四半期報告書-第23期第3四半期(令和1年10月1日-令和1年12月31日)

【提出】
2020/02/14 13:24
【資料】
PDFをみる
【項目】
33項目
文中の将来に関する事項は、当第3四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善等により緩やかな景気回復基調で推移したものの、個人消費におきましては、消費税率引き上げによる影響が懸念されるなど、消費マインドは先行が不透明であり、お客様の選別の目が一段と厳しくなってきております。
近年のEC業界においては、スマートフォンの一層の普及やSNS等を活用した販売経路の多様化が進む中で、市場における価格・サービス競争は激しさを増しており、配送員等の人手不足を背景とした物流コストの上昇や、大手流通における食品宅配サービス事業への参入など、取り巻く環境は依然として厳しい状況にあります。
一方で、共働き世帯の増加や健康志向の上昇など、ライフスタイル・価値観の変化に伴う消費者ニーズがますます多様化する中、近年、国内においてはミールキット市場が拡大しております。また、当社の主たる事業領域である安全性に配慮した食品業界においては、安心・安全に対する消費者の意識が引き続き高い状況にあります。
このような環境の中、当社は、2018年2月に会員制食品宅配事業において約30年の歴史を持つらでぃっしゅぼーや株式会社の全株式を取得し同社を子会社化、両社のシナジーを最大限に発揮するため、同年10月には合併による経営統合を行い、成長市場である食品EC市場において、既存サービスであるOisix及び大地を守る会に、らでぃっしゅぼーやを加えた3ブランドの独自性・競争優位性の確立に取り組んでまいりました。
これらの結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は52,425,426千円(前年同期比7.2%増)、営業利益は1,597,472千円(前年同期比29.5%減)、経常利益は1,423,096千円(前年同期比37.8%減)となりました。
また、2018年10月1日付のらでぃっしゅぼーや株式会社との吸収合併による税務上の繰越欠損金の継承、繰延税金資産の追加計上等の特殊要因により、前年同期には親会社株主に帰属する四半期純利益が大きく計上されていたことから、当第3四半期連結累計期間の親会社株主に帰属する四半期純利益は695,939千円(前年同期比72.5%減)となりました。
なお、前年同期(2019年3月期第3四半期)の業績には、2018年10月1日に当社が吸収合併したらでぃっしゅぼーや株式会社の7か月間の損益を含んでおり、2018年3月の損益を除外した業績と比較すると、売上高は10.8%の増加、営業利益は27.3%の減少、経常利益は35.8%の減少、親会社株主に帰属する四半期純利益は71.7%の減少となります。
①宅配事業(Oisix)
インターネットを通じて主に食品・食材の直販を行う宅配事業(Oisix)においては、秋季の集客キャンペーンや解約率低減の施策などの効果により、ミールキット「KitOisix」コースを中心に定期宅配サービス「おいしっくすくらぶ」会員数が大きく増加し、前連結会計年度末(2019年3月末)の205,976人から、当第3四半期連結会計期間末(2019年12月末)には236,836人となり、売上高の増加に寄与しております。一方で成長の加速に向けた物流キャパシティ拡大対応のための費用や販売促進費を投下したことなどの影響により、セグメント利益は微減となりました。
これらの結果、当第3四半期連結累計期間の業績は以下のとおりとなりました。
売上高 26,522,718千円(前年同期比19.5%増)
セグメント利益 3,261,900千円(前年同期比 3.3%減)
②宅配事業(大地を守る会)
カタログやインターネットを通じて主に食品・食材の直販を行う宅配事業(大地を守る会)においては、獲得した顧客が継続して買い続けられるようなサービス構築が不十分であるため、非効率なチャネル経由の集客を抑制し、"ちゃんとした食生活"のコンセプトのもと、ユーザニーズに沿った商品・サービスの進化に注力しております。この結果、購入頻度が大きく上昇しておりますが、会員数は、前連結会計年度末(2019年3月末)の40,210人から、当第3四半期連結会計期間末(2019年12月末)には37,257人へ減少しており、売上高、セグメント利益ともに減少しております。
これらの結果、当第3四半期連結累計期間の業績は以下のとおりとなりました。
売上高 7,936,931千円(前年同期比 5.6%減)
セグメント利益 1,134,830千円(前年同期比11.0%減)
③宅配事業(らでぃっしゅぼーや)
カタログやインターネットを通じて主に食品・食材の直販を行う宅配事業(らでぃっしゅぼーや)においては、単価の低い赤字受注の削減の取組が完了し、獲得した顧客が継続して買い続けられるようなサービス構築を継続して行っております。"料理が楽しくなる食料品店"のコンセプトのもと、新しいぱれっとラインナップのリリースや、週末に親子で楽しみながら料理できるKitの開発などサービスの進化に注力しております。
