四半期報告書-第75期第2四半期(令和4年7月1日-令和4年9月30日)
文中における将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
なお、当社グループは第1四半期連結会計期間から、従来の米国会計基準に替えてIFRSを適用しており、前第2四半期連結累計期間及び前連結会計年度の数値もIFRSに組み替えて比較分析を行っております。
(1)財政状態及び経営成績の状況
(単位:百万円)
当第2四半期連結累計期間(2022年4月1日~2022年9月30日)における当社グループの経営環境は、国内は新型コロナウイルス感染症(以下、感染症)に対する行動制限が緩和されたものの、当社店舗への来店客数の戻りは依然弱く、厳しい状況が継続しました。また、原材料・エネルギー価格の高騰や急速な円安の進行等により、先行きは厳しい状況にあります。海外については、米国はインフレとその抑制のための金利上昇に伴う消費者マインドの悪化を受けて低調に推移したほか、中国は感染症に対する厳格な行動制限が継続し厳しい状況が続きました。一方、欧州はインフレが進んだ中でも好調を維持しました。また、アジア各国は行動制限の緩和に伴う人流の増加を受けて回復基調となりました。
このような状況のもと、当社グループは、2022年6月に公表した中長期経営戦略フレーム「VISION 2030」に基づき、複雑化・多様化する社会課題への取り組みを将来の「成長機会」として捉え、事業を通じて「社会課題の解決」と「持続的成長」を両立する「サステナビリティ経営」を推進し、企業価値の向上に取り組んでおります。また、当期を初年度とする3か年の中期経営計画では、「VISION 2030」で掲げた「高い感性と品質で、ひとりひとりのからだとこころに、美しさと豊かさを提供し、『世界のワコールグループ』として進化・成長する」ことを実現していくための礎を築く期間として、持続的な成長が可能な高収益企業への転換を果たすための取り組みを推進しております。
国内事業においては、引き続き、「顧客データの活用」、「オンラインとオフラインの融合」等による顧客体験価値の向上に向けた独自のCX戦略を推進するとともに、収益力の向上に向けた取り組みを強化し、「レジリエントな企業体質への転換」を進めていきます。海外事業においては、既存進出エリアでの堅実な売上拡大に加え、EC事業の拡大や新興エリアへの進出によって、更なる拡大を図っていきます。また、財務戦略については、成長に向けた積極的な投資を行いつつ、収益力の向上と資本効率の改善に取り組むことで、ROEの向上に取り組んでおります。
これらの結果、当第2四半期連結累計期間の連結売上収益は975億6百万円(前年同期比13.0%増)、営業利益は40億1百万円(前年同期比13.3%減)、税引前四半期利益は58億81百万円(前年同期比8.0%増)、親会社の所有者に帰属する四半期利益は42億1百万円(前年同期比22.3%増)となりました。なお、当該期間の為替換算レートは、1米ドル=133.97円(前年同期109.80円)、1英ポンド=162.89円(同152.50円)、1中国元=19.88円(同16.99円)であります。
オペレーティング・セグメントの実績を示すと次のとおりであります。
(単位:百万円)
(単位:百万円)
① ワコール事業(国内)
ワコール事業(国内)については、中期経営計画のコア戦略で掲げる「レジリエントな企業体質への転換」の実現に向けて、顧客体験価値の向上に向けた独自のCX戦略を推進するとともに、継続してコスト構造改革に取り組んでおります。
当第2四半期連結累計期間については、既存会員顧客に対するリテンションマーケティングの強化が奏功し、実店舗・自社ECともに会員顧客の売上は堅調に推移しました。しかしながら、新規を含む非会員顧客の売上については、来店の増加に繋がる効果的なマーケティング施策が打ち出せなかったことから低調に推移し、計画を大きく下回る結果となりました。また、ベトナム工場の生産体制の正常化の遅れによって、主力ブランドの納品スケジュールに遅れが生じたことも販売機会の損失となりました。
これらの結果、当該セグメントの売上収益は488億65百万円(前年同期比13.8%増)となりました。営業利益は、守山流通センターの拡張に伴うコスト増加影響があったものの、増収効果に加え、コスト構造改革の一環としての固定費の削減に努めたことから、15億70百万円(前年同期比3.0%増)となりました。なお、当期から、ワコールにおける百貨店等との消化取引については、売上を店頭価格ベースに変更しておりますが、遡及修正はしておりません。当該変更により、売上収益と販売費及び一般管理費がそれぞれ同額(26億13百万円)増加しているため、営業利益に影響はありません。
② ワコール事業(海外)
