有価証券報告書-第34期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2021/06/24 13:20
【資料】
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【項目】
140項目
(1)経営成績等の状況の概要
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における市場別の受注高・売上高・受注残高
エンタープライズ(ENT)事業では、新型コロナウイルス感染症対応への要望が強く、テレワークの拡大、セキュリティ対策、クラウド基盤ビジネスが堅調に推移しました。一方で、新型コロナウイルス感染症の影響で、投資意欲の減少や一部案件の延期が発生しました。
受注高は572億81百万円(前年同期比4.9%減)、売上高は545億47百万円(前年同期比1.5%減)、受注残高は292億8百万円(前年同期比10.3%増)となりました。
通信事業者(SP)事業では、設備投資意欲は全体的に低調なものの、サービス基盤や法人事業の支援、テレワークの増加に伴う回線の増強が好調に推移しました。
受注高は394億64百万円(前年同期比11.3%増)、売上高は364億89百万円(前年同期比3.7%増)、受注残高は174億81百万円(前年同期比20.5%増)となりました。
パブリック(PUB)事業では、スクールシステム(GIGAスクール構想を含む)が好調であった一方で、ヘルスケアは低調となりました。
受注高は712億55百万円(前年同期比13.7%増)、売上高は697億95百万円(前年同期比25.1%増)、受注残高は397億15百万円(前年同期比3.8%増)となりました。
パートナー事業(ネットワンパートナーズ株式会社)では、パートナー各社が新型コロナウイルス感染症の影響を受けた結果、一部案件の延期もあり、受注高は低調となりました。売上高は昨年度に受注した大型案件が寄与しました。
受注高は338億65百万円(前年同期比24.7%減)、売上高は397億30百万円(前年同期比2.6%増)、受注残高は82億99百万円(前年同期比41.4%減)となりました。
その他では、受注高が16億52百万円、売上高が15億58百万円、受注残高が2億10百万円となりました。
当連結会計年度における商品群別の受注高・売上高・受注残高
機器商品群では、受注高は昨年度に受注した大型案件が剥落したものの横ばいで推移しました。売上高は当第4四半期にGIGAスクール案件が集中して増加しました。
その結果、受注高は1,141億11百万円(前年同期比1.4%減)、売上高は1,168億28百万円(前年同期比9.6%増)、受注残高は246億34百万円(前年同期比9.9%減)となりました。
サービス商品群では、「統合サービス事業」が進捗し、受注高・売上高・受注残高が増加しました。
その結果、受注高は894億8百万円(前年同期比0.6%増)、売上高は852億93百万円(前年同期比6.9%増)、受注残高が702億80百万円(前年同期比6.2%増)となりました。
損益の状況
「統合サービス事業」が進捗したことにより、機器商品群・サービス商品群の収益性が改善し、売上総利益は559億13百万円(前年同期比14.2%増)となりました。従業員数の増加及び従業員のテレワーク環境を支援したことで販売費及び一般管理費は362億39百万円(前年同期比11.7%増)となり、営業利益は196億73百万円(前年同期比19.2%増)となりました。経常利益は、不正取引に関する調査費用等並びに新型コロナウイルス感染症対策の支援を目的とした寄付金を営業外費用に計上したことにより182億8百万円(前年同期比11.1%増)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は123億21百万円(前年同期比25.5%増)となりました。
・財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末の資産合計は1,557億82百万円となり、前連結会計年度末に比べ200億18百万円の増加(14.7%増)となりました。
資産の内訳は、流動資産は1,424億82百万円となり、前連結会計年度末に比べ176億86百万円の増加(14.2%増)となりました。これは主に、受取手形及び売掛金が101億81百万円、リース投資資産が26億11百万円、未成工事支出金が10億14百万円、前払費用が15億99百万円それぞれ増加したことによるものです。また、固定資産は133億円となり、前連結会計年度末に比べて23億31百万円の増加(21.3%増)となりました。
(負債)
当連結会計年度末の負債合計は819億87百万円となり、前連結会計年度末に比べ115億60百万円の増加(16.4%増)となりました。これは主に、買掛金が12億18百万円、リース債務が53億91百万円、未払法人税等が16億98百万円、賞与引当金が15億57百万円それぞれ増加したことによるものです。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産合計は737億95百万円となり、前連結会計年度末に比べ84億57百万円(12.9%増)となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益123億21百万円の計上と配当金の支払い40億66百万円により利益剰余金が82億55百万円増加したことによるものです。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度においては、税金等調整前当期純利益の計上等により、営業活動によるキャッシュ・フローは98億円の収入となりました。
また、投資活動によるキャッシュ・フローについては、敷金の差入による支出等により33億36百万円の支出となり、財務活動によるキャッシュ・フローについては、リース債務や配当金の支払い等により55億5百万円の支出となりました。差引合計で現金及び現金同等物は9億56百万円増加し、期末残高は324億29百万円(前期末比3.0%増)となりました。
なお、前連結会計年度との比較は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による収入は98億円となり、前連結会計年度に比べ24億80百万円の収入減となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益の計上による収入が31億54百万円増加、賞与引当金の増加による収入が22億60百万円増加し、一方で、その他流動資産の減少による収入が52億26百万円減少、売上債権の増加による収入が26億3百万円減少したことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による支出は33億36百万円となり、前連結会計年度に比べ21億41百万円の支出増となりました。これは主に、敷金の差入による支出が17億98百万円増加、有形固定資産の取得による支出が2億60百万円増加したことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による支出は55億5百万円となり、前連結会計年度に比べ3億74百万円の支出増となりました。これは主に、リース債務の返済による支出が2億27百万円減少し、一方で、配当金の支払額が5億86百万円増加したことによるものです。
③生産、受注及び販売の実績
a.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)
ENT事業57,28195.129,208110.3
SP事業39,464111.317,481120.5
PUB事業71,255113.739,715103.8
パートナー事業33,86575.38,29958.6
報告セグメント計201,86799.394,705101.4
その他1,652127.4210181.9
合計203,52099.594,915101.5

