有価証券報告書-第15期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度(以下「当期」という。)における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
(経営成績)
当期におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症拡大により、2度の緊急事態宣言の発出がなされ、インバウンド需要の消滅や外出自粛による個人消費の落込みが見られるなど、厳しい状況で推移しました。 このような状況の中、当社グループは、令和元年度を初年度とする中期経営計画に基づき、安定した収益基盤の構築に向け、環境エネルギー事業や賃貸事業等の注力分野を中心に事業を推進しました。しかしながら、運輸、流通、レジャー・サービスセグメントにおいて新型コロナウイルス感染症拡大により、業績に大きな影響を受けました。
この結果、当期における当社グループの営業収益は、811億79百万円(前連結会計年度(以下「前期」という。)比227億47百万円、21.9%減)となり、営業利益は、4億3百万円(同55億14百万円、93.2%減)、経常利益は、雇用調整助成金等の計上もあり19億93百万円(同38億81百万円、66.1%減)、親会社株主に帰属する当期純損失は、特別損失にて固定資産の減損損失を計上したことなどにより、17億46百万円(前期親会社株主に帰属する当期純利益37億60百万円)となりました。
セグメントごとの経営成績は、以下のとおりであります。
(運輸セグメント)
一般乗合旅客自動車運送事業(乗合バス)、一般貸切旅客自動車運送事業(貸切バス)及び一般乗用旅客自動車運送事業(タクシー)では、新型コロナウイルス感染症への対応として、車内換気の強化や消毒液の配置、さらには車両の抗菌・抗ウイルス加工の実施など、お客さまが安心してご乗車いただけるよう、感染防止対策を行いました。また、新規感染者数の一時的な落着きが見られた秋の行楽シーズンにおいて、「Gо Tоトラベルキャンペーン」により喚起されたレジャー需要の確保に努めました。しかしながら、2度の緊急事態宣言に伴う外出自粛が影響した伊勢神宮等への観光旅客輸送の不調や、F1日本グランプリなどの大型イベントが軒並み中止となったことにより、営業収益はそれぞれ減少しました。
この結果、運輸セグメントの営業収益は、186億34百万円(前期比73億円、28.1%減)となり、11億89百万円の営業損失(前期営業利益11億56百万円)となりました。
業種別営業成績
(注)一般旅客自動車運送事業における営業成績は下記のとおりであります。
(不動産セグメント)
分譲事業では、中部圏における分譲マンションの販売遅れにより、営業収益は減少しました。賃貸事業では、令和2年4月に開業した「名古屋三交ビル」など、新規物件の収益が寄与したことにより、営業収益は増加しました。建築事業では、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う営業機会の逸失等により、営業収益は減少しました。環境エネルギー事業では、令和2年3月に完成した「南伊勢神津佐メガソーラー第2発電所」が期を通じて稼働したことや、同年8月から順次運転を開始した「津メガソーラー杜の街中勢バイパス発電所」の売電収益寄与により、営業収益は増加しました。ビルやマンションの管理等を行う不動産管理事業では、管理物件の新規受注により、営業収益は増加しました。仲介事業では、新型コロナウイルス感染症拡大により来店客数が減となり、営業収益は減少しました。
この結果、不動産セグメントの営業収益は340億66百万円(前期比19億44百万円、5.4%減)となりましたが、営業利益は、環境エネルギー事業の利益貢献などもあり、52億58百万円(同4億55百万円、9.5%増)となりました。
業種別営業成績
(注)1 分譲事業における営業成績は下記のとおりであります。
2 建築事業における受注状況は下記のとおりであります。
(流通セグメント)
石油製品販売事業では、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う外出自粛等により販売数量が減となったことに加え、期を通じてガソリン等販売価格が低水準で推移したことにより、営業収益は減少しました。生活用品販売事業では、フランチャイズ展開する東急ハンズにおいて、緊急事態宣言等を受け、店舗の休業や営業時間短縮を実施したことに加え、外出自粛の長期化及びそれに伴う消費者のECサイトへの移行により来店客数が減となり、営業収益は減少しました。自動車販売事業では、排ガス規制強化や消費税率引上げ前の駆込み需要の反動により、新車販売台数が減となり、営業収益は減少しました。
この結果、流通セグメントの営業収益は271億20百万円(前期比87億43百万円、24.4%減)となり、6億49百万円の営業損失(前期営業利益14百万円)となりました。
業種別営業成績
(レジャー・サービスセグメント)
