四半期報告書-第36期第3四半期(令和3年10月1日-令和3年12月31日)
当第3四半期連結累計期間における経営者の視点による当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」)の状況に関する認識および分析・検討内容は次の通りです。文中の将来に関する事項は、当第3四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものです。
(1) 連結経営成績の状況
a.事業全体およびセグメント情報に記載された区分ごとの状況
(a) 事業全体の状況
ⅰ.経営環境と当社グループの取り組み
当社グループを取り巻く事業環境は、デジタル技術の進展と昨年から続く新型コロナウイルス感染症拡大により、かつてない大きな変革期を迎えています。世界および日本経済の景況感は、依然として非常に不透明かつ不安定な状況が継続していますが、その一方で、テレワーク、オンラインショッピング、非接触型の決済方法など新しい生活様式への移行が半ば強制的に進み、社会を支えるための広範なデジタル技術の活用が急務となっています。加えて、気候変動リスクやサイバーセキュリティリスクなどの重大な脅威が改めて注目され、企業はそのサステナビリティを高めるために、先んじて様々な対応策を講じることが必要となっています。このような環境下において、5G(第5世代移動通信システム)の本格的な普及とAI(注1)などのデジタル技術の発展は、あらゆるモノがインターネットにつながることを可能とし、それによって得られる膨大なデータとその分析を通じリスクを予防し、日常生活や企業活動を最適化することで様々な社会課題を解決するものと期待されています。
当社グループは、「情報革命で人々を幸せに」という経営理念の下、世界の人々が最も必要とするサービスやテクノロジーを提供する企業グループを目指し、通信事業を基盤に、情報・テクノロジー領域において様々な事業に取り組み、企業価値の最大化を図ってきました。また、5Gなどの社会インフラを提供する当社グループは、本業を通じて様々な社会課題の解決に貢献すべく、「すべてのモノ、情報、心がつながる世の中を」というコンセプトのもと、国連の定める「SDGs(持続可能な開発目標)」の実現のために当社グループが取り組むべき6つのマテリアリティ(重要課題)(注2)を特定しています。
これらの課題解決に取り組むため、当社は2021年5月に、国際社会がSDGsの達成を目指す2030年までに、事業活動で使用する電力など(注3)による温室効果ガスの排出量を実質ゼロにする「カーボンニュートラル2030宣言」を発表しました。同年6月には、同宣言で掲げた目標が、国際的気候変動イニシアチブのSBTi(Science Based Targets initiative)(注4)によって科学的根拠に基づいた「SBT(Science Based Targets)」に認定されました。また、同年11月には、世界の代表的なESG投資の株価指数である「Dow Jones Sustainability Index」のアジア・太平洋地域の企業で構成される「Dow Jones Sustainability Asia Pacific Index」の構成銘柄に初めて選定されました。
さらに、当社は2021年11月に、成層圏から広域エリアに安定した通信ネットワークを提供する成層圏通信プラットフォーム(以下「HAPS」)事業に資金使途を限定したサステナビリティボンド(注5)(無担保普通社債)を、2021年度中に初めて発行することを決定しました。調達した資金は、HAPSに関わる設備投資や研究開発、事業運営などに充当する予定です。なお、本サステナビリティボンドの発行にあたり、当社は国際資本市場協会(ICMA)が定めるガイドラインに基づき、調達資金の使途、プロジェクトの評価と選定プロセス、調達資金の管理およびレポーティングに関する方針を定めたサステナビリティボンド・フレームワーク(注6)を策定しました。
当社グループは、2017年度より、持続的な成長を達成するために「Beyond Carrier」戦略を推進しています。「Beyond Carrier」戦略は、通信事業をさらに成長させることに加えて、従来の通信キャリアという枠組みを超え、ヤフー・LINEおよび新領域を加えた3つの領域を伸ばしていくことで収益基盤を強化していくものです。この戦略を推進することで、当社は、スマートフォンユーザー基盤に加え、日本最大級のポータルサイト「Yahoo! JAPAN」やコミュニケーションサービス「LINE」、キャッシュレス決済サービス「PayPay」など日本最大級のユーザー基盤を有する通信・IT企業グループとなりました。
「Beyond Carrier」戦略は、2021年度より第2フェーズに移行し、これまで培った顧客接点を強みに、当社のもつ強力なプラットフォーム群を先端テクノロジーによりつなぎ合わせ、新たな価値を創造していきます。当社グループは、「Beyond Carrier」成長戦略と弛まぬ構造改革を同時に実行していくことにより、2022年度に営業利益1兆円を達成することを目指します。
<通信>国内の通信業界においては、競争促進政策の強化や異業種からの新規参入などによって経営環境が大きく変化し、消費者もより低廉で多様な料金やサービスを求める動きが高まっています。当社グループは、異なる特長をもつ複数のブランドにより、多様化するお客さまのニーズに対応するマルチブランド戦略を推進しています。最新のスマートフォン・携帯端末や大容量データプランを求めるお客さまに高付加価値サービス等を提供する「SoftBank」ブランド、月々の通信料を抑えることを重視するお客さまにスマートフォン向けサービス等を提供する「Y!mobile」ブランド、生活シーンの変化などによりオンラインで完結するサービスへのニーズが高まったことに対応したオンライン専用の「LINEMO」ブランド等を提供しています。
2021年10月には、「SoftBank」ブランドの機種をお得に購入できるプログラムをリニューアルした「トクするサポート+(2021年9月24日以降加入者向け)」(注7)の提供を開始し、機種を買い替えなくても同特典を利用可能としました。また、同月には「SoftBank」ブランド、「Y!mobile」ブランドで過去に提供していた契約期間がある料金プランにおいて、2022年2月以降は契約更新月以外の解約時に生じる契約解除料を免除することを発表しました。
2021年11月からは、LINE MUSIC㈱とともに、「SoftBank」ブランド、「Y!mobile」ブランド、「LINEMO」ブランドをご利用のお客さまへの「LINE MUSIC」(注8)の6カ月間無料提供を開始しました。同時に「ソフトバンクプレミアム」の特典に新たな「LINEサービス特典」を加え、「LINE MUSIC」の6カ月無料の期間が終了した7カ月目以降は、月額料金(税抜)の20%相当のPayPayボーナスを付与します。当社は、今後もLINEグループとのシナジーを推進するために「LINEサービス特典」を拡充していきます。
当第3四半期連結累計期間においては、新料金プランを巡る競合他社との競争が激化する中、特に「Y!mobile」ブランドや「SoftBank」ブランドの「スマホデビュープラン」が好調に推移し、当第3四半期連結会計期間末のスマートフォン契約数は、前期末比で97万件増加しました。ブロードバンドサービスにおいても家庭向け高速インターネット接続サービスである「SoftBank 光」の契約数が順調に伸びており、この「SoftBank 光」契約数は前期末比で30万件増加しました。
法人向けビジネスにおいては、テクノロジーやビジネス環境の激しい変化に対応し競争優位を確保するため、企業および産業のデジタル化を推進しており、コロナ禍においてこの動きはむしろ加速しています。
このような環境下において、2021年11月に、当社とロボット・テクノロジー関連の企業コンソーシアムである一般社団法人i-RooBO Network Forum(以下「iRooBO」)は、製造業のデジタルトランスフォーメーション(以下「DX」)(注9)の支援を目的に、5GやIoTを活用して生産設備などのデータ収集・連携ができる実証環境を、大阪市の複合商業施設ATC(アジア太平洋トレードセンター)内に構築しました。この環境では、iRooBOが設置しているデモンストレーション用の生産設備等を当社の5Gと閉域網でクラウドに接続してデータを伝送できるシステムを構築しており、工場で一般的に設置されている設備や装置を使ったデータの蓄積・可視化などの検証が行えます。今後当社は、製造業の様々なユースケースに対応した実証実験ができる環境を整備し、製造業向けのサービスの開発・検証を行っていきます。
5G
当社グループは、2020年3月にノンスタンドアローン方式(注10)の5Gの商用サービス(以下「5G NSA」)を開始しましたが、加えて2021年10月よりスタンドアローン方式(注10)による5Gの商用サービス(以下「5G SA」)の提供を国内で初めて(注11)開始しました。この5G SAにより、5G NSAの超高速・大容量通信に加え、超低遅延、多数同時接続の通信が実現します。当社グループは、様々な領域の事業会社や5G関連パートナー、外部有識者と連携し設立した「ソフトバンク5Gコンソーシアム」の取り組みを通して、次世代社会の先進医療や自動運転などを5G SAならではの高品質な通信サービスで支え、産業の発展に貢献していきます。
海上での次世代高速衛星通信サービスの活用
2021年10月より、当社、㈱商船三井および㈱e5ラボは、当社と協業を進めるOneWeb Ltd.が提供する次世代高速衛星通信サービスの海上船舶での活用に向けて、共同検討を開始しました。
当社、㈱商船三井および㈱e5ラボの3社は、通信環境が陸上と比較して著しく劣る海上でOneWeb Ltd.の次世代高速衛星通信サービスを活用することにより、船舶におけるブロードバンド通信の導入と安心・安全かつ効率的な海運のデジタル化を推進していきます。今後、この3社が持つ様々な技術的知見を生かすとともに、衛星や成層圏プラットフォームといったNTN(Non-Terrestrial Network:非地上系ネットワーク)ソリューションを活用し、海運業界の持続的な発展に取り組んでいきます。
<ヤフー・LINEの成長>当社は、上記のマルチブランド戦略および新たなインフラである5Gの取り組みを通じ通信事業を成長させながら、通信事業者として保有する顧客基盤などの資産を活用したOTT(注12)の領域への事業展開を推進しています。当社の子会社であるZホールディングス㈱は、2021年3月のLINE㈱との経営統合により、日本最大規模のインターネットサービス企業グループとなり、当社グループの収益源の多様化に寄与しています。今後もZホールディングス㈱との協働を深め、シナジーの最大化を図ります。
2021年10月より、ヤフー㈱が提供する「Yahoo!広告 ディスプレイ広告(運用型)(以下、YDA(運用型))」は、LINE㈱が提供する運用型広告プラットフォーム「LINE広告」の「LINE NEWS」面に配信する取り組みを開始しました。これにより「YDA(運用型)」をご利用の広告主は、「LINE広告」の「LINE NEWS」面にも配信可能となり、月間アクティブユーザー約7,700万人以上(注13)を誇る「LINE NEWS」のユーザーに対して製品やサービス、キャンペーンなどを訴求できます。
また、LINE㈱およびヤフー㈱は、LINE㈱が提供する「LINE」を通じて友だちに様々なプレゼントを贈ることができるサービス「LINEギフト」と、ヤフー㈱が運営する「Yahoo!ショッピング」および「PayPayモール」において、商品および在庫連携を開始しました。これにより「Yahoo!ショッピング」および「PayPayモール」に出店するストアは、「Yahoo!ショッピング」上での出品設定をすることで、「LINEギフト」上での商品、在庫の登録が可能となります(注14)。このように、LINE㈱、ヤフー㈱両社のeコマースサービスにおける連携強化によって、より多くのユーザーの利便性向上を目指します。
さらに、ヤフー㈱の子会社であるPayPayカード㈱は、2021年10月1日にワイジェイカード㈱から社名を変更し、新たにPayPayカード㈱として営業を開始しました。2021年12月よりPayPayカード㈱では、「PayPay」で利用できるPayPayボーナスが貯まるお得なクレジットカード「PayPayカード」の募集を開始し、新規入会特典としてPayPayボーナスがもらえる企画やPayPayカードでの決済時にPayPayボーナスが上乗せでもらえるキャンペーンをあわせて実施しています。
<非通信の拡大>非通信の拡大の取り組みとしては、ソフトバンクグループの投資先をはじめとする先端技術を保有する企業や、ソリューションの提供を行う企業との連携に取り組んでいます。具体的には、パートナーである各企業と合弁会社を設立し、非通信の拡大を推進しています。なお、これらの合弁会社の多くは持分法適用会社であるため、当社の業績には持分法による投資損益として寄与します。
PayPay㈱