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(百万円)前年同期比(%)
ENT事業54,54798.5
SP事業36,489103.7
PUB事業69,795125.1
パートナー事業39,730102.6
報告セグメント計200,563108.4
その他1,558121.8
合計202,122108.5

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①当期の経営成績の概況
セグメント別業績
セグメント別の情報については、(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況に記載のとおりであります。
中期事業計画と当連結会計年度の取り組み
1.注力市場・新モデルの拡大:市場カバレッジの拡張
各市場・モデルにおける、当連結会計年度の状況は以下のとおりです。
項目名称中期事業計画期間における
各年度の受注高の進捗額
当連結会計年度の状況
2019年3月期2020年3月期
(1年目)
2021年3月期
(2年目:当連結会計年度)
注力
市場
ヘルスケア40億円60億円38億円外部要因:新型コロナウイルス感染症の影響で、病院においてICTへの投資が減少
内部要因:投資総額が減少した中で案件の獲得に努めたものの、受注高が減少
スクールシステム51億円76億円239億円外部要因:文部科学省のGIGAスクール構想に伴い、学校のネットワーク整備に向けた補正予算が発生
内部要因:ネットワークの接続品質・速度及び運用負荷において差別化のある提案を進めたことで、受注高が大きく増加
スマートファクトリー40億円67億円71億円外部要因:新型コロナウイルス感染症の影響で、製造業におけるICT投資意欲は減少傾向に。一方で、事業成長に向けたデジタル化の投資優先順位は高い状況を維持
内部要因:製造工場のデジタル化に向けた、生産機器等を接続する高品質なネットワーク及び工場特有のセキュリティ対策の提案を進め、当初想定には多少届かなかったものの受注高が拡大
新モ
デル
MSPの支援37億円47億円86億円外部要因:新型コロナウイルス感染症による、テレワーク等の働き方改革の需要が拡大
内部要因:拡大需要の獲得に向けて、MSPと新サービスの共創を加速したことで、受注高が増加
リファービッシュメントの展開0億円16億円20億円外部要因:投資・運用コストの最適化に対する需要が継続
内部要因:新型コロナウイルス感染症の影響で、再生品や第三者保守サービスの新規提案に遅れが発生し、受注高が当初想定に未達。一方で、事業収益性の高さから、利益は計画通りに進捗

