有価証券報告書-第12期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度(以下「当期」という。)における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
(経営成績)
当期におけるわが国経済は、米国の政策動向による海外経済の不確実性や地政学リスクに対する懸念はあったものの、堅調な企業収益や雇用・所得環境の改善により、緩やかな回復基調で推移しました。
このような状況の中、当社グループは、平成28年2月に策定した中期経営計画達成のため、賃貸事業、環境エネルギー事業及びビジネスホテル事業への戦略的投資を着実に実行し、収益基盤の強化・拡大に取り組むなど、積極的に事業を推進しました。
この結果、当期における当社グループの営業収益は、1,044億36百万円(前連結会計年度(以下「前期」という。)比16億94百万円、1.6%増)となり、営業利益は、62億44百万円(同6億68百万円、12.0%増)、経常利益は、64億31百万円(同9億44百万円、17.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は、41億72百万円(同6億43百万円、18.2%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は、以下のとおりであります。
(運輸セグメント)
一般乗合旅客自動車運送事業(乗合バス)では、平成28年4月に三重交通株式会社及び同社のグループバス会社で導入した路線バスICカードの利用拡大による増収効果に加え、平成29年4月から5月に開催の「お伊勢さん菓子博2017」(以下「菓子博」という。)により伊勢地区での旅客輸送が好調に推移し、営業収益は増加しました。一般貸切旅客自動車運送事業(貸切バス)では、菓子博の旅客輸送による増収効果はあったものの、秋の繁忙期における天候不順の影響もあり稼働率が低下し、営業収益は減少しました。一般乗用旅客自動車運送事業(タクシー)では、営業体制の効率化により、営業収益は増加しました。旅客運送受託事業では、名古屋市交通局からの管理受託収入が増加したことなどにより、営業収益は増加しました。
この結果、運輸セグメントの営業収益は266億4百万円(前期比2億59百万円、1.0%増)となりましたが、人件費、燃料費及び減価償却費の増加等により、営業利益は18億27百万円(同1億29百万円、6.6%減)となりました。
業種別営業成績
| 区分 | 営業収益(百万円) | 前期比(%) |
| 一般乗合旅客自動車運送事業(乗合バス) | 11,556 | 2.7 |
| 一般貸切旅客自動車運送事業(貸切バス) | 7,629 | △3.8 |
| 一般乗用旅客自動車運送事業(タクシー) | 1,505 | 2.1 |
| 貨物自動車運送事業 | 201 | △0.4 |
| 自動車整備事業 | 530 | 15.0 |
| 旅客運送受託事業 | 4,278 | 1.5 |
| その他 | 2,821 | 4.5 |
| 小計 | 28,522 | 1.0 |
| 内部取引の消去 | △1,917 | ― |
| 合計 | 26,604 | 1.0 |
(注)一般旅客自動車運送事業における営業成績は下記のとおりであります。
| 区分 | 単位 | 一般乗合 旅客自動車 運送事業 | 前期比 (%) | 一般貸切 旅客自動車 運送事業 | 前期比 (%) | 一般乗用 旅客自動車 運送事業 | 前期比 (%) |
| 営業日数 | 日 | 365 | 0.0 | 365 | 0.0 | 365 | 0.0 |
| 期末在籍車両数 | 両 | 803 | △0.1 | 330 | △1.5 | 234 | △1.7 |
| 営業キロ | km | 6,801 | 1.5 | ― | ― | ― | ― |
| 実働走行キロ | 千km | 35,105 | △0.8 | 17,044 | △3.3 | 3,442 | 2.0 |
| 旅客人員 | 千人 | 43,289 | 1.7 | 2,252 | 0.5 | 1,082 | △0.5 |
| 旅客運送収入 | 百万円 | 11,269 | 2.6 | 6,896 | △3.9 | 1,503 | 2.1 |
| 運送雑収 | 百万円 | 287 | 4.9 | 732 | △2.1 | 1 | 0.1 |
(不動産セグメント)
