有価証券報告書-第20期(2025/01/01-2025/12/31)
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況の概要及び分析
当期における我が国経済は、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果を背景に緩やかな回復基調にありますが、米国の通商政策の影響や、物価上昇の継続が個人消費に及ぼす影響、国際紛争等による景気の下振れリスクには留意する必要があります。加えて、金融資本市場の変動等の影響は引き続き懸念されています。
当社グループの業績に大きな影響を及ぼす国際原油価格は、代表的指標の一つであるブレント原油(期近物終値ベース)で当期は1バレル当たり70米ドル台半ばから始まり、米国によるイランやロシアへの制裁による供給懸念から一時的に上昇する場面も見られましたが、米中の関税をめぐる対立等、相互関税による経済停滞懸念や、OPEC+による自主減産の段階的な緩和により、年間を通して下落傾向が見られ、期末には60.85米ドルとなりました。これらを反映して、当期における当社グループの原油の平均販売価格は、前期に比べ、1バレル当たり10.51米ドル下落し、70.69米ドルとなりました。
一方、業績に重要な影響を与えるもう一つの要因である為替相場ですが、当連結会計年度は1米ドル157円台で始まりました。年前半は、日米金利差の拡大を背景に、1月初旬に一時158円台まで円安が進行しましたが、米国の関税政策に伴う世界的な景気後退懸念が強まり、4月には141円台前半まで円高が進みました。その後は、米中の関税引き下げ合意を受けて反発しつつ、日銀の追加利上げ見送りやFRBの利下げ観測を背景に円安方向へ転じ、144円台で上半期を終えました。年後半は、日本の参院選後の政権交代を受け積極財政・金融緩和志向が意識され、一貫して円安基調で推移し、11月にはFRBの利下げ観測後退も相まって、157円台をつけました。年末にかけては、米国の雇用・物価指標の弱さに加え、日銀による早期利上げ観測の強まりから、一時円安がやや後退する場面もありましたが、積極財政による日本の財政健全性への懸念や、旅行収支頭打ち・デジタル赤字といった構造的な円需給の弱さ等を背景に、円安圧力はなお残り、期末公示仲値(TTM)は、前期末から1円63銭円高の156円54銭となりました。なお、当社グループ売上の期中平均レートは、前期に比べ、2円13銭円高の1米ドル149円60銭となりました。
このような事業環境の中、当社グループの当期連結業績につきましては、原油の販売価格の下落により、売上収益は前期比2,544億円、11.2%減の2兆113億円となりました。このうち、原油売上収益は前期比1,817億円、10.6%減の1兆5,302億円、天然ガス売上収益は前期比771億円、14.7%減の4,480億円となりました。当連結会計年度の販売数量は、原油が前期比5,696千バレル、4.1%増の144,673千バレルとなり、天然ガスは前期比26,849百万立方フィート、5.7%減の446,818百万立方フィートとなりました。このうち、海外天然ガスは、前期比15,048百万立方フィート、3.9%減の366,659百万立方フィート、国内天然ガスは、前期比316百万立方メートル、12.8%減の2,148百万立方メートル、立方フィート換算では80,159百万立方フィートとなりました。販売価格は、海外原油売上の平均価格が1バレル当たり70.69米ドルとなり、前期比10.51米ドル、12.9%下落、海外天然ガス売上の平均価格は千立方フィート当たり5.10米ドルとなり、前期比0.63米ドル、11.0%下落、また、国内天然ガスの平均価格は立方メートル当たり78円61銭となり、前期比0円37銭、0.5%上昇しております。売上収益の平均為替レートは1米ドル149円60銭となり、前期比2円13銭、1.4%の円高となりました。
売上収益の減少額2,544億円を要因別に分析しますと、販売数量の増加により365億円の増収、平均単価の下落により2,693億円の減収、売上の平均為替レートが円高となったことにより260億円の減収、その他の売上収益が44億円の増収となりました。
一方、売上原価は前期比507億円、5.5%減の8,645億円、探鉱費は前期比366億円、68.6%減の167億円、販売費及び一般管理費は前期比164億円、12.3%減の1,180億円、その他の営業収益は前期比482億円、134.7%増の841億円、その他の営業費用は前期比12億円、4.1%増の328億円、持分法による投資利益は前期比327億円、31.2%減の720億円となりました。以上の結果、営業利益は前期比1,363億円、10.7%減の1兆1,354億円となりました。なお、当連結会計年度のその他の営業収益には、イクシスLNGプロジェクトを構成するINPEX Holdings Australia Pty Ltdの資本金を一部有償減資したことに伴い、在外営業活動体の換算差額の累計額を資本から純損益に振り替えた影響347億円を含んでおります。
金融収益は前期比292億円、19.6%減の1,201億円、金融費用は前期比403億円、32.9%減の821億円となりました。以上の結果、税引前利益は前期比1,253億円、9.7%減の1兆1,734億円となりました。
