有価証券報告書-第91期(2025/04/01-2026/03/31)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当期における日本経済は、雇用・所得環境の改善や各種政策のもとで緩やかな回復が続きました。一方で、物価の上昇や人手不足等による人件費の上昇が継続しており、金融政策の動向や為替変動も引き続き注視していく必要があります。
世界経済は、全体としては底堅く推移したものの、米国の通商政策の動向、ウクライナ、中東地域の不安定な国際情勢、資源・資材価格の変動等が先行きの不透明感を高めており、慎重な見極めを求められる局面が続きました。
このような環境のもと、当期は当社グループ第7次中期経営計画(2025年度~2028年度)の初年度として、中期経営ビジョン「Prosper Together for a Sustainable Future 『持続可能な未来へ、共に発展』」のもと、ファスニング事業では「ONE YKKによる持続可能社会実現への貢献」、AP事業では「収益構造の変革」と「技術革新による価値創造」をそれぞれの中期事業方針として掲げ、事業を推進してまいりました。
当期においては、前期に引き続き不安定な世界情勢やインフレ等が継続しており、市場環境が好転していない中、当社グループにおいては、人件費及び材料価格の高騰への対応等が業績に影響しました。
その結果、当期の連結業績は、売上高は992,561百万円(前期比0.6%減)、営業利益は46,799百万円(前期比25.0%減)、経常利益は54,461百万円(前期比22.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は31,667百万円(前期比40.2%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(a)ファスニング事業
当期のファスニング事業を取り巻く事業環境は、米国の通商政策や中東情勢不安等の通商リスク・地政学リスクの高まりにより、先行き不透明な状況が一段と強まりました。これに伴い、国際物流の混乱や原材料価格の高騰といった不確実性が増し、慎重な対応を求められる局面が続きました。
このような事業環境のもと、継続的なコストダウンや重点アイテムの拡充を図ったものの、販売が伸びず減収となりました。
地域別では、日本地域においては、海外会社向けの販売が伸びなかったものの、価格改定効果による増販となり、増収効果がありました。Americas地域においては、大手顧客のアジア縫製シフトによりジーンズ向け販売が低調で、減収となりました。Europe地域においては、納期対応、商品対応等の施策に加えて、トルコリラ安の為替影響により増収となりました。ISAMEA地域では、米国通商政策の影響により加工輸出向けの需要が減退し、減収となりました。ASEAN地域では、納期改善や新商品投入を進めましたが、米国通商政策や市況不透明感、縫製シフトの影響で減収となりました。中国地域では、米国通商政策による混乱と中国経済の低迷による販売不調で減収となりました。
その結果、売上高(セグメント間の内部売上高を含む)は、前期比0.4%減の431,451百万円となりました。営業利益は、販売ボリュームの減少や操業度低下、インフレに伴う労務費上昇や原材料価格の高騰等の影響により収益性が低下し、前期比17.3%減の39,292百万円と、減収減益となりました。
(b)AP事業
当期のAP事業を取り巻く事業環境は、日本においては、資材価格の高騰や円安傾向の継続を受けて建築コストが上昇しました。新設住宅着工戸数は、建築基準法改正等を見据えた前年度末の駆け込みによる反動減は落ち着きを見せたものの、減少傾向が継続しました。断熱・省エネ改修需要は、3省連携補助事業(住宅省エネキャンペーン)により、特に第3四半期にかけて増加しました。また、建設業界における残業規制適用等に伴い、ビル物件の工期が長期化しました。海外においては、北米では金利の高止まりや資材価格の上昇等により、ビル・住宅市場において着工延期や進行遅延が発生しました。中国では市場の縮小傾向が継続し、台湾では住宅ローン規制により住宅着工市場は停滞、インドネシアでは物価上昇により住宅着工は前期を下回りました。
このような事業環境のもと、日本における販売は、住宅用高断熱窓、内窓を中心としたリフォーム商品、ビル改装分野が伸長したものの、新築分野が伸び悩み、全体では前期を下回りました。海外における販売は、北米のビル建材では前期を上回った一方、住宅建材では前期を下回りました。中国では内需における高級住宅市場及び改装市場での拡販により、台湾では集合住宅物件の順調な施工進捗により前期を上回りました。インドネシアでは高級市場向け商品の受注不振等により前期を下回りました。