2021年12月末での「PayPay」の累計登録者数は、「超PayPay祭」などのキャンペーン効果もあり4,455万人となり、加盟店数は355万カ所を超えました。当第3四半期連結累計期間における決済回数は前年同期比約1.8倍となる26.3億回を超え、決済取扱高は前年同期比約1.7倍となる3.9兆円となり、いずれも順調に増加しました。また、当社の持分法適用会社であるPayPay㈱の当第3四半期連結会計期間における売上高は、決済取扱高の順調な拡大と加盟店(年商10億円以下)向けの決済システム利用料の有料化に伴い、前年同期比約2.7倍となる207億円となり、大幅に増加しました。
PayPay㈱は、加盟店(年商10億円以下)における決済システム利用料を、サービス開始当初から2021年9月末まで無料で提供していましたが、2021年10月1日以降、ユーザーが「PayPay」を利用して決済を行った取引金額の1.60%(税別)からの料率とし、引き続き加盟店が低コストで「PayPay」をご利用いただけるようキャッシュレス決済業界最安水準(注15)に設定しました。なお、この決済システム利用料は、「PayPayクーポン」の発行など販売活動のデジタル化などをサポートする加盟店向けのサービス「PayPayマイストア ライトプラン」への契約状況に応じて変動します(注16)。あわせて、最大6カ月間「PayPay」で決済された決済額の3%を後日現金で振り込む「3%振り込みますキャンペーン」や、「PayPayマイストア ライトプラン」の加入を促進する施策として、その月額利用料の最大2カ月分が無料になるトライアルキャンペーンも実施し、加盟店との関係強化を図っています。
また、2021年12月より、当社の子会社であるZホールディングス㈱、Zフィナンシャル㈱およびPayPay保険サービス㈱とPayPay㈱は、「PayPay」のアプリ内から「PayPayほけん」に簡単に加入できる取り組みを開始しました。「PayPay」から加入できる保険商品は、半日単位から手頃な保険料で簡単に加入できるとともに「PayPay残高」で支払いができ、保険料の支払額に対してPayPayボーナスが付与されます。これからも、PayPay保険サービス㈱は、高品質な保険商品と使いやすいサービスを提供していきます。
最先端の映像技術を活用した「バーチャル広告サービス」導入
2021年11月より、公益社団法人ジャパン・プロフェッショナル・バスケットボールリーグが開催する「B.LEAGUE 2021-22シーズン」の一部の試合のインターネット中継に、最先端の映像技術を駆使した当社の「バーチャル広告サービス」が導入され、運用を開始しました。
「バーチャル広告サービス」は、スポーツの試合などのインターネット中継の映像に、デジタル広告を挿入して動画配信サービス事業者へ配信し、スマートフォンなどで視聴するユーザーに広告を表示するサービスです。広告が選手やボールに重ならないように映像処理を施すことで、中継映像の視聴体験を損なわない広告が実現し、数分間ごとに広告を入れ替えるなどの柔軟な運用が可能となりました。
当社は、引き続き他のスポーツの試合中継やスポーツ以外の分野での「バーチャル広告サービス」の利用促進に向けて、CG(コンピューターグラフィックス)の合成技術を活用したより高度でクリエーティブな広告表現や、動画配信サービスの配信先エリアや視聴者の属性に合わせた最適な広告掲出を実現し、サービスの拡充に取り組んでいきます。
(注1) AIとは、Artificial Intelligenceの略称で、人工知能のことです。
(注2) SDGsとマテリアリティ(重要課題)の詳細については、当社ホームページをご参照ください。
https://www.softbank.jp/corp/sustainability/materiality/
(注3) 電力の他、事業で使用する重油やガスなどの使用に伴う排出を含みます。
(注4) SBTi(Science Based Targets initiative)は、国連グローバル・コンパクト、CDP(旧カーボン・ディスクロージャー・プロジェクト)、WRI(世界資源研究所)およびWWF(世界自然保護基金)が共同で設立した国際的な気候変動イニシアチブで、世界の各企業・団体の排出削減目標が、パリ協定における「世界の気温上昇を産業革命前より2度を十分に下回る水準に抑え、また1.5度に抑える努力を追求すること」という目標に準拠しているかどうかを審査し、認定する機関です。
(注5) サステナビリティボンドとは、環境および社会課題の解決に資するプロジェクトに資金使途を限定した債券のことです。なお、当社初のサステナビリティボンドとして、2022年1月27日に無担保社債を300億円発行しました。
(注6) サステナビリティボンド・フレームワークは、独立した外部機関である㈱日本格付研究所から、グリーンボンド原則、サステナビリティボンドガイドラインなどの各種原則等との適合性に関するセカンド・パーティ・オピニオンを取得しています。
(注7) 「トクするサポート+(2021年9月24日以降加入者向け)」は、2021年11月17日から「新トクするサポート」に名称を変更しています。
(注8) 「LINE MUSIC」は、LINE MUSIC㈱が提供する音楽ストリーミングサービスです。
(注9) デジタルトランスフォーメーション(DX)とは、企業が、データとデジタル技術を活用して、組織、プロセス、業務等を変革していくことです。
(注10) ノンスタンドアローン方式とは、従来の4Gのコア設備を流用し5Gの基地局と組み合わせたシステム構成による5Gサービスです。スタンドアローン方式とは、新たな5G専用のコア設備と5Gの基地局を組み合わせた最先端の技術を用いた5Gサービスです。
(注11) 2021年10月19日時点の当社調べの情報です。
(注12) OTTとは、Over The Topの略称で、インターネットにおいて、音声、動画コンテンツなどを提供するサービスや通信事業者以外の企業のことです。
(注13) 2021年8月時点の「LINE」アプリ内のニュースページ(ニュースタブなど)および「LINE NEWS」アプリ、「LINE NEWS」WEBページにおける月間ユニークブラウザー数の合計です。
(注14) LINEギフトの出品規定により、一部対象外となる商品があります。
(注15) クレジットカード会社の手数料は、一般社団法人キャッシュレス推進協議会にて公表された主要31事業者の標準手数料率(2020年7月1日現在)を参考にして比較しています。スマートフォン決済会社の手数料は、各社ホームページ(2021年8月2日現在)を参考にして比較しています。(いずれもPayPay㈱調べ)
(注16) 決済システム利用料は、「PayPayマイストア ライトプラン」に加入の場合は1.60%(税別)、未加入の場合は1.98%(税別)になります。なお、「PayPayマイストア ライトプラン」の月額利用料は、1店舗当たり1,980円(税別)です。
ⅱ.連結経営成績の概況
(注) 調整後EBITDAの算定方法は「(4) <財務指標に関する説明>IFRSに基づかない指標」をご参照ください。
また、当第3四半期連結累計期間より、調整後EBITDAの定義を見直し、株式報酬費用を加味することにしました。これに伴い、前年同期の数値を修正再表示しています。
当第3四半期連結累計期間の連結経営成績の概況は、以下の通りです。
(ⅰ) 売上高
当第3四半期連結累計期間の売上高は、前年同期比3,668億円(9.6%)増の41,738億円となりました。ヤフー・LINE事業はLINE㈱の子会社化に伴う増加などにより2,863億円、コンシューマ事業は物販等売上の増加などにより641億円、法人事業はデジタル化に伴うソリューション需要の増加などにより212億円、それぞれ増収となりました。一方で、流通事業は、サブスクリプションサービスが堅調に増加しているものの、前年同期における行政の大型プロジェクト向けの売上高が剥落したことにより181億円の減収となりました。
(ⅱ) 営業利益
当第3四半期連結累計期間の営業利益は、前年同期比204億円(2.4%)減の8,212億円となりました。LINE㈱の子会社化に伴う増加を含めヤフー・LINE事業では343億円、法人事業では121億円の増益となりました。一方、コンシューマ事業では「SoftBank」ブランドから「Y!mobile」ブランド・「LINEMO」ブランドへの移行や新料金プラン導入の影響、前年同期において一過性の増収要因として半額サポートに係る契約負債の取り崩し110億円があったことなどにより564億円、流通事業では13億円の減益となりました。
(ⅲ) 純利益
当第3四半期連結累計期間の純利益は、前年同期比81億円(1.7%)減の4,774億円となりました。これは、投資有価証券の評価益の計上などにより金融収益が183億円増加したことや、前年同期に認識していた投資有価証券の評価損が減少したことなどにより金融費用が113億円減少した一方で、営業利益が減少したことや持分法による投資損失が171億円増加したこと、㈱出前館株式の減損処理を主因とする持分法による投資の減損損失が129億円増加したことによるものです。
(ⅳ) 親会社の所有者に帰属する純利益
当第3四半期連結累計期間の親会社の所有者に帰属する純利益は、前年同期比129億円(3.0%)減の4,208億円となりました。
(ⅴ) 調整後EBITDA
当第3四半期連結累計期間の調整後EBITDAは、前年同期比14億円(0.1%)増の13,846億円となりました。これは主として、営業利益が減少した一方で、Zホールディングス㈱とLINE㈱との経営統合に伴い減価償却費及び償却費が増加し、また、同統合に関連してZホールディングス㈱が発行したストック・オプションに関する株式報酬費用が増加したことによるものです。当社グループは、非現金取引の影響を除いた調整後EBITDAを、当社グループの業績を評価するために有用かつ必要な指標であると考えています。
ⅲ.主要事業データ
モバイルサービス
コンシューマ事業と法人事業において営んでいるモバイル契約の合計です。モバイルサービスの各事業データには、「SoftBank」ブランド、「Y!mobile」ブランド、「LINEモバイル」ブランド、「LINEMO」ブランドが含まれます。
(単位:千件)
(単位:千件)
(注) 主要回線の契約数に、2017年7月よりサービス開始した「おうちのでんわ」の契約数を含めて開示しています。
ARPUおよび解約率は、同サービスを除いて算出・開示しています。
ブロードバンドサービス
コンシューマ事業において提供している、家庭向けの高速インターネット接続サービスです。
(単位:千件)
<主要事業データの定義および算出方法>モバイルサービス
主要回線:スマートフォン、従来型携帯電話、タブレット、モバイルデータ通信端末、「おうちのでんわ」など
* 「LINEモバイル」は、2021年3月31日をもって、新規受付を終了しました。
* 「スマホファミリー割」適用のスマートフォンおよび「データカードにねん得割」適用のモバイルデータ通信端末は「通信モジュール等」に含まれます。
通信モジュール等:通信モジュール、みまもりケータイ、プリペイド式携帯電話など
* PHS回線を利用した通信モジュールは、「PHS」に含まれます。
解約率:月間平均解約率(小数点第3位を四捨五入して開示)
(算出方法)
解約率=解約数÷稼働契約数
* 解約数:当該期間における解約総数。携帯電話番号ポータビリティー(MNP)制度を利用して「SoftBank」、「Y!mobile」、「LINEモバイル」、「LINEMO」の間で乗り換えが行われ
る際の解約は含まれません。
* 解約率(スマートフォン):主要回線のうち、スマートフォンの解約率です。
ARPU(Average Revenue Per User):1契約当たりの月間平均収入(10円未満を四捨五入して開示)
(算出方法)
総合ARPU=(データ関連収入 + 基本料・音声関連収入 + 端末保証サービス収入、コンテンツ関連収入、広告収入など)÷ 稼働契約数
* データ関連収入:パケット通信料・定額料、インターネット接続基本料など
* 基本料・音声関連収入:基本使用料、通話料、着信料収入など
* 稼働契約数:当該期間の各月稼働契約数 ((月初累計契約数 + 月末累計契約数) ÷ 2)の合計値
割引ARPU=月月割ARPU+固定セット割ARPU(「おうち割 光セット」、「光おトク割」など)
* ポイント等や「半額サポート」に係る通信サービス売上控除額は、ARPUの算定には含まれません。
* 「半額サポート」とは、対象スマートフォンを48カ月の分割払い(48回割賦)で購入し、25カ月目以降に利用端末と引き換えに指定の端末に機種変更すると、その時点で残っている分割支払金の支払いが不要となるプログラムです。なお、「半額サポート」は2019年9月12日をもって、新規受付を終了しました。
ブロードバンドサービス
「SoftBank 光」:東日本電信電話㈱(以下「NTT東日本」)および西日本電信電話㈱(以下「NTT西日本」)の光アクセス回線の卸売りを利用した光回線サービスとISP(Internet Service Provider)サービスを統合したサービス
(累計契約数) NTT東日本およびNTT西日本の局舎において光回線の接続工事が完了している回線数です。「SoftBank Air」契約数を含みます。
「Yahoo! BB 光 with フレッツ」:NTT東日本およびNTT西日本の光アクセス回線「フレッツ光シリーズ」とセットで提供するISPサービス
(累計契約数) NTT東日本およびNTT西日本の局舎において光回線の接続工事が完了し、サービスを提供しているユーザー数です。
