四半期報告書-第24期第3四半期(令和2年10月1日-令和2年12月31日)

【提出】
2021/02/12 13:07
【資料】
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【項目】
31項目
文中の将来に関する事項は、当第3四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の世界的な流行の影響が長期化しており、社会・経済活動が停滞し、景気は急速な悪化が続いております。9月以降、政府の消費喚起施策などの効果により、個人消費の一部に持ち直しの兆候は見られるものの、感染症拡大のリスクは依然として収束の兆しは見えず、国内においても第3波の感染拡大が発生しております。今後も、経済活動の縮小に起因する個人所得の減少などの影響により、個人消費は引き続き低調に推移することが予想されます。
一方、外出自粛意識の高まりにより、オンライン経由の購買行動の裾野が拡大しており、食品宅配市場についても、EC化率の上昇により消費者ニーズが底上げされた状態が続いております。
このような環境の中、当社グループにおいては、食を支えるインフラ企業として、食材宅配サービスの需要増加に対し、安定的なサービス提供を最優先の経営課題として捉え、十分な出荷キャパシティや商品サプライの確保に取り組みました。また、お客様の家庭での食の在り方が大きく変化する中で、「健康・免疫意識の高まり」、「家庭での食事頻度・人数の増加」「自宅で飲食店メニューの食事」など新しいお客さまニーズに沿った商品・サービスを提案するなど、新型コロナウイルスによる変化対応を優先的に実施してまいりました。
また、経営戦略の柱である「国内宅配事業の成長・収益力強化」に向けた取組みにも注力し、顧客基盤の拡大や商品の付加価値向上等のブランドごとの事業フェーズに即した施策を実行しております。
これらの結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は74,790百万円(前年同期比42.7%増)、営業利益は6,131百万円(前年同期比283.8%増)、経常利益は5,874百万円(前年同期比312.8%増)となりました。
①宅配事業(Oisix)
インターネットを通じて主に食品・食材の直販を行う宅配事業(Oisix)においては、第1四半期連結会計期間に発生した物流センターの出荷キャパシティ逼迫の課題は解決し、当第3四半期連結会計期間は従来通りの新規会員獲得を実施した結果、会員数は、前連結会計年度末(2020年3月末)の239,837人から、当第3四半期連結会計期間末(2020年12月末)には285,168人へと増加しております。また、在宅勤務の拡大などによる家庭内での食事頻度の増加や、年末年始の帰省自粛の影響により高単価商材の売上が好調に推移した結果、購買頻度・単価ともに前年同期を上回って推移しており、売上・セグメント利益ともに大きく増加いたしました。
また、上記の第1四半期連結会計期間に発生したキャパシティ逼迫による新規獲得の休止により、新規販促費用が大幅に未消化となり、セグメント利益は特殊に増加しております。
これらの結果、当第3四半期連結累計期間の業績は以下のとおりとなりました。
売上高 37,036百万円(前年同期比 39.6%増)
セグメント利益 7,012百万円(前年同期比115.0%増)
②宅配事業(大地を守る会)
カタログやインターネットを通じて主に食品・食材の直販を行う宅配事業(大地を守る会)においては、"ちゃんとした食生活"のコンセプトのもと、当事業年度より会員再拡大のフェーズへと移行しております。足元では、宅配需要の急激な高まりは落ち着きつつあるものの、引き続き新規会員獲得が順調に進捗し、会員数は、前連結会計年度末(2020年3月末)の37,127人から、当3四半期連結会計期間末(2020年12月末)には44,998人へと大きく増加しております。
また、シニア層の健康・免疫意識の高まりに対し、手軽に野菜を摂取できるサービスや発酵関連の商品を積極的に展開し、お客さまニーズに即した販売施策を実施したことや、年末年始の帰省自粛の影響により高単価商材の売上が好調に推移した結果、購買頻度・単価ともに前期を上回って推移しており、売上・セグメント利益ともに大きく増加いたしました。
これらの結果、当第3四半期連結累計期間の業績は以下のとおりとなりました。
売上高 10,761百万円(前年同期比35.6%増)
