有価証券報告書-第64期(2023/04/01-2024/03/31)
(業績等の概要)
(1) 企業集団の業績
当連結会計年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症に伴う行動制限が緩和され、インバウンド需要を中心に景気は回復傾向にあるものの、円安の進行やエネルギー価格・原材料価格の高騰に伴う物価上昇等を背景に個人消費が低調となり、回復ペースは鈍化しました。
世界経済におきましては、人手不足を背景とする賃金上昇や半導体の供給制約の緩和等により、底堅い成長が続く一方、不動産市場の低迷を受けた中国経済の減速や、ウクライナ情勢の長期化、中東情勢の悪化、欧米での金融引き締めに伴う影響等、依然として先行き不透明な状況で推移しました。
当社の主要な販売先である造船・海運業界におきましては、2023年の世界新造船の竣工量は、コロナ禍以前の水準には届かないものの徐々に回復の兆しが見られました。また、国別シェアでは、中国が元安や鋼材価格の下落等を追い風に、全船種においてシェアを伸ばし、世界の約50%を占めております。
このような企業環境下、当社グループにおきましては、市場の動向や多様化するお客様ニーズを分析し、その結果を基にメンテナンス関連の営業活動を強化しております。さらに、中国ライセンシー2社とともに、活況を呈する中国マーケットでのシェア拡大とブランド価値の向上を目指し、積極的な拡販活動を展開しております。
当連結会計年度では、コンテナ船向けを中心とした大型機関およびデュアルフューエル機関の販売に加え、ばら積み船やタンカー向けを中心とした中小型機関の販売が好調に推移するとともに、メンテナンス需要も引き続き堅調に推移しております。
その結果、当連結会計年度における連結売上高は81,775百万円(前期比13.4%増)となり、利益面におきましては、営業利益は5,194百万円(前期比44.2%増)、経常利益は5,546百万円(前期比51.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は、5,149百万円(前期比74.7%増)になりました。
なお、当連結会計年度の当社および連結グループのセグメント別の業績は次のとおりであります。
(単位:百万円)
(注) セグメント利益の調整額は全社費用であり、主に報告セグメントに帰属しない一般管理費であります。
<内燃機関部門>イ)舶用機関関連
コンテナ船向けを中心に大型機関やデュアルフューエル機関の売上構成比率が増加したことに加え、メンテナンス関連の売上増加ならびに為替の影響等により、売上高は68,269百万円(前期比20.1%増)、セグメント利益は6,218百万円(前期比35.1%増)となりました。
ロ)陸用機関関連
機関売上は減少したものの、メンテナンス関連の売上が増加したこと等により、売上高は9,959百万円(前期比9.4%減)、セグメント利益は1,777百万円(前期比117.5%増)となりました。
従いまして、当部門の売上高は78,229百万円(前期比15.3%増)、セグメント利益は7,996百万円(前期比47.5%増)となりました。
<その他の部門>イ)産業機器関連
アルミホイール部門に関しましては、販売数の減少により売上高、セグメント利益とも減少となりました。
ロ)不動産賃貸関連
不動産賃貸関連に関しましては、売上高、セグメント利益とも微増となりました。
ハ)売電関連
売電関連に関しましては、売上高は減少となり、セグメント利益は増加となりました。
ニ)精密部品関連
精密部品関連に関しましては、売上高は増加となり、セグメント利益は減少となりました。
従いまして、当部門の売上高は3,546百万円(前期比16.8%減)、セグメント利益は437百万円(前期比34.8%減)となりました。
創業から100年以上にわたり、当社グループは「社会インフラの一端を担う」という社会的使命を一貫して追求してまいりました。企業理念「私たちは、たくましい創造性とすぐれた技術を磨き上げ、社会を豊かにする価値を提供し、人々との共生を願い、限りなく前進します」に基づき、舶用機関で海上物流を、陸用機関で常用・非常用の電源を確保する等、海と陸の両方から人々の安心安全な暮らしを支えてまいりました。
現在、当社グループは温室効果ガス(GHG)の削減と収益力の向上を同時に追求することを最重要テーマとしており、この目標を達成するため2028年3月期までに総額450億円規模の成長投資を計画しております。
有形資産投資としては、姫路工場において次世代燃料対応機関の試運転設備への投資を行い、守山工場では既存設備のアップグレードを進め、生産効率の向上と製品品質の確保に努めてまいります。また、内製化投資を実行し、原価低減を図ってまいります。
無形資産投資としては、次世代燃料対応機関の早期開発実現のため、研究開発投資を促進してまいります。情報投資によりAIやIoT技術を活用した生産性向上と新たな収益基盤の構築を図ってまいります。また、人的資本への投資も積極的に行い、従業員のスキルアップと能力開発に注力しております。このような取り組みにより、市場環境の変化に柔軟に対応できる組織能力を強化し、持続可能な成長を支える強固な経営基盤を築いてまいります。
今後も当社グループは、事業活動全般において環境と社会への配慮を重視しながら、グローバルな競争力を強化させ、サステナブルな企業としての責任を果たしてまいります。
