有価証券報告書-第62期(令和2年9月1日-令和3年8月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
a.財政状態
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ 3,403百万円増加し、42,693百万円となりました。これは主に現金及び預金が増えたこと及び、新本社・R&Dセンター予定地(2,740百万円)の取得に伴い、土地が増加したこと等によるものであります。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ 767百万円増加し、3,490百万円となりました。これは主に未払法人税等が増加したこと等によるものであります。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ 2,635百万円増加し、39,202百万円となりました。これは主に利益剰余金が増加したこと等によるものであります。
利益剰余金は、配当金2,165百万円があったものの、親会社株主に帰属する当期純利益4,291百万円が計上されたことに伴い、39,750百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度における世界経済は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)(以下、「新型コロナ」という。)に伴う断続的な経済活動抑制の中、期末にかけて欧州地域を中心に持ち直しの動きが見られ景気回復が期待されておりましたが、新たな変異株ウイルスによる感染拡大の懸念も払拭されておらず、予断を許さない状況にあります。また、日本経済におきましても、ワクチン接種率の増加に伴い社会経済の回復の加速が見込まれておりますが、長期化する緊急事態宣言により景気が足元で大幅に下押しされており、引き続き先行きが不透明な状況となっております。
このような環境下、当社グループにおきましては、需要の拡大が見込まれる海外販売拠点を中心に、webを活用したマーケティング活動の強化に努めてまいりました。これらの結果、サージカル関連製品及びデンタル関連製品においては、主に中国及び欧州で増収となりました。一方、アイレス針関連製品においては、新型コロナの影響により病院での手術が制限されたことに伴い、製品需要が減少したこと等から減収となりました。
生産面については、ベトナムの生産拠点 MANI HANOI CO., LTD.において、地域が掲げる新型コロナの徹底した罹患リスク対策を遵守することで、工場内で感染者を発生させることなく生産活動を継続しております。生産技術面では、ベトナム現地拠点を主体として更なる生産効率化ならびに品質向上に努めてまいりました。
開発面においては、開発テーマの「選択と集中」による開発期間の短縮を最優先目標として掲げ、重要性の高いテーマへ効率的にリソースを集中させる仕組みの構築に努めてまいりました。また、連結子会社 Gesellschaft für dentale Forschung und Innovationen GmbH(以下、「GDF」という。)の共同製品開発プロジェクトも進めてまいりました。さらには中長期的には国内医師のみではなく、販売拠点の活動を通じて海外医師の声を取り入れることで、グローバルなニーズを反映した新製品開発を進めてまいります。
これらの結果、当連結会計年度の売上高は 17,190百万円(前年同期比 13.1%増)、営業利益は売上高が増加したこと等により 5,348百万円(同 23.2%増)、経常利益は為替差益が前年同期より増加したことにより 5,679百万円(同 28.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は 4,291百万円(同 28.9%増)となりました。
セグメント別の業績概況は、次のとおりであります。なお、セグメントの売上高につきましては、外部顧客への売上高を記載しております。また、当連結会計年度から業績管理区分の見直しにより、従来「サージカル関連製品」、「デンタル関連製品」に含まれておりました針付縫合糸について、「アイレス針関連製品」に変更しております。そのため以下の前年同期比較については、前年同期の数値を変更後の区分に組み替えた数値で比較しております。
(サージカル関連製品)
国内において緊急事態宣言の長期化により売上が低調に推移したものの新型コロナからの回復の速い中国及び欧州において売上が増加したことから、売上高は 4,882百万円(前年同期比 10.7%増)となりました。また、売上高が増加したこと等により、セグメント利益(営業利益)は 1,557百万円(同 21.7%増)となりました。
(アイレス針関連製品)
中国を中心とするアジアで堅調に推移したものの、新型コロナの影響により不急の手術が制限されたことに伴い売上高は 5,044百万円(前年同期比 0.2%減)となりました。また、売上高が減少したこと等から、セグメント利益(営業利益)は1,545百万円(同 7.5%減)となりました。
(デンタル関連製品)
新型コロナの影響により国内において緊急事態宣言の長期化により売上が低調である一方、アジア及び欧州において売上が増加し、GDFにおいて北米への売上が好調であったことから、売上高は 7,262百万円(前年同期比26.6%増)となりました。また、売上高が増加したこと等から、セグメント利益(営業利益)は 2,245百万円(同61.5%増)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ 1,083百万円増加し、18,057百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、6,384百万円(前年度 1,941百万円)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益が増加したこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、3,438百万円(前年度 38百万円)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出が増加したこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、2,232百万円(前年度 2,133百万円)となりました。これは主に、配当金の支払額が増加したこと等によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当社グループは見込み生産を行っているため、該当事項はありません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
