四半期報告書-第41期第3四半期(令和2年10月1日-令和2年12月31日)
文中の将来に関する事項は、当第3四半期末において判断したものです。
(1)財政状態及び経営成績の状況
為替換算レート
期中平均レート
期末日レート
<連結損益計算書の表示および報告セグメントの変更>当期において、以下の通り連結損益計算書の表示および報告セグメントの変更を行っています。前年同期における連結損益計算書および報告セグメントも同様に組み替えて表示しています。
連結損益計算書の表示の変更
「営業利益」の表示取り止めと「投資損益」の新規表示
ソフトバンクグループ㈱は、直接(子会社を通じた投資を含む)または投資ファンド(例えば、SVF1)を通じて多数の企業に投資を行い、その投資ポートフォリオを管理する戦略的投資持株会社です。2020年4月1日にスプリントとT-Mobile US, Inc.の合併取引が完了し、同日からスプリントが当社の子会社ではなくなったことにより、当社の連結業績全体に占める投資活動の重要性が一層高まったことを踏まえて、当第1四半期より連結損益計算書の表示を変更しました。
具体的には、連結損益計算書において「営業利益」の表示を取り止める一方で、連結業績における投資の成果を明示するために新たに「投資損益」を表示しています。従前の「営業利益」には「SVF1およびSVF2からの投資損益」に含まれる投資損益以外の投資損益が含まれておらず、戦略的投資持株会社としての連結業績を適切に表示するには有用でないと判断したためです。新たに設けた「投資損益」には、①投資有価証券(FVTPLの金融資産)および持分法で会計処理されている投資の売却による実現損益、②FVTPLの金融資産の未実現評価損益、③投資先からの受取配当金、④FVTPLの金融資産などの投資に係るデリバティブ関連損益が含まれています。なお、上記の投資損益に含まれないデリバティブ関連損益は、「デリバティブ関連損益(投資損益を除く)」として表示しています。また、投資先の純損益に対する当社持分を認識する持分法による投資損益については、従前と同様に「持分法による投資損益」として表示しています。
なお、連結損益計算書における「営業利益」の表示の取り止めに伴い、報告セグメントの利益は「税引前利益」に変更しました。
ブライトスターの売却目的保有に分類された処分グループへの分類
2020年9月17日(米国時間)、当社はBrightstar Global Group Inc.(以下「ブライトスター」)の全株式の売却取
引2に合意し、同取引は2020年10月22日(米国時間)に完了しました。これを踏まえて、要約四半期連結損益計算書における当該取引完了までの同社の純損益は、継続事業と区分して「非継続事業からの純利益」として表示し、前年同期における同社の純損益についても遡及修正が行われ、「非継続事業からの純利益」として表示しています。
報告セグメントの変更
「持株会社投資事業」の新設
前述の通り当社の連結業績全体に占める投資活動の重要性が一層高まったことを踏まえて、当第1四半期から、「持株会社投資事業」を新たに設けました。同事業の概要については後述の「b.セグメントの業績概況 (a)持株会社投資事業 <事業概要>」をご参照ください。
「ブライトスター事業」の除外
ブライトスターの売却目的保有に分類された処分グループへの分類に伴い、当第2四半期から「ブライトスター事業」を報告セグメントから除きました。
当第3四半期末現在、当社の報告セグメントは「持株会社投資事業」、「SVF1等SBIAの運営するファンド事業」、「ソフトバンク事業」、「アーム事業」の4つです。
<4.5兆円の資産の売却または資金化の方針(4.5兆円プログラム)>ソフトバンクグループ㈱は2020年3月23日、自己株式取得と負債削減のために4.5兆円の当社保有資産の売却または資金化に関する方針を発表しました。売却または資金化で得られた資金のうち最大2兆円を自己株式取得に、残額を負債の償還、社債の買入れ、現預金残高に振り向けるものです(以下「4.5兆円プログラム」と総称)。このうち、保有資産の売却または資金化については、当第2四半期末までに、目標額の4.5兆円を達成して完了しました。なお、2020年4月~9月までの6カ月間における資産の売却または資金化額は5.6兆円にのぼります。目標額を超過して取得した資産売却の手取金の資金使途は現時点で未定であり、今後財務体質の健全性を保ちつつ、持続的成長に向けた新規投資と株主への利益還元の両立を図りながら決定していきます。一方、最大2兆円の自己株式取得については、2020年3月23日の発表から4四半期にわたって行うことを予定していましたが、市場動向などの不確実性等に鑑み、取得の終了が2021年4月以降となる可能性があります。
なお、ソフトバンクグループ㈱は、新型コロナウイルスの感染拡大の収束が不透明な現在の状況に鑑み手元資金のさらなる拡充が必要と考えています。自己株式の取得や負債の削減に充当するまでの間の調達資金およびその他の余剰資金に関しては、現預金で保有するだけでなく、従来から掲げているLTV(Loan to Value、保有資産に対する負債の割合)や手元流動性に関する財務方針を堅持しつつ、流動性の高い優良有価証券等で運用を行っています。詳細は「b.セグメントの業績概況(a)持株会社投資事業」をご参照ください。
2020年4月~9月の資産の売却または資金化
(注)2020年6月末日までに完了した取引は1米ドル=107.74円、同9月末日までに完了した取引は1米ドル=105.80円で換算しています。
1.スプリントとT-Mobile US, Inc.の合併完了、およびTモバイル株式の一部売却等
① スプリントとT-Mobile US, Inc.の合併完了
2020年4月1日、当社米国子会社であったスプリントとT-Mobile US, Inc.の全ての対価を株式とする合併による取引(以下「本合併取引」)が完了しました。当社は、本合併取引の対価としてTモバイルの株式304,606,049株と一定の条件を満たした際にTモバイル株式48,751,557株を無償で取得できる権利(以下「条件付対価」)を取得しました。同日から、スプリントは当社の子会社ではなくなり、統合後の新会社であるTモバイルが、株式の24.7%を当社が保有する持分法適用関連会社となりました。詳細は「第4 経理の状況、1 要約四半期連結財務諸表、要約四半期連結財務諸表注記 5.非継続事業(1)スプリント」をご参照ください。
② Tモバイル株式の一部売却
さらに当社は保有するTモバイルの普通株式304,606,049株のうち、2020年6月26日に173,564,426株(以下「本一部売却の内容」の(a)および(b))、2020年7月16日に5,000,000株(同(c))、2020年8月3日に19,750,000株(同(d))を当社子会社を通じてTモバイルに売却しました(以下「本一部売却」)。Tモバイルは当社子会社から購入した株式を米国内における公募、現金強制転換証券(Cash Mandatory Exchangeable Trust Securities)を発行する信託を通じた私募、同社取締役のマルセロ・クラウレ(ソフトバンクグループ㈱副社長執行役員 COO)への売却および株主割当による株式募集を通じて処分し、その手取金は当社子会社に引渡されました。
なお、2020年6月26日の株式売却に伴う議決権比率の低下によりTモバイルに対する重要な影響力がなくなったため、同日をもってTモバイルは当社の持分法適用関連会社から除外されました。
本一部売却の内容
また、Deutsche Telekom AG(以下「ドイツテレコム」)は、本一部売却後に当社が引き続き保有するTモバイル株式101,491,623株を対象とする株式購入オプション(以下「ドイツテレコムの株式購入オプション」)3を受領しました。
(i) 上記101,491,623株のうち44,905,479株を対象とする株式購入オプションの行使価額は、1株当たり103.00米ドルです。また、ドイツテレコムはオプション付与日以降いつでも権利行使可能です。
(ⅱ)上記101,491,623株のうち56,586,144株を対象とする株式購入オプションの行使価額は、行使に先立つ20取引日のTモバイル株式市場株価の加重平均価額の平均です。また、ドイツテレコムは、上記(i)の権利行使後もしくは2020年10月2日以降、権利行使可能です。
本一部売却前後の当社が保有するTモバイル株式
③ Tモバイル株式を活用した借入れ
2020年7月30日、ソフトバンクグループ㈱の100%子会社が、保有するTモバイル株式を担保に、43.8億米ドルの借入れ(マージン・ローン)を行いました。本マージン・ローンについては、例外的にソフトバンクグループ㈱が一部保証しているため、当該保証債務の上限枠(20.8億米ドル)を控除した23.0億米ドルを4.5兆円プログラムに基づく資産の資金化額としています。なお、ソフトバンクグループ㈱が当該保証を履行する前提条件として、金融機関はまず当該マージン・ローンの担保に供されているアリババ株式から最大限回収を図ることが義務付けられています。
2.先渡売買契約によるアリババ株式の一部資金化
2020年4月から8月にかけて、ソフトバンクグループ㈱の100%子会社であるWest Raptor Holdings 2, LLC、Skybridge LLC、Skylark 2020 Holdings Limited、Scout 2020 Holdings LimitedおよびTigress 2020 Holdings Limitedが、保有するアリババ株式を利用した複数の先渡売買契約を金融機関との間で締結し、総額で154億米ドルを調達しました。なお本取引後もアリババは継続して当社の持分法適用関連会社です。
なお、2020年10月および11月において、2020年4月から8月にかけて締結した上記株式先渡売買契約のうち、カラー契約について決済株価のキャップ(上限)およびフロア(下限)の設定を見直したほか、先渡契約について決済株価にキャップおよびフロアを設定するカラー契約へと変更しました。また同時に、前期に締結したアリババ株式を使った株式先渡売買契約(カラー契約)についても決済株価のキャップおよびフロアの設定を見直しています。これらの見直しは、当時のアリババ株価の上昇に対応して、さらなる株価上昇局面でのアップサイドを確保することを意図して行われました。当該契約変更の詳細は、「第4 経理の状況、1 要約四半期連結財務諸表、要約四半期連結財務諸表注記13.有利子負債(1)有利子負債の内訳」をご参照ください。
3.ソフトバンク㈱株式の一部売却
2020年5月および9月、ソフトバンクグループ㈱は、ソフトバンクグループジャパン㈱を通じて、保有する子会社ソフトバンク㈱の普通株式3,182,919,470株のうち合計1,268,061,400株を以下の通り売却し、合計1.5兆円を受領しました。
①2020年5月:240,000,000株(所有割合:5.0%)を3,102億円で売却
②2020年9月:1,028,061,400株(所有割合:21.7%)を1.2兆円で売却
これらの売却後もソフトバンク㈱は引き続き当社の子会社であり、当社グループにおけるその戦略的な重要性は変わりません。また、その重要性に鑑み、当社およびソフトバンクグループジャパン㈱はソフトバンク㈱株式を追加で売却する意向はなく、これらの売却後の所有株式を中長期的に継続保有する方針です。
なお、これらの売却後もソフトバンク㈱は引き続きソフトバンクグループ㈱の子会社であるため、当該売却における売却益相当額(税金考慮後)は、要約四半期連結財政状態計算書の資本剰余金として計上されています。これに加え、これらの取引によって、ソフトバンクグループジャパン㈱において繰延税金資産を認識していなかった繰越欠損金を使用できる課税所得が生じる可能性が高まったと判断したことなどにより、法人所得税が利益方向に計上されています。
4.5兆円プログラムに基づく自己株式取得
2021年1月31日現在
進行中
終了
4.5兆円プログラムに基づく負債削減
当第3四半期末までに、4.5兆円プログラムの一環として負債の削減を以下の通り実施しました。
① 国内無担保社債の買入れ
ソフトバンクグループ㈱は、2020年7月22日、国内無担保社債1,676億円(額面総額)の買入れを完了しました。
② シニアローンの返済
ソフトバンクグループ㈱は、2020年9月、シニアローン3,000億円(借入額面総額)の期限前返済を行いました。
アリババ株式を活用した借入れ(マージン・ローン)について
2020年7月、4.5兆円プログラムに基づく負債削減の一環として当社の100%子会社であるスカイウォークファイナンス合同会社のアリババ株式を活用した借入れ94.4億米ドルを返済しました。一方、2020年10月には上場株式等への投資を担う資産運用子会社SB Northstarがアリババ株式を活用し60億米ドルの借入れを行っています。今後もアリババ株式を活用した借入れについては機動的に実施する方針であり、その残高は変動する可能性があります。
<アーム全株式の売却契約の締結>2020年9月13日(米国時間)、当社100%子会社であるSoftBank Group Capital Limited(以下「SBGC」)およびSVF1が保有する当社100%子会社アームの全株式を米国の半導体メーカーであるNVIDIA Corporation(以下「NVIDIA」)に対して取引価値を最大400億米ドル(約4.2兆円)と評価した取引で売却すること(以下「本取引」)について、SBGC、SVF1およびNVIDIAの間で最終的な契約(以下「最終契約」)の締結に至りました。本取引は、英国、中国、EUおよび米国を含む必要な規制当局の承認、その他のクロージング要件の充足を条件とします。本取引の完了までには最終契約の締結から約18カ月かかると見込んでいます。なお、アームの事業のうちISG(Internet-of-Things Services Group;IoTに関連するサービスグループ)事業は本取引の対象外です。同事業は当第3四半期にアームから分離されましたが、その業績は引き続きアーム事業セグメントに含まれています。
本取引の完了をもってアームは当社の子会社に該当しないこととなり、当社の連結対象から除外されますが、本取引完了の蓋然性が非常に高いと見なされるまでの間、当社連結財務諸表においてアームは引き続き継続事業として扱われます。また、本取引の完了後、SBGCおよびSVF1は合計でNVIDIAの発行済み株式(自己株式を除きます。)の約6.7~8.1%を保有することになると見込んでいます(最終的なアーンアウト(詳細は以下をご参照ください)の金額により変動します。)。本取引の完了後もNVIDIAは当社の子会社や関連会社に該当しません。
本取引の取引価値の内訳は下表の通りです。
(単位:億米ドル)
(注1)①および②ならびに③(もしあれば)の受領対価は、SBGCおよびSVF1が、アーム株式保有割合に応じてそれぞれ75.01%および24.99%の割合で受領します。なお、SVF1の手取金は所定の分配順位(ウォーターフォール)に基づいて当社を含むSVF1のリミテッド・パートナーに分配されます。
(注2)②および③における取引価値は、NVIDIA株式を1株当たり484.6007米ドルで算定(2020年9月10日に終了した連続した30取引日の同社普通株式終値の平均(小数第5位を切り上げ))
① 現金120億米ドル
(a) 20億米ドル
最終契約締結時(2020年9月13日)、SBGCおよびアームは現金合計20億米ドルを受領しました。このうち12.5億米ドルはSBGCが売却対価の前受金として受領(本取引の完了までの間、所定の条件下でNVIDIAに払い戻す義務があり、本取引の完了後は払戻し不要)、7.5億米ドルはアームが最終契約と同時にNVIDIAと締結したライセンス契約の対価として受領したものです。
(b) 100億米ドル
本取引のクロージング時、SBGCおよびSVF1は現金合計100億米ドルを受け取ります。
② NVIDIA株式215億米ドル相当(4,437万株)
SBGCおよびSVF1は、本取引のクロージング時に215億米ドル相当のNVIDIA普通株式を受け取ります。受け取るNVIDIA普通株式の総数は44,366,423株で、これは1株当たり484.6007米ドル(2020年9月10日に終了した連続した30取引日の同社普通株式終値の平均(小数第5位を切り上げ))に基づき決定されています。なお、このうち10億米ドル相当(2,063,554株)は、本取引の最終契約におけるSBGCおよびSVF1が負担し得る一定の補償義務の履行のためにエスクローの対象となります。
受領する株式はクロージング時にFVTPLの金融資産として公正価値で計上され、以降は毎四半期末の公正価値の変動が純損益として認識される予定です。
③ アーンアウト最大50億米ドル(現金またはNVIDIA株式1,032万株)
2022年3月31日に終了する会計年度のアームの売上高およびEBITDA(それぞれ一定の調整を受け、かつISG事業への帰属分を除きます。)が最終契約で規定された目標値を達成することを条件に、SBGCおよびSVF1は、クロージング時、アーンアウトとして最大50億米ドルの現金またはNVIDIA普通株式最大10,317,772株(2020年9月10日に終了した連続した30取引日の同社普通株式終値の平均(小数第5位を切り上げ))である1株当たり484.6007米ドルに基づく)を受け取ります。アームの業績が合意されたフロア値を超え当該目標値を下回る場合は達成度に応じた割合でアーンアウトを受け取り、当該フロア値に満たない場合はアーンアウトは得られません。
同アーンアウトをNVIDIA株式で受領する場合、当該株式はクロージング時にFVTPLの金融資産として公正価値で計上され、以降は毎四半期の公正価値の変動が純損益として認識される予定です。
④ アームの従業員への15億米ドル相当のNVIDIA株式報酬
本取引のクロージング時、アームの従業員がNVIDIAから15億米ドル相当の同社株式報酬を受領します。
なお、アームは当社の子会社であるため、SVF1が保有するアーム株式の公正価値の変動により計上される未実現評価損益は、セグメント利益において「SVF1およびSVF2からの投資損益(投資の未実現評価損益の当期計上額)」に含めていますが、連結上消去し、要約四半期連結損益計算書上の「SVF1およびSVF2からの投資損益」には含めていません。
<スプリントとT-Mobile US, Inc.の合併取引およびTモバイル株式の一部売却による当第3四半期累計期間の要約四半期連結財務諸表への主な影響>スプリントとT-Mobile US, Inc.の合併取引による影響
① 要約四半期連結損益計算書への影響
スプリントの支配喪失利益7,211億円を「非継続事業からの純利益」に計上
② 要約四半期連結財政状態計算書への影響
資産の部
・本合併取引の対価として受領したTモバイル株式を公正価値2.7兆円で「持分法で会計処理されている投資」に計上(以下のTモバイル株式の一部売却の結果、引き続き保有するTモバイル株式は公正価値で「投資有価証券」に振替え)
・本合併取引の対価として受領した条件付対価5,208億円を「デリバティブ金融資産」に計上しました。本合併取引時に公正価値1,963億円で計上した後、当第3四半期末までに3,245億円の公正価値の上昇を認識したものです(当該上昇はデリバティブ関連利益として「持株会社投資事業からの投資損益」で認識)。
Tモバイル株式の一部売却取引による影響
① 要約四半期連結損益計算書への影響
投資損益
Tモバイル株式売却関連利益4,218億円を「持株会社投資事業からの投資損益」に計上:
関連会社株式売却益2,803億円、引き続き保有するTモバイル株式の再評価益2,960億円、ドイツテレコムの株式購入オプションに係るデリバティブ関連損失1,545億円、Tモバイル株式の売却による実現損失31億円、デリバティブ負債の認識の中止に伴う利益30億円
② 要約四半期連結財政状態計算書への影響
資産の部
引き続き保有するTモバイル株式を公正価値で「投資有価証券」に計上(当第3四半期末:1兆4,835億円)。なお、引き続き保有するTモバイル株式は毎四半期末に公正価値で測定し、その変動額は連結損益計算書の「持株会社投資事業からの投資損益」に計上します。2020年6月26日から当第3四半期末までの期間に認識したTモバイル株式に係る投資の評価益は3,276億円です。
負債の部
ドイツテレコムの株式購入オプションを公正価値で「デリバティブ金融負債」に計上(当第3四半期末:2,359億円)。なお、ドイツテレコムの株式購入オプションは毎四半期末に公正価値で測定し、その変動額は連結損益計算書の「持株会社投資事業からの投資損益」にデリバティブ関連損益として計上します。
③ 要約四半期連結キャッシュ・フロー計算書への影響
投資活動によるキャッシュ・フロー
Tモバイル株式売却の手取金2.1兆円を「投資の売却または償還による収入」に計上
<新型コロナウイルス感染拡大の市場および当社事業への主な影響>新型コロナウイルスの感染拡大は収束の兆しが未だに見えていません。2020年10月から世界各国で感染が再拡大し、米国のジョンズ・ホプキンス大学の集計によると、2021年2月1日時点(日本時間)で世界の累計感染者数は1億292万人、死亡者数は223万人を超えました。一部の国でワクチンの接種が開始されたものの普及には時間を要する見込みであり、世界の株式相場は経済活動停滞への懸念から不安定な動きを続けています。
SVF1においては、公開株式市場の復調に伴い上場投資先の公正価値が回復したほか、資金調達ラウンドやエグジットの決定のあった投資先やコロナ下で顧客のサービス利用が増加した投資先など未上場投資先の公正価値が上昇し、当第3四半期累計期間において2,072,036百万円の未実現評価利益を計上しました。しかしながら、新型コロナウイルスの感染拡大による投資先への影響は一様ではありません。イーコマースやエンターテインメント、ヘルスケア、教育、食料デリバリー、法人向けソリューションなどのセクターにおける事業は、デジタルサービスの導入が加速度的に進んでいることからおおむねプラスの影響を受けており、これらのセクターに属するSVF1の投資先の多くが、前ラウンドよりも高い評価額で新規および既存投資家からの追加資金調達に成功していることは、各社の底堅い事業成長を反映しているものと考えられます。一方、旅行・ホスピタリティーなどのセクターでは、業績回復のペースは比較的鈍いものとなっており、今後も投資先ごとに異なる影響をきたすことが予想されます。
a.連結経営成績の概況
(注)当期において、継続事業と非継続事業を区分して表示しています。この表示方法の変更を反映させるため、前年同期においても同様に組み替えて表示しています。
以下、要約四半期連結損益計算書の主要な科目および特筆すべき科目に関する概要を記載します。
A 売上高
ソフトバンク事業とアーム事業はいずれも増収となりました。
B 持株会社投資事業からの投資損益
スプリントとT-Mobile US, Inc.の合併およびその後のTモバイル株式一部売却に関連して、Tモバイル株式売却関連利益421,755百万円、引き続き保有するTモバイル株式に係る未実現評価益327,564百万円、条件付対価の公正価値上昇に伴うデリバティブ関連利益324,518百万円をそれぞれ計上した一方、上場株式等への投資で301,437百万円の投資損失を計上しました。なお、前年同期には、アリババ株式先渡売買契約決済益1,218,527百万円を計上していました。詳細は「b.セグメントの業績概況(a)持株会社投資事業」をご参照ください。
C SVF1およびSVF2からの投資損益
SVF1が、投資先4銘柄の一部株式および7銘柄の全株式の売却(関係投資先株式との株式の交換を含む)により投資の売却による実現益209,317百万円(純額)を計上しました。また、DoorDash, Inc.(以下「DoorDash」)やUber Technologies, Inc.(以下「Uber」)などの好調な株価を反映し上場投資先について合計1,541,453百万円の未実現評価益(純額)を計上したほか、未上場投資先については資金調達ラウンドやエグジットの決定、コロナ下での顧客のサービス利用増加などを反映し530,583百万円の未実現評価益(純額)を計上しました。また、SVF2が、KE Holdings Inc.(以下「KE Holdings」)およびSeer, Inc.(以下「Seer」)の上場後の株価上昇などに伴い、未実現評価益542,711百万円(純額)を計上しました。詳細は「b.セグメントの業績概況(b)SVF1等SBIAの運営するファンド事業」をご参照ください。