法人所得税費用は前期比1,207億円、14.0%減の7,438億円、非支配持分に帰属する当期利益は前期比289億円、419.3%増の358億円となりました。以上の結果、親会社の所有者に帰属する当期利益は前期比335億円、7.8%減の3,938億円となりました。
セグメント別の経営成績は以下のとおりであります。
① 国内石油・天然ガス事業(国内O&G)
販売数量の減少により、売上収益は前期比247億円、11.4%減の1,921億円となりましたが、売上原価の減少等により、親会社の所有者に帰属する当期利益は前期比87億円、64.3%増の224億円となりました。
② 海外石油・天然ガス事業(海外O&G)- イクシスプロジェクト
販売価格の下落により、売上収益は前期比581億円、15.6%減の3,150億円となりましたが、探鉱費の減少等により、親会社の所有者に帰属する当期利益は前期比225億円、9.1%増の2,708億円となりました。
③ 海外石油・天然ガス事業(海外O&G)- その他のプロジェクト
販売価格の下落により、売上収益は前期比1,709億円、10.3%減の1兆4,869億円となり、親会社の所有者に帰属する当期利益は前期比339億円、20.5%減の1,317億円となりました。
(2)財政状態の状況の概要及び分析
当連結会計年度末における資産合計は前連結会計年度末比3,543億円増の7兆7,351億円となりました。このうち、流動資産はその他の金融資産の増加等により、前連結会計年度末比2,388億円増の1兆1,090億円、非流動資産は持分法で会計処理されている投資の増加等により、前連結会計年度末比1,154億円増の6兆6,261億円となりました。
一方、負債合計は前連結会計年度末比4,692億円増の2兆7,122億円となりました。このうち、流動負債は前連結会計年度末比3,060億円増の8,396億円、非流動負債は前連結会計年度末比1,632億円増の1兆8,726億円となりました。
資本合計は前連結会計年度末比1,149億円減の5兆229億円となりました。このうち、親会社の所有者に帰属する持分は前連結会計年度末比746億円減の4兆7,471億円、非支配持分は前連結会計年度末比402億円減の2,757億円となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況の概要及び分析並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
① キャッシュ・フローの状況の概要及び分析
当社グループの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末の2,416億円から当連結会計年度中に減少した資金855億円を除き、換算差額123億円を加えた結果、当連結会計年度末において1,684億円となりました。
当連結会計年度における営業活動、投資活動及び財務活動によるキャッシュ・フローの状況及びそれらの要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
税引前利益の減少等があったものの、営業債権及びその他の債権の減少や法人所得税の支払額の減少等により、営業活動の結果得られた資金は前期比391億円増の6,938億円となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資の取得による支出の増加や定期預金の払戻による収入の減少等により、投資活動の結果使用した資金は前期比3,783億円増の6,687億円となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
非支配持分への配当金の支払額の増加等があったものの、コマーシャル・ペーパーの純増加額の増加や短期借入金の増加等により、財務活動の結果使用した資金は前期比2,392億円減の1,107億円となりました。
② 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
石油・天然ガス・再生可能エネルギー等のプロジェクト取得、探鉱・開発活動及び天然ガス供給インフラ施設等の建設においては多額の資金を必要とするため、内部留保による手許資金のほかに、外部からも資金を調達しております。探鉱資金については手許資金及び外部からの出資により、また、プロジェクト取得、開発資金及び天然ガス供給インフラ施設等の建設資金については手許資金、銀行借入及び社債発行により調達することを基本方針としております。現在、プロジェクト取得及び開発資金については株式会社国際協力銀行及び市中銀行等から融資を受けており、これら融資に関しては、独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構の保証制度を適宜活用しております。また、国内の天然ガス供給インフラ施設等の建設資金借入については、株式会社日本政策投資銀行及び市中銀行からの融資を受けているほか、再生可能エネルギープロジェクト等の取得及び開発資金については、プロジェクトファイナンスやグリーンファイナンスでの調達も実施しております。なお、イクシスLNGプロジェクトでは、共同支配企業であるイクシス下流事業会社(Ichthys LNG Pty Ltd)を借入人として、国内外の輸出信用機関及び市中銀行からプロジェクトファイナンスの借入等を行っております。
