四半期報告書-第40期第2四半期(令和1年7月1日-令和1年9月30日)
文中の将来に関する事項は、当第2四半期末において判断したものです。
(1)財政状態及び経営成績の状況
為替換算レート
期中平均レート
期末日レート
IFRS第16号の適用について
当第1四半期からIFRS第16号「リース」を適用しています。IFRS第16号の適用に当たっては、本基準の適用開始による累積的影響額を適用開始日(2019年4月1日)の利益剰余金期首残高の修正として認識しており、前期の情報は修正再表示していません。また、無形資産のリース取引に対してはIFRS第16号を適用していません。詳細は「第4 経理の状況、1 要約四半期連結財務諸表、要約四半期連結財務諸表注記 3.重要な会計方針」をご参照ください。
IFRS第16号適用による主な影響:
連結財政状態計算書
適用開始日に、資産合計が1,336,695百万円、負債合計が1,324,055百万円、資本合計が12,640百万円、それぞれ増加しました。主に、従来賃借処理していたオペレーティング・リースを使用権資産とリース負債として計上したことによるものです。
連結損益計算書
適用開始日に使用権資産とリース負債として計上したオペレーティング・リースに係る費用については、従来の賃借料ではなく、減価償却費と支払利息として計上しています。
a. 連結経営成績の概況
(注1)ソフトバンク・ビジョン・ファンドおよびデルタ・ファンド以外で当社が保有する投資の公正価値の変動により発生する損益です。
(注2)ソフトバンク・ビジョン・ファンドおよびデルタ・ファンドの投資損益から当社英国100%子会社で両ファンドの運営を行うSBIAに支払われる管理報酬および成功報酬、ソフトバンク・ビジョン・ファンドおよびデルタ・ファンドの営業費用ならびにその他の費用を控除した金額を、持分に応じて外部投資家に分配した固定分配額および成果分配額の合計です。詳細は「第4 経理の状況、1 要約四半期連結財務諸表、要約四半期連結財務諸表注記 6.ソフトバンク・ビジョン・ファンドおよびデルタ・ファンド事業(2)ソフトバンク・ビジョン・ファンドおよびデルタ・ファンドにおける外部投資家持分」をご参照ください。
以下、主要な科目および特筆すべき科目に関する概要を記載します。
A 売上高
ソフトバンク事業は増収だったものの、スプリント事業、アーム事業、ブライトスター事業はいずれも減収となりました。
B 営業利益(ソフトバンク・ビジョン・ファンドおよびデルタ・ファンドからの営業利益を除く)
ソフトバンク事業で36,801百万円、ブライトスター事業で5,978百万円、それぞれのセグメント利益が改善したものの、スプリント事業で90,859百万円、アーム事業で168,044百万円、その他で21,232百万円、セグメント利益が悪化しました。なお、アーム事業の前年同期のセグメント利益には中国子会社の合弁事業化に伴い子会社の支配喪失に伴う利益176,261百万円が含まれていました。
C ソフトバンク・ビジョン・ファンドおよびデルタ・ファンドからの営業利益
Uber Technologies, Inc.(以下「Uber」)やThe We Company(以下「WeWork」)およびその関係会社3社1などへの投資の公正価値の減少に伴い、当第2四半期末において保有する投資の未実現評価損失が537,932百万円となりました。詳細は「b. セグメントの業績概況(a)ソフトバンク・ビジョン・ファンドおよびデルタ・ファンド事業」および以下「WeWorkおよびその関係会社への投資に係る損失について」をご参照ください。
B~Cの結果、営業利益は前年同期比1,436,268百万円悪化の15,552百万円の損失となりました。
D 財務費用
ソフトバンク㈱の支払利息が14,205百万円増加した一方、ソフトバンクグループ㈱の支払利息3が43,165百万円減少しました。これは主に、ソフトバンク㈱の株式上場実現に向けた準備の一環として、2018年8月にソフトバンク㈱が1兆6,000億円の借入れを行い、全額をソフトバンクグループ㈱からの借入金の返済に充当するとともに、ソフトバンクグループ㈱はその全額を借入金の返済に充当したことによるものです。この借入金の期限前返済に伴い借入関連費用24,051百万円を一括償却処理したことも、ソフトバンクグループ㈱の前年同期の支払利息を押し上げていました。
E 持分法による投資損益
アリババの持分法投資利益が330,888百万円(272.1%)増の452,504百万円となりました。アリババは、Ant Small and Micro Financial Services Group Co., Ltd.(以下「Ant Financial」、電子決済サービス「Alipay」を運営)などとの間で2014年に締結した契約(その後の変更を含む)に基づき、2019年9月に保有する知的財産の一部をAnt Financialおよびその子会社へ譲渡し、その対価をもって、Ant Financialの新規発行株式(33%の持分)を取得しました。これによりアリババは、(1)Ant Financialおよびその子会社への当該知的財産の譲渡益と、(2)Ant Financial株式の取得価額とAnt Financialの時価純資産のアリババ持分との差額(税効果影響控除後)の、合計692億中国人民元を利益として認識しました。この影響で当社におけるアリババの持分法投資利益が277,175百万円増加しています。
F デリバティブ関連損益
当社100%子会社が保有するWeWorkへの投資(ワラント)の公正価値の減少により129,273百万円の損失を計上しました。詳細は以下「WeWorkおよびその関係会社への投資に係る損失について」をご参照ください。
G アリババ株式先渡売買契約決済益
アリババ株式の一部資金化による資金調達の一環として、当社100%子会社であるWest Raptor Holdings, LLC(以下「WRH LLC」)が2016年6月にMandatory Exchangeable Trust(以下「Trust」)との間で締結したアリババ株式売却に係る先渡売買契約について、2019年6月、WRH LLCがアリババの米国預託株式73百万株をTrustへ譲渡し、本契約を決済しました。これに伴い、アリババ株式先渡売買契約決済益を計上しました。
H FVTPLの金融商品から生じる損益
当社100%子会社が保有するWeWorkへの投資(優先株式および普通株式)の公正価値の減少により374,675百万円の損失を計上しました。詳細は以下「WeWorkおよびその関係会社への投資に係る損失について」をご参照ください。
主にB~Hの結果、税引前利益は前年同期比285,192百万円(20.3%)減の1,116,897百万円となりました。
I 法人所得税
WRH LLCが2019年6月にアリババ株式の先渡売買契約を決済したことに伴い、繰延税金資産361,752百万円を取り崩しました。この繰延税金資産は、当該アリババ株式の税務上の簿価と連結簿価との一時差異に対する繰延税金資産と、当該アリババ株式の先渡売買契約に含まれるカラー取引に関するデリバティブ負債に対して前期末に計上していた繰延税金資産の合計です。
主にB~Iの結果、親会社の所有者に帰属する純利益は前年同期比418,551百万円(49.8%)減の421,552百万円となりました。
b. セグメントの業績概況
当社の報告セグメントは、当社の経営資源の配分の決定や業績の評価を行うための区分を基礎としています。当第1四半期において、ソフトバンク㈱がヤフー㈱を子会社化したことに伴ってセグメント管理区分を見直し、「ソフトバンク・ビジョン・ファンドおよびデルタ・ファンド事業」、「ソフトバンク事業」、「スプリント事業」、「アーム事業」、および「ブライトスター事業」の5つを報告セグメントとしています。
報告セグメントの概要は以下の通りです。
(注)報告セグメントの利益は、以下のように算出されます。
ソフトバンク・ビジョン・ファンドおよびデルタ・ファンド事業:
セグメント利益=ソフトバンク・ビジョン・ファンドおよびデルタ・ファンドからの投資損益
-営業費用
ソフトバンク・ビジョン・ファンドおよびデルタ・ファンド事業以外:
セグメント利益=各セグメントの(売上高-営業費用(売上原価+販売費及び一般管理費)
±その他の営業損益)
(注1)ヤフー㈱は、2019年10月1日に持株会社体制に移行し、商号を「Zホールディングス株式会社」へ変更しました。
(a) ソフトバンク・ビジョン・ファンドおよびデルタ・ファンド事業
(単位:百万円)
<事業概要>ソフトバンク・ビジョン・ファンドは2017年に活動を開始しました。同ファンドは、「ユニコーン(企業価値が10億米ドル以上と推定される非公開企業)」を中心に、AIを活用した成長可能性の大きな企業に対し大規模な投資を行い、中長期的視点から投資成果を最大化することを目指しています。
同ファンドは金融行為規制機構(The Financial Conduct Authority)に登録された当社の英国100%子会社SBIAが運営しています。当事業には、ソフトバンク・ビジョン・ファンドのほか、同じくSBIAが運営するデルタ・ファンドの投資および事業活動の結果が含まれています。
ソフトバンク・ビジョン・ファンドおよびデルタ・ファンドにおける分配の性質、およびSBIAが受領する管理報酬および投資の成果に応じて受領する成果報酬の性質の詳細は「第4 経理の状況、1 要約四半期連結財務諸表、要約四半期連結財務諸表注記 6.ソフトバンク・ビジョン・ファンドおよびデルタ・ファンド事業(2)ソフトバンク・ビジョン・ファンドおよびデルタ・ファンドにおける外部投資家持分、および(3)SBIAの管理報酬および成功報酬」をご参照ください。
当事業におけるファンドの概要
2019年9月30日現在
(注1)ソフトバンク・ビジョン・ファンドおよびデルタ・ファンドにおける外部投資家の出資コミットメントは、両ファンドの合計額で定められているため、それぞれのファンドの出資コミットメント総額およびコミットメント残額は、もう一方のファンドにおける外部投資家の支払義務の履行状況により変動します。当第2四半期において、Xiaoju Kuaizhi Inc.(以下「DiDi」)への投資についてデルタ・ファンドからソフトバンク・ビジョン・ファンドへの売却が決済され、デルタ・ファンドは当該売却収入を同ファンドのリミテッド・パートナーに分配し、支払義務履行額の返還を行いました。これに伴い、デルタ・ファンドにおける外部投資家の出資コミットメント総額16億米ドルはソフトバンク・ビジョン・ファンドの出資コミットメントとして返上されました。
(注2)ソフトバンク・ビジョン・ファンドへの当社の出資コミットメントは、Arm Limited株式を活用した約82億米ドル相当の支払義務履行分(前期末までに全該当株式を拠出済み)のほか、ソフトバンク・ビジョン・ファンドに関連するインセンティブ・スキームへ活用される予定の50億米ドルを含みます。
(注3)ソフトバンク・ビジョン・ファンドの投資期間は、2022年11月20日または累計投資額(リミテッド・パートナーによる支払義務履行済みかつ投資実行済みの金額と投資のための留保額の合計)が出資コミットメント総額の85%相当に達した後SBIAがジェネラル・パートナーとしての裁量によって投資期間の終了を決定するまでのいずれか早いほうまでと定められています。2019年9月12日、同日までに累計投資額が出資コミットメント総額の85%相当に達したことに伴い、SBIAの決定によりソフトバンク・ビジョン・ファンドの投資期間が終了しました。出資コミットメント総額の残りの15%相当額は、合弁会社への投資を含む既存投資先への追加投資や固定分配、財務関連費用への充当を目的に留保されています。なお、ソフトバンク・ビジョン・ファンドの投資期間の終了に伴いデルタ・ファンドの投資期間も2019年9月12日に終了しました。デルタ・ファンドは活動を休止しています。
資金の状況
2019年9月30日現在
(単位:十億米ドル)
(注1)ソフトバンク・ビジョン・ファンドへの当社の出資コミットメントは、Arm Limited株式を活用した約82億米ドル相当の支払義務履行分(前期末までに全該当株式を拠出済み)のほか、ソフトバンク・ビジョン・ファンドに関連するインセンティブ・スキームへ活用される予定の50億米ドルを含みます。
(注2)当第2四半期において、DiDiへの投資についてデルタ・ファンドからソフトバンク・ビジョン・ファンドへの売却が決済され、デルタ・ファンドは当該売却収入を同ファンドのリミテッド・パートナーに分配し、支払義務履行額の返還を行いました。これに伴い、デルタ・ファンドにおける外部投資家の出資コミットメント総額16億米ドルはソフトバンク・ビジョン・ファンドの出資コミットメントとして返上されました。
<業績全般>(単位:百万円)
(注)過年度に計上していたGuardant Health Inc.(以下「Guardant Health」)株式にかかる投資の未実現評価損益のうち当期に売却した分について、投資の実現に伴い、「投資の売却による実現損益」に振り替えた金額です。
セグメント利益
セグメント損失は572,639百万円(前年同期は632,434百万円の利益)となり、このうち当第2四半期末において保有する投資の未実現評価損益が537,932百万円の損失となりました。当第2四半期末において保有する投資のうち、OYOおよびその関係会社を含む25銘柄への投資の公正価値増加により合計589,647百万円の投資の未実現評価益を計上した一方、Uber、WeWorkおよびその関係会社3社を含む25銘柄への投資の公正価値減少により合計1,127,579百万円の投資の未実現評価損失を計上しました。WeWorkおよびその関係会社に係る投資損失の詳細は「a. 連結経営成績の概況 「WeWorkおよびその関係会社への投資に係る損失について」」をご参照ください。なお、38銘柄は当第2四半期累計期間において公正価値の変動がありませんでした。