主にBおよびCの結果、投資損益合計は3,799,456百万円の利益となりました。
D 財務費用
持株会社投資事業で10,169百万円、ソフトバンク事業で5,010百万円、それぞれの支払利息が増加した一方、SVF1等SBIAの運営するファンド事業で支払利息が9,458百万円減少しました。
E 持分法による投資損益
アリババに係る持分法投資利益は340,040百万円4でした。2019年9月にアリババが保有する知的財産の一部をAnt Small and Micro Financial Services Group Co., Ltd.(現Ant Group Co., Ltd.、以下「Ant Financial」)およびその子会社へ譲渡し、その対価をもってAnt Financialの新規発行株式(33%の持分)を取得する取引を行った結果、前年同期において当社のアリババに係る持分法投資利益が277,175百万円増加していたことなどにより、前年同期から125,404百万円(26.9%)減少しました。
F デリバティブ関連損益(投資損益を除く)
2019年11月および2020年4月から8月にかけて締結したアリババ株式の先渡売買契約に係るデリバティブ関連損失485,436百万円を計上しました(2020年10月および11月に行った契約の一部変更による影響を含む)。
主にA~Fの結果、税引前利益は前年同期比1,918,839百万円(133.0%)増加の3,361,504百万円となりました。
G 法人所得税
ソフトバンク㈱やヤフー㈱に係る法人所得税を計上しているほか、Tモバイル株式の売却に係る税金費用を計上しています。なお、ソフトバンク㈱株式の一部売却(前述の「3.ソフトバンク㈱株式の一部売却」ご参照)によって、ソフトバンクグループジャパン㈱において繰延税金資産を認識していなかった繰越欠損金を使用できる課税所得が生じる可能性が高まったと判断したことなどにより、法人所得税が利益方向に256,060百万円計上されました。
H 非継続事業からの純利益
スプリントとT-Mobile US, Inc.の合併取引の完了によりスプリントが当社の子会社でなくなったことに伴い、同社に係る支配喪失利益721,068百万円を計上しました。
主にA~Hの結果、親会社の所有者に帰属する純利益は前年同期比2,578,575百万円(541.0%)増加の3,055,162百万円となりました。
b.セグメントの業績概況
当社の報告セグメントは、当社の経営資源の配分の決定や業績の評価を行うための区分を基礎としています。当第3四半期末現在、「持株会社投資事業」、「SVF1等SBIAの運営するファンド事業」、「ソフトバンク事業」、「アーム事業」の4つを報告セグメントとしています。当期における連結損益計算書の表示および報告セグメントの変更の詳細は前述の「<連結損益計算書の表示および報告セグメントの変更>」をご参照ください。なお、連結損益計算書における「営業利益」の表示の取り止めに伴い、報告セグメントの利益を「税引前利益」に変更しました。
報告セグメントの概要は以下の通りです。
(a)持株会社投資事業
<事業概要>当事業においては、主にソフトバンクグループ㈱が、戦略的投資持株会社として直接または子会社を通じて投資活動を行っています。当事業は、ソフトバンクグループ㈱、SBGC、ソフトバンクグループジャパン㈱および資産運用子会社であるSB Northstarのほか、投資または資金調達を行う一部の子会社で構成されています。持株会社投資事業からの投資損益は、ソフトバンクグループ㈱が、直接または子会社を通じて保有する投資からの投資損益により構成されています。ただし、子会社からの受取配当金および子会社株式に係る減損損失などの子会社株式に関連する投資損益を含みません。
当事業を構成する会社が保有する投資先は、アリババやTモバイル、WeWork Inc.(以下「WeWork」)(注)など約120社と、SB Northstarからの投資先であり、持分法適用関連会社(例えばアリババ)のほか、FVTPLの金融資産として認識されるものがあります。持分法適用関連会社に該当する投資先の業績は、持分に応じて損益が「持分法による投資損益」に計上されます。FVTPLの金融資産に該当する投資は、四半期ごとに公正価値を測定し、その変動額を「投資損益」として連結損益計算書に計上しています。
(注)SVF1が保有するWeWork株式に係る投資損益は「SVF1等SBIAの運営するファンド事業」に含まれています。
資産運用子会社からの上場株式等への投資
当社は、当第1四半期から、保有資産の多様化と余剰資金の運用を目的として、従来から掲げているLTV(Loan to Value、保有資産に対する負債の割合)や手元流動性に関する財務方針を堅持しつつ、流動性の高い上場株式への投資を行っています。当第1四半期においてはソフトバンクグループ㈱がこうした投資を行っていましたが、当第2四半期からは資産運用子会社であるSB Northstarが上場株式の取得および売却、上場株式に関連するデリバティブ取引および信用取引を行っています。なお、上場株式等への投資の規模は、ソフトバンクグループ㈱の資金需要、手元現金の状況、および保有資産の状況により変動します。
SB Northstarにおける持分は、ソフトバンクグループ㈱が67%、ソフトバンクグループ㈱代表取締役 会長 兼 社長執行役員の孫 正義が33%をそれぞれ間接的に保有しています。孫 正義の持分は非支配持分として同社の投資損益から差し引かれるため、投資損益の67%が親会社の所有者に帰属する純利益に影響を与えます。なお、ソフトバンクグループ㈱がSB Northstarに対しファンド存続期間(12年+延長2年)満了時に債権を保有し、その債権に返済不能分が発生した場合、持分比率に応じて孫 正義は損害額を補償します。
<業績全般>(単位:百万円)
A 投資利益:846,477百万円
・Tモバイル株式売却関連利益421,755百万円を計上しました。これは、①2020年6月26日に保有するTモバイル株式304,606,049株のうち173,564,426株を売却したことに伴う関連会社株式売却益280,341百万円、②Tモバイルの持分法適用除外時に引き続き保有する同社株式に係る再測定益296,013百万円、③ドイツテレコムが受領した当社が保有するTモバイル株式101,491,623株を対象とする株式購入オプションに関するデリバティブ関連損失154,491百万円、④2020年7月16日に保有するTモバイル株式5,000,000株、2020年8月3日に同19,750,000株を売却したことに伴う投資の売却による実現損失3,122百万円およびデリバティブ負債の認識の中止に伴うデリバティブ関連利益3,014百万円から成ります。
・資産運用子会社からの投資の売却による実現損失92,459百万円、資産運用子会社からの投資の未実現評価利益105,658百万円をそれぞれ計上しました。これはSB Northstarが上場株式への投資を行ったことによるものです。
・資産運用子会社からの投資に係るデリバティブ関連損失577,602百万円を計上しました。これはSB Northstarにおいて主に上場株式に係るコールオプションや売建株価指数先物取引に係る損失を計上したことによるものです。
・投資の売却による実現利益206,233百万円、投資の未実現評価利益532,146百万円をそれぞれ計上しました。前者については、主にソフトバンクグループ㈱からの上場株式への投資により207,919百万円の実現利益を計上したことによるものです。後者については、2020年6月26日から同年12月31日までの期間に認識したTモバイル株式に係る投資の評価利益327,564百万円を計上したことに加え、ソフトバンクグループ㈱による上場株式への投資により55,047百万円の未実現評価利益を計上したことなどによるものです。
・投資に係るデリバティブ関連利益248,558百万円を計上しました。これは主に、スプリントとT-Mobile US, Inc.の合併取引の対価として受領した一定の条件を満たした際にTモバイル株式を無償で取得できる権利の公正価値の増加額324,518百万円を当該利益として計上したことによるものです。
B 財務費用:157,769百万円(前年同期比10,169百万円増)
・ソフトバンクグループ㈱の支払利息5が7,236百万円増の154,592百万円となりました。これは主に資金調達を行う100%子会社において有利子負債が増加したことによるものです。
C 持分法による投資利益:363,660百万円(前年同期比107,599百万円減少)
・アリババに係る持分法投資利益は340,040百万円でした。2019年9月にアリババが保有する知的財産の一部をAnt Financialおよびその子会社へ譲渡し、その対価をもってAnt Financialの新規発行株式(33%の持分)を取得する取引を行った結果、前年同期において当社のアリババに係る持分法投資利益が277,175百万円増加したことや、2020年3月31日に終了した3カ月間において新型コロナウイルスの感染拡大による株式相場の急落に伴う同社のFVTPLの金融資産に分類される投資先に係る投資損失を計上したことなどにより、前年同期から125,404百万円(26.9%)減少しました。
・2020年4月1日から同年6月25日までの期間におけるTモバイルに係る持分法投資利益24,736百万円を計上しました(前年同期は計上なし)。
D デリバティブ関連損失(投資損益を除く):482,668百万円
・2019年11月および2020年4月から8月にかけて締結したアリババ株式の先渡売買契約に関するデリバティブ関連損失485,436百万円を計上しました(2020年10月および11月に行った契約の一部変更による影響を含む)。
E その他の利益:267,379百万円
・ソフトバンクグループ㈱が行っている海外子会社からの米ドル建ての借入について為替レートが円高となったことなどにより、為替差益87,484百万円を計上しました。
・当社による金融機関からWeWorkへの支払保証枠に対するクレジットサポート、および当社100%子会社によるWeWorkの無担保債券の買い受けについて、2020年3月31日に終了した3カ月間(前期第4四半期)に損失評価引当金繰入額をそれぞれ52,349百万円、90,210百万円計上しましたが、同社の信用リスクが改善したことなどにより、それぞれ31,341百万円、46,918百万円の戻し入れを行いました。
<4.5兆円プログラム>4.5兆円プログラムに基づく資産の売却または資金化、自己株式の取得、負債の削減については、前述の「<4.5兆円の資産の売却または資金化の方針(4.5兆円プログラム)>」をご参照ください。

資産運用子会社のソフトバンクグループ㈱要約四半期連結財政状態計算書への影響(注1)
2020年12月31日現在
(単位:百万円)
(注1)ソフトバンクグループ㈱からDelaware子会社を経由してSB Northstarへ現物出資したアリババ株式の影響を除いたSB Northstarの財政状態計算書を、同社のソフトバンクグループ㈱要約四半期連結財政状態計算書への影響を示すための参考情報として記載しています。
(注2)当社の子会社であるDelaware Project 1 L.L.C.、Delaware Project 2 L.L.C.およびDelaware Project 3 L.L.C.(以下「Delaware子会社」)から資産運用子会社であるSB Northstarへの出資額
(非支配持分の計算)
(単位:百万円)
(注3)表中Bの3分の1
(純資産(上記C)に対する持分)
(単位:百万円)
資産の状況
2020年12月31日現在
① 現物株式
(単位:百万米ドル)
(注)ソフトバンクグループ㈱が保有するNVIDIA Corporation株式を上表に含めて表示しています。
② デリバティブ
(単位:百万米ドル)
当事業における主な有利子負債
(注1)資金調達を行う100%子会社による借入れはソフトバンクグループ㈱に対してノンリコースです。ただし、Tモバイル株式を活用した借入れについては、例外的にソフトバンクグループ㈱が一部保証しています。
(b)SVF1等SBIAの運営するファンド事業
(注1)累計投資利益(グロス)は外部投資家持分および税金等の控除前の金額です。
<事業概要>当事業の業績には、主に、金融行為規制機構(The Financial Conduct Authority)の認可および規制を受けた当社の英国100%子会社SBIAが運営するソフトバンク・ビジョン・ファンド1(SVF1)とソフトバンク・ビジョン・ファンド2(SVF2)の投資および事業活動の結果が含まれています。
SVF1は、「ユニコーン(投資時において企業価値が10億米ドル以上と推定される非公開企業)」を中心に、AIを活用した成長可能性の大きな企業への投資を保有しており、中長期的視点から投資成果を最大化することを目指しています。同ファンドの投資期間は2019年9月12日に終了しましたが、合弁会社への投資を含む既存投資先への追加投資や固定分配、ファンド運営関連費用への充当を目的に出資コミットメント総額の残額が留保されています。2回の1年延長オプションをSBIAが行使した場合を除き、SVF1の存続期間は原則として2029年11月20日までです。
SVF2は、テクノロジーを活用して各市場をリードする成長企業への投資を通じて、AI革命を持続的に加速することを目的に、2019年10月にソフトバンクグループ㈱から出資コミットメントを取得して設立されました。当第3四半期末現在、SVF2はソフトバンクグループ㈱のみがリミテッド・パートナーとして参画し、100億米ドルの出資をコミットしています。
また、当第3四半期、当社グループの上場および非上場企業への投資を補完し、私募ファンドとして定められた投資範疇を超えたより広範な投資機会の追求を実現するため、SBIAはSPACを用いた投資を開始しました。その第一弾として、SBIA子会社のSPACであるSVF Investment Corp.が2021年1月8日にNASDAQに新規上場(株式公開)しました。SVF Investment Corp.は、上場時点では特定されていない1社以上の事業者との合併、株式交換、資産取得、株式取得、組織再編、またはこれらに類する企業結合を目的として設立された投資ビークルであり、2021年1月12日(新規株式公開による払込資金の決済日)から2年以内にこれらの企業結合を行うことを目指しています。当社グループの国際的な存在感と各地域に根差したネットワークから生じる多くの魅力的な投資機会へのアクセスを生かし、テクノロジーの駆使により成長が見込まれる分野において投資先となる企業を特定し、買収および運営することを図っています。なお、企業結合後、結合会社はSBIAの子会社ではなくなる見込みです。
当事業における主なファンドの概要
2020年12月31日現在
(注)SVF1への当社の出資コミットメントは、Arm Limited株式を活用した約82億米ドル相当の支払義務履行分(全該当株式を拠出済み)のほか、SVF1に関連するインセンティブ・スキームへ活用される予定の25億米ドル(従来の50億米ドルから減額)を含みます。
SVF1の資金の状況
2020年12月31日現在
(単位:億米ドル)
(注)SVF1への当社の出資コミットメントは、Arm Limited株式を活用した約82億米ドル相当の支払義務履行分(全該当株式を拠出済み)のほか、SVF1に関連するインセンティブ・スキームへ活用される予定の25億米ドル(従来の50億米ドルから減額)を含みます。
当第3四半期末現在、ソフトバンクグループ㈱はSVF2に対する出資コミットメントのうち、44億米ドルを履行済みです。
<業績全般>(単位:百万円)
(注1)当期に売却した投資に係る未実現評価損益の過年度計上額を「投資の売却による実現損益」に振り替えています。
当第3四半期累計期間において、SVF1は、既存投資先およびその合弁会社へ合計35億米ドルの追加投資7を行った一方、投資先4銘柄の一部株式および7銘柄7の全株式を、合計22億米ドルの当初取得額に対し合計42億米ドル8で売却しました。またSVF2は、合計23億米ドルの新規および追加の投資を行いました。
セグメント利益
A SVF1およびSVF2からの投資利益:2,767,257百万円
・SVF1
-投資先4銘柄の一部株式および7銘柄7の全株式を売却したことにより、投資の売却による実現益209,849百万円を計上しました。
-当第3四半期末に保有する投資について未実現評価益2,109,989百万円(20,068百万米ドル、純額)を計上しました(内訳は以下「SVF1の投資の状況」をご参照ください)。このうち、上場投資先について、DoorDash、Uberをはじめとする投資先の株価の好調な推移により、合計14,667百万米ドルの未実現評価益を計上しました。また、非上場株式について、資金調達ラウンドがあった投資先やエグジットが決定した投資先、イーコマースやプロップテック(不動産テック)など新型コロナウイルス感染拡大局面において顧客によるサービスの利用の高まりが見られるオンライン事業を営む投資先の公正価値が増加したことなどにより、合計5,401百万米ドルの未実現評価益を計上しました。
・SVF2
-未実現評価益542,711百万円(5,126百万米ドル、純額)を計上しました。これは主に、KE HoldingsおよびSeerについて、上場後の株価上昇を反映し、合計5,201百万米ドルの未実現評価益を計上したことによるものです。その他の内訳は以下「SVF2の投資の状況」をご参照ください。
B 財務費用:7,634百万円(前年同期比9,458百万円減少)
主に、SVF1が投資の資本効率向上などのために設定した借入枠を利用した借入れ(以下「ファンド・レベル・ファシリティー」)および保有株式の一部の資金化を目的とした借入れ(以下「ポートフォリオ・ファイナンシング・ファシリティー」)について、返済に伴う借入残高の減少により支払利息が減少しました。
C SVF1における外部投資家持分の増減額:△956,736百万円
SVF1からの投資損益からSBIAに支払われる管理報酬および成功報酬、SVF1の営業費用ならびにその他の費用を控除した金額を、持分に応じて外部投資家に分配した成果分配額および固定分配額の合計です。詳細は「第4 経理の状況、1 要約四半期連結財務諸表、要約四半期連結財務諸表注記 7.SVF1等SBIAの運営するファンド事業(2)SVF1における外部投資家持分」をご参照ください。
なお、当第3四半期末現在、SVF2はソフトバンクグループ㈱のみが出資しているため、外部投資家持分はありません。
SVF1の投資の状況
2020年12月31日現在
(単位:十億米ドル)
合計(下記①+②+③)
①エグジット前の投資(当第3四半期末に保有する投資)
(別掲)
②エグジットした投資
③投資に係るデリバティブ関連損益
(注1)外部投資家持分および税金等の控除前
(注2)当社からSVF1への移管が決定されていたものの実行されなかった投資について、移管の取りやめを決定するまでの期間に発生した未実現評価損益は含めていません。
(注3)上場株式に付された記号は属するセクターを表しています。当該セクターにおける投資先は掲載された上場株式に限りません。
SVF2の投資の状況
2020年12月31日現在
(単位:十億米ドル)
合計(下記①+②)
①エグジット前の投資(当第3四半期末に保有する投資)
②エグジットした投資
(注1)税金等の控除前
(注2)SVF2のエグジット前の投資の投資額および公正価値には、投資の取得対価の一部として受領した他会社の非支配持分に係るものが含まれています。
投資先の上場実績および公表済の上場予定
2020年12月31日現在;投資時に上場済みのものを除く
(c)ソフトバンク事業
(単位:百万円)
(注1)主にPayPay㈱に係る持分法投資損失です。ソフトバンク㈱においては、PayPay㈱は持分法適用会社に分類されていますが、ソフトバンクグループ㈱においては、PayPay㈱は2018年6月の設立から一貫して子会社として連結されており、その業績は「その他」に含まれています。このため、ソフトバンク事業で認識したPayPay㈱に係る持分法投資損失はセグメント情報の「調整額」で消去されています。
<業績全般>セグメント利益は、前年同期比12,890百万円(1.8%)増加の746,219百万円となりました。WeWork Japan合同会社(持分法適用会社)への投資についてのれん相当額の減損処理を行い持分法投資の減損損失を計上したことや、投資損益の悪化などがあったものの、主にZホールディングス㈱や法人向け事業が好調に推移したことによるものです。
Zホールディングス㈱は主に2019年11月の㈱ZOZO子会社化および既存イーコマース事業の増収の影響で増益となりました。また、法人向け事業は、モバイル売上の増加に加えて、新型コロナウイルス感染拡大を受けてテレワーク関連商材の需要が伸びたことでクラウドサービスやセキュリティーソリューションの売上が増加し、増益となりました。なおコンシューマ向け事業は、主に「半額サポート」10に係る契約負債の取り崩しを売上に計上したことや、2019年10月に施行された改正電気通信事業法11の影響により販売手数料が減少したことがそれぞれ利益に寄与した結果、増益となりました。
Zホールディングス㈱とLINE㈱の経営統合
Zホールディングス㈱とLINE㈱は、2019年12月にソフトバンク㈱とNAVER Corporationを含む4社間で経営統合(以下「本経営統合」)に関する最終契約を締結しました。2020年8月に、本経営統合の実行に必要な各国の競争法令および投資規制法令上の手続きが完了しました。なお、本経営統合を実現するための取引の一環として、ソフトバンク㈱はLINE㈱株式等を対象とした共同公開買付けを2020年8月から9月にかけて実施し、その後LINE㈱株式は2020年12月をもって東京証券取引所市場第一部への上場を廃止しました12。またLINE㈱は2021年1月20日にZホールディングス㈱株式を対象とした公開買付けの開始を決定しています。
本経営統合を実現するための一連の取引の一環として実施される株式交換の効力発生日は2021年3月1日を予定しています。なお、本経営統合後の上場統合会社であるZホールディングス㈱は、当社およびソフトバンク㈱の子会社となる予定です。
(d)アーム事業
(単位:百万円)
(注)セグメント利益には、アーム買収時に行った取得原価配分により計上した無形資産の償却費が、当第3四半期累計期間は36,063百万円、前年同期は37,738百万円含まれています。
<事業概要>アームは主に、低消費電力型マイクロプロセッサーおよび関連テクノロジーのデザインなど、半導体のIP(回路の設計情報などの知的財産)のライセンス事業を行っています。現在アームは既存市場でのシェアの維持・獲得および新規市場でのシェア獲得に向けて新技術開発を目指しており、技術関連人員の増強により研究開発投資を加速することで、技術力の強化を図っています。
市場の動向とその影響
アームの業績は半導体市場の動向に強く影響を受けることがあります。半導体市場は現在、貿易摩擦や特定企業への制裁などの外部要因に加え、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う経済活動の変動による影響にさらされています。今後、これらの影響により、コンシューマー・エレクトロニクスの出荷数が弱含んだ場合にはロイヤルティー収入の押し下げ要因となる可能性があるほか、収入減に直面したライセンシーが新規ライセンス契約の締結を延期する動向が生じた場合にはライセンス収入も押し下げられる可能性があります。しかしながら、現時点で半導体業界全体、またはアームへの影響を見通すことは困難です。
足元でこうしたリスクは残るものの、市場環境が上向くにつれて、アームは成長を続けていくものと見込んでいます。さらに今後テクノロジーの高度化が進むにつれ、アームのテクノロジーが活用される機会は長期的に拡大していくと期待しています。
13演算機能を搭載したデータ記憶装置
<業績全般>売上高(米ドルベース)
アームの売上は主に米ドル建てであるため、本項の売上高は米ドルベースの実績を記載しています。
(単位:百万米ドル)
当第3四半期累計期間の売上高は前年同期から229百万米ドル(17.4%)増加しました。テクノロジー・ライセンス収入、テクノロジー・ロイヤルティー収入、ソフトウエアおよびサービス収入がいずれも増加しました。
テクノロジー・ライセンス収入
