有価証券報告書-第90期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

【提出】
2020/06/30 15:26
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【項目】
158項目

(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社および連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
a. 経営成績
当連結会計年度の世界経済は、緩やかな景気復調傾向にあったものの新型コロナウイルスの影響が中国からアジア・欧州・米国へと拡がり、急激な減速に転じました。
このような状況の中、当社グループは、新たな経営基本方針である「エンジニアリングアプローチによる製品事業の付加価値向上」「受託事業からエンジニアリングサービス事業への転換」「早い変化と多様性に対応できる経営基盤の整備」のもと、当社グループの強みであり基盤である「塗る・切る・磨く」の技術で、お客様の成功のための付加価値を目指す各種取り組みを進めてまいりました。
当連結会計年度における当社グループの業績は、売上高は73億38百万円(前年同期比2.9%減)、営業損失は1億70百万円(前年同期は営業損失2億81百万円)、経常損失は1億65百万円(前年同期は経常損失2億53百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失は78百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失9億67百万円)を計上いたしました。
セグメント別の業績は次のとおりであります。
・ 製品事業
Mipox製品は、光ファイバー関連の売上が減少した一方、半導体関連の装置売上およびハードディスク関連の売上が増加したことが主要因で売上は前年を上回りました。Mipox一般関連は、「RefLite」において売上が増加した一方で、自動車やシャフトロール研磨などの用途を中心に、全体的に前年を下回ることとなりました。日本研紙製品は、海外市場開拓の進捗が遅れていることに加え、前期は研磨装置の売上があったこともあり、前年を下回りました。その結果、製品事業の売上高は68億32百万円(前年同期比3.5%減)、セグメント利益は78百万円(前年同期は41百万円のセグメント損失)となりました。
今後、新たな中期経営方針のもと、「エンジニアリング」をキーワードに、お客様の成功を支える高付加価値製品の開発と展開を推し進め、特定の分野に左右されない利益体質を図ってまいります。
・ 受託事業
受託塗布・スリットは、光学系特殊フィルムの受託塗布案件の主要顧客からの受注減少が主要因で、前年を下回る結果となりました。受託研磨は次世代半導体分野に関する引き合いを中心に着実に伸びており、こちらは前年を上回る結果となりました。その結果、売上高は、5億6百万円(前年同期比6.6%増)、セグメント損失は2億49百万円(前年同期は2億39百万円のセグメント損失)となりました。
今後も引き続き、お客様にとってのエンジニアリングパートナーになるべく、お客様のニーズに継続的に応え付加価値の高いサービスを提供できる体制づくりを図ってまいります。
当連結会計年度における経営環境を概括すると、米中貿易摩擦の影響等により世界経済に先行き不透明感が広がる一方で、日本経済は相次ぐ自然災害に見舞われ、10月の消費税増税があったものの、景気への影響は大きくなく、雇用や所得環境の改善などを背景に、緩やかな回復基調で推移いたしました。
しかしながら、2020年1月以降、新型コロナウイルス感染拡大により、経済活動に与える影響は世界全体に拡がりを見せ、収束の兆しが見えておりません。当社グループの海外拠点で一時操業停止となったものの、既に稼働を再開しており現時点で大きな影響は出ておりませんが、引き続き、景気動向に与える当社グループの業績への影響について、注視してまいります。