ワコール事業(海外)については、中期経営計画のコア戦略で掲げる「グローバル成長の加速」の実現に向けて、デジタルマーケティングの強化による新規顧客の獲得と、データ活用やCRMの強化による既存顧客のロイヤルカスタマー化に取り組んでおります。
ワコールヨーロッパは、英国や欧州の行動制限の解除によりスイムウェアの販売が好調に推移したことに加え、ボディニュートラル(自分の体型に対する感じ方を、そのままに受け入れるという考え方)のトレンドの高まりを背景にした「Elomi」ブランドの伸長が寄与し、増収となりました。一方、ワコールインターナショナル(米国)は、前年同期に感染症影響から回復したことの裏返しに加え、インフレとその抑制のための金利上昇に伴う消費者マインドの悪化もあり、低調な推移となりました。米国ワコールは、店頭売上の不振に加え、得意先の仕入抑制の影響もあり、現地通貨ベースで減収となりました。また、「LIVELY」ブランドを展開するIntimates Online, Inc.(以下、IO社)は、新規顧客の獲得に向けてメディアミックスの見直し等を試みたものの成果につながらず、大幅な減収となりました。中国ワコールは、ECの低迷に加え、ゼロコロナ政策下での厳格な行動制限の影響もあり、大幅な減収となりました。
これらの結果に加え、主要通貨が円安に推移したことが寄与し、邦貨換算後の当該セグメントの売上収益は350億86百万円(前年同期比12.1%増)となりました。営業利益は、中国ワコール・IO社の赤字計上に加え、ワコールヨーロッパの一過性の損失計上もあり、15億52百万円(前年同期比31.9%減)となりました。
③ ピーチ・ジョン事業
ピーチ・ジョン事業については、消費者のニーズを捉える商品開発を進めるとともに、効果的なマーケティング戦略の展開によって高い利益水準の獲得を目指しております。
当第2四半期連結累計期間については、直営店の売上は前年同期の感染症拡大に伴う店舗休業影響の裏返しやマーケティング施策の寄与で来店客数が増加し、前年同期の水準を超過しました。一方、自社ECについては、人気男性アイドルのモデル採用や映画「ONE PIECE FILM RED」とのコラボ企画など一部の販促施策は話題を獲得したものの、全体ではマーケティング施策の効果が想定に届かず、前年同期の水準を下回りました。
これらの結果、当該セグメントの売上収益は60億23百万円(前年同期比1.4%減)、営業利益は8億30百万円(前年同期比23.1%減)となりました。営業利益は、原価の高騰や販促費用の増加等により前年同期に対し減益となったものの、引き続き高い利益水準を維持しました。
④ その他
その他については、中期経営計画のコア戦略で掲げる「レジリエントな企業体質への転換」に向けて、不採算事業の対処や固定費の見直し等、確実に利益を出し続けることができる体制の構築を進めております。
当第2四半期連結累計期間については、ルシアンは大手衣料品チェーン向けのプライベートブランド商品の販売が不調に終わったものの、自社ブランドの売上が回復し、増収となりました。また、七彩やAiは、行動制限の緩和に伴う需要の回復を背景に大幅な増収となりました。
これらの結果、当該セグメントの売上収益は75億32百万円(前年同期比26.7%増)、営業利益は49百万円(前年同期は2億65百万円の営業損失)となりました。ルシアンの子会社整理に伴う費用計上等があったものの、増収効果や各社のオペレーション見直しの進展による収益構造の改善により、黒字を確保しました。
(参考)主要子会社の売上収益・営業利益(△損失)
(単位:百万円)
※外部売上収益のみを記載しております。
(単位:百万円)
当第2四半期連結会計期間末における総資産は、自己株式の取得や借入金の返済によって現金及び現金同等物が減少した一方で、棚卸資産の増加や円安の影響によるのれんの増加、持分法で会計処理されている投資の増加などにより、前連結会計年度末に比して32億49百万円増加し、3,024億26百万円となりました。
負債は、借入金が減少したことなどにより、前連結会計年度末に比して29億24百万円減少し、753億85百万円となりました。
親会社の所有者に帰属する持分は、円安の影響で在外営業活動体の換算差額が増加したことなどにより、前連結会計年度末に比して60億86百万円増加し、2,240億76百万円となりました。
