有価証券報告書-第73期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

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2021/06/29 11:35
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当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要及び経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)経営成績
(単位:百万円)
2020年3月期
実績
2021年3月期
実績
前期比
増減額増減率
売上高186,760152,204△34,556△18.5%
売上原価84,95967,798△17,161△20.2%
売上利益101,80184,406△17,395△17.1%
販売費及び一般管理費93,92781,700△12,227△13.0%
有形固定資産減損損失7691,136+367+47.7%
A:のれん及びその他の無形固定資産減損損失4732,685+2,212+467.7%
営業利益(△損失)6,632△1,115△7,747-
その他の収益・費用1,4871,517+30+2.0%
B:有価証券・投資評価損益(純額)△3,76010,390+14,150-
税引前当期純利益4,35910,792+6,433+147.6%
当社株主に帰属する当期純利益3,4727,025+3,553+102.3%

参考情報 ①:Aを考慮しない営業利益7,1051,570△5,535△77.9%
参考情報 ②:AとBを考慮しない税引前当期純利益8,5923,087△5,505△64.1%

当連結会計年度(2020年4月1日から2021年3月31日)は、新型コロナウイルス感染症(以下、感染症)が全世界に蔓延し、人々の暮らしや経済活動に大きな影響をもたらした一年となりました。国内市場は、緊急事態宣言発令による店舗の臨時休業や外出自粛に伴う来店客数の減少や消費マインドの低下などによって、厳しい状況が続きました。海外市場についても、感染症の影響の長期化に伴って欧米の主要都市を中心に数度のロックダウン措置が取られるなど、厳しい環境が継続しました。
このような環境の下、当社グループではお客さま・従業員・お取引先の安全と健康を最優先に事業活動を行いつつ、高収益の経営体質の構築に向けた構造改革に取り組むとともに、お客さま一人ひとりとの「深く、広く、長い」関係性の構築に向けた独自のCX戦略を推進いたしました(これまで3Dボディスキャナーや接客AIの導入、オンラインとオフラインの連携・融合など、ワコールが進めてきたデジタル戦略を「ワコール版オムニチャネル戦略」と表現しておりましたが、より顧客視点を反映した戦略を推進し、お客さま一人一人とのつながりをこれまで以上に深めていくため、呼称を「CX戦略」に変更しております)。
当期の連結売上高は、1,522億4百万円(前期比18.5%減)となりました。「巣ごもり需要」の高まりによってECは伸長したものの、外出抑制措置による店舗休業や営業時間の短縮に加え、都市部店舗への来店客数の減少が影響し、大幅な減収となりました。
連結営業損益は、11億15百万円の営業損失(前期は66億32百万円の営業利益)となりました。各社で経費削減に努めつつ、雇用調整助成金など各国政府の支援策を活用しましたが、感染症の影響を受けてワコールヨーロッパののれんやグループ会社における固定資産の減損損失を計上したこともあり、営業損失となりました。
ワコールヨーロッパについては、2012年の買収以降、付加価値の高い商品を開発するとともに、展開する国や流通チャネルの特性に応じたマーケティング活動を実行し、安定した成長を続けてきました。しかしながら、英国や欧州における感染症の影響や、英国のEU離脱(BREXIT)後の通関費用等を考慮し、今後の業績見通しからのれんの公正価値を再評価した結果、26億73百万円の減損損失を計上するに至りました。この結果、ワコールヨーロッパののれんの残存価額は当期末の為替ベースで93億98百万円(61.7百万ポンド)となりました。
連結税引前当期純利益は、107億92百万円(前期比147.6%増)となりました。有価証券・投資評価損益(純額)について評価益103億90百万円を計上したことから、大幅な増益となりました。
