有価証券報告書-第144期(2024/04/01-2025/03/31)

【提出】
2025/06/23 16:05
【資料】
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【項目】
176項目
(1)経営成績等の状況の概要
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度の経済状況は、国内では、個人消費は一部に足踏みが残るものの持ち直しの動きがみられ、企業収益が総じて改善する中で設備投資も堅調を維持するなど、景気は緩やかに回復しました。海外では、米国は個人消費を中心に景気が拡大し、欧州は持ち直しの動きがみられましたが、中国は不動産不況を背景に足踏み状態が続きました。引き続き、国内は緩やかな回復が期待されますが、物価上昇の継続による影響が懸念されるほか、米国の保護主義的な通商政策が世界経済に与える影響は計り知れず、先行きは不安視されています。
こうした情勢の下、当社グループは2022年度からスタートした第12次中期経営計画(以下、第12次計画)の3年目として「収益基盤の強化」と「成長領域への仕込み」に引き続き取り組みました。
その結果、当連結会計年度の売上高は1,381億82百万円(前期比0.2%増加)、営業利益は102億13百万円(前期比4.6%減少)、経常利益は140億28百万円(前期比4.2%減少)、親会社株主に帰属する当期純利益は129億39百万円(前期比12.7%増加)となりました。
セグメントごとの経営成績は以下のとおりであります。
(工業機材)
オーダーメイド品は、国内では、主要顧客である自動車、鉄鋼、ベアリング業界の生産が減少したことから、売上は減少しました。海外では、北米は新政権による関税政策への警戒感から、自動車、軸受向けの売上が減少しましたが、中国は鉄鋼向けの受注が増加し、東南アジアも電子部品関連業界向けが堅調に推移したことから、海外全体では売上は増加しました。汎用品は、オフセット砥石などの汎用砥石が、国内及びアジア向けが伸び悩んだものの、アジア以外の海外向けが堅調であったことから、売上は増加しました。研磨布紙は、タイ国関連会社を連結子会社化した影響により、売上は増加しました。その結果、工業機材事業の売上高は、564億37百万円(前期比1.3%増加)、営業利益は16億67百万円(前期比32.8%減少)となりました。
(セラミック・マテリアル)
電子ペースト及び電子部品材料は、積層セラミックコンデンサ用材料において、サーバー向けが堅調に推移したことに加え、通信分野向けも回復が見られ、売上は増加しました。厚膜回路基板は、米国向けの医療センサー用が堅調で、売上は増加しました。石膏は、海外の建材が増加したため、売上は増加しました。セラミックコアは交換需要、新規需要共に回復したことから、売上は増加しました。蛍光表示管は、在庫調整の影響を受け、売上は減少しました。セラミック原料は耐熱ガラス用が大きく減少しました。その結果、セラミック・マテリアル事業の売上高は、454億78百万円(前期比2.5%減少)、営業利益は66億14百万円(前期比7.0%増加)となりました。
(エンジニアリング)
主力の焼成炉及び乾燥炉は、リチウムイオン電池用が堅調に推移したことにより、売上は増加しました。攪拌装置は、主要分野の化学向けが海外向けは増加したものの、国内向けが低調であったことから、売上は減少しました。濾過装置は、自動車・エレクトロニクス向けが回復し、売上は増加しました。超硬丸鋸切断機は自動車部品向けが振るわず、ロードカッターは公共工事が低調なことから、売上は減少しました。その結果、エンジニアリング事業の売上高は、290億67百万円(前期比1.8%増加)、営業利益は19億19百万円(前期比12.5%減少)となりました。
(食器)
国内は、エアライン向けの受注が増加し、またインバウンドの下支えもあり直営店の売上も増加しましたが、ホテル向けが微減となったことから、国内全体での売上は前年並みとなりました。海外は、米州は米国での百貨店向けは横ばいでしたが、オンライン販売が堅調に推移したことに加え、南米向けの大型案件を受注したため、売上は増加しました。アジアは中国・インド向けの販売が低調でしたが、他の地域では堅調に推移し海外全体での売上は増加しました。その結果、食器事業の売上高は、71億98百万円(前期比3.3%増加)、営業利益は12百万円(前期は1億47百万円の営業損失)となりました。
総資産は、前連結会計年度末に比べ37億57百万円(1.9%)減少し1,983億12百万円、負債合計は、前連結会計年度末に比べ66億48百万円(12.3%)減少し474億50百万円、純資産合計は、前連結会計年度末に比べ28億91百万円(2.0%)増加し1,508億62百万円となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べ61億40百万円減少し、118億51百万円となりました。また、当連結会計年度におけるフリー・キャッシュ・フローは32億47百万円の支出となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローにおける収入は、前連結会計年度から200億21百万円減少の20億15百万円となりました。これは主に仕入債務の減少および法人税等の支払額の増加により資金が減少したことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローにおいて支出した資金は、前連結会計年度から20億23百万円増加の52億63百万円の支出となりました。これは主に投資有価証券の売却による収入が増加した一方、有形及び無形固定資産の取得による支出、並びに定期預金の預入による支出が増加したことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローにより支出した資金は、前連結会計年度から104億63百万円減少の30億30百万円となりました。これは主に短期借入金が増加したことによるものです。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
生産高(百万円)前年同期比(%)
工業機材44,83796.6
セラミック・マテリアル37,485111.3
エンジニアリング5,967100.3
食器4,762117.7
合計93,052103.3