以上の結果により、当第2四半期連結会計期間末における親会社所有者帰属持分比率は、前連結会計年度末に比して1.2ポイント増加し、74.1%となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比して74億85百万円減少し、300億円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間における営業活動によるキャッシュ・フローは、四半期利益42億83百万円に減価償却費及び償却費や法人所得税費用などによる調整を加えた金額に対して、資産及び負債の増減などによる調整を行った結果、48億54百万円の収入(前年同期に比し56億31百万円の収入減)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間における投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産及び無形資産の取得などにより、11億17百万円の支出(前年同期に比し17億85百万円の支出減)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間における財務活動によるキャッシュ・フローは、借入金の返済や配当金支払、自己株式の取得などにより、125億12百万円の支出(前年同期に比し121億48百万円の支出減)となりました。
(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
なお、感染症の影響等不確実性が大きく、将来の業績予測等に反映させることが難しい要素もありますが、現時点において入手可能な情報を基に検証等を行っております。感染症による見積りへの影響は、「第4 経理の状況 1 要約四半期連結財務諸表 要約四半期連結財務諸表注記 4.重要な会計上の見積り及び判断」に記載しております。
(4)経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループの優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更及び新たに生じた対処すべき課題はありません。
(6)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間における研究開発費の金額は、3億2百万円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
なお、当社グループは第1四半期連結会計期間から、従来の米国会計基準に替えてIFRSを適用しており、前第2四半期連結累計期間及び前連結会計年度の数値もIFRSに組み替えて比較分析を行っております。
(1)財政状態及び経営成績の状況
(単位:百万円)
| 2022年3月期 第2四半期 連結累計期間 | 2023年3月期 第2四半期 連結累計期間 | 前年同期比 | |||
| 増減額 | 増減率 | ||||
| 売上収益 | 86,286 | 97,506 | +11,220 | +13.0% | |
| 売上原価 | 37,270 | 41,341 | +4,071 | +10.9% | |
| 売上総利益 | 49,016 | 56,165 | +7,149 | +14.6% | |
| 販売費及び一般管理費 | 45,229 | 51,821 | +6,592 | +14.6% | |
| その他の収益 | 943 | 1,036 | +93 | +9.9% | |
| その他の費用 | 113 | 1,379 | +1,266 | - | |
| 営業利益 | 4,617 | 4,001 | △616 | △13.3% | |
| 金融収益 | 766 | 1,055 | +289 | +37.7% | |
| 金融費用 | 218 | 552 | +334 | +153.2% | |
| 持分法による投資損益 | 279 | 1,377 | +1,098 | +393.5% | |
| 税引前四半期利益 | 5,444 | 5,881 | +437 | +8.0% | |
| 親会社の所有者に帰属する四半期利益 | 3,435 | 4,201 | +766 | +22.3% | |
当第2四半期連結累計期間(2022年4月1日~2022年9月30日)における当社グループの経営環境は、国内は新型コロナウイルス感染症(以下、感染症)に対する行動制限が緩和されたものの、当社店舗への来店客数の戻りは依然弱く、厳しい状況が継続しました。また、原材料・エネルギー価格の高騰や急速な円安の進行等により、先行きは厳しい状況にあります。海外については、米国はインフレとその抑制のための金利上昇に伴う消費者マインドの悪化を受けて低調に推移したほか、中国は感染症に対する厳格な行動制限が継続し厳しい状況が続きました。一方、欧州はインフレが進んだ中でも好調を維持しました。また、アジア各国は行動制限の緩和に伴う人流の増加を受けて回復基調となりました。
