有価証券報告書-第15期(平成31年3月1日-令和2年2月29日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度(2019年3月1日~2020年2月29日)における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 2018年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態の状況については遡及処理後の前連結会計年度末の数値で比較を行っております。
①経営成績の状況
当連結会計年度における当社グループを取り巻く環境は、企業が積極的に働き方改革やオフィス運用の効率化に取り組む動きが継続し、よりフレキシブルなオフィススペースへの需要が拡大しました。
この中で、当社は2019年5月30日にレンタルオフィス業界国内最大手の日本リージャス社を完全子会社化し、当社グループが運営する貸会議室等の既存施設と合わせてオフィススペースの時間貸しから短中期のレンタル、サブスクリプション契約まで、細分化されたビジネス需要に対し、国内全域で高い利便性と最適化されたサービスを提供する体制を構築しました。また、2019年9月30日に台湾リージャス社を完全子会社化し、海外へとレンタルオフィスのネットワークを拡大しました。
これらの結果、売上高54,343百万円(前期比53.0%増加)、EBITDA10,132百万円(同95.6%増加)、営業利益6,325百万円(同47.5%増加)と、大きく伸長しました。経常利益は、日本リージャス社買収等に係る一時的な支払手数料、資金調達費用等が多く発生したことにより、4,761百万円(同17.5%増加)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、日本リージャス社買収等に係るのれん償却費、顧客関連資産等の無形資産償却費の計上に伴い実際の法人税等の負担率が増加したことにより、1,743百万円(同7.9%減少)となりました。当期における新型コロナウイルス感染拡大に伴う連結業績への影響は主に2月から発生し、売上高において約700百万円のマイナス影響があったと推計しております。しかしながら、日本リージャス社の損益計算書を第2四半期から連結開始、台湾リージャス社の損益計算書を第4四半期から連結開始したことなどにより、通期業績としては過去最高の売上高・EBITDA・営業利益・経常利益を達成いたしました。
② 連結業績 (単位:百万円)
③財政状態の状況
当連結会計年度末における財政状態については、次のとおりです。
総資産は117,473百万円と、前連結会計年度末に比べて66,407百万円(前期比130.0%)の増加となりました。負債は81,670百万円と、前連結会計年度末に比べて41,368百万円(同102.6%)の増加となりました。純資産は35,802百万円と、前連結会計年度末に比べて25,039百万円(同232.6%)の増加となりました。
④キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ2,835百万円減少し、9,131百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は、6,726百万円(前期比170.7%増)となりました。主な要因は、税金等調整前当期純利益4,238百万円、非資金項目の調整額4,634百万円があった一方で、法人税等の支払額2,192百万円、売上高伸長による売掛金の増加638百万円等があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により支出した資金は、58,455百万円(前期比418.0%増)となりました。主な要因は、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出45,570百万円、新規拠点開設に伴う有形固定資産の取得による支出9,808百万円、敷金及び保証金の差入による支出4,104百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により得られた資金は、49,082百万円(前期比225.8%増)となりました。主な要因は、公募増資による調達23,418百万円、長期借入れによる収入34,304百万円があった一方で、長期借入金の返済および社債の償還による支出8,411百万円等があったことによるものであります。
⑤生産、受注及び販売の実績
当社グループの事業は空間再生流通事業の単一セグメントであるため、グレード別、サービス別に記載しております。
a.生産実績
当社グループは生産実績が僅少であるため、記載しておりません。
b.受注実績
当社グループは概ね受注から役務提供の開始までの期間が短いため、受注実績の記載を省略しております。
c.販売実績
前連結会計年度及び当連結会計年度の販売実績をグレード別、サービス別に示すと、次のとおりであります。
(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.オプションサービス、料飲サービスは、各貸会議室のグレードに含まれております。
3.オプションサービス、料飲サービスのうち、貸会議室利用でないものは、その他に含まれております。
4.宿泊・研修には、貸会議室・宴会場運営サービス、オプションサービス、料飲サービスが含まれております。
