四半期報告書-第83期第3四半期(平成30年10月1日-平成30年12月31日)
(1)業績の概況
当第3四半期連結累計期間の世界の経済情勢は、米国では継続した雇用拡大や個人所得の改善を受け経済は堅調に推移しているほか、欧州では雇用環境の改善により経済成長は緩やかに継続しました。また、中国は堅調な輸出を背景に底堅く推移しました。一方、秋口以降の米中間の貿易摩擦の加速や欧州の政治不安により、世界の経済は中国を中心に減速傾向が強まっています。
当社が属するエレクトロニクス市場は、カーエレクトロニクス向けで自動車の環境対応や安全性の向上により、電装品の搭載数が飛躍的に増加し部品需要が大幅に拡大しました。スマートフォン向けは台数成長の鈍化はあるものの高機能化により部品需要は堅調に推移したほか、PCの高機能化による1台あたりの部品数増加など、様々な用途においてコンポーネント部品を中心に需要が拡大しました。
このように当社は伸びる市場に注力し、当第3四半期連結累計期間の売上高は為替変動(前年同四半期連結累計期間比0円56銭の円高)の影響はあったものの、主力製品の積層セラミックコンデンサが大幅に増加し、2017年9月に取得が完了したリチウムイオン二次電池の売上計上により、前年同四半期連結累計期間比17.7%増の1,216,008百万円となりました。
利益につきましては、旺盛な需要に対応するための生産関連費用の増加などの減益要因はあったものの、操業度益や原価低減の取り組み、減価償却費の減少、新製品の継続的な投入により、営業利益は前年同四半期連結累計期間比54.6%増の225,067百万円、税引前四半期純利益は同46.0%増の222,462百万円、当社株主に帰属する四半期純利益は同39.8%増の168,411百万円となりました。
事業別セグメントについては、コンポーネントは売上高が872,366百万円(前年同四半期連結累計期間比21.8%増)で事業利益(※)が234,918百万円(同35.8%増)、モジュールは売上高が371,711百万円(同7.9%増)で事業利益が30,415百万円(同469.9%増)、その他は売上高が78,807百万円(同27.4%増)で事業利益が8,537百万円(同27.7%増)となりました。
(※)「事業利益」は売上高から事業に直接帰属する費用を控除した利益であります。
当第3四半期連結累計期間の製品別の売上高を前年同四半期連結累計期間と比較した概況は、以下のとおりであります。
[コンデンサ]
この区分には、積層セラミックコンデンサなどが含まれます。
当第3四半期連結累計期間は主力の積層セラミックコンデンサについて、カーエレクトロニクス向けで電装化の進展を受け好調に推移したほか、スマートフォン向けにおいて中華圏における生産台数調整からの回復やコンピュータ及び関連機器向けなど幅広い用途で需要が拡大し、大幅に増加しました。
その結果、コンデンサの売上高は前年同四半期連結累計期間に比べ28.6%増の431,970百万円となりました。
[圧電製品]
この区分には、表面波フィルタ、発振子、圧電センサなどが含まれます。
当第3四半期連結累計期間は表面波フィルタにおいて、スマートフォン向けでの高付加価値品の数量減少や値下げの進展により、減少しました。
その結果、圧電製品の売上高は前年同四半期連結累計期間に比べ7.5%減の108,606百万円となりました。
[その他コンポーネント]
この区分には、リチウムイオン二次電池、コイル、EMI除去フィルタ、コネクタ、センサ、サーミスタなどが含まれます。
当第3四半期連結累計期間は、高周波コイルがハイエンドスマートフォン向けで低調でしたが、カーエレクトロニクス向けでEMI除去フィルタやMEMSセンサが伸長したほか、2017年9月に取得が完了したリチウムイオン二次電池の売上が計上されたことから、大きく増加しました。
その結果、その他コンポーネントの売上高は前年同四半期連結累計期間に比べ29.2%増の301,279百万円となりました。
[通信モジュール]
この区分には、近距離無線通信モジュール、樹脂多層基板、多層モジュール、通信機器用モジュール、多層デバイスなどが含まれます。
当第3四半期連結累計期間は、樹脂多層基板がハイエンドスマートフォンの新モデルでの採用により大きく伸長したほか、通信機器用モジュールにおいても増加しました。
その結果、通信モジュールの売上高は前年同四半期連結累計期間に比べ10.4%増の339,193百万円となりました。
[電源他モジュール]
この区分には、電源などが含まれます。
当第3四半期連結累計期間は、電源がOA機器向けなどで減少しました。
その結果、電源他モジュールの売上高は前年同四半期連結累計期間に比べ12.5%減の32,509百万円となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