ビジネスホテル事業や旅館事業、ドライブイン事業、索道事業(ロープウエイ)及び旅行事業においては、「Gо Tоトラベルキャンペーン」などの国や自治体が行う観光復興支援策に対応した商品を企画するなど、コロナ禍においても収益確保に努めましたが、緊急事態宣言等を受け、施設や店舗の休業を行ったことに加え、外出自粛によるビジネス、レジャー及びインバウンドを含む団体旅行需要の落込みにより、営業収益は減少しました。また、新名神高速道路(新四日市JCT~亀山西JCT)の開通以来、来場者数が増加傾向にあったゴルフ場事業においても、令和2年4月に発出された緊急事態宣言等に伴う外出自粛の影響を大きく受け、営業収益は減少しました。自動車教習所事業では、学生の入校者数が堅調に推移し、営業収益は増加しました。
この結果、レジャー・サービスセグメントの営業収益は64億95百万円(前期比55億91百万円、46.3%減)となり、31億20百万円の営業損失(前期営業損失1億53百万円)となりました。
業種別営業成績
(財政状態)
当連結会計年度末(以下、「当期末」という。)における財政状態は、資産は建物及び構築物等の有形固定資産の減損による減少等により1,656億92百万円(前連結会計年度末(以下「前期末」という。)比52億28百万円減)となりました。負債はその他流動負債の減少等により1,179億41百万円(同24億91百万円減)となりました。純資産は利益剰余金の減少等により477億50百万円(同27億37百万円減)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当期の営業活動によるキャッシュ・フローは、たな卸資産の減少等により、92億49百万円の収入(前期比33億92百万円収入増)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、主に固定資産の取得等により、119億24百万円の支出(同34億89百万円支出増)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の増加等により、39億10百万円の収入(同5億20百万円収入減)となり、この結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、56億1百万円(前期末比12億35百万円増)となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
当社グループは、運輸業及び不動産業を中心としているため、生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示しておりません。
そのため、生産、受注及び販売の状況については、「① 財政状態及び経営成績の状況」におけるセグメントの経営成績に関連づけて記載しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当期末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(経営成績の分析)
イ.営業収益及び営業利益
当期業績は、新型コロナウイルス感染症拡大に伴い発出された緊急事態宣言等により、施設や店舗の休業を行ったことに加え、期を通じて外出を自粛する動きが見られ、運輸、流通、レジャー・サービスの各セグメントにおいて多大な影響を受けた結果、営業収益は前期に比較して、227億47百万円、21.9%減の811億79百万円となり、営業利益は、前期に比較して55億14百万円、93.2%減の4億3百万円となりました。
当期における新型コロナウイルス感染症拡大による営業収益への影響につきましては、グループ全体で約198億円の減収となりました。セグメント別では、運輸セグメントにおいて、乗合バス事業で路線バスの利用者減や中距離高速バスの減便・運休等、貸切バス事業で団体旅行の需要減等により約72億円の減収、不動産セグメントにおいて、分譲、建築、仲介事業で商談機会の減少による成約数の減等により約8億円の減収、流通セグメントにおいて、生活用品販売事業で感染拡大予防措置として休業や時間短縮営業を行ったことや、外出自粛に伴う来店客数の減少により約62億円の減収、レジャー・サービスセグメントにおいて、ビジネスホテル事業や旅館事業でビジネス、レジャーともに需要減による宿泊者数の減少、ドライブイン事業でインバウンドを含む団体のバス立寄り台数の激減、旅行事業で個人・団体旅行の需要減等により、約55億円の減収となりました。
なお、各セグメントの営業収益及び営業利益の分析については、「(1) 経営成績の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
ロ.経常利益
経常利益は、営業利益の大幅な減少がありましたものの、営業外収益に雇用調整助成金等の助成金収入を計上したこともあり、前期に比較して38億81百万円、66.1%減の19億93百万円となりました。
ハ.親会社株主に帰属する当期純損失