5.リージャスには、「リージャス」「オープンオフィス」「リージャス・エクスプレス」「SPACES」が含まれております。
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。これら連結財務諸表の作成にあたって、決算日における資産・負債の報告数値及び報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積り及び仮定設定を行わねばなりません。経営者は、債権、たな卸資産、投資、繰延税金資産等に関する見積り及び判断について、継続して評価を行っており、過去の実績や状況に応じて合理的と思われる様々な要因に基づき、見積り及び判断を行っております。また、その結果は資産・負債の簿価及び収益・費用の報告数字についての判断の基礎となります。実際の結果は、見積り特有の不確実性のため、これら見積りと異なる場合があります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
1)財政状態
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産は、前連結会計年度末に比べ106百万円増加し、16,854百万円となりました。主な要因は、当連結会計年度において新たに取得した子会社を連結の範囲に含めたことによる影響により全体として増加しましたが、有形固定資産の取得等により現金及び預金の減少2,835百万円があり微増となりました。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産は、前連結会計年度末に比べ66,300百万円増加し、100,618百万円となりました。主な要因は、以下であります。
1.当連結会計年度において新たに取得した子会社を連結の範囲に含めたこと
のれんの増加39,559百万円、建物等の有形固定資産の増加4,672百万円(※)、顧客関連資産の増加5,031百万円等
2.新規出店の為の固定資産取得
建物及び構築物の増加9,900百万円(※を含む)、敷金及び保証金の増加6,730百万円 等
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債は、前連結会計年度末に比べ10,922百万円増加し、20,221百万円となりました。主な要因は、当連結会計年度において新たに取得した子会社を連結の範囲に含めたことにより全体として増加しました。また、日本リージャス社、台湾リージャス社のビジネスにおいて使用料を前受することから前受収益等のその他流動負債の増加7,197百万円、借入調達による1年内返済予定の長期借入金の増加2,388百万円、税金等調整前当期純利益を4,238百万円計上できたことによる未払法人税等の増加1,115百万円等によるものであります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債は、前連結会計年度末に比べ30,445百万円増加し、61,448百万円となりました。主な要因は、長期借入金の増加27,037百万円、日本リージャス社、台湾リージャス社の連結組み入れによる資産除去債務の増加1,610百万円等によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べ25,039百万円増加し、35,802百万円となりました。主な要因は、公募増資・第三者割当増資等に伴う、資本金の増加11,738百万円、資本剰余金の増加11,738百万円や利益剰余金の増加1,743百万円等によるものであります。
2)経営成績
(売上高)
当連結会計年度の売上高は、54,343百万円と前期比53.0%増加させることができました。その主な要因は、日本リージャス社などの企業買収による影響や、大都市圏を中心とする貸会議室が順調に稼働したなどによるものであります。
(営業利益)
売上原価は、33,620百万円と前期比54.2%の増加となりました。その主な要因は、賃借料や地代家賃の増加及び企業買収に伴う売上高の増加によるものであります。
販売費及び一般管理費は、14,396百万円と前期比52.6%の増加となりました。その主な要因は、企業買収に伴うのれん償却費、人件費等の増加によるものであります。
この結果、当連結会計年度の営業利益は6,325百万円(前期比47.5%増)となりました。
(経常利益)
営業外収益は、156百万円(前期比63.3%増)となりました。その主な要因は、受取配当金が減少したものの、法人税等の還付や為替差益を計上したことによるものであります。
営業外費用は、1,720百万円(前期比418.8%増)となりました。その主な要因は、株式取得に伴う支払手数料の増加、長期借入金の支払利息の増加などによるものであります。
この結果、当連結会計年度の経常利益は4,761百万円(前期比17.5%増)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
特別利益は、414百万円(前期比1,544.1%増)となりました。その主な要因は、投資有価証券売却益397百万円の計上によるものであります。
特別損失は、937百万円(前期比1.2%増)となりました。その主な要因は、減損損失663百万円、投資有価証券評価損215百万円の計上によるものであります。
