有価証券報告書-第60期(平成30年9月1日-令和1年8月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
a.財政状態
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ 2,129百万円増加し、39,813百万円となりました。これは主に、現金及び預金が増加した一方、投資有価証券が減少したこと等によるものであります。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ 349百万円増加し、4,486百万円となりました。これは主に未払法人税等が増加した一方、繰延税金負債が減少したこと等によるものであります。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ 1,780百万円増加し、35,327百万円となりました。これは主に、利益剰余金が増加した一方、その他有価証券評価差額金が減少したこと等によるものであります。
利益剰余金は、配当金1,771百万円があったものの、親会社株主に帰属する当期純利益6,101百万円が計上されたことに伴い、35,983百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度における世界経済は、米国と中国による通商交渉の長期化、EUにおける英国離脱問題に加え、米国による対イラン追加制裁などの地政学的な緊張の高まりもあり、先行きが懸念されております。国内経済におきましては、日韓関係の悪化による貿易への影響が懸念される一方で、雇用情勢や所得環境が改善し、全体としては穏やかな回復基調となりました。
このような環境下、当社グループにおきましては、引き続き需要の拡大が見込まれる新興国市場において、現地販売拠点を中心にマーケティングの強化を図り、各国におけるユーザーニーズの把握及び販売網の整備に努めた結果、サージカル関連製品の売上を増加させることができました。一方、デンタル関連製品においては、Schütz Dental GmbHの株式譲渡に伴い売上が減少したことで、全体としては減収となりました。
生産面においては、新工場であるベトナムフーエン第2工場(アイレス針関連製品向け)での増産体制を構築すると共に、生産効率の向上及び短納期化を実現するため、第1工場(サージカル、デンタル関連製品向け)のレイアウト見直し、顧客への直接出荷体制を進めてまいりました。さらに、従来国内工場で行っていた品質向上及びコスト削減に向けた生産工程の改善についても、ベトナム主体で推進する体制を整備しました。
開発面においては、サージカル、アイレス針、デンタルの各セグメントの開発部門を集約させ、セグメントの枠を越えた技術交流・設備の共有化を図り、新製品開発体制を強化するとともに、ドイツの拠点とも先進国市場における新製品の売上拡大を目指して、より一層の技術交流ならびに情報共有を行いました。
これらの結果、当連結会計年度の売上高は 18,327百万円(前年同期比 8.8%減)、営業利益はフーエン第2工場の増産体制構築に伴う売上原価率の改善ならびにSchütz Dental GmbHの株式譲渡に伴う販売費及び一般管理費の減少により 5,865百万円(同 15.5%増)、経常利益は営業利益が増加したものの為替差損が前年同期より増加したことにより 5,688百万円(同 9.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益はコーポレートガバナンス・コードの政策保有株式縮減の趣旨に沿った株式売却による投資有価証券売却益 2,750百万円の計上により6,101百万円(同 61.8%増)となりました。
セグメント別の業績概況は、次のとおりであります。なお、セグメントの売上高につきましては、外部顧客への売上高を記載しております。
(サージカル関連製品)
欧州、北米地域で品質評価の高い眼科ナイフが好調に推移したことに加え、トロカールの売上高が増加したことから売上高は 5,444百万円(前年同期比 15.1%増)となりました。また、増産効果に伴い原価率が改善したこと及び利益率の高い製品の売上高が増加したこと等により、セグメント利益(営業利益)は 1,802百万円(同33.1%増)となりました。
(アイレス針関連製品)
フーエン第2工場での増産体制の構築に伴い、アジアへの売上が好調に推移したものの、一部海外大口顧客における在庫調整の影響もあり、売上高は 5,754百万円(前年同期比 3.1%減)となりました。また、売上高は減少したものの、フーエン第2工場稼働によるアイレス針の生産が軌道に乗ったこと等から、セグメント利益(営業利益)は2,269百万円(同 0.4%増)となりました。
(デンタル関連製品)
ダイヤバーの売上が海外で好調に推移した一方、Schütz Dental GmbH株式譲渡に伴う売上(前年同期におけるSchütz Dental GmbHの売上高 3,023百万円)の減少により、売上高は 7,128百万円(前年同期比 24.5%減)となりました。一方、ベトナムへの生産工程移管及び生産工程の見直しにより原価率が改善したこと等から、セグメント利益(営業利益)は 1,792百万円(同 22.3%増)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ 4,086百万円増加(前期末比 34.0%増)し、16,119百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、5,305百万円(前年同期比 4.7%減)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益が増加した一方、投資有価証券売却損益が増加したこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果得られた資金は、810百万円(前年同期比 462.4%増)となりました。これは主に、投資有価証券の売却及び償還による収入が増加した一方、定期預金の預入による支出が増加したこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、1,773百万円(前年同期比 54.7%増)となりました。これは主に、配当金の支払額が増加したこと等によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当社グループは見込み生産を行っているため、該当事項はありません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
