有価証券報告書-第58期(2024/04/01-2025/03/31)
1.経営成績等の概要
(1) 経営成績の分析
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において判断したものであります。
当連結会計年度における世界経済は安定性を保っているものの、一部の国ではインフレ率が高止まりし、更に米国における新たな関税政策により、経済政策の不確実性が、貿易と財政面を中心に急激に高まりました。この中で、米国では個人消費や設備投資が堅調に推移する一方、欧州では製造業や財の輸出の弱含み等による経済成長の抑制、中国では国内需要の低迷が見られました。加えて、中東やロシア・ウクライナ問題の地政学的リスクが残る等、世界経済の先行きに対する不透明な状況が継続しております。我が国では、一時的な供給混乱によりGDPが小幅に縮小したものの、内需の下支え等により緩やかな回復基調となりました。
医療面におきましては、新興国の経済成長や世界的な高齢化に伴う医療需要の拡大と医療の質・サービス向上へのニーズの高まりにより、医療機能の分散が進み、予防や早期診断、セルフメディケーションが重要になる一方、医療格差や医療アクセスの問題は今後も継続すると想定しております。また、遺伝子解析、超高感度測定、小型化等の技術革新と医療への実装が進展すると共に、個別化医療へのニーズは増加、再生細胞医療や遺伝子治療等新たな治療法が実用化され始めております。加えて、人工知能(AI)の普及をはじめ医療分野のDXは加速し、ロボット技術の実装・用途拡大も進展する予測であり、更なる成長機会が見込まれております。
このような状況のもと、全地域・事業・分野で増収となった結果、5,000億円を超える売上を達成し、売上高、営業利益、当期利益いずれも過去最高となりました。今後は、手術支援ロボットや、グループ初の試薬・機器両方の生産機能を持つ拠点を設立したインドを含む新興国での事業展開の加速等、更なる成長を目指してまいります。
<参考>地域別売上高
国内販売につきましては、ヘマトロジー分野における機器及び試薬や血液凝固検査分野における試薬の売上が増加いたしました。その結果、国内売上高は67,786百万円(前期比9.0%増)、構成比13.3%(前期比0.2ポイント減)となりました。
海外販売につきましては、為替相場が円安に推移したことに加え、ヘマトロジー分野における試薬及び保守サービスや血液凝固検査分野における試薬の売上が増加いたしました。その結果、海外売上高は440,857百万円(前期比10.4%増)、構成比86.7%(前期比0.2ポイント増)となりました。
また、販売費及び一般管理費につきましては、主に事業規模拡大に伴う人員増加や販売促進活動の結果、150,848百万円(前期比12.7%増)となりました。研究開発費につきましては、31,455百万円(前期比0.2%増)となりました。
この結果、当連結会計年度の連結業績は、売上高は508,643百万円(前期比10.2%増)、営業利益は87,583百万円(前期比11.7%増)、税引前利益は79,221百万円(前期比6.2%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益は53,669百万円(前期比8.1%増)となりました。
セグメントの経営成績は、以下のとおりであります。
① 本社統括
日本における需要増加により、ヘマトロジー分野、血液凝固検査分野における機器及び試薬の売上が増加いたしました。その結果、売上高は93,988百万円(前期比9.7%増)となりました。
利益面につきましては、販売費及び一般管理費が増加いたしましたが、増収や売上原価率の改善により、セグメント利益(営業利益)は59,104百万円(前期比8.8%増)となりました。
② 米州統括
北米では、ヘマトロジー分野、尿検査分野における試薬及び保守サービスの売上が増加いたしました。また、中南米では、ブラジル市場を中心に、ヘマトロジー分野の機器及び試薬や尿検査分野の試薬の売上が増加いたしました。その結果、売上高は122,916百万円(前期比9.7%増)となりました。
利益面につきましては、増収した一方、事業規模拡大に伴う人員増加等により販売費及び一般管理費が増加し、セグメント利益(営業利益)は6,743百万円(前期比8.9%減)となりました。
③ EMEA統括
サウジアラビアにおける直販化拡大の効果も寄与し、ヘマトロジー分野における機器及び試薬の売上や、血液凝固検査分野における試薬の売上が増加いたしました。その結果、売上高は135,671百万円(前期比11.6%増)となりました。
利益面につきましては、インフレの影響等により販売費及び一般管理費が増加いたしましたが、増収や売上原価率の改善により、セグメント利益(営業利益)は10,583百万円(前期比2.5%増)となりました。