その結果、売上高(セグメント間の内部売上高を含む)は、前期比0.7%減の557,674百万円となりました。営業利益は、原材料・資材価格の高騰、ロジスティクス費用や販管費の増加等の影響を価格改定や製造コストダウン等により吸収できず、前期比33.5%減の12,039百万円と、減収減益となりました。
(c)その他
その他の事業については、不動産、アルミ製錬事業等を行っております。
その他の事業の売上高(セグメント間の内部売上高を含む)は、前期比3.5%減の38,468百万円、営業利益は前期比72.9%増の2,576百万円となりました。
当社グループの財政状態については、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容」に記載しております。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、営業活動によるキャッシュ・フロー及び財務活動によるキャッシュ・フローの収入が、投資活動によるキャッシュ・フローの支出を上回り、これらに現金及び現金同等物に係る換算差額を加えた結果、前連結会計年度末に比べ29,156百万円増加し、382,486百万円となりました。
当社グループのキャッシュ・フローの状況の詳細については、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報」に記載しております。
③ 生産、受注及び販売の実績
当連結会計年度末における実績は、次のとおりであります。
(a)生産実績
(注)1.上記の金額は、販売価格で表示しております。
2.その他については、そのほとんどがグループ内への販売のため記載を省略しております。
(b)受注実績
(注)1.上記の金額は、販売価格で表示しております。
2.その他については、そのほとんどがグループ内への販売のため記載を省略しております。
(c)販売実績
(注)セグメント間の取引については相殺消去しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループは、継続的に収益性の向上及び経営の効率性を追求してまいります。当連結会計年度(以下「当期」という)末の売上高営業利益率は、前連結会計年度(以下「前期」という)末比1.5ポイント減少の4.7%、ROA(総資産利益率)は前期末比1.9ポイント減少の2.0%となりました。
なお、当社グループの総資産は、連結子会社の取得等により、前期末比442,831百万円増加(+31.6%)して1,845,123百万円となりました。流動資産は前期末比181,341百万円増加(+22.1%)の1,001,272百万円、固定資産は前期末比261,490百万円増加(+44.9%)の843,851百万円となりました。流動資産増加の主な要因は、受取手形、売掛金及び契約資産の増加等です。固定資産増加の主な要因は、有形固定資産の増加等です。
当期末の負債合計は、新規調達による有利子負債の増加等により、前期末比264,163百万円増加(+89.4%)して559,493百万円となりました。流動負債は前期末比110,609百万円増加(+49.8%)の332,736百万円、固定負債は前期末比153,554百万円増加(+209.8%)の226,757百万円となりました。流動負債増加の主な要因は、支払手形及び買掛金の増加等です。固定負債増加の主な要因は、長期借入金の増加等です。
当期末の純資産は、前期末比178,668百万円増加(+16.1%)して1,285,630百万円となりました。純資産増加の主な要因は、為替換算調整勘定及び非支配株主持分の増加等です。
これらの結果、自己資本比率は前期末の77.3%から65.4%となりました。また1株当たり純資産額は、前期末の903千円から1,007千円となりました。
当社グループの経営成績は、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
(a)キャッシュ・フローの状況
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は94,991百万円と、前期に比べ23,699百万円減少しました。これは主に税金等調整前当期純利益の減少等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用された資金は230,712百万円と、前期に比べ155,468百万円増加しました。これは主に連結範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出の増加等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により獲得した資金は141,731百万円(前期は8,483百万円の支出)となりました。これは主に長期借入による収入等によるものです。