b. 財政状態
(資産)
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ15億34百万円減少の110億33百万円となりました。
主な内容は、現金及び預金の減少5億38百万円、受取手形及び売掛金の減少1億79百万円、有価証券の減少5億円等であります。
(負債)
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べ11億76百万円減少の69億26百万円となりました。主な内容は、長期借入金の減少7億89百万円、短期借入金の減少3億円、社債の減少2億43百万円、未払金の減少1億41百万円、リース債務の増加2億63百万円、関係会社整理損失引当金の増加1億29百万円等によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ3億58百万円減少の41億7百万円となりました。主な内容は、親会社株主に帰属する当期純損失78百万円、配当金の支払による利益剰余金の減少1億18百万円、為替換算調整勘定の減少1億57百万円等であります。
この結果、当連結会計年度末の自己資本比率は、37.2%となりました
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末に比べ10億36百万円減少の25億80百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、6億73百万円の増加(前年同期は44百万円の減少)となりました。主な内容は、税金等調整前当期純損失1億6百万円、減価償却費3億52百万円、関係会社整理損失引当金の増加1億31百万円、収用補償金4億21百万円、売上債権の減少による増加79百万円、たな卸資産の増加による減少72百万円、未収入金の減少による増加2億1百万円、仕入債務の増加1億72百万円、未払金の減少1億38百万円、前受金の増加1億17百万円、収用補償金の受取額1億94百万円等であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、1億55百万円の減少(前年同期は2億45百万円の減少)となりました。主な内容は、有形固定資産の取得による支出1億11百万円等であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、15億16百万円の減少(前年同期は10億23百万円の増加)となりました。主な内容は、短期借入金の純減額3億円、長期借入れによる収入1億円、長期借入金の返済による支出8億87百万円、社債の償還による支出2億43百万円、配当金の支払額1億17百万円等であります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称生産高(千円)前年同期比(%)
製品事業5,267,64193.3
受託事業506,147106.6
合計5,773,78894.4

(注) 1 金額は、販売価格によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b. 受注実績
当社グループ(当社及び連結子会社)の事業は、需要予測に基づく見込生産を行っているため、該当事項はありません。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(千円)前年同期比(%)
製品事業6,832,35496.5
受託事業506,147106.6
合計7,338,50297.1

(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度期初から第2四半期にかけて、輸出や生産に弱さがみられるものの、雇用や所得環境の改善などを背景におおむね堅調に推移しました。しかしながら、日本研紙製品の主要顧客である自動車業界等の生産が低調に推移したことで売上高は減少しました。加えて、利益率の高い光ファイバー関連市場の復調度合いが当初想定を大幅に下回ったことにより営業損失及び経常損失を計上することになりました。
また、当社連結子会社であります日本研紙株式会社が保有する一部土地について、福山市へ引き渡しを完了したことに伴い、収用保証金4億21百万円を特別利益に計上いたしました。一方で、中国拠点として主に研磨フィルムの2次加工および中国国内への販売を行っていた子会社を解散することといたしました。当該子会社の清算に伴い、将来負担することとなる清算損失の発生見込額として、関係会社整理損失引当金繰入額1億31百万円を特別損失に計上いたしました。当該子会社の清算に伴う一時的な費用の増加はあるものの、中国国内の人件費高騰によるコスト高およびカントリーリスク等の排除により今後のグループの製造拠点の集約による効率化、収益改善に取り組んでまいります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループは、国内外での事業活動について中長期的な視野から資金需要を認識しており、運転資金及び設備投資資金については、主に営業活動によるキャッシュ・フロー及び自己資金の他、社債の発行及び金融機関からの借入等による資金調達にて対応しております。
資金調達については、調達コストとリスク分散を勘案し、調達手段の多様化を図ることで、低コストかつ安定的に資金を確保するよう努めております。
また、これらの資金需要に対応するため、GCMS(グローバル・キャッシュ・マネジメント・システム)を導入し、当社グループにおける資金の可視化、資金の有効活用や金融費用の削減、またリスク管理の高度化を図っております。
当連結会計年度末における社債および借入金、リース債務を含む有利子負債残高は、10億69百万円減少し、44億75百万円となりました。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は25億80百万円となりました。
なお、当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況の詳細につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するにあたり、重要となる会計方針、重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項」の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。
また、新型コロナウイルス感染拡大の影響や主要顧客の情勢等については、先行きが不透明な状況ではありますが、当連結会計年度末時点で入手可能な情報に基づき、翌連結会計年度の前半までは足元の状況が継続し、その後緩やかに回復するという一定の仮定のもと、会計上の見積りを行っております。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表 注記事項」の「追加情報」に記載のとおりであります。
なお、見積り及び当該見積りに用いた仮定につきましては、過去の実績や状況に応じて最も合理的と考えられる方法等に基づいて行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果とは異なる場合があります。

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