「Yahoo! BB ADSL」:ADSL回線サービスとISPサービスを統合したサービス
(累計契約数) NTT東日本およびNTT西日本の局舎において、ADSL回線の接続工事が完了している回線数です。
なお、「ⅲ.主要事業データ」の「増減」の算定に際し、四捨五入前の数値をもとに算定しているため、「ⅲ.主要事業データ」記載の四捨五入後の数値の増減とは一致しないことがあります。
(b) セグメント情報に記載された区分ごとの状況
ⅰ.コンシューマ事業
<事業概要>コンシューマ事業では、主として国内の個人のお客さまに対し、モバイルサービス、ブロードバンドサービスおよび「おうちでんき」などの電力サービスを提供しています。また、携帯端末メーカーから携帯端末を仕入れ、ソフトバンクショップ等を運営する代理店または個人のお客さまに対して販売しています。
<業績全般>
売上高の内訳
コンシューマ事業の売上高は、前年同期比641億円(3.1%)増の21,084億円となりました。そのうち、サービス売上は前年同期比1億円(0.0%)減少し16,397億円となり、物販等売上は前年同期比642億円(15.9%)増加し4,687億円となりました。
サービス売上のうち、モバイルは前年同期比548億円(4.3%)減少しました。スマートフォン契約数が「Y!mobile」ブランドを中心に伸びた一方で、通信料の値下げによる平均単価の減少や前年同期における一過性の増収要因として半額サポートに係る契約負債の取り崩し110億円があったことなどによるものです。通信料の値下げによる平均単価の減少は、主に「SoftBank」ブランドから「Y!mobile」ブランド・「LINEMO」ブランドへの移行が増加したことおよび「SoftBank」ブランド・「Y!mobile」ブランドにおける新料金プラン導入の影響によるものです。
ブロードバンドは前年同期比73億円(2.4%)増加しました。これは、光回線サービス「SoftBank 光」契約数の増加によるものです。また、でんきは、前年同期比475億円(62.3%)増加しました。これは卸電力市場での販売量の増加により売上が増加したことに加え、「おうちでんき」契約数の増加によるものです。
物販等売上の増加は、主として、高価格端末の構成比が上昇したことに伴い端末の販売単価が増加したこと、および前第1四半期連結累計期間において新型コロナウイルス感染症拡大の影響により落ち込んでいた端末販売が当期は回復したことによるものです。
営業費用(売上原価と販売費及び一般管理費)およびその他の営業損益(その他の営業収益とその他の営業費用)の合計は15,897億円となり、前年同期比で1,204億円(8.2%)増加しました。これは主として、上述の高価格端末の構成比上昇による単価の増加に伴い商品原価が増加したこと、「おうちでんき」サービスに係る仕入原価が増加したこと、端末販売の増加に伴い販売関連費用が増加したことおよび「SoftBank 光」の契約数増加による通信設備使用料の増加などによるものです。
上記の結果、セグメント利益は、前年同期比564億円(9.8%)減の5,187億円となりました。
ⅱ.法人事業
<事業概要>法人事業では、法人のお客さまに対し、モバイル回線提供や携帯端末レンタルなどのモバイルサービス、固定電話やデータ通信などの固定通信サービス、データセンター、クラウド、セキュリティ、グローバル、AI、IoT、デジタルマーケティング等のソリューション等サービスなど、多様な法人向けソリューションを提供しています。
<業績全般>
売上高の内訳
法人事業の売上高は、前年同期比212億円(4.2%)増の5,289億円となりました。そのうち、モバイルは前年同期比60億円(2.7%)増の2,331億円、固定は前年同期比16億円(1.1%)減の1,404億円、ソリューション等は前年同期比167億円(12.1%)増の1,555億円となりました。
モバイル売上の増加は、主として、テレワークなどによる需要の高まりに伴いスマートフォン契約数が増加したことによるものです。
固定売上の減少は、主として、電話サービスの契約数の減少によるものです。
ソリューション等売上の増加は、新型コロナウイルス感染症拡大を契機とした企業のデジタル化需要をとらえ、クラウドサービス、デジタルマーケティングの広告サービス、セキュリティソリューションの売上が増加したことなどによるものです。
営業費用(売上原価と販売費及び一般管理費)およびその他の営業損益(その他の営業収益とその他の営業費用)の合計は4,237億円となり、前年同期比で91億円(2.2%)増加しました。これは主として、上記ソリューション等の売上の増加に伴い原価が増加したことによるものです。
上記の結果、セグメント利益は、前年同期比121億円(13.0%)増の1,052億円となりました。
ⅲ.流通事業
<事業概要>流通事業は、変化する市場環境を迅速にとらえた最先端のプロダクトやサービスを提供しています。法人のお客さま向けには、クラウドサービス、AIを含めた先進テクノロジーを活用した商材を提供しています。個人のお客さま向けには、メーカーあるいはディストリビューターとして、ソフトウエアやモバイルアクセサリー、IoTプロダクト等、多岐にわたる商品の企画・提供を行っています。
<業績全般>
流通事業の売上高は、前年同期比181億円(4.8%)減の3,617億円となりました。これは主として、注力しているクラウド、SaaSなどのサブスクリプションサービスが堅調に伸びた一方で、前年同期における行政の大型プロジェクト向けの売上高が剥落したことによるものです。
営業費用(売上原価と販売費及び一般管理費)およびその他の営業損益(その他の営業収益とその他の営業費用)の合計は3,434億円となり、前年同期比で167億円(4.6%)減少しました。これは主として、上記売上高の減少に伴い商品原価が減少したことによるものです。
上記の結果、セグメント利益は、前年同期比13億円(6.8%)減の183億円となりました。
ⅳ.ヤフー・LINE事業
<事業概要>ヤフー・LINE事業は、メディア、コマース、決済金融を中心としたサービスを展開し、オンラインからオフラインまで一気通貫でサービスを提供しています。メディア領域においては、インターネット上や「LINE」での広告関連サービス、コマース領域においては「Yahoo!ショッピング」「PayPayモール」「ZOZOTOWN」などのeコマースサービスや「ヤフオク!」などのリユースサービス、戦略領域においては、メディア・コマースに次ぐ新たな収益の柱となるよう取り組んでいるFinTech(注)を中心とした決済、金融サービス等の提供を行っています。
なお、2021年3月にZホールディングス㈱とLINE㈱の経営統合が完了し、LINE㈱を子会社化したことに伴い、2021年6月30日に終了した3カ月間より報告セグメントの名称を「ヤフー」から「ヤフー・LINE」に変更しています。
(注) FinTechとは、金融(Finance)と技術(Technology)を組み合わせた造語で、金融サービスと情報通信技術を結び付けた様々な革新的なサービスのことを意味します。
<業績全般>
売上高の内訳
(注) Zホールディングス㈱は、2021年3月のLINE㈱との経営統合に伴い、当第3四半期連結累計期間において事業の管理区分を変更しました。これに伴い、売上高の内訳に「戦略」を追加するとともに、一部のサービスおよび子会社について内訳を変更しています。また、これに合わせて、前年同期の売上高の内訳を修正再表示しています。
ヤフー・LINE事業の売上高は、前年同期比2,863億円(32.8%)増の11,601億円となりました。そのうち、メディアは前年同期比2,169億円(87.2%)増の4,656億円、コマースは前年同期比464億円(8.4%)増の6,009億円、戦略は前年同期比198億円(31.5%)増の828億円、その他は前年同期比32億円(42.3%)増の107億円となりました。
メディア売上の増加は、主として、LINE㈱を子会社化したことに加え、広告の需要回復、プロダクト改善施策等によるものです。
コマース売上の増加は、主として、LINE㈱を子会社化したことに加え、ZOZOグループ(㈱ZOZOおよび子会社)やアスクルグループ(アスクル㈱および子会社)の売上が増加したことによるものです。
戦略売上の増加は、主として、LINE㈱を子会社化したことに加え、FinTech領域の売上が増加したことによるものです。
営業費用(売上原価と販売費及び一般管理費)およびその他の営業損益(その他の営業収益とその他の営業費用)の合計は9,836億円となり、前年同期比で2,520億円(34.4%)増加しました。これは主として、LINE㈱の子会社化に伴う費用の増加や、ヤフー㈱における販売促進費の増加によるものです。
上記の結果、セグメント利益は前年同期比343億円(24.1%)増の1,765億円となりました。
(2) 連結財政状態の状況
(注) 上記表内の2021年3月31日時点の数値は、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定に伴い遡及修正しています。詳細は「第4 経理の状況 1 要約四半期連結財務諸表 要約四半期連結財務諸表注記 5.企業結合 LINE㈱の取得およびLINEグループとZホールディングス㈱の経営統合」をご参照ください。
(資産)
当第3四半期連結会計期間末の資産合計は、前連結会計年度末から4,892億円(4.0%)増加し、126,969億円となりました。これは主として、ヤフー㈱の商標権取得などに伴う無形資産の増加1,537億円、投資有価証券の増加1,468億円、現金及び現金同等物の増加783億円があったことによるものです。現金及び現金同等物の増加は、LINE㈱(現Aホールディングス㈱)(注)株式の併合による単元未満株式買い取りに係る未払金の支払いにより減少した一方で、銀行事業の預金の増加や、コマーシャル・ペーパー発行により増加したことなどによるものです。
(負債)
当第3四半期連結会計期間末の負債合計は、前連結会計年度末から4,236億円(4.5%)増加し、98,942億円となりました。これは主として、有利子負債の増加4,758億円、銀行事業の預金の増加2,206億円があった一方で、営業債務及びその他の債務の減少1,718億円、法人所得税の中間納付により未払法人所得税の減少1,250億円があったことによるものです。有利子負債の増加は、主として、当社が1,800億円、Zホールディングス㈱が1,000億円の無担保社債をそれぞれ発行したことや、当社において事業資金を目的とした借入金2,000億円を調達したこと、子会社においてコマーシャル・ペーパーを発行したことによるものです。営業債務及びその他の債務の減少は、主として、LINE㈱(現Aホールディングス㈱)株式の併合による単元未満株式買い取りに係る未払金の支払いによるものです。
(資本)
当第3四半期連結会計期間末の資本合計は、前連結会計年度末から657億円(2.4%)増加し、28,028億円となりました。これは主として、当第3四半期連結累計期間の純利益の計上による増加4,774億円、剰余金の配当による減少4,379億円があったことによるものです。
(注) 汐留Zホールディングス合同会社との吸収合併における存続会社であるLINE㈱を指します。詳細は「第4 経理の状況 1 要約四半期連結財務諸表 要約四半期連結財務諸表注記 5.企業結合 LINE㈱の取得およびLINEグループとZホールディングス㈱の経営統合」をご参照ください。
(3) 連結キャッシュ・フローの状況
(注1) フリー・キャッシュ・フロー、割賦債権の流動化による影響、調整後フリー・キャッシュ・フローの算定方法は、「(4) <財務指標に関する説明>IFRSに基づかない指標」をご参照ください。
(注2) Aホールディングス㈱およびZホールディングスグループのフリー・キャッシュ・フロー、役員への貸付などを除き、Aホールディングス㈱およびZホールディングス㈱からの受取配当を含みます。
(注3) 設備投資(検収ベース、Zホールディングスグループ除く)には、Zホールディングスグループの設備投資、レンタル端末への投資額、他事業者との共用設備投資(他事業者負担額)およびIFRS第16号適用による影響は除きます。
a.営業活動によるキャッシュ・フロー
当第3四半期連結累計期間の営業活動によるキャッシュ・フローは、10,294億円の収入となりました。前年同期比では95億円収入が減少しており、これは主として、営業債権及びその他の債権の増加に伴う支出が減少したものの、銀行事業の預金に係る収入の減少と貸付に係る支出が増加したこと、また、前期においてZホールディングスグループ会社間の配当に係る法人所得税の還付額が当期においてはなかったことによるものです。
b.投資活動によるキャッシュ・フロー
当第3四半期連結累計期間の投資活動によるキャッシュ・フローは、8,676億円の支出となりました。前年同期比では3,287億円支出が増加しましたが、これは主として、ヤフー㈱が締結したライセンス契約に伴い商標権などを1,785億円で取得したことによる有形固定資産及び無形資産の取得による支出があったことや、LINE㈱(現Aホールディングス㈱)株式の併合による単元未満株式買い取り1,152億円などに伴う投資の取得による支出があったことによるものです。
c.財務活動によるキャッシュ・フロー