また、為替変動の影響により、当連結会計年度は現金及び現金同等物が23,147百万円増加しました。
以上の結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、前連結会計年度末の353,329百万円から29,156百万円増加(+8.3%)して382,486百万円となりました。
(b)流動性及び資金の源泉
ア.資金調達の基本方針及び資金調達手段
当社グループは、当連結会計年度末において現金及び現金同等物を382,486百万円保有し、また、換金性の高い金融資産を24,067百万円保有しております。そのうち、海外の連結子会社が保有する現金及び現金同等物と換金性の高い金融資産の合計額は313,026百万円でありますが、これらは将来における海外事業の成長投資に充当する予定であります。なお、連結子会社は原則として銀行等の外部からの資金調達は行わず、当社や地域統括会社が連携して効率的なグループファイナンスを行っております。
当社グループは、当連結会計年度末において手許現金及び現金同等物を十分に確保しておりますが、将来における成長投資に備えて、安定的な外部資金調達能力の維持向上を図っております。当社グループにおける当連結会計年度末の外部からの借入金及び社債残高は、パナソニック ハウジングソリューションズ㈱の株式取得に係る借入金151,850百万円を含め、179,018百万円であり、総資産に対して9.7%と低い依存度となっており、かつ、流動比率は300.9%、自己資本比率は65.4%と、強固な財務基盤を保っております。また、当社グループは、外部機関から格付を取得しておりますが、当連結会計年度末における格付投資情報センター(R&I)の格付はAA-(信用力は極めて高く、優れた要素がある)となっております。これらに基づき、金融機関から低コストにて借入金等による追加の資金調達が可能と考えております。
なお、一時的な余資は安全性の高い金融資産で運用し、投機的な取引は一切行わないという基本方針に従い取り組んでおります。
イ.資金需要
当社グループの主な資金の源泉は営業活動によって獲得した資金であり、投資活動によるキャッシュ・フローを営業活動によるキャッシュ・フローの範囲内とする方針を掲げており、これらキャッシュ・フローの合計をフリーキャッシュ・フローと定義しております。しかしながら当連結会計年度においては、営業活動によるキャッシュ・フローにより94,991百万円の資金を獲得しましたが、パナソニック ハウジングソリューションズ㈱の株式取得に伴い、投資活動によるキャッシュ・フローにより230,712百万円の資金を使用し、フリーキャッシュ・フローは△135,721百万円となりました。財務活動によるキャッシュ・フローでは、有利子負債の増加等により141,731百万円の資金を調達しました。これらに円安による海外の連結子会社が保有する現金及び現金同等物の換算差額による増加23,147百万円を合わせ、現金及び現金同等物は前連結会計年度から29,156百万円増加し、将来における更なる成長投資に備えております。
当社グループの当連結会計年度における主な資金需要は、運転資金、設備投資資金、研究開発資金、配当金支払い資金、納税資金、M&A資金、有利子負債の返済資金等となり、当社グループは、これらの資金需要に対して主に外部からの借入金及び自己資金で賄いました。翌連結会計年度における主な資金需要として、増収に伴い増加が見込まれる運転資金、設備投資資金、研究開発資金、配当金支払い資金、納税資金、及び有利子負債の返済資金等を見込んでおります。
なお、配当政策については、「第4 提出会社の状況 3 配当政策」に記載しております。
③ 重要な会計方針及び見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当期における日本経済は、雇用・所得環境の改善や各種政策のもとで緩やかな回復が続きました。一方で、物価の上昇や人手不足等による人件費の上昇が継続しており、金融政策の動向や為替変動も引き続き注視していく必要があります。
世界経済は、全体としては底堅く推移したものの、米国の通商政策の動向、ウクライナ、中東地域の不安定な国際情勢、資源・資材価格の変動等が先行きの不透明感を高めており、慎重な見極めを求められる局面が続きました。
このような環境のもと、当期は当社グループ第7次中期経営計画(2025年度~2028年度)の初年度として、中期経営ビジョン「Prosper Together for a Sustainable Future 『持続可能な未来へ、共に発展』」のもと、ファスニング事業では「ONE YKKによる持続可能社会実現への貢献」、AP事業では「収益構造の変革」と「技術革新による価値創造」をそれぞれの中期事業方針として掲げ、事業を推進してまいりました。