2.統合サービス事業の加速:サービス比率の拡大
当連結会計年度では、高付加価値サービスの提供に向けて、運用・最適化サービスの拡大、お客様ICT基盤のグランドデザイン段階からの支援及びお客様と創出価値を対話する施設の整備等の各種取り組みが順調に進捗しました。
項目中期事業計画期間における各年度の進捗額当連結会計年度のサービス比率
2019年3月期2020年3月期
(1年目)
2021年3月期
(2年目:当連結会計年度)
サービス受注高796億円888億円894億円43.9%
サービス売上高744億円797億円852億円42.2%

3.働き方改革2.0/DXの実践:生産性の向上
当連結会計年度では、新型コロナウイルス感染症の拡大を受けて、当社においても働き方改革に係る取り組みを全社を挙げて推し進め、テレワークを中心とする新しい働き方・デジタル化を実現しました。また、DXに関しては、データの可視化や業務の自動化の実現に向けた詳細設計及び新収益認識基準への対応準備を進めました。
新型コロナウイルス感染症の影響及び対応状況
当連結会計年度では、新型コロナウイルス感染症の影響として、テレワーク等の働き方改革による新たな事業機会の獲得が実現できた一方で、一部の製造業・病院・パートナー企業において投資の低減傾向がみられました。
新たな事業機会の獲得
お客様は、緊急事態宣言時のテレワーク対応及びWith/Afterコロナを見据えた事業継続の観点から働き方の抜本的な見直しを進めています。当社グループは、テレワーク環境を実現する仮想デスクトップ・Web会議等の各種システム及び社外でも安全に業務を進められるセキュリティ対策の提供を通して、お客様の事業継続・働き方改革を支援しました。
お客様の投資低減
製造業では、投資優先順位の高いデジタル化への取り組みは加速したものの、既存設備の更新等についてはその時期を延期する動きがありました。病院では、新型コロナウイルス感染症への対応を優先し、ICT投資が減少しました。パートナー企業では、テレワーク等の業務環境の変化やエンドユーザの業績の影響を受けて事業が低調となりました。
当社グループの事業継続性の向上
当社グループは、既にテレワークでも業務を進められる環境を整備しており(働き方改革1.0)、緊急事態宣言時にも迅速かつ柔軟に対処することができました。その後、人事制度を最適化して、2020年10月よりテレワークを原則とする働き方へと移行しました。
また、ICT基盤の保守・運用サービス施設であるコンタクトセンターを、Web会議/チャット/仮想デスクトップ/モバイルの活用により完全テレワーク化し、出勤が困難な状況においてもお客様へのサービス提供に影響が無い体制を構築しました。
目標とする経営指標に対する業績の状況
中期的な目標として、2020年3月期~2022年3月期の3年間を対象期間とした中期事業計画にて、2022年3月期に、売上高2,200億円、営業利益210億円、営業利益率9.5%、サービス比率50.0%、ROE16.8%を目指すことを定めました。これらの目標に対して、2021年4月27日に、2022年3月期業績見通しとして、売上高2,090億円、営業利益220億円、営業利益率10.5%、サービス比率45.0%、ROE19.2%と公表しており、営業利益・営業利益率・ROEにおいて、中期事業計画の目標を達成する見通しとしております。
また、「営業利益率の改善」(10~12%)につきましては、営業利益率の改善を2017年3月期以降継続して実現しており、当連結会計年度は9.7%となりました。「売上高成長率の向上」(5~10%)につきましては、当連結会計年度においては、新型コロナウイルス感染症の影響があるものの、スクールシステム(GIGAスクール構想を含む)・テレワーク拡大・セキュリティ対策・クラウド基盤等のビジネスが堅調に推移し、前年同期比8.5%増となりました。
②資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの資本の源泉及び資本の流動性について、原則として自己資金により調達しております。有価証券報告書提出日現在において支出が予定されている重要な資本的支出はありません。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。

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