有価証券報告書-第69期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
a.経営成績
当連結会計年度における我が国経済は、政府による各種経済・金融政策により景気は緩やかに回復を続けており、企業収益も改善してきております。
このような環境の中、当社グループにおきましては、従来からの基本戦略である「販売エリアの拡大」と「販売シェアの向上」の一環として、10月に長崎県佐世保市に佐世保営業所を新たに開設いたしました。業績につきましては、当連結会計年度の売上高は、前期に対して鋼材市況の上昇、販売数量の増加により過去最高の2,031億51百万円(前期比15.2%増)となりました。損益面におきましては、売上高の増加により、営業利益69億80百万円(前期比29.5%増)、経常利益71億90百万円(前期比27.7%増)となりました。特別損益として補助金収入、公正取引委員会からの指摘による下請法違反による返還金等が発生した結果、親会社株主に帰属する当期純利益も過去最高の50億25百万円(前期比31.6%増)となりました。
セグメント別の業績は、次のとおりであります。
(九州・中国エリア)
前期に対し、鋼材市況の上昇、販売数量の増加により売上高は増加いたしました。利益につきましても売上高の増加により増加いたしました。その結果、外部顧客への売上高は1,150億41百万円(前期比13.2%増)セグメント利益は42億7百万円(前期比22.0%増)となりました。
(関西・中京エリア)
前期に対し、鋼材市況の上昇、販売数量の増加により売上高は増加いたしました。利益につきましても売上高の増加により増加いたしました。その結果、外部顧客への売上高は485億71百万円(前期比19.6%増)セグメント利益は13億37百万円(前期比72.9%増)となりました。
(関東・東北エリア)
前期に対し、鋼材市況の上昇により売上高は増加いたしました。利益につきましても売上高の増加により増加いたしました。その結果、外部顧客への売上高は395億38百万円(前期比15.8%増)セグメント利益は14億27百万円(前期比20.0%増)となりました。
b.財政状態
(資産)
前連結会計年度末比150億62百万円増加し、1,455億87百万円となりました。主な要因は、売上高の増加による受取手形及び売掛金が増加、鋼材市況の上昇ならびに数量の増加により商品及び製品が増加したことによるものです。
(負債)
前連結会計年度末比99億94百万円増加し、807億6百万円となりました。主な要因は、仕入の増加による支払手形及び買掛金、電子記録債務が増加したことによるものです。
(純資産)
前連結会計年度末比50億68百万円増加し、648億81百万円となりました。主な要因は、利益剰余金の増加ならびに転換社債型新株予約権付社債の株式転換による資本金、資本剰余金の増加によるものです。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計期間末に比べ15億44百万円増加し、当連結会計期間末は35億90百万円となりました。
当連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は40億28百万円(前連結会計期間は85億47百万円の獲得)となりました。これは主に、売上債権の増加、たな卸資産の増加、法人税等の支払により減少したものの、税金等調整前当期純利益、減価償却費、仕入債務の増加によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は13億34百万円(前連結会計期間は23百万円の獲得)となりました。これは主に、有形固定資産の売却、補助金による収入があったものの、有形固定資産の取得による支出によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は11億49百万円(前連結会計期間は90億58百万円の使用)となりました。これは主に、短期借入金の増加による収入があったものの、長期借入金の返済、配当金の支払による支出によるものであります。
③販売及び仕入の実績
a.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.総販売実績に対し10%以上の販売を行っている相手先はありません。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.仕入実績
当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.仕入実績は、商品仕入及び材料仕入です。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、重要な影響を与える見積りを必要とする会計方針としては、以下のようなものがあると考えております。
a.貸倒引当金
当社グループは、業界の慣習から債権回収が手形もしくは延払現金が多いことから、債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権及び破産更生債権等については、財務内容評価法によっております。将来、取引先の財務状況等が悪化し、支払能力が低下した場合には、引当金の追加計上または貸倒損失が発生する可能性があります。
b.投資有価証券の減損処理
当社グループは、保有する有価証券について、時価のあるものについては、期末における時価が取得原価に比べ30%以上下落した場合には「著しく下落した」と判断して、その減損処理の対象としております。時価のない有価証券については実質価格が著しく低下した場合に減損処理を行っております。将来、株式市況または投資先の業績が悪化した場合には、さらなる評価損の計上が必要となる可能性があります。
