有価証券報告書-第121期(令和3年4月1日-令和4年3月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を当連結会計年度の期首から適用しております。当該会計基準等の適用が財政状態及び経営成績に与える影響の詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(会計方針の変更)及び(セグメント情報等)セグメント情報 2.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額の算定方法」をご参照ください。
① 経営成績の状況
当社グループの当連結会計年度における受注高は158億5百万円(前連結会計年度比26.1%増)となり、売上高は120億79百万円(前連結会計年度比6.1%増)となりました。
損益面におきましては、当連結会計年度の期首から収益認識に関する会計基準の適用により、売上高が増加いたしました。売上高の増加に伴い、営業利益は1億81百万円(前連結会計年度比13.1%増)となりました。経常利益につきましては、1億99百万円(前連結会計年度比24.2%増)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は、1億43百万円(前連結会計年度比15.6%増)となりました。
② 財政状態の状況
a. 資産
流動資産は前連結会計年度末に比べ17億47百万円(15.8%)増加し、127億82百万円となりました。これは主に契約資産が25億47百万円増加した一方で、仕掛品が11億92百万円減少したことによります。
固定資産は前連結会計年度末に比べ3億円(9.0%)増加し、36億23百万円となりました。これは主に固定資産の取得により、有形固定資産が1億74百万円増加、投資有価証券の時価上昇により、投資その他の資産が89百万円増加したことによります。
この結果、資産合計は前連結会計年度末に比べ20億48百万円(14.3%)増加し、164億5百万円となりました。
b. 負債
流動負債は前連結会計年度末に比べ17億18百万円(20.5%)増加し、101億21百万円となりました。これは主に短期借入金が14億10百万円減少したものの、契約負債が25億47百万円、支払手形及び買掛金が5億52百万円増加したことによります。
固定負債は前連結会計年度末に比べ20百万円(1.0%)増加し、21億21百万円となりました。
この結果、負債合計は前連結会計年度末に比べ17億39百万円(16.6%)増加し、122億42百万円となりました。
c. 純資産
純資産合計は前連結会計年度末に比べ3億8百万円(8.0%)増加し、41億62百万円となりました。これは主に、収益認識に関する会計基準を当連結会計年度の期首より適用した影響により、当連結会計年度の期首の利益剰余金が1億円増加したこと、親会社株主に帰属する当期純利益1億43百万円を計上したこと等により、利益剰余金が増加したことによります。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の期末残高は、前連結会計年度末に比べ71百万円増加(前連結会計年度は87百万円の減少)し、9億21百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
a. 営業活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における営業活動による資金の増加は18億89百万円(前連結会計年度は1億98百万円の増加)となりました。これは主に棚卸資産の減少額13億6百万円により資金の増加となったことによります。
b. 投資活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における投資活動による資金の減少は4億40百万円(前連結会計年度は1億82百万円の減少)となりました。これは主に固定資産取得による支出4億38百万円により資金の減少があったことによります。
c. 財務活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における財務活動による資金の減少は13億78百万円(前連結会計年度は1億2百万円の減少)となりました。これは主に短期借入金の純減少額14億10百万円、長期借入金の返済による支出2億27百万円の資金の減少があったことによります。
④ 生産、受注及び販売の実績
当連結会計年度における生産、受注及び販売の実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
a. 生産実績
(注) 金額は販売価格で表示しております。
なお、セグメント間取引については、相殺消去しております。
b. 受注実績
c. 販売実績
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 主な相手先の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度におけるわが国経済は世界規模で流行した新型コロナウイルス感染症の影響の渦中にあり、いまだ先行き不透明感が漂っております。当社グループにおきましては、紙工機械部門について、設備投資の抑制・先送りがみられ、受注が減少し、売上高が減少しました。一方で、防衛機器部門については、販売活動における移動制限などはあったものの、経営成績等への重要な影響はみられず、また、前連結会計年度において影響が出ておりました受託生産部門については、当連結会計年度は回復傾向となりました。
当社グループでは、さらなる安定的な収益確保のため、従業員の技術の研鑽と継承を徹底し、作業効率化や無駄なコストの削減により原価低減を図るとともに、製品の信頼を高めることにより販売拡大を目指してまいります。
当社グループのセグメントごとの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中のセグメント利益は営業利益ベースによる数値であります。セグメント情報の詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (セグメント情報等)」をご参照ください。
紙工機械
受注高は20億48百万円(前連結会計年度比16.9%減)、売上高は17億24百万円(前連結会計年度比34.5%減)となりました。また、セグメント損失は1億70百万円(前連結会計年度はセグメント利益24百万円)となりました。