分譲事業では、マンション販売戸数の増加等により、営業収益は増加しました。賃貸事業では、「名古屋三交ビル」の建替工事による減収要因はあったものの、既存施設のリニューアルや稼働率向上に努めたことにより、また、建築事業では、リフォーム工事の受注増により、それぞれ営業収益は増加しました。環境エネルギー事業では、平成29年2月に運転を開始した「志摩市磯部穴川メガソーラー発電所」の売電収入が期を通じて寄与したことに加え、12月には新たに「志摩市阿児立神メガソーラー発電所」が運転を開始したことにより、営業収益は増加しました。仲介事業では、主に三重県における取扱いが増加したことから、営業収益は増加しました。
この結果、不動産セグメントの営業収益は356億48百万円(前期比21億87百万円、6.5%増)となり、営業利益は37億29百万円(同5億6百万円、15.7%増)となりました。
業種別営業成績
| 区分 | 営業収益(百万円) | 前期比(%) |
| 分譲事業 | 15,497 | 4.3 |
| 賃貸事業 | 8,310 | 1.0 |
| 建築事業 | 5,965 | 4.2 |
| 環境エネルギー事業 | 3,214 | 48.4 |
| 仲介事業 | 1,141 | 3.9 |
| その他 | 1,895 | 3.9 |
| 小計 | 36,025 | 6.3 |
| 内部取引の消去 | △376 | ― |
| 合計 | 35,648 | 6.5 |
(注)1 分譲事業における営業成績は下記のとおりであります。
| 区分 | 土地 (ロット) | 前期比 (%) | 建物 (戸) | 前期比 (%) | 営業収益 (百万円) | 前期比 (%) |
| 戸建分譲 | 131 | 20.2 | 63 | 3.3 | 2,491 | 13.5 |
| マンション分譲 | ― | ― | 462 | △13.0 | 12,796 | 1.7 |
| (持分換算後) | (369.0) | (3.0) | ||||
| 土地売却他 | ― | ― | ― | ― | 210 | 181.5 |
2 建築事業における受注状況は下記のとおりであります。
| 区分 | 受注高 (百万円) | 前期比 (%) | 受注残高 (百万円) | 前期比 (%) |
| 建築事業 | 6,230 | 13.7 | 3,705 | 11.2 |
(流通セグメント)
石油製品販売事業では、エコカーの普及や不採算ガソリンスタンドの閉鎖等により販売数量は減少したものの、販売単価が上昇したため、営業収益は増加しました。生活用品販売事業では、フランチャイズ展開する東急ハンズにおいて、購買客数の減や一部店舗での売場面積の減少等により、営業収益は減少しました。自動車販売事業では、新車販売において、大型トラックのフルモデルチェンジによる好調な販売が一巡し、営業収益は減少しました。
この結果、流通セグメントの営業収益は355億31百万円(前期比10億45百万円、2.9%減)となりましたが、費用削減に取り組んだ結果、営業利益は、3億7百万円改善し、2億93百万円(前期営業損失14百万円)となりました。
業種別営業成績
| 区分 | 営業収益(百万円) | 前期比(%) |
| 石油製品販売事業 | 12,051 | 7.1 |
| 生活用品販売事業 | 12,177 | △4.6 |
| 自動車販売事業 | 11,362 | △9.8 |
| 小計 | 35,591 | △2.8 |
| 内部取引の消去 | △59 | ― |
| 合計 | 35,531 | △2.9 |
(レジャー・サービスセグメント)
ビジネスホテル事業では、各ホテルが高稼働率・高単価を維持していることに加え、平成28年11月にオープンした「三交イン伊勢市駅前」の収益が期を通じて寄与したほか、平成29年12月に「三交イン名古屋新幹線口ANNEX」をオープンしたことにより、営業収益は増加しました。旅館事業では、平成28年4月の「鳥羽シーサイドホテル」のリニューアル効果に加え、宿泊単価の上昇に努めたことにより、営業収益は増加しました。ドライブイン事業では、ほぼ前期並の収益となりましたが、索道事業(ロープウエイ)では、秋季シーズン中に到来した台風の影響が大きく、営業収益は減少しました。
この結果、レジャー・サービスセグメントの営業収益は122億27百万円(前期比4億4百万円、3.4%増)となり、営業利益は3億5百万円(同12百万円、4.2%増)となりました。
業種別営業成績
| 区分 | 営業収益(百万円) | 前期比(%) |
| ビジネスホテル事業 | 3,857 | 15.8 |
| 旅館事業 | 3,049 | 3.6 |
| ドライブイン事業 | 2,296 | 0.1 |
| 索道事業(ロープウエイ) | 604 | △4.7 |
| ゴルフ場事業 | 424 | △4.4 |
| 旅行事業 | 840 | △12.2 |
| 自動車教習所事業 | 879 | △4.8 |
| その他 | 277 | △6.1 |