このような状況のもと、当社グループは、2022年6月に公表した中長期経営戦略フレーム「VISION 2030」に基づき、複雑化・多様化する社会課題への取り組みを将来の「成長機会」として捉え、事業を通じて「社会課題の解決」と「持続的成長」を両立する「サステナビリティ経営」を推進し、企業価値の向上に取り組んでおります。また、当期を初年度とする3か年の中期経営計画では、「VISION 2030」で掲げた「高い感性と品質で、ひとりひとりのからだとこころに、美しさと豊かさを提供し、『世界のワコールグループ』として進化・成長する」ことを実現していくための礎を築く期間として、持続的な成長が可能な高収益企業への転換を果たすための取り組みを推進しております。
国内事業においては、引き続き、「顧客データの活用」、「オンラインとオフラインの融合」等による顧客体験価値の向上に向けた独自のCX戦略を推進するとともに、収益力の向上に向けた取り組みを強化し、「レジリエントな企業体質への転換」を進めていきます。海外事業においては、既存進出エリアでの堅実な売上拡大に加え、EC事業の拡大や新興エリアへの進出によって、更なる拡大を図っていきます。また、財務戦略については、成長に向けた積極的な投資を行いつつ、収益力の向上と資本効率の改善に取り組むことで、ROEの向上に取り組んでおります。
これらの結果、当第2四半期連結累計期間の連結売上収益は975億6百万円(前年同期比13.0%増)、営業利益は40億1百万円(前年同期比13.3%減)、税引前四半期利益は58億81百万円(前年同期比8.0%増)、親会社の所有者に帰属する四半期利益は42億1百万円(前年同期比22.3%増)となりました。なお、当該期間の為替換算レートは、1米ドル=133.97円(前年同期109.80円)、1英ポンド=162.89円(同152.50円)、1中国元=19.88円(同16.99円)であります。
オペレーティング・セグメントの実績を示すと次のとおりであります。
(単位:百万円)
| 2022年3月期 | 2023年3月期 | 前年同期比 | |||||
| 第2四半期実績 | 構成比 | 第2四半期実績 | 構成比 | 増減額 | 増減率 | ||
| 売上収益合計 | 86,286 | 100.0% | 97,506 | 100.0% | +11,220 | +13.0% | |
| ワコール事業(国内) | 42,935 | 49.7% | 48,865 | 50.1% | +5,930 | +13.8% | |
| ワコール事業(海外) | 31,299 | 36.3% | 35,086 | 36.0% | +3,787 | +12.1% | |
| ピーチ・ジョン事業 | 6,106 | 7.1% | 6,023 | 6.2% | △83 | △1.4% | |
| その他 | 5,946 | 6.9% | 7,532 | 7.7% | +1,586 | +26.7% | |
(単位:百万円)
| 2022年3月期 | 2023年3月期 | 前年同期比 | |||||
| 第2四半期実績 | 売上比 | 第2四半期実績 | 売上比 | 増減額 | 増減率 | ||
| 営業利益(△損失) | 4,617 | 5.4% | 4,001 | 4.1% | △616 | △13.3% | |
| ワコール事業(国内) | 1,525 | 3.6% | 1,570 | 3.2% | +45 | +3.0% | |
| ワコール事業(海外) | 2,278 | 7.3% | 1,552 | 4.4% | △726 | △31.9% | |
| ピーチ・ジョン事業 | 1,079 | 17.7% | 830 | 13.8% | △249 | △23.1% | |
| その他 | △265 | - | 49 | 0.7% | +314 | - | |
① ワコール事業(国内)
ワコール事業(国内)については、中期経営計画のコア戦略で掲げる「レジリエントな企業体質への転換」の実現に向けて、顧客体験価値の向上に向けた独自のCX戦略を推進するとともに、継続してコスト構造改革に取り組んでおります。
当第2四半期連結累計期間については、既存会員顧客に対するリテンションマーケティングの強化が奏功し、実店舗・自社ECともに会員顧客の売上は堅調に推移しました。しかしながら、新規を含む非会員顧客の売上については、来店の増加に繋がる効果的なマーケティング施策が打ち出せなかったことから低調に推移し、計画を大きく下回る結果となりました。また、ベトナム工場の生産体制の正常化の遅れによって、主力ブランドの納品スケジュールに遅れが生じたことも販売機会の損失となりました。