これは主に当連結会計年度において段ボール製函印刷機の販売台数が減少したことによります。当社といたしましては紙工機械部門における安定的な収益計上が重要な課題と考えており、引き続き原価低減と販売拡大に努めてまいります。
受託生産
受注高は12億71百万円(前連結会計年度比60.1%増)、売上高は11億87百万円(前連結会計年度比36.2%増)、セグメント利益は46百万円(前連結会計年度比115.2%増)となりました。
防衛機器
受注高は119億94百万円(前連結会計年度比34.3%増)、売上高は87億51百万円(前連結会計年度比19.9%増)、セグメント利益は8億36百万円(前連結会計年度比50.9%増)となりました。
その他
受注高は4億90百万円(前連結会計年度比44.3%増)、売上高は4億16百万円(前連結会計年度比28.3%減)、セグメント利益は28百万円(前連結会計年度比60.6%減)となりました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの資金需要は、主に材料の購入代金、人件費・諸経費等の運転資金のほか、設備の維持・更新等にかかる費用であります。当社グループでは、これらの資金を主に金融機関からの借入により調達しております。借入に際しては、効率的な調達を行うよう努めております。
当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は50億76百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は9億21百万円となっております。
キャッシュ・フローの状況の分析については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループは、連結財務諸表の作成にあたって、経営成績等に影響を与える会計上の見積りを行っております。会計上の見積りは過去の実績値や最新の状況を踏まえて合理的と判断された前提に基づいており、経営者による検討を継続的に行っておりますが、将来に関する不確実性を伴うため実際の結果とは異なる場合があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
なお、新型コロナウイルス感染症に関しては、当社グループの経営成績等に与える影響を検討した結果、連結財務諸表の作成にあたって会計上の見積りに重要な影響を与える事象はないと判断しております。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を当連結会計年度の期首から適用しております。当該会計基準等の適用が財政状態及び経営成績に与える影響の詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(会計方針の変更)及び(セグメント情報等)セグメント情報 2.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額の算定方法」をご参照ください。
① 経営成績の状況
当社グループの当連結会計年度における受注高は158億5百万円(前連結会計年度比26.1%増)となり、売上高は120億79百万円(前連結会計年度比6.1%増)となりました。
損益面におきましては、当連結会計年度の期首から収益認識に関する会計基準の適用により、売上高が増加いたしました。売上高の増加に伴い、営業利益は1億81百万円(前連結会計年度比13.1%増)となりました。経常利益につきましては、1億99百万円(前連結会計年度比24.2%増)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は、1億43百万円(前連結会計年度比15.6%増)となりました。
② 財政状態の状況
a. 資産
流動資産は前連結会計年度末に比べ17億47百万円(15.8%)増加し、127億82百万円となりました。これは主に契約資産が25億47百万円増加した一方で、仕掛品が11億92百万円減少したことによります。
固定資産は前連結会計年度末に比べ3億円(9.0%)増加し、36億23百万円となりました。これは主に固定資産の取得により、有形固定資産が1億74百万円増加、投資有価証券の時価上昇により、投資その他の資産が89百万円増加したことによります。
この結果、資産合計は前連結会計年度末に比べ20億48百万円(14.3%)増加し、164億5百万円となりました。
b. 負債
流動負債は前連結会計年度末に比べ17億18百万円(20.5%)増加し、101億21百万円となりました。これは主に短期借入金が14億10百万円減少したものの、契約負債が25億47百万円、支払手形及び買掛金が5億52百万円増加したことによります。
固定負債は前連結会計年度末に比べ20百万円(1.0%)増加し、21億21百万円となりました。
この結果、負債合計は前連結会計年度末に比べ17億39百万円(16.6%)増加し、122億42百万円となりました。
c. 純資産
純資産合計は前連結会計年度末に比べ3億8百万円(8.0%)増加し、41億62百万円となりました。これは主に、収益認識に関する会計基準を当連結会計年度の期首より適用した影響により、当連結会計年度の期首の利益剰余金が1億円増加したこと、親会社株主に帰属する当期純利益1億43百万円を計上したこと等により、利益剰余金が増加したことによります。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の期末残高は、前連結会計年度末に比べ71百万円増加(前連結会計年度は87百万円の減少)し、9億21百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
a. 営業活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における営業活動による資金の増加は18億89百万円(前連結会計年度は1億98百万円の増加)となりました。これは主に棚卸資産の減少額13億6百万円により資金の増加となったことによります。
b. 投資活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における投資活動による資金の減少は4億40百万円(前連結会計年度は1億82百万円の減少)となりました。これは主に固定資産取得による支出4億38百万円により資金の減少があったことによります。
