有価証券報告書-第20期(2025/04/01-2026/03/31)
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
文中将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営成績等の状況の概要
① 経営成績の状況
当連結会計年度の経営成績は、売上高が8,780,577千円(前期比16.8%減)、営業利益は549,766千円(前期は1,911,248千円の営業損失)、経常利益は412,849千円(前期は1,993,227千円の経常損失)、親会社株主に帰属する当期純利益は742,891千円(前期は5,525,955千円の親会社株主に帰属する当期純損失)、EBITDA(営業利益+減価償却費+のれん償却額)は1,436,542千円(前期のEBITDAは△711,296千円)となりました。当社グループは、前連結会計年度末において選択と集中へと事業方針を転換し、当連結会計年度においては、単月営業黒字を連続して達成、第3四半期には継続企業の前提に関する注記を解除して安定黒字体質に回帰し、成長に向けた着実な移行を確認する結果となりました。また、特別損益と致しまして、保有有価証券の見直しによる売却益を計上する一方、更なる効率化を目的とした本社移転関連費用(2026年8月予定)を計上いたしました。
報告セグメント別の経営成績は、次のとおりであります。
(メディア事業)
当連結会計年度におきましては前連結会計年度末に決定した成長投資中の赤字事業からの撤退、既存事業のコスト構造の見直しとその実行等に加え、トータルメディアソリューションの提供という視点からクリエイターズエコノミー関連事業の強化、ネットワーク広告枠の改善とAIを活用した効率的なストック型コンテンツの蓄積によるトラフィック拡大策、メディアパワーを活用したB2B向けサービスの投入等に取り組み、成長再開フェーズへの移行に向けた取り組みを進めました。また、固定費を中心とした売上原価、並びに販売費及び一般管理費の削減を着実に進めてまいりました。
これらの結果、当連結会計年度の売上高は4,696,547千円(前年同期比22.8%減)、セグメント利益は83,352千円(前連結会計年度は2,188,938千円の損失)となり黒字に転換いたしました。なお、売上高には持株会社体制におけるマネジメントフィー等控除額492,111千円を含んでおり、これを戻した売上高は5,188,658千円(前年同期比24.9%減)、同セグメント利益は575,463千円(前連結会計年度は1,358,271千円の損失)であります。
(ソリューション事業)
当連結会計年度におきましては、売上高につきましては、SI・パッケージソリューションサービスにおいて前連結会計年度に計上した好採算の大型スポット収入の反動があったものの、情報ソリューションサービスを中心とする再現性の高いB2Bビジネスにおいてストック収入である月額利用料が堅調に伸長いたしました。また、「Kabutan(株探)プレミアム」につきましては、活況を呈する株式市場を背景とした有料会員数の伸長や広告収入の増加、2024年10月に実施した月額料金値上げ効果等により好調に推移いたしました。また、販売費及び一般管理費を中心とした固定費の削減を着実に進めるとともに、「Robot Report AI」「職域資産形成Solution」等の高付加価値SaaS型サービスの正式投入や情報ソリューションサービスの海外市場展開が実現する等、ソリューション事業におきましても再成長に向けた収益拡大施策が具体化いたしました。
これらの結果、当連結会計年度の売上高は3,841,283千円(前年同期比5.5%増)、セグメント利益は477,469千円(前年同期比379.1%増)となりました。なお、マネジメントフィー等(219,440千円)控除前の売上高は4,060,723千円(前年同期比3.3%増)であり、同セグメント利益は696,909千円(前年同期比78.9%増)であります。また、株式会社ミンカブソリューションサービシーズについては、徹底したコスト削減と機動的な意思決定体制の構築によりグループ一丸となって業績回復を実現するため、2025年10月1日をもって当社との経営統合を実施いたしました。株式会社ミンカブWeb3ウォレットについては、Web3領域における戦略の見直しに基づき、より高い事業シナジーを享受できる環境下での発展が最適と判断し、2025年5月26日付で株式会社トレードワークスと株式譲渡契約を締結、同年6月2日付で全株式を譲渡いたしました。
② 財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は2,451,614千円(前連結会計年度末比412,334千円増)となりました。これは主に、黒字の定常化に伴う営業キャッシュ・フローの改善及びマイノリティ出資先株式の売却等により現金及び預金が760,458千円増加したことが主因であり、事業活動による資金創出力の回復が進んでいることを示しております。一方で、売掛金の減少(158,422千円減)、及び未収還付消費税の減少(91,382千円減)は、資金回収の進展によるものであります。
固定資産は7,545,289千円(同397,817千円減)となりました。これは主に、保有上場株式の時価評価等により投資有価証券が増加した一方、のれん及び顧客関連資産の償却、減価償却の進行、並びに事務所縮小に伴う差入保証金の減少等によるものであります。また、繰延税金資産の減少は連結子会社の合併に伴う一時差異解消によるものであり、将来の税負担構造の整理が進んだ結果であります。
これらの結果、資産合計は9,996,904千円となり、前連結会計年度末の9,982,387千円から14,516千円の増加となりました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は8,195,795千円(同3,819,611千円増)となりました。これは主として長期借入金を短期借入金へ区分変更したことによる表示上の増加であります。当該借入金は2025年6月20日付で金融機関との間で契約条件の見直しを実施しており、当初満期日を2026年6月末としたうえで、業績進展に応じた延長更新を基本とする内容となっていることを反映したものであります。