<営業活動によるキャッシュ・フロー>当第3四半期連結累計期間における営業活動によるキャッシュ・フローは、売上債権の増加が60,920百万円、たな卸資産の増加が50,480百万円となりましたが、キャッシュ・フローの源泉となる四半期純利益が168,426百万円、減価償却費が89,675百万円、未払税金の増加が12,821百万円となったことなどにより、173,073百万円のキャッシュ・インとなりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは前年同四半期連結累計期間に比べ44,156百万円の増加となりました。
<投資活動によるキャッシュ・フロー>当第3四半期連結累計期間における投資活動によるキャッシュ・フローは、有価証券及び投資項目の償還及び売却が18,647百万円となりましたが、設備投資が229,172百万円、有価証券及び投資項目の購入が9,201百万円となったことなどにより、219,429百万円のキャッシュ・アウトとなりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは前年同四半期連結累計期間に比べ87,088百万円の減少となりました。
<財務活動によるキャッシュ・フロー>当第3四半期連結累計期間における財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払いが57,579百万円となりましたが、短期借入金の増加が129,675百万円となったことなどにより、72,022百万円のキャッシュ・インとなりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは前年同四半期連結累計期間に比べ89,590百万円の増加となりました。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間における研究開発活動に要した費用は、75,374百万円であります。なお、当第3四半期連結累計期間における研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(5)生産、受注及び販売の実績
①生産実績
当第3四半期連結累計期間の製品別の生産実績は、下表のとおりであります。
(注)1.金額は、販売価格で表示しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.以下の製品別諸表については、主たる事業である電子部品並びにその関連製品の生産、受注及び販売の実績を記載しております。
4.スマートフォン、カーエレクトロニクス向けを中心とした幅広い用途における電子部品の需要拡大により、コンデンサの「生産実績」が前年同四半期連結累計期間比で、大幅な増加となりました。
②受注実績
当第3四半期連結累計期間の製品別の受注高及び受注残高は、下表のとおりであります。
(注)1.金額は、販売価格で表示しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
③販売実績
当第3四半期連結累計期間の製品別の販売実績は、下表のとおりであります。
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当第3四半期連結累計期間の世界の経済情勢は、米国では継続した雇用拡大や個人所得の改善を受け経済は堅調に推移しているほか、欧州では雇用環境の改善により経済成長は緩やかに継続しました。また、中国は堅調な輸出を背景に底堅く推移しました。一方、秋口以降の米中間の貿易摩擦の加速や欧州の政治不安により、世界の経済は中国を中心に減速傾向が強まっています。
当社が属するエレクトロニクス市場は、カーエレクトロニクス向けで自動車の環境対応や安全性の向上により、電装品の搭載数が飛躍的に増加し部品需要が大幅に拡大しました。スマートフォン向けは台数成長の鈍化はあるものの高機能化により部品需要は堅調に推移したほか、PCの高機能化による1台あたりの部品数増加など、様々な用途においてコンポーネント部品を中心に需要が拡大しました。
このように当社は伸びる市場に注力し、当第3四半期連結累計期間の売上高は為替変動(前年同四半期連結累計期間比0円56銭の円高)の影響はあったものの、主力製品の積層セラミックコンデンサが大幅に増加し、2017年9月に取得が完了したリチウムイオン二次電池の売上計上により、前年同四半期連結累計期間比17.7%増の1,216,008百万円となりました。
利益につきましては、旺盛な需要に対応するための生産関連費用の増加などの減益要因はあったものの、操業度益や原価低減の取り組み、減価償却費の減少、新製品の継続的な投入により、営業利益は前年同四半期連結累計期間比54.6%増の225,067百万円、税引前四半期純利益は同46.0%増の222,462百万円、当社株主に帰属する四半期純利益は同39.8%増の168,411百万円となりました。