当連結会計年度における税効果会計適用後の法人税等の負担率は54.9%となっております。
この結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、1,743百万円(前期比7.9%減)となりました。
3)キャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ④キャッ シュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
4)資本の財源及び資金の流動性
(資金需要)
空間再生流通事業を推進するにあたって、オフィスビル等の不動産に関しては、土地・建物を直接保有せず、不動産賃貸借契約を締結する等、設備投資を抑制する運営を行っております。
周辺事業の一つとして取り組んでいる宿泊施設に関しても、原則として、貸会議室と立地上近接した物件を賃貸借契約にて運営する事としております。しかしながら、ホテルの賃貸借物件が殆ど無い事から、現時点では、戦略的に土地・建物を直接保有することとしており、旺盛な設備投資資金需要を有しております。
(財務政策)
宿泊施設に適した不動産を適時に取得するため、手許流動性を比較的厚めに保った運営を行っており、これらの資金は、金融機関からの借入と社債の発行により調達しております。
また、資金調達コストの低減に努める一方、過度に金利変動リスクに晒されないよう、設備資金の大部分について金利スワップ等の手法を活用しております。
b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループは空間再生流通事業の単一セグメントでございますが、参考のため部門別の詳細を掲載します。
(単位:百万円)
(注1)当社グループ連結業績より日本リージャス社、台湾リージャス社の業績数値を除いたもの
(注2)第2四半期(2019年6月~)より連結を開始した日本リージャス社の9ヶ月分の業績に、同社買収に係るのれん償却費、長期前払費用償却費、顧客関連資産等の無形資産償却費を販売費及び一般管理費に加算し、算出しています。
(注3)第4四半期(2019年12月~)より連結を開始した台湾リージャス社の3ヶ月分の業績に、同社買収に係るのれん償却費、長期前払費用償却費を販売費及び一般管理費に加算し、算出しています。
1)TKP本体
TKP本体は、2019年2月期出店の大型施設等の既存拠点が2020年2月期に順調に稼働したことや、新規ビジネスホテルが開設したことが増収増益に寄与しました。また、国内不動産市場の供給ひっ迫を受けて出店を抑制(22施設:13,755坪、2019年2月期実績44施設:約19,500坪、いずれも増床分を含む)したことでイニシャルコストや販売費及び一般管理費が抑制され、施設の運営効率化が進んだ他、新規オープンしたビジネスホテルが順調に稼働したこと等から、2020年2月期は営業利益率が14.3%(前期12.1%)、EBITDAマージンが17.5%(同14.6%)と前期より改善しました。貸会議室事業のKPI(重要業績評価指標)としている坪あたり売上高は、第1~第3四半期にかけては2019年2月期実績を上回る推移となりましたが、第4四半期は新型コロナウイルス感染拡大の影響により、従来、入試試験会場需要など最大の繁忙月と見込んでいた2月が38,363円(前年同月比13.0%減)と大きく低下したため、前年同期実績を下回りました。
会議室面積1坪あたり売上高の推移 (単位:円)
(注)売上高は会議室料と利用に付随するオプション・ケータリング料の合計
2)日本リージャス社
日本リージャス社は2019年6月(第2四半期期初)より損益計算書の連結を開始したため、2020年2月期においては9ヶ月分の業績が連結されております。2020年2月期は既存施設が高稼働で推移したことや、出店が順調に進捗(14拠点:約3,625坪)したことにより、売上高は当初想定(12,700百万円)を上回り12,843百万円での着地となりました。また、リージャスにおけるKPIである稼働率は、2020年2月末時点での全施設の平均稼働率が75.9%、2018年2月以前に出店した施設(出店より2年が経過している施設)においては同83.1%と高稼働を維持しており、安定的な収益構造となっています。日本リージャス社買収に係るのれん償却費や顧客関連資産等の無形資産償却費(1,788百万円)を控除した後で営業利益は543百万円となり、黒字を確保しました。なお、日本リージャス社買収に伴う取得原価配分(PPA)が完了し、のれんの一部に顧客関連資産を認識したため、のれんと長期前払費用及び顧客関連資産等の無形資産を合わせた年間償却額は、当初11年間は年間2,396百万円、その後9年間は年間1,905百万円となる予定です。
3)台湾リージャス社
台湾リージャス社は2019年12月(第4四半期期初)より損益計算書の連結を開始したため、2020年2月期においては3ヶ月分の業績が連結されております。当初の10月連結開始予定が経理統合処理にあわせて12月開始となったことで、売上高は当初想定(600百万円)を下回り305百万円での着地となりました。なお、当期は統合に伴う一時費用や、台湾リージャス社に係るのれん償却費を計上したため、89百万円の営業損失となりました。
c.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状態を判断するための客観的な指標等