一方で、前代表取締役会長からの借入金のデット・エクイティ・スワップ実施に加え、金融機関との合意に基づく短期借入金の確定額弁済により借入金は前連結会計年度末比428,000千円減少し、引き続き財務レバレッジの縮減が進展しております。
固定負債は356,476千円(同4,929,739千円減)となりましたが、これは主に前述の長短振替によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は1,444,632千円(同1,124,644千円増)となりました。これは黒字定着による利益剰余金の増加に加え、保有上場株式の評価益及びデット・エクイティ・スワップに伴う資本増強によるものであります。
これらの結果、自己資本比率は14.5%となり、前連結会計年度の3.1%から大幅に改善しました。収益基盤の回復と資本強化の両面により、財務体質は着実に健全化しております。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ760,458千円増加し、1,303,068千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、1,065,767千円の収入(前連結会計年度は655,990千円の支出)となり、大幅に改善いたしました。これは主に、税金等調整前当期純利益が581,364千円、中期的成長のためのソフトウエア投資等に伴う減価償却費を中心とした減価償却費合計が683,797千円、のれんの償却額が202,978千円、売上債権の減少額が157,707千円となった一方で、有価証券売却益287,069千円、その他流動負債の減少額291,127千円、その他の引当金の減少額229,206千円等の影響を受けたものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、73,490千円の支出となりました。これは主に、ソフトウエア開発投資を中心とした無形固定資産の取得による支出が587,547千円となった一方で、投資有価証券の売却による収入が
354,537千円、事務所縮小に伴う敷金及び保証金の回収による収入が151,929千円となったことを要因としたものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、231,818千円の支出となりました。これは主に、短期借入金の純減額が228,000千円となったことを要因としたものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループの事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、記載を省略しております。
b.受注実績
当社グループは受託開発を行っておりますが、受注から開発・納品までの期間が短いため、記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
3.当連結会計年度の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、当該割合が10%未満であるため記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度において当社は、「選択と集中」へと事業方針を転換し、構造改革の成果による安定黒字体質への回帰と、成長に向けた着実な移行を最優先課題として取り組んでまいりました。
当連結会計年度の経営成績におきましては、不採算事業からの撤退や、固定費を中心とした売上原価、並びに販売費及び一般管理費の削減等のコスト構造改革が着実に進展したことにより、収益性が大幅に改善いたしました。この結果、売上高は8,780,577千円(前期比16.8%減)となったものの、各利益項目は軒並み黒字転換を果たし、営業利益549,766千円、経常利益412,849千円、親会社株主に帰属する当期純利益は742,891千円(過去最高益を更新)を計上いたしました。
財政状態におきましては、収益基盤の回復に伴う営業キャッシュ・フローの改善、マイノリティ出資先株式の売却等により、現金及び預金が1,303,068千円(前連結会計年度末比760,458千円増)へと大幅に増加し、事業活動による資金創出力の回復が進んでおります。また、前代表取締役会長からの借入金のデット・エクイティ・スワップ実施や、利益剰余金の増加、保有上場株式の評価益などにより、純資産合計は1,444,632千円(同1,124,644千円増)となり、自己資本比率は前連結会計年度末の3.1%から14.5%へと大幅に改善し、財務体質は着実に健全化しております。
なお、当連結会計年度末における短期有利子負債(7,489,500千円)は、現金及び預金に比して依然として高い水準にありますが、取引金融機関との間において、業績進展に応じた延長更新を基本とする契約条件の見直し(当初満期日2026年6月末)を実施しており、継続的なモニタリングのもとで安定的な運用がなされております。足元の業績及びキャッシュ・フローの改善により資金創出力が大幅に向上していること、ならびに当面の事業活動に必要な資金が確保されていることから、経営者として継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないものと判断しております。
今後は、一連の構造改革によって構築した安定的な収益基盤の上に、当社グループ独自の情報資産の強みを梃子(テコ)にした「情報資産ドリブン型成長」へ経営資源を集中させ、成長性と収益性を両立した再成長フェーズへの移行を加速させてまいります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性
