有価証券報告書-第57期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という)の状況は次の通りであります。
なお、当社グループは、主として機器・備品・消耗品等を卸売形態で販売する単一事業を営んでおり、セグメントは一つであります。従いまして、セグメント別の記載はしておりません。
①財政状態及び経営成績の状況
イ.財政状態の状況
(資産の部)
当連結会計年度末の流動資産は、503億4百万円(前連結会計年度末比52億21百万円増)となりました。これは、自己資金にて自己株式の取得等により現金及び預金が31億32百万円減少した一方、受取手形及び売掛金や電子記録債権が40億94百万円増加し、一年以内に償還期限を迎える有価証券が投資有価証券(固定資産)からの振替により32億円、たな卸資産の増加により8億70百万円増加したこと等によるものです。なお、連結子会社となったトライアンフ21の連結による影響は約43億円程度の増加となりました。
固定資産は、278億99百万円(同19億95百万円増)となりました。これは、トライアンフ21ののれん11億40百万円が計上されたこと、投資有価証券が8億92百万円増加したこと等によるものです。なお、トライアンフ21の連結による影響は約1億円程度の増加となりました。但し、取得原価の配分が完了していないため、暫定的な会計処理を行っております。
(負債の部)
当連結会計年度末の流動負債は、215億3百万円(前連結会計年度末比47億31百万円増)となりました。これは、主として支払手形及び買掛金が46億9百万円増加したこと等によるものであります。なお、トライアンフ21の連結による影響は約39億円程度の増加となりました。
固定負債は、42億33百万円(同1億87百万円増)となりました。これは、主として長期借入金が4億75百万円減少した一方、繰延税金負債が6億10百万円増加したこと、株式給付引当金が57百万円計上されたこと等によるものであります。なお、トライアンフ21の連結による影響はありませんでした。以上により、負債合計は257億36百万円(同49億19百万円増)となりました。
(純資産の部)
当連結会計年度末の純資産は、524億67百万円(前連結会計年度末比22億98百万円増)となりました。これは、主として純資産の減少要因となる自己株式の買付けにより自己株式が21億15百万円増加した一方、利益剰余金が25億49百万円増加したこと、その他有価証券評価差額金が14億75百万円増加したこと等によるものであります。なお、トライアンフ21の連結による影響は約3億円程度の増加となりました。
ロ.経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、生産活動が緩やかに回復し、企業業績や雇用環境の改善が見られ比較的堅調に推移しました。一方世界経済は、成長を続けているものの、保護主義の台頭や地政学リスク等により先行き不透明な状況が続きました。
このような環境のもと、当社グループとしましては、平成27年度よりスタートした中期経営計画「Project -NANA-」に掲げる成長戦略であるeコマース事業、海外事業、新規商材の企画・開拓の推進等の諸施策を主軸とし、各種カタログの発刊、WEBサイトの充実、各種サービスの拡充などによる積極的な営業活動に注力いたしました。特にeコマース事業については、経営資源を集中的に投入したところ、当社電子カタログを顧客購買システムに直接接続して研究機材を購入いただくeコマース型集中購買の対象先が大幅に増え135社(前期比34社増)となりました。ネット通販業者向け売上も堅調に推移し、両チャネルを合わせたeコマース事業は前期比35.9%増と会社全体の成長を牽引しました。
(中期経営計画売上施策の進捗状況)
中期経営計画で掲げる売上促進3施策は以下の通り伸張しました。
※新規商材は、当連結会計年度に組み替えを行っており、上記前連結会計年度は組み替え後の集計をしております。
商品展開としては、英語や中国語版を含め8種類のカタログを発刊し、プライベートブランド商品を含めた新商品を多数投入ました。平成29年6月には、欧州各国の理化学機器販社で構成する理化学機器共同卸組合LLGに資本参加し、欧州製理化学機器の調達力を強化するとともに、欧州に対する販路としても活用できるようになりました。また、インターネットサイト「AXEL」においては、カタログに掲載しきれない専門的アイテムを多数掲載し、取扱商品点数を期初約140万点から期末約200万点を超えるまで拡大いたしました。
グループ展開としましては、期初より米国子会社AS ONE INTERNATIONAL, INC.が稼動を開始し、中国子会社亜速旺(上海)商貿有限公司では瀋陽に分公司を開設し、平成30年3月には国内でWEB購買代行システムを提供するトライアンフ21の株式51%を取得し子会社としました。
この結果、当連結会計年度の連結売上高は609億59百万円(前期比9.0%増)、営業利益は65億96百万円(同8.3%増)、経常利益は68億43百万円(同8.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は46億84百万円(同11.2%増)となりました。
