有価証券報告書-第74期(2025/01/01-2025/12/31)

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2026/02/27 12:52
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【項目】
154項目
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は、次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
世界経済は、当連結会計年度においても地政学的リスクの高止まりや米国の政策不確実性の高まり、一部通貨の値動きが不安定になるなどの影響で、不透明な状況が続きました。一方で、主要国による利下げを含む広範な金融緩和が景気の底割れを防ぎ、地域によっては回復の兆しが見え始めております。脱炭素化の世界的な潮流は、企業の設備投資を牽引し、2025年のクリーンエネルギー関連投資は過去最高水準に達すると見込まれております。また、自動車の電動化がさらに進展し、EVの普及が進んでおります。この変化に伴い、電源技術には高効率化が求められ、小型・軽量化が進む一方、コスト削減や信頼性確保が次の焦点となっております。
当連結会計年度におきましては、売上高が前連結会計年度を上回り、着実な成長を遂げることができました。一方で、一部市場においては需要が当初の予測を下回り、2025年7月8日に公表した下方修正後の連結業績予想に対して若干の未達となりました。
市場別では、バッテリー市場は、EVやESS(蓄電システム)向けの堅調な需要の推移を受けて、売上高が前連結会計年度に対し増加いたしました。また、モビリティ市場及びコンポーネント市場は、EVタイプの多様化や農業用・建設用車両の電動化の進展、半導体セクターの需要増により、売上高は前連結会計年度を上回りました。一方で、エネルギー市場は、売上高が電力会社向け需要の好調を背景に中国、東南アジアで増加したものの、韓国の落ち込みが影響し、全体では前連結会計年度並みの水準にとどまりました。
顧客の所在地別では、中国の売上高が前連結会計年度比で大幅に増加し、インド、国内も増加いたしました。一方、韓国は年央の政情不安の影響を受けて大きく低迷し、9月以降に売上高が回復したものの、年間では前連結会計年度を下回りました。アメリカ、ヨーロッパも前連結会計年度の水準を下回る結果となりました。
利益面では、創業90周年記念事業に関連した一過性の費用やDX推進(ERP、CRM導入)に伴う計画的な投資の影響により販売費及び一般管理費が増加したため、営業利益、経常利益ともに前連結会計年度を下回りました。
以上により、当連結会計年度における業績は、売上高405億31百万円(前連結会計年度比3.2%増)、営業利益67億91百万円(同9.8%減)、経常利益71億6百万円(同11.1%減)、親会社株主に帰属する当期純利益54億57百万円(同11.8%減)となりました。
当連結会計年度末における総資産は、原材料及び貯蔵品が減少いたしましたが、建物及び構築物、退職給付に係る資産が増加したため、前連結会計年度末と比較して33億33百万円増加し、514億92百万円になりました。
負債は、未払法人税等、賞与引当金及び退職給付に係る負債が減少したため、前連結会計年度末と比較して8億2百万円減少し、75億36百万円になりました。
純資産は、利益剰余金及び退職給付に係る調整累計額が増加したため、前連結会計年度末と比較して41億35百万円増加し、439億56百万円になりました。
なお、当社グループは、電気測定器事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末と比較して2億15百万円増加し、167億23百万円になりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、75億21百万円の収入(前連結会計年度比15.2%減)になりました。主な増加要因は、税金等調整前当期純利益71億38百万円、減価償却費18億97百万円及び棚卸資産の減少額8億30百万円であります。主な減少要因は、法人税等の支払額21億6百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出等により、47億26百万円の支出(同26.2%増)になりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払額等により、27億6百万円の支出(同24.9%減)になりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
当社グループは、電気測定器事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を行っておりません。
よって、生産実績及び受注実績につきましては製品の分類別情報を、販売実績につきましては製品の分類別情報及び顧客の所在地別情報を記載しております。
a. 生産実績
当連結会計年度
(自 2025年1月1日
至 2025年12月31日)
前年同期比(%)
自動試験装置(千円)3,589,51999.3
記録装置(千円)6,251,942104.5
電子測定器(千円)20,901,140106.3
現場測定器(千円)8,306,51098.4
周辺装置他(千円)2,290,512107.7
合計(千円)41,339,625103.8

