四半期報告書-第85期第3四半期(令和1年10月1日-令和1年12月31日)

【提出】
2020/02/10 12:55
【資料】
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【項目】
33項目
(1)財政状態及び経営成績の状況
(a)財政状態に関する分析
当第3四半期連結会計期間末の資産の残高は、有形固定資産の増加等により、前連結会計年度末に比べ586百万円増加の1,012,520百万円となりました。
負債の残高は、退職給付に係る負債の減少等により、前連結会計年度末に比べ14,192百万円減少の326,545百万円となりました。
純資産の残高は、利益剰余金の増加等により、前連結会計年度末に比べ14,778百万円増加の685,974百万円となりました。
(b)経営成績の分析
当第3四半期連結累計期間における日本経済は、製造業を中心に輸出の弱さが増しており、海外情勢や消費税率引上げ後の消費者マインドの動向に不安が見られました。しかし、設備投資の増加や雇用・所得環境の改善傾向が続く中、各種政策の効果もあり、全体としては緩やかな回復基調を維持しました。世界経済は、米国を中心として欧米では景気回復が続く一方で、長引く米中貿易摩擦や英国の欧州連合離脱問題等を背景に、中国及び一部アジア地域において経済に減速感が見られ、依然として不透明な状況が続いています。
このような環境のもと、当社グループの第3四半期連結累計期間における売上高は557,595百万円(前年同期比3.5%減)、営業利益は35,377百万円(前年同期比30.8%減)、そして経常利益は35,369百万円(前年同期比31.9%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は25,865百万円(前年同期比34.9%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(ファスニング)
当第3四半期連結累計期間のファスニングを取り巻く事業環境は、米中貿易摩擦への懸念が継続する中、世界経済の成長鈍化に伴う景況感の悪化から、欧米や中国、またアジアの新興成長国において継続的にアパレル小売市場の成長に減速感が見られました。このような事業環境のもと、ファスニング事業の売上高(セグメント間の内部売上を含む)は、中国内需市場向けで着実な拡販施策の実行により前年並みの販売を維持したものの、衣料品分野では中国・アジアにおける欧米向け加工輸出市場への販売や新興国内需市場への販売が減少、また鞄分野では日本国内の販売が減少し、232,058百万円(前年同期比7.7%減)となりました。営業利益は、継続的なコストダウンの実施や原材料価格下落による増益があったものの、販売ボリューム減少や操業度低下、設備投資の拡大や営業・開発等の機能強化による固定費負担が大きく、29,493百万円(前年同期比29.7%減)となりました。
(AP)
当第3四半期連結累計期間のAP事業を取り巻く事業環境は、日本国内の新設住宅着工戸数において持家は増加しましたが、貸家と分譲住宅が減少し、全体として減少傾向で推移しました。海外においては、米中貿易摩擦による中国経済の減速など、不透明感が増しています。このような事業環境のもと、日本国内では住宅の断熱化や耐震化が求められる中、全国各地のリノベーション事業者と連携し中古戸建住宅の性能向上を実証する「戸建性能向上リノベーション実証プロジェクト」の展開を強化し、高性能トリプルガラス樹脂窓「APW 430」シリーズや開口部耐震商品「FRAMEⅡ」の提案を推進しました。海外では、売上高は前年同期に対して若干落ち込んだものの、営業利益は米国・中国がけん引し安定した収益を確保しています。
この結果、売上高(セグメント間の内部売上を含む)は321,701百万円(前年同期比0.3%減)、営業利益は、製造コストダウンがあったものの、販売管理費の増加等により、19,789百万円(前年同期比0.2%減)となりました。
(その他)
ファスニング加工用機械・建材加工用機械・金型及び機械部品製造・販売、不動産、アルミ製錬事業等を行っております。
当第3四半期連結累計期間におけるその他の事業の売上高(セグメント間の内部売上を含む)は、45,553百万円(前年同期比6.3%増)、営業損失は6百万円(前年同期比588百万円減)となりました。
(2)経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発費の金額は17,080百万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループ(当社及び連結子会社)の研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(5)経営成績に重要な影響を与える要因
当第3四半期連結累計期間において、新たに経営成績に影響を与える事象は発生しておりません。
(6)資本の財源及び資金の流動性についての分析
当第3四半期連結累計期間において、重要な変更はありません。