テクノロジー・ライセンス収入は前年同期から85百万米ドル(24.9%)増加しました。当社による買収以降、アームが研究開発投資を増加したことにより、現在のアームのテクノロジー・ポートフォリオは、サーバーやカーエレクトロニクス、AIアクセラレーションなどに最適化したプロセッサーなどの幅広いテクノロジーを含むものとなりました。これにより、より幅広い顧客がアームのテクノロジー・ライセンス契約を締結し、既存の顧客はより多くのアームのテクノロジーを選択することができ、ライセンス収入をけん引しています。新型コロナウイルスの感染拡大による半導体市場の先行き不透明感は引き続き残るものの、アームの最新テクノロジーに対しては底堅い需要が見られ、主要ライセンシーとの間での複数の高価値なライセンス契約の締結につながっています。これらのライセンスには、サーバーチップ用やスマートフォン、ネットワーク機器、産業用ロボットや自動運転車などの自律型操作システム用途のプロセッサーに関するものが含まれています。
テクノロジー・ロイヤルティー収入
テクノロジー・ロイヤルティー収入は前年同期から139百万米ドル(17.2%)増加しました。ライセンシーによる5Gスマートフォンの出荷と5G基地局へのネットワーク機器の導入が大幅に増加したことに加えて、サーバー向けチップの出荷増加も増収に寄与しました。
ソフトウエアおよびサービス収入
ソフトウエアおよびサービス収入は前年同期から5百万米ドル(2.9%)増加しました。
セグメント利益
セグメント利益は、前年同期から9,689百万円悪化し、45,401百万円の損失となりました。アーム全株式のNVIDIAへの売却契約の締結に伴いアームの従業員に付与済みの株式報酬の公正価値が上昇したことおよび権利確定日の前倒しを見込んだことにより93.7百万米ドルの費用(一時的な費用を含む)を計上したほか、長期的な成功に資する戦略目標を複数達成したことを反映し従業員賞与が47.3百万米ドル増加したことなどによるものです。
なお、アームは研究開発体制の強化に引き続き取り組み、技術関連人員を中心に従業員の採用を進めており、アームの当第3四半期末の従業員数は前年同期末から479人(7.3%)増加の6,999人となりました。
<営業概況>ロイヤルティー・ユニット14
2020年7~9月期のロイヤルティー・ユニットの出荷数は67億個となりました。アームが関連する半導体市場のチップ出荷数が前年同期から2.5%15の増加となる中、アームのロイヤルティー・ユニットの出荷数は前年同期から8.1%増加しました。
<技術開発>アームは以下を重点投資分野とし、モバイル事業および潜在的成長性の高い事業におけるテクノロジーの開発に取り組んでいます。
重点投資分野と主な進捗
(e)その他
(単位:百万円)
その他のセグメント利益は156,391百万円となりました。主に、ラテンアメリカのファンド事業において、前期末から複数の投資先の公正価値が増加したことにより投資利益が124,933百万円となり、121,626百万円の税引前利益を計上したことによるものです。なお、ラテンアメリカのファンド事業の当第3四半期末現在の累計投資額は2,314百万米ドル、公正価値は3,048百万米ドルとなりました。このほか、Fortress Investment Group LLCにおいても保有する投資の公正価値が増加したことにより投資利益が94,847百万円となり、96,122百万円の税引前利益を計上しました。
一方、日本でスマートフォン決済サービスを手掛けるPayPay㈱が、ユーザー獲得と利用促進を目的としたキャンペーンやサービス利用可能店舗の拡大に引き続き取り組んだことなどにより40,920百万円の税引前損失を計上しました。前年同期から税引前損失が減少したのは、主に決済手数料売上が増加したことに加え、顧客へのポイントの基本付与率の変更などによりユーザーの獲得・維持に係る費用が抑制されたことによるものです。なお、同社の決済サービスは、当第3四半期累計期間の決済回数が14.23億回(前年同期比3.3倍)に達するなど、順調に拡大を続けています。
「その他」に含まれるPayPay㈱の業績
(単位:百万円)
c.財政状態の概況
(注1)スプリントとT-Mobile US, Inc.の合併およびTモバイル株式の一部売却取引の詳細については、前述の「<4.5兆円の資産の売却または資金化の方針(4.5兆円プログラム)>1.スプリントとT-Mobile US, Inc.の合併完了、およびTモバイル株式の一部売却等」をご参照ください。
(注2)詳細は前述の「b.セグメントの業績概況 (a)持株会社投資事業」をご参照ください。
(注3)アームは当社の子会社であるため、同社への投資はSVF1からの投資に含まれません。
(単位:百万円)
(a)資産
(単位:百万円)
主な科目別の増減理由
(別掲)エンティティー別の現金及び現金同等物
(単位:百万円)
(注1)資金調達を行う100%子会社であるスカイウォークファイナンス合同会社、West Raptor Holdings, LLC、West Raptor Holdings 2, LLC、Skybridge LLC、Skylark 2020 Holdings Limited、Scout 2020 Holdings Limited、Tigress 2020 Holdings Limited、ムーンライトファイナンス合同会社およびDelaware Project 6 L.L.C. が含まれます。
(注2)ヤフー㈱を含めて記載しています。
(b)負債
(単位:百万円)
主な科目別の増減理由
(別掲)連結有利子負債およびリース負債(流動負債および非流動負債の合計)
(単位:百万円)
(注1)スカイウォークファイナンス合同会社、West Raptor Holdings, LLC、West Raptor Holdings 2, LLC、Skybridge LLC、Skylark 2020 Holdings Limited、Scout 2020 Holdings Limited、Tigress 2020 Holdings Limited、ムーンライトファイナンス合同会社およびDelaware Project 6 L.L.C.の有利子負債を記載しています。これらのうち、Delaware Project 6 L.L.C.の有利子負債以外はソフトバンクグループ㈱に対して全額がノンリコースです。Delaware Project 6 L.L.C.の有利子負債43.8億米ドルは例外的にソフトバンクグループ㈱が20.8億米ドルを上限に保証しています。なお、ソフトバンクグループ㈱が当該保証を履行する前提条件として、金融機関はまず当該借入れの担保に供されているアリババ株式から最大限回収を図ることが義務付けられています。
(注2)ヤフー㈱を含めて記載しています。
前期末からの主な会社別の増減理由
ソフトバンクグループ㈱/資金調達を行う100%子会社/SB Northstar
ソフトバンクグループ㈱
・シニアローン合計3,599億円の返済を行いました(期限前返済3,000億円を含む)。
・国内無担保社債合計1,500億円を満期償還したほか、国内無担保社債1,676億円(額面総額)の買入れを実施しました。
・コマーシャル・ペーパーが655億円増加しました。
(資金調達を行う100%子会社)
スカイウォークファイナンス合同会社
・アリババ株式を活用した借入金(マージン・ローン)94.4億米ドルを返済しました。
West Raptor Holdings 2, LLC、Skybridge LLC、Skylark 2020 Holdings Limited、Scout 2020 Holdings Limited、Tigress 2020 Holdings Limited
・2020年4月から8月にかけて、保有するアリババ株式を利用した複数の先渡売買契約を金融機関との間で締結したことに伴い、前期契約分を含めて当第3四半期末において株式先渡契約金融負債2,866,377百万円を計上しました。なお、当第3四半期に契約の一部(前期契約分も含む)について契約変更を行ったことに伴い、変更された契約に係る株式先渡契約金融負債1,382,751百万円の認識を中止する一方、新たに締結した契約について株式先渡契約金融負債2,179,156百万円を計上しています。詳細については「第4 経理の状況、1 要約四半期連結財務諸表、要約四半期連結財務諸表注記13.有利子負債(1)有利子負債の内訳」をご参照ください。
Delaware Project 6 L.L.C.
・Tモバイル株式を活用して43.8億米ドルの借入れ(マージン・ローン)を行いました。
SB Northstar
・上場株式取得を目的とした短期借入金が909,982百万円増加しました。
・アリババ株式を活用して60億米ドルの借入れ(マージン・ローン)を行いました。
SVF1等SBIAの運営するファンド事業
・SVF1のファンド・レベル・ファシリティーによる借入金が、返済により20.3億米ドル減少しました。
・SVF1のポートフォリオ・ファイナンシング・ファシリティーによる借入金が、返済により8.0億米ドル減少しました。
ソフトバンク事業
ソフトバンク㈱
・通信債権の流動化および通信設備のセール・アンド・リースバックなどにより、借入金が増加しました。
・国内普通社債を合計2,200億円発行しました。
Zホールディングス㈱
・短期借入金を返済しました。
・国内普通社債を合計2,000億円発行しました。
(c)資本
(単位:百万円)
主な科目別の増減理由
(2)キャッシュ・フローの状況
(単位:百万円)
(注)非継続事業からのキャッシュ・フローが含まれています。非継続事業からのキャッシュ・フローについては、「第4 経理の状況、1 要約四半期連結財務諸表、要約四半期連結財務諸表注記 5.非継続事業」をご参照ください。
(a)営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動によるキャッシュ・フローは前年同期から696,680百万円減少しました。これは主に、資産運用子会社SB Northstarによる上場株式やデリバティブへの投資における実現損失などが当第3四半累計期間の営業活動によるキャッシュ・フローに885,643百万円(連結会社間の取引消去前)のマイナス影響を与えたほか、前年同期はスプリントが431,386百万円のキャッシュ・フローを計上していたことによるものです。
一方、法人所得税の支払額が前年同期から631,944百万円減少しました。これは前年同期に、主に2019年3月期に発生したソフトバンク㈱株式売却益などに対し法人税321,290百万円をソフトバンクグループジャパン㈱が支払ったこと、およびソフトバンクグループジャパン㈱が行ったソフトバンクグループ㈱への配当に対する源泉所得税422,648百万円を納付したことによるものです。なお、後者の源泉所得税は2019年7月に還付されました。
(b)投資活動によるキャッシュ・フロー
主な科目別の内容
(注)アーム全株式売却の最終契約締結時に受領した合計20億米ドルのうち前受金12.5億米ドルは、投資活動によるキャッシュ・フローのその他に含まれています。
(c)財務活動によるキャッシュ・フロー
主な科目別の内容
(注1)短期有利子負債の収支には、IFRSにおける「純額によるキャッシュ・フローの報告」の要件を満たした財務活動によるキャッシュ・フローを記載しています。
(注2)借入れによる収入および借入金の返済による支出には、契約上の借入期間が1年以内の借入金に係る収入が1,040,132百万円、支出が△1,662,468百万円、それぞれ含まれています。
(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの要約四半期連結財務諸表は、IFRSに基づき作成しています。この要約四半期連結財務諸表を作成するにあたり重要な会計方針および見積りについては、「第4 経理の状況、1 要約四半期連結財務諸表、要約四半期連結財務諸表注記 4.重要な判断および見積り」をご参照ください。
(4)経営方針・経営戦略等
当第3四半期累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
当第3四半期累計期間における研究開発費は132,253百万円です。
(7)主要な設備の状況
当第3四半期累計期間において、スプリントは当社の子会社ではなくなりました。そのため、当第3四半期累計期間において、スプリントに係る設備は、当社の主要な設備ではなくなりました。
(8)従業員の状況
当社の従業員数は前期末から30,238名減少し、当第3四半期末において50,671名となりました。これは主に、当第3四半期累計期間において、スプリントおよびブライトスターが当社の子会社でなくなったことに伴い、スプリント事業の従業員数が26,937名、ブライトスター事業の従業員数が5,022名減少したことによるものです。なお、従業員数は就業人員数であり、臨時雇用者数は除いています。
(1)財政状態及び経営成績の状況
| 1.業績ハイライト ◆ 投資利益3兆7,995億円 -持株会社投資事業からの投資利益8,465億円:スプリントとT-Mobile US, Inc.の合併およびその後のTモバイル株式一部売却に関連して、Tモバイル株式売却関連利益4,218億円、引き続き保有するTモバイル株式に係る未実現評価益3,276億円、条件付対価の公正価値上昇に伴うデリバティブ関連利益3,245億円をそれぞれ計上。一方で上場株式等への投資に係る投資損失3,014億円を計上 -SVF1およびSVF2からの投資利益2兆7,288億円 ・SVF1:投資の売却により実現益(純額)2,093億円を計上。DoorDash、Uberなどの好調な株価を反映し上場投資先で合計1兆5,415億円の未実現評価益(純額)を計上したほか、未上場投資先でも公正価値上昇を反映し5,306億円の評価益を計上 ・SVF2:KE HoldingsおよびSeerの上場後の株価上昇などにより未実現評価益(純額)5,427億円を計上 ◆ 税引前利益3兆3,615億円(前年同期比1兆9,118億円増加) -財務費用2,243億円* -デリバティブ関連損失(投資損益を除く)4,807億円* -SVF1における外部投資家持分の増減額△9,567億円* (*:費用の当第3四半期累計期間計上額) ◆ 親会社所有者に帰属する純利益3兆552億円(前年同期比2兆5,786億円増加) -非継続事業からの純利益7,115億円:主にスプリントに係る支配喪失利益 2.投資先の上場が続く ◆ SVF1:2020年12月9日、DoorDashがニューヨーク証券取引所に上場、2020年12月21日、OpendoorがSPAC(特別目的買収会社)との合併によりNASDAQに上場1 ◆ SVF2:2020年12月4日、SeerがNASDAQに上場 ◆ 2021年1月8日、SBIA子会社のSPACであるSVF Investment Corp.がNASDAQに上場 3. 4.5兆円プログラムの進捗 ◆ 資産売却または資金化を完了:Tモバイル株式の一部売却および同株式を活用した借入れ、先渡売買契約によるアリババ株式の一部資金化、およびソフトバンク㈱株式の一部売却(追加売却を含む)で、2020年4~9月の6カ月間で5.6兆円にのぼる資産売却または資金化を完了。4.5兆円を超過した調達資金の使途は財務バランスを勘案して今後決定 ◆ 自己株式取得:合計2兆円の自己株式取得決定枠のうち、自己株式を2020年12月末までに累計1.1兆円、2021年1月末までに累計1.3兆円取得 ◆ 負債削減:2020年9月末までに国内無担保社債1,676億円(額面総額)の買入れおよびシニアローン3,000億円の期限前返済を実施。 |
| 1 | Opendoor Labs Inc.とSPACであるSocial Capital Hedosophia Holdings Corp. IIは2020年12月18日に合併し、社名をOpendoor Technologies Inc.に変更しました。同年12月21日に同社普通株式のNASDAQでの取引が開始されました。 |
為替換算レート
期中平均レート
| 2020年3月期 | 2021年3月期 | ||||||
| 第1四半期 | 第2四半期 | 第3四半期 | 第4四半期 | 第1四半期 | 第2四半期 | 第3四半期 | |
| 1米ドル | 110.00円 | 107.70円 | 108.98円 | 109.22円 | 107.74円 | 105.88円 | 104.45円 |
期末日レート
| 2020年 | 2020年 | ||||||
| 3月31日 | 12月31日 | ||||||
| 1米ドル | 108.83円 | 103.50円 |
<連結損益計算書の表示および報告セグメントの変更>当期において、以下の通り連結損益計算書の表示および報告セグメントの変更を行っています。前年同期における連結損益計算書および報告セグメントも同様に組み替えて表示しています。
連結損益計算書の表示の変更
「営業利益」の表示取り止めと「投資損益」の新規表示
ソフトバンクグループ㈱は、直接(子会社を通じた投資を含む)または投資ファンド(例えば、SVF1)を通じて多数の企業に投資を行い、その投資ポートフォリオを管理する戦略的投資持株会社です。2020年4月1日にスプリントとT-Mobile US, Inc.の合併取引が完了し、同日からスプリントが当社の子会社ではなくなったことにより、当社の連結業績全体に占める投資活動の重要性が一層高まったことを踏まえて、当第1四半期より連結損益計算書の表示を変更しました。
具体的には、連結損益計算書において「営業利益」の表示を取り止める一方で、連結業績における投資の成果を明示するために新たに「投資損益」を表示しています。従前の「営業利益」には「SVF1およびSVF2からの投資損益」に含まれる投資損益以外の投資損益が含まれておらず、戦略的投資持株会社としての連結業績を適切に表示するには有用でないと判断したためです。新たに設けた「投資損益」には、①投資有価証券(FVTPLの金融資産)および持分法で会計処理されている投資の売却による実現損益、②FVTPLの金融資産の未実現評価損益、③投資先からの受取配当金、④FVTPLの金融資産などの投資に係るデリバティブ関連損益が含まれています。なお、上記の投資損益に含まれないデリバティブ関連損益は、「デリバティブ関連損益(投資損益を除く)」として表示しています。また、投資先の純損益に対する当社持分を認識する持分法による投資損益については、従前と同様に「持分法による投資損益」として表示しています。
なお、連結損益計算書における「営業利益」の表示の取り止めに伴い、報告セグメントの利益は「税引前利益」に変更しました。
ブライトスターの売却目的保有に分類された処分グループへの分類
2020年9月17日(米国時間)、当社はBrightstar Global Group Inc.(以下「ブライトスター」)の全株式の売却取
引2に合意し、同取引は2020年10月22日(米国時間)に完了しました。これを踏まえて、要約四半期連結損益計算書における当該取引完了までの同社の純損益は、継続事業と区分して「非継続事業からの純利益」として表示し、前年同期における同社の純損益についても遡及修正が行われ、「非継続事業からの純利益」として表示しています。
報告セグメントの変更
「持株会社投資事業」の新設
前述の通り当社の連結業績全体に占める投資活動の重要性が一層高まったことを踏まえて、当第1四半期から、「持株会社投資事業」を新たに設けました。同事業の概要については後述の「b.セグメントの業績概況 (a)持株会社投資事業 <事業概要>」をご参照ください。
「ブライトスター事業」の除外
ブライトスターの売却目的保有に分類された処分グループへの分類に伴い、当第2四半期から「ブライトスター事業」を報告セグメントから除きました。
当第3四半期末現在、当社の報告セグメントは「持株会社投資事業」、「SVF1等SBIAの運営するファンド事業」、「ソフトバンク事業」、「アーム事業」の4つです。
| 2 | 本取引の対価の一部として、当社はブライトスターの全株式を取得したBrightstar Capital Partnersの子会社の25%(完全希薄化後)の持分を受領しています。本取引の完了に伴いブライトスターを当社の子会社から除外しました。 |
<4.5兆円の資産の売却または資金化の方針(4.5兆円プログラム)>ソフトバンクグループ㈱は2020年3月23日、自己株式取得と負債削減のために4.5兆円の当社保有資産の売却または資金化に関する方針を発表しました。売却または資金化で得られた資金のうち最大2兆円を自己株式取得に、残額を負債の償還、社債の買入れ、現預金残高に振り向けるものです(以下「4.5兆円プログラム」と総称)。このうち、保有資産の売却または資金化については、当第2四半期末までに、目標額の4.5兆円を達成して完了しました。なお、2020年4月~9月までの6カ月間における資産の売却または資金化額は5.6兆円にのぼります。目標額を超過して取得した資産売却の手取金の資金使途は現時点で未定であり、今後財務体質の健全性を保ちつつ、持続的成長に向けた新規投資と株主への利益還元の両立を図りながら決定していきます。一方、最大2兆円の自己株式取得については、2020年3月23日の発表から4四半期にわたって行うことを予定していましたが、市場動向などの不確実性等に鑑み、取得の終了が2021年4月以降となる可能性があります。
なお、ソフトバンクグループ㈱は、新型コロナウイルスの感染拡大の収束が不透明な現在の状況に鑑み手元資金のさらなる拡充が必要と考えています。自己株式の取得や負債の削減に充当するまでの間の調達資金およびその他の余剰資金に関しては、現預金で保有するだけでなく、従来から掲げているLTV(Loan to Value、保有資産に対する負債の割合)や手元流動性に関する財務方針を堅持しつつ、流動性の高い優良有価証券等で運用を行っています。詳細は「b.セグメントの業績概況(a)持株会社投資事業」をご参照ください。
2020年4月~9月の資産の売却または資金化
| 売却または資金化額 | |||
| 2020年 4~6月 | 2020年 7~9月 | 合計 | |
| 1.Tモバイル株式の一部売却および同株式を活用した借入れ | 1.9兆円 | 0.5兆円 | 2.4兆円 |
| 2.先渡売買契約によるアリババ株式の一部資金化 | 1.5兆円 | 0.2兆円 | 1.7兆円 |
| 3.ソフトバンク㈱株式の一部売却 | 0.3兆円 | 1.2兆円 | 1.5兆円 |
| 合計 | 3.7兆円 | 1.9兆円 | 5.6兆円 |
(注)2020年6月末日までに完了した取引は1米ドル=107.74円、同9月末日までに完了した取引は1米ドル=105.80円で換算しています。
1.スプリントとT-Mobile US, Inc.の合併完了、およびTモバイル株式の一部売却等
① スプリントとT-Mobile US, Inc.の合併完了
2020年4月1日、当社米国子会社であったスプリントとT-Mobile US, Inc.の全ての対価を株式とする合併による取引(以下「本合併取引」)が完了しました。当社は、本合併取引の対価としてTモバイルの株式304,606,049株と一定の条件を満たした際にTモバイル株式48,751,557株を無償で取得できる権利(以下「条件付対価」)を取得しました。同日から、スプリントは当社の子会社ではなくなり、統合後の新会社であるTモバイルが、株式の24.7%を当社が保有する持分法適用関連会社となりました。詳細は「第4 経理の状況、1 要約四半期連結財務諸表、要約四半期連結財務諸表注記 5.非継続事業(1)スプリント」をご参照ください。
② Tモバイル株式の一部売却
さらに当社は保有するTモバイルの普通株式304,606,049株のうち、2020年6月26日に173,564,426株(以下「本一部売却の内容」の(a)および(b))、2020年7月16日に5,000,000株(同(c))、2020年8月3日に19,750,000株(同(d))を当社子会社を通じてTモバイルに売却しました(以下「本一部売却」)。Tモバイルは当社子会社から購入した株式を米国内における公募、現金強制転換証券(Cash Mandatory Exchangeable Trust Securities)を発行する信託を通じた私募、同社取締役のマルセロ・クラウレ(ソフトバンクグループ㈱副社長執行役員 COO)への売却および株主割当による株式募集を通じて処分し、その手取金は当社子会社に引渡されました。
なお、2020年6月26日の株式売却に伴う議決権比率の低下によりTモバイルに対する重要な影響力がなくなったため、同日をもってTモバイルは当社の持分法適用関連会社から除外されました。
本一部売却の内容
| 取引内容 | 売却株式数 | 売却価額の総額 |