④ 中国統括
検査数の増加により、ヘマトロジー分野及び血液凝固検査分野における試薬の売上が増加いたしました。その結果、売上高は117,828百万円(前期比7.3%増)となりました。
利益面につきましては、増収に加え、売上原価率の改善や販売費及び一般管理費の減少により、セグメント利益(営業利益)は10,646百万円(前期比35.6%増)となりました。
⑤ AP統括
インド市場での成長も寄与し、ヘマトロジー分野における機器及び試薬の売上や、血液凝固検査分野における試薬の売上が増加いたしました。その結果、売上高は38,239百万円(前期比17.6%増)となりました。
利益面につきましては、増収や、売上原価率の改善により、セグメント利益(営業利益)は3,579百万円(前期比50.7%増)となりました。
(2) 財政状態の分析
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末と比べて46,348百万円増加し、665,268百万円となりました。この主な要因は、現金及び現金同等物が14,062百万円、有形固定資産が13,517百万円、流動資産の営業債権及びその他の債権が5,940百万円、非流動資産の営業債権及びその他の債権が5,543百万円増加したこと等によるものであります。
負債合計は、前連結会計年度末と比べて14,711百万円増加し、200,734百万円となりました。この主な要因は、非流動負債のリース負債が5,046百万円、長期借入金が3,759百万円、未払賞与が2,098百万円増加したこと等によるものであります。
資本合計は、前連結会計年度末と比べて31,637百万円増加し、464,534百万円となりました。この主な要因は、その他の資本の構成要素が5,388百万円減少した一方で、利益剰余金が36,835百万円増加したこと等によるものであります。また、親会社所有者帰属持分比率は前連結会計年度末の69.8%から0.1ポイント減少して69.7%となりました。
(3) キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下、資金)は、前連結会計年度末より14,062百万円増加し、89,570百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、以下のとおりであります。
<営業活動によるキャッシュ・フロー>営業活動の結果得られた資金は、88,246百万円(前期比24,340百万円増)となりました。この主な要因は、税引前利益が79,221百万円(前期比4,620百万円増)、減価償却費及び償却費が39,033百万円(前期比3,144百万円増)、法人所得税の支払額が27,723百万円(前期比1,250百万円減)となったこと等によるものであります。
<投資活動によるキャッシュ・フロー>投資活動の結果使用した資金は、52,488百万円(前期比2,481百万円減)となりました。この主な要因は、有形固定資産の取得による支出が29,226百万円(前期比3,616百万円増)、無形資産の取得による支出が20,733百万円(前期比3,847百万円減)となったこと等によるものであります。
<財務活動によるキャッシュ・フロー>財務活動の結果使用した資金は、24,322百万円(前期比15,308百万円増)となりました。この主な要因は、長期借入れによる収入が4,700百万円(前期比24,300百万円減)、配当金の支払額が18,081百万円(前期比502百万円増)、リース負債の返済による支払額が10,561百万円(前期比1,492百万円増)となったこと等によるものであります。
(4) 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメント毎に示すと、以下のとおりであります。
(注)金額は製造原価によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
b.受注実績
見込み生産を行っているため、該当事項はありません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメント毎に示すと、以下のとおりであります。
(注)セグメント間の内部売上高は相殺消去しております。
2.経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 当連結会計年度の経営成績の分析