親会社株主に帰属する当期純損失は、特別損失にて固定資産の減損損失を計上したことなどにより、17億46百万円となりました。
(財政状態の分析)
当期末における資産は、前期末に比較して52億28百万円減少の1,656億92百万円となりました。これは、運輸、レジャー・サービスセグメントにおける保有資産の減損や、販売用不動産の減少などによるものであります。
負債は、前期末に比較して24億91百万円減少の1,179億41百万円となりました。これは、借入金の増加はありましたものの、その他流動負債において、「名古屋三交ビル」等の工事代金支払い完了に伴う未払金の減少等によるものであります。純資産は、親会社株主に帰属する当期純損失の計上等により、前期末に比較して27億37百万円減少の477億50百万円となり、自己資本比率は28.7%(前期末29.4%)となりました。
(経営成績に重要な影響を与える要因)
経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
(キャッシュ・フローの状況の分析)
当期のキャッシュ・フローの状況については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
(資本の財源及び資金の流動性)
当社グループの主な資金需要は、各事業の運転資金に加え、販売用不動産などのたな卸資産の取得並びに既存設備の維持更新、バス車両の新造、不動産賃貸物件の取得、太陽光発電施設の建設、所有不動産の建替えや改装などの設備投資に関するものであります。また、株主還元については、財務健全性等に留意しつつ、配当政策に基づき実施してまいります。
当社グループの運転資金、設備投資資金及び株主還元のための資金は、主として営業活動により獲得した資金より充当し、必要に応じて銀行等からの借入による資金調達を実施しております。このうち、借入による資金調達につきましては、運転資金については短期借入金で、設備投資などの長期資金については、長期借入金での調達を基本としております。当期末における借入金残高は、854億46百万円で、前期末に比較して46億29百万円増加しましたが、新型コロナウイルス感染症拡大の中、期末において急な支出に対応できる十分な水準の手元資金を確保したため、一時的に増加したものであり、営業活動によるキャッシュ・フロー等を考慮すると、今後の成長に必要となる資金の調達及び有利子負債の返済に対し、適正に対応できる水準であると考えております。また、中期経営計画においては令和5年3月期における自己資本比率は35%程度、ROEは9.0%程度、有利子負債/EBITDA倍率は6倍以下、D/Eレシオは1.5倍以下を目標に掲げており、将来の成長に向けた戦略的な資金需要に対しては、財務健全性と資本効率性の向上を両立させながら積極的に対応していく方針です。
なお、当社グループでは、一般旅客自動車運送事業を中心に日々の収入金があることから、日常の流動性資金は十分な水準を確保しており、これらの資金をキャッシュ・マネジメント・システムを通じて集中管理することで、グループ内資金の有効活用と有利子負債の圧縮に努めております。また、一時的な資金不足に備え、主要取引銀行との当座貸越契約及びコミットメントライン契約を締結することにより、機動的な資金調達を可能にしております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。作成にあたっては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。これらの見積りについては過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性により異なる場合があります。特に以下の事項は、経営者の会計上の見積りの判断が経営成績等に重要な影響を及ぼすと考えております。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響等による不確実性が大きく、将来事業計画等の見込数値に反映させることが困難な要素もありますが、期末時点で入手可能な情報をもとに検証等を行っております。
イ.固定資産の減損
当社グループは、運輸セグメント及び不動産セグメントを中心に多くの固定資産を保有しております。これらの固定資産の回収可能額については、将来キャッシュ・フロー、割引率、正味売却価額等の前提条件に基づき算出しており、事業計画や市場環境の変化により前提条件が変更された場合には、損失が発生する可能性があります。
ロ.退職給付債務及び費用
当社グループは、退職給付債務及び費用について、数理計算上で設定される諸条件に基づいて算出しております。これらの前提条件には、割引率、退職率、死亡率及び長期期待運用収益率等が含まれます。実際の結果が前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合、退職給付債務及び費用に影響する可能性があります。
