四半期報告書-第153期第2四半期(2023/07/01-2023/09/30)
三菱電機グループの要約四半期連結財務諸表はIFRSに基づいて作成しています。三菱電機グループは要約四半期連結財務諸表の作成において資産、負債、収益及び費用の金額に影響を及ぼす判断、見積り及び仮定を行っており、実際の業績がこれらの見積りと異なる場合があります。
(1)業績
当第2四半期連結累計期間の景気は、米国では金融引き締めなどの影響を受けつつも個人消費を中心に回復が継続し、日本では堅調な個人消費に加えインバウンドの増加もあり、緩やかな回復が継続しました。中国では輸出の停滞に加え、不動産不況等を背景に内需も減速し、持ち直しの動きに弱さがみられました。欧州では金融引き締めなどの影響により、企業・家計部門ともに減速しました。
このような状況の中、当第2四半期連結累計期間の業績は、以下のとおりとなりました。
<連結決算概要>
①売上高
売上高は、為替円安の影響や価格転嫁の効果などにより、前年同四半期連結累計期間比1,989億円増加の2兆5,384億円となりました。ライフ部門では、ビルシステム事業は中国を除くアジア・国内・欧州向けで増加し、空調・家電事業は空調機器の需要が堅調に推移し増加しました。インダストリー・モビリティ部門では、FAシステム事業はデジタル関連分野の需要減速などにより減少しましたが、自動車機器事業は電動化関連製品や自動車用電装品などが増加しました。インフラ部門では、社会システム事業は国内外の交通事業や公共事業で増加し、電力システム事業は国内外の電力流通事業や海外の発電事業で増加しましたが、防衛・宇宙システム事業は防衛システム事業が減少しました。セミコンダクター・デバイス部門は、パワー半導体の堅調な需要により増加し、ビジネス・プラットフォーム部門では、システムインテグレーション事業・ITインフラサービス事業が増加しました。
<売上高における為替影響額>
②営業利益
営業利益は、ライフ部門、インフラ部門、インダストリー・モビリティ部門、セミコンダクター・デバイス部門での増益により、前年同四半期連結累計期間比553億円増加の1,358億円となりました。営業利益率は、売上原価率の改善などにより、前年同四半期連結累計期間比2.0ポイント改善の5.4%となりました。
売上原価率は、為替円安の影響に加え、価格転嫁の効果などにより、前年同四半期連結累計期間比2.1ポイント改善しました。販売費及び一般管理費は、前年同四半期連結累計期間比490億円増加しましたが、売上高比率は前年同四半期連結累計期間並みとなりました。その他の損益は、前年同四半期連結累計期間比39億円減少し、売上高比率は前年同四半期連結累計期間比0.1ポイント悪化しました。
③税引前四半期純利益
税引前四半期純利益は、営業利益の増加などにより、前年同四半期連結累計期間比566億円増加の1,597億円、売上高比率は6.3%となりました。
④親会社株主に帰属する四半期純利益
親会社株主に帰属する四半期純利益は、税引前四半期純利益の増加などにより、前年同四半期連結累計期間比454億円増加の1,202億円、売上高比率は4.7%となりました。
事業の種類別セグメントの業績は、次のとおりです。
①インフラ
社会システム事業の事業環境は、国内外の交通分野における需要回復の動きが継続し、国内外の公共分野における投資も堅調に推移しました。このような状況の中、同事業は、円安の影響に加え、国内外の交通事業や公共事業の増加などにより、受注高・売上高ともに前年同四半期連結累計期間を上回りました。
電力システム事業の事業環境は、国内電力会社の設備投資の動きが継続し、再生可能エネルギーの拡大に伴う電力安定化の需要などが国内外で堅調に推移しました。このような状況の中、同事業は、受注高は国内の発電事業や電力流通事業の増加などにより前年同四半期連結累計期間を上回り、売上高は円安の影響に加え、国内外の電力流通事業や海外の発電事業の増加などにより前年同四半期連結累計期間を上回りました。
防衛・宇宙システム事業は、受注高は防衛システム事業の大口案件の増加により前年同四半期連結累計期間を上回りましたが、売上高は防衛システム事業の大口案件の減少により前年同四半期連結累計期間を下回りました。
この結果、部門全体では、売上高は前年同四半期連結累計期間比106%の4,262億円となりました。
営業利益は、売上案件の変動や前年同四半期連結累計期間の防衛・宇宙システム事業の採算悪化の影響などにより、前年同四半期連結累計期間比64億円改善の89億円の損失となりました。