事業別セグメントについては、コンポーネントは売上高が872,366百万円(前年同四半期連結累計期間比21.8%増)で事業利益(※)が234,918百万円(同35.8%増)、モジュールは売上高が371,711百万円(同7.9%増)で事業利益が30,415百万円(同469.9%増)、その他は売上高が78,807百万円(同27.4%増)で事業利益が8,537百万円(同27.7%増)となりました。
(※)「事業利益」は売上高から事業に直接帰属する費用を控除した利益であります。
当第3四半期連結累計期間の製品別の売上高を前年同四半期連結累計期間と比較した概況は、以下のとおりであります。
[コンデンサ]
この区分には、積層セラミックコンデンサなどが含まれます。
当第3四半期連結累計期間は主力の積層セラミックコンデンサについて、カーエレクトロニクス向けで電装化の進展を受け好調に推移したほか、スマートフォン向けにおいて中華圏における生産台数調整からの回復やコンピュータ及び関連機器向けなど幅広い用途で需要が拡大し、大幅に増加しました。
その結果、コンデンサの売上高は前年同四半期連結累計期間に比べ28.6%増の431,970百万円となりました。
[圧電製品]
この区分には、表面波フィルタ、発振子、圧電センサなどが含まれます。
当第3四半期連結累計期間は表面波フィルタにおいて、スマートフォン向けでの高付加価値品の数量減少や値下げの進展により、減少しました。
その結果、圧電製品の売上高は前年同四半期連結累計期間に比べ7.5%減の108,606百万円となりました。
[その他コンポーネント]
この区分には、リチウムイオン二次電池、コイル、EMI除去フィルタ、コネクタ、センサ、サーミスタなどが含まれます。
当第3四半期連結累計期間は、高周波コイルがハイエンドスマートフォン向けで低調でしたが、カーエレクトロニクス向けでEMI除去フィルタやMEMSセンサが伸長したほか、2017年9月に取得が完了したリチウムイオン二次電池の売上が計上されたことから、大きく増加しました。
その結果、その他コンポーネントの売上高は前年同四半期連結累計期間に比べ29.2%増の301,279百万円となりました。
[通信モジュール]
この区分には、近距離無線通信モジュール、樹脂多層基板、多層モジュール、通信機器用モジュール、多層デバイスなどが含まれます。
当第3四半期連結累計期間は、樹脂多層基板がハイエンドスマートフォンの新モデルでの採用により大きく伸長したほか、通信機器用モジュールにおいても増加しました。
その結果、通信モジュールの売上高は前年同四半期連結累計期間に比べ10.4%増の339,193百万円となりました。
[電源他モジュール]
この区分には、電源などが含まれます。
当第3四半期連結累計期間は、電源がOA機器向けなどで減少しました。
その結果、電源他モジュールの売上高は前年同四半期連結累計期間に比べ12.5%減の32,509百万円となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
<営業活動によるキャッシュ・フロー>当第3四半期連結累計期間における営業活動によるキャッシュ・フローは、売上債権の増加が60,920百万円、たな卸資産の増加が50,480百万円となりましたが、キャッシュ・フローの源泉となる四半期純利益が168,426百万円、減価償却費が89,675百万円、未払税金の増加が12,821百万円となったことなどにより、173,073百万円のキャッシュ・インとなりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは前年同四半期連結累計期間に比べ44,156百万円の増加となりました。
<投資活動によるキャッシュ・フロー>当第3四半期連結累計期間における投資活動によるキャッシュ・フローは、有価証券及び投資項目の償還及び売却が18,647百万円となりましたが、設備投資が229,172百万円、有価証券及び投資項目の購入が9,201百万円となったことなどにより、219,429百万円のキャッシュ・アウトとなりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは前年同四半期連結累計期間に比べ87,088百万円の減少となりました。
