四半期報告書-第15期第2四半期(平成30年7月1日-平成30年9月30日)

【提出】
2018/11/14 16:16
【資料】
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【項目】
32項目
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1) 経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間における我が国の経済は、雇用情勢や所得環境の着実な改善に支えられ個人消費も持ち直しており、緩やかな回復を見せております。今後についてもこの基調が続くと期待されるものの、消費者マインドが弱含んでいることや、通商問題及び金融資本市場の変動など海外経済の不確実性もあり、先行きには依然として不透明感も残っております。
当社グループを取り巻くインターネット関連市場につきましては、インターネットが高速化、モバイル化したことにより様々なコンテンツが登場するなど、その用途は多様化していおり、今後においても安定的な成長と拡大が期待されております。
平成29年における情報通信機器の保有率は、スマートフォンが75.1%(前年同期比3.3ポイント増)、タブレット端末が36.4%(前年同期比2.0ポイント増)となり,普及は一巡し安定成長へと移行しております。(出所:総務省「平成30年版情報通信白書」)。
また、スマートフォンやタブレット端末の普及と利用増加に伴い、モバイルコンテンツの市場規模は、平成29年には全体で2兆1,109億円(前年同期比12.5%増)となり、高い伸び率で拡大が続いております(出所:一般社団法人モバイル・コンテンツ・フォーラム)。
音楽やアーティスト関連の市場動向といたしましては、平成30年上半期(1月から6月まで)における音楽ソフト(オーディオレコード及び音楽ビデオ合計)の生産金額は117,358百万円(前年同期比0.7%増)、コンサートの市場規模は143,812百万円(前年同期比10.9%増)といずれも拡大しており、音楽の有料聴取層の増加によって堅調に推移しております(出所:一般社団法人日本レコード協会、及び一般社団法人コンサートプロモーターズ協会)。
このような外部環境の中、当社グループでは、アーティストやタレント、声優、アニメまでの幅広いジャンルを対象に、ファンクラブサイトの運営を中心として、キャラクター、スタンプ、音楽、電子書籍といった多岐にわたるデジタルコンテンツの配信や、eコマースに至るまで複合的な事業展開をしてまいりました。優位性を持つコンテンツを活用し、グループ全体でのシナジー効果を発揮させることによって、事業基盤の拡大と多様化を進めてまいりました。また、今後の当社グループの新たな成長へ向けた投資として、当社と同様にファンクラブサイト/ファンサイトを運営し、電子チケットサービスも手がけるEMTG株式会社を完全子会社化いたしました。今後は、両社の得意分野や経営資源を相互活用することで業容拡大と事業効率化による収益力の向上を見込んでおります。
なお、EMTG株式会社につきましては、平成30年6月29日にその発行済み株式の一部を取得した結果、平成30年6月30日より持分法適用会社に、平成30年9月28日にその他の同社発行済株式の全てを当社株式に株式交換したことにより、平成30年9月30日(みなし取得日)に完全子会社となりました。
以上の結果、当第2四半期連結累計期間における売上高は2,026百万円(前年同期比13.0%増)、営業利益は147百万円(前年同期比6.6%減)、経常利益は173百万円(前年同期比2.8%減)となりました。EMTG株式会社の完全子会社化の過程で、合意時点から交換時点において当社株価が上昇したことに伴い、交換時における株価をもとに算出された取得総額が当初想定した取得総額を超過することとなり、当該差額2,664百万円を減損損失として特別損失に計上することとなり、その結果、親会社株主に帰属する四半期純損失は2,524百万円となりました。
セグメントごとの概要は、以下のとおりであります。
①携帯コンテンツ配信事業
携帯コンテンツ配信事業につきましては、アーティストや声優、タレントのファンクラブ、ファンメールサイトの新規開設を進めるとともに、他社からのサイト運営の移管など有料会員の獲得に取り組んでまいりました。また、既存サイトやサービスのアプリ化や、これまでの月額制に加え年会費制ファンクラブを導入するなど、多様化する利用者ニーズに対応することで新たな需要の掘り起こしも図ってまいりました。
この他、テレビ局が提供するアニメ動画見放題サービスやタテ型アニメ視聴アプリなど動画配信分野にも引き続き注力し、新規事業へ向けた開発ノウハウ、経験の蓄積も進めてまいりました。