当連結会計年度の売上高は前期比47,133百万円増加(10.2%増)の508,643百万円、営業利益は前期比9,201百万円増加(11.7%増)の87,583百万円、税引前利益は前期比4,620百万円増加(6.2%増)の79,221百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益は前期比4,030百万円増加(8.1%増)の53,669百万円となりました。また、親会社所有者帰属持分当期利益率は前連結会計年度の12.1%から当連結会計年度は12.0%へと低下いたしました。
こうした中、当社グループは、長期ビジョン「より良いヘルスケアジャーニーを、ともに。」の実現を目指して引き続き重要な課題に取り組み、2026年3月期の連結業績として、売上高535,000百万円、営業利益91,500百万円を予想しております。
① 売上高
当連結会計年度は、国内販売につきましては、ヘマトロジー分野における機器及び試薬や血液凝固検査分野における試薬の売上が増加いたしました。その結果、国内売上高は67,786百万円(前期比9.0%増)、構成比13.3%(前期比0.2ポイント減)となりました。海外販売につきましては、為替相場が円安に推移したことに加え、ヘマトロジー分野における試薬及び保守サービスや血液凝固検査分野における試薬の売上が増加いたしました。その結果、海外売上高は440,857百万円(前期比10.4%増)、構成比86.7%(前期比0.2ポイント増)となりました。以上により、売上高は前連結会計年度に比べて47,133百万円増加(10.2%増)の508,643百万円となりました。
国内での売上高は67,786百万円と5,602百万円の増加(9.0%増)となり、海外での売上高は440,857百万円と41,531百万円の増加(10.4%増)となった結果、海外売上高比率は前期比0.2ポイント増加の86.7%となりました。
海外の地域別では、米州が131,148百万円(前期比12,365百万円増、10.4%増)、EMEAが140,398百万円(前期比15,048百万円増、12.0%増)、中国が117,970百万円(前期比8,017百万円増、7.3%増)、アジア・パシフィックが51,339百万円(前期比6,098百万円増、13.5%増)となりました。
② 売上原価
売上原価は、前期比17,652百万円増加(8.1%増)の236,665百万円となりました。また、売上原価率は46.5%(前期比1.0ポイント減少)でありました。
③ 販売費及び一般管理費
販売費及び一般管理費は、主に事業規模拡大に伴う人員増加や販売促進活動の結果、前期比17,050百万円増加(12.7%増)の150,848百万円となりました。また、売上高に対する比率は29.7%(前期比0.7ポイント増加)でありました。
④ 研究開発費
研究開発費は、主に短中期的業績に関わらないテーマの見直しや効率化の結果、前期比52百万円増加(0.2%増)の31,455百万円となりました。また、売上高に対する比率は6.2%(前期比0.6ポイント減少)でありました。
⑤ 損益の状況
営業利益は売上高の増加による売上総利益の伸張等により前期比9,201百万円増加(11.7%増)の87,583百万円、売上高営業利益率は17.2%(前期比0.2ポイント増加)となりました。なお、為替の影響は、前連結会計年度と比較して10,564百万円の増益要因となりました。
税引前利益は、為替差損が3,850百万円(前期は為替差益が516百万円)となりましたが、営業利益が増益となったこと等によって、前期比4,620百万円増加(6.2%増)の79,221百万円となりました。
親会社の所有者に帰属する当期利益は、法人所得税費用が前期比819百万円増加(3.3%増)の25,645百万円となり、前期比4,030百万円増加(8.1%増)の53,669百万円となりました。
(2) 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループが事業を展開していく上で、経営成績に重大な影響を及ぼす可能性のある事項については、「3 事業等のリスク」に記載しておりますので、ご参照ください。
(3) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
① 資金調達と流動性マネジメント
運転資金は必要に応じて短期銀行借入等で調達いたします。各連結子会社については、運転資金確保のために必要に応じて銀行借入を行いますが、国内の子会社については、2003年10月より当社と各社との資金決済にCMS(キャッシュ・マネジメント・システム)を導入し、資金の調達・運用を一元化して効率化を図っております。更に、海外の一部の地域統括会社についても、2024年1月より当社と各社間でCMSによる資金融通を開始し、グループ内の流動性確保、資金効率向上に努めております。