ハ.繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産の回収可能性の判断に際し、将来の課税所得やタックスプランニングを合理的に見積っております。将来課税所得の見積り額やタックスプランニングが変更された場合には、繰延税金資産が増額または減額される可能性があります。
(注)「第2 事業の状況」に記載の金額には消費税等を含んでおりません。
当連結会計年度(以下「当期」という。)における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
(経営成績)
当期におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症拡大により、2度の緊急事態宣言の発出がなされ、インバウンド需要の消滅や外出自粛による個人消費の落込みが見られるなど、厳しい状況で推移しました。 このような状況の中、当社グループは、令和元年度を初年度とする中期経営計画に基づき、安定した収益基盤の構築に向け、環境エネルギー事業や賃貸事業等の注力分野を中心に事業を推進しました。しかしながら、運輸、流通、レジャー・サービスセグメントにおいて新型コロナウイルス感染症拡大により、業績に大きな影響を受けました。
この結果、当期における当社グループの営業収益は、811億79百万円(前連結会計年度(以下「前期」という。)比227億47百万円、21.9%減)となり、営業利益は、4億3百万円(同55億14百万円、93.2%減)、経常利益は、雇用調整助成金等の計上もあり19億93百万円(同38億81百万円、66.1%減)、親会社株主に帰属する当期純損失は、特別損失にて固定資産の減損損失を計上したことなどにより、17億46百万円(前期親会社株主に帰属する当期純利益37億60百万円)となりました。
セグメントごとの経営成績は、以下のとおりであります。
(運輸セグメント)
一般乗合旅客自動車運送事業(乗合バス)、一般貸切旅客自動車運送事業(貸切バス)及び一般乗用旅客自動車運送事業(タクシー)では、新型コロナウイルス感染症への対応として、車内換気の強化や消毒液の配置、さらには車両の抗菌・抗ウイルス加工の実施など、お客さまが安心してご乗車いただけるよう、感染防止対策を行いました。また、新規感染者数の一時的な落着きが見られた秋の行楽シーズンにおいて、「Gо Tоトラベルキャンペーン」により喚起されたレジャー需要の確保に努めました。しかしながら、2度の緊急事態宣言に伴う外出自粛が影響した伊勢神宮等への観光旅客輸送の不調や、F1日本グランプリなどの大型イベントが軒並み中止となったことにより、営業収益はそれぞれ減少しました。
この結果、運輸セグメントの営業収益は、186億34百万円(前期比73億円、28.1%減)となり、11億89百万円の営業損失(前期営業利益11億56百万円)となりました。
業種別営業成績
| 区分 | 営業収益(百万円) | 前期比(%) |
| 一般乗合旅客自動車運送事業(乗合バス) | 9,223 | △21.1 |
| 一般貸切旅客自動車運送事業(貸切バス) | 2,250 | △66.8 |
| 旅客運送受託事業 | 4,615 | △2.3 |
| 一般乗用旅客自動車運送事業(タクシー) | 507 | △40.1 |
| 貨物自動車運送事業 | 197 | △2.7 |
| 自動車整備事業 | 492 | △14.0 |
| その他 | 2,899 | △5.8 |
| 小計 | 20,185 | △27.7 |
| 内部取引の消去 | △1,550 | - |
| 合計 | 18,634 | △28.1 |
(注)一般旅客自動車運送事業における営業成績は下記のとおりであります。
| 区分 | 単位 | 一般乗合 旅客自動車 運送事業 | 前期比 (%) | 一般貸切 旅客自動車 運送事業 | 前期比 (%) | 一般乗用 旅客自動車 運送事業 | 前期比 (%) |
| 営業日数 | 日 | 365 | △0.3 | 365 | △0.3 | 365 | △0.3 |
| 期末在籍車両数 | 両 | 815 | △0.6 | 264 | △9.3 | 132 | △5.7 |
| 営業キロ | km | 6,857 | 1.0 | - | - | - | - |
| 実働走行キロ | 千km | 29,424 | △13.1 | 3,654 | △75.6 | 1,060 | △43.5 |
| 旅客人員 | 千人 | 36,182 | △13.8 | 1,067 | △41.6 | 318 | △39.7 |
| 旅客運送収入 | 百万円 | 8,921 | △21.6 | 1,994 | △67.1 | 498 | △40.6 |
| 運送雑収 | 百万円 | 301 | △6.5 | 255 | △64.5 | 8 | 25.1 |
(不動産セグメント)