当期においては、前期に引き続き不安定な世界情勢やインフレ等が継続しており、市場環境が好転していない中、当社グループにおいては、人件費及び材料価格の高騰への対応等が業績に影響しました。
その結果、当期の連結業績は、売上高は992,561百万円(前期比0.6%減)、営業利益は46,799百万円(前期比25.0%減)、経常利益は54,461百万円(前期比22.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は31,667百万円(前期比40.2%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(a)ファスニング事業
当期のファスニング事業を取り巻く事業環境は、米国の通商政策や中東情勢不安等の通商リスク・地政学リスクの高まりにより、先行き不透明な状況が一段と強まりました。これに伴い、国際物流の混乱や原材料価格の高騰といった不確実性が増し、慎重な対応を求められる局面が続きました。
このような事業環境のもと、継続的なコストダウンや重点アイテムの拡充を図ったものの、販売が伸びず減収となりました。
地域別では、日本地域においては、海外会社向けの販売が伸びなかったものの、価格改定効果による増販となり、増収効果がありました。Americas地域においては、大手顧客のアジア縫製シフトによりジーンズ向け販売が低調で、減収となりました。Europe地域においては、納期対応、商品対応等の施策に加えて、トルコリラ安の為替影響により増収となりました。ISAMEA地域では、米国通商政策の影響により加工輸出向けの需要が減退し、減収となりました。ASEAN地域では、納期改善や新商品投入を進めましたが、米国通商政策や市況不透明感、縫製シフトの影響で減収となりました。中国地域では、米国通商政策による混乱と中国経済の低迷による販売不調で減収となりました。
その結果、売上高(セグメント間の内部売上高を含む)は、前期比0.4%減の431,451百万円となりました。営業利益は、販売ボリュームの減少や操業度低下、インフレに伴う労務費上昇や原材料価格の高騰等の影響により収益性が低下し、前期比17.3%減の39,292百万円と、減収減益となりました。
(b)AP事業
当期のAP事業を取り巻く事業環境は、日本においては、資材価格の高騰や円安傾向の継続を受けて建築コストが上昇しました。新設住宅着工戸数は、建築基準法改正等を見据えた前年度末の駆け込みによる反動減は落ち着きを見せたものの、減少傾向が継続しました。断熱・省エネ改修需要は、3省連携補助事業(住宅省エネキャンペーン)により、特に第3四半期にかけて増加しました。また、建設業界における残業規制適用等に伴い、ビル物件の工期が長期化しました。海外においては、北米では金利の高止まりや資材価格の上昇等により、ビル・住宅市場において着工延期や進行遅延が発生しました。中国では市場の縮小傾向が継続し、台湾では住宅ローン規制により住宅着工市場は停滞、インドネシアでは物価上昇により住宅着工は前期を下回りました。
このような事業環境のもと、日本における販売は、住宅用高断熱窓、内窓を中心としたリフォーム商品、ビル改装分野が伸長したものの、新築分野が伸び悩み、全体では前期を下回りました。海外における販売は、北米のビル建材では前期を上回った一方、住宅建材では前期を下回りました。中国では内需における高級住宅市場及び改装市場での拡販により、台湾では集合住宅物件の順調な施工進捗により前期を上回りました。インドネシアでは高級市場向け商品の受注不振等により前期を下回りました。
その結果、売上高(セグメント間の内部売上高を含む)は、前期比0.7%減の557,674百万円となりました。営業利益は、原材料・資材価格の高騰、ロジスティクス費用や販管費の増加等の影響を価格改定や製造コストダウン等により吸収できず、前期比33.5%減の12,039百万円と、減収減益となりました。
(c)その他
その他の事業については、不動産、アルミ製錬事業等を行っております。
その他の事業の売上高(セグメント間の内部売上高を含む)は、前期比3.5%減の38,468百万円、営業利益は前期比72.9%増の2,576百万円となりました。
当社グループの財政状態については、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容」に記載しております。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、営業活動によるキャッシュ・フロー及び財務活動によるキャッシュ・フローの収入が、投資活動によるキャッシュ・フローの支出を上回り、これらに現金及び現金同等物に係る換算差額を加えた結果、前連結会計年度末に比べ29,156百万円増加し、382,486百万円となりました。