3.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するにあたり、重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
当社グループは、過去の実績や当該取引の状況に照らして、合理的と考えられる見積り及び判断を行っておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.当連結会計年度の経営成績等について
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度(以下「前期」という。)比1,775百万円減少の18,327百万円(前期比 8.8%減)となりました。サージカル関連製品の売上高は、眼科ナイフ及びトロカールの売上が好調に推移したことから、5,444百万円(同 15.1%増)となりました。アイレス針関連製品の売上高は、アジアでの売上が好調に推移したものの、一部海外大口顧客における在庫調整の影響により、5,754百万円(同 3.1%減)となりました。デンタル関連製品の売上高は、ダイヤバーの売上が好調に推移したものの、Schütz Dental GmbH株式譲渡に伴う売上高の減少により、7,128百万円(同 24.5%減)となりました。
損益面においては、眼科ナイフの売上増加に伴う増産効果や前期に立ち上げたベトナムフーエン第2工場でのアイレス針の生産が軌道に乗ったこと、さらにベトナムへの生産移管効果等により、全てのセグメントで売上原価率が改善し、売上原価率は前期比3.8ポイント改善の36.6%、売上総利益は前期比346百万円減少の11,626百万円(同2.9%減)となりました。
営業利益は、前期比に引き続き新製品開発体制の強化、中国・インドの販売体制強化による費用の増加があったものの、Schütz Dental GmbH株式譲渡の影響により、販売費及び一般管理費が大きく減少したことから、前期比784百万円増加の5,865百万円(同 15.5%増)となりました。
経常利益は、営業利益が増加したものの為替差損が前期より増加したことにより、前期比467百万円増加の5,688百万円(同9.0%増)となりました。
税金等調整前当期純利益は、政策保有株式縮減の趣旨に沿った株式売却による投資有価証券売却益2,750百万円の計上により、前期比3,210百万円増加の8,399百万円(同61.9%増加)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は、前期比2,330百万円増加の6,101百万円(同61.8%増加)となりました。
なお、セグメント別の分析は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に、また、今後の事業環境の見通しと当社グループの課題につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)経営環境、経営戦略及び対処すべき課題」に記載のとおりであります。
b.経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
c.当社グループの資本の財源及び資金の流動性について
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
また、資本の財源及び資金の流動性について、運転資金及び設備資金は、自己資金により賄っております。
(参考)キャッシュ・フロー指標のトレンド
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注1)いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
(注2)株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
(注3)キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。
(注4)有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象としております。
d.経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標の達成状況について
当社グループは、企業価値を増大するための営業利益の伸び率に加え、効率経営の指標として売上高営業利益率及び自己資本当期純利益率を重要視しております。当連結会計年度の営業利益は、Schütz Dental GmbH株式譲渡に伴い売上高は減少したものの、売上原価率の改善ならびに販売費及び一般管理費の減少により前年同期比 15.5%増、売上高営業利益率は32.0%(前年同期比 6.7ポイント改善)となりました。さらに営業利益の増加に加え、政策保有株式縮減の趣旨に沿った株式売却による投資有価証券売却益の計上により、自己資本当期純利益率は17.7%(前年同期比 5.9ポイント改善)となりました。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
a.財政状態
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ 2,129百万円増加し、39,813百万円となりました。これは主に、現金及び預金が増加した一方、投資有価証券が減少したこと等によるものであります。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ 349百万円増加し、4,486百万円となりました。これは主に未払法人税等が増加した一方、繰延税金負債が減少したこと等によるものであります。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ 1,780百万円増加し、35,327百万円となりました。これは主に、利益剰余金が増加した一方、その他有価証券評価差額金が減少したこと等によるものであります。
利益剰余金は、配当金1,771百万円があったものの、親会社株主に帰属する当期純利益6,101百万円が計上されたことに伴い、35,983百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度における世界経済は、米国と中国による通商交渉の長期化、EUにおける英国離脱問題に加え、米国による対イラン追加制裁などの地政学的な緊張の高まりもあり、先行きが懸念されております。国内経済におきましては、日韓関係の悪化による貿易への影響が懸念される一方で、雇用情勢や所得環境が改善し、全体としては穏やかな回復基調となりました。