これらの結果、当該セグメントの売上収益は488億65百万円(前年同期比13.8%増)となりました。営業利益は、守山流通センターの拡張に伴うコスト増加影響があったものの、増収効果に加え、コスト構造改革の一環としての固定費の削減に努めたことから、15億70百万円(前年同期比3.0%増)となりました。なお、当期から、ワコールにおける百貨店等との消化取引については、売上を店頭価格ベースに変更しておりますが、遡及修正はしておりません。当該変更により、売上収益と販売費及び一般管理費がそれぞれ同額(26億13百万円)増加しているため、営業利益に影響はありません。
② ワコール事業(海外)
ワコール事業(海外)については、中期経営計画のコア戦略で掲げる「グローバル成長の加速」の実現に向けて、デジタルマーケティングの強化による新規顧客の獲得と、データ活用やCRMの強化による既存顧客のロイヤルカスタマー化に取り組んでおります。
ワコールヨーロッパは、英国や欧州の行動制限の解除によりスイムウェアの販売が好調に推移したことに加え、ボディニュートラル(自分の体型に対する感じ方を、そのままに受け入れるという考え方)のトレンドの高まりを背景にした「Elomi」ブランドの伸長が寄与し、増収となりました。一方、ワコールインターナショナル(米国)は、前年同期に感染症影響から回復したことの裏返しに加え、インフレとその抑制のための金利上昇に伴う消費者マインドの悪化もあり、低調な推移となりました。米国ワコールは、店頭売上の不振に加え、得意先の仕入抑制の影響もあり、現地通貨ベースで減収となりました。また、「LIVELY」ブランドを展開するIntimates Online, Inc.(以下、IO社)は、新規顧客の獲得に向けてメディアミックスの見直し等を試みたものの成果につながらず、大幅な減収となりました。中国ワコールは、ECの低迷に加え、ゼロコロナ政策下での厳格な行動制限の影響もあり、大幅な減収となりました。
これらの結果に加え、主要通貨が円安に推移したことが寄与し、邦貨換算後の当該セグメントの売上収益は350億86百万円(前年同期比12.1%増)となりました。営業利益は、中国ワコール・IO社の赤字計上に加え、ワコールヨーロッパの一過性の損失計上もあり、15億52百万円(前年同期比31.9%減)となりました。
③ ピーチ・ジョン事業
ピーチ・ジョン事業については、消費者のニーズを捉える商品開発を進めるとともに、効果的なマーケティング戦略の展開によって高い利益水準の獲得を目指しております。
当第2四半期連結累計期間については、直営店の売上は前年同期の感染症拡大に伴う店舗休業影響の裏返しやマーケティング施策の寄与で来店客数が増加し、前年同期の水準を超過しました。一方、自社ECについては、人気男性アイドルのモデル採用や映画「ONE PIECE FILM RED」とのコラボ企画など一部の販促施策は話題を獲得したものの、全体ではマーケティング施策の効果が想定に届かず、前年同期の水準を下回りました。
これらの結果、当該セグメントの売上収益は60億23百万円(前年同期比1.4%減)、営業利益は8億30百万円(前年同期比23.1%減)となりました。営業利益は、原価の高騰や販促費用の増加等により前年同期に対し減益となったものの、引き続き高い利益水準を維持しました。
④ その他
その他については、中期経営計画のコア戦略で掲げる「レジリエントな企業体質への転換」に向けて、不採算事業の対処や固定費の見直し等、確実に利益を出し続けることができる体制の構築を進めております。
当第2四半期連結累計期間については、ルシアンは大手衣料品チェーン向けのプライベートブランド商品の販売が不調に終わったものの、自社ブランドの売上が回復し、増収となりました。また、七彩やAiは、行動制限の緩和に伴う需要の回復を背景に大幅な増収となりました。
これらの結果、当該セグメントの売上収益は75億32百万円(前年同期比26.7%増)、営業利益は49百万円(前年同期は2億65百万円の営業損失)となりました。ルシアンの子会社整理に伴う費用計上等があったものの、増収効果や各社のオペレーション見直しの進展による収益構造の改善により、黒字を確保しました。
(参考)主要子会社の売上収益・営業利益(△損失)
(単位:百万円)
| 売上収益 | 2022年3月期 | 2023年3月期 | 前年同期比 | ||||
| 第2四半期 累計 | 構成比 | 第2四半期 累計 | 構成比 | 増減額 | 増減率 | ||
| ワコール | 38,826 | 45.0% | 46,018 | 47.2% | +7,192 | +18.5% | |
| ワコールインターナショナル(米国) | 14,445 | 16.7% | 15,537 | 15.9% | +1,092 | +7.6% | |
| ワコールヨーロッパ | 8,596 | 10.0% | 10,069 | 10.3% | +1,473 | +17.1% | |
| 中国ワコール | 5,550 | 6.4% | 4,796 | 4.9% | △754 | △13.6% | |