当第3四半期連結累計期間の財務活動によるキャッシュ・フローは、876億円の支出となりました。これは、当社が1,800億円およびZホールディングス㈱が1,000億円発行した無担保社債、当社における事業資金を目的とした借入金2,000億円の調達や子会社でのコマーシャル・ペーパーの発行などによる収入が17,394億円あった一方で、長期借入金の約定弁済や配当金支払などの支出が18,271億円あったことによるものです。
d.現金及び現金同等物の期末残高
a.~c.の結果、当第3四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は、前年同期比282億円減の16,632億円となりました。
e.調整後フリー・キャッシュ・フロー
当第3四半期連結累計期間の調整後フリー・キャッシュ・フローは、2,361億円の収入となりました。前年同期比では2,945億円減少しましたが、これは上記の通り、営業活動によるキャッシュ・フローの収入の減少、投資活動によるキャッシュ・フローの支出の増加、および割賦債権の流動化の影響によるものです。
f. 設備投資
当第3四半期連結累計期間の設備投資(検収ベース、Zホールディングスグループ含む)は、前年同期比275億円減の4,484億円となりました。これは主として、5G設備への投資およびLINE㈱を子会社化したことによる増加があった一方で、前年同期における竹芝新本社の新規賃貸借契約に伴う使用権資産増加の影響がなくなったことによるものです。
(4) <財務指標に関する説明>IFRSに基づかない指標
当社グループは、IFRSで定義されていないか、IFRSに基づき認識されない財務指標を使用しています。経営者は、当社グループの業績に対する理解を高め、現在の業績を評価する上での重要な指標として用いることを目的として、当該指標を使用しています。当該指標はIFRSでは定義されていないため、他社において当社グループとは異なる計算方法または異なる目的で用いられる可能性があります。そのため、比較可能性を担保する観点から、その有用性を制限しています。
a.調整後EBITDA
調整後EBITDAは、営業利益に「減価償却費及び償却費(固定資産除却損を含む)」、「株式報酬費用」および通常の事業活動では発生しない費用・収益である「その他の調整項目」を加減算したものです。「株式報酬費用」については、金額的重要性が増したため、2021年6月30日に終了した3カ月間より、調整後EBITDAの定義を見直し加算することにしました。「その他の調整項目」には、要約四半期連結損益計算書に記載されている「その他の営業収益」および「その他の営業費用」が含まれています。
当社グループは、非現金取引の影響を除いた業績評価のための指標として調整後EBITDAを使用しています。調整後EBITDAは、当社グループの業績をより適切に評価するために有用かつ必要な指標であると考えています。
営業利益と調整後EBITDAの調整は、以下の通りです。
(単位:億円)
(注1) 上表の「減価償却費及び償却費」には、「第4 経理の状況 1 要約四半期連結財務諸表 (4) 要約四半期連結キャッシュ・フロー計算書」に記載されている減価償却費及び償却費(2020年12月31日に終了した9カ月間5,188億円 2021年12月31日に終了した9カ月間5,427億円)に加えて、同計算書に記載されている固定資産除却損(2020年12月31日に終了した9カ月間203億円 2021年12月31日に終了した9カ月間97億円)が含まれています。
(注2) 2021年6月30日に終了した3カ月間より調整後EBITDAの定義を見直し、株式報酬費用を加味しています。これに伴い、2020年12月31日に終了した9カ月間の数値を修正しています。
b.営業利益マージンおよび調整後EBITDAマージン
営業利益マージンは営業利益を売上高で除して計算しています。調整後EBITDAマージンは上記a.の調整後EBITDAを売上高で除して計算しています。
当社グループは、以下の業績指標を使用しています。
(a) 営業利益マージン
当社グループは、営業利益に対する影響を管理する指標として営業利益マージンを使用しています。
(b) 調整後EBITDAマージン
調整後EBITDAは上記の営業利益から減価償却費及び償却費(固定資産除却損を含む)、株式報酬費用および「その他の調整項目」を加減算して算出されており、調整後EBITDAマージンは本業の経常的な収益性を理解するのに適した指標であると考えます。
当社グループは、上記指標が、当社グループの業績評価をより適切に行うために有用かつ必要な指標であると考えています。
営業利益マージンおよび調整後EBITDAマージンの算定方法は以下の通りです。
(単位:億円)
(注) 2021年6月30日に終了した3カ月間より調整後EBITDAの定義を見直し、株式報酬費用を加味しています。これに伴い、2020年12月31日に終了した9カ月間の数値を修正しています。
c.フリー・キャッシュ・フローおよび調整後フリー・キャッシュ・フロー
フリー・キャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローに投資活動によるキャッシュ・フローを加算して計算される指標です。
調整後フリー・キャッシュ・フローは、フリー・キャッシュ・フローから端末の割賦債権流動化による資金調達額を加算し、当該返済額を減算して計算される指標です。当社グループは、調整後フリー・キャッシュ・フローが、当社グループの実質的な資金創出能力を示し、債務返済能力や事業への追加投資能力の評価を行うために有用な指標であると考えています。
財務活動によるキャッシュ・フローには、割賦債権の流動化による資金調達額および返済額が含まれています。当社グループでは、割賦債権は営業活動の中で発生するものであることから、当該債権の流動化によるキャッシュ・フローを、営業活動によるキャッシュ・フローに加減算したものが、当社グループの経常的な資金創出能力をより適切に表すと考えています。したがって、割賦債権流動化の資金調達額および返済額をフリー・キャッシュ・フローの調整項目として加減算することにより、調整後フリー・キャッシュ・フローを計算しています。
フリー・キャッシュ・フローと調整後フリー・キャッシュ・フローの調整項目および調整額は以下の通りです。
(単位:億円)
(注1) 投資活動によるキャッシュ・フロー(設備支出)に関連するキャッシュ・フローは、要約四半期連結キャッシュ・フロー計算書に含まれる投資活動によるキャッシュ・フローの「有形固定資産及び無形資産の取得による支出」および「有形固定資産及び無形資産の売却による収入」の純額です。
(注2) 投資活動によるキャッシュ・フロー(設備支出以外)に関連するキャッシュ・フローは、要約四半期連結キャッシュ・フロー計算書に含まれる投資活動によるキャッシュ・フローの「投資の取得による支出」、「投資の売却または償還による収入」、「銀行事業の有価証券の取得による支出」、「銀行事業の有価証券の売却または償還による収入」、「子会社の支配獲得による収支(△は支出)」および「その他」の純額です。
(注3) 割賦債権流動化取引:調達額および割賦債権流動化取引:返済額に関連するキャッシュ・フローは、主として要約四半期連結キャッシュ・フロー計算書に含まれる財務活動によるキャッシュ・フローの「短期有利子負債の純増減額(△は減少額)」、「有利子負債の収入」および「有利子負債の支出」に含まれています。なお、割賦債権流動化取引のうち、短期間で調達および返済を行う取引については純額表示しています。
(5) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、新たに生じた経営方針、経営環境及び対処すべき課題等、有価証券報告書に記載した経営方針、経営環境及び対処すべき課題等についての重要な変更はありません。
(6) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は24,899百万円です。
LINE㈱との経営統合により、主にAIやFintech等の研究開発費が増加しています。
(1) 連結経営成績の状況
a.事業全体およびセグメント情報に記載された区分ごとの状況
(a) 事業全体の状況
ⅰ.経営環境と当社グループの取り組み
当社グループを取り巻く事業環境は、デジタル技術の進展と昨年から続く新型コロナウイルス感染症拡大により、かつてない大きな変革期を迎えています。世界および日本経済の景況感は、依然として非常に不透明かつ不安定な状況が継続していますが、その一方で、テレワーク、オンラインショッピング、非接触型の決済方法など新しい生活様式への移行が半ば強制的に進み、社会を支えるための広範なデジタル技術の活用が急務となっています。加えて、気候変動リスクやサイバーセキュリティリスクなどの重大な脅威が改めて注目され、企業はそのサステナビリティを高めるために、先んじて様々な対応策を講じることが必要となっています。このような環境下において、5G(第5世代移動通信システム)の本格的な普及とAI(注1)などのデジタル技術の発展は、あらゆるモノがインターネットにつながることを可能とし、それによって得られる膨大なデータとその分析を通じリスクを予防し、日常生活や企業活動を最適化することで様々な社会課題を解決するものと期待されています。
当社グループは、「情報革命で人々を幸せに」という経営理念の下、世界の人々が最も必要とするサービスやテクノロジーを提供する企業グループを目指し、通信事業を基盤に、情報・テクノロジー領域において様々な事業に取り組み、企業価値の最大化を図ってきました。また、5Gなどの社会インフラを提供する当社グループは、本業を通じて様々な社会課題の解決に貢献すべく、「すべてのモノ、情報、心がつながる世の中を」というコンセプトのもと、国連の定める「SDGs(持続可能な開発目標)」の実現のために当社グループが取り組むべき6つのマテリアリティ(重要課題)(注2)を特定しています。
これらの課題解決に取り組むため、当社は2021年5月に、国際社会がSDGsの達成を目指す2030年までに、事業活動で使用する電力など(注3)による温室効果ガスの排出量を実質ゼロにする「カーボンニュートラル2030宣言」を発表しました。同年6月には、同宣言で掲げた目標が、国際的気候変動イニシアチブのSBTi(Science Based Targets initiative)(注4)によって科学的根拠に基づいた「SBT(Science Based Targets)」に認定されました。また、同年11月には、世界の代表的なESG投資の株価指数である「Dow Jones Sustainability Index」のアジア・太平洋地域の企業で構成される「Dow Jones Sustainability Asia Pacific Index」の構成銘柄に初めて選定されました。
さらに、当社は2021年11月に、成層圏から広域エリアに安定した通信ネットワークを提供する成層圏通信プラットフォーム(以下「HAPS」)事業に資金使途を限定したサステナビリティボンド(注5)(無担保普通社債)を、2021年度中に初めて発行することを決定しました。調達した資金は、HAPSに関わる設備投資や研究開発、事業運営などに充当する予定です。なお、本サステナビリティボンドの発行にあたり、当社は国際資本市場協会(ICMA)が定めるガイドラインに基づき、調達資金の使途、プロジェクトの評価と選定プロセス、調達資金の管理およびレポーティングに関する方針を定めたサステナビリティボンド・フレームワーク(注6)を策定しました。
当社グループは、2017年度より、持続的な成長を達成するために「Beyond Carrier」戦略を推進しています。「Beyond Carrier」戦略は、通信事業をさらに成長させることに加えて、従来の通信キャリアという枠組みを超え、ヤフー・LINEおよび新領域を加えた3つの領域を伸ばしていくことで収益基盤を強化していくものです。この戦略を推進することで、当社は、スマートフォンユーザー基盤に加え、日本最大級のポータルサイト「Yahoo! JAPAN」やコミュニケーションサービス「LINE」、キャッシュレス決済サービス「PayPay」など日本最大級のユーザー基盤を有する通信・IT企業グループとなりました。
「Beyond Carrier」戦略は、2021年度より第2フェーズに移行し、これまで培った顧客接点を強みに、当社のもつ強力なプラットフォーム群を先端テクノロジーによりつなぎ合わせ、新たな価値を創造していきます。当社グループは、「Beyond Carrier」成長戦略と弛まぬ構造改革を同時に実行していくことにより、2022年度に営業利益1兆円を達成することを目指します。
<通信>国内の通信業界においては、競争促進政策の強化や異業種からの新規参入などによって経営環境が大きく変化し、消費者もより低廉で多様な料金やサービスを求める動きが高まっています。当社グループは、異なる特長をもつ複数のブランドにより、多様化するお客さまのニーズに対応するマルチブランド戦略を推進しています。最新のスマートフォン・携帯端末や大容量データプランを求めるお客さまに高付加価値サービス等を提供する「SoftBank」ブランド、月々の通信料を抑えることを重視するお客さまにスマートフォン向けサービス等を提供する「Y!mobile」ブランド、生活シーンの変化などによりオンラインで完結するサービスへのニーズが高まったことに対応したオンライン専用の「LINEMO」ブランド等を提供しています。
