有価証券報告書-第110期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

【提出】
2019/06/26 13:04
【資料】
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【項目】
159項目
(1)経営成績等の状況の概要
①経営成績の状況
当社グループでは「医療と健康、美」の流通で社会に貢献する新しい卸の形をめざし、「2019メディパル中期ビジョン Change the 卸 next - 革新と創造」を掲げ、既存事業のさらなる効率化と機能の拡充、全国のインフラと人材を活用した新規事業の拡大、グループ各社の機能・資源を活かした成長分野の事業展開により収益基盤を拡大し、当社グループの持続的な成長に努めてまいりました。
この取組みの一環として、2018年5月、希少疾病用医薬品の開発に強みをもつノーベルファーマ株式会社(東京都中央区)の株式を20.0%まで追加取得いたしました。
また、同年11月、株式会社エムティーアイ(東京都新宿区)の完全子会社で、ヘルスケアに関するコンテンツ配信サービスを行う株式会社カラダメディカ(東京都新宿区)の株式を34.4%取得いたしました。さらに、2019年1月、メディカル・データ・ビジョン株式会社(東京都千代田区)の子会社であり、インターネットを利用した医療情報提供サービスなどを行う株式会社Doctorbook(東京都千代田区)の株式を23.0%取得いたしました。
当連結会計年度における経営成績は、売上高3兆1,819億28百万円(前期比1.1%増)、営業利益498億27百万円(前期比12.6%増)、経常利益639億14百万円(前期比11.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益343億59百万円(前期比1.2%減)となりました。
セグメントの経営成績は次のとおりであります。
医療用医薬品等卸売事業
医療用医薬品等の販売は、2018年4月1日に実施された薬価引下げや後発医薬品の使用促進の一方で、抗がん剤やC型肝炎治療薬などの新薬が伸長したことにより、前年並みで推移いたしました。
また、厚生労働省が策定した流通改善ガイドラインに基づき、個々の製品特性と価値に見合った価格交渉に努めました。
本事業では、国民にとって安全・安心な医療を支える社会インフラとして、製薬企業から患者さんに至るまでのサプライチェーン全体の最適化・効率化を図るべく、卸機能を最大限に発揮するためのさまざまな取組みを行っております。
物流基盤の強化については、高品質・高機能かつ災害対策を施したALC・FLC※の全国展開を進めており、2018年11月、当社の完全子会社である株式会社アトル(福岡市東区)において「南九州ALC」(鹿児島県霧島市)が新たに稼働いたしました。また、厳格な温度管理が必要な再生医療等製品などを安全・安心・効率的にお届けする目的で、超低温を含む全温度帯に対応できる物流プラットフォームを構築しております。
営業面の強化については、約2,300名のMR認定試験合格者を、高い専門知識とスキルをもつARとして任命し、適正な情報提供活動に取り組んでおります。
これらの結果、医療用医薬品等卸売事業における売上高は2兆1,039億69百万円(前期比0.7%減)、営業利益は224億60百万円(前期比15.6%増)となりました。
[用語解説]
※ FLC(Front Logistics Center)とは、ALCと連携して、顧客に近い場所で商品の安定供給を支える
営業兼物流拠点であります。
化粧品・日用品、一般用医薬品卸売事業
化粧品・日用品、一般用医薬品の販売は、自然災害や気候要因による下振れや、中国電子商取引法施行に伴うインバウンド消費における代購ビジネスの鎮静化といった環境の変化はあったものの、女性の社会進出など、生活スタイルの変化にあわせた付加価値商品の好調などにより、概ね順調に推移いたしました。一方で、業界全体の成長を妨げかねない人手不足は、物流・販売をはじめ随所においてその影響がさらに大きくなりつつあります。
このような環境の中、当社の連結子会社である株式会社PALTAC(大阪市中央区)では、「顧客満足の最大化と流通コストの最小化」をコーポレートスローガンに、人々の生活に密着した「美と健康」に関する商品をフルラインで提供する中間流通業として、サプライチェーン全体の最適化・効率化をめざした取組みを行っております。また、小売業の効果的な品揃えや販売活動を支援する営業体制の強化、及び安心・安全で高品質・ローコスト物流機能の強化を図り、平時の安定供給はもとより有事の際にも「止めない物流」体制により、小売業ひいては消費者の皆さまへローコストかつ安定的に商品をお届けする取組みを行っております。
当期は、将来の事業基盤強化に向けた取組みとして、2018年8月に労働人口の減少を見据え、AI・ロボット等を活用した新物流モデルによる飛躍的な生産性向上と信越エリアの出荷能力増強を目的とした、「RDC※新潟」(新潟県見附市)を稼働したほか、首都圏での出荷能力増強と新物流モデル展開を目的とした「RDC埼玉」(埼玉県北葛飾郡杉戸町/2019年11月稼働予定)の建設を順調に進めるなど、設備投資を計画どおりに進めております。
これらの結果、化粧品・日用品、一般用医薬品卸売事業における売上高は1兆152億53百万円(前期比5.0%増)、営業利益は253億72百万円(前期比10.4%増)となりました。
[用語解説]
※ RDC(Regional Distribution Center)とは、化粧品・日用品、一般用医薬品などを扱う大型物流センター
で、小売業に商品を供給しております。
動物用医薬品・食品加工原材料等卸売事業
動物用医薬品の販売は、畜産向け市場においてワクチンや飼料添加物の積極的な取組みを行ったこと、またコンパニオンアニマル※向け市場における独自の動物病院向けWEB発注情報システム「MP+(エムピープラス)」 の利用拡大や、スキンケア商品の専売などにより、順調に推移いたしました。
食品加工原材料の販売は、提案営業の推進により大手顧客との取引が拡大し、順調に推移いたしました。
これらの結果、動物用医薬品・食品加工原材料等卸売事業における売上高は661億90百万円(前期比4.9%増)、営業利益は16億8百万円(前期比6.3%増)となりました。
[用語解説]
※ コンパニオンアニマルとは、伴侶動物とも表現され、日常生活の中で人とより密接な関係を保つような動物を
指しております。
(注)セグメントの売上高には、セグメント間の内部売上高を含んでおります。
②財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における総資産は1兆6,179億11百万円となり、前連結会計年度末より9億8百万円減少いたしました。
流動資産は1兆1,354億2百万円となり、前連結会計年度末より8億71百万円増加いたしました。これは主に現金及び預金の増加94億78百万円、受取手形及び売掛金の減少106億94百万円によるものであります。
固定資産は4,825億8百万円となり、前連結会計年度末より17億80百万円減少いたしました。これは主に有形固定資産の増加49億31百万円、投資その他の資産の減少58億93百万円によるものであります。
(負債)
当連結会計年度末における負債は1兆250億62百万円となり、前連結会計年度末より211億円減少いたしました。
流動負債は9,326億17百万円となり、前連結会計年度より81億11百万円減少いたしました。これは主に短期借入金の減少65億円によるものであります。
固定負債は924億45百万円となり、前連結会計年度末より129億89百万円減少いたしました。これは主に長期借入金の減少53億40百万円、繰延税金負債の減少58億84百万円によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は5,928億48百万円となり、前連結会計年度末より201億91百万円増加いたしました。これは主に利益剰余金の増加275億16百万円、自己株式の取得による減少60億49百万円、その他有価証券評価差額金の減少85億26百万円、非支配株主持分の増加79億79百万円によるものであります。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態については遡及処理後の前連結会計年度末の数値で比較を行っております。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末より94億48百万円増加し、当連結会計年度末には2,300億11百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金の増加は、637億16百万円(前期比1億57百万円の増加)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益が634億61百万円、減価償却費134億52百万円、売上債権の減少109億1百万円、たな卸資産の減少14百万円、仕入債務の増加25億36百万円、法人税等の支払232億94百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金の減少は、235億12百万円(前期比195億52百万円の減少)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出145億79百万円、関係会社株式の取得による支出39億40百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金の減少は、307億55百万円(前期は158億45百万円の増加)となりました。これは主に、借入金の減少129億50百万円、配当金の支払101億76百万円、自己株式の取得による支出60億60百万円によるものであります。
④生産、受注及び販売の実績
a.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(百万円)前年同期比(%)
医療用医薬品等卸売事業2,103,96999.3
化粧品・日用品、一般用医薬品卸売事業1,015,253105.0
動物用医薬品・食品加工原材料等卸売事業66,190104.9
3,185,413101.1
調整額(セグメント間消去)△3,484-
合計3,181,928101.1

