有価証券報告書-第82期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
また、当社は、当連結会計年度において企業結合に係る暫定的な会計処理を確定し、暫定的に測定された公正価値の修正を行ったため、前連結会計年度の財務数値を修正しております。これに従い、遡及修正後の数値で前期比較を行っております。
(1)経営成績
当連結会計年度における世界経済は、米中貿易摩擦等の影響により先行き不透明感が強まりました。米国経済は底堅く推移したものの、一方の中国では経済成長の鈍化が見られ、韓国などアジアの一部周辺国もその影響が波及し、製造業の設備投資にも減速感が見られました。欧州でもドイツの景気低迷等から製造業の景況感が悪化しました。そのような中、我が国経済においても第3四半期以降の設備投資の慎重化に加え、消費税の増税等による個人消費の低迷も相まったことで低調に推移しました。また、第4四半期におきましては、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い世界経済全体で一層の減速が見られました。
このような経済環境におきまして、当連結会計年度における当社グループの経営成績は次のとおりです。
(受注高・売上収益)
当連結会計年度の受注高は303,179百万円(前期比9.6%減)、売上収益は320,112百万円(前期比5.3%減)となりました。国内の売上収益は145,668百万円(前期比2.2%減)、海外の売上収益は174,443百万円(前期比7.8%減)となりました。詳細につきましては、① 事業別の成績及び② 地域別の成績に記載のとおりです。
(営業利益)
営業利益につきましては、製造合理化や販売商品構成の改善による増益効果はあったものの、減収や円高の影響により34,682百万円(前期比23.2%減)となりました。
(親会社の所有者に帰属する当期利益)
親会社の所有者に帰属する当期利益につきましては、連結会計年度末における急激な円高により為替差損が生じた事などから23,390百万円(前期比29.8%減)となりました。
なお、経営成績に重要な影響を与える要因については、2 事業等のリスクに記載のとおりであり、経営方針・経営戦略を達成するための客観的な指標については、1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等に記載のとおりです。
当連結会計年度におけるセグメントごとの経営成績は、次のとおりです。
① 事業別の成績
事業別売上収益の状況は、次のとおりです。前期比較では、金属加工機械事業5.8%減、金属工作機械事業3.9%減となりました。
(事業別売上収益の状況)
(注)その他は、遊休地の有効利用を目的としたショッピングセンター等の不動産賃貸事業等です。
(金属加工機械事業)
金属加工機械事業におきましては、受注高は245,395百万円(前期比9.9%減)、売上収益は257,126百万円(前期比5.8%減)といずれも前連結会計年度に比べ減少しました。板金部門では、中期経営計画における重点地域である北米においては戦略商品であるENSISシリーズをはじめとするファイバーレーザマシンの販売が好調に推移したことで増収となりましたが、欧州や日本を含むアジアで設備投資の鈍化が見られたことで、売上収益は228,556百万円(前期比6.0%減)となりました。微細溶接部門では、北米においては医療機器向けに、欧州においては車載電池向けにレーザ溶接システム関連の大型案件があったことで海外では増収となりましたが、国内において前年度にモバイル機器向けのレーザ加工システムの大型案件があった反動減により、売上収益は28,569百万円(前期比3.6%減)となりました。以上により、金属加工機械事業の営業利益は27,537百万円(前期比22.8%減)となりました。
金属加工機械事業につきまして、当連結会計年度に行った主な活動については以下のとおりです。
・世界初の「LBC テクノロジー」を搭載したファイバーレーザマシン「VENTIS-3015AJ」を新発売、第62回 十大新製品賞「本賞」受賞
・超高速3軸リニアドライブ・ファイバーレーザマシン「REGIUS-3015AJ」をFABTECH 2019で発表
・最新鋭ミドルベンディングマシン「HRB」シリーズを新発売、自動機モデルもラインナップし、ミドル層の自動化ニーズを取り込む
・米国ノースカロライナ州にベンディング工場が完成、併せてニューヨーク州の金型工場を増強し、北米ベンディングシェア拡大を狙う
・欧州の持分法適用会社であった板金切断加工機用の周辺装置メーカー「LKIケルドマン社」を完全子会社化し、「アマダオートメーションヨーロッパ」へ商号変更、地産地消体制の確立
・中長期的な成長につながる調査研究と、AIを中心とする先端技術の獲得を目的に、「株式会社アマダAIイノベーション研究所」を設立
・国内外での大型展示会出展(CEATEC 2019、MF-TOKYO 2019、FABTECH 2019、EMO Hannover 2019等)
(金属工作機械事業)
