有価証券報告書-第79期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

【提出】
2020/06/29 10:08
【資料】
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【項目】
162項目
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
また、当社グループは、電子部品事業の単一セグメントであるため、セグメント情報に関連付けた記載を行っておりません。
(1)経営成績
当連結会計年度(2019年4月1日から2020年3月31日まで)における当社グループを取り巻く経営環境は、アジアや欧州で弱さがみられるものの世界経済全体として緩やかな回復が続いていましたが、2020年に入り新型コロナウイルス感染症の世界的拡大の影響により、経済活動が抑制され急速に世界景気が減速するという状況で推移いたしました。先行きについては、当面、感染症の影響が続くと見込まれ、世界景気がさらに下振れするリスクが高まっています。
当社グループは、研究開発力や生産技術の強みを活かした最先端商品および高信頼性商品に加え、コア技術を活かしたソリューションビジネスを軸に、自動車、情報インフラ、産業機器、ヘルスケア、環境・エネルギーなどの注力市場を攻略することにより、中期目標の達成および経営ビジョンの実現を目指しています。さらに、収益性の向上や将来の部品需要の増加に応える体制を構築するため、ものづくり力の強化を進めています。生産能力の増強に加え、要素技術の高度化と生産工法の変革を進めることで、生産効率の向上を加速していきます。当連結会計年度においては電子化・電装化が進行する自動車向け、通信システムの高度化やIoTの進展に伴い高性能化が進む基地局通信装置・データセンタなどの情報インフラ向けに注力しました。大型・高耐圧・高信頼の部品需要が増加する中で、当社は商品ラインアップと生産能力を拡大し供給責任を果たすことで売上の増加につなげることができました。
当連結会計年度の連結売上高は2,823億29百万円(前年同期比2.9%増)、営業利益は371億76百万円(前年同期比5.5%増)となりました。経常利益は、為替差損14億4百万円などにより351億65百万円(前年同期比2.4%増)となりました。また、子会社のエルナー株式会社にかかるのれんの減損損失と独占禁止法関連損失、2019年10月に発生した台風19号の影響で浸水被害が発生した子会社の福島太陽誘電株式会社にかかる災害による損失など特別損失128億63百万円を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は180億22百万円(前年同期比23.9%減)となりました。
当連結会計年度における期中平均の為替レートは1米ドル109.06円と前年同期の平均為替レートである1米ドル110.49円と比べ1.43円の円高となりました。
製品別の売上高は次のとおりであります。
[コンデンサ]
積層セラミックコンデンサなどが含まれます。
当連結会計年度は、情報機器向け、通信機器向け、自動車向け、情報インフラ・産業機器向けの売上が前年同期比で増加しました。その結果、売上高は1,764億57百万円(前年同期比3.4%増)となりました。
[フェライト及び応用製品]
巻線インダクタ、積層チップインダクタなどの各種インダクタ商品が含まれます。
当連結会計年度は、民生機器向け、情報機器向け、通信機器向け、情報インフラ・産業機器向けなどの売上が前年同期比で減少しました。その結果、売上高は387億70百万円(前年同期比4.5%減)となりました。
[複合デバイス]
モバイル通信用デバイス(FBAR/SAW)、電源モジュール、高周波モジュール、部品内蔵配線板「EOMIN™(イオミン)」、関係会社における実装事業などが含まれます。
当連結会計年度は、モバイル通信用デバイス(FBAR/SAW)などの売上が前年同期比で増加したことにより、売上高は498億8百万円(前年同期比3.9%増)となりました。
[その他]
アルミニウム電解コンデンサ、エネルギーデバイスなどが含まれます。
当連結会計年度の売上高は、子会社のエルナー株式会社(前期の第2四半期連結会計期間より計上)のアルミニウム電解コンデンサなどが加わり、172億92百万円(前年同期比13.8%増)となりました。
なお、上記金額には消費税等は含まれておりません。
生産、受注及び販売の実績
①生産実績
当連結会計年度における生産実績を製品別に示すと、次のとおりであります。
製品別生産高(百万円)前年同期比(%)
コンデンサ176,1850.9
フェライト及び応用製品38,499△1.6
複合デバイス39,150△0.6
その他14,42011.8
合計268,2540.8

(注)1 金額は、期中の平均販売単価を用いております。
2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
②受注実績
当連結会計年度における受注実績を製品別に示すと、次のとおりであります。
製品別受注高
(百万円)
前年同期比(%)受注残高
(百万円)
前年同期比(%)
コンデンサ182,6279.644,12616.3
フェライト及び応用製品38,880△4.55,9191.9
複合デバイス48,441△1.28,020△14.6
その他17,78213.13,37717.0
合計287,7325.861,4429.6

(注) 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
③販売実績
当連結会計年度における販売実績を製品別に示すと、次のとおりであります。
製品別販売高(百万円)前年同期比(%)
コンデンサ176,4573.4
フェライト及び応用製品38,770△4.5
複合デバイス49,8083.9
その他17,29213.8
合計282,3292.9