②インダストリー・モビリティ
FAシステム事業の事業環境は、リチウムイオンバッテリーなどの脱炭素関連分野の需要は継続しましたが、半導体などのデジタル関連分野を中心に、国内外で需要が減少しました。このような状況の中、同事業は、デジタル関連分野の需要の減少などにより、受注高・売上高ともに前年同四半期連結累計期間を下回りました。
自動車機器事業の事業環境は、一部半導体部品の需給状況の改善などにより新車販売台数が前年同四半期連結累計期間を上回り、電動車を中心とした市場の拡大に伴う電動化関連製品などの需要が堅調に推移しました。このような状況の中、同事業は、モーター・インバーターなどの電動化関連製品や自動車用電装品、ADAS*関連機器の増加に加え、円安の影響や価格転嫁の効果などにより、受注高・売上高ともに前年同四半期連結累計期間を上回りました。
この結果、部門全体では、売上高は前年同四半期連結累計期間比106%の8,437億円となりました。
営業利益は、機種構成の変動や費用の増加などはありましたが、円安の影響や価格転嫁の効果などにより、前年同四半期連結累計期間比59億円増加の498億円となりました。
* ADAS(Advanced Driver Assistance System):先進運転支援システム
③ライフ
ビルシステム事業の事業環境は、需要回復の動きが国内外で継続しました。このような状況の中、同事業は、円安の影響や、中国を除くアジア・国内・欧州の増加などにより、受注高・売上高ともに前年同四半期連結累計期間を上回りました。
空調・家電事業の事業環境は、世界的な脱炭素化の動きを受けて空調機器の需要が国内外で堅調に推移しました。このような状況の中、同事業は、円安の影響や価格転嫁の効果に加え、欧州・アジア・北米・国内向けの空調機器の増加などにより、売上高は前年同四半期連結累計期間を上回りました。
この結果、部門全体では、売上高は前年同四半期連結累計期間比111%の1兆471億円となりました。
営業利益は、売上高の増加や円安の影響に加え、価格転嫁の効果や物流費の改善などにより、前年同四半期連結累計期間比445億円増加の785億円となりました。
④ビジネス・プラットフォーム
情報システム・サービス事業の事業環境は、レガシーシステムの更新や、デジタルトランスフォーメーション導入関連の需要が堅調に推移しました。このような状況の中、同事業は、システムインテグレーション事業・ITインフラサービス事業の増加により、受注高は前年同四半期連結累計期間を上回り、売上高は前年同四半期連結累計期間比105%の658億円となりました。
営業利益は、売上高の増加はありましたが、売上案件の変動などにより、前年同四半期連結累計期間並みの39億円となりました。
⑤セミコンダクター・デバイス
電子デバイス事業の事業環境は、電鉄・電力向けのパワー半導体の需要が増加しました。このような状況の中、同事業は、受注高は電鉄・電力向けパワー半導体の増加などにより前年同四半期連結累計期間を上回り、売上高は円安の影響に加え、産業、電鉄・電力向けパワー半導体の増加などにより前年同四半期連結累計期間比104%の1,444億円となりました。
営業利益は、円安の影響などにより、前年同四半期連結累計期間比16億円増加の164億円となりました。
⑥その他
売上高は、資材調達・ソフトウエアの関係会社の増加などにより、前年同四半期連結累計期間比102%の4,086億円となりました。
営業利益は、売上案件の変動などにより、前年同四半期連結累計期間比14億円減少の136億円となりました。
(2)資産及び負債・資本の状況分析
総資産残高は、前連結会計年度末比1,287億円増加の5兆7,112億円となりました。棚卸資産が1,037億円増加したことがその主な要因です。
棚卸資産の増加は、為替円安影響に加え、インダストリー・モビリティ部門やライフ部門での需要変動などによるものです。
負債の部は、買入債務が674億円減少したことなどから、負債残高は前連結会計年度末比483億円減少の2兆1,709億円となりました。なお、リース負債を除く社債・借入金残高は前連結会計年度末比57億円増加の2,580億円、借入金比率は4.5%(前連結会計年度末に対し変動なし)となりました。