| ピーチ・ジョン | 6,106 | 7.1% | 6,023 | 6.2% | △83 | △1.4% | |
| ルシアン | 1,748 | 2.0% | 1,848 | 1.9% | +100 | +5.7% | |
| 七彩 | 2,515 | 2.9% | 3,248 | 3.3% | +733 | +29.1% | |
※外部売上収益のみを記載しております。
(単位:百万円)
| 営業利益(△損失) | 2022年3月期 | 2023年3月期 | 前年同期比 | ||||
| 第2四半期 累計 | 売上比 | 第2四半期 累計 | 売上比 | 増減額 | 増減率 | ||
| ワコール | 908 | 2.3% | 1,967 | 4.3% | +1,059 | +116.6% | |
| ワコールインターナショナル(米国) | 1,136 | 7.9% | 596 | 3.8% | △540 | △47.5% | |
| ワコールヨーロッパ | 1,108 | 12.9% | 409 | 4.1% | △699 | △63.1% | |
| 中国ワコール | △153 | - | △656 | - | △503 | - | |
| ピーチ・ジョン | 1,079 | 17.7% | 830 | 13.8% | △249 | △23.1% | |
| ルシアン | △72 | - | △185 | - | △113 | - | |
| 七彩 | △111 | - | 20 | 0.6% | +131 | - | |
当第2四半期連結会計期間末における総資産は、自己株式の取得や借入金の返済によって現金及び現金同等物が減少した一方で、棚卸資産の増加や円安の影響によるのれんの増加、持分法で会計処理されている投資の増加などにより、前連結会計年度末に比して32億49百万円増加し、3,024億26百万円となりました。
負債は、借入金が減少したことなどにより、前連結会計年度末に比して29億24百万円減少し、753億85百万円となりました。
親会社の所有者に帰属する持分は、円安の影響で在外営業活動体の換算差額が増加したことなどにより、前連結会計年度末に比して60億86百万円増加し、2,240億76百万円となりました。
以上の結果により、当第2四半期連結会計期間末における親会社所有者帰属持分比率は、前連結会計年度末に比して1.2ポイント増加し、74.1%となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比して74億85百万円減少し、300億円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間における営業活動によるキャッシュ・フローは、四半期利益42億83百万円に減価償却費及び償却費や法人所得税費用などによる調整を加えた金額に対して、資産及び負債の増減などによる調整を行った結果、48億54百万円の収入(前年同期に比し56億31百万円の収入減)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間における投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産及び無形資産の取得などにより、11億17百万円の支出(前年同期に比し17億85百万円の支出減)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間における財務活動によるキャッシュ・フローは、借入金の返済や配当金支払、自己株式の取得などにより、125億12百万円の支出(前年同期に比し121億48百万円の支出減)となりました。
(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
なお、感染症の影響等不確実性が大きく、将来の業績予測等に反映させることが難しい要素もありますが、現時点において入手可能な情報を基に検証等を行っております。感染症による見積りへの影響は、「第4 経理の状況 1 要約四半期連結財務諸表 要約四半期連結財務諸表注記 4.重要な会計上の見積り及び判断」に記載しております。
(4)経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループの優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更及び新たに生じた対処すべき課題はありません。
(6)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間における研究開発費の金額は、3億2百万円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。