金属工作機械事業におきましては、受注高は56,544百万円(前期比8.5%減)、売上収益は61,744百万円(前期比3.9%減)といずれも前連結会計年度に比べ減少しました。切削部門では、北米では前期に子会社化した米国の切削機械メーカーであるアマダマーベル社の業績が貢献したものの、国内等で大手鋼材業の設備投資の様子見が見られたことなどにより売上収益は35,916百万円(前期比7.0%減)となりました。プレス部門では、前期に子会社化したプレス加工の自動化装置メーカーであるアマダオリイ社(2020年4月1日付けで株式会社アマダプレスシステムに商号変更)の業績が寄与し、国内外で増収となり、売上収益は19,241百万円(前期比10.7%増)となりました。研削盤部門では、日本では比較的底堅い推移だったものの欧州や日本を除くアジアで販売が減少し、売上収益は6,587百万円(前期比20.2%減)となりました。切削部門や研削盤部門の減収等により、金属工作機械事業の営業利益は6,510百万円(前期比28.5%減)となりました。
金属工作機械事業につきまして、当連結会計年度に行った主な活動については以下のとおりです。
・前期に子会社化した米国の切削機械メーカーであるアマダマーベル社の竪型チルトバンドソー「VTシリーズ」の輸出を開始
・兵庫県のブレード工場である小野工場を拡張し、高寿命・高生産性の超硬ブレード増産体制を構築
・国内外での大型展示会出展(MECT 2019、METALEX2019、EMO Hannover 2019、MF-TOKYO 2019等)
② 地域別の成績
地域別売上収益の状況は、国内外の別では日本2.2%減、海外7.8%減となり、海外売上比率は、前連結会計年度の55.9%から54.5%となりました。なお、当連結会計年度の経営成績における新型コロナウイルスの感染拡大に伴う影響につきましては、中国におきましては販売、生産活動の一時停止により売上が減少しましたが、当社グループの連結売上に占める中国での売上は僅少であり、その他の地域における影響も限定的でした。
主要地域の状況は以下のとおりです。
(地域別売上高の状況)
(注)本表の地域別売上高は、顧客の所在地別の売上高です。
(日本)
板金部門では、上期を中心にサッシや建築金属、冷蔵・冷凍ショーケースなどの建築関連向けの販売が堅調に推移しましたが、設備投資の慎重化が見られた工作機械等の産業機械向けの販売が低調に推移したことで、売上収益は145,668百万円(前期比2.2%減)となりました。
(北米)
板金部門や微細溶接部門において医療機器関連向けの販売が好調に推移しました。また板金部門では、販売代理店の買収や新工場の設立等を進めている東部を中心に販売が拡大しました。切削部門では前期に子会社化したアマダマーベル社の業績が、プレス部門でも同様にアマダオリイ社(2020年4月1日付けで株式会社アマダプレスシステムに商号変更)の業績が寄与したことで、売上収益は69,233百万円(前期比2.5%増)となりました。
(欧州)
英国においては厨房や空調設備等の建築関連向け等を中心に販売が伸長し、低調だった前年を上回りましたが、ドイツではコンピュータ機器や通信機器などの精密関連向けの販売が低調に推移しました。またフランスやイタリアでも販売が減少したことで、売上収益は59,781百万円(前期比5.2%減)となりました。
(アジア他)
中国では、一部で通信機器向けの需要増が見られたものの、景気減速や米中貿易摩擦の影響等により、販売が減少しました。この影響で韓国等の周辺国も需要は低調に推移しました。またインドでも金融機関の不良債権問題等による景況感の悪化から販売は低調に推移しました。以上に加え、第4四半期に中国を中心に新型コロナウイルスの感染拡大による影響もあり、売上収益は45,428百万円(前期比22.4%減)となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりです。
(生産実績)
(受注状況)
(販売実績)
(注) 「生産、受注及び販売の状況」における各項目の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)財政状態
財政状態の概要及び分析は以下のとおりです。
(総資産)
流動資産については、減収の影響により営業債権及びその他の債権が前連結会計年度に比べ減少したことなどにより27,826百万円減少し、299,338百万円となりました。非流動資産はIFRS第16号「リース」の適用によって有形固定資産が増加したことなどにより18,559百万円増加し、259,256百万円となりました。総資産は9,266百万円減少し、558,595百万円となりました。
(負債及び資本)
負債は借入金やその他の金融負債の増加などにより前連結会計年度末比1,463百万円増加し、124,045百万円となりました。また資本については約100億円の自己株式取得を行ったことで10,730百万円減の434,549百万円となり、これらの結果、親会社所有者帰属持分比率は前連結会計年度末の77.7%から77.2%となりました。
(3)キャッシュ・フロー