資本の部は、配当金の支払い549億円による減少等はありましたが、親会社株主に帰属する四半期純利益1,202億円の計上及び為替円安・株価上昇等を背景としたその他の包括利益累計額1,214億円の増加等により、親会社株主に帰属する持分は前連結会計年度末比1,699億円増加の3兆4,089億円、親会社株主帰属持分比率は59.7%(前連結会計年度末比+1.7ポイント)となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間は、営業活動によるキャッシュ・フローが1,818億円の収入となった一方、投資活動によるキャッシュ・フローが833億円の支出となったため、フリー・キャッシュ・フローは985億円の収入となりました。これに対し、財務活動によるキャッシュ・フローは1,133億円の支出となったことなどから、現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末比150億円増加の6,609億円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、四半期純利益の増加に加え、棚卸資産への支出の減少等により、前年同四半期連結累計期間比1,310億円の収入増加となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得の増加はありましたが、有価証券等の売却収入の増加等により、前年同四半期連結累計期間比64億円の支出減少となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、自己株式の取得の増加等により、前年同四半期連結累計期間比222億円の支出増加となりました。
(4)経営方針、経営環境及び対処すべき課題等
当第2四半期連結累計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した「第一部 企業情報 第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」について変更があった事項は次のとおりであり、当該変更及び追加箇所については下線で示しています。
(前略)
世界経済の先行きは、消費の緩やかな拡大が継続するものの、インフレーションの抑制を目的とした各国の金融引き締めに加え、中国における不動産不況等の影響により、世界的な景気減速が見込まれます。さらに、ウクライナ情勢の長期化や米中対立など地政学的リスクの高まりに伴い、想定を超えた経営環境の変化も懸念されます。
(後略)
(5)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、1,071億円(製造費用へ計上した改良費等を含む)です。
なお、当第2四半期連結累計期間において、三菱電機グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(6)生産、受注及び販売の実績
当第2四半期連結累計期間において、インフラ部門の受注実績が前年同四半期連結累計期間比で著しく増加しました。インフラ部門の受注実績の変動については、「(1)業績 事業の種類別セグメントの業績」を参照ください。
(7)主要な設備
当連結会計年度の設備投資計画(新設・拡充)は、当第2四半期連結会計期間において、次のとおり計画金額(意思決定ベース)を変更しています。
(注) 1. 経常的な設備の更新の為の除・売却を除き、重要な設備の除・売却の計画はありません。
2. 所要資金は、主に自己資金によりますが、必要に応じて借入及び社債の発行を実施する予定です。
3. 当第2四半期連結会計期間においては、各セグメントについて、投資内容の見直しを行いました。
(1)業績
当第2四半期連結累計期間の景気は、米国では金融引き締めなどの影響を受けつつも個人消費を中心に回復が継続し、日本では堅調な個人消費に加えインバウンドの増加もあり、緩やかな回復が継続しました。中国では輸出の停滞に加え、不動産不況等を背景に内需も減速し、持ち直しの動きに弱さがみられました。欧州では金融引き締めなどの影響により、企業・家計部門ともに減速しました。
このような状況の中、当第2四半期連結累計期間の業績は、以下のとおりとなりました。
<連結決算概要>
前年第2四半期 連結累計期間 | 当第2四半期 連結累計期間 | 前年第2四半期 連結累計期間比 | |
売上高 | 23,395億円 | 25,384億円 | 1,989億円増 |
