四半期報告書-第86期第3四半期(令和2年10月1日-令和2年12月31日)

【提出】
2021/02/10 14:00
【資料】
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【項目】
33項目
(1)財政状態及び経営成績の状況
(a)財政状態に関する分析
当第3四半期連結会計期間末の資産の残高は、現金及び預金の増加等により、前連結会計年度末に比べ7,417百万円増加の991,062百万円となりました。
負債の残高は、賞与引当金の減少等により、前連結会計年度末に比べ10,238百万円減少の310,841百万円となりました。
純資産の残高は、利益剰余金の増加等により、前連結会計年度末に比べ17,656百万円増加の680,220百万円となりました。
(b)経営成績の分析
当第3四半期連結累計期間における日本経済は、政府の各種施策により一部経済活動持ち直しの動きが見られたものの、新型コロナウイルス感染症の影響長期化により企業収益や雇用情勢は改善しておらず、先行き不透明な状況が続いています。世界経済は、中国では景気回復が見られる一方で、アジア地域や欧米諸国での同感染症再拡大による景気低迷に加えて、米中関係の緊張感が継続しています。
このような環境のもと、当社グループの当第3四半期連結累計期間における売上高は前年同四半期比14.0%減の479,543百万円、営業利益は前年同四半期比43.8%減の19,866百万円、経常利益は前年同四半期比36.9%減の22,302百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は前年同四半期比53.3%減の12,082百万円となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(ファスニング)
当第3四半期連結累計期間のファスニング事業を取り巻く事業環境は、夏以降の各国の経済活動再開に伴い、アパレル分野を中心に緩やかな回復が見られるものの、世界的な新型コロナウイルス感染症の再拡大(第2波、第3波)により、年末にかけて欧州等で再度のロックダウンが行われ、厳しい状況が継続しております。
このような事業環境のもと、ファスニング事業の売上高(セグメント間の内部売上を含む)は、中国では経済回復に伴い内需市場向けを中心に販売が回復傾向ですが、アパレル分野全体では引き続き世界的な市況低迷に伴い販売は低調、また旅行産業の低迷が続き鞄分野の販売も大きく減少し、前年同四半期比24.3%減の175,718百万円となりました。営業利益は、各社で不急な費用の繰り延べ・削減、コストダウン施策の積み増し、投資抑制等を行ったものの、販売ボリューム減少ならびに操業度低下の影響が大きく、前年同四半期比69.8%減の8,902百万円となりました。
(AP)
当第3四半期連結累計期間のAP事業を取り巻く事業環境は、日本国内では、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、新設住宅着工戸数は緩やかに回復しているものの、前年を下回りました。海外では、米国、インドネシアなどで同感染症の新規感染者数が増加しており、依然先行きは不透明です。
このような事業環境のもと、国内においては、首都圏を中心に樹脂窓の受注が好調に推移しました。また、マドリモシャッターでは九州を中心に販売が好調に推移し、10月には、業界初となる漏水リスクを無くした、バルコニーFRP防水へのビスレス施工の耐風シャッターGR「バルコニーFRP防水向け工法(マドリモ)」を発売し、防災対応商品のラインナップを強化しました。海外においては、各国・地域での市場の落ち込みの影響が大きく、売上高は軒並み前年を割る結果となっておりますが、2019年12月に買収したエリーAP社を加えた海外合計では前年並みとなりました。
この結果、売上高(セグメント間の内部売上を含む)は前年同四半期比6.4%減の301,147百万円、営業利益は、販売管理費の減少や製造コストダウン等があったものの、前年同四半期比3.6%減の19,079百万円となりました。
(その他)
その他事業につきましては、ファスニング加工用機械・建材加工用機械・金型及び機械部品の製造・販売、不動産、アルミ製錬事業等を行っております。
当第3四半期連結累計期間におけるその他の事業の売上高(セグメント間の内部売上を含む)は、前年同四半期比30.1%減の31,848百万円、営業損失は1,809百万円(前年同四半期は営業損失6百万円)となりました。
(2)経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発費の金額は14,725百万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループ(当社及び連結子会社)の研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(5)経営成績に重要な影響を与える要因
当第3四半期連結累計期間において、新たに経営成績に影響を与える事象は発生しておりません。
(6)資本の財源及び資金の流動性についての分析
当第3四半期連結累計期間において、重要な変更はありません。