当連結会計年度は、当社中期経営計画に沿って適切なレバレッジコントロールに努めております。このほか、探鉱投資・開発投資等に向けて、独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構の出資を受けております。
資金の流動性については、短期の運転資金のほかに油価の急な下落等に備え、一定の手許資金を保有することを基本方針としており、また複数の金融機関とコミットメントライン契約を締結し、資金調達枠を確保しております。
③ 資金の配分方法
資金の配分方法については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。
(4)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第312条の規定によりIFRSに準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成に当たって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要性のある会計方針、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要性のある会計方針 4.重要な会計上の見積り及び判断」に記載しております。
(5)生産、受注及び販売の状況
① 生産実績
セグメントごとの生産実績は以下のとおりであります。
(注)1 海外で生産されたLPGは原油に含みます。
2 原油及び天然ガス生産量の一部は、発電燃料として使用しております。
3 上記の生産量は関連会社等の持分を含みます。
4 当社グループが締結している生産分与契約にかかる当社グループの原油及び天然ガスの生産量は、正味経済的取分に相当する数値を示しております。なお、当社グループの権益比率ベースの生産量は、原油151,993千バレル(日量416千バレル)、天然ガス470,551百万CF(日量1,289百万CF)、合計241,746千BOE(日量662千BOE)となります。
5 BOE(Barrels of Oil Equivalent)原油換算量
6 ヨウ素は、他社への委託精製によるものであります。
7 数量は単位未満を四捨五入しております。
② 受注実績
当社グループの販売実績のうち、受注高が占める割合は僅少であるため受注実績の記載は省略しております。
③ 販売実績
セグメントごとの販売実績は以下のとおりであります。
(注) 販売量は、単位未満を四捨五入しております。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況の概要及び分析
| (単位:百万円) | ||||
| 前期 | 当期 | 増減 | 増減率(%) | |
| 売上収益 | 2,265,837 | 2,011,351 | △254,485 | △11.2 |
| (うち、原油売上収益) | 1,712,064 | 1,530,291 | △181,772 | △10.6 |
| (うち、天然ガス売上収益) | 525,180 | 448,053 | △77,126 | △14.7 |
| 営業利益 | 1,271,789 | 1,135,440 | △136,349 | △10.7 |
| 税引前利益 | 1,298,811 | 1,173,473 | △125,338 | △9.7 |
| 親会社の所有者に帰属する当期利益 | 427,344 | 393,836 | △33,507 | △7.8 |
| 前期 | 当期 | 増減 | 増減率(%) | |
| 原油販売量(千bbl) | 138,978 | 144,673 | 5,696 | 4.1 |
| 売上平均油価(米ドル/bbl) | 81.20 | 70.69 | △10.51 | △12.9 |
| 天然ガス販売量(百万cf) | 473,667 | 446,818 | △26,849 | △5.7 |
| 海外ガス販売量(百万cf) | 381,706 | 366,659 | △15,048 | △3.9 |
| 海外ガス単価(米ドル/千cf) | 5.73 | 5.10 | △0.63 | △11.0 |
| 国内ガス販売量(百万㎥) | 2,464 | 2,148 | △316 | △12.8 |
| 国内ガス売上平均単価(円/㎥) | 78.24 | 78.61 | 0.37 | 0.5 |
| 売上平均為替レート(円/米ドル) | 151.73 | 149.60 | △2.13 | △1.4 |
当期における我が国経済は、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果を背景に緩やかな回復基調にありますが、米国の通商政策の影響や、物価上昇の継続が個人消費に及ぼす影響、国際紛争等による景気の下振れリスクには留意する必要があります。加えて、金融資本市場の変動等の影響は引き続き懸念されています。
当社グループの業績に大きな影響を及ぼす国際原油価格は、代表的指標の一つであるブレント原油(期近物終値ベース)で当期は1バレル当たり70米ドル台半ばから始まり、米国によるイランやロシアへの制裁による供給懸念から一時的に上昇する場面も見られましたが、米中の関税をめぐる対立等、相互関税による経済停滞懸念や、OPEC+による自主減産の段階的な緩和により、年間を通して下落傾向が見られ、期末には60.85米ドルとなりました。これらを反映して、当期における当社グループの原油の平均販売価格は、前期に比べ、1バレル当たり10.51米ドル下落し、70.69米ドルとなりました。
