有価証券報告書-第95期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 経営成績
当連結会計年度におけるわが国経済は、金融緩和政策の持続や海外経済の回復を背景として、好調な企業業績や株高に支えられ、緩やかな回復基調で推移いたしました。
不動産賃貸業界におきましても、都心部の優良オフィスビルを中心に空室率は低下し賃料水準は上昇傾向にあるなど、比較的堅調な状況が続きました。
このような環境の中、当社は営業活動に注力しまして、空室率は前期末の2.1%から1.5%に低下いたしました。また、将来の経営基盤の拡大のため、平成28年度の大阪市内でのデータセンタービル開発用地取得に続き、本年度は東京都港区虎ノ門でオフィスビル開発用地を取得するなど、中期経営計画「Beyond 4D & 70th~4事業の深化と進化、70周年のその先へ~」に沿って、新規投資を進めてまいりました。
当期の連結業績は、既存ビルの稼働率向上および前期取得物件の業績寄与などにより、売上高は14,799百万円と前期比419百万円(2.9%)の増収となりました。つれて、売上総利益は6,566百万円と前期比306百万円(4.9%)の増益、営業利益は5,298百万円と前期比329百万円(6.6%)の増益となりました。
営業外損益では、前期の228百万円の費用(純額)から、当期は社債発行費の増加等により254百万円の費用(純額)となり、25百万円増加しました。その結果、経常利益は5,044百万円と前期比303百万円(6.4%)の増益となりました。
特別損益では、前期の6百万円の利益(純額)から当期は投資有価証券売却益の計上により118百万円の利益(純額)となり、112百万円増加しました。その結果、親会社株主に帰属する当期純利益は3,585百万円と前期比313百万円(9.6%)の増益となりました。
セグメントごとの経営成績(営業利益は連結調整前)は、次のとおりであります。
①土地建物賃貸事業
売上高は14,678百万円(前期比480百万円、3.4%増)、構成比は99.2%となりました。営業利益は5,966百万円(前期比343百万円、6.1%増)となり、構成比は99.7%になりました。
②その他
売上高は121百万円(前期比61百万円減)、営業利益は20百万円(前期比10百万円増)となりました。
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
当社グループの主な事業は、土地建物賃貸事業であり、①生産実績および②受注実績の該当はありません。
③販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1. 主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合
2. 上記の金額には消費税等は含まれておりません。
(2) 財政状態
当連結会計年度末における総資産は123,035百万円となり、前連結会計年度末に比べ9,830百万円(8.7%)増加しました。新規物件取得等により有形固定資産が8,832百万円、また株価上昇等により投資有価証券が1,165百万円と各々増加したことが主な要因であります。
セグメントごとの資産は、次のとおりであります。
①土地建物賃貸事業
セグメント資産は100,451百万円となり、前連結会計年度末比8,821百万円(9.6%)増加しました。
②その他
セグメント資産は15百万円となり、前連結会計年度末比30百万円減少しました。
負債合計は60,807百万円となり、前連結会計年度末比6,466百万円(11.9%)増加しました。固定資産取得のため社債の発行や長期借入れにより、有利子負債が5,209百万円増加したことが主な要因であります。
純資産合計は62,227百万円となり、前連結会計年度末比3,364百万円(5.7%)増加しました。利益剰余金が2,643百万円、その他有価証券評価差額金が764百万円各々増加したことが主因であります。
(3) キャッシュ・フローの状況
①現金及び現金同等物
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は7,051百万円となり、前期末比150百万円減少しました。
②営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動により得られた資金は6,884百万円(前連結会計年度は4,717百万円の収入)となりました。税金等調整前当期純利益5,162百万円および減価償却費2,433百万円により主要な資金を得ましたが、法人税等の支払1,041百万円による資金の減少がありました。
③投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動により使用した資金は11,249百万円(前連結会計年度は10,939百万円の支出)となりました。主な要因は有形固定資産の取得による支出11,246百万円によるものであります。
④財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動により得られた資金は4,213百万円(前連結会計年度は3,127百万円の支出)となりました。収入の主な要因は社債の発行10,000百万円、長期借入れ3,000百万円であり、支出の主な要因は社債の償還5,000百万円、長期借入金の返済2,705百万円、配当金の支払942百万円によるものであります。