また、当社は、現在、株式会社格付投資情報センター(R&I)よりAA-(ダブルAマイナス)の発行体格付を取得しており、毎年レビューを受けて格付を更新しております。高い格付は資本市場から資金調達する際の調達コストを低減するだけではなく、ステークホルダーや世間一般からの信用向上にも貢献します。今後も格付を維持・向上していくために、売上高・利益と資産及び負債・資本のバランスに考慮してまいります。
設備投資等の長期資金需要に関しては、投資回収期間とリスクを勘案した上で調達方法を決定しております。
なお、当連結会計年度は、設備投資及び研究開発活動等の資金について、主に営業活動の結果得られた資金から充当しておりますが、一部の長期資金需要に関しては銀行から長期借入を実施の上充当しております。
② 財政状態の分析
財政状態の分析については、「1.経営成績等の概要 (2) 財政状態の分析」に記載しておりますので、ご参照ください。
③ キャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの分析については、「1.経営成績等の概要 (3) キャッシュ・フローの分析」に記載しておりますので、ご参照ください。
(4) 重要な会計方針及び見積り
当社グループは、IFRSに準拠して連結財務諸表を作成しております。この連結財務諸表の作成に関する重要な会計方針及び見積りについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 2.作成の基礎 3.重要性がある会計方針」に記載しておりますので、ご参照ください。
(1) 経営成績の分析
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において判断したものであります。
当連結会計年度における世界経済は安定性を保っているものの、一部の国ではインフレ率が高止まりし、更に米国における新たな関税政策により、経済政策の不確実性が、貿易と財政面を中心に急激に高まりました。この中で、米国では個人消費や設備投資が堅調に推移する一方、欧州では製造業や財の輸出の弱含み等による経済成長の抑制、中国では国内需要の低迷が見られました。加えて、中東やロシア・ウクライナ問題の地政学的リスクが残る等、世界経済の先行きに対する不透明な状況が継続しております。我が国では、一時的な供給混乱によりGDPが小幅に縮小したものの、内需の下支え等により緩やかな回復基調となりました。
医療面におきましては、新興国の経済成長や世界的な高齢化に伴う医療需要の拡大と医療の質・サービス向上へのニーズの高まりにより、医療機能の分散が進み、予防や早期診断、セルフメディケーションが重要になる一方、医療格差や医療アクセスの問題は今後も継続すると想定しております。また、遺伝子解析、超高感度測定、小型化等の技術革新と医療への実装が進展すると共に、個別化医療へのニーズは増加、再生細胞医療や遺伝子治療等新たな治療法が実用化され始めております。加えて、人工知能(AI)の普及をはじめ医療分野のDXは加速し、ロボット技術の実装・用途拡大も進展する予測であり、更なる成長機会が見込まれております。
このような状況のもと、全地域・事業・分野で増収となった結果、5,000億円を超える売上を達成し、売上高、営業利益、当期利益いずれも過去最高となりました。今後は、手術支援ロボットや、グループ初の試薬・機器両方の生産機能を持つ拠点を設立したインドを含む新興国での事業展開の加速等、更なる成長を目指してまいります。
<参考>地域別売上高
| 前連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) | 前期比 (%) | ||||
| 金額 (百万円) | 構成比 (%) | 金額 (百万円) | 構成比 (%) | |||
| 国内 | 62,184 | 13.5 | 67,786 | 13.3 | 109.0 | |
| 米州 | 118,782 | 25.7 | 131,148 | 25.8 | 110.4 | |
| EMEA | 125,349 | 27.2 | 140,398 | 27.6 | 112.0 | |
| 中国 | 109,952 | 23.9 | 117,970 | 23.2 | 107.3 | |
| アジア・パシフィック | 45,241 | 9.8 | 51,339 | 10.1 | 113.5 | |
| 海外計 | 399,325 | 86.5 | 440,857 | 86.7 | 110.4 | |
| 合計 | 461,510 | 100.0 | 508,643 | 100.0 | 110.2 | |
国内販売につきましては、ヘマトロジー分野における機器及び試薬や血液凝固検査分野における試薬の売上が増加いたしました。その結果、国内売上高は67,786百万円(前期比9.0%増)、構成比13.3%(前期比0.2ポイント減)となりました。