また、2019年9月にGuardant Health株式の一部を売却したことに伴い、投資の売却による実現益34,805百万円を計上しました。
投資先の公正価値は、公開会社の場合は、取引相場価格を用いて測定しています。未公開会社の場合は、直近の第三者間取引、あるいはマーケット・アプローチやコスト・アプローチまたはインカム・アプローチを用いて公正価値を測定しています。
投資の状況
2019年9月30日現在;売却した投資を除く
(単位:十億米ドル)
当第2四半期累計期間における新規投資
当第2四半期累計期間において、ソフトバンク・ビジョン・ファンドは、合計107億米ドルの投資を行いました(既存投資先への追加投資を含みます)。
このうち、当社からの売却により、ANI Technologies Private Limited(Ola)への投資およびWeWork関係会社1社への投資を合計950百万米ドルで取得しました。なお、これらの投資の当社の当初取得額は合計696百万米ドルでした。
デルタ・ファンドの投資の状況
当第2四半期末現在、デルタ・ファンドが保有する投資はありません。デルタ・ファンドは活動を休止しています。
(b) ソフトバンク事業(旧ヤフー事業含む)
(注)ソフトバンク㈱によるヤフー㈱の子会社化に伴い、2018年4月1日より、ヤフー㈱の業績をソフトバンク事業の一部として遡及して表示しています。
<業績全般>コンシューマ向けサービスを中心とする通信事業が牽引し増収増益を達成しました。「SoftBank」、「Y!mobile」、「LINEモバイル」の3ブランドを擁するスマートフォンの累計契約数が前期末比95万件増の2,303万件、光回線サービス「SoftBank 光」の累計契約数が前期末比25万件増の616万件となるなど顧客基盤が順調に拡大した結果、コンシューマ向けサービスの通信サービス売上が伸長し増収となりました。この増収が利益に結び付いた結果、セグメント利益は増益となりました。
なお、2019年6月27日付でヤフー㈱はソフトバンク㈱の子会社となりました。これに伴い、2018年4月1日より、ヤフー㈱の業績をソフトバンク事業の一部として遡及して表示しています。同事業におけるヤフー㈱の営業利益は前年同期比2.6%減少しました。主に減価償却費及び償却費、販売促進費および人件費が増加したことによるものです。
(c) スプリント事業
<業績全般>売上高の減少は、(1)低所得者向け通信サービスを提供する際に適用される米政府の補助金制度「ライフライン・プログラム」に基づきスプリントが過去に過大に受け取った金額の修正、(2)前期第1四半期から適用されたIFRS第15号の影響、(3)当社連結損益計算書の作成に使用した為替換算レートが円高となった影響によるものです。
(1)については、実際には「ライフライン・プログラム」の対象ではなかったユーザーに係る補助金を米政府へ返還するため、現時点の見積返還額を売上高から差し引きました。(2)については、従来は携帯端末の販売時に端末売上から販売奨励金を差し引いた額を売上として計上していましたが、IFRS第15号の適用により、携帯端末の販売時に端末売上を計上する一方で、販売奨励金を想定利用期間にわたって通信売上の値引きとして計上するようになりました。前期第1四半期以降にプリペイド契約の新規獲得が進んだため、通信売上の値引き総額が前年同期に比べ増加しました。
セグメント利益の減少は、主に上記(1)と(2)の影響によるものです。売上高と同額の利益が減少しました。その他の営業損益が前年同期に比べ39,954百万円悪化したこともセグメント利益に悪影響を与えました。スプリントが保有していた本社(建物および土地など)について、セール・アンド・リースバック取引の実行に伴い、対象資産の帳簿価額と取引コストを控除した公正価値との差額をその他の営業損失として22,725百万円計上しました。
(d) アーム事業
(単位:百万円)
(注)セグメント利益には、アーム買収時に行った取得原価配分により計上した無形資産の償却費が、当第2四半期累計期間は24,991百万円、前年同期は30,208百万円含まれています。
<事業概要>アームは主に、低消費電力型マイクロプロセッサーおよび関連テクノロジーのデザインなど、半導体のIP(回路の設計情報などの知的財産)のライセンス事業を行っています。当社による買収後、アームは、技術関連人員を増強し、研究開発への投資を加速しています。技術力の強化により、既存市場でのシェア維持・獲得および新規市場の開拓に向けた新技術開発を図っています。
<業績全般>売上高(米ドルベース)
アームの売上は主に米ドル建てであるため、本項の売上高は米ドルベースの実績を記載しています。
(単位:百万米ドル)
世界的なスマートフォン需要の鈍化とチップの出荷減速の影響でテクノロジー・ロイヤルティー収入が減少したことにより、当第2四半期累計期間の売上高は前年同期から2.7%減少しました。
また、テクノロジー・ライセンス収入も、前年同期に中国事業合弁化に伴いライセンス契約が一時的に低調であったことなどから当第1四半期のライセンス収入が前年同期から大幅増となったものの、当第2四半期累計期間では前年同期から1.4%の微増となりました。半導体業界全体の景況感が引き続き低調であることから、既存テクノロジーのライセンス契約締結を手控える動きが続いていることに加え、当第2四半期累計期間に締結したライセンス契約に、ライセンス収入が今後計上される予定の、現在開発中の新テクノロジーに関するものが含まれていることによるものです。
アームは現在、新テクノロジーへの切り替えの端境期にあり、未公表の新テクノロジーに関するライセンスの契約締結が複数進んでいます。これらは当第2四半期累計期間の収益に反映されていませんが、ライセンシーへのテクノロジーの納入が進むにつれて今後順次ライセンス収入に計上される見込みです。また、これらの新テクノロジーの多くは既存テクノロジーよりも機能性が優れていることから、ロイヤルティー単価の上乗せにつながり、今後長期にわたりアームの収益に貢献することが期待されます。
なお、当第2四半期累計期間のソフトウエアおよびサービス収入は、2018年8月にTreasure Data, Inc.を買収した影響により、前年同期から31.7%増加しました。
セグメント利益
前年同期においてアーム事業のセグメント利益にはアームの中国子会社が合弁事業化により持分法適用関連会社となったことに伴い計上した子会社の支配喪失に伴う利益176,261百万円が含まれていたことにより、セグメント利益は減益となりました。
なお、当第2四半期末の従業員数は前期末から378人(6.3%)増加するなど、アームは引き続き人員の拡大により研究開発の強化を図っていますが、同時に、収益性を考慮しながら研究開発プロジェクト構成や開発拠点を最適化することにより、ROIの最大化に取り組んでいます。
市場の動向とその影響
2019年1~8月の半導体業界全体の売上高は、前年同期から14%減少8しました。今後、半導体市場は引き続き弱含みで推移し、また、貿易環境や特定の半導体企業の営業活動への制限などから生じるリスクは残ることが見込まれています。当期のライセンス収入およびロイヤルティー収入、ソフトウエアおよびサービス収入は、これらを背景としたライセンシーによる新規ライセンス契約締結の延期や、OEM(受託製造会社)による在庫水準の厳正化および商品販売数の抑制による悪影響を受ける可能性があります。なお、半導体市場が回復し次第、アームの事業は再度成長を続けていくと、アームは見込んでいます。
<営業概況>ライセンス
(注)プロセッサー・ライセンスの累計契約数は、ロイヤルティー収入の発生が見込まれるライセンス契約のみを含みます。
当第2四半期のプロセッサー・ライセンス契約締結数は、未発表の新テクノロジーに対する6件のライセンスを含め35件となりました。当第2四半期に締結されたライセンス契約では、自動車向けアプリケーション、ネットワーク機器、サーバー、スマートフォンなど、広範囲な最終製品市場でアームのテクノロジーの使用が予定されています。
ロイヤルティー・ユニット9
2019年4~6月期のロイヤルティー・ユニットの出荷数は56億個となりました。同期間の半導体業界全体のチップ出荷数が前年同期から10%減少8する中、アームのロイヤルティー・ユニットの出荷数は前年同期から横ばいとなりました。
<技術開発>アームは以下を重点投資分野とし、モバイル事業および潜在的成長性の高い事業におけるテクノロジーの進化に取り組んでいます。
重点投資分野と主な進捗:
(e) ブライトスター事業
(単位:百万円)
(f) その他
(単位:百万円)
日本でスマートフォン決済サービスを手掛けるPayPay㈱が34,549百万円の営業損失を計上しました。主に、ユーザー獲得と利用促進を目的とした大規模なキャンペーンを実施したことや、サービス利用可能店舗の拡大に引き続き積極的に取り組んだことによるものです。
「その他」に含まれるPayPay㈱の業績
(単位:百万円)
c. 財政状態の概況
(注)IFRS第16号の適用に伴い、当期首において、資産合計が1,336,695百万円、負債合計が1,324,055百万円、資本合計が12,640百万円、それぞれ増加しました。
(a) 資産
(単位:百万円)
主な科目別の増減理由
(b) 負債
(単位:百万円)
(注1)IFRS第16号の適用に伴い、当期首において、従来賃借処理されていたオペレーティング・リースについてリース負債1,449,326百万円を新たに計上しました。また、従来有利子負債に含めていたファイナンス・リースに係るリース債務892,472百万円をリース負債に振り替えました。
(注2)ソフトバンク・ビジョン・ファンドおよびデルタ・ファンドにおける外部投資家持分の詳細は「第4 経理の状況、1 要約四半期連結財務諸表、要約四半期連結財務諸表注記 6.ソフトバンク・ビジョン・ファンドおよびデルタ・ファンド事業(2)ソフトバンク・ビジョン・ファンドおよびデルタ・ファンドにおける外部投資家持分」をご参照ください。
主な科目別の増減理由
(別掲) 有利子負債およびリース負債(流動負債および非流動負債の合計)
(単位:百万円)
ソフトバンクグループ㈱3
・100%子会社のスカイウォークファイナンス合同会社を通じて行っているアリババ株式を活用した38億米ドルの追加借入れによって手元資金を拡充したことに伴い、借入金が増加しました。
・2019年および2020年以降に満期を迎える社債のリファイナンスの一環として、国内普通社債を合計1兆円発行し、7,000億円を償還しました。
・コマーシャル・ペーパーを1,330億円(純額)発行しました。当該取引による有利子負債は、「その他」に含めて記載しています。
ソフトバンク㈱
・ヤフー㈱株式の取得および同株式取得に伴い減少した運転資金を補うために行った借入れにより、借入金が増加しました。
・IFRS第16号適用による影響(期首時点)
―従来賃借処理されていたオペレーティング・リースについて、リース負債384,103百万円を新たに計上しました。
―従来有利子負債に含めていたファイナンス・リースについて、786,174百万円をリース負債へ振り替えました。
・従来リース債務としていた通信設備に関連するソフトウエアのリース取引に係る負債について、当社は無形資産のリース取引にIFRS第16号を適用しないことから、当該負債をIFRS第9号に基づく金融負債として借入金に含めて計上し、前期末の残高について修正再表示を行っています。当第2四半期末の借入金には、当該取引にかかる借入金が250,622百万円(前期末には277,157百万円)含まれています。
ヤフー㈱
・国内普通社債を合計2,300億円発行しました。
スプリント
・社債を総額20億米ドル償還したほか、債権流動化による借入れを返済しました。
・IFRS第16号適用による影響(期首時点)
―従来賃借処理されていたオペレーティング・リースについて、リース負債868,200百万円を新たに計上しました。
―従来有利子負債に含めていたファイナンス・リースについて、14,991百万円をリース負債へ振り替えました。
ソフトバンク・ビジョン・ファンドおよびデルタ・ファンド
ソフトバンク・ビジョン・ファンドが、保有株式の一部の資金化を目的とした借入れ(以下「ポートフォリオ・ファイナンシング・ファシリティー」)を行ったほか、投資の資本効率向上などのために設定した借入枠(以下「ファンド・レベル・ファシリティー」)を利用した借入れを行いました。
その他
アリババ株式の先渡売買契約の決済を完了したことにより、株式先渡契約金融負債が減少しました。
(c) 資本
(単位:百万円)
主な科目別の増減理由
(注1)消却された株式数は、2019年2月6日の取締役会決議に基づく自己株式の取得(以下「本自己株式取得」)により取得された株式数と同一ですが、消却額は本自己株式取得より前に取得され保有されていた株式も含めた帳簿価額に基づいて算出されるため、本自己株式取得の取得総額とは異なっています。
(2)キャッシュ・フローの状況
(注)IFRS第16号の適用に伴い、当期より従来のオペレーティング・リースについて新規にリース負債を計上しているため、当該取引に係るリース料(従来は営業活動によるキャッシュ・フローに計上)のうち、利息の支払に関する支出を「利息の支払額(営業活動によるキャッシュ・フロー)」、負債元本の返済に関する支出を「リース負債の返済による支出(財務活動によるキャッシュ・フロー)」に計上しています。