営業利益 | 805億円 | 1,358億円 | 553億円増 |
税引前四半期純利益 | 1,031億円 | 1,597億円 | 566億円増 |
親会社株主に帰属する四半期純利益 | 748億円 | 1,202億円 | 454億円増 |
①売上高
売上高は、為替円安の影響や価格転嫁の効果などにより、前年同四半期連結累計期間比1,989億円増加の2兆5,384億円となりました。ライフ部門では、ビルシステム事業は中国を除くアジア・国内・欧州向けで増加し、空調・家電事業は空調機器の需要が堅調に推移し増加しました。インダストリー・モビリティ部門では、FAシステム事業はデジタル関連分野の需要減速などにより減少しましたが、自動車機器事業は電動化関連製品や自動車用電装品などが増加しました。インフラ部門では、社会システム事業は国内外の交通事業や公共事業で増加し、電力システム事業は国内外の電力流通事業や海外の発電事業で増加しましたが、防衛・宇宙システム事業は防衛システム事業が減少しました。セミコンダクター・デバイス部門は、パワー半導体の堅調な需要により増加し、ビジネス・プラットフォーム部門では、システムインテグレーション事業・ITインフラサービス事業が増加しました。
<売上高における為替影響額>
前年第2四半期 連結累計期間 期中平均レート | 当第2四半期 連結累計期間 期中平均レート | 当第2四半期 連結累計期間 売上高への影響額 | |
連結合計 | - | - | 約660億円増 |
内、米ドル | 135円 | 143円 | 約190億円増 |
内、ユーロ | 139円 | 155円 | 約300億円増 |
内、人民元 | 19.9円 | 19.9円 | 軽微 |
②営業利益
営業利益は、ライフ部門、インフラ部門、インダストリー・モビリティ部門、セミコンダクター・デバイス部門での増益により、前年同四半期連結累計期間比553億円増加の1,358億円となりました。営業利益率は、売上原価率の改善などにより、前年同四半期連結累計期間比2.0ポイント改善の5.4%となりました。
売上原価率は、為替円安の影響に加え、価格転嫁の効果などにより、前年同四半期連結累計期間比2.1ポイント改善しました。販売費及び一般管理費は、前年同四半期連結累計期間比490億円増加しましたが、売上高比率は前年同四半期連結累計期間並みとなりました。その他の損益は、前年同四半期連結累計期間比39億円減少し、売上高比率は前年同四半期連結累計期間比0.1ポイント悪化しました。
③税引前四半期純利益
税引前四半期純利益は、営業利益の増加などにより、前年同四半期連結累計期間比566億円増加の1,597億円、売上高比率は6.3%となりました。
④親会社株主に帰属する四半期純利益
親会社株主に帰属する四半期純利益は、税引前四半期純利益の増加などにより、前年同四半期連結累計期間比454億円増加の1,202億円、売上高比率は4.7%となりました。
事業の種類別セグメントの業績は、次のとおりです。
①インフラ
社会システム事業の事業環境は、国内外の交通分野における需要回復の動きが継続し、国内外の公共分野における投資も堅調に推移しました。このような状況の中、同事業は、円安の影響に加え、国内外の交通事業や公共事業の増加などにより、受注高・売上高ともに前年同四半期連結累計期間を上回りました。
電力システム事業の事業環境は、国内電力会社の設備投資の動きが継続し、再生可能エネルギーの拡大に伴う電力安定化の需要などが国内外で堅調に推移しました。このような状況の中、同事業は、受注高は国内の発電事業や電力流通事業の増加などにより前年同四半期連結累計期間を上回り、売上高は円安の影響に加え、国内外の電力流通事業や海外の発電事業の増加などにより前年同四半期連結累計期間を上回りました。
防衛・宇宙システム事業は、受注高は防衛システム事業の大口案件の増加により前年同四半期連結累計期間を上回りましたが、売上高は防衛システム事業の大口案件の減少により前年同四半期連結累計期間を下回りました。
この結果、部門全体では、売上高は前年同四半期連結累計期間比106%の4,262億円となりました。
営業利益は、売上案件の変動や前年同四半期連結累計期間の防衛・宇宙システム事業の採算悪化の影響などにより、前年同四半期連結累計期間比64億円改善の89億円の損失となりました。
②インダストリー・モビリティ