なお、トライアンフ21の子会社化は当連結会計年度末に行われており、同社の平成30年3月期損益は経営成績に含まれておりません。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ17億69百万円増加し、65億51百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、30億37百万円の資金収入で前連結会計年度に比べ収入が16億93百万円減少いたしました。これは、主として前連結会計年度に比べ売上債権の増減額が16億10百万円増加し収入減となったこと等によるものであります
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、33億54百万円の資金収入(前連結会計年度は19億23百万円の資金支出)となりました。これは、主として投資有価証券の取得による支出が58億70百万円減少したこと等によるものです。なお、トライアンフ21の買収による現金の増加は13億円となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、46億26百万円の資金支出で、前連結会計年度に比べ支出が10億78百万円増加いたしました。これは、主として長期借入による収入が5億円あった一方、自己株式の取得による支出が16億38百万円増加したこと等によるものであります。
(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移
a.各指標の算出方法は以下のとおりであります。
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
b.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
c.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(期末自己株式数控除後)により算出しております。
d.営業キャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。
e.利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
f.有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。
③生産、受注及び販売の状況
当社グループは、主として機器・備品・消耗品等を卸売形態で販売する単一事業を営んでおり、セグメントは一つであります。売上高における生産実績、部門別販売実績、品目別販売実績は以下のとおりです。
イ.生産実績
当連結会計年度の生産実績は、無塵化洗浄加工商品の生産実績であり、5億89百万円(前期比3.9%増)となりました。
ロ.受注実績
当社グループの事業内容は、当日出荷を基本とする事業の性格上、受注実績と販売実績に特筆すべき差が生じないため、当該記載を省略しております。
ハ.部門別販売実績
当連結会計年度の販売実績を部門別に示すと、次のとおりであります。
(注) 金額には、消費税等は含まれておりません。
a.研究・産業機器部門
科学機器分野では、民間企業の積極的な研究開発需要に支えられたことに加え、eコマース型集中購買向けやネット通販業者向けの売上が大幅に伸長したこと、WEB掲載品の拡充によりカタログに掲載していないWEB単独掲載品の販売が倍増近い伸びを示したこと等により、売上高は352億93百万円(前期比9.1%増)となりました。
また、製造現場を対象とする産業機器分野は、電子部品業界をはじめとした広範な民間企業の旺盛な需要に支えられ、クリーンルーム向けの消耗品や汎用器具が好調に推移したことと共に、製造現場向けを主力とするネット通販業者向けも大幅に伸長し、売上高は136億49百万円(同12.2%増)と引続き好調に推移しました。
この結果、当部門の売上高合計は489億42百万円(同9.9%増)となりました。
b.病院・介護部門
病院・介護部門では、医療費抑制など医療機関を取り巻く厳しい経営環境が続いています。この環境のもと、当社は消耗品など低価格帯商品の販売に力を注ぎつつ、サプライヤー様との共同販促等も行い、病院向けの医療キャビネットや検査器具等の売上を伸ばしました。また、2017年11月には医療機関向け総合カタログ「Navis」のボリュームアップに着手し、3割増となる1,887頁、業界最大頁のカタログとしての発刊に踏み切りました。掲載品の拡充はもちろん、プライベートブランド商品の充実を図ったことで、当部門の売上高は120億17百万円(同5.2%増)となりました。
ニ.品目別販売実績
当連結会計年度の販売実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
(注) 金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りであります。
なお、当社グループは、主として機器・備品・消耗品等を卸売形態で販売する単一事業を営んでおり、セグメントは一つであります。従いまして、セグメント別の記載はしておりません。