| (a)Tモバイルによる米国内における公募 | 154,147,026株 | 15,877百万米ドル |
| (b)Tモバイルによる信託を通じた私募 | 19,417,400株 | 1,667百万米ドル |
| (c)Tモバイルによる同社取締役のマルセロ・クラウレへの売却 | 5,000,000株 | 515百万米ドル |
| (d)Tモバイルによる株主割当による株式募集 | 19,750,000株 | 2,034百万米ドル |
また、Deutsche Telekom AG(以下「ドイツテレコム」)は、本一部売却後に当社が引き続き保有するTモバイル株式101,491,623株を対象とする株式購入オプション(以下「ドイツテレコムの株式購入オプション」)3を受領しました。
(i) 上記101,491,623株のうち44,905,479株を対象とする株式購入オプションの行使価額は、1株当たり103.00米ドルです。また、ドイツテレコムはオプション付与日以降いつでも権利行使可能です。
(ⅱ)上記101,491,623株のうち56,586,144株を対象とする株式購入オプションの行使価額は、行使に先立つ20取引日のTモバイル株式市場株価の加重平均価額の平均です。また、ドイツテレコムは、上記(i)の権利行使後もしくは2020年10月2日以降、権利行使可能です。
本一部売却前後の当社が保有するTモバイル株式
| (a)本一部売却前の保有株式数 | 304,606,049株 |
| (b)本一部売却株式数 | 198,314,426株 |
| (c)本一部売却後の保有株式数 (a)-(b) | 106,291,623株 |
| (d)ドイツテレコムの株式購入オプションの対象株式数 | 101,491,623株 |
| (e)ドイツテレコムの株式購入オプションが全て行使された場合の所有株式数 (c)-(d) | 4,800,000株 |
| (f)条件付対価で取得できる株式数 | 48,751,557株 |
| (g)条件付対価で株式を取得した場合の所有株式数 (e)+(f) | 53,551,557株 |
③ Tモバイル株式を活用した借入れ
2020年7月30日、ソフトバンクグループ㈱の100%子会社が、保有するTモバイル株式を担保に、43.8億米ドルの借入れ(マージン・ローン)を行いました。本マージン・ローンについては、例外的にソフトバンクグループ㈱が一部保証しているため、当該保証債務の上限枠(20.8億米ドル)を控除した23.0億米ドルを4.5兆円プログラムに基づく資産の資金化額としています。なお、ソフトバンクグループ㈱が当該保証を履行する前提条件として、金融機関はまず当該マージン・ローンの担保に供されているアリババ株式から最大限回収を図ることが義務付けられています。
2.先渡売買契約によるアリババ株式の一部資金化
2020年4月から8月にかけて、ソフトバンクグループ㈱の100%子会社であるWest Raptor Holdings 2, LLC、Skybridge LLC、Skylark 2020 Holdings Limited、Scout 2020 Holdings LimitedおよびTigress 2020 Holdings Limitedが、保有するアリババ株式を利用した複数の先渡売買契約を金融機関との間で締結し、総額で154億米ドルを調達しました。なお本取引後もアリババは継続して当社の持分法適用関連会社です。
なお、2020年10月および11月において、2020年4月から8月にかけて締結した上記株式先渡売買契約のうち、カラー契約について決済株価のキャップ(上限)およびフロア(下限)の設定を見直したほか、先渡契約について決済株価にキャップおよびフロアを設定するカラー契約へと変更しました。また同時に、前期に締結したアリババ株式を使った株式先渡売買契約(カラー契約)についても決済株価のキャップおよびフロアの設定を見直しています。これらの見直しは、当時のアリババ株価の上昇に対応して、さらなる株価上昇局面でのアップサイドを確保することを意図して行われました。当該契約変更の詳細は、「第4 経理の状況、1 要約四半期連結財務諸表、要約四半期連結財務諸表注記13.有利子負債(1)有利子負債の内訳」をご参照ください。
| 3 | 早期終了をもたらす一定の事象が発生しない限り、2024年6月22日に行使期限が到来します。 |
3.ソフトバンク㈱株式の一部売却
2020年5月および9月、ソフトバンクグループ㈱は、ソフトバンクグループジャパン㈱を通じて、保有する子会社ソフトバンク㈱の普通株式3,182,919,470株のうち合計1,268,061,400株を以下の通り売却し、合計1.5兆円を受領しました。
①2020年5月:240,000,000株(所有割合:5.0%)を3,102億円で売却
②2020年9月:1,028,061,400株(所有割合:21.7%)を1.2兆円で売却
これらの売却後もソフトバンク㈱は引き続き当社の子会社であり、当社グループにおけるその戦略的な重要性は変わりません。また、その重要性に鑑み、当社およびソフトバンクグループジャパン㈱はソフトバンク㈱株式を追加で売却する意向はなく、これらの売却後の所有株式を中長期的に継続保有する方針です。
なお、これらの売却後もソフトバンク㈱は引き続きソフトバンクグループ㈱の子会社であるため、当該売却における売却益相当額(税金考慮後)は、要約四半期連結財政状態計算書の資本剰余金として計上されています。これに加え、これらの取引によって、ソフトバンクグループジャパン㈱において繰延税金資産を認識していなかった繰越欠損金を使用できる課税所得が生じる可能性が高まったと判断したことなどにより、法人所得税が利益方向に計上されています。
4.5兆円プログラムに基づく自己株式取得
2021年1月31日現在
進行中
| 取締役会決議日 | 取得株式数 | 取得総額 | 取得期間 |
| 2020年7月30日 | 37,538,100 | 3,122億円 | 2020年12月14日 ~2021年1月31日 |
| 決議内容 | 上限:240,000,000 | 上限:1兆円 | 2020年7月31日 ~2021年7月30日 |
終了
| 取締役会決議日 | 取得株式数 | 取得総額 | 取得期間 |
| 2020年5月15日 | 81,940,400 | 5,000億円 | 2020年6月17日 ~2020年8月3日 |
| 2020年6月25日 | 70,579,400 | 5,000億円 | 2020年9月15日 ~2020年12月11日 |
| (参考:4.5兆円プログラム以前に決定された自己株式の取得) | |||
| 2020年3月13日 | 107,679,300 | 5,000億円 | 2020年3月16日~2020年6月15日 |
4.5兆円プログラムに基づく負債削減
当第3四半期末までに、4.5兆円プログラムの一環として負債の削減を以下の通り実施しました。
① 国内無担保社債の買入れ
ソフトバンクグループ㈱は、2020年7月22日、国内無担保社債1,676億円(額面総額)の買入れを完了しました。
② シニアローンの返済
ソフトバンクグループ㈱は、2020年9月、シニアローン3,000億円(借入額面総額)の期限前返済を行いました。
アリババ株式を活用した借入れ(マージン・ローン)について
2020年7月、4.5兆円プログラムに基づく負債削減の一環として当社の100%子会社であるスカイウォークファイナンス合同会社のアリババ株式を活用した借入れ94.4億米ドルを返済しました。一方、2020年10月には上場株式等への投資を担う資産運用子会社SB Northstarがアリババ株式を活用し60億米ドルの借入れを行っています。今後もアリババ株式を活用した借入れについては機動的に実施する方針であり、その残高は変動する可能性があります。
<アーム全株式の売却契約の締結>2020年9月13日(米国時間)、当社100%子会社であるSoftBank Group Capital Limited(以下「SBGC」)およびSVF1が保有する当社100%子会社アームの全株式を米国の半導体メーカーであるNVIDIA Corporation(以下「NVIDIA」)に対して取引価値を最大400億米ドル(約4.2兆円)と評価した取引で売却すること(以下「本取引」)について、SBGC、SVF1およびNVIDIAの間で最終的な契約(以下「最終契約」)の締結に至りました。本取引は、英国、中国、EUおよび米国を含む必要な規制当局の承認、その他のクロージング要件の充足を条件とします。本取引の完了までには最終契約の締結から約18カ月かかると見込んでいます。なお、アームの事業のうちISG(Internet-of-Things Services Group;IoTに関連するサービスグループ)事業は本取引の対象外です。同事業は当第3四半期にアームから分離されましたが、その業績は引き続きアーム事業セグメントに含まれています。
本取引の完了をもってアームは当社の子会社に該当しないこととなり、当社の連結対象から除外されますが、本取引完了の蓋然性が非常に高いと見なされるまでの間、当社連結財務諸表においてアームは引き続き継続事業として扱われます。また、本取引の完了後、SBGCおよびSVF1は合計でNVIDIAの発行済み株式(自己株式を除きます。)の約6.7~8.1%を保有することになると見込んでいます(最終的なアーンアウト(詳細は以下をご参照ください)の金額により変動します。)。本取引の完了後もNVIDIAは当社の子会社や関連会社に該当しません。
本取引の取引価値の内訳は下表の通りです。
(単位:億米ドル)
| 取引価値 | 受領時期 | |||
| 当社の 受領対価 | ①現金 | 120 | (a) 20 | 2020年9月13日に受領 (うち7.5億米ドルはアームがライセンス契約対価として受領) |
| (b) 100 | クロージング時 | |||
| ②NVIDIA株式 | 215 (44.37百万株) | クロージング時 | ||
| ③アーンアウト (現金またはNVIDIA株式) | 最大50 (または10.32百万株) | クロージング時 (アーンアウト対象アーム業績が一定の財務指標を達成することが条件) | ||
| ④アーム従業員への NVIDIA株式報酬 | 15 | クロージング時 (アームの従業員が受領) | ||
| 合計 | 最大400 | |||
(注1)①および②ならびに③(もしあれば)の受領対価は、SBGCおよびSVF1が、アーム株式保有割合に応じてそれぞれ75.01%および24.99%の割合で受領します。なお、SVF1の手取金は所定の分配順位(ウォーターフォール)に基づいて当社を含むSVF1のリミテッド・パートナーに分配されます。
(注2)②および③における取引価値は、NVIDIA株式を1株当たり484.6007米ドルで算定(2020年9月10日に終了した連続した30取引日の同社普通株式終値の平均(小数第5位を切り上げ))
① 現金120億米ドル
(a) 20億米ドル
最終契約締結時(2020年9月13日)、SBGCおよびアームは現金合計20億米ドルを受領しました。このうち12.5億米ドルはSBGCが売却対価の前受金として受領(本取引の完了までの間、所定の条件下でNVIDIAに払い戻す義務があり、本取引の完了後は払戻し不要)、7.5億米ドルはアームが最終契約と同時にNVIDIAと締結したライセンス契約の対価として受領したものです。
(b) 100億米ドル
本取引のクロージング時、SBGCおよびSVF1は現金合計100億米ドルを受け取ります。
② NVIDIA株式215億米ドル相当(4,437万株)
SBGCおよびSVF1は、本取引のクロージング時に215億米ドル相当のNVIDIA普通株式を受け取ります。受け取るNVIDIA普通株式の総数は44,366,423株で、これは1株当たり484.6007米ドル(2020年9月10日に終了した連続した30取引日の同社普通株式終値の平均(小数第5位を切り上げ))に基づき決定されています。なお、このうち10億米ドル相当(2,063,554株)は、本取引の最終契約におけるSBGCおよびSVF1が負担し得る一定の補償義務の履行のためにエスクローの対象となります。
受領する株式はクロージング時にFVTPLの金融資産として公正価値で計上され、以降は毎四半期末の公正価値の変動が純損益として認識される予定です。
③ アーンアウト最大50億米ドル(現金またはNVIDIA株式1,032万株)
2022年3月31日に終了する会計年度のアームの売上高およびEBITDA(それぞれ一定の調整を受け、かつISG事業への帰属分を除きます。)が最終契約で規定された目標値を達成することを条件に、SBGCおよびSVF1は、クロージング時、アーンアウトとして最大50億米ドルの現金またはNVIDIA普通株式最大10,317,772株(2020年9月10日に終了した連続した30取引日の同社普通株式終値の平均(小数第5位を切り上げ))である1株当たり484.6007米ドルに基づく)を受け取ります。アームの業績が合意されたフロア値を超え当該目標値を下回る場合は達成度に応じた割合でアーンアウトを受け取り、当該フロア値に満たない場合はアーンアウトは得られません。
同アーンアウトをNVIDIA株式で受領する場合、当該株式はクロージング時にFVTPLの金融資産として公正価値で計上され、以降は毎四半期の公正価値の変動が純損益として認識される予定です。
④ アームの従業員への15億米ドル相当のNVIDIA株式報酬
本取引のクロージング時、アームの従業員がNVIDIAから15億米ドル相当の同社株式報酬を受領します。
なお、アームは当社の子会社であるため、SVF1が保有するアーム株式の公正価値の変動により計上される未実現評価損益は、セグメント利益において「SVF1およびSVF2からの投資損益(投資の未実現評価損益の当期計上額)」に含めていますが、連結上消去し、要約四半期連結損益計算書上の「SVF1およびSVF2からの投資損益」には含めていません。
<スプリントとT-Mobile US, Inc.の合併取引およびTモバイル株式の一部売却による当第3四半期累計期間の要約四半期連結財務諸表への主な影響>スプリントとT-Mobile US, Inc.の合併取引による影響
① 要約四半期連結損益計算書への影響
スプリントの支配喪失利益7,211億円を「非継続事業からの純利益」に計上
② 要約四半期連結財政状態計算書への影響
資産の部
・本合併取引の対価として受領したTモバイル株式を公正価値2.7兆円で「持分法で会計処理されている投資」に計上(以下のTモバイル株式の一部売却の結果、引き続き保有するTモバイル株式は公正価値で「投資有価証券」に振替え)
・本合併取引の対価として受領した条件付対価5,208億円を「デリバティブ金融資産」に計上しました。本合併取引時に公正価値1,963億円で計上した後、当第3四半期末までに3,245億円の公正価値の上昇を認識したものです(当該上昇はデリバティブ関連利益として「持株会社投資事業からの投資損益」で認識)。
Tモバイル株式の一部売却取引による影響
① 要約四半期連結損益計算書への影響
投資損益
Tモバイル株式売却関連利益4,218億円を「持株会社投資事業からの投資損益」に計上:
関連会社株式売却益2,803億円、引き続き保有するTモバイル株式の再評価益2,960億円、ドイツテレコムの株式購入オプションに係るデリバティブ関連損失1,545億円、Tモバイル株式の売却による実現損失31億円、デリバティブ負債の認識の中止に伴う利益30億円
② 要約四半期連結財政状態計算書への影響
資産の部
引き続き保有するTモバイル株式を公正価値で「投資有価証券」に計上(当第3四半期末:1兆4,835億円)。なお、引き続き保有するTモバイル株式は毎四半期末に公正価値で測定し、その変動額は連結損益計算書の「持株会社投資事業からの投資損益」に計上します。2020年6月26日から当第3四半期末までの期間に認識したTモバイル株式に係る投資の評価益は3,276億円です。
負債の部
ドイツテレコムの株式購入オプションを公正価値で「デリバティブ金融負債」に計上(当第3四半期末:2,359億円)。なお、ドイツテレコムの株式購入オプションは毎四半期末に公正価値で測定し、その変動額は連結損益計算書の「持株会社投資事業からの投資損益」にデリバティブ関連損益として計上します。
③ 要約四半期連結キャッシュ・フロー計算書への影響
投資活動によるキャッシュ・フロー
Tモバイル株式売却の手取金2.1兆円を「投資の売却または償還による収入」に計上
<新型コロナウイルス感染拡大の市場および当社事業への主な影響>新型コロナウイルスの感染拡大は収束の兆しが未だに見えていません。2020年10月から世界各国で感染が再拡大し、米国のジョンズ・ホプキンス大学の集計によると、2021年2月1日時点(日本時間)で世界の累計感染者数は1億292万人、死亡者数は223万人を超えました。一部の国でワクチンの接種が開始されたものの普及には時間を要する見込みであり、世界の株式相場は経済活動停滞への懸念から不安定な動きを続けています。
SVF1においては、公開株式市場の復調に伴い上場投資先の公正価値が回復したほか、資金調達ラウンドやエグジットの決定のあった投資先やコロナ下で顧客のサービス利用が増加した投資先など未上場投資先の公正価値が上昇し、当第3四半期累計期間において2,072,036百万円の未実現評価利益を計上しました。しかしながら、新型コロナウイルスの感染拡大による投資先への影響は一様ではありません。イーコマースやエンターテインメント、ヘルスケア、教育、食料デリバリー、法人向けソリューションなどのセクターにおける事業は、デジタルサービスの導入が加速度的に進んでいることからおおむねプラスの影響を受けており、これらのセクターに属するSVF1の投資先の多くが、前ラウンドよりも高い評価額で新規および既存投資家からの追加資金調達に成功していることは、各社の底堅い事業成長を反映しているものと考えられます。一方、旅行・ホスピタリティーなどのセクターでは、業績回復のペースは比較的鈍いものとなっており、今後も投資先ごとに異なる影響をきたすことが予想されます。
a.連結経営成績の概況
| (単位:百万円) |
| 12月31日に終了した9カ月間 | |||||
| 2019年 | 2020年 | 増減 | 増減率 | ||
| 継続事業 | |||||
| 売上高 | 3,901,300 | 4,138,038 | 236,738 | 6.1% | A |
| 売上総利益 | 2,007,695 | 2,168,300 | 160,605 | 8.0% | |
| 投資損益 | |||||
| 持株会社投資事業からの投資損益 | 840,664 | 846,477 | 5,813 | 0.7% | B |
| SVF1およびSVF2からの投資損益 | △729,007 | 2,728,778 | 3,457,785 | - | C |
| その他の投資損益 | 20,130 | 224,201 | 204,071 | - | |
| 投資損益合計 | 131,787 | 3,799,456 | 3,667,669 | - | |
| 販売費及び一般管理費 | △1,445,721 | △1,575,206 | △129,485 | 9.0% | |
| 財務費用 | △215,525 | △224,322 | △8,797 | 4.1% | D |
| 持分法による投資損益 | 472,535 | 379,431 | △93,104 | △19.7% | E |
| デリバティブ関連損益(投資損益を除く) | △17,586 | △480,665 | △463,079 | - | F |
| SVF1における外部投資家持分の増減額 | 190,005 | △956,736 | △1,146,741 | - | |
| その他の損益 | 319,475 | 251,246 | △68,229 | △21.4% | |
| 税引前利益 | 1,442,665 | 3,361,504 | 1,918,839 | 133.0% | |
| 法人所得税 | △731,908 | △975,983 | △244,075 | 33.3% | G |
| 継続事業からの純利益 | 710,757 | 2,385,521 | 1,674,764 | 235.6% | |
| 非継続事業 | |||||
| 非継続事業からの純利益 | △54,297 | 711,174 | 765,471 | - | H |
| 純利益 | 656,460 | 3,096,695 | 2,440,235 | 371.7% | |
| 親会社の所有者に帰属する純利益 | 476,587 | 3,055,162 | 2,578,575 | 541.0% | |
| 包括利益合計 | 510,581 | 2,543,236 | 2,032,655 | 398.1% | |
| 親会社の所有者に帰属する包括利益 | 344,500 | 2,488,577 | 2,144,077 | 622.4% | |
(注)当期において、継続事業と非継続事業を区分して表示しています。この表示方法の変更を反映させるため、前年同期においても同様に組み替えて表示しています。
以下、要約四半期連結損益計算書の主要な科目および特筆すべき科目に関する概要を記載します。
A 売上高
ソフトバンク事業とアーム事業はいずれも増収となりました。
B 持株会社投資事業からの投資損益
スプリントとT-Mobile US, Inc.の合併およびその後のTモバイル株式一部売却に関連して、Tモバイル株式売却関連利益421,755百万円、引き続き保有するTモバイル株式に係る未実現評価益327,564百万円、条件付対価の公正価値上昇に伴うデリバティブ関連利益324,518百万円をそれぞれ計上した一方、上場株式等への投資で301,437百万円の投資損失を計上しました。なお、前年同期には、アリババ株式先渡売買契約決済益1,218,527百万円を計上していました。詳細は「b.セグメントの業績概況(a)持株会社投資事業」をご参照ください。
C SVF1およびSVF2からの投資損益
SVF1が、投資先4銘柄の一部株式および7銘柄の全株式の売却(関係投資先株式との株式の交換を含む)により投資の売却による実現益209,317百万円(純額)を計上しました。また、DoorDash, Inc.(以下「DoorDash」)やUber Technologies, Inc.(以下「Uber」)などの好調な株価を反映し上場投資先について合計1,541,453百万円の未実現評価益(純額)を計上したほか、未上場投資先については資金調達ラウンドやエグジットの決定、コロナ下での顧客のサービス利用増加などを反映し530,583百万円の未実現評価益(純額)を計上しました。また、SVF2が、KE Holdings Inc.(以下「KE Holdings」)およびSeer, Inc.(以下「Seer」)の上場後の株価上昇などに伴い、未実現評価益542,711百万円(純額)を計上しました。詳細は「b.セグメントの業績概況(b)SVF1等SBIAの運営するファンド事業」をご参照ください。
主にBおよびCの結果、投資損益合計は3,799,456百万円の利益となりました。
D 財務費用
持株会社投資事業で10,169百万円、ソフトバンク事業で5,010百万円、それぞれの支払利息が増加した一方、SVF1等SBIAの運営するファンド事業で支払利息が9,458百万円減少しました。
E 持分法による投資損益
アリババに係る持分法投資利益は340,040百万円4でした。2019年9月にアリババが保有する知的財産の一部をAnt Small and Micro Financial Services Group Co., Ltd.(現Ant Group Co., Ltd.、以下「Ant Financial」)およびその子会社へ譲渡し、その対価をもってAnt Financialの新規発行株式(33%の持分)を取得する取引を行った結果、前年同期において当社のアリババに係る持分法投資利益が277,175百万円増加していたことなどにより、前年同期から125,404百万円(26.9%)減少しました。
F デリバティブ関連損益(投資損益を除く)
2019年11月および2020年4月から8月にかけて締結したアリババ株式の先渡売買契約に係るデリバティブ関連損失485,436百万円を計上しました(2020年10月および11月に行った契約の一部変更による影響を含む)。
主にA~Fの結果、税引前利益は前年同期比1,918,839百万円(133.0%)増加の3,361,504百万円となりました。
G 法人所得税