2021年10月には、「SoftBank」ブランドの機種をお得に購入できるプログラムをリニューアルした「トクするサポート+(2021年9月24日以降加入者向け)」(注7)の提供を開始し、機種を買い替えなくても同特典を利用可能としました。また、同月には「SoftBank」ブランド、「Y!mobile」ブランドで過去に提供していた契約期間がある料金プランにおいて、2022年2月以降は契約更新月以外の解約時に生じる契約解除料を免除することを発表しました。
2021年11月からは、LINE MUSIC㈱とともに、「SoftBank」ブランド、「Y!mobile」ブランド、「LINEMO」ブランドをご利用のお客さまへの「LINE MUSIC」(注8)の6カ月間無料提供を開始しました。同時に「ソフトバンクプレミアム」の特典に新たな「LINEサービス特典」を加え、「LINE MUSIC」の6カ月無料の期間が終了した7カ月目以降は、月額料金(税抜)の20%相当のPayPayボーナスを付与します。当社は、今後もLINEグループとのシナジーを推進するために「LINEサービス特典」を拡充していきます。
当第3四半期連結累計期間においては、新料金プランを巡る競合他社との競争が激化する中、特に「Y!mobile」ブランドや「SoftBank」ブランドの「スマホデビュープラン」が好調に推移し、当第3四半期連結会計期間末のスマートフォン契約数は、前期末比で97万件増加しました。ブロードバンドサービスにおいても家庭向け高速インターネット接続サービスである「SoftBank 光」の契約数が順調に伸びており、この「SoftBank 光」契約数は前期末比で30万件増加しました。
法人向けビジネスにおいては、テクノロジーやビジネス環境の激しい変化に対応し競争優位を確保するため、企業および産業のデジタル化を推進しており、コロナ禍においてこの動きはむしろ加速しています。
このような環境下において、2021年11月に、当社とロボット・テクノロジー関連の企業コンソーシアムである一般社団法人i-RooBO Network Forum(以下「iRooBO」)は、製造業のデジタルトランスフォーメーション(以下「DX」)(注9)の支援を目的に、5GやIoTを活用して生産設備などのデータ収集・連携ができる実証環境を、大阪市の複合商業施設ATC(アジア太平洋トレードセンター)内に構築しました。この環境では、iRooBOが設置しているデモンストレーション用の生産設備等を当社の5Gと閉域網でクラウドに接続してデータを伝送できるシステムを構築しており、工場で一般的に設置されている設備や装置を使ったデータの蓄積・可視化などの検証が行えます。今後当社は、製造業の様々なユースケースに対応した実証実験ができる環境を整備し、製造業向けのサービスの開発・検証を行っていきます。
5G
当社グループは、2020年3月にノンスタンドアローン方式(注10)の5Gの商用サービス(以下「5G NSA」)を開始しましたが、加えて2021年10月よりスタンドアローン方式(注10)による5Gの商用サービス(以下「5G SA」)の提供を国内で初めて(注11)開始しました。この5G SAにより、5G NSAの超高速・大容量通信に加え、超低遅延、多数同時接続の通信が実現します。当社グループは、様々な領域の事業会社や5G関連パートナー、外部有識者と連携し設立した「ソフトバンク5Gコンソーシアム」の取り組みを通して、次世代社会の先進医療や自動運転などを5G SAならではの高品質な通信サービスで支え、産業の発展に貢献していきます。
海上での次世代高速衛星通信サービスの活用
2021年10月より、当社、㈱商船三井および㈱e5ラボは、当社と協業を進めるOneWeb Ltd.が提供する次世代高速衛星通信サービスの海上船舶での活用に向けて、共同検討を開始しました。
当社、㈱商船三井および㈱e5ラボの3社は、通信環境が陸上と比較して著しく劣る海上でOneWeb Ltd.の次世代高速衛星通信サービスを活用することにより、船舶におけるブロードバンド通信の導入と安心・安全かつ効率的な海運のデジタル化を推進していきます。今後、この3社が持つ様々な技術的知見を生かすとともに、衛星や成層圏プラットフォームといったNTN(Non-Terrestrial Network:非地上系ネットワーク)ソリューションを活用し、海運業界の持続的な発展に取り組んでいきます。
<ヤフー・LINEの成長>当社は、上記のマルチブランド戦略および新たなインフラである5Gの取り組みを通じ通信事業を成長させながら、通信事業者として保有する顧客基盤などの資産を活用したOTT(注12)の領域への事業展開を推進しています。当社の子会社であるZホールディングス㈱は、2021年3月のLINE㈱との経営統合により、日本最大規模のインターネットサービス企業グループとなり、当社グループの収益源の多様化に寄与しています。今後もZホールディングス㈱との協働を深め、シナジーの最大化を図ります。
2021年10月より、ヤフー㈱が提供する「Yahoo!広告 ディスプレイ広告(運用型)(以下、YDA(運用型))」は、LINE㈱が提供する運用型広告プラットフォーム「LINE広告」の「LINE NEWS」面に配信する取り組みを開始しました。これにより「YDA(運用型)」をご利用の広告主は、「LINE広告」の「LINE NEWS」面にも配信可能となり、月間アクティブユーザー約7,700万人以上(注13)を誇る「LINE NEWS」のユーザーに対して製品やサービス、キャンペーンなどを訴求できます。
また、LINE㈱およびヤフー㈱は、LINE㈱が提供する「LINE」を通じて友だちに様々なプレゼントを贈ることができるサービス「LINEギフト」と、ヤフー㈱が運営する「Yahoo!ショッピング」および「PayPayモール」において、商品および在庫連携を開始しました。これにより「Yahoo!ショッピング」および「PayPayモール」に出店するストアは、「Yahoo!ショッピング」上での出品設定をすることで、「LINEギフト」上での商品、在庫の登録が可能となります(注14)。このように、LINE㈱、ヤフー㈱両社のeコマースサービスにおける連携強化によって、より多くのユーザーの利便性向上を目指します。
さらに、ヤフー㈱の子会社であるPayPayカード㈱は、2021年10月1日にワイジェイカード㈱から社名を変更し、新たにPayPayカード㈱として営業を開始しました。2021年12月よりPayPayカード㈱では、「PayPay」で利用できるPayPayボーナスが貯まるお得なクレジットカード「PayPayカード」の募集を開始し、新規入会特典としてPayPayボーナスがもらえる企画やPayPayカードでの決済時にPayPayボーナスが上乗せでもらえるキャンペーンをあわせて実施しています。
<非通信の拡大>非通信の拡大の取り組みとしては、ソフトバンクグループの投資先をはじめとする先端技術を保有する企業や、ソリューションの提供を行う企業との連携に取り組んでいます。具体的には、パートナーである各企業と合弁会社を設立し、非通信の拡大を推進しています。なお、これらの合弁会社の多くは持分法適用会社であるため、当社の業績には持分法による投資損益として寄与します。
PayPay㈱
2021年12月末での「PayPay」の累計登録者数は、「超PayPay祭」などのキャンペーン効果もあり4,455万人となり、加盟店数は355万カ所を超えました。当第3四半期連結累計期間における決済回数は前年同期比約1.8倍となる26.3億回を超え、決済取扱高は前年同期比約1.7倍となる3.9兆円となり、いずれも順調に増加しました。また、当社の持分法適用会社であるPayPay㈱の当第3四半期連結会計期間における売上高は、決済取扱高の順調な拡大と加盟店(年商10億円以下)向けの決済システム利用料の有料化に伴い、前年同期比約2.7倍となる207億円となり、大幅に増加しました。
PayPay㈱は、加盟店(年商10億円以下)における決済システム利用料を、サービス開始当初から2021年9月末まで無料で提供していましたが、2021年10月1日以降、ユーザーが「PayPay」を利用して決済を行った取引金額の1.60%(税別)からの料率とし、引き続き加盟店が低コストで「PayPay」をご利用いただけるようキャッシュレス決済業界最安水準(注15)に設定しました。なお、この決済システム利用料は、「PayPayクーポン」の発行など販売活動のデジタル化などをサポートする加盟店向けのサービス「PayPayマイストア ライトプラン」への契約状況に応じて変動します(注16)。あわせて、最大6カ月間「PayPay」で決済された決済額の3%を後日現金で振り込む「3%振り込みますキャンペーン」や、「PayPayマイストア ライトプラン」の加入を促進する施策として、その月額利用料の最大2カ月分が無料になるトライアルキャンペーンも実施し、加盟店との関係強化を図っています。
また、2021年12月より、当社の子会社であるZホールディングス㈱、Zフィナンシャル㈱およびPayPay保険サービス㈱とPayPay㈱は、「PayPay」のアプリ内から「PayPayほけん」に簡単に加入できる取り組みを開始しました。「PayPay」から加入できる保険商品は、半日単位から手頃な保険料で簡単に加入できるとともに「PayPay残高」で支払いができ、保険料の支払額に対してPayPayボーナスが付与されます。これからも、PayPay保険サービス㈱は、高品質な保険商品と使いやすいサービスを提供していきます。
最先端の映像技術を活用した「バーチャル広告サービス」導入
2021年11月より、公益社団法人ジャパン・プロフェッショナル・バスケットボールリーグが開催する「B.LEAGUE 2021-22シーズン」の一部の試合のインターネット中継に、最先端の映像技術を駆使した当社の「バーチャル広告サービス」が導入され、運用を開始しました。
「バーチャル広告サービス」は、スポーツの試合などのインターネット中継の映像に、デジタル広告を挿入して動画配信サービス事業者へ配信し、スマートフォンなどで視聴するユーザーに広告を表示するサービスです。広告が選手やボールに重ならないように映像処理を施すことで、中継映像の視聴体験を損なわない広告が実現し、数分間ごとに広告を入れ替えるなどの柔軟な運用が可能となりました。
当社は、引き続き他のスポーツの試合中継やスポーツ以外の分野での「バーチャル広告サービス」の利用促進に向けて、CG(コンピューターグラフィックス)の合成技術を活用したより高度でクリエーティブな広告表現や、動画配信サービスの配信先エリアや視聴者の属性に合わせた最適な広告掲出を実現し、サービスの拡充に取り組んでいきます。
(注1) AIとは、Artificial Intelligenceの略称で、人工知能のことです。
(注2) SDGsとマテリアリティ(重要課題)の詳細については、当社ホームページをご参照ください。
https://www.softbank.jp/corp/sustainability/materiality/
(注3) 電力の他、事業で使用する重油やガスなどの使用に伴う排出を含みます。
(注4) SBTi(Science Based Targets initiative)は、国連グローバル・コンパクト、CDP(旧カーボン・ディスクロージャー・プロジェクト)、WRI(世界資源研究所)およびWWF(世界自然保護基金)が共同で設立した国際的な気候変動イニシアチブで、世界の各企業・団体の排出削減目標が、パリ協定における「世界の気温上昇を産業革命前より2度を十分に下回る水準に抑え、また1.5度に抑える努力を追求すること」という目標に準拠しているかどうかを審査し、認定する機関です。
(注5) サステナビリティボンドとは、環境および社会課題の解決に資するプロジェクトに資金使途を限定した債券のことです。なお、当社初のサステナビリティボンドとして、2022年1月27日に無担保社債を300億円発行しました。
(注6) サステナビリティボンド・フレームワークは、独立した外部機関である㈱日本格付研究所から、グリーンボンド原則、サステナビリティボンドガイドラインなどの各種原則等との適合性に関するセカンド・パーティ・オピニオンを取得しています。
(注7) 「トクするサポート+(2021年9月24日以降加入者向け)」は、2021年11月17日から「新トクするサポート」に名称を変更しています。
(注8) 「LINE MUSIC」は、LINE MUSIC㈱が提供する音楽ストリーミングサービスです。
(注9) デジタルトランスフォーメーション(DX)とは、企業が、データとデジタル技術を活用して、組織、プロセス、業務等を変革していくことです。
(注10) ノンスタンドアローン方式とは、従来の4Gのコア設備を流用し5Gの基地局と組み合わせたシステム構成による5Gサービスです。スタンドアローン方式とは、新たな5G専用のコア設備と5Gの基地局を組み合わせた最先端の技術を用いた5Gサービスです。
(注11) 2021年10月19日時点の当社調べの情報です。
(注12) OTTとは、Over The Topの略称で、インターネットにおいて、音声、動画コンテンツなどを提供するサービスや通信事業者以外の企業のことです。