分譲事業では、中部圏における分譲マンションの販売遅れにより、営業収益は減少しました。賃貸事業では、令和2年4月に開業した「名古屋三交ビル」など、新規物件の収益が寄与したことにより、営業収益は増加しました。建築事業では、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う営業機会の逸失等により、営業収益は減少しました。環境エネルギー事業では、令和2年3月に完成した「南伊勢神津佐メガソーラー第2発電所」が期を通じて稼働したことや、同年8月から順次運転を開始した「津メガソーラー杜の街中勢バイパス発電所」の売電収益寄与により、営業収益は増加しました。ビルやマンションの管理等を行う不動産管理事業では、管理物件の新規受注により、営業収益は増加しました。仲介事業では、新型コロナウイルス感染症拡大により来店客数が減となり、営業収益は減少しました。
この結果、不動産セグメントの営業収益は340億66百万円(前期比19億44百万円、5.4%減)となりましたが、営業利益は、環境エネルギー事業の利益貢献などもあり、52億58百万円(同4億55百万円、9.5%増)となりました。
業種別営業成績
| 区分 | 営業収益(百万円) | 前期比(%) |
| 分譲事業 | 12,456 | △12.2 |
| 賃貸事業 | 8,860 | 1.9 |
| 建築事業 | 4,734 | △22.3 |
| 環境エネルギー事業 | 5,176 | 23.9 |
| 不動産管理事業 | 2,143 | 6.3 |
| 仲介事業 | 1,028 | △8.2 |
| その他 | 79 | △11.1 |
| 小計 | 34,479 | △5.2 |
| 内部取引の消去 | △413 | - |
| 合計 | 34,066 | △5.4 |
(注)1 分譲事業における営業成績は下記のとおりであります。
| 区分 | 土地 (ロット) | 前期比 (%) | 建物 (戸) | 前期比 (%) | 営業収益 (百万円) | 前期比 (%) |
| 戸建分譲 | 108 | △23.9 | 58 | 31.8 | 2,231 | △2.7 |
| マンション分譲 | - | - | 239 | △42.8 | 9,604 | △15.8 |
| (持分換算後) | (232.0) | (△22.2) | ||||
| 土地売却他 | - | - | - | - | 620 | 27.3 |
2 建築事業における受注状況は下記のとおりであります。
| 区分 | 受注高 (百万円) | 前期比 (%) | 受注残高 (百万円) | 前期比 (%) |
| 建築事業 | 4,564 | △8.4 | 3,153 | △2.7 |
(流通セグメント)
石油製品販売事業では、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う外出自粛等により販売数量が減となったことに加え、期を通じてガソリン等販売価格が低水準で推移したことにより、営業収益は減少しました。生活用品販売事業では、フランチャイズ展開する東急ハンズにおいて、緊急事態宣言等を受け、店舗の休業や営業時間短縮を実施したことに加え、外出自粛の長期化及びそれに伴う消費者のECサイトへの移行により来店客数が減となり、営業収益は減少しました。自動車販売事業では、排ガス規制強化や消費税率引上げ前の駆込み需要の反動により、新車販売台数が減となり、営業収益は減少しました。
この結果、流通セグメントの営業収益は271億20百万円(前期比87億43百万円、24.4%減)となり、6億49百万円の営業損失(前期営業利益14百万円)となりました。
業種別営業成績
| 区分 | 営業収益(百万円) | 前期比(%) |
| 石油製品販売事業 | 8,806 | △23.1 |
| 生活用品販売事業 | 6,652 | △42.1 |
| 自動車販売事業 | 11,677 | △9.7 |
| 小計 | 27,136 | △24.4 |
| 内部取引の消去 | △15 | - |
| 合計 | 27,120 | △24.4 |
(レジャー・サービスセグメント)
ビジネスホテル事業や旅館事業、ドライブイン事業、索道事業(ロープウエイ)及び旅行事業においては、「Gо Tоトラベルキャンペーン」などの国や自治体が行う観光復興支援策に対応した商品を企画するなど、コロナ禍においても収益確保に努めましたが、緊急事態宣言等を受け、施設や店舗の休業を行ったことに加え、外出自粛によるビジネス、レジャー及びインバウンドを含む団体旅行需要の落込みにより、営業収益は減少しました。また、新名神高速道路(新四日市JCT~亀山西JCT)の開通以来、来場者数が増加傾向にあったゴルフ場事業においても、令和2年4月に発出された緊急事態宣言等に伴う外出自粛の影響を大きく受け、営業収益は減少しました。自動車教習所事業では、学生の入校者数が堅調に推移し、営業収益は増加しました。
この結果、レジャー・サービスセグメントの営業収益は64億95百万円(前期比55億91百万円、46.3%減)となり、31億20百万円の営業損失(前期営業損失1億53百万円)となりました。
業種別営業成績
| 区分 | 営業収益(百万円) | 前期比(%) |