以上の結果、当社株主に帰属する当期純利益は70億25百万円(前期比102.3%増)となりました。また、当期の連結ROE(株主資本当社株主に帰属する当期純利益率)は、3.3%となりました。なお、当該期間の為替換算レートは、1米ドル=106.06円(前期108.74円)、1英ポンド=138.68円(同138.24円)、1中国元=15.48円(同15.78円)です。
(当社は米国会計基準を採用しており、雇用調整助成金などにつきましては、「売上原価」及び「販売費及び一般管理費」から控除する方法を採用しております。また、当社及び連結子会社が保有する持分証券につきましては、公正価値で評価し、期初からの変動を「有価証券・投資評価損益(純額)」として「その他の収益・費用」で計上しております。)
オペレーティング・セグメントの経営成績を示すと次のとおりであります。
第1四半期連結累計期間より、当社グループ内の業績管理区分の一部見直しに伴い、従来「ワコール事業(国内)」セグメントに含めていた㈱Ai及び「ピーチ・ジョン事業」セグメントを「その他」セグメントへ含める変更を行いましたが、第2四半期連結累計期間以降において、「その他」セグメントに含めた「ピーチ・ジョン事業」が量的基準を満たしたため、報告セグメントとして記載する方法に変更しております。なお、前連結会計年度のセグメント情報は、当連結会計年度の報告セグメントの区分に基づき作成したものを開示しております。
(単位:百万円)
2020年3月期2021年3月期前期比
実績構成比実績構成比増減額増減率
売上高合計186,760100.0%152,204100.0%△34,556△18.5%
ワコール事業(国内)106,11256.8%86,13356.6%△19,979△18.8%
ワコール事業(海外)49,80826.7%41,35527.2%△8,453△17.0%
ピーチ・ジョン事業11,2246.0%12,2008.0%+976+8.7%
その他19,61610.5%12,5168.2%△7,100△36.2%

(単位:百万円)
2020年3月期2021年3月期前期比
実績売上比実績売上比増減額増減率
営業利益(△損失)6,6323.6%△1,115-△7,747-
ワコール事業(国内)6,0835.7%6270.7%△5,456△89.7%
ワコール事業(海外)1,4933.0%△2,603-△4,096-
ピーチ・ジョン事業△351-1,59113.0%+1,942-
その他△593-△730-△137-

(参考)主要子会社の売上高・営業利益(△損失)
(単位:百万円)
売上高2020年3月期2021年3月期前期比
実績構成比実績構成比増減額増減率
ワコール99,22453.1%79,87752.5%△19,347△19.5%
ワコールインターナショナル(米国)19,19410.3%17,64911.6%△1,545△8.0%
ワコールヨーロッパ12,9887.0%9,8966.5%△3,092△23.8%
中国ワコール10,3375.5%8,7555.8%△1,582△15.3%
ピーチ・ジョン11,2246.0%12,2008.0%+976+8.7%
ルシアン5,7603.1%4,6143.0%△1,146△19.9%
七彩8,7174.7%5,3123.5%△3,405△39.1%

※外部売上高のみを記載しております。
(単位:百万円)
営業利益(△損失)2020年3月期2021年3月期前期比
実績売上比実績売上比増減額増減率
ワコール3,1403.2%△2,022-△5,162-
ワコールインターナショナル(米国)4012.1%△914-△1,315-
ワコールヨーロッパ1,0077.8%6666.7%△341△33.9%
中国ワコール9238.9%6257.1%△298△32.3%
ピーチ・ジョン△351-1,59113.0%+1,942-
ルシアン△478-2214.8%+699-
七彩2182.5%△358-△576-

※主要子会社の売上高・営業利益(△損失)は各国会計基準に基づく数値
ワコール事業(国内)
当該セグメントの売上高は、861億33百万円(前期比18.8%減)となりました。営業利益は、6億27百万円(前期比89.7%減)となりました。減収影響から大幅な減益となりましたが、経費削減や雇用調整助成金などの政府の支援策の活用により、黒字を確保しました。
<ワコール>ワコールの売上高は、自社ECは高い成長を維持しましたが、感染症の影響により店頭売上が年間を通じて低迷した結果、前期に比べ19.5%の減収となりました。上半期(4月~9月)の売上高は、緊急事態宣言の発令に伴う店舗休業や外出自粛に加え、前年の消費税増税前の需要拡大の裏返しの影響もあり、前年同期に比べ30.6%の減収となりました。第3四半期連結会計期間に持ち直しが見られたものの、第4四半期連結会計期間には再び緊急事態宣言が発令され、外出自粛が広がった結果、下半期(10月~3月)の売上高についても前年同期に比べ5.5%の減収となりました。