| 小計 | 12,230 | 3.4 |
| 内部取引の消去 | △3 | ― |
| 合計 | 12,227 | 3.4 |
(財政状態)
当連結会計年度末(以下、「当期末」という。)における財政状態は、資産は販売用不動産の減少等がありましたものの、機械装置及び運搬具等の有形固定資産の増加等により1,562億89百万円(前連結会計年度末(以下「前期末」という。)比4億30百万円増)となりました。負債は短期借入金の減少等により1,120億87百万円(前期末比41億5百万円減)となりました。純資産は利益剰余金の増加等により442億2百万円(前期末比45億35百万円増)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当期の営業活動によるキャッシュ・フローは、仕入債務の減少等がありましたものの、税金等調整前当期純利益、減価償却費の計上、マンション販売等に係るたな卸資産の減少により115億98百万円の収入(前期比34億44百万円収入増)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、主に固定資産の取得等により、85億円の支出(前期比35億74百万円支出減)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金の減少等により、31億45百万円の支出(前期比65億56百万円支出増)となり、この結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、26億99百万円(前期比47百万円減)となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
当社グループは、運輸業及び不動産業を中心としているため、生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示しておりません。
そのため、生産、受注及び販売の状況については、「① 財政状態及び経営成績の状況」におけるセグメントの経営成績に関連付けて記載しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
これらの連結財務諸表の作成にあたって、主としてたな卸資産の評価、固定資産の減損及び退職給付債務など過去の実績や状況を勘案し合理的と考えられる様々な要因に基づき、決算日における資産・負債の報告数値及び報告期間における収入・費用の報告数値に影響を与える見積り及び判断を行っておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性により、これらの見積りと異なる場合があります。
② 当期の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(当期の経営成績の分析)
当社グループの当期の経営成績は、不動産セグメントの環境エネルギー事業における収益増や分譲事業におけるマンション等販売戸数の増加に加え、レジャー・サービスセグメントのビジネスホテル事業が好調に推移した結果、営業収益は前期と比較して、16億94百万円、1.6%増収の1,044億36百万円となりました。
また、営業利益は、不動産セグメントの増収に伴う利益増や、流通セグメントにおいて費用削減など収支改善に努めたことにより、前期に比較して6億68百万円、12.0%増の62億44百万円、経常利益は、貸倒引当金の戻入れ等もあり、前期に比較して9億44百万円、17.2%増の64億31百万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益は前期に比較して6億43百万円、18.2%増の41億72百万円となりました。
(経営成績に重要な影響を与える要因)
マンション販売を中心とした不動産セグメントの業績が営業収益を左右します。また、不動産や有価証券の資産価値の下落、運輸セグメントにおける燃料費の高騰、借入金利の上昇などが損益に重要な影響を与えます。
(資本の財源及び資金の流動性についての分析)
当期のキャッシュ・フローの状況については、分譲事業等における販売が好調に推移したことに加え、適正在庫水準の維持に努めました。これにより営業活動により獲得した資金は、主として設備投資の支払い及び借入金の返済に充当しています。
この結果、当期末における現金及び現金同等物の残高は26億99百万円で前期末に比較して47百万円、1.7%減少しています。なお、当社グループでは、一般旅客自動車運送事業を中心に日々の収入金があることから、流動性資金は充分な水準を確保しているものと考えています。
(注)「第2 事業の状況」に記載の金額には消費税等を含んでおりません。