| ビジネスホテル事業 | 2,134 | △50.6 |
| 旅館事業 | 1,139 | △57.8 |
| ドライブイン事業 | 815 | △60.8 |
| 索道事業(ロープウエイ) | 583 | △15.3 |
| ゴルフ場事業 | 438 | △11.3 |
| 旅行事業 | 117 | △77.8 |
| 自動車教習所事業 | 969 | 2.9 |
| その他 | 297 | △11.9 |
| 小計 | 6,495 | △46.3 |
| 内部取引の消去 | △0 | - |
| 合計 | 6,495 | △46.3 |
(財政状態)
当連結会計年度末(以下、「当期末」という。)における財政状態は、資産は建物及び構築物等の有形固定資産の減損による減少等により1,656億92百万円(前連結会計年度末(以下「前期末」という。)比52億28百万円減)となりました。負債はその他流動負債の減少等により1,179億41百万円(同24億91百万円減)となりました。純資産は利益剰余金の減少等により477億50百万円(同27億37百万円減)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当期の営業活動によるキャッシュ・フローは、たな卸資産の減少等により、92億49百万円の収入(前期比33億92百万円収入増)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、主に固定資産の取得等により、119億24百万円の支出(同34億89百万円支出増)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の増加等により、39億10百万円の収入(同5億20百万円収入減)となり、この結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、56億1百万円(前期末比12億35百万円増)となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
当社グループは、運輸業及び不動産業を中心としているため、生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示しておりません。
そのため、生産、受注及び販売の状況については、「① 財政状態及び経営成績の状況」におけるセグメントの経営成績に関連づけて記載しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当期末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(経営成績の分析)
イ.営業収益及び営業利益
当期業績は、新型コロナウイルス感染症拡大に伴い発出された緊急事態宣言等により、施設や店舗の休業を行ったことに加え、期を通じて外出を自粛する動きが見られ、運輸、流通、レジャー・サービスの各セグメントにおいて多大な影響を受けた結果、営業収益は前期に比較して、227億47百万円、21.9%減の811億79百万円となり、営業利益は、前期に比較して55億14百万円、93.2%減の4億3百万円となりました。
当期における新型コロナウイルス感染症拡大による営業収益への影響につきましては、グループ全体で約198億円の減収となりました。セグメント別では、運輸セグメントにおいて、乗合バス事業で路線バスの利用者減や中距離高速バスの減便・運休等、貸切バス事業で団体旅行の需要減等により約72億円の減収、不動産セグメントにおいて、分譲、建築、仲介事業で商談機会の減少による成約数の減等により約8億円の減収、流通セグメントにおいて、生活用品販売事業で感染拡大予防措置として休業や時間短縮営業を行ったことや、外出自粛に伴う来店客数の減少により約62億円の減収、レジャー・サービスセグメントにおいて、ビジネスホテル事業や旅館事業でビジネス、レジャーともに需要減による宿泊者数の減少、ドライブイン事業でインバウンドを含む団体のバス立寄り台数の激減、旅行事業で個人・団体旅行の需要減等により、約55億円の減収となりました。
なお、各セグメントの営業収益及び営業利益の分析については、「(1) 経営成績の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
ロ.経常利益
経常利益は、営業利益の大幅な減少がありましたものの、営業外収益に雇用調整助成金等の助成金収入を計上したこともあり、前期に比較して38億81百万円、66.1%減の19億93百万円となりました。
ハ.親会社株主に帰属する当期純損失
親会社株主に帰属する当期純損失は、特別損失にて固定資産の減損損失を計上したことなどにより、17億46百万円となりました。
(財政状態の分析)
当期末における資産は、前期末に比較して52億28百万円減少の1,656億92百万円となりました。これは、運輸、レジャー・サービスセグメントにおける保有資産の減損や、販売用不動産の減少などによるものであります。
