有価証券報告書-第158期(2023/04/01-2024/03/31)

【提出】
2024/06/27 14:25
【資料】
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【項目】
181項目
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。これらの記載は実際の結果とは異なる可能性があり、その達成を保証するものではありません。
(1) 経営成績
当連結会計年度の当社グループを取り巻く経営環境、及び業績につきましては、半導体不足影響の解消により、前期に比べ四輪車の生産・販売台数が増加し、モデルミックスも改善しました。さらに、コストアップに対し、四輪車の販価を適正な水準への見直し、為替影響やインドでの原材料価格の落ち着き等の追い風もあり、売上高および全ての利益項目について、過去最高を更新しました。
当連結会計年度の業績につきましては、売上高は5兆3,743億円となり前連結会計年度に比べ7,326億円(15.8%)増加、営業利益は4,656億円となり前連結会計年度に比べ1,150億円(32.8%)増加しました。経常利益は4,885億円となり前連結会計年度に比べ1,057億円(27.6%)増加、親会社株主に帰属する当期純利益は2,677億円となり前連結会計年度に比べ466億円(21.1%)増加しました。
事業別セグメントの業績は、次のとおりです。
① 四輪事業
日本、欧州、インドでの販売増加、売上構成変化等の改善により、売上高は、4兆8,838億円と前連結会計年度に比べ7,216億円(17.3%)増加し、営業利益は3,982億円と前連結会計年度に比べ1,191億円(42.7%)増加しました。
② 二輪事業
インドでの販売増加により、売上高は3,669億円と前連結会計年度に比べ338億円(10.1%)増加しました。営業利益は390億円と前連結会計年度に比べ97億円(33.0%)増加しました。
③ マリン事業
北米市場の減速により、売上高は1,123億円と前連結会計年度に比べ223億円(16.6%)減少し、営業利益は252億円と前連結会計年度に比べ142億円(36.0%)減少しました。
④ その他事業
売上高は112億円と前連結会計年度並みとなり、営業利益は31億円と前連結会計年度に比べ5億円(16.9%)増加しました。
生産、受注及び販売の状況は、次のとおりです。
① 生産実績
セグメントの名称当連結会計年度(千台)前年比(%)
四輪事業3,265+1.7
二輪事業1,359+4.2
マリン事業112△31.0

② 受注実績
当社グループは主に見込み生産を行っているため、受注生産について該当事項はありません。
③ 販売実績
セグメントの名称当連結会計年度(億円)前年比(%)
四輪事業48,838+17.3
二輪事業3,669+10.1
マリン事業1,123△16.6
その他事業112△4.5
合計53,743+15.8

(注) 販売実績は外部顧客への売上高を示しています。
(2) 財政状態
当連結会計年度末の財政状態は、総資産は5兆3,856億円(前連結会計年度末比8,079億円増加)となりました。
負債の部は、2兆2,472億円(前連結会計年度末比1,781億円増加)となりました。借入金につきましては、世界的な景気後退リスクの高まりを踏まえ、現在の借入水準を当面維持していく考えです。
純資産の部は、3兆1,384億円(前連結会計年度末比6,298億円増加)となりました。前連結会計年度末に対する主な増加要因は、利益剰余金の増加に加え、為替換算調整勘定やその他有価証券評価差額金の増加によります。
(3) キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
① キャッシュフローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は8,536億円となり、前連結会計年度末に比べ285億円減少しました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりです。
(ⅰ)営業活動によるキャッシュ・フロー
4,460億円の資金増加となりました。増益等により、前連結会計年度の2,866億円の資金増加に比べ、1,594億円の増加となりました。
(ⅱ)投資活動によるキャッシュ・フロー
4,339億円の資金減少となりました。有形固定資産の取得による支出の増加等により、前連結会計年度の3,027億円の資金減少に比べ、1,312億円の減少となりました。
これらの結果、フリー・キャッシュ・フローは122億円の増加となり、前連結会計年度の160億円の資金減少と比べ、282億円の増加となりました。
(ⅲ)財務活動によるキャッシュ・フロー
812億円の資金減少となり、前連結会計年度の316億円の資金増加に比べ、1,128億円の減少となりました。
② 資本の財源及び資金の流動性
当社グループは、経営環境を考慮しつつ、適切な手元資金水準を維持しながら、資金調達計画を経営会議において審議し、戦略的投資と研究開発費等の成長に向けた経営資源の適切な配分を安定的に行っています。当社グループの資金の流動性管理にあたっては、資金繰り計画を作成し、適時に更新するなどによりリスク管理を行っているほか、急激な外部環境変化に対応できるよう、一定水準の手元流動性を確保する方針としています。また、国内や欧州において資金を一元管理し、キャッシュプールを通してグループ内での相互貸借機能を保有することで、流動性リスクに対し機動的に対応できる体制を構築しています。加えて、当社は取引銀行6行と総額3,000憶円のコミットメントライン契約を締結するなど、十分な流動性を確保する手段を保有しています。なお、当連結会計年度末においてコミットメントラインは未使用となっています。
当連結会計年度末の現金及び現金同等物8,536億円は、月商比1.9ヶ月に相当し十分な流動性を確保しています。
(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しています。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断していますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものの内容及び金額は「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しています。