当社グループは、不稼働資産の有効活用から収益を生み出すビジネスモデルとしてフレキシブルオフィスサービスを中心とした空間再生流通事業を創出いたしました。フレキシブルオフィスサービスにおいては、顧客の予算・利用規模・利用目的・利用期間等に対応すべく形態別にグレード分けしたフレキシブルオフィスを、アクセス至便な立地に全国展開しております。このフレキシブルオフィスサービスから派生するニーズに対応すべく、料飲サービス、オプションサービス、宿泊サービス等の付随サービスの商品開発をさらに進めることで、利用顧客にとってより付加価値の高い総合サービスの実現を目指してまいります。
また、当社グループは、子会社化した会社とのシナジーを追求しながら、国内におけるフレキシブルオフィス市場において圧倒的な地位を確立し、グループ全体のEBITDAマージンを継続的に向上させるべく、事業活動に推進してまいります。
当連結会計年度(2019年3月1日~2020年2月29日)における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 2018年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態の状況については遡及処理後の前連結会計年度末の数値で比較を行っております。
①経営成績の状況
当連結会計年度における当社グループを取り巻く環境は、企業が積極的に働き方改革やオフィス運用の効率化に取り組む動きが継続し、よりフレキシブルなオフィススペースへの需要が拡大しました。
この中で、当社は2019年5月30日にレンタルオフィス業界国内最大手の日本リージャス社を完全子会社化し、当社グループが運営する貸会議室等の既存施設と合わせてオフィススペースの時間貸しから短中期のレンタル、サブスクリプション契約まで、細分化されたビジネス需要に対し、国内全域で高い利便性と最適化されたサービスを提供する体制を構築しました。また、2019年9月30日に台湾リージャス社を完全子会社化し、海外へとレンタルオフィスのネットワークを拡大しました。
これらの結果、売上高54,343百万円(前期比53.0%増加)、EBITDA10,132百万円(同95.6%増加)、営業利益6,325百万円(同47.5%増加)と、大きく伸長しました。経常利益は、日本リージャス社買収等に係る一時的な支払手数料、資金調達費用等が多く発生したことにより、4,761百万円(同17.5%増加)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、日本リージャス社買収等に係るのれん償却費、顧客関連資産等の無形資産償却費の計上に伴い実際の法人税等の負担率が増加したことにより、1,743百万円(同7.9%減少)となりました。当期における新型コロナウイルス感染拡大に伴う連結業績への影響は主に2月から発生し、売上高において約700百万円のマイナス影響があったと推計しております。しかしながら、日本リージャス社の損益計算書を第2四半期から連結開始、台湾リージャス社の損益計算書を第4四半期から連結開始したことなどにより、通期業績としては過去最高の売上高・EBITDA・営業利益・経常利益を達成いたしました。
② 連結業績 (単位:百万円)
| 2019年2月期 | 2020年2月期 | 前期比 | |
| 売上高 | 35,523 | 54,343 | +53.0% |
| EBITDA | 5,180 | 10,132 | +95.6% |
| 営業利益 | 4,289 | 6,325 | +47.5% |
| 経常利益 | 4,053 | 4,761 | +17.5% |
| 親会社株主に帰属 する当期純利益 | 1,893 | 1,743 | △7.9% |
③財政状態の状況
当連結会計年度末における財政状態については、次のとおりです。
総資産は117,473百万円と、前連結会計年度末に比べて66,407百万円(前期比130.0%)の増加となりました。負債は81,670百万円と、前連結会計年度末に比べて41,368百万円(同102.6%)の増加となりました。純資産は35,802百万円と、前連結会計年度末に比べて25,039百万円(同232.6%)の増加となりました。
④キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ2,835百万円減少し、9,131百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は、6,726百万円(前期比170.7%増)となりました。主な要因は、税金等調整前当期純利益4,238百万円、非資金項目の調整額4,634百万円があった一方で、法人税等の支払額2,192百万円、売上高伸長による売掛金の増加638百万円等があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により支出した資金は、58,455百万円(前期比418.0%増)となりました。主な要因は、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出45,570百万円、新規拠点開設に伴う有形固定資産の取得による支出9,808百万円、敷金及び保証金の差入による支出4,104百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により得られた資金は、49,082百万円(前期比225.8%増)となりました。主な要因は、公募増資による調達23,418百万円、長期借入れによる収入34,304百万円があった一方で、長期借入金の返済および社債の償還による支出8,411百万円等があったことによるものであります。