このような環境下、当社グループにおきましては、引き続き需要の拡大が見込まれる新興国市場において、現地販売拠点を中心にマーケティングの強化を図り、各国におけるユーザーニーズの把握及び販売網の整備に努めた結果、サージカル関連製品の売上を増加させることができました。一方、デンタル関連製品においては、Schütz Dental GmbHの株式譲渡に伴い売上が減少したことで、全体としては減収となりました。
生産面においては、新工場であるベトナムフーエン第2工場(アイレス針関連製品向け)での増産体制を構築すると共に、生産効率の向上及び短納期化を実現するため、第1工場(サージカル、デンタル関連製品向け)のレイアウト見直し、顧客への直接出荷体制を進めてまいりました。さらに、従来国内工場で行っていた品質向上及びコスト削減に向けた生産工程の改善についても、ベトナム主体で推進する体制を整備しました。
開発面においては、サージカル、アイレス針、デンタルの各セグメントの開発部門を集約させ、セグメントの枠を越えた技術交流・設備の共有化を図り、新製品開発体制を強化するとともに、ドイツの拠点とも先進国市場における新製品の売上拡大を目指して、より一層の技術交流ならびに情報共有を行いました。
これらの結果、当連結会計年度の売上高は 18,327百万円(前年同期比 8.8%減)、営業利益はフーエン第2工場の増産体制構築に伴う売上原価率の改善ならびにSchütz Dental GmbHの株式譲渡に伴う販売費及び一般管理費の減少により 5,865百万円(同 15.5%増)、経常利益は営業利益が増加したものの為替差損が前年同期より増加したことにより 5,688百万円(同 9.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益はコーポレートガバナンス・コードの政策保有株式縮減の趣旨に沿った株式売却による投資有価証券売却益 2,750百万円の計上により6,101百万円(同 61.8%増)となりました。
セグメント別の業績概況は、次のとおりであります。なお、セグメントの売上高につきましては、外部顧客への売上高を記載しております。
(サージカル関連製品)
欧州、北米地域で品質評価の高い眼科ナイフが好調に推移したことに加え、トロカールの売上高が増加したことから売上高は 5,444百万円(前年同期比 15.1%増)となりました。また、増産効果に伴い原価率が改善したこと及び利益率の高い製品の売上高が増加したこと等により、セグメント利益(営業利益)は 1,802百万円(同33.1%増)となりました。
(アイレス針関連製品)
フーエン第2工場での増産体制の構築に伴い、アジアへの売上が好調に推移したものの、一部海外大口顧客における在庫調整の影響もあり、売上高は 5,754百万円(前年同期比 3.1%減)となりました。また、売上高は減少したものの、フーエン第2工場稼働によるアイレス針の生産が軌道に乗ったこと等から、セグメント利益(営業利益)は2,269百万円(同 0.4%増)となりました。
(デンタル関連製品)
ダイヤバーの売上が海外で好調に推移した一方、Schütz Dental GmbH株式譲渡に伴う売上(前年同期におけるSchütz Dental GmbHの売上高 3,023百万円)の減少により、売上高は 7,128百万円(前年同期比 24.5%減)となりました。一方、ベトナムへの生産工程移管及び生産工程の見直しにより原価率が改善したこと等から、セグメント利益(営業利益)は 1,792百万円(同 22.3%増)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
前連結会計年度 金額(千円) | 当連結会計年度 金額(千円) | 増減金額 (千円) | |
営業活動によるキャッシュ・フロー | 5,569,313 | 5,305,375 | △263,938 |
投資活動によるキャッシュ・フロー | 144,077 | 810,240 | 666,163 |
財務活動によるキャッシュ・フロー | △1,146,553 | △1,773,807 | △627,253 |
現金及び現金同等物期末残高 | 12,032,847 | 16,119,018 | 4,086,171 |
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ 4,086百万円増加(前期末比 34.0%増)し、16,119百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、5,305百万円(前年同期比 4.7%減)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益が増加した一方、投資有価証券売却損益が増加したこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果得られた資金は、810百万円(前年同期比 462.4%増)となりました。これは主に、投資有価証券の売却及び償還による収入が増加した一方、定期預金の預入による支出が増加したこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、1,773百万円(前年同期比 54.7%増)となりました。これは主に、配当金の支払額が増加したこと等によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2018年9月1日 至 2019年8月31日) | 前年同期比(%) |
サージカル関連製品(千円) | 4,737,076 | 105.6 |
アイレス針関連製品(千円) | 7,177,131 | 95.8 |
デンタル関連製品(千円) | 6,514,135 | 111.5 |
合計(千円) | 18,428,343 | 103.4 |
(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当社グループは見込み生産を行っているため、該当事項はありません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2018年9月1日 至 2019年8月31日) | 前年同期比(%) |
サージカル関連製品(千円) | 5,444,633 | 115.1 |
アイレス針関連製品(千円) | 5,754,288 | 96.9 |
デンタル関連製品(千円) | 7,128,375 | 75.5 |