(注13) 2021年8月時点の「LINE」アプリ内のニュースページ(ニュースタブなど)および「LINE NEWS」アプリ、「LINE NEWS」WEBページにおける月間ユニークブラウザー数の合計です。
(注14) LINEギフトの出品規定により、一部対象外となる商品があります。
(注15) クレジットカード会社の手数料は、一般社団法人キャッシュレス推進協議会にて公表された主要31事業者の標準手数料率(2020年7月1日現在)を参考にして比較しています。スマートフォン決済会社の手数料は、各社ホームページ(2021年8月2日現在)を参考にして比較しています。(いずれもPayPay㈱調べ)
(注16) 決済システム利用料は、「PayPayマイストア ライトプラン」に加入の場合は1.60%(税別)、未加入の場合は1.98%(税別)になります。なお、「PayPayマイストア ライトプラン」の月額利用料は、1店舗当たり1,980円(税別)です。
ⅱ.連結経営成績の概況
| (単位:億円) | |||||
| 12月31日に終了した9カ月間 | |||||
| 2020年 | 2021年 | 増減 | 増減率 | ||
| 売上高 | 38,070 | 41,738 | 3,668 | 9.6% | |
| 営業利益 | 8,416 | 8,212 | △204 | △2.4% | |
| 税引前利益 | 7,462 | 7,273 | △189 | △2.5% | |
| 法人所得税 | △2,607 | △2,499 | 108 | △4.1% | |
| 純利益 | 4,855 | 4,774 | △81 | △1.7% | |
| 親会社の所有者 | 4,338 | 4,208 | △129 | △3.0% | |
| 非支配持分 | 517 | 566 | 49 | 9.4% | |
| 調整後EBITDA(注) | 13,832 | 13,846 | 14 | 0.1% | |
(注) 調整後EBITDAの算定方法は「(4) <財務指標に関する説明>IFRSに基づかない指標」をご参照ください。
また、当第3四半期連結累計期間より、調整後EBITDAの定義を見直し、株式報酬費用を加味することにしました。これに伴い、前年同期の数値を修正再表示しています。
当第3四半期連結累計期間の連結経営成績の概況は、以下の通りです。
(ⅰ) 売上高
当第3四半期連結累計期間の売上高は、前年同期比3,668億円(9.6%)増の41,738億円となりました。ヤフー・LINE事業はLINE㈱の子会社化に伴う増加などにより2,863億円、コンシューマ事業は物販等売上の増加などにより641億円、法人事業はデジタル化に伴うソリューション需要の増加などにより212億円、それぞれ増収となりました。一方で、流通事業は、サブスクリプションサービスが堅調に増加しているものの、前年同期における行政の大型プロジェクト向けの売上高が剥落したことにより181億円の減収となりました。
(ⅱ) 営業利益
当第3四半期連結累計期間の営業利益は、前年同期比204億円(2.4%)減の8,212億円となりました。LINE㈱の子会社化に伴う増加を含めヤフー・LINE事業では343億円、法人事業では121億円の増益となりました。一方、コンシューマ事業では「SoftBank」ブランドから「Y!mobile」ブランド・「LINEMO」ブランドへの移行や新料金プラン導入の影響、前年同期において一過性の増収要因として半額サポートに係る契約負債の取り崩し110億円があったことなどにより564億円、流通事業では13億円の減益となりました。
(ⅲ) 純利益
当第3四半期連結累計期間の純利益は、前年同期比81億円(1.7%)減の4,774億円となりました。これは、投資有価証券の評価益の計上などにより金融収益が183億円増加したことや、前年同期に認識していた投資有価証券の評価損が減少したことなどにより金融費用が113億円減少した一方で、営業利益が減少したことや持分法による投資損失が171億円増加したこと、㈱出前館株式の減損処理を主因とする持分法による投資の減損損失が129億円増加したことによるものです。
(ⅳ) 親会社の所有者に帰属する純利益
当第3四半期連結累計期間の親会社の所有者に帰属する純利益は、前年同期比129億円(3.0%)減の4,208億円となりました。
(ⅴ) 調整後EBITDA
当第3四半期連結累計期間の調整後EBITDAは、前年同期比14億円(0.1%)増の13,846億円となりました。これは主として、営業利益が減少した一方で、Zホールディングス㈱とLINE㈱との経営統合に伴い減価償却費及び償却費が増加し、また、同統合に関連してZホールディングス㈱が発行したストック・オプションに関する株式報酬費用が増加したことによるものです。当社グループは、非現金取引の影響を除いた調整後EBITDAを、当社グループの業績を評価するために有用かつ必要な指標であると考えています。
ⅲ.主要事業データ
モバイルサービス
コンシューマ事業と法人事業において営んでいるモバイル契約の合計です。モバイルサービスの各事業データには、「SoftBank」ブランド、「Y!mobile」ブランド、「LINEモバイル」ブランド、「LINEMO」ブランドが含まれます。
(単位:千件)
| 累計契約数 | 2021年3月31日 | 2021年12月31日 | 増減 | ||
| 合計 | 47,285 | 48,707 | 1,422 | ||
| 主要回線(注) | 37,910 | 38,171 | 261 | ||
| うち、スマートフォン | 25,926 | 26,892 | 966 | ||
| 通信モジュール等 | 8,714 | 10,116 | 1,402 | ||
| PHS | 660 | 420 | △240 | ||
(単位:千件)
| 12月31日に終了した9カ月間 | |||||
| 純増契約数 | 2020年 | 2021年 | 増減 | ||
| 主要回線(注) | 999 | 261 | △738 | ||
| うち、スマートフォン | 1,276 | 966 | △309 | ||
| 12月31日に終了した3カ月間 | |||||
| 解約率・総合ARPU | 2020年 | 2021年 | 増減 | ||
| 主要回線(注) | 解約率 | 0.96% | 0.96% | +0.00ポイント | |
| 総合ARPU(円) | 4,300 | 4,050 | △250 | ||
| 割引前ARPU(円) | 4,710 | 4,360 | △360 | ||
| 割引ARPU(円) | △420 | △310 | 110 | ||
| スマートフォン | 解約率 | 0.68% | 0.88% | +0.20ポイント | |
(注) 主要回線の契約数に、2017年7月よりサービス開始した「おうちのでんわ」の契約数を含めて開示しています。
ARPUおよび解約率は、同サービスを除いて算出・開示しています。
ブロードバンドサービス
コンシューマ事業において提供している、家庭向けの高速インターネット接続サービスです。
(単位:千件)
| 累計契約数 | 2021年3月31日 | 2021年12月31日 | 増減 | |
| 合計 | 8,139 | 8,268 | 129 | |
| SoftBank 光 | 6,916 | 7,220 | 303 | |
| Yahoo! BB 光 with フレッツ | 692 | 639 | △53 | |
| Yahoo! BB ADSL | 530 | 409 | △121 | |
<主要事業データの定義および算出方法>モバイルサービス
主要回線:スマートフォン、従来型携帯電話、タブレット、モバイルデータ通信端末、「おうちのでんわ」など
* 「LINEモバイル」は、2021年3月31日をもって、新規受付を終了しました。
* 「スマホファミリー割」適用のスマートフォンおよび「データカードにねん得割」適用のモバイルデータ通信端末は「通信モジュール等」に含まれます。
通信モジュール等:通信モジュール、みまもりケータイ、プリペイド式携帯電話など
* PHS回線を利用した通信モジュールは、「PHS」に含まれます。
解約率:月間平均解約率(小数点第3位を四捨五入して開示)
(算出方法)
解約率=解約数÷稼働契約数
* 解約数:当該期間における解約総数。携帯電話番号ポータビリティー(MNP)制度を利用して「SoftBank」、「Y!mobile」、「LINEモバイル」、「LINEMO」の間で乗り換えが行われ
る際の解約は含まれません。
* 解約率(スマートフォン):主要回線のうち、スマートフォンの解約率です。
ARPU(Average Revenue Per User):1契約当たりの月間平均収入(10円未満を四捨五入して開示)
(算出方法)
総合ARPU=(データ関連収入 + 基本料・音声関連収入 + 端末保証サービス収入、コンテンツ関連収入、広告収入など)÷ 稼働契約数
* データ関連収入:パケット通信料・定額料、インターネット接続基本料など
* 基本料・音声関連収入:基本使用料、通話料、着信料収入など
* 稼働契約数:当該期間の各月稼働契約数 ((月初累計契約数 + 月末累計契約数) ÷ 2)の合計値
割引ARPU=月月割ARPU+固定セット割ARPU(「おうち割 光セット」、「光おトク割」など)
* ポイント等や「半額サポート」に係る通信サービス売上控除額は、ARPUの算定には含まれません。
* 「半額サポート」とは、対象スマートフォンを48カ月の分割払い(48回割賦)で購入し、25カ月目以降に利用端末と引き換えに指定の端末に機種変更すると、その時点で残っている分割支払金の支払いが不要となるプログラムです。なお、「半額サポート」は2019年9月12日をもって、新規受付を終了しました。
ブロードバンドサービス
「SoftBank 光」:東日本電信電話㈱(以下「NTT東日本」)および西日本電信電話㈱(以下「NTT西日本」)の光アクセス回線の卸売りを利用した光回線サービスとISP(Internet Service Provider)サービスを統合したサービス
(累計契約数) NTT東日本およびNTT西日本の局舎において光回線の接続工事が完了している回線数です。「SoftBank Air」契約数を含みます。
「Yahoo! BB 光 with フレッツ」:NTT東日本およびNTT西日本の光アクセス回線「フレッツ光シリーズ」とセットで提供するISPサービス
(累計契約数) NTT東日本およびNTT西日本の局舎において光回線の接続工事が完了し、サービスを提供しているユーザー数です。
「Yahoo! BB ADSL」:ADSL回線サービスとISPサービスを統合したサービス
(累計契約数) NTT東日本およびNTT西日本の局舎において、ADSL回線の接続工事が完了している回線数です。
なお、「ⅲ.主要事業データ」の「増減」の算定に際し、四捨五入前の数値をもとに算定しているため、「ⅲ.主要事業データ」記載の四捨五入後の数値の増減とは一致しないことがあります。
(b) セグメント情報に記載された区分ごとの状況
ⅰ.コンシューマ事業
<事業概要>コンシューマ事業では、主として国内の個人のお客さまに対し、モバイルサービス、ブロードバンドサービスおよび「おうちでんき」などの電力サービスを提供しています。また、携帯端末メーカーから携帯端末を仕入れ、ソフトバンクショップ等を運営する代理店または個人のお客さまに対して販売しています。
<業績全般>
| (単位:億円) | ||||
| 12月31日に終了した9カ月間 | ||||
| 2020年 | 2021年 | 増減 | 増減率 | |
| 売上高 | 20,443 | 21,084 | 641 | 3.1% |
| セグメント利益 | 5,751 | 5,187 | △564 | △9.8% |
| 減価償却費及び償却費 | 3,170 | 3,153 | △17 | △0.5% |
売上高の内訳
| (単位:億円) | |||||
| 12月31日に終了した9カ月間 | |||||
| 2020年 | 2021年 | 増減 | 増減率 | ||
| サービス売上 | 16,398 | 16,397 | △1 | △0.0% | |
| モバイル | 12,666 | 12,118 | △548 | △4.3% | |
| ブロードバンド | 2,970 | 3,043 | 73 | 2.4% | |
| でんき | 762 | 1,236 | 475 | 62.3% | |
| 物販等売上 | 4,045 | 4,687 | 642 | 15.9% | |
| 売上高合計 | 20,443 | 21,084 | 641 | 3.1% | |
コンシューマ事業の売上高は、前年同期比641億円(3.1%)増の21,084億円となりました。そのうち、サービス売上は前年同期比1億円(0.0%)減少し16,397億円となり、物販等売上は前年同期比642億円(15.9%)増加し4,687億円となりました。
サービス売上のうち、モバイルは前年同期比548億円(4.3%)減少しました。スマートフォン契約数が「Y!mobile」ブランドを中心に伸びた一方で、通信料の値下げによる平均単価の減少や前年同期における一過性の増収要因として半額サポートに係る契約負債の取り崩し110億円があったことなどによるものです。通信料の値下げによる平均単価の減少は、主に「SoftBank」ブランドから「Y!mobile」ブランド・「LINEMO」ブランドへの移行が増加したことおよび「SoftBank」ブランド・「Y!mobile」ブランドにおける新料金プラン導入の影響によるものです。