また、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在にて判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たっては、決算日における資産・負債の報告数値、報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積り及び仮定設定を行わなければなりません。これらの見積りについては過去の実績等を勘案し、合理的に判断しておりますが、実際の結果と異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.当社グループの当連結会計年度の経営成績
当社グループの当連結会計年度の経営成績は「(1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。中期経営計画「Project-NANA-」を平成27年4月にスタートさせ、特に「成長への再加速」に重点を置き取り組んでまいりました。売上高につきましては平成27年度2.9%増、平成28年度4.4%増と徐々に成長率を引上げ、当連結会計年度には9.0%増と目に見える形で成果が挙がってきております。営業利益につきましても、平成27年度は2.4%減と先行投資で微減でスタートしましたが、平成28年度4.3%増、当連結会計年度8.3%増と増益率も加速してまいりました。
5年計画である中期経営計画「Project-NANA-」で掲げた取組みが、成果に繋がってきている証左であり、現在の取組みを引き続き推し進めていく所存です。
b.当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因
研究・産業機器部門においては、大学や公的研究機関の予算執行状況、民間企業の研究開発動向、民間企業の設備投資・生産動向等の影響を受けます。当連結会計年度においては、産業機器分野が前期比12.2%増と大幅に伸張したことに見られるように、科学機器分野も含めて、民間企業の旺盛な需要に当社グループ全体の仕組み(膨大な品揃え、バラ売り、当日発送、システム連携等)でお応えできたことが増収の要因と考えております。
また、企業間購買においてeコマース型の集中購買という購買形態が台頭してきております。他に類を見ない研究機器の品揃え量とシステムを持ち合わせる当社は、研究機器の集中購買での提供については大きな強みを有しており、集中購買を導入する企業・団体が増えることが、当社の経営成績にプラスに働きます。当連結会計年度においても、当社の集中購買システムとの新規連携先を34社増やすことができたことが、売上伸張の一つの要因と考えております。
病院・介護部門においては、医療機関の設備投資・医療用品の購買動向等の影響を受けます。超高齢化社会の到来に伴い持続可能な社会保障制度を確立するために、医療制度の改革や医療費の抑制などが国家的課題となっており、医療機関を取り巻く厳しい経営環境が続いています。こうした環境の中、如何にお客様の求める品揃えをご提供できるかが当社の経営成績を左右する要素になると考えております。
なお、上記の他、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因として、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載しております。
c.当社グループの資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品の仕入並びに販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、情報機器や物流機器等の設備投資、ソフトウエア投資、M&A等によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することが重要と考えております。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資等に関しては自己資金及び金融機関からの長期借入を基本としております。
平成32年度に関東地区において15,000坪超の物流センターの設置(賃貸)を計画しております。設備投資は30~50億円を予定しており、今後調達方法を検討してまいります。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務等を含む有利子負債残高は33億79百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び預金の残高は144億41百万円となっております。
d.経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断する客観的な指標等
当社グループは中期経営計画「Project-NANA-」を策定し、公表しております。同計画(平成27年4月~平成32年3月)の3年目である当連結会計年度の達成状況は以下の通りです。
売上高は中期経営計画比19億59百万円増(同3.3%増)となりました。これは中期経営計画の成長戦略の一つであるeコマース事業が期初計画74億円のところを84億円まで伸張したことが主な要因となります。営業利益は、売上高の伸張に加え、物流費などの経費を想定よりも抑制することができたこと等から同2億96百万円(同4.7%増)となりました。この結果営業利益率は同0.1ポイント増となりました。