連結キャッシュ・フローにつきましては、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、前連結会計年度末に比べ9,128百万円減の47,167百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動の結果、獲得した資金は32,455百万円であり、前連結会計年度と比較し7,526百万円減少しました。これは主に減収によって税引前利益が減少したことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動の結果、支出した資金は20,944百万円であり、前連結会計年度と比較し10,244百万円支出額が減少しました。その主な要因は、前連結会計年度に日本のプレス加工の自動化装置メーカーであるアマダオリイ社(2020年4月1日付けで株式会社アマダプレスシステムに商号変更)や米国の切削機械メーカーであるアマダマーベル社を子会社化したことで、連結範囲の変更を伴う子会社株式取得による支出が減少したことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動の結果、支出した資金は18,929百万円であり、前連結会計年度より12,946百万円支出額が減少しました。その主な要因は、設備投資等のための短期借入金の純増によるものです。
なお、連結キャッシュ・フロー指標のトレンドは以下のとおりです。
親会社所有者帰属持分比率:親会社所有者帰属持分/総資産
時価ベースの親会社所有者帰属持分比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
* 各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
* 株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式総数(自己株式控除後)により計算しております。
* 営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結財政状態計算書に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象としております。また、利払いにつきましては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの主な資金の源泉は、営業活動からのキャッシュ・フロー、金融機関からの借入、内部資金で構成され、運転資金や設備投資等の経常的な資金需要およびM&A等の機動的な資金需要に充当されています。このうち、金融機関からの借入は現金及び現金同等物を下回る残高水準である事から、今後必要となる資金を適切に調達する上で特段の問題は生じないものと考えています。加えて、格付投資情報センターより信用格付(A+安定的)を取得、維持しており、幅広い手段で低利で安定的な資金調達が実施可能であると認識しています。なお、日本、アメリカ、ヨーロッパ、中国にキャッシュ・マネジメント・システム(CMS)を導入しており、資金効率の向上、金融費用の抑制を図ると同時に、流動性確保の状況について継続的なモニタリングが可能な体制となっております。
(4)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第93条の規定によりIFRSに準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成に当たって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針及び、将来に関する仮定及び報告期間末における見積りの不確実性の要因となる事項は、「第5 経理の状況1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要な会計方針及び4.重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断」に記載しております。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
また、当社は、当連結会計年度において企業結合に係る暫定的な会計処理を確定し、暫定的に測定された公正価値の修正を行ったため、前連結会計年度の財務数値を修正しております。これに従い、遡及修正後の数値で前期比較を行っております。
(1)経営成績
当連結会計年度における世界経済は、米中貿易摩擦等の影響により先行き不透明感が強まりました。米国経済は底堅く推移したものの、一方の中国では経済成長の鈍化が見られ、韓国などアジアの一部周辺国もその影響が波及し、製造業の設備投資にも減速感が見られました。欧州でもドイツの景気低迷等から製造業の景況感が悪化しました。そのような中、我が国経済においても第3四半期以降の設備投資の慎重化に加え、消費税の増税等による個人消費の低迷も相まったことで低調に推移しました。また、第4四半期におきましては、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い世界経済全体で一層の減速が見られました。
このような経済環境におきまして、当連結会計年度における当社グループの経営成績は次のとおりです。
| 受注高 | 売上収益 | 営業利益 | 親会社の所有者に帰属する当期利益 | |||
| 国内 | 海外 | 合計 | ||||
| 2020年3月期(百万円) | 303,179 | 145,668 | 174,443 | 320,112 | 34,682 | 23,390 |