店頭売上については、量販店など郊外立地の店舗については堅調に推移したものの、テレワークの浸透や人混みを回避する消費者の意識や行動の変化に伴って、都市部店舗やアウトレットモールなどの大型商業施設は来店客数の減少により苦戦しました。
戦略的に強化している自社ECは、「巣ごもり消費」の高まりを受けて新規顧客の獲得が進んだほか、直営店会員の自社EC送客などオンラインとオフラインの連携施策や、顧客特性に適したコンテンツ配信などマーケティングオートメーションを活用したマーケティング施策による既存顧客の購入率の増加も売上拡大に寄与し、前期に比べ55.2%の大幅な増収となりました。また、販売員によるチャットコンサルティングについても、新しい生活様式の中で顧客獲得に大きな効果を発揮しました。
なお、CX(顧客体験)の向上に向けて導入を進めている3DボディスキャナーやAI(人工知能)を活用した接客システムについては、3月末時点で16店舗(前期比+10店舗)においてサービスを行っております。また、販売員のリモート接客を視野に入れて開発を進めているアバターカウンセリングシステムについても当期より試験運用を開始しており、実用化に向けた課題の洗い出しを行っております。
営業損益は、諸経費の削減に努めたものの、減収の影響を吸収するには至らず、20億22百万円の営業損失(前期は31億40百万円の営業利益)となりました。なお、雇用調整助成金(19億98百万円)につきましては営業外収益として計上されているため、当該営業損益の金額には含まれておりません(連結経営成績及びセグメント情報のワコール事業(国内)においては米国会計基準に基づき営業損益に組み替え表示しております)。
ワコール事業(海外)
邦貨換算後の当該セグメントの売上高は、感染症の拡大に伴う店舗の臨時休業や外出自粛に加え、円高による影響(△7億15百万円)もあり、413億55百万円(前期比17.0%減)となりました。なお、これまで「ワコール事業(海外)」セグメント内で計上していた「ピーチ・ジョン」ブランドの中国国内の売上高については、当期より「ピーチ・ジョン事業」セグメントでの計上に変更し、前期実績についても遡及修正しております(当該変更に伴う「ワコール事業(海外)」セグメントの売上高への影響額は、当期:約5億7百万円、前期:約7億44百万円(ともに売上高の減少要因))。
営業損益は、26億3百万円の営業損失(前期は14億93百万円の営業利益)となりました。各国政府の支援策を活用しつつ、各社で経費削減に努めましたが、減収影響に加え、前期に買収したIntimates Online, Inc.(以下、「IO社」)の早期成長に向けた戦略的なマーケティング投資の継続、並びにワコールヨーロッパののれんの減損損失計上が響きました。
<ワコールインターナショナル(米国)>ワコールインターナショナル(米国)の現地通貨ベースの売上高は、前期に比べ5.7%の減収(邦貨換算ベース8.0%減)となりました。上半期の売上高は、「IO社」の新規連結の効果があったものの、「Wacoal」や「b.tempt’d」などのブランドを展開する米国ワコールの実店舗(百貨店)の売上が感染症の影響により低迷した結果、前年同期に比べ、15.4%の減収となりました。一方、下半期については、米国ワコールの自社・他社ECの高い成長が実店舗の低迷を補ったことに加え、高い購買率と客単価を維持した「IO社」も好調に推移したことから、前年同期に比べ5.4%の増収となりました。なお、第4四半期連結会計期間において、「IO社」は米国大手小売業者ターゲット(Target Corporation)との取引を開始し、EC・店舗それぞれで「LIVELY」ブランドを展開しております。
現地通貨ベースの営業損益は、政府の支援策を活用しつつ経費削減に努めましたが、減収影響に加え、「IO社」が展開する「LIVELY」ブランドに対する戦略的な成長投資を継続した結果、8.6百万ドル(邦貨換算ベース9億14百万円)の営業損失(前期は3.7百万ドル(邦貨換算ベース4億1百万円)の営業利益)となりました。