3.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度(以下「前年同期」という。)比1,990百万円増加の17,190百万円(前年同期比 13.1%増)となりました。サージカル関連製品の売上高は、国内において緊急事態宣言の長期化により低調に推移したものの新型コロナからの回復の速い中国及び欧州において売上が増加したことから、4,882百万円(同 10.7%増)となりました。アイレス針関連製品の売上高は、中国を中心とするアジアで堅調に推移したものの、新型コロナの影響により不急の手術が制限されたことに伴い、5,044百万円(同 0.2%減)となりました。デンタル関連製品の売上高は、新型コロナの影響により国内において緊急事態宣言の長期化により低調である一方、アジア及び欧州において売上が増加し、GDFにおいて北米への売上が好調であったことから、7,262百万円(同 26.6%増)となりました。
損益面においては、製品構成の影響により売上原価率は前年同期比1.0ポイント悪化の36.0%となったものの、売上高の増加により売上総利益は前年同期比1,128百万円増加の11,004百万円(同11.4%増)となりました。
営業利益は、売上高が増加したこと等により前年同期比1,007百万円増加の5,348百万円(同 23.2%増)となり、売上高営業利益率は31.1%(同 2.5ポイント増加)となりました。
経常利益は、為替差益が前期より増加したことにより、前年同期比1,254百万円増加の5,679百万円(同28.4%増)となりました。そのため税金等調整前当期純利益は、前年同期比1,170百万円増加の6,001百万円(同24.2%増加)となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は、前年同期比961百万円増加の4,291百万円(同28.9%増加)となり、自己資本当期純利益率は11.3%(同 2.0ポイント増加)となりました。
なお、セグメント別の分析は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に、また、今後の事業環境の見通しと当社グループの課題につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)経営環境、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題」に記載のとおりであります。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
また、資本の財源及び資金の流動性について、運転資金及び設備資金は自己資金により賄っておりますが、資金調達の機動性及び安定性の確保を図るため、取引金融機関と総額58億円の当座貸越契約及びコミットメントライン契約を締結しております。
(参考)キャッシュ・フロー指標のトレンド
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注1)いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
(注2)株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
(注3)キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。
(注4)有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象としております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するにあたり、重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性が存在するため、これらの見積りと異なる場合があります。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
a.財政状態
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ 3,403百万円増加し、42,693百万円となりました。これは主に現金及び預金が増えたこと及び、新本社・R&Dセンター予定地(2,740百万円)の取得に伴い、土地が増加したこと等によるものであります。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ 767百万円増加し、3,490百万円となりました。これは主に未払法人税等が増加したこと等によるものであります。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ 2,635百万円増加し、39,202百万円となりました。これは主に利益剰余金が増加したこと等によるものであります。
利益剰余金は、配当金2,165百万円があったものの、親会社株主に帰属する当期純利益4,291百万円が計上されたことに伴い、39,750百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度における世界経済は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)(以下、「新型コロナ」という。)に伴う断続的な経済活動抑制の中、期末にかけて欧州地域を中心に持ち直しの動きが見られ景気回復が期待されておりましたが、新たな変異株ウイルスによる感染拡大の懸念も払拭されておらず、予断を許さない状況にあります。また、日本経済におきましても、ワクチン接種率の増加に伴い社会経済の回復の加速が見込まれておりますが、長期化する緊急事態宣言により景気が足元で大幅に下押しされており、引き続き先行きが不透明な状況となっております。