⑤資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの資金需要の主なものは、新たなビルの取得、開発及び既所有ビルの改修工事等の設備投資に係る資金であります。その所要資金は自己資金、金融機関からの借り入れ及び社債の発行により調達しております。また、当社の事業は資金回収に長期間を要するため、返済・償還期限を長めに設定しております。当連結会計年度末の有利子負債の内訳については、連結附属明細表の「社債明細表」及び「借入金等明細表」に記載のとおりであります。
当社グループは、平成29年2月に策定した中期経営計画「Beyond 4D & 70th~4事業の深化と進化、70周年のその先へ~」において、財務バランスの健全性を維持するため自己資本比率は30%以上、ネット有利子負債はEBITDA(償却前営業利益)の10倍以下堅持を掲げております。
キャッシュ・フロー関連指標の推移は下表のとおりであります。
(注)自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
ネット有利子負債/EBITDA:ネット有利子負債/償却前営業利益
(補足)
1.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
2.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式総数(自己株式控除後)により算出しております。
3.営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。
4.有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
5.ネット有利子負債は、有利子負債残高から現金及び預金残高を減算しております。また、償却前営業利益は、営業利益に減価償却費を加算しております。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 経営成績
当連結会計年度におけるわが国経済は、金融緩和政策の持続や海外経済の回復を背景として、好調な企業業績や株高に支えられ、緩やかな回復基調で推移いたしました。
不動産賃貸業界におきましても、都心部の優良オフィスビルを中心に空室率は低下し賃料水準は上昇傾向にあるなど、比較的堅調な状況が続きました。
このような環境の中、当社は営業活動に注力しまして、空室率は前期末の2.1%から1.5%に低下いたしました。また、将来の経営基盤の拡大のため、平成28年度の大阪市内でのデータセンタービル開発用地取得に続き、本年度は東京都港区虎ノ門でオフィスビル開発用地を取得するなど、中期経営計画「Beyond 4D & 70th~4事業の深化と進化、70周年のその先へ~」に沿って、新規投資を進めてまいりました。
当期の連結業績は、既存ビルの稼働率向上および前期取得物件の業績寄与などにより、売上高は14,799百万円と前期比419百万円(2.9%)の増収となりました。つれて、売上総利益は6,566百万円と前期比306百万円(4.9%)の増益、営業利益は5,298百万円と前期比329百万円(6.6%)の増益となりました。
営業外損益では、前期の228百万円の費用(純額)から、当期は社債発行費の増加等により254百万円の費用(純額)となり、25百万円増加しました。その結果、経常利益は5,044百万円と前期比303百万円(6.4%)の増益となりました。
特別損益では、前期の6百万円の利益(純額)から当期は投資有価証券売却益の計上により118百万円の利益(純額)となり、112百万円増加しました。その結果、親会社株主に帰属する当期純利益は3,585百万円と前期比313百万円(9.6%)の増益となりました。
セグメントごとの経営成績(営業利益は連結調整前)は、次のとおりであります。
①土地建物賃貸事業
売上高は14,678百万円(前期比480百万円、3.4%増)、構成比は99.2%となりました。営業利益は5,966百万円(前期比343百万円、6.1%増)となり、構成比は99.7%になりました。
②その他
売上高は121百万円(前期比61百万円減)、営業利益は20百万円(前期比10百万円増)となりました。
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
当社グループの主な事業は、土地建物賃貸事業であり、①生産実績および②受注実績の該当はありません。
③販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 販売高(千円) | 前年同期比(%) |
土地建物賃貸事業 | 14,678,565 | 3.4 |
その他 | 121,356 | △33.6 |
合計 | 14,799,922 | 2.9 |
(注)1. 主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合
相手先 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
販売高(千円) | 割合(%) | 販売高(千円) | 割合(%) | |
日本中央競馬会 | 3,509,255 | 24.4 | 3,528,343 | 23.8 |
ソフトバンク㈱ | 2,158,953 | 15.0 | 2,176,676 | 14.7 |
2. 上記の金額には消費税等は含まれておりません。
(2) 財政状態
当連結会計年度末における総資産は123,035百万円となり、前連結会計年度末に比べ9,830百万円(8.7%)増加しました。新規物件取得等により有形固定資産が8,832百万円、また株価上昇等により投資有価証券が1,165百万円と各々増加したことが主な要因であります。