c.繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産の回収可能性を評価するに際して、将来の課税所得を合理的に見積もっております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存しますので、その見積額が減少した場合には、繰延税金資産が減額され税金費用の追加計上が発生する可能性があります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高2,031億51百万円(前期比15.2%増)、営業利益69億80百万円(前期比29.5%増)、経常利益71億90百万円(前期比27.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益50億25百万円(前期比31.6%増)となりました。
(1)売上高
鋼材市況の上昇、販売数量の増加により売上高は減少いたしました。
(2)営業利益
在庫販売における利益率の上昇により増加いたしました。
(3)経常利益
営業外収益は主に仕入割引が減少いたしました。また、営業外費用は主に為替差損が発生いたしました。
(4)親会社株主に帰属する当期純利益
特別利益の主なものとして補助金収入309百万円を計上いたしました。また、特別損失の主なものは下請代金返還金293百万円であります。
b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
1[経営方針、経営環境及び対処すべき課題等] (4)会社の対処すべき課題に記載のとおりであります。
c.資本の財源及び資金の流動性
資金需要
当社グループの事業活動における運転資金需要の主なものは商品の仕入代金ならびに一般管理費などがあります。また、設備資金需要としては物流施設の建設費用などがあります。
財務政策
当社グループの事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保するため、金融機関からの借入と社債等の発行により資金調達を行っております。金融機関には充分な借入枠を有しており、当社グループの事業の維持拡大、運営に必要な運転、設備資金の調達は今後も可能であると考えております。
d.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、資産効率の向上及び株主資本の有効利用が全てのステークホルダーの利益に合致するものと考え、ROE(自己資本利益率)を重要な指標として位置付けております。当連結会計年度におけるROEは8.1%(前年同期比1.5ポイント改善)であり、引き続き当該指標の改善に邁進していく所存でございます。
e.セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 a.経営成績に記載のとおりであります。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
a.経営成績
当連結会計年度における我が国経済は、政府による各種経済・金融政策により景気は緩やかに回復を続けており、企業収益も改善してきております。
このような環境の中、当社グループにおきましては、従来からの基本戦略である「販売エリアの拡大」と「販売シェアの向上」の一環として、10月に長崎県佐世保市に佐世保営業所を新たに開設いたしました。業績につきましては、当連結会計年度の売上高は、前期に対して鋼材市況の上昇、販売数量の増加により過去最高の2,031億51百万円(前期比15.2%増)となりました。損益面におきましては、売上高の増加により、営業利益69億80百万円(前期比29.5%増)、経常利益71億90百万円(前期比27.7%増)となりました。特別損益として補助金収入、公正取引委員会からの指摘による下請法違反による返還金等が発生した結果、親会社株主に帰属する当期純利益も過去最高の50億25百万円(前期比31.6%増)となりました。
セグメント別の業績は、次のとおりであります。
(九州・中国エリア)
前期に対し、鋼材市況の上昇、販売数量の増加により売上高は増加いたしました。利益につきましても売上高の増加により増加いたしました。その結果、外部顧客への売上高は1,150億41百万円(前期比13.2%増)セグメント利益は42億7百万円(前期比22.0%増)となりました。
(関西・中京エリア)
前期に対し、鋼材市況の上昇、販売数量の増加により売上高は増加いたしました。利益につきましても売上高の増加により増加いたしました。その結果、外部顧客への売上高は485億71百万円(前期比19.6%増)セグメント利益は13億37百万円(前期比72.9%増)となりました。
(関東・東北エリア)
前期に対し、鋼材市況の上昇により売上高は増加いたしました。利益につきましても売上高の増加により増加いたしました。その結果、外部顧客への売上高は395億38百万円(前期比15.8%増)セグメント利益は14億27百万円(前期比20.0%増)となりました。
b.財政状態
(資産)
前連結会計年度末比150億62百万円増加し、1,455億87百万円となりました。主な要因は、売上高の増加による受取手形及び売掛金が増加、鋼材市況の上昇ならびに数量の増加により商品及び製品が増加したことによるものです。
(負債)
前連結会計年度末比99億94百万円増加し、807億6百万円となりました。主な要因は、仕入の増加による支払手形及び買掛金、電子記録債務が増加したことによるものです。
(純資産)
前連結会計年度末比50億68百万円増加し、648億81百万円となりました。主な要因は、利益剰余金の増加ならびに転換社債型新株予約権付社債の株式転換による資本金、資本剰余金の増加によるものです。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計期間末に比べ15億44百万円増加し、当連結会計期間末は35億90百万円となりました。