(a) 営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動によるキャッシュ・フローの減少は、主に、前期にSBGJにおいて発生したソフトバンク㈱株式売却益などに対する法人税321,290百万円を納付したことによるものです。
(b) 投資活動によるキャッシュ・フロー
主な科目別の内容
(c) 財務活動によるキャッシュ・フロー
主な科目別の内容
(注)借入れによる収入および借入金の返済による支出には、契約上の借入期間が1年以内の借入金に係る収入が 2,580,038百万円、支出が△1,694,013百万円、それぞれ含まれています。
(再掲)主な会社の投資活動および財務活動による主なキャッシュ・フローの内容
ソフトバンクグループ㈱
ソフトバンク・ビジョン・ファンドおよびデルタ・ファンド
(3)経営方針・経営戦略等
当第2四半期累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
当第2四半期累計期間における研究開発費は72,323百万円です。
(1)財政状態及び経営成績の状況
1. 業績ハイライト ◆ 営業損失156億円(前年同期比1.4兆円悪化) - ソフトバンク・ビジョン・ファンドおよびデルタ・ファンドからの営業損失が5,726億円 当第2四半期末において保有する投資の未実現損失(純額)5,379億円:Uber、WeWorkおよびその関係会社3社1などの投資先の公正価値が減少 ◆ 親会社所有者に帰属する純利益4,216億円(前年同期比49.8%減) - FVTPLの金融商品から生じる損失(純額)3,518億円*:当社100%子会社からのWeWorkへの投資の評価損失3,747億円を計上 - 持分法による投資損益4,498億円:アリババによるAnt Financial株式取得に伴う利益2,772億円を含む - アリババ株式先渡売買契約決済益1兆2,185億円:繰延税金資産取崩しによる法人所得税への影響額3,618億円*を加味した利益影響額は8,568億円 - 財務費用3,035億円* - ソフトバンク・ビジョン・ファンドおよびデルタ・ファンドにおける外部投資家持分の増減額1,808億円 (*:費用の当第2四半期累計期間計上額) 2. 事業ハイライト ◆ 2019年10月22日(米国東部時間)、当社からWeWorkへの大規模資金コミットメントによる支援を合意 ◆ ソフトバンク・ビジョン・ファンド - 2019年9月12日、累積投資額2が出資コミットメント総額の85%に達し投資期間終了 - 当第2四半期末現在、88銘柄を保有 - 「ソフトバンク・ビジョン・ファンド2」の本格始動に向けた準備が進行中 ◆ 2019年11月5日(米国東部時間)、米国連邦通信委員会(FCC)がスプリントとTモバイルの合併の条件付き承認を表明 |
為替換算レート
期中平均レート
2019年3月期 | 2020年3月期 | |||||
第1四半期 | 第2四半期 | 第3四半期 | 第4四半期 | 第1四半期 | 第2四半期 | |
1米ドル | 108.71円 | 111.55円 | 112.83円 | 110.46円 | 110.00円 | 107.70円 |
期末日レート
2019年 | 2019年 | |||||
3月31日 | 9月30日 | |||||
1米ドル | 110.99円 | 107.92円 | ||||
1英ポンド | 144.98円 | 132.69円 |
IFRS第16号の適用について
当第1四半期からIFRS第16号「リース」を適用しています。IFRS第16号の適用に当たっては、本基準の適用開始による累積的影響額を適用開始日(2019年4月1日)の利益剰余金期首残高の修正として認識しており、前期の情報は修正再表示していません。また、無形資産のリース取引に対してはIFRS第16号を適用していません。詳細は「第4 経理の状況、1 要約四半期連結財務諸表、要約四半期連結財務諸表注記 3.重要な会計方針」をご参照ください。
IFRS第16号適用による主な影響:
連結財政状態計算書
適用開始日に、資産合計が1,336,695百万円、負債合計が1,324,055百万円、資本合計が12,640百万円、それぞれ増加しました。主に、従来賃借処理していたオペレーティング・リースを使用権資産とリース負債として計上したことによるものです。
連結損益計算書
適用開始日に使用権資産とリース負債として計上したオペレーティング・リースに係る費用については、従来の賃借料ではなく、減価償却費と支払利息として計上しています。
a. 連結経営成績の概況
(単位:百万円) | ||||||
9月30日に終了した6カ月間 | ||||||
2018年 | 2019年 | 増減 | 増減率 | |||
売上高 | 4,653,853 | 4,651,724 | △2,129 | △0.0% | A | |
営業利益(ソフトバンク・ビジョン・ファンドおよびデルタ・ファンドからの営業利益を除く) | 788,282 | 557,087 | △231,195 | △29.3% | B | |
ソフトバンク・ビジョン・ファンドおよびデルタ・ファンドからの営業利益 | 632,434 | △572,639 | △1,205,073 | ― | C | |
営業利益 | 1,420,716 | △15,552 | △1,436,268 | ― | ||
財務費用 | △322,342 | △303,538 | 18,804 | △5.8% | D | |
持分法による投資損益 | 110,338 | 449,846 | 339,508 | 307.7% | E | |
為替差損益 | 29,942 | △5,723 | △35,665 | ― | ||
デリバティブ関連損益 | 42,407 | △111,306 | △153,713 | ― | F | |
アリババ株式先渡売買契約決済益 | ― | 1,218,527 | 1,218,527 | ― | G | |
FVTPLの金融商品から生じる損益 (注1) | 203,866 | △351,781 | △555,647 | ― | H | |
ソフトバンク・ビジョン・ファンドおよびデルタ・ファンドにおける外部投資家持分の増減額(注2) | △199,757 | 180,775 | 380,532 | ― | ||
その他の営業外損益 | 116,919 | 55,649 | △61,270 | △52.4% | ||
税引前利益 | 1,402,089 | 1,116,897 | △285,192 | △20.3% | ||
法人所得税 | △531,419 | △584,712 | △53,293 | 10.0% | I | |
純利益 | 870,670 | 532,185 | △338,485 | △38.9% | ||
親会社の所有者に帰属する純利益 | 840,103 | 421,552 | △418,551 | △49.8% | ||
包括利益合計 | 1,059,084 | △47,718 | △1,106,802 | ― | ||
親会社の所有者に帰属する包括利益 | 999,177 | △137,296 | △1,136,473 | ― |
(注1)ソフトバンク・ビジョン・ファンドおよびデルタ・ファンド以外で当社が保有する投資の公正価値の変動により発生する損益です。
(注2)ソフトバンク・ビジョン・ファンドおよびデルタ・ファンドの投資損益から当社英国100%子会社で両ファンドの運営を行うSBIAに支払われる管理報酬および成功報酬、ソフトバンク・ビジョン・ファンドおよびデルタ・ファンドの営業費用ならびにその他の費用を控除した金額を、持分に応じて外部投資家に分配した固定分配額および成果分配額の合計です。詳細は「第4 経理の状況、1 要約四半期連結財務諸表、要約四半期連結財務諸表注記 6.ソフトバンク・ビジョン・ファンドおよびデルタ・ファンド事業(2)ソフトバンク・ビジョン・ファンドおよびデルタ・ファンドにおける外部投資家持分」をご参照ください。
以下、主要な科目および特筆すべき科目に関する概要を記載します。
A 売上高
ソフトバンク事業は増収だったものの、スプリント事業、アーム事業、ブライトスター事業はいずれも減収となりました。
B 営業利益(ソフトバンク・ビジョン・ファンドおよびデルタ・ファンドからの営業利益を除く)
ソフトバンク事業で36,801百万円、ブライトスター事業で5,978百万円、それぞれのセグメント利益が改善したものの、スプリント事業で90,859百万円、アーム事業で168,044百万円、その他で21,232百万円、セグメント利益が悪化しました。なお、アーム事業の前年同期のセグメント利益には中国子会社の合弁事業化に伴い子会社の支配喪失に伴う利益176,261百万円が含まれていました。
C ソフトバンク・ビジョン・ファンドおよびデルタ・ファンドからの営業利益
Uber Technologies, Inc.(以下「Uber」)やThe We Company(以下「WeWork」)およびその関係会社3社1などへの投資の公正価値の減少に伴い、当第2四半期末において保有する投資の未実現評価損失が537,932百万円となりました。詳細は「b. セグメントの業績概況(a)ソフトバンク・ビジョン・ファンドおよびデルタ・ファンド事業」および以下「WeWorkおよびその関係会社への投資に係る損失について」をご参照ください。
B~Cの結果、営業利益は前年同期比1,436,268百万円悪化の15,552百万円の損失となりました。
D 財務費用
ソフトバンク㈱の支払利息が14,205百万円増加した一方、ソフトバンクグループ㈱の支払利息3が43,165百万円減少しました。これは主に、ソフトバンク㈱の株式上場実現に向けた準備の一環として、2018年8月にソフトバンク㈱が1兆6,000億円の借入れを行い、全額をソフトバンクグループ㈱からの借入金の返済に充当するとともに、ソフトバンクグループ㈱はその全額を借入金の返済に充当したことによるものです。この借入金の期限前返済に伴い借入関連費用24,051百万円を一括償却処理したことも、ソフトバンクグループ㈱の前年同期の支払利息を押し上げていました。
E 持分法による投資損益
アリババの持分法投資利益が330,888百万円(272.1%)増の452,504百万円となりました。アリババは、Ant Small and Micro Financial Services Group Co., Ltd.(以下「Ant Financial」、電子決済サービス「Alipay」を運営)などとの間で2014年に締結した契約(その後の変更を含む)に基づき、2019年9月に保有する知的財産の一部をAnt Financialおよびその子会社へ譲渡し、その対価をもって、Ant Financialの新規発行株式(33%の持分)を取得しました。これによりアリババは、(1)Ant Financialおよびその子会社への当該知的財産の譲渡益と、(2)Ant Financial株式の取得価額とAnt Financialの時価純資産のアリババ持分との差額(税効果影響控除後)の、合計692億中国人民元を利益として認識しました。この影響で当社におけるアリババの持分法投資利益が277,175百万円増加しています。
F デリバティブ関連損益
当社100%子会社が保有するWeWorkへの投資(ワラント)の公正価値の減少により129,273百万円の損失を計上しました。詳細は以下「WeWorkおよびその関係会社への投資に係る損失について」をご参照ください。
G アリババ株式先渡売買契約決済益
アリババ株式の一部資金化による資金調達の一環として、当社100%子会社であるWest Raptor Holdings, LLC(以下「WRH LLC」)が2016年6月にMandatory Exchangeable Trust(以下「Trust」)との間で締結したアリババ株式売却に係る先渡売買契約について、2019年6月、WRH LLCがアリババの米国預託株式73百万株をTrustへ譲渡し、本契約を決済しました。これに伴い、アリババ株式先渡売買契約決済益を計上しました。
H FVTPLの金融商品から生じる損益
当社100%子会社が保有するWeWorkへの投資(優先株式および普通株式)の公正価値の減少により374,675百万円の損失を計上しました。詳細は以下「WeWorkおよびその関係会社への投資に係る損失について」をご参照ください。
主にB~Hの結果、税引前利益は前年同期比285,192百万円(20.3%)減の1,116,897百万円となりました。
I 法人所得税
WRH LLCが2019年6月にアリババ株式の先渡売買契約を決済したことに伴い、繰延税金資産361,752百万円を取り崩しました。この繰延税金資産は、当該アリババ株式の税務上の簿価と連結簿価との一時差異に対する繰延税金資産と、当該アリババ株式の先渡売買契約に含まれるカラー取引に関するデリバティブ負債に対して前期末に計上していた繰延税金資産の合計です。
主にB~Iの結果、親会社の所有者に帰属する純利益は前年同期比418,551百万円(49.8%)減の421,552百万円となりました。