当社グループのキャッシュ・フローの状況の詳細については、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報」に記載しております。
③ 生産、受注及び販売の実績
当連結会計年度末における実績は、次のとおりであります。
(a)生産実績
| セグメントの名称 | 生産高(百万円) | 前年同期比(%) |
| ファスニング | 381,655 | 100.0 |
| AP | 480,064 | 108.1 |
(注)1.上記の金額は、販売価格で表示しております。
2.その他については、そのほとんどがグループ内への販売のため記載を省略しております。
(b)受注実績
| セグメントの名称 | 受注高(百万円) | 前年同期比(%) | 受注残高(百万円) | 前年同期比(%) |
| ファスニング | 423,091 | 99.1 | 20,989 | 107.4 |
| AP | 567,437 | 101.8 | 285,863 | 102.2 |
(注)1.上記の金額は、販売価格で表示しております。
2.その他については、そのほとんどがグループ内への販売のため記載を省略しております。
(c)販売実績
| セグメントの名称 | 販売高(百万円) | 前年同期比(%) |
| ファスニング | 429,189 | 99.6 |
| AP | 557,496 | 99.3 |
| その他 | 5,875 | 96.8 |
| 合計 | 992,561 | 99.4 |
(注)セグメント間の取引については相殺消去しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループは、継続的に収益性の向上及び経営の効率性を追求してまいります。当連結会計年度(以下「当期」という)末の売上高営業利益率は、前連結会計年度(以下「前期」という)末比1.5ポイント減少の4.7%、ROA(総資産利益率)は前期末比1.9ポイント減少の2.0%となりました。
なお、当社グループの総資産は、連結子会社の取得等により、前期末比442,831百万円増加(+31.6%)して1,845,123百万円となりました。流動資産は前期末比181,341百万円増加(+22.1%)の1,001,272百万円、固定資産は前期末比261,490百万円増加(+44.9%)の843,851百万円となりました。流動資産増加の主な要因は、受取手形、売掛金及び契約資産の増加等です。固定資産増加の主な要因は、有形固定資産の増加等です。
当期末の負債合計は、新規調達による有利子負債の増加等により、前期末比264,163百万円増加(+89.4%)して559,493百万円となりました。流動負債は前期末比110,609百万円増加(+49.8%)の332,736百万円、固定負債は前期末比153,554百万円増加(+209.8%)の226,757百万円となりました。流動負債増加の主な要因は、支払手形及び買掛金の増加等です。固定負債増加の主な要因は、長期借入金の増加等です。
当期末の純資産は、前期末比178,668百万円増加(+16.1%)して1,285,630百万円となりました。純資産増加の主な要因は、為替換算調整勘定及び非支配株主持分の増加等です。
これらの結果、自己資本比率は前期末の77.3%から65.4%となりました。また1株当たり純資産額は、前期末の903千円から1,007千円となりました。
当社グループの経営成績は、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
(a)キャッシュ・フローの状況
| (単位:百万円) | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減額 |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | 118,690 | 94,991 | △23,699 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | △75,243 | △230,712 | △155,468 |
| フリーキャッシュ・フロー | 43,446 | △135,721 | △179,168 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | △8,483 | 141,731 | 150,214 |
| 現金及び現金同等物に係る換算差額 | △5,575 | 23,147 | 28,722 |
