四半期報告書-第62期第3四半期(平成30年10月1日-平成30年12月31日)

【提出】
2019/02/08 15:36
【資料】
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【項目】
28項目
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を第1四半期連結会計期間の期首から適用しており、財政状態の状況については、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っております。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間の売上高は100,915百万円(前年同四半期比2.0%増)、営業利益は4,665百万円(前年同四半期比15.9%減)、経常利益は5,037百万円(前年同四半期比11.1%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は2,832百万円(前年同四半期比26.1%減)となりました。
報告セグメントの業績は次のとおりであります。
(日本)
アスレチックカテゴリーにおいては「デサント」、「ルコックスポルティフ」は好調に推移しましたが、「アンブロ」は苦戦しました。ゴルフカテゴリーにおいては「ルコックスポルティフ」が好調に推移しました。日本全体として売上高は堅調に推移しましたが、売上拡大に向けた自主管理売場やEコマースへの先行投資などによる販管費の増加により、利益は前年同四半期より縮小しました。
これらの結果、日本での売上高は44,092百万円(前年同四半期比0.6%増)、セグメント利益は938百万円(前年同四半期比52.5%減)となりました。
(アジア)
韓国においては「デサント」、香港においては「ルコックスポルティフ」、シンガポールにおいては「アリーナ」が好調に推移しました。アジア全体として売上高、利益ともに堅調に推移しました。
これらの結果、アジアでの売上高は54,167百万円(前年同四半期比3.3%増)、セグメント利益は4,169百万円(前年同四半期比3.6%増)となりました。
(欧米)
売上高は堅調に推移しました。デサントアスレチックアメリカスを設立したことによる販管費の増加により利益は前年同四半期に比べ縮小しました。
この結果、欧米での売上高は2,655百万円(前年同四半期比1.4%増)、セグメント損失は513百万円(前年同四半期は451百万円のセグメント損失)となりました。
品目別売上高の状況は次のとおりであります。
(アスレチックウェア及びその関連商品)
アスレチックカテゴリーにおいては、「デサント」では、「デサント」ブランドの代表アイテム「水沢ダウン」の発売10周年限定記念モデルを、日本の直営店「DESCENTE BLANC」7店舗にて10月より販売しました。「DESCENTE BLANC」の出店や「水沢ダウン」を通して、「デサント」ブランドが培ってきたクラフトマンシップやモノづくりスピリットを発信し、ブランド価値向上を図っています。また12月には日本自転車競技連盟や日本フェンシング協会など、日本で契約を結ぶ各競技連盟・協会に2019年シーズンよりサプライするチームウェアを発表しました。各競技団体へのサプライを通じ、商品開発力の強化およびグローバルでのブランド認知拡大、価値向上を推進しています。韓国においては、ランニングの機能的要素とライフスタイル要素を組み合わせたスポーツカジュアルウェアを展開する新業態「DUAL」の店舗を3店舗(9月末時点)に拡大しました。中国では合弁会社である「デサントチャイナ有限公司」が急速に店舗数を拡大しており、9月末時点で100店舗を超えました。また「ルコックスポルティフ」では、8月にインドネシアにて1号店をオープンするなど東南アジアでの事業拡大を図っています。「アリーナ」においては、8月の「パンパシフィック水泳選手権大会2018」に続き、12月に中国・杭州で開催された「第14回世界水泳選手権大会(25m)」に協賛し、大会を盛り上げるキャンペーンの実施、関連商品の販売など様々なマーケティング活動により、ブランド訴求を図りました。また、両大会において契約選手の瀬戸大也選手(所属:ANA/JSS毛呂山)が200mバタフライで金メダルを獲得するなど、ブランド価値向上につながりました。「アンブロ」においては、韓国においてアグリーシューズ「BUMPY」の売上が引き続き好調に推移し、ブランド事業の拡大を進めています。
これらの結果、アスレチックウェア及びその関連商品の売上高は66,865百万円(前年同四半期比3.7%増)となりました。
(ゴルフウェア及びその関連商品)