ブロードバンドは前年同期比73億円(2.4%)増加しました。これは、光回線サービス「SoftBank 光」契約数の増加によるものです。また、でんきは、前年同期比475億円(62.3%)増加しました。これは卸電力市場での販売量の増加により売上が増加したことに加え、「おうちでんき」契約数の増加によるものです。
物販等売上の増加は、主として、高価格端末の構成比が上昇したことに伴い端末の販売単価が増加したこと、および前第1四半期連結累計期間において新型コロナウイルス感染症拡大の影響により落ち込んでいた端末販売が当期は回復したことによるものです。
営業費用(売上原価と販売費及び一般管理費)およびその他の営業損益(その他の営業収益とその他の営業費用)の合計は15,897億円となり、前年同期比で1,204億円(8.2%)増加しました。これは主として、上述の高価格端末の構成比上昇による単価の増加に伴い商品原価が増加したこと、「おうちでんき」サービスに係る仕入原価が増加したこと、端末販売の増加に伴い販売関連費用が増加したことおよび「SoftBank 光」の契約数増加による通信設備使用料の増加などによるものです。
上記の結果、セグメント利益は、前年同期比564億円(9.8%)減の5,187億円となりました。
ⅱ.法人事業
<事業概要>法人事業では、法人のお客さまに対し、モバイル回線提供や携帯端末レンタルなどのモバイルサービス、固定電話やデータ通信などの固定通信サービス、データセンター、クラウド、セキュリティ、グローバル、AI、IoT、デジタルマーケティング等のソリューション等サービスなど、多様な法人向けソリューションを提供しています。
<業績全般>
| (単位:億円) | ||||
| 12月31日に終了した9カ月間 | ||||
| 2020年 | 2021年 | 増減 | 増減率 | |
| 売上高 | 5,078 | 5,289 | 212 | 4.2% |
| セグメント利益 | 931 | 1,052 | 121 | 13.0% |
| 減価償却費及び償却費 | 1,199 | 1,191 | △8 | △0.7% |
売上高の内訳
| (単位:億円) | ||||
| 12月31日に終了した9カ月間 | ||||
| 2020年 | 2021年 | 増減 | 増減率 | |
| モバイル | 2,270 | 2,331 | 60 | 2.7% |
| 固定 | 1,420 | 1,404 | △16 | △1.1% |
| ソリューション等 | 1,387 | 1,555 | 167 | 12.1% |
| 売上高合計 | 5,078 | 5,289 | 212 | 4.2% |
法人事業の売上高は、前年同期比212億円(4.2%)増の5,289億円となりました。そのうち、モバイルは前年同期比60億円(2.7%)増の2,331億円、固定は前年同期比16億円(1.1%)減の1,404億円、ソリューション等は前年同期比167億円(12.1%)増の1,555億円となりました。
モバイル売上の増加は、主として、テレワークなどによる需要の高まりに伴いスマートフォン契約数が増加したことによるものです。
固定売上の減少は、主として、電話サービスの契約数の減少によるものです。
ソリューション等売上の増加は、新型コロナウイルス感染症拡大を契機とした企業のデジタル化需要をとらえ、クラウドサービス、デジタルマーケティングの広告サービス、セキュリティソリューションの売上が増加したことなどによるものです。
営業費用(売上原価と販売費及び一般管理費)およびその他の営業損益(その他の営業収益とその他の営業費用)の合計は4,237億円となり、前年同期比で91億円(2.2%)増加しました。これは主として、上記ソリューション等の売上の増加に伴い原価が増加したことによるものです。
上記の結果、セグメント利益は、前年同期比121億円(13.0%)増の1,052億円となりました。
ⅲ.流通事業
<事業概要>流通事業は、変化する市場環境を迅速にとらえた最先端のプロダクトやサービスを提供しています。法人のお客さま向けには、クラウドサービス、AIを含めた先進テクノロジーを活用した商材を提供しています。個人のお客さま向けには、メーカーあるいはディストリビューターとして、ソフトウエアやモバイルアクセサリー、IoTプロダクト等、多岐にわたる商品の企画・提供を行っています。
<業績全般>
| (単位:億円) | ||||
| 12月31日に終了した9カ月間 | ||||
| 2020年 | 2021年 | 増減 | 増減率 | |
| 売上高 | 3,798 | 3,617 | △181 | △4.8% |
| セグメント利益 | 196 | 183 | △13 | △6.8% |
| 減価償却費及び償却費 | 27 | 28 | 1 | 2.5% |
流通事業の売上高は、前年同期比181億円(4.8%)減の3,617億円となりました。これは主として、注力しているクラウド、SaaSなどのサブスクリプションサービスが堅調に伸びた一方で、前年同期における行政の大型プロジェクト向けの売上高が剥落したことによるものです。
営業費用(売上原価と販売費及び一般管理費)およびその他の営業損益(その他の営業収益とその他の営業費用)の合計は3,434億円となり、前年同期比で167億円(4.6%)減少しました。これは主として、上記売上高の減少に伴い商品原価が減少したことによるものです。
上記の結果、セグメント利益は、前年同期比13億円(6.8%)減の183億円となりました。
ⅳ.ヤフー・LINE事業
<事業概要>ヤフー・LINE事業は、メディア、コマース、決済金融を中心としたサービスを展開し、オンラインからオフラインまで一気通貫でサービスを提供しています。メディア領域においては、インターネット上や「LINE」での広告関連サービス、コマース領域においては「Yahoo!ショッピング」「PayPayモール」「ZOZOTOWN」などのeコマースサービスや「ヤフオク!」などのリユースサービス、戦略領域においては、メディア・コマースに次ぐ新たな収益の柱となるよう取り組んでいるFinTech(注)を中心とした決済、金融サービス等の提供を行っています。
なお、2021年3月にZホールディングス㈱とLINE㈱の経営統合が完了し、LINE㈱を子会社化したことに伴い、2021年6月30日に終了した3カ月間より報告セグメントの名称を「ヤフー」から「ヤフー・LINE」に変更しています。
(注) FinTechとは、金融(Finance)と技術(Technology)を組み合わせた造語で、金融サービスと情報通信技術を結び付けた様々な革新的なサービスのことを意味します。
<業績全般>
| (単位:億円) | ||||
| 12月31日に終了した9カ月間 | ||||
| 2020年 | 2021年 | 増減 | 増減率 | |
| 売上高 | 8,738 | 11,601 | 2,863 | 32.8% |
| セグメント利益 | 1,422 | 1,765 | 343 | 24.1% |
| 減価償却費及び償却費 | 744 | 993 | 250 | 33.6% |
売上高の内訳
| (単位:億円) | ||||
| 12月31日に終了した9カ月間 | ||||
| 2020年 | 2021年 | 増減 | 増減率 | |
| メディア | 2,488 | 4,656 | 2,169 | 87.2% |
| コマース | 5,545 | 6,009 | 464 | 8.4% |
| 戦略 | 630 | 828 | 198 | 31.5% |
| その他 | 75 | 107 | 32 | 42.3% |
| 売上高合計 | 8,738 | 11,601 | 2,863 | 32.8% |
(注) Zホールディングス㈱は、2021年3月のLINE㈱との経営統合に伴い、当第3四半期連結累計期間において事業の管理区分を変更しました。これに伴い、売上高の内訳に「戦略」を追加するとともに、一部のサービスおよび子会社について内訳を変更しています。また、これに合わせて、前年同期の売上高の内訳を修正再表示しています。
ヤフー・LINE事業の売上高は、前年同期比2,863億円(32.8%)増の11,601億円となりました。そのうち、メディアは前年同期比2,169億円(87.2%)増の4,656億円、コマースは前年同期比464億円(8.4%)増の6,009億円、戦略は前年同期比198億円(31.5%)増の828億円、その他は前年同期比32億円(42.3%)増の107億円となりました。
メディア売上の増加は、主として、LINE㈱を子会社化したことに加え、広告の需要回復、プロダクト改善施策等によるものです。
コマース売上の増加は、主として、LINE㈱を子会社化したことに加え、ZOZOグループ(㈱ZOZOおよび子会社)やアスクルグループ(アスクル㈱および子会社)の売上が増加したことによるものです。
戦略売上の増加は、主として、LINE㈱を子会社化したことに加え、FinTech領域の売上が増加したことによるものです。
営業費用(売上原価と販売費及び一般管理費)およびその他の営業損益(その他の営業収益とその他の営業費用)の合計は9,836億円となり、前年同期比で2,520億円(34.4%)増加しました。これは主として、LINE㈱の子会社化に伴う費用の増加や、ヤフー㈱における販売促進費の増加によるものです。
上記の結果、セグメント利益は前年同期比343億円(24.1%)増の1,765億円となりました。
(2) 連結財政状態の状況
| (単位:億円) | |||||
| 2021年 3月31日 | 2021年 12月31日 | 増減 | 増減率 | ||
| 流動資産 | 40,338 | 41,933 | 1,595 | 4.0% | |
| 非流動資産 | 81,739 | 85,036 | 3,297 | 4.0% | |
| 資産合計 | 122,077 | 126,969 | 4,892 | 4.0% | |
| 流動負債 | 52,936 | 52,603 | △334 | △0.6% | |
| 非流動負債 | 41,770 | 46,339 | 4,569 | 10.9% | |
| 負債合計 | 94,706 | 98,942 | 4,236 | 4.5% | |
| 資本合計 | 27,371 | 28,028 | 657 | 2.4% | |
(注) 上記表内の2021年3月31日時点の数値は、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定に伴い遡及修正しています。詳細は「第4 経理の状況 1 要約四半期連結財務諸表 要約四半期連結財務諸表注記 5.企業結合 LINE㈱の取得およびLINEグループとZホールディングス㈱の経営統合」をご参照ください。
(資産)
当第3四半期連結会計期間末の資産合計は、前連結会計年度末から4,892億円(4.0%)増加し、126,969億円となりました。これは主として、ヤフー㈱の商標権取得などに伴う無形資産の増加1,537億円、投資有価証券の増加1,468億円、現金及び現金同等物の増加783億円があったことによるものです。現金及び現金同等物の増加は、LINE㈱(現Aホールディングス㈱)(注)株式の併合による単元未満株式買い取りに係る未払金の支払いにより減少した一方で、銀行事業の預金の増加や、コマーシャル・ペーパー発行により増加したことなどによるものです。
(負債)
当第3四半期連結会計期間末の負債合計は、前連結会計年度末から4,236億円(4.5%)増加し、98,942億円となりました。これは主として、有利子負債の増加4,758億円、銀行事業の預金の増加2,206億円があった一方で、営業債務及びその他の債務の減少1,718億円、法人所得税の中間納付により未払法人所得税の減少1,250億円があったことによるものです。有利子負債の増加は、主として、当社が1,800億円、Zホールディングス㈱が1,000億円の無担保社債をそれぞれ発行したことや、当社において事業資金を目的とした借入金2,000億円を調達したこと、子会社においてコマーシャル・ペーパーを発行したことによるものです。営業債務及びその他の債務の減少は、主として、LINE㈱(現Aホールディングス㈱)株式の併合による単元未満株式買い取りに係る未払金の支払いによるものです。
(資本)
当第3四半期連結会計期間末の資本合計は、前連結会計年度末から657億円(2.4%)増加し、28,028億円となりました。これは主として、当第3四半期連結累計期間の純利益の計上による増加4,774億円、剰余金の配当による減少4,379億円があったことによるものです。
(注) 汐留Zホールディングス合同会社との吸収合併における存続会社であるLINE㈱を指します。詳細は「第4 経理の状況 1 要約四半期連結財務諸表 要約四半期連結財務諸表注記 5.企業結合 LINE㈱の取得およびLINEグループとZホールディングス㈱の経営統合」をご参照ください。
(3) 連結キャッシュ・フローの状況
| (単位:億円) | ||||
| 12月31日に終了した9カ月間 | ||||
| 2020年 | 2021年 | 増減 | ||