海外販売につきましては、為替相場が円安に推移したことに加え、ヘマトロジー分野における試薬及び保守サービスや血液凝固検査分野における試薬の売上が増加いたしました。その結果、海外売上高は440,857百万円(前期比10.4%増)、構成比86.7%(前期比0.2ポイント増)となりました。
また、販売費及び一般管理費につきましては、主に事業規模拡大に伴う人員増加や販売促進活動の結果、150,848百万円(前期比12.7%増)となりました。研究開発費につきましては、31,455百万円(前期比0.2%増)となりました。
この結果、当連結会計年度の連結業績は、売上高は508,643百万円(前期比10.2%増)、営業利益は87,583百万円(前期比11.7%増)、税引前利益は79,221百万円(前期比6.2%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益は53,669百万円(前期比8.1%増)となりました。
セグメントの経営成績は、以下のとおりであります。
① 本社統括
日本における需要増加により、ヘマトロジー分野、血液凝固検査分野における機器及び試薬の売上が増加いたしました。その結果、売上高は93,988百万円(前期比9.7%増)となりました。
利益面につきましては、販売費及び一般管理費が増加いたしましたが、増収や売上原価率の改善により、セグメント利益(営業利益)は59,104百万円(前期比8.8%増)となりました。
② 米州統括
北米では、ヘマトロジー分野、尿検査分野における試薬及び保守サービスの売上が増加いたしました。また、中南米では、ブラジル市場を中心に、ヘマトロジー分野の機器及び試薬や尿検査分野の試薬の売上が増加いたしました。その結果、売上高は122,916百万円(前期比9.7%増)となりました。
利益面につきましては、増収した一方、事業規模拡大に伴う人員増加等により販売費及び一般管理費が増加し、セグメント利益(営業利益)は6,743百万円(前期比8.9%減)となりました。
③ EMEA統括
サウジアラビアにおける直販化拡大の効果も寄与し、ヘマトロジー分野における機器及び試薬の売上や、血液凝固検査分野における試薬の売上が増加いたしました。その結果、売上高は135,671百万円(前期比11.6%増)となりました。
利益面につきましては、インフレの影響等により販売費及び一般管理費が増加いたしましたが、増収や売上原価率の改善により、セグメント利益(営業利益)は10,583百万円(前期比2.5%増)となりました。
④ 中国統括
検査数の増加により、ヘマトロジー分野及び血液凝固検査分野における試薬の売上が増加いたしました。その結果、売上高は117,828百万円(前期比7.3%増)となりました。
利益面につきましては、増収に加え、売上原価率の改善や販売費及び一般管理費の減少により、セグメント利益(営業利益)は10,646百万円(前期比35.6%増)となりました。
⑤ AP統括
インド市場での成長も寄与し、ヘマトロジー分野における機器及び試薬の売上や、血液凝固検査分野における試薬の売上が増加いたしました。その結果、売上高は38,239百万円(前期比17.6%増)となりました。
利益面につきましては、増収や、売上原価率の改善により、セグメント利益(営業利益)は3,579百万円(前期比50.7%増)となりました。
(2) 財政状態の分析
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末と比べて46,348百万円増加し、665,268百万円となりました。この主な要因は、現金及び現金同等物が14,062百万円、有形固定資産が13,517百万円、流動資産の営業債権及びその他の債権が5,940百万円、非流動資産の営業債権及びその他の債権が5,543百万円増加したこと等によるものであります。
負債合計は、前連結会計年度末と比べて14,711百万円増加し、200,734百万円となりました。この主な要因は、非流動負債のリース負債が5,046百万円、長期借入金が3,759百万円、未払賞与が2,098百万円増加したこと等によるものであります。
資本合計は、前連結会計年度末と比べて31,637百万円増加し、464,534百万円となりました。この主な要因は、その他の資本の構成要素が5,388百万円減少した一方で、利益剰余金が36,835百万円増加したこと等によるものであります。また、親会社所有者帰属持分比率は前連結会計年度末の69.8%から0.1ポイント減少して69.7%となりました。
(3) キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下、資金)は、前連結会計年度末より14,062百万円増加し、89,570百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、以下のとおりであります。