(注)金額は売価換算価額で表示しております。
b. 受注実績
受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)
自動試験装置3,195,670106.81,073,12076.9
記録装置6,217,131107.0613,104108.3
電子測定器20,543,253107.32,233,247118.9
現場測定器8,726,458102.9966,480155.7
周辺装置他2,344,119109.2214,990148.2
合計41,026,633106.45,100,943110.7

c. 販売実績
(a) 製品の分類別実績
当連結会計年度
(自 2025年1月1日
至 2025年12月31日)
前年同期比(%)
自動試験装置(千円)3,518,762100.4
記録装置(千円)6,170,398105.5
電子測定器(千円)20,187,852103.9
現場測定器(千円)8,380,620100.2
周辺装置他(千円)2,274,183106.8
合計(千円)40,531,817103.2

(b) 顧客の所在地別実績
当連結会計年度
(自 2025年1月1日
至 2025年12月31日)
前年同期比(%)
国内(千円)14,737,407101.7
海外アジア中国(千円)11,348,463119.0
韓国(千円)3,060,50879.0
台湾(千円)1,302,740102.3
インド(千円)1,193,865106.2
東南アジア(千円)2,201,888107.4
その他アジア(千円)25,60297.9
(千円)19,133,069107.0
アメリカ(千円)3,529,86094.5
ヨーロッパ(千円)2,471,24199.8
その他の地域(千円)660,23995.8
(千円)25,794,409104.1
合計(千円)40,531,817103.2