また、ROEは9.2%(同0.5ポイント増)となりました。
平成27年度から当連結会計年度の3年間における平均総還元性向は、当連結会計年度に自己株式を19億99百万円取得し、期末配当予定を含めて目標の70%を達成する目処をつけることができました。
当連結会計年度はそれぞれの指標を達成できており、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載した課題に取組みつつ、現在の施策を推し進めてまいります。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という)の状況は次の通りであります。
なお、当社グループは、主として機器・備品・消耗品等を卸売形態で販売する単一事業を営んでおり、セグメントは一つであります。従いまして、セグメント別の記載はしておりません。
①財政状態及び経営成績の状況
イ.財政状態の状況
(資産の部)
当連結会計年度末の流動資産は、503億4百万円(前連結会計年度末比52億21百万円増)となりました。これは、自己資金にて自己株式の取得等により現金及び預金が31億32百万円減少した一方、受取手形及び売掛金や電子記録債権が40億94百万円増加し、一年以内に償還期限を迎える有価証券が投資有価証券(固定資産)からの振替により32億円、たな卸資産の増加により8億70百万円増加したこと等によるものです。なお、連結子会社となったトライアンフ21の連結による影響は約43億円程度の増加となりました。
固定資産は、278億99百万円(同19億95百万円増)となりました。これは、トライアンフ21ののれん11億40百万円が計上されたこと、投資有価証券が8億92百万円増加したこと等によるものです。なお、トライアンフ21の連結による影響は約1億円程度の増加となりました。但し、取得原価の配分が完了していないため、暫定的な会計処理を行っております。
(負債の部)
当連結会計年度末の流動負債は、215億3百万円(前連結会計年度末比47億31百万円増)となりました。これは、主として支払手形及び買掛金が46億9百万円増加したこと等によるものであります。なお、トライアンフ21の連結による影響は約39億円程度の増加となりました。
固定負債は、42億33百万円(同1億87百万円増)となりました。これは、主として長期借入金が4億75百万円減少した一方、繰延税金負債が6億10百万円増加したこと、株式給付引当金が57百万円計上されたこと等によるものであります。なお、トライアンフ21の連結による影響はありませんでした。以上により、負債合計は257億36百万円(同49億19百万円増)となりました。
(純資産の部)
当連結会計年度末の純資産は、524億67百万円(前連結会計年度末比22億98百万円増)となりました。これは、主として純資産の減少要因となる自己株式の買付けにより自己株式が21億15百万円増加した一方、利益剰余金が25億49百万円増加したこと、その他有価証券評価差額金が14億75百万円増加したこと等によるものであります。なお、トライアンフ21の連結による影響は約3億円程度の増加となりました。
ロ.経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、生産活動が緩やかに回復し、企業業績や雇用環境の改善が見られ比較的堅調に推移しました。一方世界経済は、成長を続けているものの、保護主義の台頭や地政学リスク等により先行き不透明な状況が続きました。
このような環境のもと、当社グループとしましては、平成27年度よりスタートした中期経営計画「Project -NANA-」に掲げる成長戦略であるeコマース事業、海外事業、新規商材の企画・開拓の推進等の諸施策を主軸とし、各種カタログの発刊、WEBサイトの充実、各種サービスの拡充などによる積極的な営業活動に注力いたしました。特にeコマース事業については、経営資源を集中的に投入したところ、当社電子カタログを顧客購買システムに直接接続して研究機材を購入いただくeコマース型集中購買の対象先が大幅に増え135社(前期比34社増)となりました。ネット通販業者向け売上も堅調に推移し、両チャネルを合わせたeコマース事業は前期比35.9%増と会社全体の成長を牽引しました。
(中期経営計画売上施策の進捗状況)
中期経営計画で掲げる売上促進3施策は以下の通り伸張しました。
| 平成31年度の最終目標 (百万円) | 前連結会計年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) (百万円) | 当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) (百万円) | 前年同期比 (%) | |
| eコマース | 11,000 | 6,212 | 8,440 | 135.9 |
| 海外事業 | 5,300 | 2,485 | 3,168 | 127.5 |
| 新規商材 | 4,600 | 1,310 | 2,138 | 163.2 |
※新規商材は、当連結会計年度に組み替えを行っており、上記前連結会計年度は組み替え後の集計をしております。