ソフトバンク㈱やヤフー㈱に係る法人所得税を計上しているほか、Tモバイル株式の売却に係る税金費用を計上しています。なお、ソフトバンク㈱株式の一部売却(前述の「3.ソフトバンク㈱株式の一部売却」ご参照)によって、ソフトバンクグループジャパン㈱において繰延税金資産を認識していなかった繰越欠損金を使用できる課税所得が生じる可能性が高まったと判断したことなどにより、法人所得税が利益方向に256,060百万円計上されました。
H 非継続事業からの純利益
スプリントとT-Mobile US, Inc.の合併取引の完了によりスプリントが当社の子会社でなくなったことに伴い、同社に係る支配喪失利益721,068百万円を計上しました。
主にA~Hの結果、親会社の所有者に帰属する純利益は前年同期比2,578,575百万円(541.0%)増加の3,055,162百万円となりました。
| 4 | アリババとの契約などにより、同社の報告期間を統一することが実務上不可能であるため、連結損益計算書上、報告期間が3カ月相違した同社の連結財務諸表に持分法を適用しています。ただし、アリババが公表した当該期間差における重要な取引または事象については、必要な調整を行っています。 |
b.セグメントの業績概況
当社の報告セグメントは、当社の経営資源の配分の決定や業績の評価を行うための区分を基礎としています。当第3四半期末現在、「持株会社投資事業」、「SVF1等SBIAの運営するファンド事業」、「ソフトバンク事業」、「アーム事業」の4つを報告セグメントとしています。当期における連結損益計算書の表示および報告セグメントの変更の詳細は前述の「<連結損益計算書の表示および報告セグメントの変更>」をご参照ください。なお、連結損益計算書における「営業利益」の表示の取り止めに伴い、報告セグメントの利益を「税引前利益」に変更しました。
報告セグメントの概要は以下の通りです。
| セグメント名称 | 主な事業の内容 | 主な会社 | |
| 報告セグメント | |||
| 持株会社投資事業 | ・ソフトバンクグループ㈱およびその子会社による投資事業 | ソフトバンクグループ㈱ SoftBank Group Capital Limited ソフトバンクグループジャパン㈱ SB Northstar LP | |
| SVF1等SBIAの運営するファンド事業 | ・SVF1およびSVF2による投資事業 | SB Investment Advisers (UK) Limited SoftBank Vision Fund L.P. SoftBank Vision Fund II-2 L.P. | |
| ソフトバンク事業 | ・日本国内での移動通信サービスの提供、携帯端末の販売、ブロードバンドなど固定通信サービスの提供 ・インターネット広告やイーコマースサービスの提供 | ソフトバンク㈱ Zホールディングス㈱ | |
| アーム事業 | ・マイクロプロセッサーのIPおよび関連テクノロジーのデザイン ・ソフトウエアツールの販売、ソフトウエアサービスの提供 | Arm Limited | |
| その他 | ・スマートフォン決済事業 ・オルタナティブ投資の資産運用事業 | PayPay㈱ Fortress Investment Group LLC | |
| ・ラテンアメリカにおけるファンド事業 ・福岡ソフトバンクホークス関連事業 | 福岡ソフトバンクホークス㈱ | ||
(a)持株会社投資事業
| 1.Tモバイル株式売却関連利益4,218億円、引き続き保有するTモバイル株式に係る未実現評価益3,276億円、条件付対価の公正価値上昇に伴うデリバティブ関連利益3,245億円をそれぞれ計上 2.4.5兆円プログラムに基づく資産売却または資金化を完了 3.上場株式等への投資で3,014億円の投資損失を計上(ソフトバンクグループ㈱およびSB Northstarの投資損益合計) |
<事業概要>当事業においては、主にソフトバンクグループ㈱が、戦略的投資持株会社として直接または子会社を通じて投資活動を行っています。当事業は、ソフトバンクグループ㈱、SBGC、ソフトバンクグループジャパン㈱および資産運用子会社であるSB Northstarのほか、投資または資金調達を行う一部の子会社で構成されています。持株会社投資事業からの投資損益は、ソフトバンクグループ㈱が、直接または子会社を通じて保有する投資からの投資損益により構成されています。ただし、子会社からの受取配当金および子会社株式に係る減損損失などの子会社株式に関連する投資損益を含みません。
当事業を構成する会社が保有する投資先は、アリババやTモバイル、WeWork Inc.(以下「WeWork」)(注)など約120社と、SB Northstarからの投資先であり、持分法適用関連会社(例えばアリババ)のほか、FVTPLの金融資産として認識されるものがあります。持分法適用関連会社に該当する投資先の業績は、持分に応じて損益が「持分法による投資損益」に計上されます。FVTPLの金融資産に該当する投資は、四半期ごとに公正価値を測定し、その変動額を「投資損益」として連結損益計算書に計上しています。
(注)SVF1が保有するWeWork株式に係る投資損益は「SVF1等SBIAの運営するファンド事業」に含まれています。
資産運用子会社からの上場株式等への投資
当社は、当第1四半期から、保有資産の多様化と余剰資金の運用を目的として、従来から掲げているLTV(Loan to Value、保有資産に対する負債の割合)や手元流動性に関する財務方針を堅持しつつ、流動性の高い上場株式への投資を行っています。当第1四半期においてはソフトバンクグループ㈱がこうした投資を行っていましたが、当第2四半期からは資産運用子会社であるSB Northstarが上場株式の取得および売却、上場株式に関連するデリバティブ取引および信用取引を行っています。なお、上場株式等への投資の規模は、ソフトバンクグループ㈱の資金需要、手元現金の状況、および保有資産の状況により変動します。
SB Northstarにおける持分は、ソフトバンクグループ㈱が67%、ソフトバンクグループ㈱代表取締役 会長 兼 社長執行役員の孫 正義が33%をそれぞれ間接的に保有しています。孫 正義の持分は非支配持分として同社の投資損益から差し引かれるため、投資損益の67%が親会社の所有者に帰属する純利益に影響を与えます。なお、ソフトバンクグループ㈱がSB Northstarに対しファンド存続期間(12年+延長2年)満了時に債権を保有し、その債権に返済不能分が発生した場合、持分比率に応じて孫 正義は損害額を補償します。
<業績全般>(単位:百万円)
| 12月31日に終了した9カ月間 | |||||
| 2019年 | 2020年 | 増減 | 増減率 | ||
| 投資損益 | 840,664 | 846,477 | 5,813 | 0.7% | A |
| Tモバイル株式売却関連損益 | - | 421,755 | 421,755 | - | |
| アリババ株式先渡売買契約決済益 | 1,218,527 | - | △1,218,527 | - | |
| 資産運用子会社からの投資の売却による実現損益 | - | △92,459 | △92,459 | - | |
| 資産運用子会社からの投資の未実現評価損益 | - | 105,658 | 105,658 | - | |
| 資産運用子会社からの投資に係るデリバ ティブ関連損益 | - | △577,602 | △577,602 | - | |
| 投資の売却による実現損益 | 21,371 | 206,233 | 184,862 | 865.0% | |
| 投資の未実現評価損益 | △396,329 | 532,146 | 928,475 | - | |
| 投資に係るデリバティブ関連損益 | △6,118 | 248,558 | 254,676 | - | |
| その他 | 3,213 | 2,188 | △1,025 | △31.9% | |
| 販売費及び一般管理費 | △52,675 | △74,094 | △21,419 | 40.7% | |
| 財務費用 | △147,600 | △157,769 | △10,169 | 6.9% | B |
| 持分法による投資損益 | 471,259 | 363,660 | △107,599 | △22.8% | C |
| デリバティブ関連損益(投資損益を除く) | △17,839 | △482,668 | △464,829 | - | D |
| その他の損益 | 309,787 | 267,379 | △42,408 | △13.7% | E |
| セグメント利益(税引前利益) | 1,403,596 | 762,985 | △640,611 | △45.6% | |
A 投資利益:846,477百万円
・Tモバイル株式売却関連利益421,755百万円を計上しました。これは、①2020年6月26日に保有するTモバイル株式304,606,049株のうち173,564,426株を売却したことに伴う関連会社株式売却益280,341百万円、②Tモバイルの持分法適用除外時に引き続き保有する同社株式に係る再測定益296,013百万円、③ドイツテレコムが受領した当社が保有するTモバイル株式101,491,623株を対象とする株式購入オプションに関するデリバティブ関連損失154,491百万円、④2020年7月16日に保有するTモバイル株式5,000,000株、2020年8月3日に同19,750,000株を売却したことに伴う投資の売却による実現損失3,122百万円およびデリバティブ負債の認識の中止に伴うデリバティブ関連利益3,014百万円から成ります。
・資産運用子会社からの投資の売却による実現損失92,459百万円、資産運用子会社からの投資の未実現評価利益105,658百万円をそれぞれ計上しました。これはSB Northstarが上場株式への投資を行ったことによるものです。
・資産運用子会社からの投資に係るデリバティブ関連損失577,602百万円を計上しました。これはSB Northstarにおいて主に上場株式に係るコールオプションや売建株価指数先物取引に係る損失を計上したことによるものです。
・投資の売却による実現利益206,233百万円、投資の未実現評価利益532,146百万円をそれぞれ計上しました。前者については、主にソフトバンクグループ㈱からの上場株式への投資により207,919百万円の実現利益を計上したことによるものです。後者については、2020年6月26日から同年12月31日までの期間に認識したTモバイル株式に係る投資の評価利益327,564百万円を計上したことに加え、ソフトバンクグループ㈱による上場株式への投資により55,047百万円の未実現評価利益を計上したことなどによるものです。
・投資に係るデリバティブ関連利益248,558百万円を計上しました。これは主に、スプリントとT-Mobile US, Inc.の合併取引の対価として受領した一定の条件を満たした際にTモバイル株式を無償で取得できる権利の公正価値の増加額324,518百万円を当該利益として計上したことによるものです。
B 財務費用:157,769百万円(前年同期比10,169百万円増)
・ソフトバンクグループ㈱の支払利息5が7,236百万円増の154,592百万円となりました。これは主に資金調達を行う100%子会社において有利子負債が増加したことによるものです。
| 5 | ソフトバンクグループ㈱の支払利息は、資金調達を行う100%子会社(スカイウォークファイナンス合同会社、West Raptor Holdings, LLC、West Raptor Holdings 2, LLC、Skybridge LLC、Skylark 2020 Holdings Limited、Scout 2020 Holdings Limited、Tigress 2020 Holdings Limited、ムーンライトファイナンス合同会社およびDelaware Project 6 L.L.C.)の有利子負債に係る支払利息を含めて表示しています。 |
C 持分法による投資利益:363,660百万円(前年同期比107,599百万円減少)
・アリババに係る持分法投資利益は340,040百万円でした。2019年9月にアリババが保有する知的財産の一部をAnt Financialおよびその子会社へ譲渡し、その対価をもってAnt Financialの新規発行株式(33%の持分)を取得する取引を行った結果、前年同期において当社のアリババに係る持分法投資利益が277,175百万円増加したことや、2020年3月31日に終了した3カ月間において新型コロナウイルスの感染拡大による株式相場の急落に伴う同社のFVTPLの金融資産に分類される投資先に係る投資損失を計上したことなどにより、前年同期から125,404百万円(26.9%)減少しました。
・2020年4月1日から同年6月25日までの期間におけるTモバイルに係る持分法投資利益24,736百万円を計上しました(前年同期は計上なし)。
D デリバティブ関連損失(投資損益を除く):482,668百万円
・2019年11月および2020年4月から8月にかけて締結したアリババ株式の先渡売買契約に関するデリバティブ関連損失485,436百万円を計上しました(2020年10月および11月に行った契約の一部変更による影響を含む)。
E その他の利益:267,379百万円
・ソフトバンクグループ㈱が行っている海外子会社からの米ドル建ての借入について為替レートが円高となったことなどにより、為替差益87,484百万円を計上しました。
・当社による金融機関からWeWorkへの支払保証枠に対するクレジットサポート、および当社100%子会社によるWeWorkの無担保債券の買い受けについて、2020年3月31日に終了した3カ月間(前期第4四半期)に損失評価引当金繰入額をそれぞれ52,349百万円、90,210百万円計上しましたが、同社の信用リスクが改善したことなどにより、それぞれ31,341百万円、46,918百万円の戻し入れを行いました。
<4.5兆円プログラム>4.5兆円プログラムに基づく資産の売却または資金化、自己株式の取得、負債の削減については、前述の「<4.5兆円の資産の売却または資金化の方針(4.5兆円プログラム)>」をご参照ください。

資産運用子会社のソフトバンクグループ㈱要約四半期連結財政状態計算書への影響(注1)
2020年12月31日現在
(単位:百万円)
| 2020年12月31日 | ||
| 現金及び現金同等物 | 284,932 | |
| 資産運用子会社からの投資 | 1,039,940 | |
| 資産運用子会社におけるデリバティブ金融資産 | 174,134 | |
| その他の金融資産 | 1,381,392 | |
| その他 | 9,887 | |
| 資産合計 | 2,890,285 | |
| 有利子負債 | 1,528,759 | |
| 資産運用子会社におけるデリバティブ金融負債 | 64,721 | |
| その他 | 14,318 | |
| 負債合計 | 1,607,798 | |
| Delaware子会社(以下に定義)からの出資(注2) | 1,929,946 | |
| ソフトバンクグループ㈱からDelaware子会社への現金出資相当額 | 39,786 | |
| ソフトバンクグループ㈱からDelaware子会社への貸付および未収金相当額 (ソフトバンクグループ㈱からの運用委託金) | 1,870,267 | |
| 孫 正義からDelaware子会社への現金出資相当額 | 19,893 | A |
| 利益剰余金 | △576,045 | B |
| 為替換算差額 | △71,414 | |
| 純資産 | 1,282,487 | C |
(注1)ソフトバンクグループ㈱からDelaware子会社を経由してSB Northstarへ現物出資したアリババ株式の影響を除いたSB Northstarの財政状態計算書を、同社のソフトバンクグループ㈱要約四半期連結財政状態計算書への影響を示すための参考情報として記載しています。
(注2)当社の子会社であるDelaware Project 1 L.L.C.、Delaware Project 2 L.L.C.およびDelaware Project 3 L.L.C.(以下「Delaware子会社」)から資産運用子会社であるSB Northstarへの出資額
(非支配持分の計算)
(単位:百万円)
| 孫 正義からDelaware子会社への現金出資相当額 | 19,893 | A |
| 非支配持分損益(注3) | △191,978 | |
| 為替換算差額 | △24,624 | |
| 非支配持分(孫 正義の持分) | △196,709 | D |
(注3)表中Bの3分の1
(純資産(上記C)に対する持分)
(単位:百万円)
| ソフトバンクグループ㈱の持分 | 1,479,196 | |
| 非支配持分(孫 正義の持分) | △196,709 | D |
| 純資産 | 1,282,487 | C |
資産の状況
2020年12月31日現在
① 現物株式
(単位:百万米ドル)
| 当第3四半期末の公正価値 | |
| AbCellera Biologics Inc. | 272 |
| Adobe Inc. | 10 |
| Alphabet Inc. Class C Capital Stock | 1,375 |
| Amazon.com, Inc. | 7,386 |
| Facebook, Inc. | 3,279 |
| Microsoft Corporation | 1,105 |
| Netflix, Inc. | 582 |
| Pacific Biosciences of California, Inc. | 238 |
| PayPal Holdings, Inc. | 1,438 |
| salesforce.com Inc | 677 |
| Taiwan Semiconductor Manufacturing Company Limited ADR | 1,302 |
| 4D Molecular Therapeutics, inc. | 30 |
| その他 | 4,213 |
| NVIDIA Corporation | 137 |
| 合計 | 22,045 |
(注)ソフトバンクグループ㈱が保有するNVIDIA Corporation株式を上表に含めて表示しています。
② デリバティブ
(単位:百万米ドル)
| 当第3四半期末の 公正価値 (△は負債) | 想定元本 (△は売建) | |
| 上場株式に係る買建コールオプション | 1,681 | 44,324 |
| 上場株式に係る売建コールオプション | △238 | △30,549 |
| 売建株価指数先物取引 | △181 | △4,458 |
| 上場株式に係るトータル・リターン・スワップ取引 | △205 | 1,727 |
| 合計 | 1,057 | 11,044 |
当事業における主な有利子負債
| 借入者 | 種別 | 2020年12月31日 要約四半期連結 財政状態計算書残高 |
| ソフトバンクグループ㈱ | 借入金 | 9,207億円 |
| 社債 | 4兆7,348億円 | |
| リース負債 | 136億円 | |
| コマーシャル・ペーパー | 1,715億円 | |
| (資金調達を行う100%子会社(注1)) | ||
| West Raptor Holdings, LLC West Raptor Holdings 2, LLC Skybridge LLC Skylark 2020 Holdings Limited Scout 2020 Holdings Limited Tigress 2020 Holdings Limited | アリババ株式を活用した複数の株式先渡売買契約(フロア契約およびカラー契約) | 2兆8,664億円 |
| ムーンライトファイナンス合同会社 | ソフトバンク㈱株式を活用した借入れ | 4,984億円 |
| Delaware Project 6 L.L.C. | Tモバイル株式を活用した借入れ | 4,497億円 |
| SB Northstar | 借入金 | 1兆5,288億円 |
(注1)資金調達を行う100%子会社による借入れはソフトバンクグループ㈱に対してノンリコースです。ただし、Tモバイル株式を活用した借入れについては、例外的にソフトバンクグループ㈱が一部保証しています。
(b)SVF1等SBIAの運営するファンド事業
| 1.投資利益(純額)2兆7,673億円。外部投資家持分増減額を控除したセグメント利益は1兆7,581億円に ◆ SVF1 -投資の売却による実現益(純額)2,098億円:投資先4銘柄の一部株式などを売却 -当第3四半期末に保有する投資の未実現評価益(純額)2兆1,100億円:DoorDash、Uberをはじめとする好調な株価推移により上場投資先で1兆5,415億円の評価益を計上。未上場投資先でも公正価値上昇を反映し評価益5,685億円 ◆ SVF2 -未実現評価益(純額)5,427億円:KE HoldingsおよびSeerの株価上昇により合計5,505億円の利益を計上 2.投資の状況 ◆ SVF1 -エグジット前の投資:当第3四半期末現在、82銘柄を保有。投資額合計763億米ドルに対し、保有投資先公正価値合計900億米ドル -累計実現益52億米ドルおよび累計デリバティブ関連利益15億米ドルを含めた、活動開始来の累計投資利益(グロス)は204億米ドルに(注1) ◆ SVF2 -当第3四半期末現在、26銘柄を保有。投資額合計43億米ドルに対し、保有投資先公正価値合計93億米ドル ◆ その他 -2021年1月8日、SBIA子会社のSPACであるSVF Investment Corp.がNASDAQに新規上場 |
(注1)累計投資利益(グロス)は外部投資家持分および税金等の控除前の金額です。
<事業概要>当事業の業績には、主に、金融行為規制機構(The Financial Conduct Authority)の認可および規制を受けた当社の英国100%子会社SBIAが運営するソフトバンク・ビジョン・ファンド1(SVF1)とソフトバンク・ビジョン・ファンド2(SVF2)の投資および事業活動の結果が含まれています。
SVF1は、「ユニコーン(投資時において企業価値が10億米ドル以上と推定される非公開企業)」を中心に、AIを活用した成長可能性の大きな企業への投資を保有しており、中長期的視点から投資成果を最大化することを目指しています。同ファンドの投資期間は2019年9月12日に終了しましたが、合弁会社への投資を含む既存投資先への追加投資や固定分配、ファンド運営関連費用への充当を目的に出資コミットメント総額の残額が留保されています。2回の1年延長オプションをSBIAが行使した場合を除き、SVF1の存続期間は原則として2029年11月20日までです。
SVF2は、テクノロジーを活用して各市場をリードする成長企業への投資を通じて、AI革命を持続的に加速することを目的に、2019年10月にソフトバンクグループ㈱から出資コミットメントを取得して設立されました。当第3四半期末現在、SVF2はソフトバンクグループ㈱のみがリミテッド・パートナーとして参画し、100億米ドルの出資をコミットしています。
また、当第3四半期、当社グループの上場および非上場企業への投資を補完し、私募ファンドとして定められた投資範疇を超えたより広範な投資機会の追求を実現するため、SBIAはSPACを用いた投資を開始しました。その第一弾として、SBIA子会社のSPACであるSVF Investment Corp.が2021年1月8日にNASDAQに新規上場(株式公開)しました。SVF Investment Corp.は、上場時点では特定されていない1社以上の事業者との合併、株式交換、資産取得、株式取得、組織再編、またはこれらに類する企業結合を目的として設立された投資ビークルであり、2021年1月12日(新規株式公開による払込資金の決済日)から2年以内にこれらの企業結合を行うことを目指しています。当社グループの国際的な存在感と各地域に根差したネットワークから生じる多くの魅力的な投資機会へのアクセスを生かし、テクノロジーの駆使により成長が見込まれる分野において投資先となる企業を特定し、買収および運営することを図っています。なお、企業結合後、結合会社はSBIAの子会社ではなくなる見込みです。
当事業における主なファンドの概要
2020年12月31日現在
| ソフトバンク・ビジョン・ファンド1 | ソフトバンク・ビジョン・ファンド2 | |
| 主なリミテッド・ パートナーシップ | SoftBank Vision Fund L.P. | SoftBank Vision Fund II-2 L.P. |