一方、業績に重要な影響を与えるもう一つの要因である為替相場ですが、当連結会計年度は1米ドル157円台で始まりました。年前半は、日米金利差の拡大を背景に、1月初旬に一時158円台まで円安が進行しましたが、米国の関税政策に伴う世界的な景気後退懸念が強まり、4月には141円台前半まで円高が進みました。その後は、米中の関税引き下げ合意を受けて反発しつつ、日銀の追加利上げ見送りやFRBの利下げ観測を背景に円安方向へ転じ、144円台で上半期を終えました。年後半は、日本の参院選後の政権交代を受け積極財政・金融緩和志向が意識され、一貫して円安基調で推移し、11月にはFRBの利下げ観測後退も相まって、157円台をつけました。年末にかけては、米国の雇用・物価指標の弱さに加え、日銀による早期利上げ観測の強まりから、一時円安がやや後退する場面もありましたが、積極財政による日本の財政健全性への懸念や、旅行収支頭打ち・デジタル赤字といった構造的な円需給の弱さ等を背景に、円安圧力はなお残り、期末公示仲値(TTM)は、前期末から1円63銭円高の156円54銭となりました。なお、当社グループ売上の期中平均レートは、前期に比べ、2円13銭円高の1米ドル149円60銭となりました。
このような事業環境の中、当社グループの当期連結業績につきましては、原油の販売価格の下落により、売上収益は前期比2,544億円、11.2%減の2兆113億円となりました。このうち、原油売上収益は前期比1,817億円、10.6%減の1兆5,302億円、天然ガス売上収益は前期比771億円、14.7%減の4,480億円となりました。当連結会計年度の販売数量は、原油が前期比5,696千バレル、4.1%増の144,673千バレルとなり、天然ガスは前期比26,849百万立方フィート、5.7%減の446,818百万立方フィートとなりました。このうち、海外天然ガスは、前期比15,048百万立方フィート、3.9%減の366,659百万立方フィート、国内天然ガスは、前期比316百万立方メートル、12.8%減の2,148百万立方メートル、立方フィート換算では80,159百万立方フィートとなりました。販売価格は、海外原油売上の平均価格が1バレル当たり70.69米ドルとなり、前期比10.51米ドル、12.9%下落、海外天然ガス売上の平均価格は千立方フィート当たり5.10米ドルとなり、前期比0.63米ドル、11.0%下落、また、国内天然ガスの平均価格は立方メートル当たり78円61銭となり、前期比0円37銭、0.5%上昇しております。売上収益の平均為替レートは1米ドル149円60銭となり、前期比2円13銭、1.4%の円高となりました。
売上収益の減少額2,544億円を要因別に分析しますと、販売数量の増加により365億円の増収、平均単価の下落により2,693億円の減収、売上の平均為替レートが円高となったことにより260億円の減収、その他の売上収益が44億円の増収となりました。
一方、売上原価は前期比507億円、5.5%減の8,645億円、探鉱費は前期比366億円、68.6%減の167億円、販売費及び一般管理費は前期比164億円、12.3%減の1,180億円、その他の営業収益は前期比482億円、134.7%増の841億円、その他の営業費用は前期比12億円、4.1%増の328億円、持分法による投資利益は前期比327億円、31.2%減の720億円となりました。以上の結果、営業利益は前期比1,363億円、10.7%減の1兆1,354億円となりました。なお、当連結会計年度のその他の営業収益には、イクシスLNGプロジェクトを構成するINPEX Holdings Australia Pty Ltdの資本金を一部有償減資したことに伴い、在外営業活動体の換算差額の累計額を資本から純損益に振り替えた影響347億円を含んでおります。
金融収益は前期比292億円、19.6%減の1,201億円、金融費用は前期比403億円、32.9%減の821億円となりました。以上の結果、税引前利益は前期比1,253億円、9.7%減の1兆1,734億円となりました。
法人所得税費用は前期比1,207億円、14.0%減の7,438億円、非支配持分に帰属する当期利益は前期比289億円、419.3%増の358億円となりました。以上の結果、親会社の所有者に帰属する当期利益は前期比335億円、7.8%減の3,938億円となりました。
セグメント別の経営成績は以下のとおりであります。
① 国内石油・天然ガス事業(国内O&G)
販売数量の減少により、売上収益は前期比247億円、11.4%減の1,921億円となりましたが、売上原価の減少等により、親会社の所有者に帰属する当期利益は前期比87億円、64.3%増の224億円となりました。
② 海外石油・天然ガス事業(海外O&G)- イクシスプロジェクト
販売価格の下落により、売上収益は前期比581億円、15.6%減の3,150億円となりましたが、探鉱費の減少等により、親会社の所有者に帰属する当期利益は前期比225億円、9.1%増の2,708億円となりました。
③ 海外石油・天然ガス事業(海外O&G)- その他のプロジェクト
販売価格の下落により、売上収益は前期比1,709億円、10.3%減の1兆4,869億円となり、親会社の所有者に帰属する当期利益は前期比339億円、20.5%減の1,317億円となりました。
(2)財政状態の状況の概要及び分析