<財務活動によるキャッシュ・フロー>当第3四半期連結累計期間における財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払いが57,579百万円となりましたが、短期借入金の増加が129,675百万円となったことなどにより、72,022百万円のキャッシュ・インとなりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは前年同四半期連結累計期間に比べ89,590百万円の増加となりました。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間における研究開発活動に要した費用は、75,374百万円であります。なお、当第3四半期連結累計期間における研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(5)生産、受注及び販売の実績
①生産実績
当第3四半期連結累計期間の製品別の生産実績は、下表のとおりであります。
生産実績 (2018年4月1日~2018年12月31日) | ||||
金額(百万円) | 構成比(%) | 前年同四半期連結 累計期間比(%) | ||
コンデンサ | 494,212 | 38.0 | 43.7 | |
圧電製品 | 110,163 | 8.5 | △2.1 | |
その他コンポーネント | 309,927 | 23.9 | 25.4 | |
コンポーネント計 | 914,302 | 70.4 | 30.0 | |
通信モジュール | 353,121 | 27.2 | 11.4 | |
電源他モジュール | 31,948 | 2.4 | △12.2 | |
モジュール計 | 385,069 | 29.6 | 9.0 | |
計 | 1,299,371 | 100.0 | 23.0 |
(注)1.金額は、販売価格で表示しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.以下の製品別諸表については、主たる事業である電子部品並びにその関連製品の生産、受注及び販売の実績を記載しております。
4.スマートフォン、カーエレクトロニクス向けを中心とした幅広い用途における電子部品の需要拡大により、コンデンサの「生産実績」が前年同四半期連結累計期間比で、大幅な増加となりました。
②受注実績
当第3四半期連結累計期間の製品別の受注高及び受注残高は、下表のとおりであります。
受注高 (2018年4月1日~2018年12月31日) | 受注残高 (2018年12月31日現在) | ||||||
金額 (百万円) | 構成比 (%) | 前年同四半期連結累計期間比 (%) | 金額 (百万円) | 構成比 (%) | 前連結会計年度末比 (%) | ||
コンデンサ | 446,004 | 36.0 | 11.3 | 162,576 | 53.6 | 9.4 | |
圧電製品 | 104,349 | 8.4 | △9.8 | 15,534 | 5.1 | △21.5 | |
その他コンポーネント | 310,321 | 25.1 | 22.6 | 71,361 | 23.5 | 14.5 | |
コンポーネント計 | 860,674 | 69.5 | 11.9 | 249,471 | 82.2 | 8.2 | |
通信モジュール | 344,452 | 27.8 | 11.5 | 44,053 | 14.5 | 13.6 | |
電源他モジュール | 33,590 | 2.7 | △13.9 | 10,145 | 3.3 | 11.9 | |
モジュール計 | 378,042 | 30.5 | 8.7 | 54,198 | 17.8 | 13.2 | |
計 | 1,238,716 | 100.0 | 10.9 | 303,669 | 100.0 | 9.0 |
(注)1.金額は、販売価格で表示しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
③販売実績
当第3四半期連結累計期間の製品別の販売実績は、下表のとおりであります。
販売実績 (2018年4月1日~2018年12月31日) | ||||
金額(百万円) | 構成比(%) | 前年同四半期連結 累計期間比(%) | ||
コンデンサ | 431,970 | 35.6 | 28.6 | |
圧電製品 | 108,606 | 9.0 | △7.5 | |
その他コンポーネント | 301,279 | 24.8 | 29.2 | |
コンポーネント計 | 841,855 | 69.4 | 22.6 | |
通信モジュール | 339,193 | 27.9 | 10.4 | |
電源他モジュール | 32,509 | 2.7 | △12.5 | |
モジュール計 | 371,702 | 30.6 | 7.9 | |
計 | 1,213,557 | 100.0 | 17.7 |
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。