WeWorkは2019年8月14日(米国東部時間)に米国証券取引委員会にForm S-1(証券登録届出書)を提出し、株式上場を目指していましたが、同年9月30日にコアビジネスに集中するため株式上場を延期すると決定し、同届出書の提出を撤回しました。この決定に合わせて同社事業計画の大幅な見直しが行われたことに加え、2019年10月22日(米国東部時間)には、当社がWeWorkに対し大規模な資金コミットメントを行うことについて、両社間で合意に至りました(概要は以下「当社からWeWorkへの大規模資金コミットメントについて」をご参照ください)。 こうした状況の変化を踏まえた結果、当第2四半期末のWeWork株式全体の公正価値は78億米ドルまで下落し、当社100%子会社およびソフトバンク・ビジョン・ファンドが保有する投資の公正価値の変動額を当第2四半期に損失として計上しました。なお、WeWorkの株式全体の公正価値の測定にはインカム・アプローチ(ディスカウント・キャッシュ・フロー法)を用い、その公正価値の投資種別ごとへの割り付けにはシナリオ・アプローチ(コモン・ストック・エクイバレントとオプション・プライシング・モデルのブレンド)を用いています。 なお、上記のほかに、ソフトバンク㈱が、WeWorkの日本での事業展開を担うWeWork Japan合同会社に累計224億円(2019年9月末現在)の投資を行っています。同投資は当社要約四半期連結財政状態計算書上、持分法で会計処理されている投資に分類されています。
(注1)当社100%子会社は、2019年9月末現在、2020年4月に優先株式に自動的に転換されるワラント(15億米ドルの未実行のコミットメント)を保有しており、その公正価値の変動はデリバティブ関連損益として計上しました。なお、本ワラントについては、2019年10月30日に15億米ドルを払い込み、1株当たり11.60ドルで優先株式に転換しました。 ソフトバンク・ビジョン・ファンドからの投資(2019年9月末現在) (単位:十億米ドル)
(注2)外部投資家持分の控除前 |
当社からWeWorkへの大規模資金コミットメントについて 2019年10月22日(米国東部時間)、当社とWeWorkは、当社がWeWorkに対し大規模な資金コミットメントを行うことについて合意しました。これには以下が含まれています。 (1)既存資金コミットメントの実行:当社が2020年4月に実行を予定していた15億米ドル分のワラント(資金コミットメント)について、1株当たり11.60米ドルで実行(2019年10月30日に実行済み)。 (2)公開買付け:当社以外の全株主を対象に、1株当たり19.19米ドルで最大30億米ドル相当の公開買付けを実施。2019年12月末までに実施見込みだが、完了には規制当局の承認やその他の前提条件の充足が必要。 (3)新規負債:担保付シニア債券11億米ドル、無担保債券22億米ドル、レターオブクレジットファシリティー17億5千万米ドルから成る。公開買付け完了後に実施見込み。 (4)合弁会社株式の交換:日本以外の地域のWeWorkの合弁会社においてソフトバンク・ビジョン・ファンドが保有する全株式を、1株当たり11.60米ドルでWeWork株式に交換。 なお、本取引完了および株式公開買付け後、当社のWeWork株式に対する経済的持分比率(完全希薄化後)は最大80%(当社100%子会社:最大60%、ソフトバンク・ビジョン・ファンド:20%)となる予定ですが、WeWorkの定款の規定および株主間契約により、当社はWeWorkのいずれの株主総会および取締役会においても議決権の過半数を保有せず同社を支配できないため、同社は当社の子会社とはなりません。WeWorkは当社の関連会社となる予定です。 |
b. セグメントの業績概況
当社の報告セグメントは、当社の経営資源の配分の決定や業績の評価を行うための区分を基礎としています。当第1四半期において、ソフトバンク㈱がヤフー㈱を子会社化したことに伴ってセグメント管理区分を見直し、「ソフトバンク・ビジョン・ファンドおよびデルタ・ファンド事業」、「ソフトバンク事業」、「スプリント事業」、「アーム事業」、および「ブライトスター事業」の5つを報告セグメントとしています。
報告セグメントの概要は以下の通りです。
セグメント名称 | 主な事業の内容 | 主な会社 | |
報告セグメント | |||
ソフトバンク・ビジョン・ファンドおよび デルタ・ファンド事業 | ・ソフトバンク・ビジョン・ファンドによる投資事業 ・デルタ・ファンドによる投資事業 | SoftBank Vision Fund L.P. SB Delta Fund (Jersey) L.P. | |
ソフトバンク事業 | ・日本国内での移動通信サービスの提供、携帯端末の販売、ブロードバンドなど固定通信サービスの提供 ・インターネット広告やイーコマースサービスの提供 | ソフトバンク㈱ ヤフー㈱ (現Zホールディングス㈱) (注1) | |
スプリント事業 | ・米国での移動通信サービスの提供、携帯端末の販売やリース、アクセサリーの販売、固定通信サービスの提供 | Sprint Corporation | |
アーム事業 | ・マイクロプロセッサーのIPおよび関連テクノロジーのデザイン ・ソフトウエアツールの販売、ソフトウエアサービスの提供 | Arm Limited | |
ブライトスター事業 | ・海外での携帯端末の流通事業 | Brightstar Corp. | |
その他 | ・オルタナティブ投資の資産運用事業 | Fortress Investment Group LLC | |
・福岡ソフトバンクホークス関連事業 ・スマートフォン決済事業 | 福岡ソフトバンクホークス㈱ PayPay㈱ |
(注)報告セグメントの利益は、以下のように算出されます。
ソフトバンク・ビジョン・ファンドおよびデルタ・ファンド事業:
セグメント利益=ソフトバンク・ビジョン・ファンドおよびデルタ・ファンドからの投資損益
-営業費用
ソフトバンク・ビジョン・ファンドおよびデルタ・ファンド事業以外:
セグメント利益=各セグメントの(売上高-営業費用(売上原価+販売費及び一般管理費)
±その他の営業損益)
(注1)ヤフー㈱は、2019年10月1日に持株会社体制に移行し、商号を「Zホールディングス株式会社」へ変更しました。
(a) ソフトバンク・ビジョン・ファンドおよびデルタ・ファンド事業
1. セグメント損失5,726億円 ◆ 当第2四半期末において保有する投資の未実現評価損失(純額)5,379億円:Uber、WeWorkおよびその関係会社3社1などの投資先の公正価値が減少 ◆ 投資の売却による実現益348億円:Guardant Health株式の一部を売却 2. ソフトバンク・ビジョン・ファンドの投資進捗 ◆ 2019年9月12日、累計投資額2が出資コミットメント総額の85%に達し投資期間終了。残額は既存投資先への追加投資などに充当 ◆ 当第2四半期末現在、88銘柄を保有(エグジットした銘柄を除く):投資額707億米ドルに対し、公正価値合計776億米ドル ◆ 投資先のうち、2019年9月に10x Genomics、同10月にVir Biotechnologyが上場。CloudMindsが上場申請書類提出済み 3. 「ソフトバンク・ビジョン・ファンド2」の本格始動に向けた準備が進行中 |
(単位:百万円)
9月30日に終了した6カ月間 | ||||
2018年 | 2019年 | 増減 | 増減率 | |
ソフトバンク・ビジョン・ファンド およびデルタ・ファンドからの投資損益 | 649,357 | △529,328 | △1,178,685 | ― |
営業費用 | △16,923 | △43,311 | △26,388 | 155.9% |
セグメント利益 | 632,434 | △572,639 | △1,205,073 | ― |
<事業概要>ソフトバンク・ビジョン・ファンドは2017年に活動を開始しました。同ファンドは、「ユニコーン(企業価値が10億米ドル以上と推定される非公開企業)」を中心に、AIを活用した成長可能性の大きな企業に対し大規模な投資を行い、中長期的視点から投資成果を最大化することを目指しています。
同ファンドは金融行為規制機構(The Financial Conduct Authority)に登録された当社の英国100%子会社SBIAが運営しています。当事業には、ソフトバンク・ビジョン・ファンドのほか、同じくSBIAが運営するデルタ・ファンドの投資および事業活動の結果が含まれています。
ソフトバンク・ビジョン・ファンドおよびデルタ・ファンドにおける分配の性質、およびSBIAが受領する管理報酬および投資の成果に応じて受領する成果報酬の性質の詳細は「第4 経理の状況、1 要約四半期連結財務諸表、要約四半期連結財務諸表注記 6.ソフトバンク・ビジョン・ファンドおよびデルタ・ファンド事業(2)ソフトバンク・ビジョン・ファンドおよびデルタ・ファンドにおける外部投資家持分、および(3)SBIAの管理報酬および成功報酬」をご参照ください。
当事業におけるファンドの概要
2019年9月30日現在
ソフトバンク・ビジョン・ファンド | デルタ・ファンド(休止中) | |
主なリミテッド・ パートナーシップ | SoftBank Vision Fund L.P. | SB Delta Fund (Jersey) L.P. |
出資コミットメント 総額 | 986億米ドル(注1) | 44億米ドル(注1) |
当社:331億米ドル(注2) | 当社:44億米ドル | |
外部投資家:655億米ドル(注1) | 外部投資家:-(注1) | |
ジェネラル・ パートナー | SVF GP (Jersey) Limited (当社海外100%子会社) | SB Delta Fund GP (Jersey) Limited (当社海外100%子会社) |
投資期間 | 2019年9月12日に終了(注3) | 2019年9月12日に終了(注3) |
存続期間 | 2029年11月20日まで(原則) | 2029年9月27日まで(原則) |
(注1)ソフトバンク・ビジョン・ファンドおよびデルタ・ファンドにおける外部投資家の出資コミットメントは、両ファンドの合計額で定められているため、それぞれのファンドの出資コミットメント総額およびコミットメント残額は、もう一方のファンドにおける外部投資家の支払義務の履行状況により変動します。当第2四半期において、Xiaoju Kuaizhi Inc.(以下「DiDi」)への投資についてデルタ・ファンドからソフトバンク・ビジョン・ファンドへの売却が決済され、デルタ・ファンドは当該売却収入を同ファンドのリミテッド・パートナーに分配し、支払義務履行額の返還を行いました。これに伴い、デルタ・ファンドにおける外部投資家の出資コミットメント総額16億米ドルはソフトバンク・ビジョン・ファンドの出資コミットメントとして返上されました。
(注2)ソフトバンク・ビジョン・ファンドへの当社の出資コミットメントは、Arm Limited株式を活用した約82億米ドル相当の支払義務履行分(前期末までに全該当株式を拠出済み)のほか、ソフトバンク・ビジョン・ファンドに関連するインセンティブ・スキームへ活用される予定の50億米ドルを含みます。
(注3)ソフトバンク・ビジョン・ファンドの投資期間は、2022年11月20日または累計投資額(リミテッド・パートナーによる支払義務履行済みかつ投資実行済みの金額と投資のための留保額の合計)が出資コミットメント総額の85%相当に達した後SBIAがジェネラル・パートナーとしての裁量によって投資期間の終了を決定するまでのいずれか早いほうまでと定められています。2019年9月12日、同日までに累計投資額が出資コミットメント総額の85%相当に達したことに伴い、SBIAの決定によりソフトバンク・ビジョン・ファンドの投資期間が終了しました。出資コミットメント総額の残りの15%相当額は、合弁会社への投資を含む既存投資先への追加投資や固定分配、財務関連費用への充当を目的に留保されています。なお、ソフトバンク・ビジョン・ファンドの投資期間の終了に伴いデルタ・ファンドの投資期間も2019年9月12日に終了しました。デルタ・ファンドは活動を休止しています。
資金の状況
2019年9月30日現在
(単位:十億米ドル)
合計 | 当社 | 外部 投資家 | ||||
出資コミットメント (A) | ||||||
ソフトバンク・ビジョン・ファンド | 98.6 | 33.1 | (注1) | 65.5 | ||
デルタ・ファンド | 4.4 | 4.4 | ― | (注2) | ||
リミテッド・パートナーによる支払義務履行額合計4 (B) | ||||||
ソフトバンク・ビジョン・ファンド | 71.6 | 25.7 | 45.9 | |||
デルタ・ファンド | 3.8 | 3.8 | 5 | ― | (注2) | |
(B)のうちリミテッド・パートナーへの返還額 (再コール不可) | ||||||
ソフトバンク・ビジョン・ファンド6 | △5.5 | △0.9 | △4.6 | |||
デルタ・ファンド7 | △3.5 | △3.5 | ― | (注2) | ||
コミットメント残額 (C)=(A)-(B) | ||||||
ソフトバンク・ビジョン・ファンド | 27.0 | 7.4 | 19.6 | |||
デルタ・ファンド | 0.6 | 0.6 | ― | (注2) |
(注1)ソフトバンク・ビジョン・ファンドへの当社の出資コミットメントは、Arm Limited株式を活用した約82億米ドル相当の支払義務履行分(前期末までに全該当株式を拠出済み)のほか、ソフトバンク・ビジョン・ファンドに関連するインセンティブ・スキームへ活用される予定の50億米ドルを含みます。