当連結会計年度末における資産合計は前連結会計年度末比3,543億円増の7兆7,351億円となりました。このうち、流動資産はその他の金融資産の増加等により、前連結会計年度末比2,388億円増の1兆1,090億円、非流動資産は持分法で会計処理されている投資の増加等により、前連結会計年度末比1,154億円増の6兆6,261億円となりました。
一方、負債合計は前連結会計年度末比4,692億円増の2兆7,122億円となりました。このうち、流動負債は前連結会計年度末比3,060億円増の8,396億円、非流動負債は前連結会計年度末比1,632億円増の1兆8,726億円となりました。
資本合計は前連結会計年度末比1,149億円減の5兆229億円となりました。このうち、親会社の所有者に帰属する持分は前連結会計年度末比746億円減の4兆7,471億円、非支配持分は前連結会計年度末比402億円減の2,757億円となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況の概要及び分析並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
① キャッシュ・フローの状況の概要及び分析
当社グループの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末の2,416億円から当連結会計年度中に減少した資金855億円を除き、換算差額123億円を加えた結果、当連結会計年度末において1,684億円となりました。
当連結会計年度における営業活動、投資活動及び財務活動によるキャッシュ・フローの状況及びそれらの要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
税引前利益の減少等があったものの、営業債権及びその他の債権の減少や法人所得税の支払額の減少等により、営業活動の結果得られた資金は前期比391億円増の6,938億円となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資の取得による支出の増加や定期預金の払戻による収入の減少等により、投資活動の結果使用した資金は前期比3,783億円増の6,687億円となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
非支配持分への配当金の支払額の増加等があったものの、コマーシャル・ペーパーの純増加額の増加や短期借入金の増加等により、財務活動の結果使用した資金は前期比2,392億円減の1,107億円となりました。
② 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
石油・天然ガス・再生可能エネルギー等のプロジェクト取得、探鉱・開発活動及び天然ガス供給インフラ施設等の建設においては多額の資金を必要とするため、内部留保による手許資金のほかに、外部からも資金を調達しております。探鉱資金については手許資金及び外部からの出資により、また、プロジェクト取得、開発資金及び天然ガス供給インフラ施設等の建設資金については手許資金、銀行借入及び社債発行により調達することを基本方針としております。現在、プロジェクト取得及び開発資金については株式会社国際協力銀行及び市中銀行等から融資を受けており、これら融資に関しては、独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構の保証制度を適宜活用しております。また、国内の天然ガス供給インフラ施設等の建設資金借入については、株式会社日本政策投資銀行及び市中銀行からの融資を受けているほか、再生可能エネルギープロジェクト等の取得及び開発資金については、プロジェクトファイナンスやグリーンファイナンスでの調達も実施しております。なお、イクシスLNGプロジェクトでは、共同支配企業であるイクシス下流事業会社(Ichthys LNG Pty Ltd)を借入人として、国内外の輸出信用機関及び市中銀行からプロジェクトファイナンスの借入等を行っております。
当連結会計年度は、当社中期経営計画に沿って適切なレバレッジコントロールに努めております。このほか、探鉱投資・開発投資等に向けて、独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構の出資を受けております。
資金の流動性については、短期の運転資金のほかに油価の急な下落等に備え、一定の手許資金を保有することを基本方針としており、また複数の金融機関とコミットメントライン契約を締結し、資金調達枠を確保しております。
③ 資金の配分方法
資金の配分方法については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。
(4)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第312条の規定によりIFRSに準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成に当たって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要性のある会計方針、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要性のある会計方針 4.重要な会計上の見積り及び判断」に記載しております。