このような環境下、当社グループにおきましては、需要の拡大が見込まれる海外販売拠点を中心に、webを活用したマーケティング活動の強化に努めてまいりました。これらの結果、サージカル関連製品及びデンタル関連製品においては、主に中国及び欧州で増収となりました。一方、アイレス針関連製品においては、新型コロナの影響により病院での手術が制限されたことに伴い、製品需要が減少したこと等から減収となりました。
生産面については、ベトナムの生産拠点 MANI HANOI CO., LTD.において、地域が掲げる新型コロナの徹底した罹患リスク対策を遵守することで、工場内で感染者を発生させることなく生産活動を継続しております。生産技術面では、ベトナム現地拠点を主体として更なる生産効率化ならびに品質向上に努めてまいりました。
開発面においては、開発テーマの「選択と集中」による開発期間の短縮を最優先目標として掲げ、重要性の高いテーマへ効率的にリソースを集中させる仕組みの構築に努めてまいりました。また、連結子会社 Gesellschaft für dentale Forschung und Innovationen GmbH(以下、「GDF」という。)の共同製品開発プロジェクトも進めてまいりました。さらには中長期的には国内医師のみではなく、販売拠点の活動を通じて海外医師の声を取り入れることで、グローバルなニーズを反映した新製品開発を進めてまいります。
これらの結果、当連結会計年度の売上高は 17,190百万円(前年同期比 13.1%増)、営業利益は売上高が増加したこと等により 5,348百万円(同 23.2%増)、経常利益は為替差益が前年同期より増加したことにより 5,679百万円(同 28.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は 4,291百万円(同 28.9%増)となりました。
セグメント別の業績概況は、次のとおりであります。なお、セグメントの売上高につきましては、外部顧客への売上高を記載しております。また、当連結会計年度から業績管理区分の見直しにより、従来「サージカル関連製品」、「デンタル関連製品」に含まれておりました針付縫合糸について、「アイレス針関連製品」に変更しております。そのため以下の前年同期比較については、前年同期の数値を変更後の区分に組み替えた数値で比較しております。
(サージカル関連製品)
国内において緊急事態宣言の長期化により売上が低調に推移したものの新型コロナからの回復の速い中国及び欧州において売上が増加したことから、売上高は 4,882百万円(前年同期比 10.7%増)となりました。また、売上高が増加したこと等により、セグメント利益(営業利益)は 1,557百万円(同 21.7%増)となりました。
(アイレス針関連製品)
中国を中心とするアジアで堅調に推移したものの、新型コロナの影響により不急の手術が制限されたことに伴い売上高は 5,044百万円(前年同期比 0.2%減)となりました。また、売上高が減少したこと等から、セグメント利益(営業利益)は1,545百万円(同 7.5%減)となりました。
(デンタル関連製品)
新型コロナの影響により国内において緊急事態宣言の長期化により売上が低調である一方、アジア及び欧州において売上が増加し、GDFにおいて北米への売上が好調であったことから、売上高は 7,262百万円(前年同期比26.6%増)となりました。また、売上高が増加したこと等から、セグメント利益(営業利益)は 2,245百万円(同61.5%増)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
前連結会計年度 金額(百万円) | 当連結会計年度 金額(百万円) | 増減金額 (百万円) | |
営業活動によるキャッシュ・フロー | 1,941 | 6,384 | 4,442 |
投資活動によるキャッシュ・フロー | △38 | △3,438 | △3,400 |
財務活動によるキャッシュ・フロー | △2,133 | △2,232 | △98 |
連結子会社の決算期変更に伴う現金 及び現金同等物の増減額 | 937 | - | △937 |
現金及び現金同等物期末残高 | 16,973 | 18,057 | 1,083 |
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ 1,083百万円増加し、18,057百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、6,384百万円(前年度 1,941百万円)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益が増加したこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、3,438百万円(前年度 38百万円)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出が増加したこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、2,232百万円(前年度 2,133百万円)となりました。これは主に、配当金の支払額が増加したこと等によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2020年9月1日 至 2021年8月31日) | 前年同期比(%) |
サージカル関連製品(百万円) | 5,091 | 108.8 |
アイレス針関連製品(百万円) | 4,650 | 82.2 |
デンタル関連製品(百万円) | 7,397 | 124.2 |
合計(百万円) | 17,139 | 105.2 |