(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の増減は、営業活動によるキャッシュ・フローは4,666百万円の増加、投資活動によるキャッシュ・フローは450百万円の増加、財務活動によるキャッシュ・フローは2,101百万円の減少となりました。結果として、資金は3,295百万円の増加(前連結会計年度は539百万円の減少)となりました。
・営業活動によるキャッシュ・フロー
舶用機関を中心とした売上と投資有価証券売却による特別利益の計上により、税金等調整前当期純利益6,564百万円を確保し、減価償却費計上(2,838百万円の増加)、仕入債務の増加(825百万円の増加)がありましたが、棚卸資産の増加(3,088百万円の減少)、売上債権の増加(405百万円の減少)、法人税等の支払額(1,182百万円の減少)等により、営業活動によるキャッシュ・フローは4,666百万円の増加(前連結会計年度は4,488百万円の増加)となりました。
・投資活動によるキャッシュ・フロー
次世代燃料対応機関開発のための設備投資を継続しており、有形固定資産の取得による支出が2,425百万円ありましたが、投資有価証券の売却による収入(2,715百万円の増加)等により、投資活動によるキャッシュ・フローは450百万円の増加(前連結会計年度は3,076百万円の減少)となりました。
・財務活動によるキャッシュ・フロー
借入金の返済による支出が1,159百万円、ファイナンス・リース債務の返済による支出が158百万円、配当金の支払による支出が883百万円ありました。これにより財務活動によるキャッシュ・フローは2,101百万円の減少(前連結会計年度は1,981百万円の減少)となりました。
(生産、受注及び販売の状況)
(1) 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 金額は、販売価格によっております。
(2) 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 金額は、販売価格によっております。
2 ( )内は輸出受注高、輸出受注残高を示し、内数であります。
(3) 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 ( )内は輸出高を示し、内数であります。
2 主要な輸出地域およびその割合は次のとおりであります。
アジア(75.4%)、欧州(16.8%)、中南米(4.5%)、北米(2.3%)、その他(1.0%)
3 「その他の部門」には精密機器関連(1,898,143千円)、産業機器関連(1,011,293千円)および不動産賃貸関連等(636,906千円)を含んでおります。
(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)
(1) 財政状態についての分析
当連結会計年度末における資産の部では、前連結会計年度末に比べ、現金及び預金が2,989百万円増加しました。受取手形、売掛金及び契約資産は、前連結会計年度末に比べ549百万円増加し、売掛債権回転日数は94.7日(前連結会計年度は99.3日)となっております。また、棚卸資産につきましては、前連結会計年度末に比べ3,088百万円増加し、棚卸資産回転日数は72.0日(前連結会計年度は68.9日)となっております。一方で、投資有価証券は、前連結会計年度末に比べ1,446百万円減少しました。その結果、資産の部合計が、前連結会計年度末に比べ6,050百万円増加し、101,428百万円となりました。
負債の部では、支払手形及び買掛金と電子記録債務の合計が、前連結会計年度末に比べ1,077百万円増加し、買掛債務回転日数は71.5日(前連結会計年度は70.2日)となっております。一方で、短期借入金と長期借入金の合計は、約定返済により1,064百万円減少しました。その結果、負債の部合計が、前連結会計年度末に比べ931百万円増加し、50,584百万円となりました。
純資産の部では、利益剰余金が前連結会計年度末に比べ4,265百万円増加し、45,131百万円となりました。その結果、純資産の部合計が、前連結会計年度末に比べ5,119百万円増加し、50,843百万円となりました。当連結会計年度末における自己資本比率は50.1%(前連結会計年度は47.9%)となりました。自己資本比率の推移につきましては、「第1企業の概況 1主要な経営指標等の推移 (1)連結経営指標等」に記載のとおりであります。
(2) 当期の経営成績の分析
① 為替変動の影響について
当連結会計年度の為替レート変動により、売上高は前連結会計年度に比べ908百万円増加し、営業利益は220百万円減少したと試算されます。この試算は当連結会計年度の外貨建て売上高、売上原価、販売費及び一般管理費を、前連結会計年度の換算レートで再計算したものであり、為替変動に対応した財務政策等の影響は考慮されておりません。
② 当期の経営成績について
コンテナ船向けを中心とした大型機関やデュアルフューエル機関の売上比率増加およびメンテナンス関連の需要が堅調に推移したことにより、当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べ13.4%増収となる81,775百万円となりました。