FAシステム事業の事業環境は、リチウムイオンバッテリーなどの脱炭素関連分野の需要は継続しましたが、半導体などのデジタル関連分野を中心に、国内外で需要が減少しました。このような状況の中、同事業は、デジタル関連分野の需要の減少などにより、受注高・売上高ともに前年同四半期連結累計期間を下回りました。
自動車機器事業の事業環境は、一部半導体部品の需給状況の改善などにより新車販売台数が前年同四半期連結累計期間を上回り、電動車を中心とした市場の拡大に伴う電動化関連製品などの需要が堅調に推移しました。このような状況の中、同事業は、モーター・インバーターなどの電動化関連製品や自動車用電装品、ADAS*関連機器の増加に加え、円安の影響や価格転嫁の効果などにより、受注高・売上高ともに前年同四半期連結累計期間を上回りました。
この結果、部門全体では、売上高は前年同四半期連結累計期間比106%の8,437億円となりました。
営業利益は、機種構成の変動や費用の増加などはありましたが、円安の影響や価格転嫁の効果などにより、前年同四半期連結累計期間比59億円増加の498億円となりました。
* ADAS(Advanced Driver Assistance System):先進運転支援システム
③ライフ
ビルシステム事業の事業環境は、需要回復の動きが国内外で継続しました。このような状況の中、同事業は、円安の影響や、中国を除くアジア・国内・欧州の増加などにより、受注高・売上高ともに前年同四半期連結累計期間を上回りました。
空調・家電事業の事業環境は、世界的な脱炭素化の動きを受けて空調機器の需要が国内外で堅調に推移しました。このような状況の中、同事業は、円安の影響や価格転嫁の効果に加え、欧州・アジア・北米・国内向けの空調機器の増加などにより、売上高は前年同四半期連結累計期間を上回りました。
この結果、部門全体では、売上高は前年同四半期連結累計期間比111%の1兆471億円となりました。
営業利益は、売上高の増加や円安の影響に加え、価格転嫁の効果や物流費の改善などにより、前年同四半期連結累計期間比445億円増加の785億円となりました。
④ビジネス・プラットフォーム
情報システム・サービス事業の事業環境は、レガシーシステムの更新や、デジタルトランスフォーメーション導入関連の需要が堅調に推移しました。このような状況の中、同事業は、システムインテグレーション事業・ITインフラサービス事業の増加により、受注高は前年同四半期連結累計期間を上回り、売上高は前年同四半期連結累計期間比105%の658億円となりました。
営業利益は、売上高の増加はありましたが、売上案件の変動などにより、前年同四半期連結累計期間並みの39億円となりました。
⑤セミコンダクター・デバイス
電子デバイス事業の事業環境は、電鉄・電力向けのパワー半導体の需要が増加しました。このような状況の中、同事業は、受注高は電鉄・電力向けパワー半導体の増加などにより前年同四半期連結累計期間を上回り、売上高は円安の影響に加え、産業、電鉄・電力向けパワー半導体の増加などにより前年同四半期連結累計期間比104%の1,444億円となりました。
営業利益は、円安の影響などにより、前年同四半期連結累計期間比16億円増加の164億円となりました。
⑥その他
売上高は、資材調達・ソフトウエアの関係会社の増加などにより、前年同四半期連結累計期間比102%の4,086億円となりました。
営業利益は、売上案件の変動などにより、前年同四半期連結累計期間比14億円減少の136億円となりました。
(2)資産及び負債・資本の状況分析
総資産残高は、前連結会計年度末比1,287億円増加の5兆7,112億円となりました。棚卸資産が1,037億円増加したことがその主な要因です。
棚卸資産の増加は、為替円安影響に加え、インダストリー・モビリティ部門やライフ部門での需要変動などによるものです。
負債の部は、買入債務が674億円減少したことなどから、負債残高は前連結会計年度末比483億円減少の2兆1,709億円となりました。なお、リース負債を除く社債・借入金残高は前連結会計年度末比57億円増加の2,580億円、借入金比率は4.5%(前連結会計年度末に対し変動なし)となりました。
