四半期報告書-第79期第2四半期(2023/07/01-2023/09/30)

【提出】
2023/11/10 10:40
【資料】
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【項目】
36項目
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営成績の状況
当連結会計年度の第2四半期(2023年4月1日~9月30日)における世界経済は、中国や欧州などで景気の減速がみられる中、米国による対中半導体規制の拡大や西側諸国とロシアとの経済分断の長期化によって世界の貿易量が減少するなど、低成長の影が色濃くなる状況で推移いたしました。
当社グループを取り巻く市場環境につきましては、主力市場である電子産業分野において、足元ではメモリなどを中心に半導体市況が低調に推移しているものの、設備投資に関しては、世界的なサプライチェーン再構築の動きや長期的な半導体需要拡大の見通しなどから、複数の大型投資が計画されるなど高い水準での推移が期待されている状況です。また一般産業分野や電力・上下水など社会インフラ分野では堅調な動きが続いております。
このような状況の下、当社グループは国内外で大型プロジェクトの受注・納入活動を進めるとともに、エンジニアリング・ソリューション体制の整備やサプライチェーンの強化など生産・納入キャパシティの拡大・効率化や、次世代の技術や新たな事業の創出を目指した研究開発活動の拡充、ガバナンスやサステナビリティへの取組み強化などを進めてまいりました。
この結果、当第2四半期連結累計期間における業績は、受注高76,150百万円(前年同期比2.7%減)、売上高65,469百万円(同5.4%増)、営業利益7,855百万円(同20.7%増)、経常利益8,539百万円(同14.6%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益5,538百万円(同10.2%増)となり、繰越受注残高は132,833百万円(同23.6%増)となりました。
セグメント別の業績は次のとおりであります。
[水処理エンジニアリング事業]
■受注高
受注高は前年同期比4.2%減となる65,084百万円となりました。電子産業分野においては、前年同期に国内や中国などで大型の半導体案件を受注した反動でプラント事業の受注高が減少いたしましたが、各種のメンテナンスや設備保有型サービスなどソリューション事業は好調に推移しております。また、一般産業分野においては電子周辺や製薬など、社会インフラ分野では発電所や浄水場などのプラント案件の受注によって前年同期比で受注高が増加しております。
■売上高
売上高は前年同期比4.5%増となる54,419百万円となりました。電子産業分野においては、中国や台湾の一部案件で工事スケジュールの遅れが見られたものの、国内において大型案件の工事が順調に進捗したことや、各種のメンテナンスや設備保有型サービスなどソリューション事業が好調に推移したことから前年並の売上水準を確保しております。また一般産業分野においては、前年に受注したプラント案件の売上が計上されたことやソリューション事業の売上が拡大したことなどから売上高が増加しております。一方で電力・上下水など社会インフラ分野においては、プラント案件の売上が減少したことなどから、若干の減収となりました。
■営業利益
営業利益は前年同期比21.3%増となる6,585百万円となりました。売上の拡大による増収効果に加え、電子産業分野や一般産業分野などにおいて、プラント案件のコストダウンや各種の収益改善の取組みなどによってプロジェクトの利益率が改善したことや、各種のメンテナンスや設備保有型サービスなどソリューション事業が好調に推移したことなどから売上総利益が拡大し、人件費や研究開発費、外注費など経費の増加を上回り営業利益が増加しております。
[機能商品事業]
■受注高・売上高
受注高は前年同期比7.8%増となる11,065百万円、売上高は前年同期比10.1%増となる11,050百万円となりました。水処理薬品分野では電子産業向けの各種薬剤など、標準型機器・フィルタ分野では小型の純水装置や産業用の浄水フィルタなど、食品分野では各種食品添加剤などの販売が好調に推移いたしました。
■営業利益
営業利益は前年同期比17.6%増となる1,270百万円となりました。水処理薬品、標準型機器・フィルタ、食品の各分野の増収効果によって原材料価格などコストの上昇や人件費など経費増加の影響をカバーし営業利益が増加する結果となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ767百万円減少し、14,790百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間において、営業活動によって得られた資金は、39百万円となりました。これは主に、水処理加工受託用設備の建設などによる資金の減少に対し、税金等調整前四半期純利益の計上などによる資金の増加があったことによるものであります。(前第2四半期連結累計期間は10,848百万円の支出)
なお、キャッシュ・フロー計算書におけるリース投資資産の増加額19,140百万円及び棚卸資産の減少額12,016百万円は主に、水処理加工用受託設備の完成により棚卸資産からリース投資資産への振替があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間において、投資活動によって支出された資金は、808百万円となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出624百万円によるものであります。(前第2四半期連結累計期間は779百万円の支出)
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間において、財務活動によって支出された資金は、455百万円となりました。これは主に、短期借入金の純増加額2,047百万円による資金の増加に対して、配当金の支払額1,518百万円、長期借入金の返済額900百万円による資金の減少があったことによるものであります。(前第2四半期連結累計期間は3,162百万円の収入)
(3) 財政状態の状況
(資産)
当第2四半期連結会計期間末における資産の残高は、前連結会計年度末に比べ5,774百万円増加し、170,628百万円となりました。これは主に、リース投資資産19,140百万円の増加に対し、仕掛品13,872百万円の減少によるものであります。
(負債)
当第2四半期連結会計期間末における負債の残高は、前連結会計年度末に比べ581百万円増加し、79,064百万円となりました。これは主に、契約負債4,814百万円の増加に対し、支払手形及び買掛金3,632百万円の減少によるものであります。
(純資産)
当第2四半期連結会計期間末における純資産の残高は、前連結会計年度末に比べ5,192百万円増加し、91,564百万円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上に伴う利益剰余金4,019百万円の増加によるものであります。
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(5) 研究開発活動
当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は1,441百万円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。