⑤生産、受注及び販売の実績
当社グループの事業は空間再生流通事業の単一セグメントであるため、グレード別、サービス別に記載しております。
a.生産実績
当社グループは生産実績が僅少であるため、記載しておりません。
b.受注実績
当社グループは概ね受注から役務提供の開始までの期間が短いため、受注実績の記載を省略しております。
c.販売実績
前連結会計年度及び当連結会計年度の販売実績をグレード別、サービス別に示すと、次のとおりであります。
| グレード | 前連結会計年度 (自 2018年3月1日 至 2019年2月28日) | 当連結会計年度 (自 2019年3月1日 至 2020年2月29日) | |
| 金額 (百万円) | 金額 (百万円) | 前年同期比 (%) | |
| ガーデンシティPREMIUM | 4,065 | 5,442 | 133.9 |
| ガーデンシティ | 9,735 | 10,497 | 107.8 |
| カンファレンスセンター | 11,043 | 12,442 | 112.7 |
| ビジネスセンター | 2,062 | 2,187 | 106.1 |
| スター貸会議室 | 251 | 305 | 121.8 |
| 宿泊・研修 | 5,024 | 6,648 | 132.3 |
| リージャス | - | 13,148 | - |
| その他 | 3,338 | 3,669 | 109.9 |
| 合計 | 35,523 | 54,343 | 153.0 |
(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.オプションサービス、料飲サービスは、各貸会議室のグレードに含まれております。
3.オプションサービス、料飲サービスのうち、貸会議室利用でないものは、その他に含まれております。
4.宿泊・研修には、貸会議室・宴会場運営サービス、オプションサービス、料飲サービスが含まれております。
5.リージャスには、「リージャス」「オープンオフィス」「リージャス・エクスプレス」「SPACES」が含まれております。
| サービス | 前連結会計年度 (自 2018年3月1日 至 2019年2月28日) | 当連結会計年度 (自 2019年3月1日 至 2020年2月29日) | |
| 金額 (百万円) | 金額 (百万円) | 前年同期比 (%) | |
| 貸会議室・宴会場運営サービス | 17,611 | 19,882 | 112.9 |
| オプションサービス | 3,373 | 3,912 | 116.0 |
| 料飲サービス | 7,293 | 7,788 | 106.8 |
| 宿泊サービス | 4,056 | 5,283 | 130.2 |
| レンタルオフィスサービス | - | 13,148 | - |
| その他サービス | 3,187 | 4,327 | 135.8 |
| 合計 | 35,523 | 54,343 | 153.0 |
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。これら連結財務諸表の作成にあたって、決算日における資産・負債の報告数値及び報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積り及び仮定設定を行わねばなりません。経営者は、債権、たな卸資産、投資、繰延税金資産等に関する見積り及び判断について、継続して評価を行っており、過去の実績や状況に応じて合理的と思われる様々な要因に基づき、見積り及び判断を行っております。また、その結果は資産・負債の簿価及び収益・費用の報告数字についての判断の基礎となります。実際の結果は、見積り特有の不確実性のため、これら見積りと異なる場合があります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
1)財政状態
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産は、前連結会計年度末に比べ106百万円増加し、16,854百万円となりました。主な要因は、当連結会計年度において新たに取得した子会社を連結の範囲に含めたことによる影響により全体として増加しましたが、有形固定資産の取得等により現金及び預金の減少2,835百万円があり微増となりました。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産は、前連結会計年度末に比べ66,300百万円増加し、100,618百万円となりました。主な要因は、以下であります。
1.当連結会計年度において新たに取得した子会社を連結の範囲に含めたこと
のれんの増加39,559百万円、建物等の有形固定資産の増加4,672百万円(※)、顧客関連資産の増加5,031百万円等
2.新規出店の為の固定資産取得
建物及び構築物の増加9,900百万円(※を含む)、敷金及び保証金の増加6,730百万円 等
