四半期報告書-第155期第2四半期(令和2年7月1日-令和2年9月30日)

【提出】
2020/11/13 14:23
【資料】
PDFをみる
【項目】
38項目
(1) 経営成績
当第2四半期連結累計期間(4~9月)の当社グループを取り巻く経営環境は、新型コロナウイルス感染拡大により世界的に景気は減速し、依然として当社グループの業績にも影響を及ぼしています。
特に第1四半期連結会計期間(4~6月)におきましては、各国政府による行動制限措置の実施などに伴い、国内外の拠点において、従業員の出社規制およびサプライチェーンにおける部品の供給遅延などによる生産停止、減産、および販売停止といった影響が発生しました。
続く当第2四半期連結会計期間(7~9月)におきましては、当社主力市場の日本およびインドでのロックダウン解除に伴い、生産・販売活動の正常化が進みました。ただし、インドでは感染収束の見通しが不透明なことに加え、日本を含めこれから冬季を迎える北半球を中心とした地域での第2波の懸念もあり、引き続き注視が必要な状況が続く見通しです。
このような状況の中、当第2四半期連結累計期間の業績につきましては、第1四半期連結会計期間の減収減益を当第2四半期連結会計期間のインド、日本での販売回復や経費削減努力等でカバーできず、連結売上高は1兆2,702億円と前年同期に比べ4,852億円(27.6%)減少、営業利益は749億円と前年同期に比べ437億円(36.8%)減少しました。経常利益は962億円と前年同期に比べ433億円(31.1%)減少、親会社株主に帰属する四半期純利益は543億円と前年同期に比べ250億円(31.5%)減少しました。
セグメント別の経営成績は、次のとおりです。
① 四輪事業
当第2四半期連結累計期間は、第1四半期連結会計期間の減収減益を当第2四半期連結会計期間のインド、日本での販売回復や経費削減努力等でカバーできず、売上高は1兆1,339億円と前年同期に比べ4,475億円(28.3%)減少、営業利益は692億円と前年同期に比べ369億円(34.7%)減少しました。
② 二輪事業
大型二輪の販売シーズンである第1四半期連結会計期間の落込み、さらにインド、アセアンなど小型二輪の販売減少の影響により、当第2四半期連結累計期間では売上高は891億円と前年同期に比べ374億円(29.6%)減少し、営業損失36億円となりました。
③ マリン事業他
北米を中心に大型船外機の販売回復が進み、当第2四半期連結累計期間では、売上高は472億円と前年同期に比べ3億円(0.6%)減、営業利益は93億円と前年同期に比べ15億円(13.7%)減に留まりました。なお、マリン事業の業績につきましては、売上高は414億円と前年同期に比べ16億円(4.1%)増加、営業利益は80億円と前年同期に比べ10億円(11.1%)減少となりました。
所在地別の経営成績につきましては、当第2四半期連結累計期間では、すべての所在地が減収減益ですが、当第2四半期連結会計期間については、日本、アジア、その他地域が増益となりました。
生産、受注及び販売の状況は、次のとおりです。
セグメントの名称生産実績販売実績
前年同期比前年同期比
四輪事業954,899台△34.3%11,339億円△28.3%
二輪事業319,777台△53.6%891億円△29.6%
マリン事業他366億円△17.1%472億円△0.6%
合計12,702億円△27.6%

(注) 1 マリン事業他の生産実績は販売価格によります。
2 上記の金額には、消費税等は含まれていません。
3 販売実績は外部顧客への売上高を示しています。
4 当社グループは主に見込み生産を行っているため、受注状況について該当事項はありません。
(2) 財政状態
当第2四半期連結会計期間末の財政状態は、総資産は3兆7,556億円(前期末比4,158億円増加)となりました。負債の部につきましては、新型コロナウイルス感染拡大の見通しが不透明ななか手元資金を十分に確保すべく、第1四半期連結会計期間において4,000億円の新規借入を実施した結果、有利子負債残高は7,928億円(前期末比3,886億円増加)となり、負債の部合計では1兆9,125億円(前期末比3,664億円増加)となりました。純資産の部は、1兆8,431億円(前期末比494億円増加)となりました。
自己資本比率につきまして前年度までは45%を目標として改善に取り組んで参りましたが、新型コロナウイルス感染拡大のなか資金確保を重視し借入を実施した結果、自己資本比率は41.1%にまで低下しました。今後も、資金確保とのバランスを見ながら、自己資本比率の改善を重要な経営課題として取り組んで参ります。
(3) 資本の財源、資金の流動性及びキャッシュ・フロー
当第2四半期連結累計期間末の現金及び現金同等物は8,602億円となり、前期末に比べ4,398億円増加しました。当第2四半期連結累計期間の各キャッシュ・フローの状況は以下の通りです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間の営業活動によるキャッシュ・フローは、当第2四半期連結会計期間の業績回復に伴い、1,634億円の増加(前年同期は1,067億円の資金増加)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間の投資活動によるキャッシュ・フローは、インド等での有形固定資産の取得による支出等により、841億円の減少(前年同期は991億円の資金減少)となりました。
その結果、フリー・キャッシュ・フローは793億円の増加(前年同期は76億円の資金増加)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間の財務活動によるキャッシュ・フローは、第1四半期連結会計期間において新型コロナウイルス感染拡大の見通しが不透明ななか、手元資金を十分に確保すべく4,000億円の新規借入を実施したことに伴い、3,566億円の増加(前年同期は410億円の資金減少)となりました。
(4) 経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
なお、新中期経営計画につきましては公表を延期しております。2021年3月期通期の連結業績予想につきましては、最新の状況等を踏まえ、インド四輪市場に関し一定のリスクを織り込んだ上で算出し先般公表いたしました。新中期経営計画につきましては、今後の販売動向や環境戦略等について現在も引き続き検討を行っている状況です。
(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間における、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更及び新たな発生はありません。
(6) 研究開発活動
当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発費は、656億円です。
(7) 設備の新設の計画
前連結会計年度末において、新型コロナウイルスによる感染拡大の影響を踏まえ未定としていた設備投資計画について、当第2四半期連結会計期間末において以下のとおり決定しています。
当連結会計年度1年間の設備投資計画は、当社及び子会社の総額で220,000百万円です。当社及び子会社別の設備投資計画の内訳は次のとおりです。
区分計画金額(百万円)
提出会社
四輪車・二輪車・船外機・部品等の生産設備38,000
研究開発設備13,000
販売設備等5,000
その他(総括業務施設・情報化設備等)9,000
小計65,000
国内子会社(生産・販売設備等)29,000
在外子会社(生産・販売設備等)126,000
合計220,000

(注) 上記金額には、消費税等は含まれていません。
なお、セグメントごとの内訳は次のとおりです。
セグメントの名称計画金額
(百万円)
設備等の内容資金調達方法
四輪事業208,000四輪車の生産設備・研究開発設備・販売設備等自己資金及び必要に応じて外部調達
二輪事業9,000二輪車の生産設備・研究開発設備・販売設備等同上
マリン事業他3,000船外機の生産設備・研究開発設備・販売設備等同上
合計220,000