(注2)当第2四半期において、DiDiへの投資についてデルタ・ファンドからソフトバンク・ビジョン・ファンドへの売却が決済され、デルタ・ファンドは当該売却収入を同ファンドのリミテッド・パートナーに分配し、支払義務履行額の返還を行いました。これに伴い、デルタ・ファンドにおける外部投資家の出資コミットメント総額16億米ドルはソフトバンク・ビジョン・ファンドの出資コミットメントとして返上されました。
<業績全般>(単位:百万円)
9月30日に終了した6カ月間 | |||||
2018年 | 2019年 | 増減 | 増減率 | ||
ソフトバンク・ビジョン・ファンド およびデルタ・ファンドからの投資損益 | 649,357 | △529,328 | △1,178,685 | ― | |
投資の売却による実現損益 | 146,682 | 34,805 | △111,877 | △76.3% | |
投資の未実現評価損益 | 504,359 | △573,720 | △1,078,079 | ― |
当期計上額 | 504,359 | △537,932 | △1,042,291 | ― | ||
過年度計上額のうち実現損益 への振替額(注) | ― | △35,788 | △35,788 | ― | ||
投資先からの利息配当収益 | 2,607 | 8,337 | 5,730 | 219.8% | ||
為替換算影響額 | △4,291 | 1,250 | 5,541 | ― | ||
営業費用 | △16,923 | △43,311 | △26,388 | 155.9% | ||
セグメント利益 | 632,434 | △572,639 | △1,205,073 | ― | ||
財務費用(支払利息) | △11,711 | △8,688 | 3,023 | △25.8% | ||
為替差損益 | △22 | 37 | 59 | ― | ||
デリバティブ関連損益 | △80,953 | ― | 80,953 | ― | ||
外部投資家持分の増減額 | △199,757 | 180,775 | 380,532 | ― | ||
その他の営業外損益 | △535 | 1,016 | 1,551 | ― | ||
税引前利益 | 339,456 | △399,499 | △738,955 | ― |
(注)過年度に計上していたGuardant Health Inc.(以下「Guardant Health」)株式にかかる投資の未実現評価損益のうち当期に売却した分について、投資の実現に伴い、「投資の売却による実現損益」に振り替えた金額です。
セグメント利益
セグメント損失は572,639百万円(前年同期は632,434百万円の利益)となり、このうち当第2四半期末において保有する投資の未実現評価損益が537,932百万円の損失となりました。当第2四半期末において保有する投資のうち、OYOおよびその関係会社を含む25銘柄への投資の公正価値増加により合計589,647百万円の投資の未実現評価益を計上した一方、Uber、WeWorkおよびその関係会社3社を含む25銘柄への投資の公正価値減少により合計1,127,579百万円の投資の未実現評価損失を計上しました。WeWorkおよびその関係会社に係る投資損失の詳細は「a. 連結経営成績の概況 「WeWorkおよびその関係会社への投資に係る損失について」」をご参照ください。なお、38銘柄は当第2四半期累計期間において公正価値の変動がありませんでした。
また、2019年9月にGuardant Health株式の一部を売却したことに伴い、投資の売却による実現益34,805百万円を計上しました。
投資先の公正価値は、公開会社の場合は、取引相場価格を用いて測定しています。未公開会社の場合は、直近の第三者間取引、あるいはマーケット・アプローチやコスト・アプローチまたはインカム・アプローチを用いて公正価値を測定しています。
投資の状況
2019年9月30日現在;売却した投資を除く
(単位:十億米ドル)
セクター | 銘柄数 | 取得価額 | 公正価値 | 増減 |
Consumer | 16 | 10.7 | 15.8 | 5.1 |
Enterprise | 8 | 2.2 | 3.1 | 0.9 |
Fintech | 11 | 4.1 | 4.5 | 0.4 |
Frontier Tech | 10 | 10.8 | 11.6 | 0.8 |
Health Tech | 9 | 2.7 | 4.0 | 1.3 |
Real Estate & Construction | 11 | 8.8 | 7.5 | △1.3 |
Transportation & Logistics | 23 | 31.4 | 31.1 | △0.3 |
合計 | 88 | 70.7 | 77.6 | 6.9 |
当第2四半期累計期間における新規投資
当第2四半期累計期間において、ソフトバンク・ビジョン・ファンドは、合計107億米ドルの投資を行いました(既存投資先への追加投資を含みます)。
このうち、当社からの売却により、ANI Technologies Private Limited(Ola)への投資およびWeWork関係会社1社への投資を合計950百万米ドルで取得しました。なお、これらの投資の当社の当初取得額は合計696百万米ドルでした。
<当社からの売却により取得する投資について>ソフトバンク・ビジョン・ファンドの投資の中には、同ファンドが直接取得するもののほか、その投資対象に合致する場合に限り、当社からの売却により取得するものがあります。当社から売却されうる投資は、①当社でソフトバンク・ビジョン・ファンドへの紹介を前提として取得し、かつ、その取得時点でソフトバンク・ビジョン・ファンドの投資対象に合致していた投資(以下「ブリッジ投資」)のほか、②それ以外の投資(例えば、当社による取得時点ではソフトバンク・ビジョン・ファンドへの紹介を前提としていない、または紹介を前提として取得したものの、その取得時点でソフトバンク・ビジョン・ファンドの投資対象に合致していなかったため、ソフトバンク・ビジョン・ファンドへの売却には新たにリミテッド・パートナーによる合意が必要な投資を含みます。)があります。 このような投資について、当社は、ソフトバンク・ビジョン・ファンドの投資委員会などによる合意(および必要に応じてリミテッド・パートナーからの合意)や関係規制当局の承認が得られた時点で、移管が決定されたと認識します。売却は、当社が移管の提案を機関決定した時点の公正価値を基礎とした価格で行われ、当該価格がファンドにとっての取得額となります。また、連結財務諸表上の表示においては、当該投資は、当社による移管決定の認識を起因として、ソフトバンク・ビジョン・ファンドによる投資として表示されます。 なお、期中で移管された投資について、期首帳簿価額(または当期中の取得価額)とソフトバンク・ビジョン・ファンドへの売却額との差額は連結損益計算書上の営業外利益に計上される一方、売却額(ソフトバンク・ビジョン・ファンドにとっての取得額)からの公正価値の変動はソフトバンク・ビジョン・ファンドおよびデルタ・ファンド事業のセグメント利益として計上されます。当該移管はグループ内取引のため、当社連結財務諸表上、相殺・消去されています。 |
デルタ・ファンドの投資の状況
当第2四半期末現在、デルタ・ファンドが保有する投資はありません。デルタ・ファンドは活動を休止しています。
(b) ソフトバンク事業(旧ヤフー事業含む)
1.通信サービスの顧客基盤が順調に拡大し、増収増益を達成 2.2019年6月、ソフトバンク㈱がヤフー㈱を子会社化 |
(単位:百万円) | ||||
9月30日に終了した6カ月間 | ||||
2018年 | 2019年 | 増減 | 増減率 | |
売上高 | 2,228,320 | 2,373,300 | 144,980 | 6.5% |
セグメント利益 | 524,112 | 560,913 | 36,801 | 7.0% |
(注)ソフトバンク㈱によるヤフー㈱の子会社化に伴い、2018年4月1日より、ヤフー㈱の業績をソフトバンク事業の一部として遡及して表示しています。
<業績全般>コンシューマ向けサービスを中心とする通信事業が牽引し増収増益を達成しました。「SoftBank」、「Y!mobile」、「LINEモバイル」の3ブランドを擁するスマートフォンの累計契約数が前期末比95万件増の2,303万件、光回線サービス「SoftBank 光」の累計契約数が前期末比25万件増の616万件となるなど顧客基盤が順調に拡大した結果、コンシューマ向けサービスの通信サービス売上が伸長し増収となりました。この増収が利益に結び付いた結果、セグメント利益は増益となりました。
なお、2019年6月27日付でヤフー㈱はソフトバンク㈱の子会社となりました。これに伴い、2018年4月1日より、ヤフー㈱の業績をソフトバンク事業の一部として遡及して表示しています。同事業におけるヤフー㈱の営業利益は前年同期比2.6%減少しました。主に減価償却費及び償却費、販売促進費および人件費が増加したことによるものです。
(c) スプリント事業
1.Tモバイルとの合併について、2019年7月の米国司法省(DOJ)からの条件付き承認に続き2019年11月に米国連邦通信委員会(FCC)が条件付き承認を表明 2.過大に受け取った補助金の返還や前期からIFRS第15号を適用した影響で減収減益 |
(単位:百万円) | ||||
9月30日に終了した6カ月間 | ||||
2018年 | 2019年 | 増減 | 増減率 | |
売上高 | 1,824,024 | 1,735,099 | △88,925 | △4.9% |
セグメント利益 | 193,328 | 102,469 | △90,859 | △47.0% |
米ドルベースの業績(IFRS) | (単位:百万米ドル) | |||
売上高 | 16,558 | 15,937 | △621 | △3.8% |
セグメント利益 | 1,756 | 939 | △817 | △46.5% |
<業績全般>売上高の減少は、(1)低所得者向け通信サービスを提供する際に適用される米政府の補助金制度「ライフライン・プログラム」に基づきスプリントが過去に過大に受け取った金額の修正、(2)前期第1四半期から適用されたIFRS第15号の影響、(3)当社連結損益計算書の作成に使用した為替換算レートが円高となった影響によるものです。
(1)については、実際には「ライフライン・プログラム」の対象ではなかったユーザーに係る補助金を米政府へ返還するため、現時点の見積返還額を売上高から差し引きました。(2)については、従来は携帯端末の販売時に端末売上から販売奨励金を差し引いた額を売上として計上していましたが、IFRS第15号の適用により、携帯端末の販売時に端末売上を計上する一方で、販売奨励金を想定利用期間にわたって通信売上の値引きとして計上するようになりました。前期第1四半期以降にプリペイド契約の新規獲得が進んだため、通信売上の値引き総額が前年同期に比べ増加しました。
セグメント利益の減少は、主に上記(1)と(2)の影響によるものです。売上高と同額の利益が減少しました。その他の営業損益が前年同期に比べ39,954百万円悪化したこともセグメント利益に悪影響を与えました。スプリントが保有していた本社(建物および土地など)について、セール・アンド・リースバック取引の実行に伴い、対象資産の帳簿価額と取引コストを控除した公正価値との差額をその他の営業損失として22,725百万円計上しました。
<スプリントのTモバイルとの合併取引の進捗について>2018年4月29日にスプリントとT-Mobile US, Inc.(以下「Tモバイル」)が合意した、スプリントとTモバイルの全ての対価を株式とする合併による取引(以下「本取引」)に関して、2019年7月26日(米国東部時間)に、米国司法省(DOJ: Department of Justice)が、同省が提出した同意判決案の内容に服することを条件とした承認を表明したことに続き、2019年11月5日(米国東部時間)に、米国連邦通信委員会(FCC: Federal Communications Commission)が本取引の条件付き承認を表明しました。これにより、本取引の完了に必要なすべての連邦規制当局の承認を取得しました。また本取引では、承認が必要な19州の公益事業委員会(PUC: Public Utilitiy Commissions)のうち18州から既に承認を得ており、カリフォルニア州のPUC(以下「カリフォルニアPUC」)からの承認を残すのみとなっております。また、特定の州とコロンビア特別地区の司法長官による本取引の完了を禁止する差し止め訴訟(以下「AG訴訟」)の解決を残しています。 当社連結業績への影響 ①非継続事業への分類 スプリント事業を非継続事業へ分類する要件は「本取引の完了の可能性が非常に高いこと」です。従来は連邦規制当局からの承認を受けることで、当該要件を充足すると考えていました。しかし、連邦規制当局から承認を取得したものの、AG訴訟の審理の開始が2019年12月9日まで延期されることとなり、さらに、従来AG訴訟にかかわらず判断が下されると見込んでいたカリフォルニアPUCの判断がAG訴訟の解決後になる可能性が高まるなど、状況に変化が生じました。このため、何をもって「本取引の完了の可能性が非常に高いこと」という要件を充足したといえるか引き続き慎重に状況を精査していきます。 今後、スプリント事業は、非継続事業への分類の要件が充足していることが確認された日から非継続事業とし、当社の連結損益計算書におけるスプリントの純損益は、継続事業と区分して「非継続事業からの純損益」として表示されることとなります。前期における同社の純損益についても遡及修正が行われ、「非継続事業からの純損益」として表示されます。また、スプリントの資産及び負債は、当社の連結財政状態計算書において、売却目的保有に分類された資産および負債として表示されます。 ②本取引の完了による影響 本取引完了日において、取得する統合後の会社の株式の公正価値と、本取引時点の当社におけるスプリントの連結簿価との差額を連結範囲の変更に伴う再評価損益として純損益に計上する予定です。 ③本取引の完了後 本取引の完了日以降、スプリントは当社の子会社ではなくなり、統合後の会社は当社が株式の約27.4%(完全希薄化ベース)を保有する持分法適用関連会社となる見込みです。 |