(注)1 主要な販売先は、当該販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10未満であるため記載を省略しております。
2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)財政状態
① 資産
当連結会計年度末における総資産の残高は3,431億22百万円となり、前連結会計年度末に比べ142億60百万円増加しました。流動資産は60億71百万円増加しており、主な要因は、現金及び預金の増加31億91百万円、仕掛品の増加29億21百万円であります。また、固定資産は81億89百万円増加しており、主な要因は、有形固定資産の増加188億82百万円、のれんの減少58億37百万円、投資その他の資産の減少49億30百万円であります。
② 負債
当連結会計年度末における負債の残高は1,326億67百万円となり、前連結会計年度末に比べ97億60百万円増加しました。主な要因は、長期借入金の増加63億36百万円、未払金の増加34億8百万円であります。
③ 純資産
当連結会計年度末における純資産の残高は2,104億54百万円となり、前連結会計年度末に比べ45億円増加しました。主な要因は、利益剰余金の増加150億45百万円、為替換算調整勘定の減少50億75百万円、自己株式の取得等による減少39億82百万円、その他有価証券評価差額金の減少10億88百万円であります。
(3)キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは524億34百万円の収入(前年同期比22.0%増)となりました。主な要因は、税金等調整前当期純利益238億18百万円、減価償却費270億22百万円、減損損失52億90百万円、法人税等の支払額73億38百万円であります。
投資活動によるキャッシュ・フローは408億74百万円の支出(前年同期比21.7%増)となりました。主な要因は、固定資産の取得による支出440億67百万円であります。
財務活動によるキャッシュ・フローは48億51百万円の支出(前年同期比202.5%増)となりました。主な要因は、長期借入れによる収入90億円、自己株式の取得による支出40億6百万円、短期借入金の純減少額38億99百万円、配当金の支払額27億76百万円、長期借入金の返済による支出24億77百万円であります。
以上の結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に対して56億30百万円増加し、572億85百万円となりました。
当連結会計年度末の外部からの資金調達は、短期借入金192億50百万円、1年内返済予定の長期借入金26億63百万円、長期借入金347億52百万円からなっております。借入金は原則として日本において固定金利で調達しております。更に、財務の安定性のため期間3年、100億円のコミットメントライン借入枠を設定しておりますが、2020年3月末現在未使用であります。
当社グループは、健全な財務状態と営業活動によりキャッシュ・フローを生み出す能力を有しており、当社グループの成長を維持するために将来必要な運転資金及び設備投資資金を調達することが可能と考えております。
(4)経営上の目標の達成・進捗状況
当社グループは、売上高3,000億円、営業利益率15%、自己資本利益率10%以上を目指しております。
当連結会計年度における連結売上高は2,823億29百万円、営業利益率は13.2%、自己資本利益率は8.7%となりました。今後も財務体質改善と資産効率向上に継続的に取り組むことで、目標とする経営指標の達成を目指してまいります。
(5)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。また、連結財務諸表の作成にあたり、損益または資産の状況に影響を与える見積りの判断は、一定の会計基準の範囲内において過去の実績やその時点での入手可能な情報に基づき合理的に行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性が存在するため、これらの見積りと異なる場合があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。なお、当連結会計年度において新型コロナウイルス感染症による売上高や営業損益への重要な影響はありませんでしたが、新型コロナウイルス感染症の拡大は、経済活動に広範な影響を与える事象と認識しており、将来において、当社グループの業績にも少なからず影響を与えるものと予想しております。新型コロナウイルス感染症の影響や収束時期等、将来の業績予想に反映させることが困難な要素もありますが、当連結会計年度末時点で入手可能な情報を基に検証等を行っております。
① 棚卸資産の評価
棚卸資産の評価方法は、主として総平均法及び先入先出法による原価法(貸借対照表価額は収益性の低下に基づく簿価切下げの方法)を採用しており、正味売却価額が取得原価よりも下落している場合には、評価損を計上しております。また、一定の保有期間を超過し、滞留在庫と認められる場合には、処分見込価額まで帳簿価額を切り下げております。実際の市場価格が、見積りよりも下落した場合には、追加で評価損を計上する可能性があります。
② 固定資産の減損
固定資産の減損処理については、事業用資産においては管理会計上の区分を基準に資産グルーピングを行い、遊休資産においては個別物件単位で資産グルーピングを行っています。減損の兆候がある資産グループについて、回収可能価額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。
③ 繰延税金資産の回収可能性
繰延税金資産については、定期的に回収可能性を検討し、当該資産の回収が不確実と考えられる部分に対して評価性引当額を計上しています。回収可能性の判断においては、将来の課税所得見込額等を慎重に考慮して、将来の税金負担額を軽減する効果を確実に有すると考えられる範囲で繰延税金資産を計上しています。回収可能性判断の前提とした諸条件に変化があり、繰延税金資産の一部または全部の回収ができないと判断した場合、当該判断を行った期間において繰延税金資産の減額を行い、税金費用が発生する可能性があります。

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