<ワコールヨーロッパ>ワコールヨーロッパの現地通貨ベースの売上高は、前期に比べ24.0%の減収(邦貨換算ベース23.8%減)となりました。英国や欧州主要国におけるロックダウン措置の影響を大きく受けた上半期の売上高は、前年同期に比べ33.6%の減収となりました。下半期の売上高については、クリスマス商戦時期にかけて一時的に回復する兆しが見えたものの、第4四半期連結会計期間に行われた再度のロックダウン措置が事業運営に影響し、前年同期に比べ12.6%の減収となりました。なお、前期より稼働した自社ECの売上高は計画を超えて推移し、当期のワコールヨーロッパの売上高に占める自社EC比率は5.4%まで高まりました。
現地通貨ベースの営業利益は、減収影響により、34.2%と大幅な減益(邦貨換算ベース33.9%減)となったものの、経費削減により、黒字を確保しました(ワコールヨーロッパののれんの減損損失26億73百万円を除く)。
<中国ワコール>中国ワコールの現地通貨ベースの売上高は、前期に比べ13.7%の減収(邦貨換算ベース15.3%減)となりました。上半期(1月~6月)の売上高は、「AMPHI」ブランドの積極的な展開により他社ECの売上高が堅調に推移したものの、感染症の影響に伴う実店舗の休業が響き、前期同期に比べ25.8%の減収となりました。他方、下半期(7月~12月)については、11月に開催されたEC事業者の大型販促キャンペーンにおける受注活動に苦戦したものの、「WACOAL」や「Salute」ブランドが堅調に推移するなど、実店舗(百貨店)の売上に改善が見られた結果、2.6%の増収となりました。
現地通貨ベースの営業利益は、減収影響により、31.2%と大幅な減益(邦貨換算ベース32.3%減)となったものの、経費削減により、黒字を確保しました。
ピーチ・ジョン事業
当該セグメントの売上高は、消費者のニーズを捉えた商品企画と話題性のあるコンテンツ開発に加え、効率的に新規顧客数や年間購買回数の増加に繋げるためのマーケティング戦略が奏功し、自社ECが高い成長を維持したことから、122億円(前期比8.7%増)となりました。なお、これまで「ワコール事業(海外)」セグメント内で計上していた「ピーチ・ジョン」ブランドの中国国内の売上高については、当期より「ピーチ・ジョン事業」セグメントでの計上に変更し、前期実績についても遡及修正しております(当該変更に伴う「ピーチ・ジョン事業」セグメントの売上高への影響額は、当期:約5億7百万円、前期:約7億44百万円(売上高の増加要因))。
国内における自社EC事業は、年間を通じて新規顧客が増加したほか、定番商品も好調に推移したことから、前期に比べ43.5%の増収となりました。他方、店舗事業は第2四半期連結会計期間以降、来店客の購買率の向上が寄与し、堅調に推移したものの、第1四半期連結会計期間の店舗休業が響き、11.9%の減収となりました。
営業利益は、15億91百万円と大幅な増益(前期は3億51百万円の営業損失)となりました。増収効果に加え、自社EC売上の構成比の高まりやセールの抑制などによる売上利益率の改善、経費削減などが増益に寄与しました。
その他
当該セグメントの売上高は、125億16百万円(前期比36.2%減)、営業損益は7億30百万円の営業損失(前期は5億93百万円の営業損失)となりました。
<ルシアン>ルシアンの売上高は、得意先の仕入枠の抑制の影響などにより、量販店など向けのプライベートブランド商品の販売が低調に推移した結果、前期に比べ19.9%の減収となりました。営業利益は、前期の第4四半期連結会計期間に実施した不採算事業の撤退効果に加え、経費削減を進めた結果、2億21百万円(前期は4億78百万円の営業損失)となりました。
<七彩>七彩の売上高は、感染症の拡大に伴う新規出店や各種イベントの中止・延期による工事事業の低迷が影響し、前期に比べ39.1%の減収となりました。営業損益は、経費削減に努めたものの、減収の影響が大きく、3億58百万円の営業損失(前期は2億18百万円の営業利益)となりました。
(2)財政状態
当連結会計年度末における総資産は、手元流動性の確保を目的として現金及び現金同等物を積み増したことなどにより、前連結会計年度末に比して450億73百万円増加し、3,227億61百万円となりました。
負債の部は、同様の理由で短期借入金が増加したことなどにより、前連結会計年度末に比して359億5百万円増加し、1,041億45百万円となりました。
株主資本は、当期純利益の計上や年金債務調整勘定の変動などにより、前連結会計年度末に比して102億41百万円増加し、2,156億12百万円となりました。