<営業活動によるキャッシュ・フロー>営業活動の結果得られた資金は、88,246百万円(前期比24,340百万円増)となりました。この主な要因は、税引前利益が79,221百万円(前期比4,620百万円増)、減価償却費及び償却費が39,033百万円(前期比3,144百万円増)、法人所得税の支払額が27,723百万円(前期比1,250百万円減)となったこと等によるものであります。
<投資活動によるキャッシュ・フロー>投資活動の結果使用した資金は、52,488百万円(前期比2,481百万円減)となりました。この主な要因は、有形固定資産の取得による支出が29,226百万円(前期比3,616百万円増)、無形資産の取得による支出が20,733百万円(前期比3,847百万円減)となったこと等によるものであります。
<財務活動によるキャッシュ・フロー>財務活動の結果使用した資金は、24,322百万円(前期比15,308百万円増)となりました。この主な要因は、長期借入れによる収入が4,700百万円(前期比24,300百万円減)、配当金の支払額が18,081百万円(前期比502百万円増)、リース負債の返済による支払額が10,561百万円(前期比1,492百万円増)となったこと等によるものであります。
(4) 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメント毎に示すと、以下のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前期比(%) |
| 本社統括 | 68,484 | 102.5 |
| 米州統括 | 5,240 | 122.0 |
| EMEA統括 | 3,506 | 102.8 |
| 中国統括 | 5,856 | 152.9 |
| AP統括 | 2,176 | 176.7 |
| 合計 | 85,263 | 107.1 |
(注)金額は製造原価によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
b.受注実績
見込み生産を行っているため、該当事項はありません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメント毎に示すと、以下のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前期比(%) |
| 本社統括 | 93,988 | 109.7 |
| 米州統括 | 122,916 | 109.7 |
| EMEA統括 | 135,671 | 111.6 |
| 中国統括 | 117,828 | 107.3 |
| AP統括 | 38,239 | 117.6 |
| 合計 | 508,643 | 110.2 |
(注)セグメント間の内部売上高は相殺消去しております。
2.経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 当連結会計年度の経営成績の分析
当連結会計年度の売上高は前期比47,133百万円増加(10.2%増)の508,643百万円、営業利益は前期比9,201百万円増加(11.7%増)の87,583百万円、税引前利益は前期比4,620百万円増加(6.2%増)の79,221百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益は前期比4,030百万円増加(8.1%増)の53,669百万円となりました。また、親会社所有者帰属持分当期利益率は前連結会計年度の12.1%から当連結会計年度は12.0%へと低下いたしました。
こうした中、当社グループは、長期ビジョン「より良いヘルスケアジャーニーを、ともに。」の実現を目指して引き続き重要な課題に取り組み、2026年3月期の連結業績として、売上高535,000百万円、営業利益91,500百万円を予想しております。
① 売上高
当連結会計年度は、国内販売につきましては、ヘマトロジー分野における機器及び試薬や血液凝固検査分野における試薬の売上が増加いたしました。その結果、国内売上高は67,786百万円(前期比9.0%増)、構成比13.3%(前期比0.2ポイント減)となりました。海外販売につきましては、為替相場が円安に推移したことに加え、ヘマトロジー分野における試薬及び保守サービスや血液凝固検査分野における試薬の売上が増加いたしました。その結果、海外売上高は440,857百万円(前期比10.4%増)、構成比86.7%(前期比0.2ポイント増)となりました。以上により、売上高は前連結会計年度に比べて47,133百万円増加(10.2%増)の508,643百万円となりました。