| 2019年3月期(百万円) | 335,196 | 148,992 | 189,182 | 338,175 | 45,145 | 33,303 |
| 増減率 | △9.6% | △2.2% | △7.8% | △5.3% | △23.2% | △29.8% |
(受注高・売上収益)
当連結会計年度の受注高は303,179百万円(前期比9.6%減)、売上収益は320,112百万円(前期比5.3%減)となりました。国内の売上収益は145,668百万円(前期比2.2%減)、海外の売上収益は174,443百万円(前期比7.8%減)となりました。詳細につきましては、① 事業別の成績及び② 地域別の成績に記載のとおりです。
(営業利益)
営業利益につきましては、製造合理化や販売商品構成の改善による増益効果はあったものの、減収や円高の影響により34,682百万円(前期比23.2%減)となりました。
(親会社の所有者に帰属する当期利益)
親会社の所有者に帰属する当期利益につきましては、連結会計年度末における急激な円高により為替差損が生じた事などから23,390百万円(前期比29.8%減)となりました。
なお、経営成績に重要な影響を与える要因については、2 事業等のリスクに記載のとおりであり、経営方針・経営戦略を達成するための客観的な指標については、1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等に記載のとおりです。
当連結会計年度におけるセグメントごとの経営成績は、次のとおりです。
① 事業別の成績
事業別売上収益の状況は、次のとおりです。前期比較では、金属加工機械事業5.8%減、金属工作機械事業3.9%減となりました。
(事業別売上収益の状況)
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減率 (%) | |||
| 売上収益 (百万円) | 構成比 (%) | 売上収益 (百万円) | 構成比 (%) | ||
| 金属加工機械事業 | 272,872 | 80.7 | 257,126 | 80.3 | △5.8 |
| (板金部門) | (243,241) | (71.9) | (228,556) | (71.4) | (△6.0) |
| (微細溶接部門) | (29,630) | (8.8) | (28,569) | (8.9) | (△3.6) |
| 金属工作機械事業 | 64,269 | 19.0 | 61,744 | 19.3 | △3.9 |
| (切削部門) | (38,629) | (11.4) | (35,916) | (11.2) | (△7.0) |
| (プレス部門) | (17,383) | (5.1) | (19,241) | (6.0) | (10.7) |
| (研削盤部門) | (8,257) | (2.5) | (6,587) | (2.1) | (△20.2) |
| その他(注) | 1,033 | 0.3 | 1,240 | 0.4 | 20.0 |
| 合 計 | 338,175 | 100.0 | 320,112 | 100.0 | △5.3 |
(注)その他は、遊休地の有効利用を目的としたショッピングセンター等の不動産賃貸事業等です。
(金属加工機械事業)
金属加工機械事業におきましては、受注高は245,395百万円(前期比9.9%減)、売上収益は257,126百万円(前期比5.8%減)といずれも前連結会計年度に比べ減少しました。板金部門では、中期経営計画における重点地域である北米においては戦略商品であるENSISシリーズをはじめとするファイバーレーザマシンの販売が好調に推移したことで増収となりましたが、欧州や日本を含むアジアで設備投資の鈍化が見られたことで、売上収益は228,556百万円(前期比6.0%減)となりました。微細溶接部門では、北米においては医療機器向けに、欧州においては車載電池向けにレーザ溶接システム関連の大型案件があったことで海外では増収となりましたが、国内において前年度にモバイル機器向けのレーザ加工システムの大型案件があった反動減により、売上収益は28,569百万円(前期比3.6%減)となりました。以上により、金属加工機械事業の営業利益は27,537百万円(前期比22.8%減)となりました。
金属加工機械事業につきまして、当連結会計年度に行った主な活動については以下のとおりです。
・世界初の「LBC テクノロジー」を搭載したファイバーレーザマシン「VENTIS-3015AJ」を新発売、第62回 十大新製品賞「本賞」受賞
・超高速3軸リニアドライブ・ファイバーレーザマシン「REGIUS-3015AJ」をFABTECH 2019で発表
・最新鋭ミドルベンディングマシン「HRB」シリーズを新発売、自動機モデルもラインナップし、ミドル層の自動化ニーズを取り込む
・米国ノースカロライナ州にベンディング工場が完成、併せてニューヨーク州の金型工場を増強し、北米ベンディングシェア拡大を狙う
・欧州の持分法適用会社であった板金切断加工機用の周辺装置メーカー「LKIケルドマン社」を完全子会社化し、「アマダオートメーションヨーロッパ」へ商号変更、地産地消体制の確立