(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当社グループは見込み生産を行っているため、該当事項はありません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2020年9月1日 至 2021年8月31日) | 前年同期比(%) |
サージカル関連製品(百万円) | 4,882 | 110.7 |
アイレス針関連製品(百万円) | 5,044 | 99.8 |
デンタル関連製品(百万円) | 7,262 | 126.6 |
合計(百万円) | 17,190 | 113.1 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
3.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先 | 前連結会計年度 (自 2019年9月1日 至 2020年8月31日) | 当連結会計年度 (自 2020年9月1日 至 2021年8月31日) | ||
金額(百万円) | 割合(%) | 金額(百万円) | 割合(%) | |
国科恒遠(北京)医療科技有限公司 | 2,016 | 13.3 | 2,719 | 15.8 |
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度(以下「前年同期」という。)比1,990百万円増加の17,190百万円(前年同期比 13.1%増)となりました。サージカル関連製品の売上高は、国内において緊急事態宣言の長期化により低調に推移したものの新型コロナからの回復の速い中国及び欧州において売上が増加したことから、4,882百万円(同 10.7%増)となりました。アイレス針関連製品の売上高は、中国を中心とするアジアで堅調に推移したものの、新型コロナの影響により不急の手術が制限されたことに伴い、5,044百万円(同 0.2%減)となりました。デンタル関連製品の売上高は、新型コロナの影響により国内において緊急事態宣言の長期化により低調である一方、アジア及び欧州において売上が増加し、GDFにおいて北米への売上が好調であったことから、7,262百万円(同 26.6%増)となりました。
損益面においては、製品構成の影響により売上原価率は前年同期比1.0ポイント悪化の36.0%となったものの、売上高の増加により売上総利益は前年同期比1,128百万円増加の11,004百万円(同11.4%増)となりました。
営業利益は、売上高が増加したこと等により前年同期比1,007百万円増加の5,348百万円(同 23.2%増)となり、売上高営業利益率は31.1%(同 2.5ポイント増加)となりました。
経常利益は、為替差益が前期より増加したことにより、前年同期比1,254百万円増加の5,679百万円(同28.4%増)となりました。そのため税金等調整前当期純利益は、前年同期比1,170百万円増加の6,001百万円(同24.2%増加)となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は、前年同期比961百万円増加の4,291百万円(同28.9%増加)となり、自己資本当期純利益率は11.3%(同 2.0ポイント増加)となりました。
なお、セグメント別の分析は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に、また、今後の事業環境の見通しと当社グループの課題につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)経営環境、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題」に記載のとおりであります。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
また、資本の財源及び資金の流動性について、運転資金及び設備資金は自己資金により賄っておりますが、資金調達の機動性及び安定性の確保を図るため、取引金融機関と総額58億円の当座貸越契約及びコミットメントライン契約を締結しております。
(参考)キャッシュ・フロー指標のトレンド
2017年 8月期 | 2018年 8月期 | 2019年 8月期 | 2020年 8月期 | 2021年 8月期 | |
自己資本比率(%) | 89.0 | 89.0 | 88.7 | 93.1 | 91.8 |
時価ベースの自己資本比率(%) | 244.1 | 422.7 | 613.8 | 673.4 | 501.9 |
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年) | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 |
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) | 32,472.4 | 37,758.1 | 35,968.6 | 919.4 | 3,583.1 |
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注1)いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
(注2)株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
(注3)キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。
(注4)有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象としております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するにあたり、重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性が存在するため、これらの見積りと異なる場合があります。