当連結会計年度の売上原価は、前連結会計年度の57,500百万円に比べ7,265百万円増加し、64,766百万円となりました。なお、売上高原価率は、前連結会計年度から0.5ポイント低下して79.2%となっております。また、販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ802百万円増加し、11,814百万円となりました。売上高販管費率は、前連結会計年度から0.8ポイント低下して14.4%となっております。
この結果、営業利益は、前連結会計年度の3,601百万円から44.2%増益の5,194百万円となり、売上高営業利益率は、前連結会計年度から1.4ポイント上昇して6.4%となりました。経常利益は、前連結会計年度の3,660百万円から51.5%の増益となる5,546百万円となり、売上高経常利益率は、前連結会計年度から1.7ポイント上昇して6.8%となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度の2,948百万円から2,201百万円の増益となる5,149百万円となりました。なお、1株当たり当期純利益は、前連結会計年度の93.37円に対し、当連結会計年度は162.87円となりました。自己資本利益率(ROE)は、前連結会計年度から4.1ポイント上昇して10.7%となっております。目標とする経営指標の推移につきましては、以下のとおりであります。
(3) キャッシュ・フローの分析
当社グループのキャッシュ・フローの分析については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの資本の財源および資金の流動性につきましては、以下のとおりであります。
当社グループは現在、必要な運転資金および設備投資資金につきましては、自己資金または金融機関からの借入金を基本としております。今後も原価低減等により利益確保に努め、併せて在庫の適正化や取引条件の改善等を通じて、営業活動によるキャッシュ・フローを生み出すことで、事業運営上必要な資金の流動性を高めていく考えであります。
なお、当連結会計年度末における借入金およびリース債務を含む有利子負債の残高は前連結会計年度末に比べ、1,207百万円減少し、12,393百万円となりました。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ3,295百万円増加し、29,110百万円となりました。
(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。連結財務諸表の作成にあたっては、会計上の見積りを行う必要があり、特に以下の事項は、経営者の会計上の見積りの判断が財政状態および経営成績に重要な影響を及ぼすと考えております。
(棚卸資産の評価)
「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
(繰延税金資産の回収可能性)
「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
(固定資産の減損処理)
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識および測定に当たっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。
(1) 企業集団の業績
当連結会計年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症に伴う行動制限が緩和され、インバウンド需要を中心に景気は回復傾向にあるものの、円安の進行やエネルギー価格・原材料価格の高騰に伴う物価上昇等を背景に個人消費が低調となり、回復ペースは鈍化しました。
世界経済におきましては、人手不足を背景とする賃金上昇や半導体の供給制約の緩和等により、底堅い成長が続く一方、不動産市場の低迷を受けた中国経済の減速や、ウクライナ情勢の長期化、中東情勢の悪化、欧米での金融引き締めに伴う影響等、依然として先行き不透明な状況で推移しました。
当社の主要な販売先である造船・海運業界におきましては、2023年の世界新造船の竣工量は、コロナ禍以前の水準には届かないものの徐々に回復の兆しが見られました。また、国別シェアでは、中国が元安や鋼材価格の下落等を追い風に、全船種においてシェアを伸ばし、世界の約50%を占めております。
このような企業環境下、当社グループにおきましては、市場の動向や多様化するお客様ニーズを分析し、その結果を基にメンテナンス関連の営業活動を強化しております。さらに、中国ライセンシー2社とともに、活況を呈する中国マーケットでのシェア拡大とブランド価値の向上を目指し、積極的な拡販活動を展開しております。
当連結会計年度では、コンテナ船向けを中心とした大型機関およびデュアルフューエル機関の販売に加え、ばら積み船やタンカー向けを中心とした中小型機関の販売が好調に推移するとともに、メンテナンス需要も引き続き堅調に推移しております。
その結果、当連結会計年度における連結売上高は81,775百万円(前期比13.4%増)となり、利益面におきましては、営業利益は5,194百万円(前期比44.2%増)、経常利益は5,546百万円(前期比51.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は、5,149百万円(前期比74.7%増)になりました。