負債は、前期末に比較して24億91百万円減少の1,179億41百万円となりました。これは、借入金の増加はありましたものの、その他流動負債において、「名古屋三交ビル」等の工事代金支払い完了に伴う未払金の減少等によるものであります。純資産は、親会社株主に帰属する当期純損失の計上等により、前期末に比較して27億37百万円減少の477億50百万円となり、自己資本比率は28.7%(前期末29.4%)となりました。
(経営成績に重要な影響を与える要因)
経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
(キャッシュ・フローの状況の分析)
当期のキャッシュ・フローの状況については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
(資本の財源及び資金の流動性)
当社グループの主な資金需要は、各事業の運転資金に加え、販売用不動産などのたな卸資産の取得並びに既存設備の維持更新、バス車両の新造、不動産賃貸物件の取得、太陽光発電施設の建設、所有不動産の建替えや改装などの設備投資に関するものであります。また、株主還元については、財務健全性等に留意しつつ、配当政策に基づき実施してまいります。
当社グループの運転資金、設備投資資金及び株主還元のための資金は、主として営業活動により獲得した資金より充当し、必要に応じて銀行等からの借入による資金調達を実施しております。このうち、借入による資金調達につきましては、運転資金については短期借入金で、設備投資などの長期資金については、長期借入金での調達を基本としております。当期末における借入金残高は、854億46百万円で、前期末に比較して46億29百万円増加しましたが、新型コロナウイルス感染症拡大の中、期末において急な支出に対応できる十分な水準の手元資金を確保したため、一時的に増加したものであり、営業活動によるキャッシュ・フロー等を考慮すると、今後の成長に必要となる資金の調達及び有利子負債の返済に対し、適正に対応できる水準であると考えております。また、中期経営計画においては令和5年3月期における自己資本比率は35%程度、ROEは9.0%程度、有利子負債/EBITDA倍率は6倍以下、D/Eレシオは1.5倍以下を目標に掲げており、将来の成長に向けた戦略的な資金需要に対しては、財務健全性と資本効率性の向上を両立させながら積極的に対応していく方針です。
なお、当社グループでは、一般旅客自動車運送事業を中心に日々の収入金があることから、日常の流動性資金は十分な水準を確保しており、これらの資金をキャッシュ・マネジメント・システムを通じて集中管理することで、グループ内資金の有効活用と有利子負債の圧縮に努めております。また、一時的な資金不足に備え、主要取引銀行との当座貸越契約及びコミットメントライン契約を締結することにより、機動的な資金調達を可能にしております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。作成にあたっては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。これらの見積りについては過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性により異なる場合があります。特に以下の事項は、経営者の会計上の見積りの判断が経営成績等に重要な影響を及ぼすと考えております。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響等による不確実性が大きく、将来事業計画等の見込数値に反映させることが困難な要素もありますが、期末時点で入手可能な情報をもとに検証等を行っております。
イ.固定資産の減損
当社グループは、運輸セグメント及び不動産セグメントを中心に多くの固定資産を保有しております。これらの固定資産の回収可能額については、将来キャッシュ・フロー、割引率、正味売却価額等の前提条件に基づき算出しており、事業計画や市場環境の変化により前提条件が変更された場合には、損失が発生する可能性があります。
ロ.退職給付債務及び費用
当社グループは、退職給付債務及び費用について、数理計算上で設定される諸条件に基づいて算出しております。これらの前提条件には、割引率、退職率、死亡率及び長期期待運用収益率等が含まれます。実際の結果が前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合、退職給付債務及び費用に影響する可能性があります。
ハ.繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産の回収可能性の判断に際し、将来の課税所得やタックスプランニングを合理的に見積っております。将来課税所得の見積り額やタックスプランニングが変更された場合には、繰延税金資産が増額または減額される可能性があります。
(注)「第2 事業の状況」に記載の金額には消費税等を含んでおりません。