以上の結果により、当連結会計年度末における株主資本比率は、前連結会計年度末に比して7.2ポイント減少し、66.8%となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比し356億52百万円増加し、635億57百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、当期純利益68億4百万円に減価償却費や繰延税金などによる調整を加えた金額に対して、資産及び負債の増減などによる調整を行った結果、42億60百万円の収入(前期に比し90億65百万円の収入減)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、有形及び無形固定資産の取得などにより、25億62百万円の支出(前期は25億69百万円の収入)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払や非支配持分からの子会社持分取得による支出、条件付取得対価の支払があったものの、短期借入金及び長期債務の調達などにより、336億5百万円の収入(前期は174億71百万円の支出)となりました。
(4)生産、受注及び販売の実績
①生産実績
当連結会計年度の生産実績をオペレーティング・セグメントごとに示すと、次のとおりであります。なお、 ピーチ・ジョン事業については、すべて販売会社のため該当事項はありません。また、その他のセグメントについては、生産実績を定義することが困難であるため「生産実績」は記載しておりません。
オペレーティング・セグメントの名称金額(百万円)前年同期比(%)
ワコール事業(国内)34,46281.7
ワコール事業(海外)12,79285.5
合計47,25482.7

(注) 生産実績の金額は製造原価によっております。また、消費税等は含まれておりません。
②受注実績
その他のうち㈱七彩の一般住宅及び店舗内装工事部門については受注生産形態をとっております。
当連結会計年度におけるその他の受注実績を示すと、次のとおりであります。
オペレーティング・セグメント
の名称
受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)
その他3,01250.820476.1

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
③販売実績
当連結会計年度の販売実績をオペレーティング・セグメントごとに示すと、次のとおりであります。
オペレーティング・セグメントの名称金額(百万円)前年同期比(%)
ワコール事業(国内)86,13381.2
ワコール事業(海外)41,35583.0
ピーチ・ジョン事業12,200108.7
その他12,51663.8
合計152,20481.5

(注)1.総販売実績に対し10%以上に該当する販売先はありません。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更したため、前年同期比については、前連結会計年度の数値を変更後の報告セグメント区分に組み替えて比較しております。
(5)資本の財源及び資金の流動性
当社グループの資金の流動性は、主に営業活動による純現金収入によります。営業活動による純現金収入により、外部からの多額の借入や、その他の資金調達手段に頼らずに、大部分の運転資金の確保や設備投資、配当金の支払が可能となっております。ただし、金融機関に借入枠は設けており、2021年3月31日現在の借入枠の合計は804億64百万円、借入枠を設けている借入金の残高は422億4百万円となっており、主な残高の内訳としては当社が400億円、WACOAL INTERNATIONAL CORP.が12億18百万円、WACOAL EUROPE LTD.が6億71百万円となっております。
これらの借入枠の期限は、ほとんどが自動的に更新されるものであり、現状更新を妨げるような事象は発生していないと考えております。仮にいずれかの子会社において借入が不可能になったとしても、グループの各社から資金を供給することが可能であると考えております。また、資金需要について大きな季節変動はありません。
また、子会社からの親会社への配当に係る規制は特に無いと考えております。
なお、感染症は、当社グループの事業活動にも影響を与えており、営業活動による純現金収入が短期的に大きく減少することが考えられます。そのため、当社は2020年4月以降に新たに金融機関に追加の借入枠を設け、手元資金を確保しております。予定していた営業活動による資金支出については、ゼロベースで見直すことで削減するとともに、投資についても実施時期の見直し等を図ることで、資金の流動性を確保していきます。
①設備投資
「第3 設備の状況 1 設備投資等の概要」に記載しております。
②キャッシュ・フロー