・中長期的な成長につながる調査研究と、AIを中心とする先端技術の獲得を目的に、「株式会社アマダAIイノベーション研究所」を設立
・国内外での大型展示会出展(CEATEC 2019、MF-TOKYO 2019、FABTECH 2019、EMO Hannover 2019等)
(金属工作機械事業)
金属工作機械事業におきましては、受注高は56,544百万円(前期比8.5%減)、売上収益は61,744百万円(前期比3.9%減)といずれも前連結会計年度に比べ減少しました。切削部門では、北米では前期に子会社化した米国の切削機械メーカーであるアマダマーベル社の業績が貢献したものの、国内等で大手鋼材業の設備投資の様子見が見られたことなどにより売上収益は35,916百万円(前期比7.0%減)となりました。プレス部門では、前期に子会社化したプレス加工の自動化装置メーカーであるアマダオリイ社(2020年4月1日付けで株式会社アマダプレスシステムに商号変更)の業績が寄与し、国内外で増収となり、売上収益は19,241百万円(前期比10.7%増)となりました。研削盤部門では、日本では比較的底堅い推移だったものの欧州や日本を除くアジアで販売が減少し、売上収益は6,587百万円(前期比20.2%減)となりました。切削部門や研削盤部門の減収等により、金属工作機械事業の営業利益は6,510百万円(前期比28.5%減)となりました。
金属工作機械事業につきまして、当連結会計年度に行った主な活動については以下のとおりです。
・前期に子会社化した米国の切削機械メーカーであるアマダマーベル社の竪型チルトバンドソー「VTシリーズ」の輸出を開始
・兵庫県のブレード工場である小野工場を拡張し、高寿命・高生産性の超硬ブレード増産体制を構築
・国内外での大型展示会出展(MECT 2019、METALEX2019、EMO Hannover 2019、MF-TOKYO 2019等)
② 地域別の成績
地域別売上収益の状況は、国内外の別では日本2.2%減、海外7.8%減となり、海外売上比率は、前連結会計年度の55.9%から54.5%となりました。なお、当連結会計年度の経営成績における新型コロナウイルスの感染拡大に伴う影響につきましては、中国におきましては販売、生産活動の一時停止により売上が減少しましたが、当社グループの連結売上に占める中国での売上は僅少であり、その他の地域における影響も限定的でした。
主要地域の状況は以下のとおりです。
(地域別売上高の状況)
| 地 域 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減率 (%) | ||
| 売上収益 (百万円) | 構成比 (%) | 売上収益 (百万円) | 構成比 (%) | ||
| 日 本 | 148,992 | 44.1 | 145,668 | 45.5 | △2.2 |
| 海 外 | 189,182 | 55.9 | 174,443 | 54.5 | △7.8 |
| (北米) | (67,535) | (20.0) | (69,233) | (21.6) | (2.5) |
| (欧州) | (63,073) | (18.6) | (59,781) | (18.7) | (△5.2) |
| (アジア他) | (58,573) | (17.3) | (45,428) | (14.2) | (△22.4) |
| 合 計 | 338,175 | 100.0 | 320,112 | 100.0 | △5.3 |
(注)本表の地域別売上高は、顧客の所在地別の売上高です。
(日本)
板金部門では、上期を中心にサッシや建築金属、冷蔵・冷凍ショーケースなどの建築関連向けの販売が堅調に推移しましたが、設備投資の慎重化が見られた工作機械等の産業機械向けの販売が低調に推移したことで、売上収益は145,668百万円(前期比2.2%減)となりました。
(北米)
板金部門や微細溶接部門において医療機器関連向けの販売が好調に推移しました。また板金部門では、販売代理店の買収や新工場の設立等を進めている東部を中心に販売が拡大しました。切削部門では前期に子会社化したアマダマーベル社の業績が、プレス部門でも同様にアマダオリイ社(2020年4月1日付けで株式会社アマダプレスシステムに商号変更)の業績が寄与したことで、売上収益は69,233百万円(前期比2.5%増)となりました。
(欧州)
英国においては厨房や空調設備等の建築関連向け等を中心に販売が伸長し、低調だった前年を上回りましたが、ドイツではコンピュータ機器や通信機器などの精密関連向けの販売が低調に推移しました。またフランスやイタリアでも販売が減少したことで、売上収益は59,781百万円(前期比5.2%減)となりました。
(アジア他)
中国では、一部で通信機器向けの需要増が見られたものの、景気減速や米中貿易摩擦の影響等により、販売が減少しました。この影響で韓国等の周辺国も需要は低調に推移しました。またインドでも金融機関の不良債権問題等による景況感の悪化から販売は低調に推移しました。以上に加え、第4四半期に中国を中心に新型コロナウイルスの感染拡大による影響もあり、売上収益は45,428百万円(前期比22.4%減)となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりです。
(生産実績)