商品展開としては、英語や中国語版を含め8種類のカタログを発刊し、プライベートブランド商品を含めた新商品を多数投入ました。平成29年6月には、欧州各国の理化学機器販社で構成する理化学機器共同卸組合LLGに資本参加し、欧州製理化学機器の調達力を強化するとともに、欧州に対する販路としても活用できるようになりました。また、インターネットサイト「AXEL」においては、カタログに掲載しきれない専門的アイテムを多数掲載し、取扱商品点数を期初約140万点から期末約200万点を超えるまで拡大いたしました。
グループ展開としましては、期初より米国子会社AS ONE INTERNATIONAL, INC.が稼動を開始し、中国子会社亜速旺(上海)商貿有限公司では瀋陽に分公司を開設し、平成30年3月には国内でWEB購買代行システムを提供するトライアンフ21の株式51%を取得し子会社としました。
この結果、当連結会計年度の連結売上高は609億59百万円(前期比9.0%増)、営業利益は65億96百万円(同8.3%増)、経常利益は68億43百万円(同8.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は46億84百万円(同11.2%増)となりました。
なお、トライアンフ21の子会社化は当連結会計年度末に行われており、同社の平成30年3月期損益は経営成績に含まれておりません。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ17億69百万円増加し、65億51百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、30億37百万円の資金収入で前連結会計年度に比べ収入が16億93百万円減少いたしました。これは、主として前連結会計年度に比べ売上債権の増減額が16億10百万円増加し収入減となったこと等によるものであります
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、33億54百万円の資金収入(前連結会計年度は19億23百万円の資金支出)となりました。これは、主として投資有価証券の取得による支出が58億70百万円減少したこと等によるものです。なお、トライアンフ21の買収による現金の増加は13億円となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、46億26百万円の資金支出で、前連結会計年度に比べ支出が10億78百万円増加いたしました。これは、主として長期借入による収入が5億円あった一方、自己株式の取得による支出が16億38百万円増加したこと等によるものであります。
(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移
| 平成26年3月期 | 平成27年3月期 | 平成28年3月期 | 平成29年3月期 | 平成30年3月期 | |
| 自己資本比率(%) | 66.2 | 68.8 | 69.8 | 70.6 | 66.7 |
| 時価ベースの自己資本比率(%) | 83.7 | 104.5 | 117.3 | 129.1 | 161.8 |
| キャッシュ・フロー対有利子 負債比率(年) | 1.2 | 1.7 | 0.9 | 0.8 | 1.1 |
| インタレスト・カバレッジ・ レシオ(倍) | 56.5 | 42.2 | 83.4 | 91.1 | 75.8 |
a.各指標の算出方法は以下のとおりであります。
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
b.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
c.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(期末自己株式数控除後)により算出しております。
d.営業キャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。
e.利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
f.有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。
③生産、受注及び販売の状況
当社グループは、主として機器・備品・消耗品等を卸売形態で販売する単一事業を営んでおり、セグメントは一つであります。売上高における生産実績、部門別販売実績、品目別販売実績は以下のとおりです。
イ.生産実績
当連結会計年度の生産実績は、無塵化洗浄加工商品の生産実績であり、5億89百万円(前期比3.9%増)となりました。
ロ.受注実績
当社グループの事業内容は、当日出荷を基本とする事業の性格上、受注実績と販売実績に特筆すべき差が生じないため、当該記載を省略しております。
ハ.部門別販売実績
当連結会計年度の販売実績を部門別に示すと、次のとおりであります。
| 部門 | 前連結会計年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) (百万円) | 当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) (百万円) | 前年同期比 (%) |