| 出資コミットメント総額 | 986億米ドル | 100億米ドル |
| 当社:331億米ドル(注) 外部投資家:655億米ドル | 当社:100億米ドル | |
| ジェネラル・パートナー | SVF GP (Jersey) Limited (当社海外100%子会社) | SVF II GP (Jersey) Limited (当社海外100%子会社) |
| 投資期間 | 2019年9月12日に終了 | 今後外部投資家の参画により変動する可能性があるため開示を控えています。 |
| 存続期間 | 2029年11月20日まで(原則) |
(注)SVF1への当社の出資コミットメントは、Arm Limited株式を活用した約82億米ドル相当の支払義務履行分(全該当株式を拠出済み)のほか、SVF1に関連するインセンティブ・スキームへ活用される予定の25億米ドル(従来の50億米ドルから減額)を含みます。
SVF1の資金の状況
2020年12月31日現在
(単位:億米ドル)
| 合計 | 当社 | 外部投資家 | ||
| 出資コミットメント(A) | 986 | 331 | 655 | |
| 払込資金6(B) | 845 | 289 | 556 | |
| 払込資金返還額(再コール不可)(C) | 86 | 9 | 77 | |
| 払込資金残高(D)=(B)-(C) | 759 | 280 | 479 | |
| コミットメント残額(E)=(A)-(B) | 141 | 42 | 99 | |
(注)SVF1への当社の出資コミットメントは、Arm Limited株式を活用した約82億米ドル相当の支払義務履行分(全該当株式を拠出済み)のほか、SVF1に関連するインセンティブ・スキームへ活用される予定の25億米ドル(従来の50億米ドルから減額)を含みます。
当第3四半期末現在、ソフトバンクグループ㈱はSVF2に対する出資コミットメントのうち、44億米ドルを履行済みです。
| 6 | SVF1における払込資金は、払込後に投資計画の変更等によりリミテッド・パートナーへ返還された金額を差し引いています。 |
<業績全般>(単位:百万円)
| 12月31日に終了した9カ月間 | |||||||
| 2019年 | 2020年 | 増減 | 増減率 | ||||
| SVF1およびSVF2からの投資損益 | △729,007 | 2,767,257 | 3,496,264 | - | A | ||
| 投資の売却による実現損益 | 14,643 | 205,274 | 190,631 | - | |||
| 投資の未実現評価損益 | △754,828 | 2,545,550 | 3,300,378 | - | |||
| 当期計上額 | △727,327 | 2,652,701 | 3,380,028 | - | |||
| 過年度計上額のうち実現損益への振替額 (注1) | △27,501 | △107,151 | △79,650 | - | |||
| 投資先からの受取配当金 | 10,067 | 8,219 | △1,848 | △18.4% | |||
| 投資に係るデリバティブ関連損益 | - | 1,091 | 1,091 | - | |||
| 為替換算影響額 | 1,111 | 7,123 | 6,012 | 541.1% | |||
| 販売費及び一般管理費 | △68,466 | △45,199 | 23,267 | △34.0% | |||
| 財務費用 | △17,092 | △7,634 | 9,458 | △55.3% | B | ||
| SVF1における外部投資家持分の増減額 | 190,005 | △956,736 | △1,146,741 | - | C | ||
| その他の損益 | 596 | 429 | △167 | △28.0% | |||
| セグメント利益(税引前利益) | △623,964 | 1,758,117 | 2,382,081 | - | |||
(注1)当期に売却した投資に係る未実現評価損益の過年度計上額を「投資の売却による実現損益」に振り替えています。
当第3四半期累計期間において、SVF1は、既存投資先およびその合弁会社へ合計35億米ドルの追加投資7を行った一方、投資先4銘柄の一部株式および7銘柄7の全株式を、合計22億米ドルの当初取得額に対し合計42億米ドル8で売却しました。またSVF2は、合計23億米ドルの新規および追加の投資を行いました。
セグメント利益
A SVF1およびSVF2からの投資利益:2,767,257百万円
・SVF1
-投資先4銘柄の一部株式および7銘柄7の全株式を売却したことにより、投資の売却による実現益209,849百万円を計上しました。
-当第3四半期末に保有する投資について未実現評価益2,109,989百万円(20,068百万米ドル、純額)を計上しました(内訳は以下「SVF1の投資の状況」をご参照ください)。このうち、上場投資先について、DoorDash、Uberをはじめとする投資先の株価の好調な推移により、合計14,667百万米ドルの未実現評価益を計上しました。また、非上場株式について、資金調達ラウンドがあった投資先やエグジットが決定した投資先、イーコマースやプロップテック(不動産テック)など新型コロナウイルス感染拡大局面において顧客によるサービスの利用の高まりが見られるオンライン事業を営む投資先の公正価値が増加したことなどにより、合計5,401百万米ドルの未実現評価益を計上しました。
・SVF2
-未実現評価益542,711百万円(5,126百万米ドル、純額)を計上しました。これは主に、KE HoldingsおよびSeerについて、上場後の株価上昇を反映し、合計5,201百万米ドルの未実現評価益を計上したことによるものです。その他の内訳は以下「SVF2の投資の状況」をご参照ください。
B 財務費用:7,634百万円(前年同期比9,458百万円減少)
主に、SVF1が投資の資本効率向上などのために設定した借入枠を利用した借入れ(以下「ファンド・レベル・ファシリティー」)および保有株式の一部の資金化を目的とした借入れ(以下「ポートフォリオ・ファイナンシング・ファシリティー」)について、返済に伴う借入残高の減少により支払利息が減少しました。
C SVF1における外部投資家持分の増減額:△956,736百万円
SVF1からの投資損益からSBIAに支払われる管理報酬および成功報酬、SVF1の営業費用ならびにその他の費用を控除した金額を、持分に応じて外部投資家に分配した成果分配額および固定分配額の合計です。詳細は「第4 経理の状況、1 要約四半期連結財務諸表、要約四半期連結財務諸表注記 7.SVF1等SBIAの運営するファンド事業(2)SVF1における外部投資家持分」をご参照ください。
なお、当第3四半期末現在、SVF2はソフトバンクグループ㈱のみが出資しているため、外部投資家持分はありません。
| 7 | 株式の交換を含みます。当第1四半期において、既存投資先2社の株式を同じく既存投資先であるその関係会社株式に交換しました。当該株式の交換は、投資のエグジット(売却)および新規投資の取得として取り扱い、売却額および交換先の株式取得額をそれぞれグロスで算入するとともに、当初保有株式の取得額と売却額(交換先の株式の取得額)との差額を投資の実現損益として計上しています。 |
| 8 | 売却手数料等の控除後 |
SVF1の投資の状況
2020年12月31日現在
(単位:十億米ドル)
合計(下記①+②+③)
| 累計投資銘柄数 | 累計投資額 A1+B1+C1 | 累計リターン A2+B2+C2 | 累計損益(注1) A3+B3+C3 | |||
| 92 | 84.5 | 104.9 | 20.4 |
①エグジット前の投資(当第3四半期末に保有する投資)
| セクター | 銘柄数 | 投資額 A1 | 公正価値 A2 | 累計 未実現 評価損益 (注2)A3 | 未実現 評価損益 当期計上額 Q1-Q3 | ||
| a | コンシューマ | 12 | 10.4 | 14.8 | 4.4 | 3.0 | |
| b | エドテック | 1 | 0.7 | 1.1 | 0.4 | 0.4 | |
| c | エンタープライズ | 8 | 2.5 | 3.9 | 1.4 | 0.8 | |
| d | フィンテック | 11 | 4.4 | 3.4 | △1.0 | △1.2 | |
| e | フロンティアテック | 9 | 11.0 | 11.2 | 0.2 | 0.6 | |
| f | ヘルステック | 8 | 2.0 | 4.3 | 2.3 | 1.4 | |
| g | ロジスティクス | 14 | 8.0 | 16.9 | 8.9 | 8.4 | |
| h | プロップテック | 9 | 10.1 | 5.9 | △4.2 | 0.8 | |
| i | トランスポーテーション | 10 | 27.2 | 28.5 | 1.3 | 5.9 | |
| 合計 | 82 | 76.3 | 90.0 | 13.7 | 20.1 | ||
(別掲)
| 上場株式(注3) | 8 | 9.7 | 24.8 | 15.1 | 14.7 | ||
| d | OneConnect | 0.1 | 0.1 | △0.0 | 0.0 | ||
| d | ZhongAn Insurance | 0.2 | 0.1 | △0.1 | 0.0 | ||
| f | Guardant Health | 0.1 | 0.8 | 0.7 | 0.4 | ||
| f | Relay Therapeutics | 0.3 | 1.2 | 0.9 | 0.9 | ||
| f | Vir Biotechnology | 0.2 | 0.6 | 0.4 | △0.1 | ||
| g | DoorDash | 0.7 | 9.0 | 8.3 | 7.1 | ||
| h | Opendoor | 0.4 | 1.7 | 1.3 | 1.3 | ||
| i | Uber | 7.7 | 11.3 | 3.6 | 5.1 | ||
| 非上場株式 | 74 | 66.6 | 65.2 | △1.4 | 5.4 | ||
| 合計 | 82 | 76.3 | 90.0 | 13.7 | 20.1 | ||
②エグジットした投資
| 銘柄数 | 投資額 B1 | 売却額 B2 | 累計 実現損益 (注1)B3 | 実現損益 当期計上額 Q1-Q3 | ||
| 一部エグジット | - | 1.1 | 2.7 | 1.6 | 1.2 | |
| 全部エグジット7 | 10 | 7.1 | 10.7 | 3.6 | 0.8 | |
| 合計 | 10 | 8.2 | 13.4 | 5.2 | 2.0 |
③投資に係るデリバティブ関連損益
| デリバティブ原価 C1 | 決済額 C2 | 累計デリバテ ィブ関連損益 C3 | ||||
| 既決済 | 0.0 | 1.5 | 1.5 | |||
| 合計 | 0.0 | 1.5 | 1.5 |
(注1)外部投資家持分および税金等の控除前
(注2)当社からSVF1への移管が決定されていたものの実行されなかった投資について、移管の取りやめを決定するまでの期間に発生した未実現評価損益は含めていません。
(注3)上場株式に付された記号は属するセクターを表しています。当該セクターにおける投資先は掲載された上場株式に限りません。
SVF2の投資の状況
2020年12月31日現在
(単位:十億米ドル)
合計(下記①+②)
| 累計投資銘柄数 | 累計投資額 A1+B1 | 累計リターン A2+B2 | 累計損益(注1) A3+B3 | |||
| 26 | 4.3 | 9.3 | 5.0 |
①エグジット前の投資(当第3四半期末に保有する投資)
| 会社名 | 銘柄数 | 投資額 (注2)A1 | 公正価値 (注2)A2 | 累計 未実現 評価損益 A3 | 未実現 評価損益 当期計上額 Q1-Q3 | ||
| 上場株式 | 2 | 1.4 | 6.6 | 5.2 | 5.2 | ||
| KE Holdings | 1.4 | 6.4 | 5.0 | 5.1 | |||
| Seer | 0.0 | 0.2 | 0.2 | 0.1 | |||
| 非上場株式 | 24 | 2.9 | 2.7 | △0.2 | △0.1 | ||
| 合計 | 26 | 4.3 | 9.3 | 5.0 | 5.1 | ||
②エグジットした投資
| 銘柄数 | 投資額 B1 | 売却額 B2 | 累計 実現損益 (注1)B3 | 実現損益 当期計上額 Q1-Q3 | ||
| 一部エグジット | - | 0.0 | 0.0 | △0.0 | △0.0 | |
| 合計 | - | 0.0 | 0.0 | △0.0 | △0.0 |
(注1)税金等の控除前
(注2)SVF2のエグジット前の投資の投資額および公正価値には、投資の取得対価の一部として受領した他会社の非支配持分に係るものが含まれています。
投資先の上場実績および公表済の上場予定
2020年12月31日現在;投資時に上場済みのものを除く
| ファンド | 会社名 | 上場日 | 上場方式 |
| SVF1 | エグジット前の投資 | ||
| ZhongAn Insurance | 2017年9月28日 | IPO | |
| Guardant Health | 2018年10月4日 | IPO | |
| Uber | 2019年5月10日 | IPO | |
| Vir Biotechnology | 2019年10月11日 | IPO | |
| OneConnect | 2019年12月13日 | IPO | |
| Relay Therapeutics | 2020年7月16日 | IPO | |
| DoorDash | 2020年12月9日 | IPO | |
| Opendoor | 2020年12月21日 | SPACとの合併 | |
| View | 2021年1~3月(予定) | SPACとの合併9 | |
| エグジット済みの投資 | |||
| PingAn Good Doctor | 2018年5月4日 | IPO | |
| Slack | 2019年6月20日 | ダイレクトリスティング | |
| 10x Genomics | 2019年9月12日 | IPO | |
| SVF2 | エグジット前の投資 | ||
| KE Holdings | 2020年8月13日 | IPO | |
| Seer | 2020年12月4日 | IPO |
| 9 | 2020年11月30日(米国時間)にView, Inc.とSPACであるCF Finance Acquisition Corp. IIとの合併が発表されました。2021年2月8日現在、当該合併は未了です。 |
(c)ソフトバンク事業
| 1.セグメント利益が前年同期比1.8%増加:Zホールディングス㈱と法人向け事業が好調に推移 2.Zホールディングス㈱とLINE㈱の経営統合は2021年3月の完了を予定 |
(単位:百万円)
| 12月31日に終了した9カ月間 | ||||
| 2019年 | 2020年 | 増減 | 増減率 | |
| 売上高 | 3,617,784 | 3,805,561 | 187,777 | 5.2% |
| セグメント利益(税引前利益) | 733,329 | 746,219 | 12,890 | 1.8% |
| 減価償却費及び償却費 | △506,588 | △537,640 | △31,052 | 6.1% |
| 投資損益 | 5,541 | △4,496 | △10,037 | - |
| 財務費用 | △43,839 | △48,849 | △5,010 | 11.4% |
| 持分法による投資損益(注1) | △26,371 | △26,205 | 166 | - |
| デリバティブ関連損益 (投資損益を除く) | △3 | △135 | △132 | - |
(注1)主にPayPay㈱に係る持分法投資損失です。ソフトバンク㈱においては、PayPay㈱は持分法適用会社に分類されていますが、ソフトバンクグループ㈱においては、PayPay㈱は2018年6月の設立から一貫して子会社として連結されており、その業績は「その他」に含まれています。このため、ソフトバンク事業で認識したPayPay㈱に係る持分法投資損失はセグメント情報の「調整額」で消去されています。
<業績全般>セグメント利益は、前年同期比12,890百万円(1.8%)増加の746,219百万円となりました。WeWork Japan合同会社(持分法適用会社)への投資についてのれん相当額の減損処理を行い持分法投資の減損損失を計上したことや、投資損益の悪化などがあったものの、主にZホールディングス㈱や法人向け事業が好調に推移したことによるものです。
Zホールディングス㈱は主に2019年11月の㈱ZOZO子会社化および既存イーコマース事業の増収の影響で増益となりました。また、法人向け事業は、モバイル売上の増加に加えて、新型コロナウイルス感染拡大を受けてテレワーク関連商材の需要が伸びたことでクラウドサービスやセキュリティーソリューションの売上が増加し、増益となりました。なおコンシューマ向け事業は、主に「半額サポート」10に係る契約負債の取り崩しを売上に計上したことや、2019年10月に施行された改正電気通信事業法11の影響により販売手数料が減少したことがそれぞれ利益に寄与した結果、増益となりました。
Zホールディングス㈱とLINE㈱の経営統合
Zホールディングス㈱とLINE㈱は、2019年12月にソフトバンク㈱とNAVER Corporationを含む4社間で経営統合(以下「本経営統合」)に関する最終契約を締結しました。2020年8月に、本経営統合の実行に必要な各国の競争法令および投資規制法令上の手続きが完了しました。なお、本経営統合を実現するための取引の一環として、ソフトバンク㈱はLINE㈱株式等を対象とした共同公開買付けを2020年8月から9月にかけて実施し、その後LINE㈱株式は2020年12月をもって東京証券取引所市場第一部への上場を廃止しました12。またLINE㈱は2021年1月20日にZホールディングス㈱株式を対象とした公開買付けの開始を決定しています。
本経営統合を実現するための一連の取引の一環として実施される株式交換の効力発生日は2021年3月1日を予定しています。なお、本経営統合後の上場統合会社であるZホールディングス㈱は、当社およびソフトバンク㈱の子会社となる予定です。
| 10 | 対象スマートフォンを48カ月の分割払い(48回割賦)で購入し、25カ月目以降に利用端末と引き換えに指定の端末に機種変更すると、その時点で残っている分割支払金の支払いが免除されるプログラム |
| 11 | 本改正では、携帯電話の通信料金と端末代金を分離したプランの義務化や、携帯端末の値引きの上限を2万円にすることなどが定められた。 |
| 12 | ニューヨーク証券取引所に上場されている米国預託証券も2020年12月に上場を廃止しました。 |
(d)アーム事業
| 1.売上高が前年同期比14.6%増 ◆ ライセンス収入が前年同期比24.9%増(米ドルベース):買収以降のテクノロジー・ポートフォリオ拡充が、より幅広い顧客による導入につながり、需要が底堅く推移 ◆ ロイヤルティー収入が前年同期比17.2%増(米ドルベース):主に5G用スマートフォンやネットワーク機器向けチップの出荷の大幅増加が貢献、サーバー向けチップの出荷増も寄与 2.セグメント損失は前年同期から悪化 ◆ アーム全株式のNVIDIAへの売却契約締結に伴う株式報酬費用の計上や複数の戦略目標の達成による賞与の増加などにより、セグメント損失は前年同期比97億円悪化 3.研究開発強化により拡充したテクノロジー・ポートフォリオの新規ライセンス契約が進捗 ◆ 当第3四半期累計期間に、サーバーやスマートフォン、ネットワーク機器、産業用ロボットや自動運転車などの自律操作型システム、コンピュテーショナル・ストレージ13向けの新プロセッサーなどのライセンス契約を締結 |
(単位:百万円)
| 12月31日に終了した9カ月間 | ||||
| 2019年 | 2020年 | 増減 | 増減率 | |
| 売上高 | 143,008 | 163,912 | 20,904 | 14.6% |
| セグメント利益(税引前利益) | △35,712 | △45,401 | △9,689 | - |
(注)セグメント利益には、アーム買収時に行った取得原価配分により計上した無形資産の償却費が、当第3四半期累計期間は36,063百万円、前年同期は37,738百万円含まれています。
<事業概要>アームは主に、低消費電力型マイクロプロセッサーおよび関連テクノロジーのデザインなど、半導体のIP(回路の設計情報などの知的財産)のライセンス事業を行っています。現在アームは既存市場でのシェアの維持・獲得および新規市場でのシェア獲得に向けて新技術開発を目指しており、技術関連人員の増強により研究開発投資を加速することで、技術力の強化を図っています。
市場の動向とその影響
アームの業績は半導体市場の動向に強く影響を受けることがあります。半導体市場は現在、貿易摩擦や特定企業への制裁などの外部要因に加え、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う経済活動の変動による影響にさらされています。今後、これらの影響により、コンシューマー・エレクトロニクスの出荷数が弱含んだ場合にはロイヤルティー収入の押し下げ要因となる可能性があるほか、収入減に直面したライセンシーが新規ライセンス契約の締結を延期する動向が生じた場合にはライセンス収入も押し下げられる可能性があります。しかしながら、現時点で半導体業界全体、またはアームへの影響を見通すことは困難です。
足元でこうしたリスクは残るものの、市場環境が上向くにつれて、アームは成長を続けていくものと見込んでいます。さらに今後テクノロジーの高度化が進むにつれ、アームのテクノロジーが活用される機会は長期的に拡大していくと期待しています。
13演算機能を搭載したデータ記憶装置
<業績全般>売上高(米ドルベース)
アームの売上は主に米ドル建てであるため、本項の売上高は米ドルベースの実績を記載しています。
(単位:百万米ドル)
| 12月31日に終了した9カ月間 | ||||||||||
| 2019年 | 2020年 | |||||||||
| Q1 | Q2 | Q3 | 累計 | Q1 | Q2 | Q3 | 累計 | 増減 | 増減率 | |
| テクノロジー・ライセンス 収入 | 125 | 87 | 130 | 342 | 122 | 154 | 151 | 427 | 85 | 24.9% |
| テクノロジー・ロイヤルティー収入 | 240 | 254 | 312 | 806 | 282 | 323 | 340 | 945 | 139 | 17.2% |
| ソフトウエアおよびサービス 収入 | 53 | 55 | 63 | 171 | 53 | 58 | 65 | 176 | 5 | 2.9% |
| 売上高合計 | 418 | 396 | 505 | 1,319 | 457 | 535 | 556 | 1,548 | 229 | 17.4% |
当第3四半期累計期間の売上高は前年同期から229百万米ドル(17.4%)増加しました。テクノロジー・ライセンス収入、テクノロジー・ロイヤルティー収入、ソフトウエアおよびサービス収入がいずれも増加しました。
テクノロジー・ライセンス収入
テクノロジー・ライセンス収入は前年同期から85百万米ドル(24.9%)増加しました。当社による買収以降、アームが研究開発投資を増加したことにより、現在のアームのテクノロジー・ポートフォリオは、サーバーやカーエレクトロニクス、AIアクセラレーションなどに最適化したプロセッサーなどの幅広いテクノロジーを含むものとなりました。これにより、より幅広い顧客がアームのテクノロジー・ライセンス契約を締結し、既存の顧客はより多くのアームのテクノロジーを選択することができ、ライセンス収入をけん引しています。新型コロナウイルスの感染拡大による半導体市場の先行き不透明感は引き続き残るものの、アームの最新テクノロジーに対しては底堅い需要が見られ、主要ライセンシーとの間での複数の高価値なライセンス契約の締結につながっています。これらのライセンスには、サーバーチップ用やスマートフォン、ネットワーク機器、産業用ロボットや自動運転車などの自律型操作システム用途のプロセッサーに関するものが含まれています。
テクノロジー・ロイヤルティー収入