| 前連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | |||
| 金額(百万円) | 構成比(%) | 金額(百万円) | 構成比(%) | |
| 金属加工機械事業 | 124,722 | 80.9 | 117,144 | 78.7 |
| 板金部門 | 109,936 | 71.3 | 101,229 | 68.0 |
| 微細溶接部門 | 14,786 | 9.6 | 15,915 | 10.7 |
| 金属工作機械事業 | 29,473 | 19.1 | 31,748 | 21.3 |
| 切削部門 | 18,181 | 11.8 | 16,115 | 10.8 |
| プレス部門 | 7,544 | 4.9 | 12,208 | 8.2 |
| 研削盤部門 | 3,747 | 2.4 | 3,425 | 2.3 |
| 合計 | 154,195 | 100.0 | 148,893 | 100.0 |
(受注状況)
| 前連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | |||||||
| 受注高 | 受注残高 | 受注高 | 受注残高 | |||||
| 金額 (百万円) | 構成比 (%) | 金額 (百万円) | 構成比 (%) | 金額 (百万円) | 構成比 (%) | 金額 (百万円) | 構成比 (%) | |
| 金属加工機械事業 | 272,380 | 81.3 | 65,756 | 81.3 | 245,395 | 80.9 | 54,025 | 84.5 |
| 板金部門 | 239,568 | 71.5 | 56,968 | 70.4 | 220,211 | 72.6 | 48,623 | 76.0 |
| 微細溶接部門 | 32,812 | 9.8 | 8,787 | 10.9 | 25,184 | 8.3 | 5,402 | 8.5 |
| 金属工作機械事業 | 61,785 | 18.4 | 15,129 | 18.7 | 56,544 | 18.7 | 9,928 | 15.5 |
| 切削部門 | 38,400 | 11.4 | 4,957 | 6.1 | 34,172 | 11.3 | 3,213 | 5.0 |
| プレス部門 | 15,032 | 4.5 | 7,056 | 8.7 | 17,368 | 5.7 | 5,183 | 8.1 |
| 研削盤部門 | 8,352 | 2.5 | 3,115 | 3.9 | 5,003 | 1.7 | 1,531 | 2.4 |
| その他 | 1,031 | 0.3 | 1 | 0.0 | 1,238 | 0.4 | - | - |
| 合計 | 335,196 | 100.0 | 80,887 | 100.0 | 303,179 | 100.0 | 63,954 | 100.0 |
(販売実績)
| 前連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | |||
| 金額(百万円) | 構成比(%) | 金額(百万円) | 構成比(%) | |
| 金属加工機械事業 | 272,872 | 80.7 | 257,126 | 80.3 |
| 板金部門 | 243,241 | 71.9 | 228,556 | 71.4 |
| 微細溶接部門 | 29,630 | 8.8 | 28,569 | 8.9 |
| 金属工作機械事業 | 64,269 | 19.0 | 61,744 | 19.3 |
| 切削部門 | 38,629 | 11.4 | 35,916 | 11.2 |
| プレス部門 | 17,383 | 5.1 | 19,241 | 6.0 |
| 研削盤部門 | 8,257 | 2.5 | 6,587 | 2.1 |
| その他 | 1,033 | 0.3 | 1,240 | 0.4 |
| 合計 | 338,175 | 100.0 | 320,112 | 100.0 |
(注) 「生産、受注及び販売の状況」における各項目の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)財政状態
財政状態の概要及び分析は以下のとおりです。
| 前連結会計年度 (2019年3月末) | 前連結会計年度 (2020年3月末) | 増減 | |
| 流動資産(百万円) | 327,164 | 299,338 | △27,826 |
| 非流動資産(百万円) | 240,697 | 259,256 | +18,559 |
| 総資産(百万円) | 567,861 | 558,595 | △9,266 |
| 負債(百万円) | 122,581 | 124,045 | +1,463 |
| 資本(百万円) | 445,280 | 434,549 | △10,730 |
| 親会社所有者帰属持分比率(%) | 77.7% | 77.2% | △0.5pt |
(総資産)
流動資産については、減収の影響により営業債権及びその他の債権が前連結会計年度に比べ減少したことなどにより27,826百万円減少し、299,338百万円となりました。非流動資産はIFRS第16号「リース」の適用によって有形固定資産が増加したことなどにより18,559百万円増加し、259,256百万円となりました。総資産は9,266百万円減少し、558,595百万円となりました。