この結果、購買頻度・購買単価ともに上昇しましたが、会員数は、前連結会計年度末(2019年3月末)の63,461人から、当第3四半期連結会計期間末(2019年12月末)には58,655人へ減少しており、売上高、セグメント利益ともに減少しております。
これらの結果、当第3四半期連結累計期間の業績は以下のとおりとなりました。
売上高 11,410,158千円(前年同期比 20.5%減)
セグメント利益 2,001,597千円(前年同期比 24.7%減)
なお、前年同期(2019年3月期第3四半期)の業績には、らでぃっしゅぼーや株式会社の7か月分の損益(2018年3月1日から9月30日まで)を含め、10か月分(2018年3月1日から12月31日まで)の損益を含んでおり、2018年3月の損益を除外した9か月間の業績と比較すると、売上高は11.1%の減少、セグメント利益は16.7%の減少となります。
④その他事業
当セグメントは、ソリューション事業、店舗事業、海外事業、卸事業等からなるその他事業であります。ソリューション事業および店舗事業が順調に推移した結果、売上高、セグメント利益ともに増加しております。
また、当第3四半期連結会計期間より米国Three Limes Inc.(通称:The Purple Carrot)の業績を、その他事業に含めております。
これらの結果、当第3四半期連結累計期間の業績は以下のとおりとなりました。
売上高 6,383,522千円(前年同期比 52.0%増)
セグメント利益 563,102千円(前年同期比 24.0%増)
なお、前年同期(2019年3月期第3四半期)の業績には、らでぃっしゅぼーや株式会社の卸事業に係る7か月分の損益(2018年3月1日から9月30日まで)を含め、10か月分の損益(2018年3月1日から12月31日まで)を含んでおり、2018年3月の損益を除外した9か月間の業績と比較すると、売上高は55.3%の増加、セグメント利益は21.8%の増加となります。
(2)財政状態の分析
当第3四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末と比較して4,049,313千円増加し、26,798,799千円となりました。
流動資産は、前連結会計年度末と比較して1,910,497千円増加し、18,512,295千円となりました。これは主に、現金及び預金の減少1,322,734千円、売掛金の増加2,532,505千円、商品及び製品の増加217,783千円、未収入金の増加334,965千円によるものであります。
固定資産は、前連結会計年度末と比較して2,138,816千円増加し、8,286,503千円となりました。これは、有形固定資産の増加396,729千円、無形固定資産の増加2,194,218千円、投資その他の資産の減少452,131千円によるものであります。無形固定資産の増加の主たる要因は、Three Limes Inc.取得によるのれん等の増加によるものであります。
当第3四半期連結会計期間末における負債は、前連結会計年度末と比較して2,603,814千円増加し、12,848,078千円となりました。
流動負債は、前連結会計年度末と比較して2,596,744千円増加し、12,046,744千円となりました。これは主に、買掛金の増加1,708,058千円、未払金の増加739,794千円によるものであります。
固定負債は、前連結会計年度末と比較して7,069千円増加し、801,333千円となりました。これは主に、資産除去債務の増加3,729千円、長期借入金の減少4,509千円、その他固定負債の増加10,266千円によるものであります。
当第3四半期連結会計期間末における純資産は、前連結会計年度末と比較して1,445,499千円増加し、13,950,720千円となりました。これは主に資本金の増加406,906千円、資本剰余金の増加406,312千円、親会社株主に帰属する四半期純利益695,939千円によるものであります。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4)研究開発活動
該当事項はありません。
(5)主要な設備
当第3四半期連結累計期間における主要な設備の状況に重要な変更はありません。
なお、当第3四半期連結会計期間末における重要な設備の新設等の計画は、下記のとおりです。
事業所名
(所在地)
セグメントの名称設備の内容投資予定金額資金調達方法着手及び完了予定完成後の増加能力
総額(千円)既支払額着手完了
物流センター(海老名)宅配事業(Oisix)機械装置1,600,000-自己資金2020年6月2021年10月出荷規模最大300%

なお、2021年8月より上記物流センターの建物賃借を開始する予定です。