国内での売上高は67,786百万円と5,602百万円の増加(9.0%増)となり、海外での売上高は440,857百万円と41,531百万円の増加(10.4%増)となった結果、海外売上高比率は前期比0.2ポイント増加の86.7%となりました。
海外の地域別では、米州が131,148百万円(前期比12,365百万円増、10.4%増)、EMEAが140,398百万円(前期比15,048百万円増、12.0%増)、中国が117,970百万円(前期比8,017百万円増、7.3%増)、アジア・パシフィックが51,339百万円(前期比6,098百万円増、13.5%増)となりました。
② 売上原価
売上原価は、前期比17,652百万円増加(8.1%増)の236,665百万円となりました。また、売上原価率は46.5%(前期比1.0ポイント減少)でありました。
③ 販売費及び一般管理費
販売費及び一般管理費は、主に事業規模拡大に伴う人員増加や販売促進活動の結果、前期比17,050百万円増加(12.7%増)の150,848百万円となりました。また、売上高に対する比率は29.7%(前期比0.7ポイント増加)でありました。
④ 研究開発費
研究開発費は、主に短中期的業績に関わらないテーマの見直しや効率化の結果、前期比52百万円増加(0.2%増)の31,455百万円となりました。また、売上高に対する比率は6.2%(前期比0.6ポイント減少)でありました。
⑤ 損益の状況
営業利益は売上高の増加による売上総利益の伸張等により前期比9,201百万円増加(11.7%増)の87,583百万円、売上高営業利益率は17.2%(前期比0.2ポイント増加)となりました。なお、為替の影響は、前連結会計年度と比較して10,564百万円の増益要因となりました。
税引前利益は、為替差損が3,850百万円(前期は為替差益が516百万円)となりましたが、営業利益が増益となったこと等によって、前期比4,620百万円増加(6.2%増)の79,221百万円となりました。
親会社の所有者に帰属する当期利益は、法人所得税費用が前期比819百万円増加(3.3%増)の25,645百万円となり、前期比4,030百万円増加(8.1%増)の53,669百万円となりました。
(2) 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループが事業を展開していく上で、経営成績に重大な影響を及ぼす可能性のある事項については、「3 事業等のリスク」に記載しておりますので、ご参照ください。
(3) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
① 資金調達と流動性マネジメント
運転資金は必要に応じて短期銀行借入等で調達いたします。各連結子会社については、運転資金確保のために必要に応じて銀行借入を行いますが、国内の子会社については、2003年10月より当社と各社との資金決済にCMS(キャッシュ・マネジメント・システム)を導入し、資金の調達・運用を一元化して効率化を図っております。更に、海外の一部の地域統括会社についても、2024年1月より当社と各社間でCMSによる資金融通を開始し、グループ内の流動性確保、資金効率向上に努めております。
また、当社は、現在、株式会社格付投資情報センター(R&I)よりAA-(ダブルAマイナス)の発行体格付を取得しており、毎年レビューを受けて格付を更新しております。高い格付は資本市場から資金調達する際の調達コストを低減するだけではなく、ステークホルダーや世間一般からの信用向上にも貢献します。今後も格付を維持・向上していくために、売上高・利益と資産及び負債・資本のバランスに考慮してまいります。
設備投資等の長期資金需要に関しては、投資回収期間とリスクを勘案した上で調達方法を決定しております。
なお、当連結会計年度は、設備投資及び研究開発活動等の資金について、主に営業活動の結果得られた資金から充当しておりますが、一部の長期資金需要に関しては銀行から長期借入を実施の上充当しております。
② 財政状態の分析
財政状態の分析については、「1.経営成績等の概要 (2) 財政状態の分析」に記載しておりますので、ご参照ください。
③ キャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの分析については、「1.経営成績等の概要 (3) キャッシュ・フローの分析」に記載しておりますので、ご参照ください。
(4) 重要な会計方針及び見積り
当社グループは、IFRSに準拠して連結財務諸表を作成しております。この連結財務諸表の作成に関する重要な会計方針及び見積りについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 2.作成の基礎 3.重要性がある会計方針」に記載しておりますので、ご参照ください。