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債は、前連結会計年度末に比べ10,922百万円増加し、20,221百万円となりました。主な要因は、当連結会計年度において新たに取得した子会社を連結の範囲に含めたことにより全体として増加しました。また、日本リージャス社、台湾リージャス社のビジネスにおいて使用料を前受することから前受収益等のその他流動負債の増加7,197百万円、借入調達による1年内返済予定の長期借入金の増加2,388百万円、税金等調整前当期純利益を4,238百万円計上できたことによる未払法人税等の増加1,115百万円等によるものであります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債は、前連結会計年度末に比べ30,445百万円増加し、61,448百万円となりました。主な要因は、長期借入金の増加27,037百万円、日本リージャス社、台湾リージャス社の連結組み入れによる資産除去債務の増加1,610百万円等によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べ25,039百万円増加し、35,802百万円となりました。主な要因は、公募増資・第三者割当増資等に伴う、資本金の増加11,738百万円、資本剰余金の増加11,738百万円や利益剰余金の増加1,743百万円等によるものであります。
2)経営成績
(売上高)
当連結会計年度の売上高は、54,343百万円と前期比53.0%増加させることができました。その主な要因は、日本リージャス社などの企業買収による影響や、大都市圏を中心とする貸会議室が順調に稼働したなどによるものであります。
(営業利益)
売上原価は、33,620百万円と前期比54.2%の増加となりました。その主な要因は、賃借料や地代家賃の増加及び企業買収に伴う売上高の増加によるものであります。
販売費及び一般管理費は、14,396百万円と前期比52.6%の増加となりました。その主な要因は、企業買収に伴うのれん償却費、人件費等の増加によるものであります。
この結果、当連結会計年度の営業利益は6,325百万円(前期比47.5%増)となりました。
(経常利益)
営業外収益は、156百万円(前期比63.3%増)となりました。その主な要因は、受取配当金が減少したものの、法人税等の還付や為替差益を計上したことによるものであります。
営業外費用は、1,720百万円(前期比418.8%増)となりました。その主な要因は、株式取得に伴う支払手数料の増加、長期借入金の支払利息の増加などによるものであります。
この結果、当連結会計年度の経常利益は4,761百万円(前期比17.5%増)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
特別利益は、414百万円(前期比1,544.1%増)となりました。その主な要因は、投資有価証券売却益397百万円の計上によるものであります。
特別損失は、937百万円(前期比1.2%増)となりました。その主な要因は、減損損失663百万円、投資有価証券評価損215百万円の計上によるものであります。
当連結会計年度における税効果会計適用後の法人税等の負担率は54.9%となっております。
この結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、1,743百万円(前期比7.9%減)となりました。
3)キャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ④キャッ シュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
4)資本の財源及び資金の流動性
(資金需要)
空間再生流通事業を推進するにあたって、オフィスビル等の不動産に関しては、土地・建物を直接保有せず、不動産賃貸借契約を締結する等、設備投資を抑制する運営を行っております。
周辺事業の一つとして取り組んでいる宿泊施設に関しても、原則として、貸会議室と立地上近接した物件を賃貸借契約にて運営する事としております。しかしながら、ホテルの賃貸借物件が殆ど無い事から、現時点では、戦略的に土地・建物を直接保有することとしており、旺盛な設備投資資金需要を有しております。
(財務政策)
宿泊施設に適した不動産を適時に取得するため、手許流動性を比較的厚めに保った運営を行っており、これらの資金は、金融機関からの借入と社債の発行により調達しております。
また、資金調達コストの低減に努める一方、過度に金利変動リスクに晒されないよう、設備資金の大部分について金利スワップ等の手法を活用しております。
b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループは空間再生流通事業の単一セグメントでございますが、参考のため部門別の詳細を掲載します。
(単位:百万円)
| TKP本体(注1) | 日本リージャス社 (注2) | 台湾リージャス社 (注3) | |||
| 2019年2月期 | 2020年2月期 | 前期比 | 2020年2月期 | 2020年2月期 | |
| 売上高 | 35,523 | 41,194 | +16.0% | 12,843 | 305 |
| 売上総利益 | 13,722 | 16,353 | +19.2% | 4,335 | 32 |
| 販売費及び 一般管理費 | 9,433 | 10,482 | +11.1% | 3,791 | 122 |