(注)金額は、販売価格によっております。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)
工業機材56,674102.47,811103.1
セラミック・マテリアル45,41396.94,64998.6
エンジニアリング31,05394.032,041106.6
食器7,215103.4664102.5
合計140,35698.645,166105.1

(注)金額は、販売価格によっております。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称売上高
(百万円)
前年同期比
(%)
内、海外売上高
(百万円)
前年同期比
(%)
海外売上割合
(%)
工業機材56,437101.321,486108.638.1
セラミック・マテリアル45,47897.525,573108.556.2
エンジニアリング29,067101.813,87093.847.7
食器7,198103.34,125105.657.3
合計138,182100.265,056104.847.1

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(財政状態)
ⅰ)総資産
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ37億57百万円(1.9%)減少し、1,983億12百万円となりました。うち、流動資産が61億70百万円減少の904億6百万円、固定資産が24億12百万円増加の1,079億6百万円であります。これは主に現金及び預金並びに投資有価証券が減少したことによるものです。
ⅱ)負債
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ66億48百万円(12.3%)減少し、474億50百万円となりました。これは主に短期借入金が増加したものの、電子記録債務及び繰延税金負債が減少したことによるものです。
ⅲ)純資産
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ28億91百万円(2.0%)増加し、1,508億62百万円となりました。これは主にその他有価証券評価差額金が減少したものの、利益剰余金が増加したことによるものです。
この結果、1株当たり純資産額は、前連結会計年度に比べ211円61銭増加して5,286円10銭となり、自己資本比率は前連結会計年度末の72.8%から75.6%に増加しました。
(経営成績)
ⅰ)売上高
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べ2億69百万円(0.2%)増加の1,381億82百万円となりました。なお、販売活動の概況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要」に記載しております。
ⅱ)経常利益
当連結会計年度の経常利益は、前連結会計年度に比べ6億14百万円(4.2%)減少の140億28百万円となりました。主な要因としては、販売費及び一般管理費が増加したことによるものであります。
ⅲ)特別利益・特別損失
当連結会計年度の特別利益は40億0百万円であり、主なものは投資有価証券売却益34億89百万円であります。また、当連結会計年度の特別損失は7億33百万円であり、主なものは固定資産処分損4億48百万円であります。
ⅳ)親会社株主に帰属する当期純利益
以上の結果、172億95百万円の税金等調整前当期純利益となり、法人税、住民税及び事業税、法人税等調整額及び非支配株主に帰属する当期純利益を加減した親会社株主に帰属する当期純利益は129億39百万円となりました。
1株当たり当期純利益は450円25銭となり、自己資本利益率は前連結会計年度の8.3%から8.7%となりました。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
(キャッシュ・フロー)
「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
(資本の財源及び資金の流動性)
当社グループは、現在、運転資金及び設備投資資金につきましては、自己資金、金融機関からの借入れ又は社債の発行により資金調達することとしております。
運転資金につきましては、期限が一年以内の短期借入金で資金調達を行っております。国内におきましては、キャッシュ・マネジメント・システムにより当社が一括して資金を調達して各連結子会社に必要資金を分配し、海外におきましては、各々の連結子会社が運転資金として使用する現地通貨にて調達することを基本としております。2025年3月31日現在の短期借入金の残高は60億89百万円であります。
設備投資等の長期資金につきましては、自己資金を原則とし、一部を長期借入金により調達することとしております。
2025年3月31日現在の現預金残高は166億9百万円で、当社グループとして十分な水準の手元資金を確保していると考えております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づいて作成されています。連結財務諸表の作成にあたり、期末時点の状況に基づく仮定により、様々な見積りを行っており、連結財務諸表に与える影響が大きいと考えられる項目・事象は以下のとおりです。
ⅰ)繰延税金資産
繰延税金資産について定期的に回収可能性を検討し、回収が不確実と考えられる部分は、評価性引当額としています。回収可能性の判断においては、将来の課税所得見込額と実行可能なタックス・プランニングを考慮して、将来の税金負担額を軽減する効果を有すると考えられる範囲で繰延税金資産を計上しています。
なお、課税所得の見積りに影響を与える要因が発生した場合は、回収可能額の見直しを行い、繰延税金資産の修正を行うため、当期純利益額が変動する可能性があります。
ⅱ)退職給付債務及び退職給付費用
退職給付債務及び退職給付費用は、主に数理計算で設定される退職給付債務の割引率、年金資産の期待運用収益率に基づいて計算しています。割引率は、従業員の平均残存勤務期間に対応する期間の安全性の高い債券の利回りを基礎として決定し、また、年金資産の期待運用収益率は、過去の運用実績及び将来見通し等を基礎として設定しています。割引率及び期待運用収益率の変動は、将来の退職給付費用に影響を与える可能性があります。
ⅲ)固定資産の減損
固定資産の減損に係る回収可能性の評価にあたり、資産のグルーピングを行い、収益性が著しく低下した資産グループについて、固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額し、減損損失として計上しています。
固定資産の回収可能価額については、将来キャッシュ・フロー、割引率、正味売却価額等の前提条件に基づき算出しているため、将来キャッシュ・フロー等の前提条件に変更があった場合、固定資産の減損を実施し、損益を悪化させる可能性があります。

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