四半期報告書-第77期第2四半期(令和3年7月1日-令和3年9月30日)

【提出】
2021/11/12 10:31
【資料】
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【項目】
38項目
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営成績の状況
当連結会計年度の第2四半期(2021年4-9月)は、当社グループの主力市場である電子産業分野において、半導体の供給不足や世界的なサプライチェーンの見直しの動きなどを背景に、国内外で生産・投資とも活発な動きが続きました。一般産業分野においては、一部の顧客においてコロナ禍に伴う活動制限の長期化や半導体不足の影響などによる生産活動の停滞が生じたものの、メンテナンスや設備改造などのソリューション事業や、消耗品・小型機器販売などの機能商品事業は前年同期に比べ回復傾向で進捗いたしました。また、電力・上下水分野は引き続き堅調に推移いたしました。
このような状況の下、当社グループは活発な投資が続く国内・台湾・中国の半導体市場において大型案件の受注・納入活動に注力するとともに、米国での半導体プロジェクトの対応に向けた現地法人の設立、ベトナムにおけるグローバルエンジニアリングセンターの立ち上げや、各種のツールやデータベースの構築等、エンジニアリング業務のデジタル化推進など、業務の効率化や納入体制の強化に向けた取組みを進めてまいりました。
この結果、当第2四半期連結累計期間における業績は受注高58,903百万円(前年同期比33.7%増)、売上高50,001百万円(同10.3%増)、繰越受注残高70,541百万円(同6.0%増)となり、利益面は営業利益3,771百万円(同18.5%増)、経常利益4,193百万円(同28.0%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益2,696百万円(同29.6%増)となりました。
セグメント別の業績は次のとおりであります。
[水処理エンジニアリング事業]
■受注高
受注高は前年同期比40.2%増となる48,998百万円となりました。主力市場である電子産業分野において、国内の半導体工場向けに大型の水回収設備を受注したことに加え、台湾でも最先端の半導体製造に向けた設備投資が高い水準で推移し、中国でも車載用半導体やパワー半導体等に向けた投資が続くなど、国内外で生産・設備投資とも活発な動きが続いております。また、一般産業分野、電力・上下水分野においてもメンテナンスや設備改造など国内のソリューション事業を中心に堅調な推移が見られました。
■売上高
売上高は前年同期比10.9%増となる40,378百万円となりました。電子産業分野においては、これまでに受注した国内外の大型案件の工事が順調に進捗したことから、売上高が増加いたしました。また、一般産業分野は大型の設備投資が減少しているものの、国内のソリューション事業を中心に堅調な推移が見られ、電力・上下水分野は前期以前に受注した大型案件の工事進捗などにより前年を上回る結果となっております。
■営業利益
営業利益は前年同期比15.3%増となる3,040百万円となりました。前述の通り電子産業分野を中心に国内・台湾・中国の大型プロジェクトの工事進捗によって売上が拡大し、その増収効果によって前年同期を上回る結果となっております。
[機能商品事業]
■受注高・売上高
受注高は前年同期比8.8%増の9,905百万円、売上高は同7.9%増の9,623百万円となりました。水処理薬品事業は活況が続く電子産業向けの各種水処理薬品の販売が国内外で好調に推移しており、標準型水処理機器・フィルタ事業においてはコロナ禍の影響で落ち込んでいた医療機関向けの小型純水装置の販売などを中心に回復が見られております。一方、食品事業においては外食向けの製品に回復の兆しがあるものの、巣ごもり需要の一巡などによりほぼ前年同期並の結果となりました。
■営業利益
営業利益は前年同期比34.0%増となる730百万円となりました。水処理薬品事業や標準型水処理機器・フィルタ事業において売上が回復したことに加え、比較的付加価値の高い製品群の売上が伸長したことにより売上総利益率が改善したことが影響しております。
(2) キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ6,635百万円減少し、6,168百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間において、営業活動によって支出された資金は、3,435百万円となりました。これは主に、税金等調整前四半期純利益4,202百万円による資金の増加に対し、売上債権及び契約資産の増減額2,939百万円、リース投資資産の増減額2,772百万円による資金の減少があったことによるものであります。(前第2四半期連結累計期間は6,054百万円の支出)
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間において、投資活動によって支出された資金は、1,056百万円となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出974百万円によるものであります。(前第2四半期連結累計期間は647百万円の支出)
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間において、財務活動によって支出された資金は、2,658百万円となりました。これは主に、短期借入金の返済による支出1,628百万円、配当金の支払額713百万円によるものであります。(前第2四半期連結累計期間は1,184百万円の収入)
(3) 財政状態の状況
(資産)
当第2四半期連結会計期間末における資産の残高は、前連結会計年度末に比べ1,994百万円減少し、113,017百万円となりました。これは主に、受取手形、売掛金及び契約資産(前連結会計年度末は受取手形及び売掛金)5,579百万円の増加に対し、現金及び預金6,635百万円の減少によるものであります。
(負債)
当第2四半期連結会計期間末における負債の残高は、前連結会計年度末に比べ4,642百万円減少し、43,012百万円となりました。これは主に、仕入債務2,216百万円、短期借入金1,517百万円の減少によるものであります。
(純資産)
当第2四半期連結会計期間末における純資産の残高は、前連結会計年度末に比べ2,647百万円増加し、70,005百万円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上に伴う利益剰余金2,031百万円の増加によるものであります。
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(5) 研究開発活動
当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は1,107百万円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。