四半期報告書-第8期第2四半期(平成31年4月1日-令和1年6月30日)

【提出】
2019/08/09 11:05
【資料】
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【項目】
36項目
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営成績の分析
当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、国内経済は輸出や生産が弱含んでいるものの、雇用・所得環境の改善が続き、緩やかに回復しております。一方、海外においては、米中貿易摩擦の激化や中国経済の動向、英国のEU離脱を巡る混迷等、世界経済の先行きは不透明な状況が続いております。
当社グループは、デジタルによるコンテンツの創作から利用・活用に至るまでの諸活動を、トータルに支援できる環境の提供を経営理念に掲げ、事業を推進しております。
当第2四半期連結累計期間におきましても、引き続きソフトウェアIPを核とした経営に重点を置き、開発リソースの戦略的配置等、経営効率向上に注力しております。
その結果、当社グループの当第2四半期連結累計期間の売上高は2,534,385千円(前年同期比31.8%増)となりましたが、Candera GmbHののれん償却額99,817千円が発生したこと等により、営業利益は246,339千円(前年同期比18.5%減)となりました。
また、経常利益につきましては、支払利息4,078千円、為替差損3,955千円を計上したこと等により、236,462千円の経常利益(前年同期比18.4%減)となりました。親会社株主に帰属する四半期純利益につきましては、税金費用45,427千円を控除したこと等により、175,767千円の親会社株主に帰属する四半期純利益(前年同期比29.6%減)となりました。
事業別セグメントにつきましては、以下のとおりであります。
<クリエイターサポート事業>当第2四半期連結累計期間においては、自身が制作したマンガ等の作品を共有するためのサービス「CLIP STUDIO SHARE」が、コミックマーケット準備会と同人総合ポータルサイト「Circle.ms」が共同運営するコミケWebカタログと連携しました。また、「CLIP STUDIO SHARE」は、同人サークル情報の電子カタログ「NAVIO」とも連携し、「NAVIO」のサークル情報でサンプル誌を公開できるようになりました。
さらに、株式会社アムタスの電子書籍配信サービス「めちゃコミック」で、電子書籍ソリューション「CLIP STUDIO READER」を利用した、WEBTOON作品(スマートフォンやパソコンでの閲覧向けに描かれた縦長画像形式の作品)の配信が開始されました。これにより、現在利用されているコマの縦スクロール表示に加え、WEBTOON作品の閲覧が可能となりました。また、株式会社講談社のコミックが「CLIP STUDIO READER」の縦スクロール・コマ表示での配信を開始しました。
なお、当社子会社の株式会社セルシスが主催した国際コミック・マンガスクールコンテストにおいては、「贈りもの」をテーマにしたイラスト、マンガ作品を全世界から広く募集し、67の国・地域の639校からの参加校登録と合計1,400点を超える力のこもったイラスト、マンガが集まりました。
この他、創作ノウハウを共有できるサービス「CLIP STUDIO TIPS」のリニューアルにあわせて、従来日本語で400種ほど提供していた創作をサポートする「使い方コンテンツ」を、英語、中国語(繁体字)、韓国語、フランス語、ドイツ語、スペイン語の6言語での翻訳を完了して提供を開始する等、海外向けサービスの充実を図っております。
以上の結果、売上高は1,795,167千円(前年同期比25.9%増)、営業利益は416,184千円(前年同期比40.9%増)となりました。
UI/UX事業では、自動車(四輪・二輪)関連分野を筆頭に、スケーラブルでハードウェアに依存しないHMI及びGUI設計ソフトウェア「CGI Studio」(シージーアイスタジオ)及び、HMIの基盤であるUIオーサリングソフトウェア群「exbeans UI Conductor」(エックスビーンズユーアイコンダクター)を中心とする自社IP製品の開発に注力しております。
「exbeans UI Conductor」は、プリンター分野において、セイコーエプソン株式会社のプリンターへの搭載台数が累計で560万台を超えました。
また、カシオ計算機株式会社の電子辞書(EX-word)に、組込機器向けスケーラブルフォント描画エンジン「Higlyph」(ハイグリフ)が採用されました。
さらに、2015年8月より大手OEMの車載機器向けサービスソフトウェアに採用されている当社製品は、北米市場を中心とした出荷台数が累計で350万台を超えております。
また、ドイツ大手トラックメーカーMANグループのMAN CitE Truckのプロジェクトパートナーに選ばれ、MAN Truckのフルデジタルのメイン制御パネルに「CGI Studio」が実装されました。
なお、2019年1月31日付で子会社化いたしましたCandera GmbHの日本及びアジア地区における営業、開発及びサポートを目的とした子会社「株式会社カンデラジャパン」を2019年6月27日に設立しております。
以上の結果、売上高は760,236千円(前年同期比46.6%増)、営業損失は139,341千円(前年同期は1,560千円の営業利益)となりました。
(2)財政状態の分析
(資産の部)
当第2四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末と比べて3,050,127千円増加し7,404,688千円となりました。この主な要因は、現金及び預金が592,424千円、売掛金が200,977千円の増加及びのれん1,896,537千円を計上したこと等によるものであります。
(負債の部)
当第2四半期連結会計期間末の負債は、前連結会計年度末と比べて2,052,349千円増加し2,930,113千円となりました。この主な要因は、1年以内返済予定の長期借入金が18,080千円減少した一方で短期借入金が1,450,000千円、未払法人税等が79,081千円、賞与引当金が105,946千円増加したこと等によるものであります。
(純資産の部)
当第2四半期連結会計期間末の純資産は、前連結会計年度末に比べて997,778千円増加し4,474,575千円となりました。主な要因は、資本金が427,539千円、資本剰余金が、427,539千円、利益剰余金が141,788千円増加したこと等によるものであります。なお、自己資本比率は、60.2%となりました。
(3)キャッシュ・フローの分析
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ656,798千円増加し、3,269,513千円となりました。なお、当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、432,948千円(前年同四半期は519,669千円の獲得)となりました。これは主として、売上債権の増加額17,745千円やたな卸資産の増加額3,597千円、法人税等の支払額77,785千円等があったものの、税金等調整前四半期純利益の計上221,194千円や減価償却費の計上269,445千円、賞与引当金の増加額98,298千円、のれん償却額99,817千円等の資金の増加要因があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、2,014,312千円(前年同四半期は224,979千円の使用)となりました。これは主として、ソフトウエア等の無形固定資産の取得による支出221,235千円、子会社株式の取得による支出1,777,691千円等があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は、2,244,806千円(前年同四半期は211,213千円の使用)となりました。これは主として、株式の発行による収入855,078千円、短期借入れによる収入1,500,000千円等があったことによるものであります。
この結果、現金及び現金同等物の当第2四半期連結累計期間末残高は、3,269,513千円となりました。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について、重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発費の総額は、13,766千円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(6)従業員数の増加
当第2四半期連結累計期間末における従業員数は、前連結会計年度末より44名増加し、240名となっております。主な要因は、Candera GmbHを2019年1月31日付で連結子会社化したこと等によりUI/UX事業で前連結会計年度末より44名増加したことによるものです。