合計(千円) | 18,327,297 | 91.2 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
3.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先 | 前連結会計年度 (自 2017年9月1日 至 2018年8月31日) | 当連結会計年度 (自 2018年9月1日 至 2019年8月31日) | ||
金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
国科恒遠(北京)医療科技有限公司 | 1,636,267 | 8.1 | 2,095,669 | 11.4 |
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するにあたり、重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
当社グループは、過去の実績や当該取引の状況に照らして、合理的と考えられる見積り及び判断を行っておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.当連結会計年度の経営成績等について
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度(以下「前期」という。)比1,775百万円減少の18,327百万円(前期比 8.8%減)となりました。サージカル関連製品の売上高は、眼科ナイフ及びトロカールの売上が好調に推移したことから、5,444百万円(同 15.1%増)となりました。アイレス針関連製品の売上高は、アジアでの売上が好調に推移したものの、一部海外大口顧客における在庫調整の影響により、5,754百万円(同 3.1%減)となりました。デンタル関連製品の売上高は、ダイヤバーの売上が好調に推移したものの、Schütz Dental GmbH株式譲渡に伴う売上高の減少により、7,128百万円(同 24.5%減)となりました。
損益面においては、眼科ナイフの売上増加に伴う増産効果や前期に立ち上げたベトナムフーエン第2工場でのアイレス針の生産が軌道に乗ったこと、さらにベトナムへの生産移管効果等により、全てのセグメントで売上原価率が改善し、売上原価率は前期比3.8ポイント改善の36.6%、売上総利益は前期比346百万円減少の11,626百万円(同2.9%減)となりました。
営業利益は、前期比に引き続き新製品開発体制の強化、中国・インドの販売体制強化による費用の増加があったものの、Schütz Dental GmbH株式譲渡の影響により、販売費及び一般管理費が大きく減少したことから、前期比784百万円増加の5,865百万円(同 15.5%増)となりました。
経常利益は、営業利益が増加したものの為替差損が前期より増加したことにより、前期比467百万円増加の5,688百万円(同9.0%増)となりました。
税金等調整前当期純利益は、政策保有株式縮減の趣旨に沿った株式売却による投資有価証券売却益2,750百万円の計上により、前期比3,210百万円増加の8,399百万円(同61.9%増加)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は、前期比2,330百万円増加の6,101百万円(同61.8%増加)となりました。
なお、セグメント別の分析は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に、また、今後の事業環境の見通しと当社グループの課題につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)経営環境、経営戦略及び対処すべき課題」に記載のとおりであります。
b.経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
c.当社グループの資本の財源及び資金の流動性について
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
また、資本の財源及び資金の流動性について、運転資金及び設備資金は、自己資金により賄っております。
(参考)キャッシュ・フロー指標のトレンド
2015年 8月期 | 2016年 8月期 | 2017年 8月期 | 2018年 8月期 | 2019年 8月期 | |
自己資本比率(%) | 88.3 | 89.5 | 89.0 | 89.0 | 88.7 |
時価ベースの自己資本比率(%) | 292.2 | 228.8 | 244.1 | 422.7 | 613.8 |
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年) | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 |
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) | 1,545.1 | 24,179.8 | 32,472.4 | 37,758.1 | 35,968.6 |
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注1)いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
(注2)株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
(注3)キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。
(注4)有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象としております。
d.経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標の達成状況について
当社グループは、企業価値を増大するための営業利益の伸び率に加え、効率経営の指標として売上高営業利益率及び自己資本当期純利益率を重要視しております。当連結会計年度の営業利益は、Schütz Dental GmbH株式譲渡に伴い売上高は減少したものの、売上原価率の改善ならびに販売費及び一般管理費の減少により前年同期比 15.5%増、売上高営業利益率は32.0%(前年同期比 6.7ポイント改善)となりました。さらに営業利益の増加に加え、政策保有株式縮減の趣旨に沿った株式売却による投資有価証券売却益の計上により、自己資本当期純利益率は17.7%(前年同期比 5.9ポイント改善)となりました。