「(3)キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
(6)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、米国において一般に認められた会計基準に準拠して作成されております。これらの財務諸表の作成にあたっては、当社グループは重要な見積りや仮定を行う必要があります。会計方針の適用にあたり、特に重要な判断を要する項目は以下のとおりであります。
なお、感染症の影響等不確実性が大きく、将来の業績予測等に反映させることが難しい要素もありますが、現時点において入手可能な情報を基に検証等を行っております。感染症による見積りへの影響は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表に関する注記 1 連結会計方針 E 見積りの使用」に記載しております。
①収益認識
当社グループは製品の支配が顧客に移転し、履行義務が充足された時点で収益を認識しております。収益は、取引価格から値引、リベート等を控除した金額で算定しております。また、将来に予測される返品については、過年度の実績等を考慮して予想される返品を見積り、収益から控除しております。市況や消費者ニーズの変化により、値引きやリベート、返品の増加が予想される場合は、収益に影響を与える可能性があります。
②貸倒引当金
当社グループは、売掛債権等について貸し倒れの可能性を予測する必要があります。これらの債権の回収可能性を検討するにあたっては、各相手先の業績、債権残高、財政状況等を考慮して個別に信用リスクを判断する等、重要な判断が必要であります。相手先の財政状態が悪化した場合は貸倒引当金を積み増すことがあり、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を与える可能性があります。
③たな卸資産の評価損
当社グループは、原材料については先入先出法による低価法で、製品・商品及び仕掛品については総平均法による低価法で評価しております。たな卸資産の実現可能価額は、通常の事業活動による見積り販売価額から見積り直接販売費用を控除して算出されます。たな卸資産の評価は、たな卸資産が低価法に基づき正しく評価されているかどうかを確認するため、定期的に実施されております。当社グループは、必要と判断された場合、たな卸資産の簿価と実現可能価額との差額をたな卸資産の評価損として計上しております。見積り販売価額や見積り直接販売費用、マークダウン率やたな卸資産の分類等は過去の状況や将来の消化予想、その他の要素を加味して算出しております。また、将来破棄するたな卸資産についても考慮しております。当社グループのたな卸資産の評価は適正であると判断しておりますが、市況や消費者ニーズが当社グループの計画と大きく乖離する場合、評価損の金額は増加し、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を与える可能性があります。
④繰延税金資産
当社グループは、現在、一定期間における回収可能性に基づき相当額の繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の計上は、予測される将来における課税所得の達成の可否により影響を受けます。将来の課税所得の見積りにあたっては、過去の業績やタックス・プランニング等も考慮しております。当社グループの将来の収益性に係る判断は、将来における市場の動向その他の要因により影響を受けます。これらの状況に変化があった場合、繰延税金資産計上額に対して金額的に重要な評価性引当金を計上する可能性があります。繰延税金資産の回収可能性を見込めない場合には、回収不能と見込まれる金額に対して評価性引当金が計上され、損益に悪影響を与える可能性があります。
⑤有価証券・投資の評価損
有価証券・投資のうち負債証券については、公正価値が帳簿価額を下回り、かつ、公正価値の低下が一時的でないと判断される場合は、評価損が計上されます。当社グループは、負債証券の公正価値の下落が一時的であるかどうかを、下落の期間や程度、発行体の財政状態や業績の見通し、又は公正価値の回復が予想される十分な期間にわたって保有する意思、などを含めた基準により四半期毎に判断しております。
また、持分証券については、公正価値により測定し、未実現の保有損益は純損益に計上しております。
当社グループは、評価損を判断する基準は合理的なものであると考えておりますが、市場の変化や、予測できない経済及びビジネス上の前提条件の変化によって個々の投資に関する状況の変化があった場合には、有価証券・投資の評価額に影響を受ける可能性があります。