(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.セグメント間の内部売上高を含んでおります。
b.仕入実績
仕入実績と販売実績の差額は僅少であるため、記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況等に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
少子高齢化、生産年齢人口の減少、医療費抑制の動きなどにより事業を取り巻く環境が厳しくなる中、当社グループでは3か年の「2019メディパル中期ビジョン Change the 卸 next - 革新と創造」に沿った取組みと投資を積極的に推進してまいりました。具体的には、既存事業のさらなる効率化と機能の拡充、全国のインフラと人材を活用した新規事業の推進、グループ各社の機能・資源を活かした成長分野の事業展開を行っており、当社グループの持続的成長に向けて収益の多角化を行いました。
これまでの3年間は想定通りに各事業活動を進めることができており、当連結会計年度の業績は、連結において増収増益となりました。
また、2020年3月期から2022年3月期までの新たな中期ビジョンとして
0102010_002.pngを策定し、2019年5月15日に発表

いたしました。
②資本の財源及び資金の流動性
当社グループではCMS(キャッシュ・マネジメント・システム)を導入しており、各社の余剰資金を当社へ集中し、資金効率の向上を図っております。社会インフラとなる物流機能の拡充や新規事業への投資は、原則として営業キャッシュ・フローの範囲で行っております。
2017年10月においては、JCRファーマ株式会社の株式取得、自己株式取得などに充当するため、2022年満期ユーロ円建取得条項付転換社債型新株予約権付社債を発行し307億50百万円を調達しております。
今後の設備の新設等にかかわる投資予定金額、資金調達方法については、「第3 設備の状況 3.設備の新設、除却等の計画」をご参照ください。
当連結会計年度における主な有利子負債の内訳は、次のとおりであります。
(単位:百万円)
合計1年以内の
返済・償還
1年超の
返済・償還
短期借入金2,5002,500-
長期借入金9,8585,9503,908
転換社債型新株予約権付社債30,529-30,529
リース債務11,7402,3599,381

長期借入金およびリース債務は、設備投資のためのものであります。
転換社債型新株予約権付社債は、JCRファーマ株式会社の株式取得、自己株式取得等のためのものであります。

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