c. 財務活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における財務活動による資金の減少は13億78百万円(前連結会計年度は1億2百万円の減少)となりました。これは主に短期借入金の純減少額14億10百万円、長期借入金の返済による支出2億27百万円の資金の減少があったことによります。
④ 生産、受注及び販売の実績
当連結会計年度における生産、受注及び販売の実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
a. 生産実績
セグメントの名称 | 金額(千円) | 前期比(%) |
紙工機械 | 1,724,723 | △34.5 |
受託生産 | 1,187,223 | +36.2 |
防衛機器 | 8,751,403 | +19.9 |
その他 | 416,506 | △28.3 |
合計 | 12,079,855 | +6.1 |
(注) 金額は販売価格で表示しております。
なお、セグメント間取引については、相殺消去しております。
b. 受注実績
セグメントの名称 | 受注高(千円) | 前期比(%) | 受注残高(千円) | 前期比(%) |
紙工機械 | 2,048,412 | △16.9 | 1,081,777 | +42.7 |
受託生産 | 1,271,998 | +60.1 | 277,817 | +43.9 |
防衛機器 | 11,994,582 | +34.3 | 11,782,375 | +19.9 |
その他 | 490,816 | +44.3 | 146,600 | +102.8 |
合計 | 15,805,808 | +26.1 | 13,288,569 | +22.5 |
c. 販売実績
セグメントの名称 | 金額(千円) | 前期比(%) |
紙工機械 | 1,724,723 | △34.5 |
受託生産 | 1,187,223 | +36.2 |
防衛機器 | 8,751,403 | +19.9 |
その他 | 416,506 | △28.3 |
合計 | 12,079,855 | +6.1 |
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 主な相手先の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
相手先 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
防衛省 | 4,825,820 | 42.4 | 5,007,414 | 41.5 |
三菱重工業㈱ | 1,641,615 | 14.4 | 1,885,753 | 15.6 |
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度におけるわが国経済は世界規模で流行した新型コロナウイルス感染症の影響の渦中にあり、いまだ先行き不透明感が漂っております。当社グループにおきましては、紙工機械部門について、設備投資の抑制・先送りがみられ、受注が減少し、売上高が減少しました。一方で、防衛機器部門については、販売活動における移動制限などはあったものの、経営成績等への重要な影響はみられず、また、前連結会計年度において影響が出ておりました受託生産部門については、当連結会計年度は回復傾向となりました。
当社グループでは、さらなる安定的な収益確保のため、従業員の技術の研鑽と継承を徹底し、作業効率化や無駄なコストの削減により原価低減を図るとともに、製品の信頼を高めることにより販売拡大を目指してまいります。
当社グループのセグメントごとの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中のセグメント利益は営業利益ベースによる数値であります。セグメント情報の詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (セグメント情報等)」をご参照ください。
紙工機械
受注高は20億48百万円(前連結会計年度比16.9%減)、売上高は17億24百万円(前連結会計年度比34.5%減)となりました。また、セグメント損失は1億70百万円(前連結会計年度はセグメント利益24百万円)となりました。
これは主に当連結会計年度において段ボール製函印刷機の販売台数が減少したことによります。当社といたしましては紙工機械部門における安定的な収益計上が重要な課題と考えており、引き続き原価低減と販売拡大に努めてまいります。
受託生産
受注高は12億71百万円(前連結会計年度比60.1%増)、売上高は11億87百万円(前連結会計年度比36.2%増)、セグメント利益は46百万円(前連結会計年度比115.2%増)となりました。
防衛機器
受注高は119億94百万円(前連結会計年度比34.3%増)、売上高は87億51百万円(前連結会計年度比19.9%増)、セグメント利益は8億36百万円(前連結会計年度比50.9%増)となりました。
その他
受注高は4億90百万円(前連結会計年度比44.3%増)、売上高は4億16百万円(前連結会計年度比28.3%減)、セグメント利益は28百万円(前連結会計年度比60.6%減)となりました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの資金需要は、主に材料の購入代金、人件費・諸経費等の運転資金のほか、設備の維持・更新等にかかる費用であります。当社グループでは、これらの資金を主に金融機関からの借入により調達しております。借入に際しては、効率的な調達を行うよう努めております。
当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は50億76百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は9億21百万円となっております。
キャッシュ・フローの状況の分析については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループは、連結財務諸表の作成にあたって、経営成績等に影響を与える会計上の見積りを行っております。会計上の見積りは過去の実績値や最新の状況を踏まえて合理的と判断された前提に基づいており、経営者による検討を継続的に行っておりますが、将来に関する不確実性を伴うため実際の結果とは異なる場合があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
なお、新型コロナウイルス感染症に関しては、当社グループの経営成績等に与える影響を検討した結果、連結財務諸表の作成にあたって会計上の見積りに重要な影響を与える事象はないと判断しております。