テクノロジー・ロイヤルティー収入は前年同期から139百万米ドル(17.2%)増加しました。ライセンシーによる5Gスマートフォンの出荷と5G基地局へのネットワーク機器の導入が大幅に増加したことに加えて、サーバー向けチップの出荷増加も増収に寄与しました。
ソフトウエアおよびサービス収入
ソフトウエアおよびサービス収入は前年同期から5百万米ドル(2.9%)増加しました。
セグメント利益
セグメント利益は、前年同期から9,689百万円悪化し、45,401百万円の損失となりました。アーム全株式のNVIDIAへの売却契約の締結に伴いアームの従業員に付与済みの株式報酬の公正価値が上昇したことおよび権利確定日の前倒しを見込んだことにより93.7百万米ドルの費用(一時的な費用を含む)を計上したほか、長期的な成功に資する戦略目標を複数達成したことを反映し従業員賞与が47.3百万米ドル増加したことなどによるものです。
なお、アームは研究開発体制の強化に引き続き取り組み、技術関連人員を中心に従業員の採用を進めており、アームの当第3四半期末の従業員数は前年同期末から479人(7.3%)増加の6,999人となりました。
<営業概況>ロイヤルティー・ユニット14
| 2019年 | 2020年 | ||||
| 7~9月期 | 10~12月期 | 1~3月期 | 4~6月期 | 7~9月期 | |
| ロイヤルティー・ユニット出荷数 (ライセンシーからの報告に基づく実績ベース) | |||||
| 62億個 | 60億個 | 54億個 | 56億個 | 67億個 | |
| 成長率 (前年同期比) | 3.3% | 13.2% | 17.4% | 3.7% | 8.1% |
2020年7~9月期のロイヤルティー・ユニットの出荷数は67億個となりました。アームが関連する半導体市場のチップ出荷数が前年同期から2.5%15の増加となる中、アームのロイヤルティー・ユニットの出荷数は前年同期から8.1%増加しました。
<技術開発>アームは以下を重点投資分野とし、モバイル事業および潜在的成長性の高い事業におけるテクノロジーの開発に取り組んでいます。
重点投資分野と主な進捗
| モバイルコンピューティング | ||||
| オポチュニティー | : | モバイル端末用メインチップの市場シェアは既に95%超ロイヤルティー単価が長年にわたり上昇傾向 | ||
| 当第1四半期 | : | ハイエンドスマートフォン向けに、プロセッサー、機械学習アクセレレーター、グラフィック・プロセッサーを含む新テクノロジーシリーズを発表 | ||
| 当第2四半期 | : | 2022年に顧客へ納入予定の2つの新プロセッサーを発表。AIアルゴリズムや拡張現実への最適化やセキリュティー機能の強化により、パフォーマンスの向上を実現 | ||
| 当第3四半期 | : | ・Qualcomm Technologies, Inc.が、アームの「Cortex-X1」プロセッサーをベースにした次世代5Gスマートフォン向けSnapdragon 888チップを発表 ・MediaTek Inc.が、アームの「Cortex-A78」プロセッサーと「Mali G57」グラフィック・プロセッサーをベースに、Chromebookなどの次世代モデル向けに設計されたMT8195チップセットを発表 | ||
| インフラ | ||||
| オポチュニティー | : | ネットワークインフラの市場シェアが拡大、データセンター用サーバーの市場シェアも確立中 | ||
| 当第1四半期 | : | ・アームのサーバー向けテクノロジーを搭載した理化学研究所と富士通㈱共同開発のスーパーコンピューター「富岳」が、スーパーコンピューターの計算速度を競うランキング「TOP500」で世界第1位を獲得 ・Amazon Web Services Inc.が、アームのテクノロジーを搭載した同社Graviton2で、コンピューティングおよびメモリ集約型アプリケーションに最適化した2つの新サービスを提供開始 | ||
| 当第2四半期 | : | 2つの新プロセッサーを発表。高性能コンピューティングをターゲットとした「Neoverse V1」と、電力効率に優れたデータセンターやエッジ・コンピューティング向けの「Neoverse V2」 | ||
| 当第3四半期 | : | Amazon Web Services Inc.が、同社Graviton2を基に、アームのテクノロジーを使用しない前世代から価格性能比で最大40%向上した、ネットワーキングアプリケーションに最適化した新サービスを提供開始 | ||
| 14 | ロイヤルティー・ユニット(アームのテクノロジーを含んだチップ)の出荷実績は、出荷の発生から1四半期遅れでライセンシーから報告を受けるため、本項におけるロイヤルティー・ユニットは、2020年7~9月期までの出荷実績を掲載しています。一方、ロイヤルティー収入は、出荷が発生する四半期に見積りに基づいて計上しています。当第3四半期にロイヤルティー・ユニットの集計方法の見直しを行ったことに伴い、過去の出荷実績数値を遡及修正しています。 |
| 15 | World Semiconductor Trade Statistics(WSTS)、2021年1月時点。プロセッサー技術を含まないメモリおよびアナログチップを除く。同データはWSTS Inc.のヒアリングに協力をした半導体企業からの情報を元に作成されています。 |
| 自動車 | ||||
| オポチュニティー | : | 自動車のスマート化に伴い高度処理能力の需要が上昇する中、アームのテクノロジーは省電力性で好位置に付け、多くの自動車向けチップ開発企業とライセンス契約を締結済み | ||
| 当第1四半期 | : | インフォテインメントやダッシュボードなどの車載アプリケーション間でグラフィック・プロセッサーが共有できるソフトウエアの新規開発を発表。AUDI AGやSamsung Electronics Co., Ltd.などが2022年発売予定の自動車にアームのグラフィックスIPを導入予定 | ||
| 当第2四半期 | : | 3つの新プロセッサーを発表:産業用ロボットや自動運転車などの自律型操作システムの安全性・信頼性向上に向けて開発された「Cortex-A78AE」、「Mali-G78AE」、「Mali-C71AE」 | ||
| 当第3四半期 | : | 自動車向けテクノロジーの大手プロバイダーであるTelechips Inc.が、同社の次世代車載向けチップへの「Mali-G78AE」グラフィック・プロセッサー、「Cortex-A76」プロセッサー、「Ethos-N78」AIプロセッサーなどのアームのテクノロジーの採用を発表 | ||
| IoT | ||||
| オポチュニティー | : | IoTの真価発揮に不可欠な安全性や堅牢性を追求し、IoT機器ネットワーク内での安全なデータ管理用テクノロジーを開発 | ||
| 当第2四半期 | : | IoT端末とネットワークをつなぐIoTゲートウェイやエッジサーバーを実現する新市場分野であるコンピュテーショナル・ストレージ13専用に設計された「Cortex-R82」プロセッサーの導入を発表 | ||
| 当第3四半期 | : | NXP Semiconductors N.V.が、同社の産業用およびIoTエッジ向けのアームベースの製品群i.MXを、アームの「Ethos」AIプロセッサーを実装し拡充していくことを発表 | ||
(e)その他
(単位:百万円)
| 12月31日に終了した9カ月間 | ||||||
| 2019年 | 2020年 | 増減 | 増減率 | |||
| 売上高 | 159,868 | 183,381 | 23,513 | 14.7% | ||
| セグメント利益(税引前利益) | △65,253 | 156,391 | 221,644 | - | ||
| 減価償却費及び償却費 | △33,036 | △29,811 | 3,225 | △9.8% | ||
| 投資損益 | 14,406 | 228,642 | 214,236 | - | ||
| 財務費用 | △10,885 | △12,243 | △1,358 | 12.5% | ||
| 持分法による投資損益 | 2,468 | 19,489 | 17,021 | 689.7% | ||
| デリバティブ関連損益 (投資損益を除く) | 178 | 681 | 503 | 282.6% | ||
その他のセグメント利益は156,391百万円となりました。主に、ラテンアメリカのファンド事業において、前期末から複数の投資先の公正価値が増加したことにより投資利益が124,933百万円となり、121,626百万円の税引前利益を計上したことによるものです。なお、ラテンアメリカのファンド事業の当第3四半期末現在の累計投資額は2,314百万米ドル、公正価値は3,048百万米ドルとなりました。このほか、Fortress Investment Group LLCにおいても保有する投資の公正価値が増加したことにより投資利益が94,847百万円となり、96,122百万円の税引前利益を計上しました。
一方、日本でスマートフォン決済サービスを手掛けるPayPay㈱が、ユーザー獲得と利用促進を目的としたキャンペーンやサービス利用可能店舗の拡大に引き続き取り組んだことなどにより40,920百万円の税引前損失を計上しました。前年同期から税引前損失が減少したのは、主に決済手数料売上が増加したことに加え、顧客へのポイントの基本付与率の変更などによりユーザーの獲得・維持に係る費用が抑制されたことによるものです。なお、同社の決済サービスは、当第3四半期累計期間の決済回数が14.23億回(前年同期比3.3倍)に達するなど、順調に拡大を続けています。
「その他」に含まれるPayPay㈱の業績
(単位:百万円)
| 12月31日に終了した9カ月間 | ||||
| 2019年 | 2020年 | 増減 | 増減率 | |
| 売上高 | 4,872 | 19,790 | 14,918 | 306.2% |
| 税引前損失 | △55,621 | △40,920 | 14,701 | - |
c.財政状態の概況
| 1.4.5兆円プログラムの進捗と主な影響 ◆ 資産売却および資金化 ①Tモバイル株式の一部売却および資金化(注1) -売却後に引き続き保有する同社株式1兆4,835億円(当第3四半期末時点)を投資有価証券に計上 -同社株式を担保に43.8億米ドルの借入れ(マージン・ローン)を実施。うち、23億米ドルを4.5兆円プログラムによる手取金に算入 ②アリババ株式を活用した複数の先渡売買契約の締結 -2020年4月から8月にかけて同社株式を利用した複数の先渡売買契約を締結後、2020年10月および11月に先渡売買契約の契約変更を実施。前期契約分と合わせ株式先渡契約金融負債を合計2兆8,664億円(当第3四半期末時点)計上 ③ソフトバンク㈱株式の一部売却 -支配継続子会社に対する持分変動9,324億円(資本剰余金の増加) ◆ 負債の削減 -ソフトバンクグループ㈱がシニアローン3,000億円の期限前返済および国内無担保社債1,676億円(額面総額)の買入れを実施 ◆ 自己株式の取得 -当第3四半期累計期間に自己株式を合計1兆6,078億円取得。うち、4.5兆円プログラムに基づく取得額1兆1,238億円 2. 資産運用子会社に係る投資を流動資産および流動負債に計上(注2) -上場株式投資:資産運用子会社からの投資 1兆399億円 担保差入有価証券(その他の金融資産) 1兆2,276億円 -デリバティブ投資:資産運用子会社におけるデリバティブ金融資産 1,741億円 資産運用子会社におけるデリバティブ金融負債 647億円 -資金調達:アリババ株式を担保に60億米ドルの借入れ(マージン・ローン)を実施 3. FVTPLで会計処理されているSVF1およびSVF2からの投資の帳簿価額9兆3,949億円(前期末比比2兆5,027億円増加)(注3) 主に投資先の公正価値が上昇し、SVF1からの投資の帳簿価額8兆4,308億円(前期末比1兆7,491億円増加)、SVF2からの投資の帳簿価額9,642億円(前期末比7,536億円増加) |
(注1)スプリントとT-Mobile US, Inc.の合併およびTモバイル株式の一部売却取引の詳細については、前述の「<4.5兆円の資産の売却または資金化の方針(4.5兆円プログラム)>1.スプリントとT-Mobile US, Inc.の合併完了、およびTモバイル株式の一部売却等」をご参照ください。
(注2)詳細は前述の「b.セグメントの業績概況 (a)持株会社投資事業」をご参照ください。
(注3)アームは当社の子会社であるため、同社への投資はSVF1からの投資に含まれません。
(単位:百万円)
| 2020年 3月31日 | 2020年 12月31日 | 増減 | 増減率 | |
| 資産合計 | 37,257,292 | 37,858,793 | 601,501 | 1.6% |
| 負債合計 | 29,884,375 | 29,236,487 | △647,888 | △2.2% |
| 資本合計 | 7,372,917 | 8,622,306 | 1,249,389 | 16.9% |
(a)資産
(単位:百万円)
| 2020年 3月31日 | 2020年 12月31日 | 増減 | |||
| 現金及び現金同等物 | 3,369,015 | 4,452,099 | 1,083,084 | A | |
| 営業債権及びその他の債権 | 2,072,326 | 2,236,789 | 164,463 | B | |
| 資産運用子会社からの投資 | - | 1,039,940 | 1,039,940 | C | |
| 資産運用子会社におけるデリバティブ金融資産 | - | 174,134 | 174,134 | D | |
| その他の金融資産 | 313,487 | 1,802,697 | 1,489,210 | E | |
| 棚卸資産 | 185,097 | 159,919 | △25,178 | ||
| その他の流動資産 | 460,970 | 161,062 | △299,908 | ||
| 売却目的保有に分類された資産 | 9,236,048 | 40,287 | △9,195,761 | F | |
| 流動資産合計 | 15,636,943 | 10,066,927 | △5,570,016 | ||
| 有形固定資産 | 1,264,516 | 1,511,844 | 247,328 | G | |
| 使用権資産 | 1,293,692 | 1,163,782 | △129,910 | H | |
| のれん | 3,998,167 | 3,875,949 | △122,218 | I | |
| 無形資産 | 1,985,972 | 1,859,023 | △126,949 | J | |
| 契約獲得コスト | 212,036 | 234,189 | 22,153 | ||
| 持分法で会計処理されている投資 | 3,240,361 | 3,730,319 | 489,958 | K | |
| FVTPLで会計処理されているSVF1およびSVF2からの投資 | 6,892,232 | 9,394,949 | 2,502,717 | L | |
| SVF1 | 6,681,671 | 8,430,770 | 1,749,099 | ||
| SVF2 | 210,561 | 964,179 | 753,618 | ||
| 投資有価証券 | 1,211,511 | 3,370,933 | 2,159,422 | M | |
| デリバティブ金融資産 | 59,278 | 1,066,301 | 1,007,023 | N | |
| その他の金融資産 | 1,100,694 | 1,291,438 | 190,744 | ||
| 繰延税金資産 | 221,371 | 156,538 | △64,833 | ||
| その他の非流動資産 | 140,519 | 136,601 | △3,918 | ||
| 非流動資産合計 | 21,620,349 | 27,791,866 | 6,171,517 | ||
| 資産合計 | 37,257,292 | 37,858,793 | 601,501 | ||
主な科目別の増減理由
| 科目 | 前期末からの主な増減理由 |
| 流動資産 | |
| A 現金及び現金同等物 | 主に4.5兆円プログラムに基づく資産売却および資金化により増加しました。詳細については、下記「(別掲)エンティティー別の現金及び現金同等物」および「(2)キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。 |
| B 営業債権及びその他の債権 | ・SB C&S㈱の営業債権およびジャパンネット銀行の債権(銀行業のコール・ローンや貸出金)が増加しました。 ・前期末にブライトスターの営業債権143,000百万円が計上されていましたが、当第3四半期に同社は子会社から除外しました。 |
| C 資産運用子会社からの投資 | SB Northstarが当第3四半期末に保有する上場株式の公正価値を計上しました。 |
| D 資産運用子会社における デリバティブ金融資産 | SB Northstarが当第3四半期末に保有する上場株式に係る買建コールオプションおよびトータル・リターン・スワップ取引の公正価値を計上しました。 |
| E その他の金融資産 | SB Northstarは借入を利用した投資の取得取引、売建株価指数先物取引およびトータル・リターン・スワップ取引において、担保を差し入れています。当第3四半期末に担保差入有価証券1,227,560百万円、差入証拠金90,051百万円、拘束性預金63,781百万円を計上しました。その他の金融資産の詳細は「第4 経理の状況、1 要約四半期連結財務諸表、要約四半期連結財務諸表注記9.その他の金融資産(流動)」をご参照ください。 |
| F 売却目的保有に分類された資産 | ・前期末にスプリントを売却目的保有に分類された処分グループに分類し、同社の資産を区分して表示していましたが、当期首において同社を子会社から除外しました。 ・当第3四半期末において、Boston Dynamics, Inc.を売却目的保有に分類された処分グループに分類したことに伴い、同社の資産を区分して表示しています。 |
| 科目 | 前期末からの主な増減理由 |
| 非流動資産 | |
| G 有形固定資産 | ソフトバンク㈱が5G向けを含む通信設備を取得しました。 |
| H 使用権資産 | ソフトバンク㈱が通信設備に関する使用権資産の償却を行いました。 |
| I のれん | 米ドルの為替換算レートが円高となったことにより、アームののれんが92,837百万円減少しました。 |
| J 無形資産 | 規則的な償却などにより、アームのテクノロジーや顧客基盤などの無形資産が減少しました。 |
| K 持分法で会計処理されている投資 | アリババの持分法投資利益を計上しました。 |
| L FVTPLで会計処理されているSVF1およびSVF2からの投資 | ・SVF1が当第3四半期末に保有する投資の公正価値の上昇を反映して、未実現評価益2,072,036百万円(純額)を計上しました。 ・SVF2において、保有するKE HoldingsおよびSeerの上場後の株価上昇を反映したことなどにより投資の公正価値が上昇し、未実現評価益542,711百万円(純額)を計上しました。 SVF1およびSVF2における投資の状況の詳細は前述の「b.セグメントの業績概況(b)SVF1等SBIAの運営するファンド事業」をご参照ください。 |
| M 投資有価証券 | ・Tモバイル株式の一部売却後に引き続き保有する同社株式1,483,510百万円を計上しました。(2020年6月26日の当初認識後、当第3四半期末までに同社株式の公正価値が327,564百万円増加)。詳細は前述の「<4.5兆円の資産の売却または資金化の方針(4.5兆円プログラム)>1.スプリントとT-Mobile US, Inc.の合併完了、およびTモバイル株式の一部売却等」をご参照ください。 ・ラテンアメリカのファンド事業において、複数の投資先の公正価値が増加したことなどにより、投資有価証券が198,495百万円増加しました。 |
| N デリバティブ金融資産 | ・スプリントとT-Mobile US, Inc.の合併取引の対価として受領した、一定の条件を満たした場合に当社が無償でTモバイル株式を取得できる権利について、デリバティブ金融資産520,831百万円を計上しました(本合併取引時から当第3四半期末までに公正価値が324,518百万円増加)。 ・アリババ株式を利用した複数の先渡売買契約に係るデリバティブ金融資産が463,044百万円増加しました。なお、当第3四半期に契約の一部(前期の契約分も含む)について契約変更を行ったことに伴い、変更された契約に係るデリバティブ金融負債476,301百万円の認識を中止する一方、新たに締結した契約についてデリバティブ金融資産333,193百万円を計上しています。詳細については「第4 経理の状況、1 要約四半期連結財務諸表、要約四半期連結財務諸表注記11.デリバティブ金融資産(非流動)」をご参照ください。 |
(別掲)エンティティー別の現金及び現金同等物
(単位:百万円)
| 2020年 3月31日 | 2020年 12月31日 | 増減 | ||
| ソフトバンクグループ㈱/資金調達を行う100%子会社等(注1)/SB Northstar | ||||
| ソフトバンクグループ㈱ | 1,455,385 | 1,728,351 | 272,966 | |
| 資金調達を行う100%子会社等(注1) | 14,730 | 23,955 | 9,225 | |
| SB Northstar | - | 284,932 | 284,932 | |
| SVF1等SBIAの運営するファンド事業 | ||||
| SVF1 | 186,028 | 42,389 | △143,639 | |
| SVF2 | 1,193 | 4,247 | 3,054 | |
| SBIA | 38,517 | 35,300 | △3,217 | |
| ソフトバンク事業 | ||||
| ソフトバンク㈱ | 148,127 | 572,845 | 424,718 | |
| Zホールディングス㈱(注2) | 242,977 | 367,194 | 124,217 | |
| その他 | 742,125 | 751,383 | 9,258 | |
| その他 | 539,933 | 641,503 | 101,570 | |
| 合計 | 3,369,015 | 4,452,099 | 1,083,084 | |
(注1)資金調達を行う100%子会社であるスカイウォークファイナンス合同会社、West Raptor Holdings, LLC、West Raptor Holdings 2, LLC、Skybridge LLC、Skylark 2020 Holdings Limited、Scout 2020 Holdings Limited、Tigress 2020 Holdings Limited、ムーンライトファイナンス合同会社およびDelaware Project 6 L.L.C. が含まれます。
(注2)ヤフー㈱を含めて記載しています。
(b)負債
(単位:百万円)
| 2020年 3月31日 | 2020年 12月31日 | 増減 | ||
| 有利子負債 | 3,845,153 | 5,352,218 | 1,507,065 | |
| リース負債 | 378,383 | 317,258 | △61,125 | |
| 銀行業の預金 | 873,087 | 1,105,380 | 232,293 | |
| SVF1における外部投資家持分 | 24,691 | - | △24,691 | |
| 営業債務及びその他の債務 | 1,585,326 | 1,628,668 | 43,342 | |
| 資産運用子会社におけるデリバティブ金融負債 | - | 64,721 | 64,721 | A |
| デリバティブ金融負債 | 9,267 | 239,263 | 229,996 | B |
| その他の金融負債 | 248,010 | 96,488 | △151,522 | C |
| 未払法人所得税 | 164,298 | 329,489 | 165,191 | D |
| 引当金 | 11,448 | 23,673 | 12,225 | |
| その他の流動負債 | 596,499 | 642,690 | 46,191 | |
| 売却目的保有に分類された資産に直接関連する負債 | 6,454,971 | 10,818 | △6,444,153 | E |