(負債及び資本)
負債は借入金やその他の金融負債の増加などにより前連結会計年度末比1,463百万円増加し、124,045百万円となりました。また資本については約100億円の自己株式取得を行ったことで10,730百万円減の434,549百万円となり、これらの結果、親会社所有者帰属持分比率は前連結会計年度末の77.7%から77.2%となりました。
(3)キャッシュ・フロー
連結キャッシュ・フローにつきましては、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、前連結会計年度末に比べ9,128百万円減の47,167百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動の結果、獲得した資金は32,455百万円であり、前連結会計年度と比較し7,526百万円減少しました。これは主に減収によって税引前利益が減少したことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動の結果、支出した資金は20,944百万円であり、前連結会計年度と比較し10,244百万円支出額が減少しました。その主な要因は、前連結会計年度に日本のプレス加工の自動化装置メーカーであるアマダオリイ社(2020年4月1日付けで株式会社アマダプレスシステムに商号変更)や米国の切削機械メーカーであるアマダマーベル社を子会社化したことで、連結範囲の変更を伴う子会社株式取得による支出が減少したことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動の結果、支出した資金は18,929百万円であり、前連結会計年度より12,946百万円支出額が減少しました。その主な要因は、設備投資等のための短期借入金の純増によるものです。
なお、連結キャッシュ・フロー指標のトレンドは以下のとおりです。
| 2018年3月期 | 2019年3月期 | 2020年3月期 | |
| 親会社所有者帰属持分比率(%) | 78.1 | 77.7 | 77.2 |
| 時価ベースの親会社所有者帰属持分比率(%) | 85.0 | 68.8 | 53.1 |
| キャッシュ・フロー対有利子負債比率(%) | 48.6 | 25.4 | 94.6 |
| インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) | 417.8 | 357.0 | 229.3 |
親会社所有者帰属持分比率:親会社所有者帰属持分/総資産
時価ベースの親会社所有者帰属持分比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
* 各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
* 株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式総数(自己株式控除後)により計算しております。
* 営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結財政状態計算書に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象としております。また、利払いにつきましては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの主な資金の源泉は、営業活動からのキャッシュ・フロー、金融機関からの借入、内部資金で構成され、運転資金や設備投資等の経常的な資金需要およびM&A等の機動的な資金需要に充当されています。このうち、金融機関からの借入は現金及び現金同等物を下回る残高水準である事から、今後必要となる資金を適切に調達する上で特段の問題は生じないものと考えています。加えて、格付投資情報センターより信用格付(A+安定的)を取得、維持しており、幅広い手段で低利で安定的な資金調達が実施可能であると認識しています。なお、日本、アメリカ、ヨーロッパ、中国にキャッシュ・マネジメント・システム(CMS)を導入しており、資金効率の向上、金融費用の抑制を図ると同時に、流動性確保の状況について継続的なモニタリングが可能な体制となっております。
(4)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第93条の規定によりIFRSに準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成に当たって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針及び、将来に関する仮定及び報告期間末における見積りの不確実性の要因となる事項は、「第5 経理の状況1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要な会計方針及び4.重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断」に記載しております。