| 研究産業機器部門 | 44,526 | 48,942 | 109.9 |
| 病院・介護部門 | 11,421 | 12,017 | 105.2 |
| 合計 | 55,947 | 60,959 | 109.0 |
(注) 金額には、消費税等は含まれておりません。
a.研究・産業機器部門
科学機器分野では、民間企業の積極的な研究開発需要に支えられたことに加え、eコマース型集中購買向けやネット通販業者向けの売上が大幅に伸長したこと、WEB掲載品の拡充によりカタログに掲載していないWEB単独掲載品の販売が倍増近い伸びを示したこと等により、売上高は352億93百万円(前期比9.1%増)となりました。
また、製造現場を対象とする産業機器分野は、電子部品業界をはじめとした広範な民間企業の旺盛な需要に支えられ、クリーンルーム向けの消耗品や汎用器具が好調に推移したことと共に、製造現場向けを主力とするネット通販業者向けも大幅に伸長し、売上高は136億49百万円(同12.2%増)と引続き好調に推移しました。
この結果、当部門の売上高合計は489億42百万円(同9.9%増)となりました。
b.病院・介護部門
病院・介護部門では、医療費抑制など医療機関を取り巻く厳しい経営環境が続いています。この環境のもと、当社は消耗品など低価格帯商品の販売に力を注ぎつつ、サプライヤー様との共同販促等も行い、病院向けの医療キャビネットや検査器具等の売上を伸ばしました。また、2017年11月には医療機関向け総合カタログ「Navis」のボリュームアップに着手し、3割増となる1,887頁、業界最大頁のカタログとしての発刊に踏み切りました。掲載品の拡充はもちろん、プライベートブランド商品の充実を図ったことで、当部門の売上高は120億17百万円(同5.2%増)となりました。
ニ.品目別販売実績
当連結会計年度の販売実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
| 品目 | 前連結会計年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) (百万円) | 当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) (百万円) | 前年同期比 (%) | |
| 科学機器・装置 | ||||
| 汎用科学機器・装置 | 7,034 | 7,386 | 105.0 | |
| 分析、特殊機器・装置 | 8,860 | 9,908 | 111.8 | |
| 物理、物性測定機器・装置 | 3,683 | 3,852 | 104.6 | |
| 実験用設備機器 | 4,157 | 4,915 | 118.2 | |
| 小計 | 23,735 | 26,063 | 109.8 | |
| 科学器具・消耗品 | ||||
| 汎用器具・消耗品 | 15,016 | 16,241 | 108.2 | |
| 半導体関係特殊器具 | 6,526 | 7,310 | 112.0 | |
| 小計 | 21,543 | 23,551 | 109.3 | |
| 看護・介護用品 | 10,669 | 11,344 | 106.3 | |
| 合計 | 55,947 | 60,959 | 109.0 | |
(注) 金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りであります。
なお、当社グループは、主として機器・備品・消耗品等を卸売形態で販売する単一事業を営んでおり、セグメントは一つであります。従いまして、セグメント別の記載はしておりません。
また、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在にて判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たっては、決算日における資産・負債の報告数値、報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積り及び仮定設定を行わなければなりません。これらの見積りについては過去の実績等を勘案し、合理的に判断しておりますが、実際の結果と異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.当社グループの当連結会計年度の経営成績
当社グループの当連結会計年度の経営成績は「(1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。中期経営計画「Project-NANA-」を平成27年4月にスタートさせ、特に「成長への再加速」に重点を置き取り組んでまいりました。売上高につきましては平成27年度2.9%増、平成28年度4.4%増と徐々に成長率を引上げ、当連結会計年度には9.0%増と目に見える形で成果が挙がってきております。営業利益につきましても、平成27年度は2.4%減と先行投資で微減でスタートしましたが、平成28年度4.3%増、当連結会計年度8.3%増と増益率も加速してまいりました。
5年計画である中期経営計画「Project-NANA-」で掲げた取組みが、成果に繋がってきている証左であり、現在の取組みを引き続き推し進めていく所存です。