当社グループの資本の財源及び資金の流動性は、主に営業活動による純現金収入によります。このため、当社では、経営上の目標の達成状況を判断するための指標として売上高のほか、実質的なキャッシュ・フロー創出力の指標としてEBITDA(営業利益+減価償却費+のれん償却額)を重視しております。当連結会計年度のEBITDAは1,436,542千円(前期のEBITDAは△711,296千円)となり、二桁億円台の規模へ大きく回復いたしました。
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況は、営業活動によるキャッシュ・フローが1,065,767千円の収入(前連結会計年度は655,990千円の支出)と劇的に改善しており、構造改革を通じた「フリーキャッシュフローを安定的に創出可能な基盤の整備」が実効性を伴って実現できているものと認識しております。また、投資活動においては成長ドライバーとなり得るソフトウエア開発等の無形固定資産への取得(587,547千円)に厳選して資金を配分する一方、保有投資有価証券の売却(354,537千円収入)やオフィスの縮小・本社移転計画(2026年8月予定)に伴う敷金・保証金の回収を進めるなど、資産の効率化と流動性の確保を徹底いたしました。財務活動においては、金融機関との合意に基づく短期借入金の確定額弁済(228,000千円)を予定通り実行し、財務レバレッジの縮減を推進しております。
経営者としては、今後も徹底した費用削減と設備投資の総額管理(厳選投資)を継続し、財務体質の強化及び持続的な成長に向けた内部留保の確保を最優先としつつ、早期の強固な経営基盤の確立と企業価値向上に努めてまいります。
その他キャッシュ・フローの状況につきましては「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。また、連結財務諸表の作成に当たっては、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与える可能性のある見積りや予測を行っており、見積りの不確実性による実績との差異が生じる場合があります。
当連結会計年度における当社グループの連結財務諸表の作成に係る重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載をしておりますが、連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
(株式会社ライブドアに係るのれん及び顧客関連の評価)
(株式会社ライブドアに係る繰延税金資産の回収可能性)
これらの詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。
文中将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営成績等の状況の概要
① 経営成績の状況
当連結会計年度の経営成績は、売上高が8,780,577千円(前期比16.8%減)、営業利益は549,766千円(前期は1,911,248千円の営業損失)、経常利益は412,849千円(前期は1,993,227千円の経常損失)、親会社株主に帰属する当期純利益は742,891千円(前期は5,525,955千円の親会社株主に帰属する当期純損失)、EBITDA(営業利益+減価償却費+のれん償却額)は1,436,542千円(前期のEBITDAは△711,296千円)となりました。当社グループは、前連結会計年度末において選択と集中へと事業方針を転換し、当連結会計年度においては、単月営業黒字を連続して達成、第3四半期には継続企業の前提に関する注記を解除して安定黒字体質に回帰し、成長に向けた着実な移行を確認する結果となりました。また、特別損益と致しまして、保有有価証券の見直しによる売却益を計上する一方、更なる効率化を目的とした本社移転関連費用(2026年8月予定)を計上いたしました。
報告セグメント別の経営成績は、次のとおりであります。
(メディア事業)
当連結会計年度におきましては前連結会計年度末に決定した成長投資中の赤字事業からの撤退、既存事業のコスト構造の見直しとその実行等に加え、トータルメディアソリューションの提供という視点からクリエイターズエコノミー関連事業の強化、ネットワーク広告枠の改善とAIを活用した効率的なストック型コンテンツの蓄積によるトラフィック拡大策、メディアパワーを活用したB2B向けサービスの投入等に取り組み、成長再開フェーズへの移行に向けた取り組みを進めました。また、固定費を中心とした売上原価、並びに販売費及び一般管理費の削減を着実に進めてまいりました。
これらの結果、当連結会計年度の売上高は4,696,547千円(前年同期比22.8%減)、セグメント利益は83,352千円(前連結会計年度は2,188,938千円の損失)となり黒字に転換いたしました。なお、売上高には持株会社体制におけるマネジメントフィー等控除額492,111千円を含んでおり、これを戻した売上高は5,188,658千円(前年同期比24.9%減)、同セグメント利益は575,463千円(前連結会計年度は1,358,271千円の損失)であります。
(ソリューション事業)
当連結会計年度におきましては、売上高につきましては、SI・パッケージソリューションサービスにおいて前連結会計年度に計上した好採算の大型スポット収入の反動があったものの、情報ソリューションサービスを中心とする再現性の高いB2Bビジネスにおいてストック収入である月額利用料が堅調に伸長いたしました。また、「Kabutan(株探)プレミアム」につきましては、活況を呈する株式市場を背景とした有料会員数の伸長や広告収入の増加、2024年10月に実施した月額料金値上げ効果等により好調に推移いたしました。また、販売費及び一般管理費を中心とした固定費の削減を着実に進めるとともに、「Robot Report AI」「職域資産形成Solution」等の高付加価値SaaS型サービスの正式投入や情報ソリューションサービスの海外市場展開が実現する等、ソリューション事業におきましても再成長に向けた収益拡大施策が具体化いたしました。