(d) アーム事業
1.売上高は前年同期比3.4%減、セグメント利益は前年同期の一時益影響により大幅減 ◆ 半導体業界全体の景況悪化が継続し、ロイヤルティー収入およびライセンス収入に押し下げ影響 ◆ セグメント利益は、前年同期に中国事業の合弁化に伴い1,763億円の一時益を計上した影響により減少 2.新テクノロジーのライセンス契約が好調 ◆ ライセンス契約締結は好調に進み、収益の大半は今後計上見込み |
(単位:百万円)
9月30日に終了した6カ月間 | ||||
2018年 | 2019年 | 増減 | 増減率 | |
売上高 | 91,693 | 88,545 | △3,148 | △3.4% |
セグメント利益 | 141,242 | △26,802 | △168,044 | ― |
(注)セグメント利益には、アーム買収時に行った取得原価配分により計上した無形資産の償却費が、当第2四半期累計期間は24,991百万円、前年同期は30,208百万円含まれています。
<事業概要>アームは主に、低消費電力型マイクロプロセッサーおよび関連テクノロジーのデザインなど、半導体のIP(回路の設計情報などの知的財産)のライセンス事業を行っています。当社による買収後、アームは、技術関連人員を増強し、研究開発への投資を加速しています。技術力の強化により、既存市場でのシェア維持・獲得および新規市場の開拓に向けた新技術開発を図っています。
<業績全般>売上高(米ドルベース)
アームの売上は主に米ドル建てであるため、本項の売上高は米ドルベースの実績を記載しています。
(単位:百万米ドル)
9月30日に終了した6カ月間 | ||||||||
2018年 | 2019年 | |||||||
第1 四半期 | 第2 四半期 | 合計 | 第1 四半期 | 第2 四半期 | 合計 | 増減 | 増減率 | |
テクノロジー・ ライセンス収入 | 85 | 124 | 209 | 125 | 87 | 212 | 3 | 1.4% |
テクノロジー・ ロイヤルティー収入 | 261 | 285 | 546 | 240 | 254 | 494 | △52 | △9.5% |
ソフトウエア およびサービス収入 | 35 | 47 | 82 | 53 | 55 | 108 | 26 | 31.7% |
売上高合計 | 381 | 456 | 837 | 418 | 396 | 814 | △23 | △2.7% |
世界的なスマートフォン需要の鈍化とチップの出荷減速の影響でテクノロジー・ロイヤルティー収入が減少したことにより、当第2四半期累計期間の売上高は前年同期から2.7%減少しました。
また、テクノロジー・ライセンス収入も、前年同期に中国事業合弁化に伴いライセンス契約が一時的に低調であったことなどから当第1四半期のライセンス収入が前年同期から大幅増となったものの、当第2四半期累計期間では前年同期から1.4%の微増となりました。半導体業界全体の景況感が引き続き低調であることから、既存テクノロジーのライセンス契約締結を手控える動きが続いていることに加え、当第2四半期累計期間に締結したライセンス契約に、ライセンス収入が今後計上される予定の、現在開発中の新テクノロジーに関するものが含まれていることによるものです。
アームは現在、新テクノロジーへの切り替えの端境期にあり、未公表の新テクノロジーに関するライセンスの契約締結が複数進んでいます。これらは当第2四半期累計期間の収益に反映されていませんが、ライセンシーへのテクノロジーの納入が進むにつれて今後順次ライセンス収入に計上される見込みです。また、これらの新テクノロジーの多くは既存テクノロジーよりも機能性が優れていることから、ロイヤルティー単価の上乗せにつながり、今後長期にわたりアームの収益に貢献することが期待されます。
なお、当第2四半期累計期間のソフトウエアおよびサービス収入は、2018年8月にTreasure Data, Inc.を買収した影響により、前年同期から31.7%増加しました。
セグメント利益
前年同期においてアーム事業のセグメント利益にはアームの中国子会社が合弁事業化により持分法適用関連会社となったことに伴い計上した子会社の支配喪失に伴う利益176,261百万円が含まれていたことにより、セグメント利益は減益となりました。
なお、当第2四半期末の従業員数は前期末から378人(6.3%)増加するなど、アームは引き続き人員の拡大により研究開発の強化を図っていますが、同時に、収益性を考慮しながら研究開発プロジェクト構成や開発拠点を最適化することにより、ROIの最大化に取り組んでいます。
市場の動向とその影響
2019年1~8月の半導体業界全体の売上高は、前年同期から14%減少8しました。今後、半導体市場は引き続き弱含みで推移し、また、貿易環境や特定の半導体企業の営業活動への制限などから生じるリスクは残ることが見込まれています。当期のライセンス収入およびロイヤルティー収入、ソフトウエアおよびサービス収入は、これらを背景としたライセンシーによる新規ライセンス契約締結の延期や、OEM(受託製造会社)による在庫水準の厳正化および商品販売数の抑制による悪影響を受ける可能性があります。なお、半導体市場が回復し次第、アームの事業は再度成長を続けていくと、アームは見込んでいます。
<営業概況>ライセンス
(単位:件) | ||
当第2四半期 | 当第2四半期末 | |
締結分 | 累計契約数 | |
プロセッサー・ファミリー別内訳 | ||
クラシック(Arm7、Arm9、Arm11) | ― | 451 |
Cortex-A | 14 | 373 |
Cortex-R | ― | 108 |
Cortex-M | 18 | 573 |
Mali | 3 | 187 |
プロセッサー・ライセンス契約数 | 35 | 1,692 |
(注)プロセッサー・ライセンスの累計契約数は、ロイヤルティー収入の発生が見込まれるライセンス契約のみを含みます。
当第2四半期のプロセッサー・ライセンス契約締結数は、未発表の新テクノロジーに対する6件のライセンスを含め35件となりました。当第2四半期に締結されたライセンス契約では、自動車向けアプリケーション、ネットワーク機器、サーバー、スマートフォンなど、広範囲な最終製品市場でアームのテクノロジーの使用が予定されています。
ロイヤルティー・ユニット9
2018年 | 2019年 | ||||
4~6月期 | 7~9月期 | 10~12月期 | 1~3月期 | 4~6月期 | |
ロイヤルティー・ユニット出荷数 (ライセンシーからの報告に基づく実績ベース) | |||||
56億個 | 62億個 | 56億個 | 48億個 | 56億個 | |
成長率(前年同期比) | 9.8% | 8.8% | △3.4% | △12.7% | ― |
2019年4~6月期のロイヤルティー・ユニットの出荷数は56億個となりました。同期間の半導体業界全体のチップ出荷数が前年同期から10%減少8する中、アームのロイヤルティー・ユニットの出荷数は前年同期から横ばいとなりました。
<技術開発>アームは以下を重点投資分野とし、モバイル事業および潜在的成長性の高い事業におけるテクノロジーの進化に取り組んでいます。
重点投資分野と主な進捗:
モバイルコンピューティング | ||
オポチュニティー | : | モバイル端末用メインチップのシェアは既に95%超。 ロイヤルティー単価が長年にわたり上昇傾向 |
当第1四半期 | : | AIや5Gなどの新技術への対応を強化した次世代スマートフォン向けプロセッサーを発表(2020年に上市予定) |
当第2四半期 | : | モバイル端末やコンシューマー機器の性能と安全性を向上させる、IP開発用のプラットフォーム型新アプローチ「Total Compute」を発表 |
インフラ | ||
オポチュニティー | : | ネットワークインフラ市場シェアが拡大中。 データセンター用サーバー市場シェアも確立途上 |
当第1四半期 | : | クラウド分野におけるアームベースサーバーの技術開発加速に向けた、Marvell Technology Group Ltd.との戦略的パートナーシップを発表 |
自動車 | ||
オポチュニティー | : | 自動車のスマート化に伴い高度処理能力需要が上昇する中、アームのテクノロジーは省電力性で好位置に付け、多くの自動車向けチップ開発企業とライセンス契約を締結済み |
当第2四半期 | : | 自動運転車の実用化促進に向けた技術標準化を目指し自動車業界のパートナーと「Autonomous Vehicle Compute Consortium(AVCC)」を設立 |
IoT | ||
オポチュニティー | : | IoTの真価発揮に不可欠な安全性や耐久性を追求し、IoT機器ネットワーク内での安全なデータ管理用テクノロジーを開発 |
当第1四半期 | : | Samsung Electronics Co., Ltd.とIoTチップの新製造プロセスのデモを実施 |
当第2四半期 | : | IoTアプリケーションなどで特定用途へのアームCPUの最適化が可能となる新機能「Arm Custom Instructions」を発表 |
(e) ブライトスター事業
(単位:百万円)
9月30日に終了した6カ月間 | ||||
2018年 | 2019年 | 増減 | 増減率 | |
売上高 | 525,001 | 459,001 | △66,000 | △12.6% |
セグメント利益 | △8,873 | △2,895 | 5,978 | ― |
(f) その他
(単位:百万円)
9月30日に終了した6カ月間 | ||||
2018年 | 2019年 | 増減 | 増減率 | |
売上高 | 94,811 | 91,913 | △2,898 | △3.1% |
セグメント利益 | △25,116 | △46,348 | △21,232 | ― |
日本でスマートフォン決済サービスを手掛けるPayPay㈱が34,549百万円の営業損失を計上しました。主に、ユーザー獲得と利用促進を目的とした大規模なキャンペーンを実施したことや、サービス利用可能店舗の拡大に引き続き積極的に取り組んだことによるものです。
「その他」に含まれるPayPay㈱の業績
(単位:百万円)
9月30日に終了した6カ月間 | ||||
2018年 | 2019年 | 増減 | 増減率 | |
売上高 | ― | 1,596 | 1,596 | ― |
営業利益 | △2,673 | △34,549 | △31,876 | ― |
c. 財政状態の概況
1. 投資の状況 ◆ソフトバンク・ビジョン・ファンドからの投資の残高は7.5兆円(前期末比3,693億円増) 新規投資107億米ドルの一方、Uber、WeWorkおよびその関係会社3社1などの公正価値減少が伸びを抑制 ◆ソフトバンク・ビジョン・ファンド以外の投資(投資有価証券)の残高は1.3兆円 (前期末比3,992億円増) 当第1四半期のWeWorkへの追加投資2,200億円を含む新規投資6,484億円の一方、WeWorkへの投資について、3,747億円の公正価値減少を認識 2. ソフトバンクグループ㈱の財務活動 社債償還に備え、前倒しで資金を調達し手元資金を拡充 |
(単位:百万円) | ||||
2019年 3月31日 | 2019年 9月30日 | 増減 | 増減率 | |
資産合計 | 36,096,476 | 36,848,701 | 752,225 | 2.1% |
負債合計 | 27,087,272 | 28,225,075 | 1,137,803 | 4.2% |
資本合計 | 9,009,204 | 8,623,626 | △385,578 | △4.3% |
(注)IFRS第16号の適用に伴い、当期首において、資産合計が1,336,695百万円、負債合計が1,324,055百万円、資本合計が12,640百万円、それぞれ増加しました。
(a) 資産
(単位:百万円)
2019年 3月31日 | 2019年 9月30日 | 増減 | ||
現金及び現金同等物 | 3,858,518 | 4,259,177 | 400,659 | |
営業債権及びその他の債権 | 2,339,977 | 2,282,416 | △57,561 | |
その他の金融資産 | 203,476 | 180,468 | △23,008 | |
棚卸資産 | 365,260 | 301,839 | △63,421 | |
その他の流動資産 | 766,556 | 423,878 | △342,678 | A |
売却目的保有に分類された資産 | 224,201 | ― | △224,201 | B |
流動資産合計 | 7,757,988 | 7,447,778 | △310,210 | |
有形固定資産 | 4,070,704 | 2,960,205 | △1,110,499 | C |
使用権資産 | ― | 2,235,685 | 2,235,685 | D |
のれん | 4,321,467 | 4,083,280 | △238,187 | E |