なお、当連結会計年度の当社および連結グループのセグメント別の業績は次のとおりであります。
(単位:百万円)
| 区分 | 売上高 | セグメント利益 | |||||
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 前年同期 増減率(%) | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 前年同期 増減率(%) | ||
| 内燃機関部門 | 舶用機関関連 | 56,854 | 68,269 | 20.1 | 4,603 | 6,218 | 35.1 |
| 陸用機関関連 | 10,997 | 9,959 | △9.4 | 817 | 1,777 | 117.5 | |
| その他の部門 | 4,261 | 3,546 | △16.8 | 670 | 437 | △34.8 | |
| 調整額 | ― | ― | ― | △2,489 | △3,238 | ― | |
| 計 | 72,113 | 81,775 | 13.4 | 3,601 | 5,194 | 44.2 | |
(注) セグメント利益の調整額は全社費用であり、主に報告セグメントに帰属しない一般管理費であります。
<内燃機関部門>イ)舶用機関関連
コンテナ船向けを中心に大型機関やデュアルフューエル機関の売上構成比率が増加したことに加え、メンテナンス関連の売上増加ならびに為替の影響等により、売上高は68,269百万円(前期比20.1%増)、セグメント利益は6,218百万円(前期比35.1%増)となりました。
ロ)陸用機関関連
機関売上は減少したものの、メンテナンス関連の売上が増加したこと等により、売上高は9,959百万円(前期比9.4%減)、セグメント利益は1,777百万円(前期比117.5%増)となりました。
従いまして、当部門の売上高は78,229百万円(前期比15.3%増)、セグメント利益は7,996百万円(前期比47.5%増)となりました。
<その他の部門>イ)産業機器関連
アルミホイール部門に関しましては、販売数の減少により売上高、セグメント利益とも減少となりました。
ロ)不動産賃貸関連
不動産賃貸関連に関しましては、売上高、セグメント利益とも微増となりました。
ハ)売電関連
売電関連に関しましては、売上高は減少となり、セグメント利益は増加となりました。
ニ)精密部品関連
精密部品関連に関しましては、売上高は増加となり、セグメント利益は減少となりました。
従いまして、当部門の売上高は3,546百万円(前期比16.8%減)、セグメント利益は437百万円(前期比34.8%減)となりました。
創業から100年以上にわたり、当社グループは「社会インフラの一端を担う」という社会的使命を一貫して追求してまいりました。企業理念「私たちは、たくましい創造性とすぐれた技術を磨き上げ、社会を豊かにする価値を提供し、人々との共生を願い、限りなく前進します」に基づき、舶用機関で海上物流を、陸用機関で常用・非常用の電源を確保する等、海と陸の両方から人々の安心安全な暮らしを支えてまいりました。
現在、当社グループは温室効果ガス(GHG)の削減と収益力の向上を同時に追求することを最重要テーマとしており、この目標を達成するため2028年3月期までに総額450億円規模の成長投資を計画しております。
有形資産投資としては、姫路工場において次世代燃料対応機関の試運転設備への投資を行い、守山工場では既存設備のアップグレードを進め、生産効率の向上と製品品質の確保に努めてまいります。また、内製化投資を実行し、原価低減を図ってまいります。
無形資産投資としては、次世代燃料対応機関の早期開発実現のため、研究開発投資を促進してまいります。情報投資によりAIやIoT技術を活用した生産性向上と新たな収益基盤の構築を図ってまいります。また、人的資本への投資も積極的に行い、従業員のスキルアップと能力開発に注力しております。このような取り組みにより、市場環境の変化に柔軟に対応できる組織能力を強化し、持続可能な成長を支える強固な経営基盤を築いてまいります。
今後も当社グループは、事業活動全般において環境と社会への配慮を重視しながら、グローバルな競争力を強化させ、サステナブルな企業としての責任を果たしてまいります。
(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の増減は、営業活動によるキャッシュ・フローは4,666百万円の増加、投資活動によるキャッシュ・フローは450百万円の増加、財務活動によるキャッシュ・フローは2,101百万円の減少となりました。結果として、資金は3,295百万円の増加(前連結会計年度は539百万円の減少)となりました。
・営業活動によるキャッシュ・フロー
舶用機関を中心とした売上と投資有価証券売却による特別利益の計上により、税金等調整前当期純利益6,564百万円を確保し、減価償却費計上(2,838百万円の増加)、仕入債務の増加(825百万円の増加)がありましたが、棚卸資産の増加(3,088百万円の減少)、売上債権の増加(405百万円の減少)、法人税等の支払額(1,182百万円の減少)等により、営業活動によるキャッシュ・フローは4,666百万円の増加(前連結会計年度は4,488百万円の増加)となりました。