ゴルフカテゴリーにおいては、「マンシングウェア」では、ベトナムにおいて、4月にオープンしたハノイ・ロッテ百貨店の1号店に引き続き、2号店を7月にハノイにオープンし、東南アジアでの事業拡大を図っています。国内では9月に「第49回マンシングウェアレディース東海クラシック」を開催し、契約選手の新垣比奈プロが2位タイ、同じく9月に開催された「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープンゴルフトーナメント」において契約選手の大江香織プロが2年ぶりとなるツアー通算3勝目をあげるなど好成績を残しました。「ルコックスポルティフ」においては、韓国において若者向けの「SUNDAY」シリーズが好調に推移しています。「デサント」においては、8月に上海・久光百貨店に中国において初めてとなるゴルフ店舗をオープンし、アスレチックカテゴリーに続き、ゴルフカテゴリーにおいてもブランドの拡大を図っています。また、複数のゴルフブランドに関連するトピックスとして、10月に日本初のゴルフ複合業態直営店を三井アウトレットパーク木更津店にオープンしました。当社のゴルフブランド5ブランドに加え、住友ゴム工業株式会社が展開するゴルフギア3ブランドも取り扱い、幅広い層のゴルファーのニーズに応え、さらなるブランドファンの獲得とゴルフビジネスの拡大を目指しています。
これらの結果、ゴルフウェア及びその関連商品の売上高は25,750百万円(前年同四半期比3.1%減)となりました。
(アウトドアウェア及びその関連商品)
アウトドアウェア及びその関連商品の売上高は8,299百万円(前年同四半期比5.5%増)となりました。
その他のトピックスとして、7月に稼働した大阪府茨木市のアパレルのR&Dセンター(DISC)に続き、韓国・釜山のシューズのR&Dセンターも10月より稼働しています。両R&Dセンターは、共通コンセプトを設定し、スポーツアイテムとして、様々な競技シーンにおいて使用者のパフォーマンスを引き出す高次元な機能性の開発およびそれを安定的に実現するための品質基準の制定を並行して行い、DISCを起点に重点戦略の一つとして掲げている「モノを創る力」の向上に引き続き努めていきます。また、8月に株式会社ワコールホールディングスと包括的業務提携契約を締結し、10月から相互のブランド商品を直営店にて販売開始したことを皮切りに、協賛するスポーツイベントでの共同プロモーション、Eコマースへの相互送客など具体的な提携業務が始動しました。今後も引き続き、それぞれの経営資源を相互に活用し、事業基盤の強化・拡充・発展に努めることによって、ファッションとスポーツの事業領域を超えた新しい価値を創造し、両社の事業の拡大とグローバル化の推進を図っていきます。
日本では、新規流通の拡大を目的にB to B事業開拓の一環として、アスクル株式会社と協同し、アスクルの物流を担う同社100%子会社ASKUL LOGIST株式会社の新ドライバーユニフォームを手掛けています。当社は、ドライバーが心身ともにストレスなく活動し、そしてお客様との良好なコミュニケーションを形成する為に、スポーツで培ったノウハウを是非生かしたいとの想いでユニフォームを開発しました。また、ヒコ・みづのジュエリーカレッジ(所在地:東京都渋谷区)とシューズの企画から最終プレゼンテーションを行う産学協同のプロジェクトを実施しました。「デサント」ブランドの「ホノルルマラソンを快適に走れるランニングシューズ」を開発することをテーマに、8チームに分かれたシューメーカーコースの16名が参加し、2チームを優秀賞として表彰しました。当社はこのような活動を通して学生に「ものづくりの楽しさや難しさ」を肌で感じてもらう機会を提供するとともに、ものづくりを専門的に学ぶ学生の柔軟な発想や新鮮な切り口を当社の今後の商品企画に活かしていきます。
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
財政状態の分析につきましては次のとおりであります。
当第3四半期連結会計期間末の資産合計は116,584百万円となり、前連結会計年度末に比べ556百万円減少致しました。
流動資産は前連結会計年度末に比べ3,446百万円減少し、74,621百万円となりました。これは主に現金及び預金の減少6,740百万円、受取手形及び売掛金の増加931百万円、商品及び製品の増加2,145百万円などによるものです。
固定資産は前連結会計年度末に比べ2,890百万円増加し、41,963百万円となりました。
負債合計は前連結会計年度末に比べ160百万円減少し、38,105百万円となりました。これは主に支払手形及び買掛金の増加602百万円、未払法人税等の減少473百万円、賞与引当金の減少403百万円、返品調整引当金の増加377百万円などによるものです。
純資産は前連結会計年度末に比べ396百万円減少し、78,479百万円となりました。これは主に利益剰余金の増加1,099百万円、為替換算調整勘定の減少1,459百万円などによるものです。
以上の結果、自己資本比率は前連結会計年度末と同様に67.3%となりました。
(2) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(3) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間において、大阪府茨木市にアパレルのR&Dセンター(DISC)及び韓国・釜山にシューズのR&Dセンターの稼働が開始しました。
(4) 主要な設備
前連結会計年度末において計画中であった主要な設備の新設等について、当第3四半期連結累計期間に完了したものは、次のとおりであります。
社名事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容完了年月
㈱デサントアパレルR&Dセンター
(大阪府茨木市)
日本R&Dセンター2018年7月
DESCENTE KOREA LTD.シューズ
R&Dセンター
(大韓民国釜山市)
アジアR&Dセンター2018年10月