無形資産 | 6,892,195 | 6,628,147 | △264,048 | E |
契約獲得コスト | 384,076 | 403,468 | 19,392 | |
持分法で会計処理されている投資 | 2,641,045 | 2,847,700 | 206,655 | F |
FVTPLで会計処理されているソフトバンク・ビジョン・ファンドおよびデルタ・ファンドからの投資 | 7,115,629 | 7,484,921 | 369,292 | G |
投資有価証券 | 924,614 | 1,323,820 | 399,206 | H |
その他の金融資産 | 1,185,856 | 1,035,190 | △150,666 | |
繰延税金資産 | 586,943 | 193,813 | △393,130 | I |
その他の非流動資産 | 215,959 | 204,694 | △11,265 | |
非流動資産合計 | 28,338,488 | 29,400,923 | 1,062,435 | |
資産合計 | 36,096,476 | 36,848,701 | 752,225 |
主な科目別の増減理由
科目 | 前期末からの主な増減理由 |
流動資産 | |
A その他の流動資産 | 前期にソフトバンクグループジャパン㈱(以下「SBGJ」)が行ったソフトバンクグループ㈱への配当から生じた源泉所得税が2019年7月に還付されたため、422,648百万円減少しました。 |
B 売却目的保有に分類 された資産 | アリババ株式を活用した株式先渡売買契約を2019年6月に株式で決済した結果、減少しました。 |
非流動資産 | |
C 有形固定資産 | ・スプリントが5G向け設備投資を行った一方、ソフトバンク㈱で通信設備の規則的な償却が進みました。 ・IFRS第16号の適用に伴い、当期首において、従来ファイナンス・リースに分類され有形固定資産として計上されていたリース資産1,157,008百万円を使用権資産へ振り替えました。これは主にソフトバンク㈱の通信設備に関するリース資産を使用権資産へ振り替えたことによるものです。 |
D 使用権資産 | ・IFRS第16号の適用に伴い、当期首において、新たに使用権資産1,368,144百万円を計上しました。これは主にスプリントおよびソフトバンクが、通信設備や事業用不動産に関する従来のオペレーティング・リースについて、新規に使用権資産を計上したことによるものです。 ・従来有形固定資産として計上されていたリース資産を使用権資産に振り替えました。 |
E のれん 無形資産 | 米ドルおよび英ポンドの為替換算レートが前期末から円高となったことにより、スプリントのFCCライセンスや、アームののれんおよびテクノロジーが減少しました。 |
F 持分法で会計処理されている投資 | 持分法投資利益の計上によりアリババの連結簿価が増加しました。持分法投資利益には、当第2四半期に計上したアリババのAnt Financial株式取得に伴う利益が含まれています。 |
G FVTPLで会計処理されているソフトバンク・ビジョン・ファンドおよびデルタ・ファンドからの投資 | 当第2四半期累計期間に107億米ドルの投資を行った一方、Uber、WeWorkおよびその関係会社3社1などの保有株式の公正価値が減少したほか、Guardant Health株式の一部を売却しました。詳細は「(1)財政状態及び経営成績の状況 b. セグメントの業績概況(a)ソフトバンク・ビジョン・ファンドおよびデルタ・ファンド事業」をご参照ください。 |
H 投資有価証券 | 当社100%子会社がWeWorkの優先株式および普通株式への投資合計2,200億円のほか、その他の新規投資を行いました。一方、WeWorkへの投資について当第2四半期末に3,747億円の公正価値減少を認識しました。詳細は「(1)財政状態及び経営成績の状況 a. 連結経営成績の概況「WeWorkおよびその関係会社への投資に係る損失について」」をご参照ください。 |
I 繰延税金資産 | アリババ株式を活用した株式先渡売買契約を決済したことに伴い、対応する繰延税金資産を取り崩しました。 |
(b) 負債
(単位:百万円)
2019年 3月31日 | 2019年 9月30日 | 増減 | ||
有利子負債(注1) | 3,480,960 | 3,281,871 | △199,089 | |
リース負債(注1) | ― | 612,194 | 612,194 | |
銀行業の預金 | 745,943 | 796,624 | 50,681 | |
ソフトバンク・ビジョン・ファンドおよび デルタ・ファンドにおける外部投資家持分(注2) | 29,677 | 11,874 | △17,803 | |
営業債務及びその他の債務 | 1,909,608 | 1,753,834 | △155,774 | |
デリバティブ金融負債 | 767,714 | 136,497 | △631,217 | A |
その他の金融負債 | 10,849 | 10,401 | △448 | |
未払法人所得税 | 534,906 | 136,806 | △398,100 | B |
引当金 | 43,685 | 27,606 | △16,079 | |
その他の流動負債 | 1,158,355 | 688,661 | △469,694 | C |
流動負債合計 | 8,681,697 | 7,456,368 | △1,225,329 | |
有利子負債(注1) | 12,204,146 | 12,733,603 | 529,457 | |
リース負債(注1) | ― | 1,460,936 | 1,460,936 | |
ソフトバンク・ビジョン・ファンドおよび デルタ・ファンドにおける外部投資家持分(注2) | 4,107,288 | 4,561,206 | 453,918 | |
デリバティブ金融負債 | 130,545 | 151,802 | 21,257 | |
その他の金融負債 | 57,115 | 86,978 | 29,863 | |
確定給付負債 | 99,351 | 121,865 | 22,514 | |
引当金 | 157,478 | 157,270 | △208 | |
繰延税金負債 | 1,391,072 | 1,335,720 | △55,352 | |
その他の非流動負債 | 258,580 | 159,327 | △99,253 | |
非流動負債合計 | 18,405,575 | 20,768,707 | 2,363,132 | |
負債合計 | 27,087,272 | 28,225,075 | 1,137,803 |
(注1)IFRS第16号の適用に伴い、当期首において、従来賃借処理されていたオペレーティング・リースについてリース負債1,449,326百万円を新たに計上しました。また、従来有利子負債に含めていたファイナンス・リースに係るリース債務892,472百万円をリース負債に振り替えました。
(注2)ソフトバンク・ビジョン・ファンドおよびデルタ・ファンドにおける外部投資家持分の詳細は「第4 経理の状況、1 要約四半期連結財務諸表、要約四半期連結財務諸表注記 6.ソフトバンク・ビジョン・ファンドおよびデルタ・ファンド事業(2)ソフトバンク・ビジョン・ファンドおよびデルタ・ファンドにおける外部投資家持分」をご参照ください。
主な科目別の増減理由
科目 | 前期末からの主な増減理由 |
流動負債 | |
A デリバティブ金融負債 | ・アリババ株式を活用した株式先渡売買契約の決済の完了に伴い、当該契約に含まれていたカラー取引に関するデリバティブ金融負債が749,846百万円減少しました。 ・WeWorkへの投資(ワラント)について、当第2四半期末にデリバティブ金融負債 129,109百万円を認識しました。詳細は「(1)財政状態及び経営成績の状況 a. 連結経営成績の概況「WeWorkおよびその関係会社への投資に係る損失について」」をご参照ください。 |
B 未払法人所得税 | SBGJが、前期に生じたソフトバンク㈱株式売却益などに対する法人税321,290百万円を納付しました。 |
C その他の流動負債 | 前期にSBGJが行ったソフトバンクグループ㈱への配当から生じた源泉所得税422,648百万円を納付しました。 |
(別掲) 有利子負債およびリース負債(流動負債および非流動負債の合計)
(単位:百万円)
2019年 3月31日 | 2019年 9月30日 | 増減 | ||||
ソフトバンクグループ㈱3 | 6,714,950 | 7,583,178 | 868,228 | |||
借入金 | 1,896,561 | 2,391,900 | 495,339 | |||
社債 | 4,776,389 | 5,016,278 | 239,889 | |||
その他 | 42,000 | 175,000 | 133,000 | |||
ソフトバンク㈱ | 3,186,618 | 3,965,178 | 778,560 | |||
借入金 | 2,392,843 | 2,932,967 | 540,124 | |||
リース債務 | 786,174 | ― | △786,174 | |||
リース負債 | ― | 988,570 | 988,570 | |||
その他 | 7,601 | 43,641 | 36,040 | |||
ヤフー㈱ | 130,099 | 393,768 | 263,669 | |||
借入金 | ― | 10,000 | 10,000 | |||
社債 | 130,000 | 359,254 | 229,254 | |||
リース債務 | 99 | ― | △99 | |||
リース負債 | ― | 24,514 | 24,514 | |||
スプリント | 4,428,378 | 4,836,294 | 407,916 | |||
借入金 | 1,730,203 | 1,639,801 | △90,402 | |||
社債 | 2,674,649 | 2,380,833 | △293,816 | |||
リース債務 | 14,991 | ― | △14,991 | |||
リース負債 | ― | 808,217 | 808,217 | |||
その他 | 8,535 | 7,443 | △1,092 | |||
ソフトバンク・ビジョン・ファンド | 36,571 | 624,350 | 587,779 | |||
借入金 | 36,571 | 624,350 | 587,779 | |||
その他 | 1,188,490 | 685,836 | △502,654 | |||
株式先渡契約金融負債 | 730,601 | ― | △730,601 | |||
その他の有利子負債 | 457,889 | 434,007 | △23,882 | |||
リース負債 | ― | 251,829 | 251,829 | |||
合計 | 15,685,106 | 18,088,604 | 2,403,498 |
ソフトバンクグループ㈱3
・100%子会社のスカイウォークファイナンス合同会社を通じて行っているアリババ株式を活用した38億米ドルの追加借入れによって手元資金を拡充したことに伴い、借入金が増加しました。
・2019年および2020年以降に満期を迎える社債のリファイナンスの一環として、国内普通社債を合計1兆円発行し、7,000億円を償還しました。
・コマーシャル・ペーパーを1,330億円(純額)発行しました。当該取引による有利子負債は、「その他」に含めて記載しています。
ソフトバンク㈱
・ヤフー㈱株式の取得および同株式取得に伴い減少した運転資金を補うために行った借入れにより、借入金が増加しました。
・IFRS第16号適用による影響(期首時点)
―従来賃借処理されていたオペレーティング・リースについて、リース負債384,103百万円を新たに計上しました。
―従来有利子負債に含めていたファイナンス・リースについて、786,174百万円をリース負債へ振り替えました。
・従来リース債務としていた通信設備に関連するソフトウエアのリース取引に係る負債について、当社は無形資産のリース取引にIFRS第16号を適用しないことから、当該負債をIFRS第9号に基づく金融負債として借入金に含めて計上し、前期末の残高について修正再表示を行っています。当第2四半期末の借入金には、当該取引にかかる借入金が250,622百万円(前期末には277,157百万円)含まれています。
ヤフー㈱
・国内普通社債を合計2,300億円発行しました。
スプリント
・社債を総額20億米ドル償還したほか、債権流動化による借入れを返済しました。
・IFRS第16号適用による影響(期首時点)
―従来賃借処理されていたオペレーティング・リースについて、リース負債868,200百万円を新たに計上しました。
―従来有利子負債に含めていたファイナンス・リースについて、14,991百万円をリース負債へ振り替えました。
ソフトバンク・ビジョン・ファンドおよびデルタ・ファンド
ソフトバンク・ビジョン・ファンドが、保有株式の一部の資金化を目的とした借入れ(以下「ポートフォリオ・ファイナンシング・ファシリティー」)を行ったほか、投資の資本効率向上などのために設定した借入枠(以下「ファンド・レベル・ファシリティー」)を利用した借入れを行いました。
その他
アリババ株式の先渡売買契約の決済を完了したことにより、株式先渡契約金融負債が減少しました。
(c) 資本
(単位:百万円)
2019年 3月31日 | 2019年 9月30日 | 増減 | ||
資本金 | 238,772 | 238,772 | ― | |