(5)生産、受注及び販売の状況
① 生産実績
セグメントごとの生産実績は以下のとおりであります。
| セグメントの名称 | 区分 | 当連結会計年度 (自 2025年1月1日 至 2025年12月31日) | 前年同期比 (%) | |
| 国内O&G | 原油 | 763千バレル | △5.0 | |
| (日量2千バレル) | ||||
| 天然ガス | 27,904百万CF | △7.3 | ||
| (日量76百万CF) | ||||
| 小計 | 5,847千BOE | △7.0 | ||
| (日量16千BOE) | ||||
| ヨウ素 | 599t | 7.2 | ||
| 発電 | 69百万kWh | △63.5 | ||
| 海外O&G | イクシス プロジェクト | 原油 | 12,049千バレル | 1.8 |
| (日量33千バレル) | ||||
| 天然ガス | 337,122百万CF | △2.1 | ||
| (日量924百万CF) | ||||
| 小計 | 77,193千BOE | △1.1 | ||
| (日量211千BOE) | ||||
| その他の プロジェクト | 原油 | 132,320千バレル | 3.5 | |
| (日量363千バレル) | ||||
| 天然ガス | 95,396百万CF | △5.7 | ||
| (日量261百万CF) | ||||
| 小計 | 149,880千BOE | 2.3 | ||
| (日量411千BOE) | ||||
| 硫黄 | 149千t | △6.7 | ||
| その他 | 発電 | 2,424百万kWh | 16.4 | |
| 合計 | 原油 | 145,132千バレル | 3.3 | |
| (日量398千バレル) | ||||
| 天然ガス | 460,422百万CF | △3.2 | ||
| (日量1,261百万CF) | ||||
| 小計 | 232,920千BOE | 0.9 | ||
| (日量638千BOE) | ||||
| ヨウ素 | 599t | 7.2 | ||
| 硫黄 | 149千t | △6.7 | ||
| 発電 | 2,493百万kWh | 9.7 | ||
(注)1 海外で生産されたLPGは原油に含みます。
2 原油及び天然ガス生産量の一部は、発電燃料として使用しております。
3 上記の生産量は関連会社等の持分を含みます。
4 当社グループが締結している生産分与契約にかかる当社グループの原油及び天然ガスの生産量は、正味経済的取分に相当する数値を示しております。なお、当社グループの権益比率ベースの生産量は、原油151,993千バレル(日量416千バレル)、天然ガス470,551百万CF(日量1,289百万CF)、合計241,746千BOE(日量662千BOE)となります。
5 BOE(Barrels of Oil Equivalent)原油換算量
6 ヨウ素は、他社への委託精製によるものであります。
7 数量は単位未満を四捨五入しております。
② 受注実績
当社グループの販売実績のうち、受注高が占める割合は僅少であるため受注実績の記載は省略しております。
③ 販売実績
セグメントごとの販売実績は以下のとおりであります。
| セグメントの名称 | 区分 | 当連結会計年度 (自 2025年1月1日 至 2025年12月31日) | 前年同期比 (%) | |||
| 販売量 | 売上収益 (百万円) | 販売量 | 売上収益 | |||
| 国内O&G | 原油 | 255千バレル | 2,657 | △19.5 | △28.7 | |
| 天然ガス (LPGを除く) | 80,159百万CF | 168,835 | △12.8 | △12.4 | ||
| その他 | 20,683 | 1.2 | ||||
| 小計 | 192,176 | △11.4 | ||||
| 海外O&G | イクシス プロジェクト | 原油 | 11,147千バレル | 118,392 | △9.7 | △21.5 |
| 天然ガス (LPGを除く) | 306,630百万CF | 196,676 | △1.0 | △11.6 | ||
| 小計 | 315,069 | △15.6 | ||||
| その他の プロジェクト | 原油 | 133,271千バレル | 1,399,457 | 5.5 | △9.4 | |
| 天然ガス (LPGを除く) | 60,028百万CF | 82,329 | △16.7 | △24.9 | ||
| その他 | 5,141 | 51.5 | ||||
| 小計 | 1,486,928 | △10.3 | ||||
| その他 | 原油 | - | 9,783 | - | △22.7 | |
| 天然ガス (LPGを除く) | - | 211 | - | △25.4 | ||
| その他 | 7,182 | 51.1 | ||||
| 小計 | 17,176 | △3.0 | ||||
| 合計 | 原油 | 144,673千バレル | 1,530,291 | 4.1 | △10.6 | |
| 天然ガス (LPGを除く) | 446,818百万CF | 448,053 | △5.7 | △14.7 | ||
| その他 | 33,006 | 15.4 | ||||
| 合計 | 2,011,351 | △11.2 | ||||
(注) 販売量は、単位未満を四捨五入しております。