア事業(百万円) | 3,460 | - |
| 新規開発事業(百万円) | 47 | - |
| 合計(百万円) | 25,243 | △7.8 |
(注)1.金額は製造原価によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当社グループ(当社及び連結子会社)は、一般市況及び直接需要を勘案して生産を行っております。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | 前期比(%) |
| トナー事業(百万円) | 10,241 | △22.5 |
| 電子材料事業(百万円) | 5,621 | △1.4 |
| 機能紙事業(百万円) | 10,202 | △14.8 |
| セキュリティメディア事業(百万円) | 4,475 | - |
| 新規開発事業(百万円) | 97 | - |
| 報告セグメント計(百万円) | 30,637 | △0.8 |
| その他の事業(百万円) | 131 | 28.0 |
| 合計(百万円) | 30,768 | △0.7 |
(注)1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
1)財政状態
当連結会計年度末の資産の合計は40,658百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,527百万円の減少となりました。流動資産は18,482百万円で、前連結会計年度末に比べ2,785百万円の減少となり、その主な要因は、在庫圧縮に努めたことから製品等のたな卸資産が減少したことなどによるものです。固定資産は22,176百万円で、前連結会計年度末に比べ742百万円の減少となり、その主な要因は、北米のトナー事業の連結子会社においてトナー生産を終了したことに伴う減損損失により有形固定資産が減少したことなどによるものです。
当連結会計年度末の負債の合計は25,344百万円となり、前連結会計年度末に比べ6,437百万円の減少となりました。このうち流動負債は15,852百万円で、前連結会計年度末に比べ4,429百万円の減少となり、その主な要因は、有利子負債の圧縮を進めたことから短期借入金及び1年内返済予定の長期借入金が減少したことなどによるものです。固定負債は9,492百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,007百万円の減少となり、その主な要因は、長期借入金の返済及び年金資産の時価の上昇により退職給付に係る負債が減少したことなどによるものです。なお、当連結会計年度末における有利子負債残高は14,455百万円となり、前連結会計年度末に比べ4,429百万円の減少となりました。
また、当連結会計年度末の純資産の合計は15,313百万円となり、当社において年度末に優先株式を発行したこと及び年金資産の時価上昇による退職給付に係る調整累計額の増加により、前連結会計年度末に比べ2,909百万円の増加となりました。
2)経営成績
当連結会計年度の経営成績につきましては、売上高が30,768百万円となり、前連結会計年度と比べ226百万円減少いたしました。営業損益は売上高減少が影響したものの、北米でのトナー製造終了等に伴う固定費削減策、短期的な費用抑制活動などが奏功し、新規連結子会社の利益も加わったことから15百万円の損失(前年同期は64百万円の損失)となりました。各事業およびセグメント別の状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。
営業費用のうち売上原価は25,781百万円となり前連結会計年度と比べ55百万円の減少となり、コスト削減施策や生産性向上に努めたものの売上高減少による影響があり売上原価率は83.8%と前連結会計年度の83.4%と比べて上昇しました。販売費及び一般管理費は5,002百万円で前連結会計年度と比べ220百万円の減少となりました。
当連結会計年度の経常損益につきましては、営業外収益に持分法による投資利益の計上があり145百万円(前年同期は146百万円の損失)となりました。
親会社株主に帰属する当期純損益は、感染症拡大影響で市場縮小がさらに進んだ塗工紙関連事業などでの減損損失や北米でのトナー製造終了に伴う特別損失などで1,152百万円の損失(前連結会計年度は510百万円の利益)となりました。
3)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、3,988百万円となり、前連結会計年度末に比べ599百万円増加いたしました。なお、当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの経営に影響を与える大きな要因としては、当社グループは様々な業界に製品を提供しております。これらの製品を取り巻く事業環境は変動が激しく、市況変動並びに技術革新等の影響を強く受けます。また、収益面では、特に主要原材料である各種石油化学製品・原紙・パルプ等及び燃料であるLNG等の価格変動が、業績に影響を与える可能性があります。従って、当社グループはこれらの経営成績に影響を与えるリスク要因を分析し、個々に対策を立案し実行に移しております。なお、この詳細は「2 事業等のリスク」に記載しております。
c.資本の財源及び資金の流動性
1)資金需要
当社グループの資金需要のうち主なものは、当社グループ既存製品の製造に係る費用及び製品の品質向上、原価低減のための設備改善並びに新製品開発投資等によるものであります。
2)財務政策
当社グループは現在、運転資金及び設備投資資金については、内部資金及び借入により資金調達をすることとしております。借入による資金調達に関しては、運転資金としての短期借入金、設備等の長期借入金を当社及び各連結子会社が調達しております。その一部はグループ内資金の効率化を目的としグループ会社間で融資を行っております。
また、国内金融機関において5,000百万円のコミットメントラインを設定しており、安定的な資金調達が可能となっております。なお、コミットメントライン契約及び一部の長期借入契約には、財務制限条項が付されておりますが、これに抵触する可能性は低いと考えております。
以上に加え、当連結会計年度においては、成長のための開発活動や構造改革等に充当するための長期性資金を確保すると同時に財務の健全性を早急に回復させるため、第三者割当の方法によるA種優先株式発行により、SMBCCP投資事業有限責任組合1号から2,000百万円の出資を受けました。
d.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループが経営上の目標の達成状況を判断する客観的な指標については、中期経営計画における売上高や営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益などを重要視しております。
また、成長のドライバーとなる新製品売上高も、同様に重要な指標と考えております。当社グループが指標としている過去4ヶ年に市場投入された新製品売上高は、前連結会計年度と比べて158百万円減少し4,395百万円となりました。これは、特に年度の前半、新型コロナウィルス感染症拡大の影響で各種経済活動が大きく停滞したことによるものです。また、当年度中に市場投入された新製品である当期立上げ新製品についても、同様の理由により前連結会計年度に比べ14.7%減少し、1,085百万円となりました。
今回新たに設定した第8次中期経営計画においては、新製品関連の指標としては連結売上高に占める新製品売上高の比率指標として新たに設定し、2026年3月期には16%程度まで上げることを目指します。
また、第8次中期経営計画においては資産効率の向上という点から、ROA(純資産利益率)を新たに重要な経営指標と定め、2026年3月期には3%以上まで向上させることを目指します。
一方、これまで重要な経営指標と考えておりました海外売上高や海外生産高については、新型コロナウィルス感染症の影響が当面継続することや、北米におけるトナー生産の終了に伴い、第8次中期経営計画においては、重要な経営指標から外すことといたしました。