これらの結果、当連結会計年度の売上高は3,841,283千円(前年同期比5.5%増)、セグメント利益は477,469千円(前年同期比379.1%増)となりました。なお、マネジメントフィー等(219,440千円)控除前の売上高は4,060,723千円(前年同期比3.3%増)であり、同セグメント利益は696,909千円(前年同期比78.9%増)であります。また、株式会社ミンカブソリューションサービシーズについては、徹底したコスト削減と機動的な意思決定体制の構築によりグループ一丸となって業績回復を実現するため、2025年10月1日をもって当社との経営統合を実施いたしました。株式会社ミンカブWeb3ウォレットについては、Web3領域における戦略の見直しに基づき、より高い事業シナジーを享受できる環境下での発展が最適と判断し、2025年5月26日付で株式会社トレードワークスと株式譲渡契約を締結、同年6月2日付で全株式を譲渡いたしました。
② 財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は2,451,614千円(前連結会計年度末比412,334千円増)となりました。これは主に、黒字の定常化に伴う営業キャッシュ・フローの改善及びマイノリティ出資先株式の売却等により現金及び預金が760,458千円増加したことが主因であり、事業活動による資金創出力の回復が進んでいることを示しております。一方で、売掛金の減少(158,422千円減)、及び未収還付消費税の減少(91,382千円減)は、資金回収の進展によるものであります。
固定資産は7,545,289千円(同397,817千円減)となりました。これは主に、保有上場株式の時価評価等により投資有価証券が増加した一方、のれん及び顧客関連資産の償却、減価償却の進行、並びに事務所縮小に伴う差入保証金の減少等によるものであります。また、繰延税金資産の減少は連結子会社の合併に伴う一時差異解消によるものであり、将来の税負担構造の整理が進んだ結果であります。
これらの結果、資産合計は9,996,904千円となり、前連結会計年度末の9,982,387千円から14,516千円の増加となりました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は8,195,795千円(同3,819,611千円増)となりました。これは主として長期借入金を短期借入金へ区分変更したことによる表示上の増加であります。当該借入金は2025年6月20日付で金融機関との間で契約条件の見直しを実施しており、当初満期日を2026年6月末としたうえで、業績進展に応じた延長更新を基本とする内容となっていることを反映したものであります。
一方で、前代表取締役会長からの借入金のデット・エクイティ・スワップ実施に加え、金融機関との合意に基づく短期借入金の確定額弁済により借入金は前連結会計年度末比428,000千円減少し、引き続き財務レバレッジの縮減が進展しております。
固定負債は356,476千円(同4,929,739千円減)となりましたが、これは主に前述の長短振替によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は1,444,632千円(同1,124,644千円増)となりました。これは黒字定着による利益剰余金の増加に加え、保有上場株式の評価益及びデット・エクイティ・スワップに伴う資本増強によるものであります。
これらの結果、自己資本比率は14.5%となり、前連結会計年度の3.1%から大幅に改善しました。収益基盤の回復と資本強化の両面により、財務体質は着実に健全化しております。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ760,458千円増加し、1,303,068千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、1,065,767千円の収入(前連結会計年度は655,990千円の支出)となり、大幅に改善いたしました。これは主に、税金等調整前当期純利益が581,364千円、中期的成長のためのソフトウエア投資等に伴う減価償却費を中心とした減価償却費合計が683,797千円、のれんの償却額が202,978千円、売上債権の減少額が157,707千円となった一方で、有価証券売却益287,069千円、その他流動負債の減少額291,127千円、その他の引当金の減少額229,206千円等の影響を受けたものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、73,490千円の支出となりました。これは主に、ソフトウエア開発投資を中心とした無形固定資産の取得による支出が587,547千円となった一方で、投資有価証券の売却による収入が
354,537千円、事務所縮小に伴う敷金及び保証金の回収による収入が151,929千円となったことを要因としたものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、231,818千円の支出となりました。これは主に、短期借入金の純減額が228,000千円となったことを要因としたものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループの事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、記載を省略しております。
b.受注実績
当社グループは受託開発を行っておりますが、受注から開発・納品までの期間が短いため、記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) | |
| 販売高(千円) | 増減率(%) | |
| メディア事業 | 5,111,078 | △25.2 |