以上の結果、当第2四半期連結累計期間における携帯コンテンツ配信事業の売上高は1,371百万円(前年同期比4.7%減)、セグメント利益は332百万円(前年同期比15.5%減)となりました。
②PCコンテンツ配信事業
PCコンテンツ配信事業につきましては、アーティスト及びタレント等のPC向け有料ファンクラブサイトの運営を行い、年会費制のファンサイトなども新たに展開してまいりました。また、将来の携帯コンテンツ配信事業での有料化を見据え、アーティストや俳優、声優などのオフィシャルサイトの受託制作なども実施してまいりました。
以上の結果、当第2四半期連結累計期間におけるPCコンテンツ配信事業の売上高は101百万円(前年同期比31.2%増)、セグメント損失は5百万円(前年同期は6百万円の損失)となりました。
③eコマース事業
eコマース事業につきましては、CD、DVD及びブルーレイといった音楽映像商品と、それに関連するアーティストグッズを中心に、大手レコード会社との提携によるレコード会社の公式販売サイトの運営管理と当社による直販の両面から事業を展開し、当第2四半期累計期間では音楽映像商品の販売が堅調に推移いたしました。
また、人気アニメ「エヴァンゲリオン」の公式オンラインストアの制作、運営を受託し、サイトリニューアルを行いました。
以上の結果、当第2四半期連結累計期間におけるeコマース事業の売上高は259百万円(前年同期比194.8%増)、セグメント利益は37百万円(前年同期比409.8%増)となりました。
④アプリ事業
アプリ事業は、主にアイドルグループとのコラボレーション公式ファンアプリなど、スマートフォンを通じたアプリ配信を行う事業です。当第2四半期連結累計期間におきましては、機能追加や利便性の向上を目的とした大型アップデートを行うとともに、他アプリ等とのコラボキャンペーンなど、アプリの利用拡大を図るべく各種施策を講じてまいりました。
以上の結果、当第2四半期連結累計期間におけるアプリ事業の売上高は124百万円(前年同期比8.1%増)となりました。売上高は増加しているものの利益の確保には至らず、セグメント損失は16百万円(前年同期は26百万円の損失)となりました。
(2) 財政状態の分析
(資産の部)
当第2四半期連結会計期間末の総資産は8,832百万円(前連結会計年度末比190.3%増)となりました。
流動資産は6,217百万円(同158.1%増)となりました。主な内訳は現金及び預金4,420百万円(同214.6%増)、売掛金1,173百万円(同101.9%増)となっております。
固定資産は2,614百万円(同313.2%増)となりました。主な内訳は有形固定資産445百万円(同72.6%増)、のれん1,632百万円(同112,669.4%増)となっております。
(負債の部)
当第2四半期連結会計期間末の流動負債は4,705百万円(同431.2%増)となりました。主な内訳は買掛金2,240百万円(同449.8%増)であります。
固定負債は25百万円(同1.7%増)となりました。
(純資産の部)
当第2四半期連結会計期間末の純資産の合計は4,101百万円(同92.5%増)となりました。主な内訳は資本金252百万円(同1.5%増)、資本剰余金4,951百万円(同1,723.3%増)、利益剰余金△1,129百万円(同170.5%減)であります。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物は4,420百万円(前連結会計年度比3,015百万円増)となりました。
各キャッシュ・フローの状況は、以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは290百万円となりました。
主な内訳は税金等調整前四半期純損失2,458百万円、減損損失2,664百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは2,784百万円であり、支出の主な内訳は連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による収入2,943百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは△60百万円であり、支出の主な内訳は配当金の支払額163百万円、および非支配株主の払込みによる収入97百万円によるものです。
(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。また、当第2四半期連結累計期間中に生じた新たな対処すべき課題もありません。
(5) 研究開発活動
該当事項はありません。