| 流動負債合計 | 14,191,133 | 9,810,666 | △4,380,467 | |
| 有利子負債 | 9,286,729 | 11,242,464 | 1,955,735 | |
| リース負債 | 761,943 | 711,421 | △50,522 | |
| SVF1における外部投資家持分 | 4,559,728 | 5,455,916 | 896,188 | |
| デリバティブ金融負債 | 128,075 | 89,472 | △38,603 | F |
| その他の金融負債 | 77,207 | 110,188 | 32,981 | |
| 引当金 | 88,791 | 101,208 | 12,417 | |
| 繰延税金負債 | 711,216 | 1,548,821 | 837,605 | G |
| その他の非流動負債 | 79,553 | 166,331 | 86,778 | H |
| 非流動負債合計 | 15,693,242 | 19,425,821 | 3,732,579 | |
| 負債合計 | 29,884,375 | 29,236,487 | △647,888 |
主な科目別の増減理由
| 科目 | 前期末からの主な増減理由 |
| 流動負債 | |
| A 資産運用子会社における デリバティブ金融負債 | SB Northstarが当第3四半期末に保有する上場株式に係る売建コールオプション、売建株価指数先物取引およびトータル・リターン・スワップ取引の公正価値を計上しました。 |
| B デリバティブ金融負債 | ドイツテレコムが受領した、当社が保有するTモバイル株式を対象とする株式購入オプションについて、デリバティブ金融負債235,930百万円を計上しました。 |
| C その他の金融負債 | WeWorkへの金融保証契約およびローンコミットメントについて、同社の信用リスクが改善したことなどに伴い、損失評価引当金が149,448百万円減少しました。 |
| D 未払法人所得税 | 主にソフトバンク㈱株式の一部売却に伴い、売出人のソフトバンクグループジャパン㈱で生じた売却益に対する未払税金相当額を計上しました。 |
| E 売却目的保有に分類された資産に直接関連する負債 | ・前期末にスプリントを売却目的保有に分類された処分グループに分類し、同社の負債を区分して表示していましたが、当期首において同社を子会社から除外しました。 ・当第3四半期末において、Boston Dynamics, Inc.を売却目的保有に分類された処分グループに分類したことに伴い、同社の負債を区分して表示しています。 |
| 科目 | 前期末からの主な増減理由 |
| 非流動負債 | |
| F デリバティブ金融負債 | アリババ株式を活用した複数の先渡売買契約に係るデリバティブ金融負債について、当第3四半期に契約の一部(前期契約分も含む)について契約変更を行ったことに伴い、変更された契約に係るデリバティブ金融負債476,301百万円の認識を中止する一方、新たに締結した契約についてデリバティブ金融資産333,193百万円を計上しています。詳細については「第4 経理の状況、1 要約四半期連結財務諸表、要約四半期連結財務諸表注記13.有利子負債(1)有利子負債の内訳」をご参照ください。 |
| G 繰延税金負債 | ソフトバンクグループ㈱において、繰延税金負債が増加しました。 |
| H その他の非流動負債 | アーム全株式売却に係る前受金12.5億米ドルを計上しました。詳細は前述の「<アーム全株式の売却契約の締結>」をご参照ください。 |
(別掲)連結有利子負債およびリース負債(流動負債および非流動負債の合計)
(単位:百万円)
| 2020年3月31日 | 2020年12月31日 | 増減 | ||
| ソフトバンクグループ㈱/資金調達を行う100%子会社(注1)/SB Northstar | 8,247,063 | 11,183,700 | 2,936,637 | |
| ソフトバンクグループ㈱ | 6,528,734 | 5,840,543 | △688,191 | |
| 借入金 | 1,388,240 | 920,685 | △467,555 | |
| 社債 | 5,034,494 | 4,734,780 | △299,714 | |
| リース負債 | - | 13,578 | 13,578 | |
| コマーシャル・ペーパー | 106,000 | 171,500 | 65,500 | |
| 資金調達を行う100%子会社(注1) | 1,718,329 | 3,814,398 | 2,096,069 | |
| 借入金 | 1,522,228 | 948,021 | △574,207 | |
| 株式先渡契約金融負債 | 196,101 | 2,866,377 | 2,670,276 | |
| SB Northstar | - | 1,528,759 | 1,528,759 | |
| 借入金 | - | 1,528,759 | 1,528,759 | |
| SVF1等SBIAの運営するファンド事業 | ||||
| SVF1 | 581,543 | 260,321 | △321,222 | |
| 借入金 | 581,543 | 260,321 | △321,222 | |
| SBIA | 535 | 385 | △150 | |
| リース負債 | 535 | 385 | △150 | |
| ソフトバンク事業 | ||||
| ソフトバンク㈱ | 3,828,904 | 4,436,750 | 607,846 | |
| 借入金 | 2,856,027 | 3,262,017 | 405,990 | |
| 社債 | 40,000 | 260,000 | 220,000 | |
| リース負債 | 832,877 | 747,032 | △85,845 | |
| コマーシャル・ペーパー | 100,000 | 167,701 | 67,701 | |
| Zホールディングス㈱(注2) | 839,042 | 860,618 | 21,576 | |
| 借入金 | 463,598 | 302,573 | △161,025 | |
| 社債 | 354,327 | 543,910 | 189,583 | |
| リース負債 | 21,117 | 14,135 | △6,982 | |
| その他 | 413,127 | 507,084 | 93,957 | |
| その他 | ||||
| その他の有利子負債 | 259,801 | 285,810 | 26,009 | |
| リース負債 | 102,193 | 88,693 | △13,500 | |
| 合計 | 14,272,208 | 17,623,361 | 3,351,153 | |
(注1)スカイウォークファイナンス合同会社、West Raptor Holdings, LLC、West Raptor Holdings 2, LLC、Skybridge LLC、Skylark 2020 Holdings Limited、Scout 2020 Holdings Limited、Tigress 2020 Holdings Limited、ムーンライトファイナンス合同会社およびDelaware Project 6 L.L.C.の有利子負債を記載しています。これらのうち、Delaware Project 6 L.L.C.の有利子負債以外はソフトバンクグループ㈱に対して全額がノンリコースです。Delaware Project 6 L.L.C.の有利子負債43.8億米ドルは例外的にソフトバンクグループ㈱が20.8億米ドルを上限に保証しています。なお、ソフトバンクグループ㈱が当該保証を履行する前提条件として、金融機関はまず当該借入れの担保に供されているアリババ株式から最大限回収を図ることが義務付けられています。
(注2)ヤフー㈱を含めて記載しています。
前期末からの主な会社別の増減理由
ソフトバンクグループ㈱/資金調達を行う100%子会社/SB Northstar
ソフトバンクグループ㈱
・シニアローン合計3,599億円の返済を行いました(期限前返済3,000億円を含む)。
・国内無担保社債合計1,500億円を満期償還したほか、国内無担保社債1,676億円(額面総額)の買入れを実施しました。
・コマーシャル・ペーパーが655億円増加しました。
(資金調達を行う100%子会社)
スカイウォークファイナンス合同会社
・アリババ株式を活用した借入金(マージン・ローン)94.4億米ドルを返済しました。
West Raptor Holdings 2, LLC、Skybridge LLC、Skylark 2020 Holdings Limited、Scout 2020 Holdings Limited、Tigress 2020 Holdings Limited
・2020年4月から8月にかけて、保有するアリババ株式を利用した複数の先渡売買契約を金融機関との間で締結したことに伴い、前期契約分を含めて当第3四半期末において株式先渡契約金融負債2,866,377百万円を計上しました。なお、当第3四半期に契約の一部(前期契約分も含む)について契約変更を行ったことに伴い、変更された契約に係る株式先渡契約金融負債1,382,751百万円の認識を中止する一方、新たに締結した契約について株式先渡契約金融負債2,179,156百万円を計上しています。詳細については「第4 経理の状況、1 要約四半期連結財務諸表、要約四半期連結財務諸表注記13.有利子負債(1)有利子負債の内訳」をご参照ください。
Delaware Project 6 L.L.C.
・Tモバイル株式を活用して43.8億米ドルの借入れ(マージン・ローン)を行いました。
SB Northstar
・上場株式取得を目的とした短期借入金が909,982百万円増加しました。
・アリババ株式を活用して60億米ドルの借入れ(マージン・ローン)を行いました。
SVF1等SBIAの運営するファンド事業
・SVF1のファンド・レベル・ファシリティーによる借入金が、返済により20.3億米ドル減少しました。
・SVF1のポートフォリオ・ファイナンシング・ファシリティーによる借入金が、返済により8.0億米ドル減少しました。
ソフトバンク事業
ソフトバンク㈱
・通信債権の流動化および通信設備のセール・アンド・リースバックなどにより、借入金が増加しました。
・国内普通社債を合計2,200億円発行しました。
Zホールディングス㈱
・短期借入金を返済しました。
・国内普通社債を合計2,000億円発行しました。
(c)資本
(単位:百万円)
| 2020年 3月31日 | 2020年 12月31日 | 増減 | ||
| 資本金 | 238,772 | 238,772 | - | |
| 資本剰余金 | 1,490,325 | 2,401,783 | 911,458 | A |
| その他の資本性金融商品 | 496,876 | 496,876 | - | |
| 利益剰余金 | 3,945,820 | 6,899,351 | 2,953,531 | B |
| 自己株式 | △101,616 | △1,687,395 | △1,585,779 | C |
| その他の包括利益累計額 | △362,259 | △722,766 | △360,507 | D |
| 売却目的保有に分類された資産に直接関連する その他の包括利益累計額 | 205,695 | △1,582 | △207,277 | E |
| 親会社の所有者に帰属する持分合計 | 5,913,613 | 7,625,039 | 1,711,426 | |
| 非支配持分 | 1,459,304 | 997,267 | △462,037 | F |
| 資本合計 | 7,372,917 | 8,622,306 | 1,249,389 |
主な科目別の増減理由
| 科目 | 前期末からの主な増減理由 |
| A 資本剰余金 | ソフトバンク㈱株式の一部売却に伴い、支配継続子会社に対する持分変動932,388百万円を計上しました。 |
| B 利益剰余金 | 親会社の所有者に帰属する純利益3,055,162百万円を計上しました。 |
| C 自己株式 | ・2020年3月13日の取締役会決議に基づき、483,971百万円(102,960千株)取得しました。なお同決議に基づき前期に16,028百万円(4,720千株)取得されています。 ・2020年5月15日の取締役会決議に基づき、500,000百万円(81,940千株)取得しました。 ・2020年6月25日の取締役会決議に基づき、500,000百万円(70,579千株)取得しました。 ・取得総額1,000,000百万円を上限とする自己株式取得に関する2020年7月30日の取締役会決議に基づき、当第3四半期に123,847百万円(14,993千株)取得しました。 |
| D その他の包括利益累計額 | 海外を拠点とする子会社・関連会社を円換算する際に生じる在外営業活動体の為替換算差額が、主要な通貨の為替換算レートが円高となったことにより、388,435百万円減少しました。 |
| E 売却目的保有に分類された資産に直接関連するその他の包括利益累計額 | ・前期末にスプリントを売却目的保有に分類された処分グループに分類し、同社のその他の包括利益累計額を区分して表示していましたが、当期首において同社を子会社から除外しました。 ・当第3四半期末において、Boston Dynamics, Inc.を売却目的保有に分類された処分グループに分類したことに伴い、同社のその他の包括利益累計額を区分して表示しています。 |
| F 非支配持分 | ・当期首において、スプリントとT-Mobile US, Inc.の合併完了によりスプリントが当社の子会社ではなくなったことに伴い、同社の非支配持分424,746百万円(前期末時点)を除外しました。 ・SB Northstarが純損失を計上したことに伴い、非支配持分が215,857百万円減少しました。 ・ソフトバンク㈱株式の一部売却に伴い、非支配持分が134,413百万円増加しました。 |
(2)キャッシュ・フローの状況
| 1.4.5兆円プログラムの資産売却または資金化が完了。自己株式取得・負債削減が進捗 ◆ Tモバイル株式、アリババ株式、ソフトバンク㈱株式にて一部売却、株式を活用した借入れまたは資金化を行い、2020年4~9月の6カ月間で5.6兆円にのぼる資産売却または資金化を完了 ◆ 自己株式を2020年12月末までに累計1兆1,238億円取得(4.5兆円プログラム以前の決定分と合わせ当第3四半期累計期間に自己株式を累計1兆6,078億円取得)。負債削減では、2020年9月末までに国内無担保社債1,676億円(額面総額)の買入れおよびシニアローン3,000億円の期限前返済を実施 2.当期から保有資産の多様化と余剰資金の運用を目的に上場株式等への投資を実施 ◆ 当初はソフトバンクグループ㈱が直接投資、当第2四半期から資産運用子会社SB Northstarが受け継いで活動 ◆ ソフトバンクグループ㈱による投資は投資活動によるキャッシュ・フローに計上 投資の取得による支出△2兆7,054億円、投資の売却または償還による収入6,757億円 ◆ SB Northstarは主たる事業として有価証券の売買を繰り返し行うため、同社による投資は営業活動によるキャッシュ・フローに計上 |
(単位:百万円)
| 12月31日に終了した9カ月間 | |||
| 2019年 | 2020年 | 増減 | |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | 623,709 | △72,971 | △696,680 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | △3,759,057 | △805,934 | 2,953,123 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | 3,064,630 | 2,055,659 | △1,008,971 |
(注)非継続事業からのキャッシュ・フローが含まれています。非継続事業からのキャッシュ・フローについては、「第4 経理の状況、1 要約四半期連結財務諸表、要約四半期連結財務諸表注記 5.非継続事業」をご参照ください。
(a)営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動によるキャッシュ・フローは前年同期から696,680百万円減少しました。これは主に、資産運用子会社SB Northstarによる上場株式やデリバティブへの投資における実現損失などが当第3四半累計期間の営業活動によるキャッシュ・フローに885,643百万円(連結会社間の取引消去前)のマイナス影響を与えたほか、前年同期はスプリントが431,386百万円のキャッシュ・フローを計上していたことによるものです。
一方、法人所得税の支払額が前年同期から631,944百万円減少しました。これは前年同期に、主に2019年3月期に発生したソフトバンク㈱株式売却益などに対し法人税321,290百万円をソフトバンクグループジャパン㈱が支払ったこと、およびソフトバンクグループジャパン㈱が行ったソフトバンクグループ㈱への配当に対する源泉所得税422,648百万円を納付したことによるものです。なお、後者の源泉所得税は2019年7月に還付されました。
(b)投資活動によるキャッシュ・フロー
主な科目別の内容
| 科目 | 主な内容 |
| 投資の取得による支出 △3,092,052百万円 | ・ソフトバンクグループ㈱が、保有資産の多様化と余剰資金の運用を目的に流動性の高い上場株式を2,705,425百万円で取得しました。 ・ソフトバンク㈱が共同公開買付けによりLINE㈱株式等を取得しました。 |
| 投資の売却または償還による収入2,953,239百万円 | ・ソフトバンクグループ㈱が、上記の流動性の高い上場株式の一部を売却し675,688百万円を受領しました。 ・ソフトバンクグループ㈱が、子会社を通じて保有するTモバイル株式の一部を売却し2,099,746百万円を受領しました。 |
| SVF1およびSVF2による投資の取得による支出△576,756百万円 | ・SVF1が既存投資先およびその合弁会社へ合計32億米ドルの追加投資を行いました。 ・SVF2が合計23億米ドルの新規および追加の投資を行いました。 |
| SVF1による投資の売却による収入 399,204百万円 | SVF1が投資の売却を行いました。 |
| 有形固定資産及び無形資産の取得による支出 △488,852百万円 | ソフトバンク㈱が5G向けを含む通信設備を取得しました。 |
(注)アーム全株式売却の最終契約締結時に受領した合計20億米ドルのうち前受金12.5億米ドルは、投資活動によるキャッシュ・フローのその他に含まれています。
(c)財務活動によるキャッシュ・フロー
主な科目別の内容
| 科目 | 主な内容 | |
| 短期有利子負債の収支(純額) 1,421,556百万円(注1) | ・SB Northstarによる上場株式取得を目的とした短期借入金が918,335百万円(純額)増加しました。 ・ソフトバンク㈱の通信債権の流動化による借入金が262,000百万円(純額)増加しました。 | |
| 有利子負債の収入 5,090,846百万円 | ||
| 借入れによる収入 3,009,894百万円(注2) | ・ソフトバンクグループ㈱が414,650百万円の短期借入れを行いました。 ・Delaware Project 6 L.L.C.が、Tモバイル株式を活用した借入れ(マージン・ローン)で43.8億米ドルを調達しました。 ・SB Northstarが、アリババ株式を活用した借入れ(マージン・ローン)で60億米ドルを調達しました。 ・SVF1が、ファンド・レベル・ファシリティーにより13.8億米ドルを借入れました。なお、同ファシリティーは融資極度額を14.8億米ドルと設定し、その範囲内での借入れを可能とする融資形態であり、当第3四半期累計期間においてSVF1は同ファシリティーから複数回の借入れおよび返済を行っています(下記「借入金の返済による支出」参照)。 ・ソフトバンク㈱が722,010百万円の借入れを行いました。また、Zホールディングス㈱が190,100百万円の短期借入れおよび150,000百万円の借入れを行いました。 | |
| 社債発行による収入 420,000百万円 | ソフトバンク㈱とZホールディングス㈱が、国内普通社債をそれぞれ220,000百万円および200,000百万円発行しました。 | |
| 株式先渡売買契約に基づく資金 調達による収入 1,660,952百万円 | 資金調達を行う複数の当社100%子会社が、保有するアリババ株式を利用した複数の先渡売買契約を金融機関との間で締結し、総額で154億米ドルを調達しました。 | |
| 有利子負債の支出 △4,017,518百万円 | ||
| 借入金の返済による支出 △3,689,332百万円(注2) | ・ソフトバンクグループ㈱が、短期借入金512,250百万円、シニアローン359,860百万円(期限前返済の300,000百万円を含む)を返済しました。 ・SVF1が、ファンド・レベル・ファシリティーによる借入金34.1億米ドル、ポートフォリオ・ファイナンシング・ファシリティーによる借入金8.0億米ドルを返済しました。 ・スカイウォークファイナンス合同会社が、アリババ株式を活用した借入(マージン・ローン)94.4億米ドルを返済しました。 ・ソフトバンク㈱が借入金612,087百万円、Zホールディングス㈱が短期借入金555,070百万円をそれぞれ返済しました。 | |
| 社債の償還による支出 △328,185百万円 | ソフトバンクグループ㈱が、国内無担保社債合計150,000百万円を満期償還したほか、国内無担保社債167,595百万円(額面総額)の買入れを実施しました。 | |
| SVF1における外部投資家からの払込による収入 774,726百万円 | SVF1が、キャピタル・コールに対する資金を外部投資家から受領しました。 | |
| 科目 | 主な内容 | |
| SVF1における外部投資家に対する分配額・返還額 △602,731百万円 | SVF1が、外部投資家への分配および返還を行いました。 | |
| 非支配持分への子会社持分の一部売却による収入1,552,957百万円 | ソフトバンクグループ㈱が、ソフトバンクグループジャパン㈱を通じて保有するソフトバンク㈱株式の一部を2020年5月および9月に売却しました。 | |
| 自己株式の取得による支出 △1,607,840百万円 | ソフトバンクグループ㈱が、2020年3月13日および5月15日、6月25日、7月30日の各取締役会決議に基づき自己株式を取得しました。 | |
(注1)短期有利子負債の収支には、IFRSにおける「純額によるキャッシュ・フローの報告」の要件を満たした財務活動によるキャッシュ・フローを記載しています。
(注2)借入れによる収入および借入金の返済による支出には、契約上の借入期間が1年以内の借入金に係る収入が1,040,132百万円、支出が△1,662,468百万円、それぞれ含まれています。
(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの要約四半期連結財務諸表は、IFRSに基づき作成しています。この要約四半期連結財務諸表を作成するにあたり重要な会計方針および見積りについては、「第4 経理の状況、1 要約四半期連結財務諸表、要約四半期連結財務諸表注記 4.重要な判断および見積り」をご参照ください。
(4)経営方針・経営戦略等
当第3四半期累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
当第3四半期累計期間における研究開発費は132,253百万円です。
(7)主要な設備の状況
当第3四半期累計期間において、スプリントは当社の子会社ではなくなりました。そのため、当第3四半期累計期間において、スプリントに係る設備は、当社の主要な設備ではなくなりました。
(8)従業員の状況
当社の従業員数は前期末から30,238名減少し、当第3四半期末において50,671名となりました。これは主に、当第3四半期累計期間において、スプリントおよびブライトスターが当社の子会社でなくなったことに伴い、スプリント事業の従業員数が26,937名、ブライトスター事業の従業員数が5,022名減少したことによるものです。なお、従業員数は就業人員数であり、臨時雇用者数は除いています。