| EBITDA | 5,180 | 7,198 | +39.0% | 2,809 | 124 |
| 営業利益 | 4,289 | 5,871 | +36.9% | 543 | △89 |
(注1)当社グループ連結業績より日本リージャス社、台湾リージャス社の業績数値を除いたもの
(注2)第2四半期(2019年6月~)より連結を開始した日本リージャス社の9ヶ月分の業績に、同社買収に係るのれん償却費、長期前払費用償却費、顧客関連資産等の無形資産償却費を販売費及び一般管理費に加算し、算出しています。
(注3)第4四半期(2019年12月~)より連結を開始した台湾リージャス社の3ヶ月分の業績に、同社買収に係るのれん償却費、長期前払費用償却費を販売費及び一般管理費に加算し、算出しています。
1)TKP本体
TKP本体は、2019年2月期出店の大型施設等の既存拠点が2020年2月期に順調に稼働したことや、新規ビジネスホテルが開設したことが増収増益に寄与しました。また、国内不動産市場の供給ひっ迫を受けて出店を抑制(22施設:13,755坪、2019年2月期実績44施設:約19,500坪、いずれも増床分を含む)したことでイニシャルコストや販売費及び一般管理費が抑制され、施設の運営効率化が進んだ他、新規オープンしたビジネスホテルが順調に稼働したこと等から、2020年2月期は営業利益率が14.3%(前期12.1%)、EBITDAマージンが17.5%(同14.6%)と前期より改善しました。貸会議室事業のKPI(重要業績評価指標)としている坪あたり売上高は、第1~第3四半期にかけては2019年2月期実績を上回る推移となりましたが、第4四半期は新型コロナウイルス感染拡大の影響により、従来、入試試験会場需要など最大の繁忙月と見込んでいた2月が38,363円(前年同月比13.0%減)と大きく低下したため、前年同期実績を下回りました。
会議室面積1坪あたり売上高の推移 (単位:円)
| 第1四半期平均 | 第2四半期平均 | 第3四半期平均 | 第4四半期平均 | 12月 | 1月 | 2月 | |
| 2019年2月期 | 42,436 | 35,424 | 37,342 | 37,378 | 34,257 | 33,803 | 44,074 |
| 2020年2月期 | 42,696 | 37,762 | 40,339 | 36,012 | 35,058 | 34,614 | 38,363 |
| 前年同期間比 | +0.6% | +6.6% | +8.0% | △3.7% | +2.3% | +2.4% | △13.0% |
(注)売上高は会議室料と利用に付随するオプション・ケータリング料の合計
2)日本リージャス社
日本リージャス社は2019年6月(第2四半期期初)より損益計算書の連結を開始したため、2020年2月期においては9ヶ月分の業績が連結されております。2020年2月期は既存施設が高稼働で推移したことや、出店が順調に進捗(14拠点:約3,625坪)したことにより、売上高は当初想定(12,700百万円)を上回り12,843百万円での着地となりました。また、リージャスにおけるKPIである稼働率は、2020年2月末時点での全施設の平均稼働率が75.9%、2018年2月以前に出店した施設(出店より2年が経過している施設)においては同83.1%と高稼働を維持しており、安定的な収益構造となっています。日本リージャス社買収に係るのれん償却費や顧客関連資産等の無形資産償却費(1,788百万円)を控除した後で営業利益は543百万円となり、黒字を確保しました。なお、日本リージャス社買収に伴う取得原価配分(PPA)が完了し、のれんの一部に顧客関連資産を認識したため、のれんと長期前払費用及び顧客関連資産等の無形資産を合わせた年間償却額は、当初11年間は年間2,396百万円、その後9年間は年間1,905百万円となる予定です。
3)台湾リージャス社
台湾リージャス社は2019年12月(第4四半期期初)より損益計算書の連結を開始したため、2020年2月期においては3ヶ月分の業績が連結されております。当初の10月連結開始予定が経理統合処理にあわせて12月開始となったことで、売上高は当初想定(600百万円)を下回り305百万円での着地となりました。なお、当期は統合に伴う一時費用や、台湾リージャス社に係るのれん償却費を計上したため、89百万円の営業損失となりました。
c.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状態を判断するための客観的な指標等
当社グループは、不稼働資産の有効活用から収益を生み出すビジネスモデルとしてフレキシブルオフィスサービスを中心とした空間再生流通事業を創出いたしました。フレキシブルオフィスサービスにおいては、顧客の予算・利用規模・利用目的・利用期間等に対応すべく形態別にグレード分けしたフレキシブルオフィスを、アクセス至便な立地に全国展開しております。このフレキシブルオフィスサービスから派生するニーズに対応すべく、料飲サービス、オプションサービス、宿泊サービス等の付随サービスの商品開発をさらに進めることで、利用顧客にとってより付加価値の高い総合サービスの実現を目指してまいります。
また、当社グループは、子会社化した会社とのシナジーを追求しながら、国内におけるフレキシブルオフィス市場において圧倒的な地位を確立し、グループ全体のEBITDAマージンを継続的に向上させるべく、事業活動に推進してまいります。