なお、2021年3月31日現在、当社グループが保有する負債証券については未実現損失が発生しておりません。
⑥長期性資産の減損
当社グループが保有する長期性資産については、帳簿価額の回収ができないという兆候を示す事象や状況の変化が生じた場合には、将来の予想キャッシュ・フローに基づき減損の判定を実施し、減損が生じたと判断した場合、当該資産の帳簿価額が公正価値を超える金額を減損損失として計上しております。
2021年3月期において、固定資産の減損の判定をした結果、公正価値が帳簿価額を下回っていると判断されたため、当社の土地、建物及び構築物、㈱ワコール及びその他の子会社の建物及び構築物、機械装置・車両運搬具及び工具器具備品をそれぞれ減損しております。この結果生じた減損損失1,136百万円については、2021年3月期のワコール事業(国内)、ワコール事業(海外)及びその他の営業費用にそれぞれ1,088百万円、25百万円及び23百万円含めております。
⑦のれん及びその他の無形固定資産の減損
耐用年数が確定できないのれん及びその他の無形固定資産については、少なくとも1年に一回、又は事業環境や将来の業績見通しの悪化、事業戦略の変化、リスク調整後割引率の変動等、減損の判定が必要となる兆候が発生した場合に減損の判定を行っており、報告単位の公正価値の評価にあたっては、独立した外部の評価機関を利用しております。のれんやその他の無形固定資産を含む報告単位の公正価値を評価し、公正価値が報告単位の帳簿価額を下回っていると判断される場合には、その下回る額について減損損失として計上することになります。のれん及びその他の無形固定資産の帳簿価額の回復可能性がないと判断された場合、のれんの公正価値の決定において、評価機関は観察不能なインプットを含む現在価値法を採用しております。商標権の公正価値の決定においては、評価機関は観察不能なインプットを含むロイヤルティ免除法を採用しております。
2021年3月31日時点における評価の結果、のれんの減損を2,673百万円認識しております。
⑧退職金及び退職年金
当社グループは従業員の大多数を対象とするいくつかの退職金制度を有しており、㈱ワコール及び一部の子会社は確定給付企業年金制度を採用しております。前払年金費用、退職給付に係る負債及び退職給付費用は、数理計算上の仮定に基づいて算出されております。これらの仮定には、割引率、年金資産の長期期待運用収益率、退職率、死亡率等が含まれております。当社グループは、使用した数理計算上の仮定は妥当なものと判断しておりますが、仮定自体の変更により、前払年金費用、退職給付に係る負債及び退職給付費用に悪影響を与える可能性があります。
当社グループは、国内社債の利回りに基づいて割引率を設定しております。具体的には割引率は2021年3月31日時点における、国債のうち満期までの期間が予想される将来の給付支払の時期までの期間と同じ銘柄の利回りを基礎としております。当連結会計年度末における割引率は0.6%であります。
当社グループは、過去の運用実績と将来収益に対する予測を評価することにより長期期待運用収益率を設定しております。かかる長期期待運用収益率は、株式及び社債等の投資対象資産グループ別の長期期待運用収益の加重平均に基づいております。前連結会計年度及び当連結会計年度末における、年金資産の長期運用利回りは、ともに2.5%であります。長期期待運用収益率は持分証券26.0%、負債証券54.0%、生保一般勘定18.0%及び短期資金2.0%の資産構成を前提として算定しております。
これらの基礎率は退職給付債務及び費用に重要な影響を及ぼします。割引率及び長期期待運用収益率をそれぞれ0.5%変更した場合の連結財務諸表への影響は以下のとおりであります。
退職給付費用への影響額退職給付債務への影響額
割引率:0.5%減少236百万円の増加1,803百万円の増加
割引率:0.5%増加191百万円の減少1,652百万円の減少
長期期待運用収益率:0.5%減少233百万円の増加-
長期期待運用収益率:0.5%増加67百万円の減少-

その他の年金制度は、退職一時金の支給か一定の条件での年金支給のどちらかとなりますが、従業員が定年に達する前に退職する場合は、通常、一括で支給されます。
⑨新会計基準
「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表に関する注記 1 連結会計方針 F 会計処理基準 (15)新会計基準」に記載しております。

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