| 現金及び現金同等物の期末残高 | 353,329 | 382,486 | 29,156 |
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は94,991百万円と、前期に比べ23,699百万円減少しました。これは主に税金等調整前当期純利益の減少等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用された資金は230,712百万円と、前期に比べ155,468百万円増加しました。これは主に連結範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出の増加等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により獲得した資金は141,731百万円(前期は8,483百万円の支出)となりました。これは主に長期借入による収入等によるものです。
また、為替変動の影響により、当連結会計年度は現金及び現金同等物が23,147百万円増加しました。
以上の結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、前連結会計年度末の353,329百万円から29,156百万円増加(+8.3%)して382,486百万円となりました。
(b)流動性及び資金の源泉
ア.資金調達の基本方針及び資金調達手段
当社グループは、当連結会計年度末において現金及び現金同等物を382,486百万円保有し、また、換金性の高い金融資産を24,067百万円保有しております。そのうち、海外の連結子会社が保有する現金及び現金同等物と換金性の高い金融資産の合計額は313,026百万円でありますが、これらは将来における海外事業の成長投資に充当する予定であります。なお、連結子会社は原則として銀行等の外部からの資金調達は行わず、当社や地域統括会社が連携して効率的なグループファイナンスを行っております。
当社グループは、当連結会計年度末において手許現金及び現金同等物を十分に確保しておりますが、将来における成長投資に備えて、安定的な外部資金調達能力の維持向上を図っております。当社グループにおける当連結会計年度末の外部からの借入金及び社債残高は、パナソニック ハウジングソリューションズ㈱の株式取得に係る借入金151,850百万円を含め、179,018百万円であり、総資産に対して9.7%と低い依存度となっており、かつ、流動比率は300.9%、自己資本比率は65.4%と、強固な財務基盤を保っております。また、当社グループは、外部機関から格付を取得しておりますが、当連結会計年度末における格付投資情報センター(R&I)の格付はAA-(信用力は極めて高く、優れた要素がある)となっております。これらに基づき、金融機関から低コストにて借入金等による追加の資金調達が可能と考えております。
なお、一時的な余資は安全性の高い金融資産で運用し、投機的な取引は一切行わないという基本方針に従い取り組んでおります。
イ.資金需要
当社グループの主な資金の源泉は営業活動によって獲得した資金であり、投資活動によるキャッシュ・フローを営業活動によるキャッシュ・フローの範囲内とする方針を掲げており、これらキャッシュ・フローの合計をフリーキャッシュ・フローと定義しております。しかしながら当連結会計年度においては、営業活動によるキャッシュ・フローにより94,991百万円の資金を獲得しましたが、パナソニック ハウジングソリューションズ㈱の株式取得に伴い、投資活動によるキャッシュ・フローにより230,712百万円の資金を使用し、フリーキャッシュ・フローは△135,721百万円となりました。財務活動によるキャッシュ・フローでは、有利子負債の増加等により141,731百万円の資金を調達しました。これらに円安による海外の連結子会社が保有する現金及び現金同等物の換算差額による増加23,147百万円を合わせ、現金及び現金同等物は前連結会計年度から29,156百万円増加し、将来における更なる成長投資に備えております。
当社グループの当連結会計年度における主な資金需要は、運転資金、設備投資資金、研究開発資金、配当金支払い資金、納税資金、M&A資金、有利子負債の返済資金等となり、当社グループは、これらの資金需要に対して主に外部からの借入金及び自己資金で賄いました。翌連結会計年度における主な資金需要として、増収に伴い増加が見込まれる運転資金、設備投資資金、研究開発資金、配当金支払い資金、納税資金、及び有利子負債の返済資金等を見込んでおります。
なお、配当政策については、「第4 提出会社の状況 3 配当政策」に記載しております。
③ 重要な会計方針及び見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。