・投資活動によるキャッシュ・フロー
次世代燃料対応機関開発のための設備投資を継続しており、有形固定資産の取得による支出が2,425百万円ありましたが、投資有価証券の売却による収入(2,715百万円の増加)等により、投資活動によるキャッシュ・フローは450百万円の増加(前連結会計年度は3,076百万円の減少)となりました。
・財務活動によるキャッシュ・フロー
借入金の返済による支出が1,159百万円、ファイナンス・リース債務の返済による支出が158百万円、配当金の支払による支出が883百万円ありました。これにより財務活動によるキャッシュ・フローは2,101百万円の減少(前連結会計年度は1,981百万円の減少)となりました。
(生産、受注及び販売の状況)
(1) 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 数 量 | 金 額 | |
| 前年同期増減率 | |||
| 馬力 | 千円 | % | |
| 内燃機関部門 | |||
| 舶用機関関連 | 1,377,089 | 68,269,521 | 20.1 |
| 陸用機関関連 | 65,609 | 9,959,862 | △9.4 |
| その他の部門 | ― | 2,909,436 | △19.9 |
| 合 計 | 81,138,820 | 13.5 |
(注) 金額は、販売価格によっております。
(2) 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受 注 高 | 受 注 残 高 | ||||
| 数 量 | 金 額 | 前年同期 増減率 | 数 量 | 金 額 | 前期同期 増減率 | |
| 馬力 | 千円 | % | 馬力 | 千円 | % | |
| 内燃機関部門 | ||||||
| 舶用機関関連 | 1,051,499 | 66,241,578 (39,974,270) | △8.2 | 1,611,934 | 56,230,781 (28,028,865) | △3.5 |
| 陸用機関関連 | 80,273 | 11,753,137 (160,832) | 9.5 | 101,695 | 7,088,384 (363,484) | 33.9 |
| その他の部門 | 3,087,277 | △20.7 | ― | 1,040,758 | 20.6 | |
| (―) | (―) | |||||
| 合 計 | 81,081,993 (40,135,102) | △6.5 | 64,359,924 (28,392,349) | △0.1 | ||
(注) 1 金額は、販売価格によっております。
2 ( )内は輸出受注高、輸出受注残高を示し、内数であります。
(3) 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 数 量 | 金 額 | 輸出比率 | 前期同期増減率 |
| 馬力 | 千円 | % | % | |
| 内燃機関部門 | ||||
| 舶用機関関連 | 1,377,089 | 68,269,521 (43,026,296) | 63.0 | 20.1 |
| 陸用機関関連 | 65,609 | 9,959,862 (580,247) | 5.8 | △9.4 |
| その他の部門 (注)3 | 3,546,342 | - | △16.8 | |
| (―) | ||||
| 合 計 | 81,775,726 (43,606,544) | 53.3 | 13.4 |
(注) 1 ( )内は輸出高を示し、内数であります。
2 主要な輸出地域およびその割合は次のとおりであります。
アジア(75.4%)、欧州(16.8%)、中南米(4.5%)、北米(2.3%)、その他(1.0%)
3 「その他の部門」には精密機器関連(1,898,143千円)、産業機器関連(1,011,293千円)および不動産賃貸関連等(636,906千円)を含んでおります。
(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)
(1) 財政状態についての分析
当連結会計年度末における資産の部では、前連結会計年度末に比べ、現金及び預金が2,989百万円増加しました。受取手形、売掛金及び契約資産は、前連結会計年度末に比べ549百万円増加し、売掛債権回転日数は94.7日(前連結会計年度は99.3日)となっております。また、棚卸資産につきましては、前連結会計年度末に比べ3,088百万円増加し、棚卸資産回転日数は72.0日(前連結会計年度は68.9日)となっております。一方で、投資有価証券は、前連結会計年度末に比べ1,446百万円減少しました。その結果、資産の部合計が、前連結会計年度末に比べ6,050百万円増加し、101,428百万円となりました。
負債の部では、支払手形及び買掛金と電子記録債務の合計が、前連結会計年度末に比べ1,077百万円増加し、買掛債務回転日数は71.5日(前連結会計年度は70.2日)となっております。一方で、短期借入金と長期借入金の合計は、約定返済により1,064百万円減少しました。その結果、負債の部合計が、前連結会計年度末に比べ931百万円増加し、50,584百万円となりました。