(注)主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、当該割合が100分の10に満たないため、記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。
この連結財務諸表の作成に当たり、連結会計年度末における資産、負債の金額、及び連結会計年度における収益、費用の金額に影響を与える重要な会計方針及び各種引当金等の見積り方法(計上基準)につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。
また、連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものにつきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
なお、見積り、判断につきましては、過去の実績やその時点で入手可能な情報に基づいた合理的と考えられる様々な要因を考慮した上で行っておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 経営成績等の状況
世界経済は、当連結会計年度においても地政学的リスクの高止まりや米国の政策不確実性の高まり、一部通貨の値動きが不安定になるなどの影響で、不透明な状況が続きました。一方で、主要国による利下げを含む広範な金融緩和が景気の底割れを防ぎ、地域によっては回復の兆しが見え始めております。脱炭素化の世界的な潮流は、企業の設備投資を牽引し、2025年のクリーンエネルギー関連投資は過去最高水準に達すると見込まれております。また、自動車の電動化がさらに進展し、EVの普及が進んでおります。この変化に伴い、電源技術には高効率化が求められ、小型・軽量化が進む一方、コスト削減や信頼性確保が次の焦点となっております。
当連結会計年度におきましては、売上高が前連結会計年度を上回り、着実な成長を遂げることができました。一方で、一部市場においては需要が当初の予測を下回り、2025年7月8日に公表した下方修正後の連結業績予想に対して若干の未達となりました。
市場別では、バッテリー市場は、EVやESS(蓄電システム)向けの堅調な需要の推移を受けて、売上高が前連結会計年度に対し増加いたしました。また、モビリティ市場及びコンポーネント市場は、EVタイプの多様化や農業用・建設用車両の電動化の進展、半導体セクターの需要増により、売上高は前連結会計年度を上回りました。一方で、エネルギー市場は、売上高が電力会社向け需要の好調を背景に中国、東南アジアで増加したものの、韓国の落ち込みが影響し、全体では前連結会計年度並みの水準にとどまりました。
顧客の所在地別では、中国の売上高が前連結会計年度比で大幅に増加し、インド、国内も増加いたしました。一方、韓国は年央の政情不安の影響を受けて大きく低迷し、9月以降に売上高が回復したものの、年間では前連結会計年度を下回りました。アメリカ、ヨーロッパも前連結会計年度の水準を下回る結果となりました。
利益面では、創業90周年記念事業に関連した一過性の費用やDX推進(ERP、CRM導入)に伴う計画的な投資の影響により販売費及び一般管理費が増加したため、営業利益、経常利益ともに前連結会計年度を下回りました。
また、目標とする経営指標の一つであります売上高営業利益率につきましては、当連結会計年度においては20%を目標に掲げてまいりましたが16.8%となり、誠に遺憾ながら目標未達となりました。売上高営業利益率を改善させるため、開発面では、重点市場として捉えております、バッテリー、デバイス、エネルギーの各分野に向けて顧客密着で高付加価値製品の開発を進め、製品を販売してまいります。
販売面では、3月にベトナム子会社を設立し、アジア地域での販売網の強化に取り組んでまいりました。グローバル営業本部を中心に、顧客管理や販売・プロモーション管理の一元化を図り、効率的な営業活動を展開しております。
目標とする経営指標の一つであります自己資本当期純利益率(ROE)につきましては、当社は15%以上を目標に掲げております。当連結会計年度は、利益剰余金及び退職給付に係る調整累計額の増加に伴い純資産が拡大したことから、自己資本当期純利益率(ROE)は13.0%となり、前連結会計年度の16.1%から低下しました。これにより目標値には届かず、引き続き改善に向けた取り組みが必要な状況です。
また、もう一つの目標とする経営指標であります海外売上高比率につきましては、70%以上を目標に掲げて おります。当連結会計年度の実績は63.6%と未達となりました。今後は、海外販売子会社を中心にHIOKIブラン ドの浸透を図り売上高を伸長させるとともに、世界中のお客様に安心して当社製品をお使いいただくためのグ ローバルアフターサービス体制の構築に引き続き取り組んでまいります。
なお、当連結会計年度における製品区分別の状況は、次のとおりであります。
(自動試験装置)
トランプ関税による世界の自動車貿易の混乱を受け、自動車市場向けを主力とするジグ型の実装基板検査装置が大きく低迷した一方、AI向け半導体業界の活況が続いており、前連結会計年度に投入したベアボード検査装置は順調に受注高を伸ばしました。当連結会計年度は、この半導体基板市場に向け、最先端の高密度ICパッケージの検査を可能とする新型のベアボード検査装置を投入し、受注を開始いたしました。
この結果、売上高は35億18百万円(前連結会計年度比0.4%増)、受注高は31億95百万円(同6.8%増)となりました。
(記録装置)
データロガーは、バッテリー市場や自動車市場を中心に順調に売上高を伸ばしました。また、より高速な信号を記録するメモリハイコーダの分野は目立った変化はないものの、国内を中心にインフラ設備の保全などで安定した需要が継続いたしました。世界的な配電網整備の重要性を背景に、海外市場での需要拡大を目指し、主力機種において基本性能を大きく向上させるモデルチェンジを実施いたしました。
この結果、売上高は61億70百万円(同5.5%増)、受注高は62億17百万円(同7.0%増)となりました。
(電子測定器)
AIデータセンターを起因とするGPUなどの技術革新により、デバイスの信頼性を高めるための検査やエネルギーのバックアップなどの分野で新しい市場が生まれ、関連分野からの受注が活発になっております。また、バッテリーの発火事故による社会的問題を背景に、より信頼性の高い検査への需要が増加し、当社製品がそのニーズに応えることで市場から高い評価を獲得いたしました。電子部品向けの量産設備は減少傾向が続きましたが、前連結会計年度で落ち込んだEVのR&D市場には回復傾向がみられます。当連結会計年度は、その中でも成長が期待されるエネルギー分野、デバイス分野、バッテリー分野それぞれに、業界最高性能や業界初の機能を搭載した複数の新製品を投入いたしました。
この結果、売上高は201億87百万円(同3.9%増)、受注高は205億43百万円(同7.3%増)となりました。
(現場測定器)
データセンターを中心とした最新のIT設備への旺盛な投資を受け、価格競争の影響を受けにくく、高い信頼性が求められる現場測定器の市場は、堅調に成長を続けております。韓国における年央の政情不安により、大幅な受注高の減少がありましたが、それも9月以降には解消され、グループ全体で見ると受注高は増加しております。また、一部のアナログ製品をデジタルへ転換し、製品の生産性と信頼性を向上させる取り組みを進めております。
この結果、売上高は83億80百万円(同0.2%増)、受注高は87億26百万円(同2.9%増)となりました。
b. 資本の財源及び資金の流動性について
当社グループの資金需要の主なものは、材料費、人件費、新製品開発に必要な研究開発費、営業費用、管理費用及び設備投資資金であります。これらの資金需要につきましては、自己資金を充当しております。
当社グループの経営方針、経営戦略につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に、経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

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