b.当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因
研究・産業機器部門においては、大学や公的研究機関の予算執行状況、民間企業の研究開発動向、民間企業の設備投資・生産動向等の影響を受けます。当連結会計年度においては、産業機器分野が前期比12.2%増と大幅に伸張したことに見られるように、科学機器分野も含めて、民間企業の旺盛な需要に当社グループ全体の仕組み(膨大な品揃え、バラ売り、当日発送、システム連携等)でお応えできたことが増収の要因と考えております。
また、企業間購買においてeコマース型の集中購買という購買形態が台頭してきております。他に類を見ない研究機器の品揃え量とシステムを持ち合わせる当社は、研究機器の集中購買での提供については大きな強みを有しており、集中購買を導入する企業・団体が増えることが、当社の経営成績にプラスに働きます。当連結会計年度においても、当社の集中購買システムとの新規連携先を34社増やすことができたことが、売上伸張の一つの要因と考えております。
病院・介護部門においては、医療機関の設備投資・医療用品の購買動向等の影響を受けます。超高齢化社会の到来に伴い持続可能な社会保障制度を確立するために、医療制度の改革や医療費の抑制などが国家的課題となっており、医療機関を取り巻く厳しい経営環境が続いています。こうした環境の中、如何にお客様の求める品揃えをご提供できるかが当社の経営成績を左右する要素になると考えております。
なお、上記の他、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因として、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載しております。
c.当社グループの資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品の仕入並びに販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、情報機器や物流機器等の設備投資、ソフトウエア投資、M&A等によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することが重要と考えております。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資等に関しては自己資金及び金融機関からの長期借入を基本としております。
平成32年度に関東地区において15,000坪超の物流センターの設置(賃貸)を計画しております。設備投資は30~50億円を予定しており、今後調達方法を検討してまいります。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務等を含む有利子負債残高は33億79百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び預金の残高は144億41百万円となっております。
d.経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断する客観的な指標等
当社グループは中期経営計画「Project-NANA-」を策定し、公表しております。同計画(平成27年4月~平成32年3月)の3年目である当連結会計年度の達成状況は以下の通りです。
売上高は中期経営計画比19億59百万円増(同3.3%増)となりました。これは中期経営計画の成長戦略の一つであるeコマース事業が期初計画74億円のところを84億円まで伸張したことが主な要因となります。営業利益は、売上高の伸張に加え、物流費などの経費を想定よりも抑制することができたこと等から同2億96百万円(同4.7%増)となりました。この結果営業利益率は同0.1ポイント増となりました。
また、ROEは9.2%(同0.5ポイント増)となりました。
平成27年度から当連結会計年度の3年間における平均総還元性向は、当連結会計年度に自己株式を19億99百万円取得し、期末配当予定を含めて目標の70%を達成する目処をつけることができました。
当連結会計年度はそれぞれの指標を達成できており、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載した課題に取組みつつ、現在の施策を推し進めてまいります。
| 指標 | 当連結会計年度(計画) (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) | 当連結会計年度(実績) (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) | (計画比) |
| 売上高 | 59,000百万円 | 60,959百万円 | 1,959百万円増(3.3%増) |
| 営業利益 | 6,300百万円 | 6,596百万円 | 296百万円増(4.7%増) |
| 営業利益率 | 10.7% | 10.8% | 0.1ポイント増 |
| ROE(自己資本利益率) | 8.7% | 9.2% | 0.5ポイント増 |
| 平成27年度~平成29年度 3年平均総還元性向 | 70.0% | 70.1% | 0.1ポイント増 |