セグメント利益 1,898百万円(前年同期比67.3%増)
③宅配事業(らでぃっしゅぼーや)
カタログやインターネットを通じて主に食品・食材の直販を行う宅配事業(らでぃっしゅぼーや)においては、当連結会計年度も引き続き、定期宅配サービスのオペレーション改善施策を優先的に実施しております。第1四半期連結会計期間を中心に宅配需要の急激な高まりにより新規会員獲得が大幅に増加しましたが、その後は戦略的に新規獲得を抑制しており、第2四半期連結会計期間以後は微減で推移しております。会員数は、前連結会計年度末(2020年3月末)の56,935人から、当第3四半期連結会計期間末(2020年12月末)には61,518人へと大きく増加しております。
また、家庭での料理頻度が増加したニーズに対し、料理が楽しくなる商品・サービスの販売施策を実施したことや、年末年始の帰省自粛の影響により高単価商材の売上が好調に推移した結果、購買頻度・単価ともに前期を上回って推移しており、売上・セグメント利益ともに大きく増加いたしました。
これらの結果、当第3四半期連結累計期間の業績は以下のとおりとなりました。
売上高 13,653百万円(前年同期比 19.7%増)
セグメント利益 2,449百万円(前年同期比 22.4%増)
④その他事業
当セグメントは、ソリューション事業、店舗事業、海外事業、卸事業等からなるその他事業であります。
また、前第3四半期連結会計期間より米国Three Limes, Inc.(通称:The Purple Carrot)の業績を、その他事業に含めております。
新型コロナウイルス感染症の影響により、保育園卸事業などのリアル事業において減収の影響があったものの、当第3四半期連結累計期間においては前年同期と同水準まで回復しております。また、宅配需要の増加により、他社EC事業などのソリューション事業や海外事業が順調に推移したこと、The Purple Carrot連結分が上積みされた影響により、全体では売上高・セグメント利益ともに大幅に増加いたしました。
これらの結果、当第3四半期連結累計期間の業績は以下のとおりとなりました。
売上高 13,600百万円(前年同期比 113.1%増)
セグメント利益 1,416百万円(前年同期比 151.5%増)
(2)財政状態の分析
当第3四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末と比較して15,629百万円増加し、41,717百万円となりました。
流動資産は、前連結会計年度末と比較して14,758百万円増加し、33,008百万円となりました。これは主に、現金及び預金の増加9,076百万円、売掛金の増加3,826百万円、商品及び製品の増加566百万円、未収入金の増加1,015百万円によるものであります。
固定資産は、前連結会計年度末と比較して871百万円増加し、8,708百万円となりました。これは、有形固定資産の増加821百万円、無形固定資産の減少341百万円、投資その他の資産の増加390百万円によるものであります。
当第3四半期連結会計期間末における負債は、前連結会計年度末と比較して6,520百万円増加し、18,412百万円となりました。
流動負債は、前連結会計年度末と比較して6,454百万円増加し、17,497百万円となりました。これは主に、買掛金の増加2,866百万円、未払金の増加1,535百万円、未払法人税等の増加1,229百万円、その他流動負債の増加544百万円によるものであります。
固定負債は、前連結会計年度末と比較して66百万円増加し、914百万円となりました。これは主に、長期借入金の増加91百万円、繰延税金負債の減少23百万円によるものであります。
当第3四半期連結会計期間末における純資産は、前連結会計年度末と比較して9,108百万円増加し、23,304百万円となりました。これは主に資本金の増加2,302百万円、資本剰余金の増加2,302百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益3,900百万円によるものであります。資本金及び資本剰余金の増加は、第1四半期連結会計期間に実施した公募増資及びオーバーアロットメントによる売出しに関連した第三者割当増資等によるものです。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(4)研究開発活動
該当事項はありません。