純資産の部では、利益剰余金が前連結会計年度末に比べ4,265百万円増加し、45,131百万円となりました。その結果、純資産の部合計が、前連結会計年度末に比べ5,119百万円増加し、50,843百万円となりました。当連結会計年度末における自己資本比率は50.1%(前連結会計年度は47.9%)となりました。自己資本比率の推移につきましては、「第1企業の概況 1主要な経営指標等の推移 (1)連結経営指標等」に記載のとおりであります。
(2) 当期の経営成績の分析
① 為替変動の影響について
当連結会計年度の為替レート変動により、売上高は前連結会計年度に比べ908百万円増加し、営業利益は220百万円減少したと試算されます。この試算は当連結会計年度の外貨建て売上高、売上原価、販売費及び一般管理費を、前連結会計年度の換算レートで再計算したものであり、為替変動に対応した財務政策等の影響は考慮されておりません。
② 当期の経営成績について
コンテナ船向けを中心とした大型機関やデュアルフューエル機関の売上比率増加およびメンテナンス関連の需要が堅調に推移したことにより、当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べ13.4%増収となる81,775百万円となりました。
当連結会計年度の売上原価は、前連結会計年度の57,500百万円に比べ7,265百万円増加し、64,766百万円となりました。なお、売上高原価率は、前連結会計年度から0.5ポイント低下して79.2%となっております。また、販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ802百万円増加し、11,814百万円となりました。売上高販管費率は、前連結会計年度から0.8ポイント低下して14.4%となっております。
この結果、営業利益は、前連結会計年度の3,601百万円から44.2%増益の5,194百万円となり、売上高営業利益率は、前連結会計年度から1.4ポイント上昇して6.4%となりました。経常利益は、前連結会計年度の3,660百万円から51.5%の増益となる5,546百万円となり、売上高経常利益率は、前連結会計年度から1.7ポイント上昇して6.8%となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度の2,948百万円から2,201百万円の増益となる5,149百万円となりました。なお、1株当たり当期純利益は、前連結会計年度の93.37円に対し、当連結会計年度は162.87円となりました。自己資本利益率(ROE)は、前連結会計年度から4.1ポイント上昇して10.7%となっております。目標とする経営指標の推移につきましては、以下のとおりであります。
| 決算年月 | 第60期 | 第61期 | 第62期 | 第63期 | 第64期 |
| 2020年3月 | 2021年3月 | 2022年3月 | 2023年3月 | 2024年3月 | |
| 売上高営業利益率(%) | 4.5 | 1.8 | 3.6 | 5.0 | 6.4 |
| 売上高経常利益率(%) | 4.9 | 2.0 | 4.4 | 5.1 | 6.8 |
| 自己資本利益率(ROE)(%) | 5.0 | 1.7 | 4.7 | 6.6 | 10.7 |
(3) キャッシュ・フローの分析
当社グループのキャッシュ・フローの分析については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの資本の財源および資金の流動性につきましては、以下のとおりであります。
当社グループは現在、必要な運転資金および設備投資資金につきましては、自己資金または金融機関からの借入金を基本としております。今後も原価低減等により利益確保に努め、併せて在庫の適正化や取引条件の改善等を通じて、営業活動によるキャッシュ・フローを生み出すことで、事業運営上必要な資金の流動性を高めていく考えであります。
なお、当連結会計年度末における借入金およびリース債務を含む有利子負債の残高は前連結会計年度末に比べ、1,207百万円減少し、12,393百万円となりました。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ3,295百万円増加し、29,110百万円となりました。
(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。連結財務諸表の作成にあたっては、会計上の見積りを行う必要があり、特に以下の事項は、経営者の会計上の見積りの判断が財政状態および経営成績に重要な影響を及ぼすと考えております。
(棚卸資産の評価)
「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
(繰延税金資産の回収可能性)
「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
(固定資産の減損処理)
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識および測定に当たっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。