資本の部は、配当金の支払い549億円による減少等はありましたが、親会社株主に帰属する四半期純利益1,202億円の計上及び為替円安・株価上昇等を背景としたその他の包括利益累計額1,214億円の増加等により、親会社株主に帰属する持分は前連結会計年度末比1,699億円増加の3兆4,089億円、親会社株主帰属持分比率は59.7%(前連結会計年度末比+1.7ポイント)となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間は、営業活動によるキャッシュ・フローが1,818億円の収入となった一方、投資活動によるキャッシュ・フローが833億円の支出となったため、フリー・キャッシュ・フローは985億円の収入となりました。これに対し、財務活動によるキャッシュ・フローは1,133億円の支出となったことなどから、現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末比150億円増加の6,609億円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、四半期純利益の増加に加え、棚卸資産への支出の減少等により、前年同四半期連結累計期間比1,310億円の収入増加となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得の増加はありましたが、有価証券等の売却収入の増加等により、前年同四半期連結累計期間比64億円の支出減少となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、自己株式の取得の増加等により、前年同四半期連結累計期間比222億円の支出増加となりました。
(4)経営方針、経営環境及び対処すべき課題等
当第2四半期連結累計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した「第一部 企業情報 第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」について変更があった事項は次のとおりであり、当該変更及び追加箇所については下線で示しています。
(前略)
世界経済の先行きは、消費の緩やかな拡大が継続するものの、インフレーションの抑制を目的とした各国の金融引き締めに加え、中国における不動産不況等の影響により、世界的な景気減速が見込まれます。さらに、ウクライナ情勢の長期化や米中対立など地政学的リスクの高まりに伴い、想定を超えた経営環境の変化も懸念されます。
(後略)
(5)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、1,071億円(製造費用へ計上した改良費等を含む)です。
なお、当第2四半期連結累計期間において、三菱電機グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(6)生産、受注及び販売の実績
当第2四半期連結累計期間において、インフラ部門の受注実績が前年同四半期連結累計期間比で著しく増加しました。インフラ部門の受注実績の変動については、「(1)業績 事業の種類別セグメントの業績」を参照ください。
(7)主要な設備
当連結会計年度の設備投資計画(新設・拡充)は、当第2四半期連結会計期間において、次のとおり計画金額(意思決定ベース)を変更しています。
事業の種類別 セグメントの名称 | 前連結会計年度末計画金額 (百万円) | 変更後の 計画金額 (百万円) | 設備等の主な内容・目的 |
インフラ | 49,000 | 66,000 | 防衛関連機器の増産、交通機器、電力機器 及び宇宙関連機器の合理化、品質向上 等 |
インダストリー・ モビリティ | 112,000 | 100,000 | FA機器及び自動車機器の増産 等 |
ラ イ フ | 88,000 | 88,000 | 昇降機及び空調機器の増産、合理化、 品質向上 等 |
ビジネス・ プラットフォーム | 5,000 | 5,000 | 情報通信インフラの整備 等 |
セミコンダクター・ デバイス | 37,000 | 37,000 | パワーデバイスの増産 等 |
そ の 他 | 8,000 | 8,000 | - |
共 通 | 16,000 | 11,000 | 研究開発力強化 等 |
合 計 | 315,000 | 315,000 | - |
(注) 1. 経常的な設備の更新の為の除・売却を除き、重要な設備の除・売却の計画はありません。
2. 所要資金は、主に自己資金によりますが、必要に応じて借入及び社債の発行を実施する予定です。
3. 当第2四半期連結会計期間においては、各セグメントについて、投資内容の見直しを行いました。