セグメントごとの資産は、次のとおりであります。
①土地建物賃貸事業
セグメント資産は100,451百万円となり、前連結会計年度末比8,821百万円(9.6%)増加しました。
②その他
セグメント資産は15百万円となり、前連結会計年度末比30百万円減少しました。
負債合計は60,807百万円となり、前連結会計年度末比6,466百万円(11.9%)増加しました。固定資産取得のため社債の発行や長期借入れにより、有利子負債が5,209百万円増加したことが主な要因であります。
純資産合計は62,227百万円となり、前連結会計年度末比3,364百万円(5.7%)増加しました。利益剰余金が2,643百万円、その他有価証券評価差額金が764百万円各々増加したことが主因であります。
(3) キャッシュ・フローの状況
科目 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 |
営業活動によるキャッシュ・フロー(百万円) | 4,717 | 6,884 |
投資活動によるキャッシュ・フロー(百万円) | △10,939 | △11,249 |
財務活動によるキャッシュ・フロー(百万円) | △3,127 | 4,213 |
現金及び現金同等物の増加額(百万円) | △9,350 | △150 |
現金及び現金同等物の期末残高(百万円) | 7,202 | 7,051 |
①現金及び現金同等物
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は7,051百万円となり、前期末比150百万円減少しました。
②営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動により得られた資金は6,884百万円(前連結会計年度は4,717百万円の収入)となりました。税金等調整前当期純利益5,162百万円および減価償却費2,433百万円により主要な資金を得ましたが、法人税等の支払1,041百万円による資金の減少がありました。
③投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動により使用した資金は11,249百万円(前連結会計年度は10,939百万円の支出)となりました。主な要因は有形固定資産の取得による支出11,246百万円によるものであります。
④財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動により得られた資金は4,213百万円(前連結会計年度は3,127百万円の支出)となりました。収入の主な要因は社債の発行10,000百万円、長期借入れ3,000百万円であり、支出の主な要因は社債の償還5,000百万円、長期借入金の返済2,705百万円、配当金の支払942百万円によるものであります。
⑤資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの資金需要の主なものは、新たなビルの取得、開発及び既所有ビルの改修工事等の設備投資に係る資金であります。その所要資金は自己資金、金融機関からの借り入れ及び社債の発行により調達しております。また、当社の事業は資金回収に長期間を要するため、返済・償還期限を長めに設定しております。当連結会計年度末の有利子負債の内訳については、連結附属明細表の「社債明細表」及び「借入金等明細表」に記載のとおりであります。
当社グループは、平成29年2月に策定した中期経営計画「Beyond 4D & 70th~4事業の深化と進化、70周年のその先へ~」において、財務バランスの健全性を維持するため自己資本比率は30%以上、ネット有利子負債はEBITDA(償却前営業利益)の10倍以下堅持を掲げております。
キャッシュ・フロー関連指標の推移は下表のとおりであります。
平成28年3月期 | 平成29年3月期 | 平成30年3月期 | |
自己資本比率(%) | 49.0 | 52.0 | 50.5 |
時価ベースの自己資本比率(%) | 29.0 | 29.2 | 39.0 |
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(倍) | 9.2 | 9.1 | 7.0 |
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) | 9.3 | 10.3 | 14.9 |
ネット有利子負債/EBITDA(倍) | 3.7 | 4.8 | 5.3 |
(注)自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
ネット有利子負債/EBITDA:ネット有利子負債/償却前営業利益
(補足)
1.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
2.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式総数(自己株式控除後)により算出しております。
3.営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。
4.有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
5.ネット有利子負債は、有利子負債残高から現金及び預金残高を減算しております。また、償却前営業利益は、営業利益に減価償却費を加算しております。