当連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は40億28百万円(前連結会計期間は85億47百万円の獲得)となりました。これは主に、売上債権の増加、たな卸資産の増加、法人税等の支払により減少したものの、税金等調整前当期純利益、減価償却費、仕入債務の増加によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は13億34百万円(前連結会計期間は23百万円の獲得)となりました。これは主に、有形固定資産の売却、補助金による収入があったものの、有形固定資産の取得による支出によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は11億49百万円(前連結会計期間は90億58百万円の使用)となりました。これは主に、短期借入金の増加による収入があったものの、長期借入金の返済、配当金の支払による支出によるものであります。
③販売及び仕入の実績
a.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) | 前期比(%) |
九州・中国(百万円) | 123,281 | 13.5 |
関西・中京(百万円) | 54,439 | 24.5 |
関東・東北(百万円) | 40,209 | 16.2 |
報告セグメント計(百万円) | 217,930 | 16.5 |
連結財務諸表との調整額(百万円) | △14,779 | - |
合計(百万円) | 203,151 | 15.2 |
(注)1.総販売実績に対し10%以上の販売を行っている相手先はありません。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.仕入実績
当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) | 前期比(%) |
九州・中国(百万円) | 114,493 | 14.5 |
関西・中京(百万円) | 50,033 | 34.1 |
関東・東北(百万円) | 37,244 | 22.3 |
報告セグメント計(百万円) | 201,771 | 20.3 |
連結財務諸表との調整額(百万円) | △14,623 | - |
合計(百万円) | 187,147 | 19.0 |
(注)1.仕入実績は、商品仕入及び材料仕入です。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、重要な影響を与える見積りを必要とする会計方針としては、以下のようなものがあると考えております。
a.貸倒引当金
当社グループは、業界の慣習から債権回収が手形もしくは延払現金が多いことから、債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権及び破産更生債権等については、財務内容評価法によっております。将来、取引先の財務状況等が悪化し、支払能力が低下した場合には、引当金の追加計上または貸倒損失が発生する可能性があります。
b.投資有価証券の減損処理
当社グループは、保有する有価証券について、時価のあるものについては、期末における時価が取得原価に比べ30%以上下落した場合には「著しく下落した」と判断して、その減損処理の対象としております。時価のない有価証券については実質価格が著しく低下した場合に減損処理を行っております。将来、株式市況または投資先の業績が悪化した場合には、さらなる評価損の計上が必要となる可能性があります。
c.繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産の回収可能性を評価するに際して、将来の課税所得を合理的に見積もっております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存しますので、その見積額が減少した場合には、繰延税金資産が減額され税金費用の追加計上が発生する可能性があります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高2,031億51百万円(前期比15.2%増)、営業利益69億80百万円(前期比29.5%増)、経常利益71億90百万円(前期比27.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益50億25百万円(前期比31.6%増)となりました。
(1)売上高
鋼材市況の上昇、販売数量の増加により売上高は減少いたしました。
(2)営業利益
在庫販売における利益率の上昇により増加いたしました。
(3)経常利益
営業外収益は主に仕入割引が減少いたしました。また、営業外費用は主に為替差損が発生いたしました。
(4)親会社株主に帰属する当期純利益
特別利益の主なものとして補助金収入309百万円を計上いたしました。また、特別損失の主なものは下請代金返還金293百万円であります。
b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
1[経営方針、経営環境及び対処すべき課題等] (4)会社の対処すべき課題に記載のとおりであります。
c.資本の財源及び資金の流動性
資金需要
当社グループの事業活動における運転資金需要の主なものは商品の仕入代金ならびに一般管理費などがあります。また、設備資金需要としては物流施設の建設費用などがあります。
財務政策
当社グループの事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保するため、金融機関からの借入と社債等の発行により資金調達を行っております。金融機関には充分な借入枠を有しており、当社グループの事業の維持拡大、運営に必要な運転、設備資金の調達は今後も可能であると考えております。
d.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、資産効率の向上及び株主資本の有効利用が全てのステークホルダーの利益に合致するものと考え、ROE(自己資本利益率)を重要な指標として位置付けております。当連結会計年度におけるROEは8.1%(前年同期比1.5ポイント改善)であり、引き続き当該指標の改善に邁進していく所存でございます。
e.セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 a.経営成績に記載のとおりであります。