資本剰余金 | 1,467,762 | 1,529,114 | 61,352 | A |
その他の資本性金融商品 | 496,876 | 496,876 | ― | |
利益剰余金 | 5,571,285 | 5,392,636 | △178,649 | B |
自己株式 | △443,482 | △92,962 | 350,520 | C |
その他の包括利益累計額 | 290,268 | △252,162 | △542,430 | D |
親会社の所有者に帰属する持分合計 | 7,621,481 | 7,312,274 | △309,207 | |
非支配持分 | 1,387,723 | 1,311,352 | △76,371 | |
資本合計 | 9,009,204 | 8,623,626 | △385,578 |
主な科目別の増減理由
科目 | 前期末からの主な増減理由 |
A 資本剰余金 | 主に当社のヤフー㈱に対する経済的持分比率が減少したことに伴い、増加しました。 |
B 利益剰余金 | 親会社の所有者に帰属する純利益421,552百万円を計上した一方、2019年6月に自己株式55,753,200株(消却前の発行済株式総数に対する割合5.07%)を消却したことに伴い、558,136百万円(注1)を減額しました。なお、IFRS第16号適用に伴う累積的影響額13,997百万円を利益剰余金の増加として 2019年4月1日に計上しています。 |
C 自己株式 | ・取得総額6,000億円を上限とする自己株式取得に関する2019年2月6日の取締役会決議に基づき、前期に3,841億円で3,671万株を、当期に2,159億円で1,904万株を取得しました。 ・2019年6月に自己株式の消却を実施しました。 |
D その他の包括利益累計額 | 海外を拠点とする子会社・関連会社を円換算する際に生じる在外営業活動体の為替換算差額が、主要な通貨の為替換算レートが円高となったことにより、577,769百万円減少しました。 |
(注1)消却された株式数は、2019年2月6日の取締役会決議に基づく自己株式の取得(以下「本自己株式取得」)により取得された株式数と同一ですが、消却額は本自己株式取得より前に取得され保有されていた株式も含めた帳簿価額に基づいて算出されるため、本自己株式取得の取得総額とは異なっています。
(2)キャッシュ・フローの状況
1. ソフトバンク・ビジョン・ファンドの投資活動 ◆ 収入:外部投資家からの払込収入1兆3,566億円(財務活動によるキャッシュ・フロー) 借入れによる収入1兆383億円(財務活動によるキャッシュ・フロー) 投資の売却による収入406億円(投資活動によるキャッシュ・フロー) ◆ 支出:投資の取得支出1兆637億円(投資活動によるキャッシュ・フロー) 借入れの返済4,488億円(財務活動によるキャッシュ・フロー) 外部投資家に対する分配額・返還額6,167億円(財務活動によるキャッシュ・フロー) 2. ソフトバンクグループ㈱の財務活動 社債償還に備え、前倒しで資金を調達し手元資金を拡充 |
(単位:百万円) | |||
9月30日に終了した6カ月間 | |||
2018年 | 2019年 | 増減 | |
営業活動によるキャッシュ・フロー | 782,775 | 373,659 | △409,116 |
投資活動によるキャッシュ・フロー | △1,118,068 | △2,125,621 | △1,007,553 |
財務活動によるキャッシュ・フロー | 62,945 | 2,191,030 | 2,128,085 |
(注)IFRS第16号の適用に伴い、当期より従来のオペレーティング・リースについて新規にリース負債を計上しているため、当該取引に係るリース料(従来は営業活動によるキャッシュ・フローに計上)のうち、利息の支払に関する支出を「利息の支払額(営業活動によるキャッシュ・フロー)」、負債元本の返済に関する支出を「リース負債の返済による支出(財務活動によるキャッシュ・フロー)」に計上しています。
(a) 営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動によるキャッシュ・フローの減少は、主に、前期にSBGJにおいて発生したソフトバンク㈱株式売却益などに対する法人税321,290百万円を納付したことによるものです。
(b) 投資活動によるキャッシュ・フロー
主な科目別の内容
科目 | 主な内容 |
有形固定資産及び無形資産の取得による支出 △635,953百万円 | スプリントがリース携帯端末および5G向け通信設備を取得したほか、ソフトバンク㈱が通信設備を取得しました。 |
投資の取得による支出 △648,393百万円 | 当社100%子会社が、WeWorkの優先株式および普通株式へ合計2,200億円の投資を行ったほか、その他の新規投資を行いました。 |
ソフトバンク・ビジョン・ファンドおよびデルタ・ファンドによる投資の取得による支出 △1,063,737百万円 | ソフトバンク・ビジョン・ファンドが投資を行いました。 |
ソフトバンク・ビジョン・ファンドおよびデルタ・ファンドによる投資の売却による収入 40,635百万円 | ソフトバンク・ビジョン・ファンドがGuardant Health株式の一部を売却しました。 |
(c) 財務活動によるキャッシュ・フロー
主な科目別の内容
科目 | 主な内容 | |
短期有利子負債の収支(△支出)553,674百万円 | ・ソフトバンク㈱が、ヤフー㈱株式取得に伴う運転資金の減少を補うため、通信債権の流動化による借入れ2,400億円(純額)を行いました。 ・ソフトバンクグループ㈱が、コマーシャル・ペーパーの発行による借入れ1,330億円(純額)を行いました。 | |
有利子負債の収入 5,196,627百万円 | ||
借入れによる収入 3,966,627百万円(注) | ・ソフトバンクグループ㈱が1,253,800百万円の短期借入れを行いました。また、100%子会社を通じて、アリババ株式を活用して38億米ドルを追加で借入れました3。 ・ソフトバンク・ビジョン・ファンドが、ファンド・レベル・ファシリティーとポートフォリオ・ファイナンシング・ファシリティーにより合計1,038,344百万円を借入れました。 ・ソフトバンク㈱が、ヤフー㈱株式取得を目的として150,500百万円を借入れました。また、割賦債権の売却および通信設備のセール・アンド・リースバックにより438,522百万円を借入れました。 ・スプリントが債権流動化やタームローンにより合計364,757百万円を借入れました。 | |
社債発行による収入 1,230,000百万円 | ・ソフトバンクグループ㈱がリファイナンスを目的として合計1兆円の国内普通社債を発行しました。 ・ヤフー㈱が合計2,300億円の国内普通社債を発行しました。 | |
有利子負債の支出 △3,592,775百万円 | ||
借入金の返済による支出 △2,664,040百万円(注) | ・ソフトバンクグループ㈱が短期借入金1,116,400百万円を返済しました。 ・ソフトバンク・ビジョン・ファンドがファンド・レベル・ファシリティーによる借入金など448,793百万円を返済しました。 ・スプリントとソフトバンク㈱が借入金を返済しました。 | |
社債の償還による支出 △922,545百万円 | ・ソフトバンクグループ㈱が国内普通社債7,000億円を満期償還しました。 ・スプリントが社債17億米ドルの満期償還と社債3億米ドルの期限前償還を行いました。 | |
リース負債の返済による支出 △359,112百万円 | ソフトバンク㈱およびスプリントが通信設備に関連するリース負債を返済しました。 | |
ソフトバンク・ビジョン・ファンドおよびデルタ・ファンドにおける外部投資家からの払込による収入 1,356,554百万円 | ソフトバンク・ビジョン・ファンドが、キャピタル・コールに対する資金を外部投資家から受領しました。 | |
ソフトバンク・ビジョン・ファンドおよびデルタ・ファンドにおける外部投資家に対する分配額・返還額 △616,690百万円 | ・ソフトバンク・ビジョン・ファンドが、ポートフォリオ・ファイナンシング・ファシリティーにより得られた資金などを使って、外部投資家に合計456,783百万円の分配および投資元本返還を行いました。 ・デルタ・ファンドが、ソフトバンク・ビジョン・ファンドへの DiDi株式の売却収入などを使って、外部投資家に合計159,907百万円の分配および投資元本返還を行いました。 | |
自己株式の取得による支出 △215,941百万円 | ソフトバンクグループ㈱が自己株式の取得を行いました。 |
(注)借入れによる収入および借入金の返済による支出には、契約上の借入期間が1年以内の借入金に係る収入が 2,580,038百万円、支出が△1,694,013百万円、それぞれ含まれています。
(再掲)主な会社の投資活動および財務活動による主なキャッシュ・フローの内容
ソフトバンクグループ㈱
財務活動によるキャッシュ・フロー | |
短期有利子負債の収支(純額) 133,000百万円 | コマーシャル・ペーパーにより資金を調達しました。 |
借入れによる収入3 1,660,910百万円 | ・1,253,800百万円の短期借入れを行いました。 ・100%子会社を通じて、アリババ株式を活用して38億米ドルを追加で借入れました。 |
借入れの返済による支出 △1,156,319百万円 | 短期借入金を返済しました。 |
社債発行による収入 1,000,000百万円 | リファイナンスを目的として国内普通社債を発行しました。 |
社債償還による支出 △700,000百万円 | 国内普通社債を満期償還しました。 |
自己株式取得による支出 △215,941百万円 | 自己株式の取得を行いました。 |
ソフトバンク・ビジョン・ファンドおよびデルタ・ファンド
投資活動によるキャッシュ・フロー | |
投資の取得による支出 △1,063,737百万円 | ソフトバンク・ビジョン・ファンドが投資を行いました。 |
投資の売却による収入 40,635百万円 | ソフトバンク・ビジョン・ファンドがGuardant Health 株式の一部を売却しました。 |
財務活動によるキャッシュ・フロー | |
借入れによる収入 1,038,344百万円 | ソフトバンク・ビジョン・ファンドが、ファンド・レベル・ファシリティーおよびポートフォリオ・ファイナンシング・ファシリティーによる借入れを行いました。 |
借入れの返済による支出 △448,793百万円 | ソフトバンク・ビジョン・ファンドが、ファンド・レベル・ファシリティーによる借入金の一部を返済しました。 |
外部投資家からの払込 による収入 1,356,554百万円 | ソフトバンク・ビジョン・ファンドが、キャピタル・コールに対する資金を外部投資家から受領しました。 |
外部投資家に対する 分配額・返還額 △616,690百万円 | ・ソフトバンク・ビジョン・ファンドが、ポートフォリオ・ファイナンシング・ファシリティーにより得られた資金などを使って、外部投資家に合計456,783百万円の分配および投資元本返還を行いました。 ・デルタ・ファンドが、DiDi株式のソフトバンク・ビジョン・ファンドへの売却収入などを使って、外部投資家に合計159,907百万円の分配および投資元本返還を行いました。 |
「2 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」における注記事項 1 ソフトバンク・ビジョン・ファンドの投資先名は、別段の記載がある場合を除き、原則として業績への影響が大きいものを、その影響の大きさの順で掲載しています。 2 支払義務履行済みかつ実行済みの投資金額と、投資のための留保額の合計 3 ソフトバンクグループ㈱の有利子負債および財務費用は、100%子会社スカイウォークファイナンス合同会社によるアリババ株式を活用した借入れによるものを含めて表示しています。なお、当該借入れにはソフトバンクグループ㈱による保証は付されておらず、ソフトバンクグループ㈱に対してはノンリコースの借入れです。 4 ソフトバンク・ビジョン・ファンドにおけるリミテッド・パートナーによる支払義務履行額合計は、支払義務履行後に投資計画の変更等によりリミテッド・パートナーへ返還された金額を差し引いています。 5 当社のデルタ・ファンドへの支払義務履行額は、当社が取得した後デルタ・ファンドへ移管したDiDiへの投資の移管時の対価と相殺されています。 6 ソフトバンク・ビジョン・ファンドにおけるリミテッド・パートナーへの返還額は、Flipkart Private Limitedの売却およびマージンローンにより得られた資金を使って返還した投資元本です。 7 デルタ・ファンドにおけるリミテッド・パートナーへの返還額は、DiDiへの投資をソフトバンク・ビジョン・ファンドへ売却した後に返還した、同投資の元本です。 8 World Semiconductor Trade Statistics(WSTS)、2019年8月時点 9 ロイヤルティー・ユニット(アームのテクノロジーを含んだチップ)の出荷実績は、出荷の発生から1四半期遅れでライセンシーから報告を受けるため、本項におけるロイヤルティー・ユニットは、2019年4~6月期までの出荷実績を掲載しています。一方、ロイヤルティー収入は、出荷が発生する四半期に見積りに基づいて計上しています。 |
(3)経営方針・経営戦略等
当第2四半期累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
当第2四半期累計期間における研究開発費は72,323百万円です。