| ソリューション事業 | 3,669,499 | △1.2 |
| 合計 | 8,780,577 | △16.8 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) | ||
| 金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
| 株式会社キョードー大阪 | 1,126,774 | 10.68 | - | - |
3.当連結会計年度の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、当該割合が10%未満であるため記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度において当社は、「選択と集中」へと事業方針を転換し、構造改革の成果による安定黒字体質への回帰と、成長に向けた着実な移行を最優先課題として取り組んでまいりました。
当連結会計年度の経営成績におきましては、不採算事業からの撤退や、固定費を中心とした売上原価、並びに販売費及び一般管理費の削減等のコスト構造改革が着実に進展したことにより、収益性が大幅に改善いたしました。この結果、売上高は8,780,577千円(前期比16.8%減)となったものの、各利益項目は軒並み黒字転換を果たし、営業利益549,766千円、経常利益412,849千円、親会社株主に帰属する当期純利益は742,891千円(過去最高益を更新)を計上いたしました。
財政状態におきましては、収益基盤の回復に伴う営業キャッシュ・フローの改善、マイノリティ出資先株式の売却等により、現金及び預金が1,303,068千円(前連結会計年度末比760,458千円増)へと大幅に増加し、事業活動による資金創出力の回復が進んでおります。また、前代表取締役会長からの借入金のデット・エクイティ・スワップ実施や、利益剰余金の増加、保有上場株式の評価益などにより、純資産合計は1,444,632千円(同1,124,644千円増)となり、自己資本比率は前連結会計年度末の3.1%から14.5%へと大幅に改善し、財務体質は着実に健全化しております。
なお、当連結会計年度末における短期有利子負債(7,489,500千円)は、現金及び預金に比して依然として高い水準にありますが、取引金融機関との間において、業績進展に応じた延長更新を基本とする契約条件の見直し(当初満期日2026年6月末)を実施しており、継続的なモニタリングのもとで安定的な運用がなされております。足元の業績及びキャッシュ・フローの改善により資金創出力が大幅に向上していること、ならびに当面の事業活動に必要な資金が確保されていることから、経営者として継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないものと判断しております。
今後は、一連の構造改革によって構築した安定的な収益基盤の上に、当社グループ独自の情報資産の強みを梃子(テコ)にした「情報資産ドリブン型成長」へ経営資源を集中させ、成長性と収益性を両立した再成長フェーズへの移行を加速させてまいります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性
当社グループの資本の財源及び資金の流動性は、主に営業活動による純現金収入によります。このため、当社では、経営上の目標の達成状況を判断するための指標として売上高のほか、実質的なキャッシュ・フロー創出力の指標としてEBITDA(営業利益+減価償却費+のれん償却額)を重視しております。当連結会計年度のEBITDAは1,436,542千円(前期のEBITDAは△711,296千円)となり、二桁億円台の規模へ大きく回復いたしました。
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況は、営業活動によるキャッシュ・フローが1,065,767千円の収入(前連結会計年度は655,990千円の支出)と劇的に改善しており、構造改革を通じた「フリーキャッシュフローを安定的に創出可能な基盤の整備」が実効性を伴って実現できているものと認識しております。また、投資活動においては成長ドライバーとなり得るソフトウエア開発等の無形固定資産への取得(587,547千円)に厳選して資金を配分する一方、保有投資有価証券の売却(354,537千円収入)やオフィスの縮小・本社移転計画(2026年8月予定)に伴う敷金・保証金の回収を進めるなど、資産の効率化と流動性の確保を徹底いたしました。財務活動においては、金融機関との合意に基づく短期借入金の確定額弁済(228,000千円)を予定通り実行し、財務レバレッジの縮減を推進しております。
経営者としては、今後も徹底した費用削減と設備投資の総額管理(厳選投資)を継続し、財務体質の強化及び持続的な成長に向けた内部留保の確保を最優先としつつ、早期の強固な経営基盤の確立と企業価値向上に努めてまいります。
その他キャッシュ・フローの状況につきましては「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。また、連結財務諸表の作成に当たっては、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与える可能性のある見積りや予測を行っており、見積りの不確実性による実績との差異が生じる場合があります。
当連結会計年度における当社グループの連結財務諸表の作成に係る重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載をしておりますが、連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
(株式会社ライブドアに係るのれん及び顧客関連の評価)
(株式会社ライブドアに係る繰延税金資産の回収可能性)
これらの詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。