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | 10,390 | 10,294 | △95 | |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | △5,389 | △8,676 | △3,287 | |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | 479 | △876 | △1,355 | |
| 現金及び現金同等物の期末残高 | 16,914 | 16,632 | △282 | |
| フリー・キャッシュ・フロー(注1) | 5,001 | 1,618 | △3,383 | |
| 割賦債権の流動化による影響(注1) | 306 | 743 | 437 | |
| 調整後フリー・キャッシュ・フロー(注1) | 5,307 | 2,361 | △2,945 | |
| 調整後フリー・キャッシュ・フロー(Zホールディングスグループ、その他除く)(注2) | 4,854 | 3,979 | △875 | |
| 設備投資(検収ベース、Zホールディングスグループ含む) | 4,759 | 4,484 | △275 | |
| 設備投資(検収ベース、Zホールディングスグループ除く)(注3) | 2,606 | 2,799 | 193 | |
(注1) フリー・キャッシュ・フロー、割賦債権の流動化による影響、調整後フリー・キャッシュ・フローの算定方法は、「(4) <財務指標に関する説明>IFRSに基づかない指標」をご参照ください。
(注2) Aホールディングス㈱およびZホールディングスグループのフリー・キャッシュ・フロー、役員への貸付などを除き、Aホールディングス㈱およびZホールディングス㈱からの受取配当を含みます。
(注3) 設備投資(検収ベース、Zホールディングスグループ除く)には、Zホールディングスグループの設備投資、レンタル端末への投資額、他事業者との共用設備投資(他事業者負担額)およびIFRS第16号適用による影響は除きます。
a.営業活動によるキャッシュ・フロー
当第3四半期連結累計期間の営業活動によるキャッシュ・フローは、10,294億円の収入となりました。前年同期比では95億円収入が減少しており、これは主として、営業債権及びその他の債権の増加に伴う支出が減少したものの、銀行事業の預金に係る収入の減少と貸付に係る支出が増加したこと、また、前期においてZホールディングスグループ会社間の配当に係る法人所得税の還付額が当期においてはなかったことによるものです。
b.投資活動によるキャッシュ・フロー
当第3四半期連結累計期間の投資活動によるキャッシュ・フローは、8,676億円の支出となりました。前年同期比では3,287億円支出が増加しましたが、これは主として、ヤフー㈱が締結したライセンス契約に伴い商標権などを1,785億円で取得したことによる有形固定資産及び無形資産の取得による支出があったことや、LINE㈱(現Aホールディングス㈱)株式の併合による単元未満株式買い取り1,152億円などに伴う投資の取得による支出があったことによるものです。
c.財務活動によるキャッシュ・フロー
当第3四半期連結累計期間の財務活動によるキャッシュ・フローは、876億円の支出となりました。これは、当社が1,800億円およびZホールディングス㈱が1,000億円発行した無担保社債、当社における事業資金を目的とした借入金2,000億円の調達や子会社でのコマーシャル・ペーパーの発行などによる収入が17,394億円あった一方で、長期借入金の約定弁済や配当金支払などの支出が18,271億円あったことによるものです。
d.現金及び現金同等物の期末残高
a.~c.の結果、当第3四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は、前年同期比282億円減の16,632億円となりました。
e.調整後フリー・キャッシュ・フロー
当第3四半期連結累計期間の調整後フリー・キャッシュ・フローは、2,361億円の収入となりました。前年同期比では2,945億円減少しましたが、これは上記の通り、営業活動によるキャッシュ・フローの収入の減少、投資活動によるキャッシュ・フローの支出の増加、および割賦債権の流動化の影響によるものです。
f. 設備投資
当第3四半期連結累計期間の設備投資(検収ベース、Zホールディングスグループ含む)は、前年同期比275億円減の4,484億円となりました。これは主として、5G設備への投資およびLINE㈱を子会社化したことによる増加があった一方で、前年同期における竹芝新本社の新規賃貸借契約に伴う使用権資産増加の影響がなくなったことによるものです。
(4) <財務指標に関する説明>IFRSに基づかない指標
当社グループは、IFRSで定義されていないか、IFRSに基づき認識されない財務指標を使用しています。経営者は、当社グループの業績に対する理解を高め、現在の業績を評価する上での重要な指標として用いることを目的として、当該指標を使用しています。当該指標はIFRSでは定義されていないため、他社において当社グループとは異なる計算方法または異なる目的で用いられる可能性があります。そのため、比較可能性を担保する観点から、その有用性を制限しています。
a.調整後EBITDA
調整後EBITDAは、営業利益に「減価償却費及び償却費(固定資産除却損を含む)」、「株式報酬費用」および通常の事業活動では発生しない費用・収益である「その他の調整項目」を加減算したものです。「株式報酬費用」については、金額的重要性が増したため、2021年6月30日に終了した3カ月間より、調整後EBITDAの定義を見直し加算することにしました。「その他の調整項目」には、要約四半期連結損益計算書に記載されている「その他の営業収益」および「その他の営業費用」が含まれています。
当社グループは、非現金取引の影響を除いた業績評価のための指標として調整後EBITDAを使用しています。調整後EBITDAは、当社グループの業績をより適切に評価するために有用かつ必要な指標であると考えています。
営業利益と調整後EBITDAの調整は、以下の通りです。
(単位:億円)
| 2020年12月31日に 終了した9カ月間 | 2021年12月31日に 終了した9カ月間 | |||
| 営業利益 | 8,416 | 8,212 | ||
| (加算)減価償却費及び償却費(注1) | 5,390 | 5,525 | ||
| (加算)株式報酬費用(注2) | 26 | 132 | ||
| (加算(△は減算))その他の調整項目 | - | △23 | ||
| 調整後EBITDA(注2) | 13,832 | 13,846 | ||
(注1) 上表の「減価償却費及び償却費」には、「第4 経理の状況 1 要約四半期連結財務諸表 (4) 要約四半期連結キャッシュ・フロー計算書」に記載されている減価償却費及び償却費(2020年12月31日に終了した9カ月間5,188億円 2021年12月31日に終了した9カ月間5,427億円)に加えて、同計算書に記載されている固定資産除却損(2020年12月31日に終了した9カ月間203億円 2021年12月31日に終了した9カ月間97億円)が含まれています。
(注2) 2021年6月30日に終了した3カ月間より調整後EBITDAの定義を見直し、株式報酬費用を加味しています。これに伴い、2020年12月31日に終了した9カ月間の数値を修正しています。
b.営業利益マージンおよび調整後EBITDAマージン
営業利益マージンは営業利益を売上高で除して計算しています。調整後EBITDAマージンは上記a.の調整後EBITDAを売上高で除して計算しています。
当社グループは、以下の業績指標を使用しています。
(a) 営業利益マージン
当社グループは、営業利益に対する影響を管理する指標として営業利益マージンを使用しています。
(b) 調整後EBITDAマージン
調整後EBITDAは上記の営業利益から減価償却費及び償却費(固定資産除却損を含む)、株式報酬費用および「その他の調整項目」を加減算して算出されており、調整後EBITDAマージンは本業の経常的な収益性を理解するのに適した指標であると考えます。
当社グループは、上記指標が、当社グループの業績評価をより適切に行うために有用かつ必要な指標であると考えています。
営業利益マージンおよび調整後EBITDAマージンの算定方法は以下の通りです。
(単位:億円)
| 2020年12月31日に 終了した9カ月間 | 2021年12月31日に 終了した9カ月間 | |||
| 売上高 | 38,070 | 41,738 | ||
| 営業利益 | 8,416 | 8,212 | ||
| 営業利益マージン | 22.1% | 19.7% | ||
| 調整後EBITDA(注) | 13,832 | 13,846 | ||
| 調整後EBITDAマージン(注) | 36.3% | 33.2% | ||
(注) 2021年6月30日に終了した3カ月間より調整後EBITDAの定義を見直し、株式報酬費用を加味しています。これに伴い、2020年12月31日に終了した9カ月間の数値を修正しています。
c.フリー・キャッシュ・フローおよび調整後フリー・キャッシュ・フロー
フリー・キャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローに投資活動によるキャッシュ・フローを加算して計算される指標です。
調整後フリー・キャッシュ・フローは、フリー・キャッシュ・フローから端末の割賦債権流動化による資金調達額を加算し、当該返済額を減算して計算される指標です。当社グループは、調整後フリー・キャッシュ・フローが、当社グループの実質的な資金創出能力を示し、債務返済能力や事業への追加投資能力の評価を行うために有用な指標であると考えています。
財務活動によるキャッシュ・フローには、割賦債権の流動化による資金調達額および返済額が含まれています。当社グループでは、割賦債権は営業活動の中で発生するものであることから、当該債権の流動化によるキャッシュ・フローを、営業活動によるキャッシュ・フローに加減算したものが、当社グループの経常的な資金創出能力をより適切に表すと考えています。したがって、割賦債権流動化の資金調達額および返済額をフリー・キャッシュ・フローの調整項目として加減算することにより、調整後フリー・キャッシュ・フローを計算しています。
フリー・キャッシュ・フローと調整後フリー・キャッシュ・フローの調整項目および調整額は以下の通りです。
(単位:億円)
| 2020年12月31日に 終了した9カ月間 | 2021年12月31日に 終了した9カ月間 | |||
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | 10,390 | 10,294 | ||
| 投資活動によるキャッシュ・フロー(設備支出)(注1) | △3,638 | △5,885 | ||
| 投資活動によるキャッシュ・フロー(設備支出以外)(注2) | △1,751 | △2,791 | ||
| フリー・キャッシュ・フロー | 5,001 | 1,618 | ||
| 割賦債権流動化取引:調達額(注3) | 3,025 | 3,629 | ||
| 割賦債権流動化取引:返済額(注3) | △2,718 | △2,885 | ||
| 割賦債権の流動化による影響 | 306 | 743 | ||
| 調整後フリー・キャッシュ・フロー | 5,307 | 2,361 | ||
(注1) 投資活動によるキャッシュ・フロー(設備支出)に関連するキャッシュ・フローは、要約四半期連結キャッシュ・フロー計算書に含まれる投資活動によるキャッシュ・フローの「有形固定資産及び無形資産の取得による支出」および「有形固定資産及び無形資産の売却による収入」の純額です。
(注2) 投資活動によるキャッシュ・フロー(設備支出以外)に関連するキャッシュ・フローは、要約四半期連結キャッシュ・フロー計算書に含まれる投資活動によるキャッシュ・フローの「投資の取得による支出」、「投資の売却または償還による収入」、「銀行事業の有価証券の取得による支出」、「銀行事業の有価証券の売却または償還による収入」、「子会社の支配獲得による収支(△は支出)」および「その他」の純額です。
(注3) 割賦債権流動化取引:調達額および割賦債権流動化取引:返済額に関連するキャッシュ・フローは、主として要約四半期連結キャッシュ・フロー計算書に含まれる財務活動によるキャッシュ・フローの「短期有利子負債の純増減額(△は減少額)」、「有利子負債の収入」および「有利子負債の支出」に含まれています。なお、割賦債権流動化取引のうち、短期間で調達および返済を行う取引については純額表示しています。
(5) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、新たに生じた経営方針、経営環境及び対処すべき課題等、有価証券報告書に記載した経営方針、経営環境及び対処すべき課題等についての重要な変更はありません。
(6) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は24,899百万円です。
LINE㈱との経営統合により、主にAIやFintech等の研究開発費が増加しています。